JPH02211278A - 高分子弾性体系基材の表面処理方法および表面処理された高分子弾性体系基材 - Google Patents

高分子弾性体系基材の表面処理方法および表面処理された高分子弾性体系基材

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JPH02211278A
JPH02211278A JP1033259A JP3325989A JPH02211278A JP H02211278 A JPH02211278 A JP H02211278A JP 1033259 A JP1033259 A JP 1033259A JP 3325989 A JP3325989 A JP 3325989A JP H02211278 A JPH02211278 A JP H02211278A
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JP
Japan
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group
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surface treatment
groups
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JP1033259A
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English (en)
Inventor
Heiji Sumida
隅田 兵治
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Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
Toshiba Silicone Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH02211278A publication Critical patent/JPH02211278A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明はゴムやプラスチック類などの弾性体から成る基
材の所定表面に塗布し、これを硬化させることにより表
面に滑性、耐摩耗性、はっ水性。
非凍結性、非固着性および耐薬品性などを付与する表面
処理方法およびこの表面処理方法で所要の表面処理がな
された弾性体基材に関する。
(従来の技術) たとえば、自動車に使用されるウェザ−ストリップや窓
ガラスを内外から支えるグラスランインナーおよびグラ
スランアウターから成るグラスラン、摺動する窓ガラス
を支持するグラスランチヤンネルもしくは、建築物のサ
ツシュなどのガスケット類には通常、ゴムや軟質ポリ塩
化ビニル樹脂などが主として用いられている。ところで
、上記グラスランやガスケット類などは窓やドアーの開
閉に伴うガラスや塗装板との着脱ならびに摺動に耐えう
るように、前記摺動部分について摺動抵抗を下げるよう
な処理が施されている。たとえば、前記摺動部分に(a
)ポリアミド樹脂などの繊維を静電植毛乃至起毛したり
、または(b)ポリオールとイソシアネートから基本的
に成るウレタン塗料に、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂の
微粉末。
ポリスチレン樹脂のビーズ、金属やケイ素の炭化物もし
くは酸化物、二硫化モリブデンおよび金属石鹸の群から
選ばれた少なくとも1種以上とシリコーンオイルとを配
合したもの、(C)シリコーンオイル、(d)硬化性シ
リコーン系塗料、(e)ウレタン塗料と硬化性シリコー
ンとの混合物をゴムや軟質ポリ塩化ビニル樹脂などから
成る基材の表面に塗布して表面の接触面積を小さくした
り、表面に滑性を付与する手段が採られている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記(a)〜(e)の各手段乃至方法には次の
ような問題がある。すなわち、(a)の繊維を静電植毛
乃至起毛して摺動抵抗を下げる手段の場合は、前記静電
植毛乃至起毛のための作業環境に問題がある。また、た
とえば特公昭57−14986号公報や特公昭62−1
2282号公報などに開示されている(b)の場合は表
面に所要の滑性を十分付与しえずたとえば、車両用のグ
ラスランに適用したときガラスの摺動により大きい礼み
音が発生するなどの難点がある。しかも、耐摩耗性が劣
るうえシリコーンオイルとウレタン塗料との相溶性も劣
るため、シリコーンオイルが滲み出し表面に埃か付着し
たり雨水などにより流失し易く滑性効果も一時的である
。しかも、前記つ、レタン塗料にフッ素樹脂粉末やプラ
スチック粒子を分散含有させた場合は、均質な塗膜を形
成するために塗装に当って適宜攪拌を施す必要があるば
かりでなく、形成した塗膜のはっ水性、非固着性および
非凍結性が劣る一方、摺動性の点でも耐久性が劣ると言
う不都合がある。さらに、(C)の場合は塗装したシリ
コーンオイル層に塵埃が付着したりシリコーンオイル層
自体が雨などによって流失するため付与した滑性も一時
的に過ぎない。しかもグラスランに適用した場合には摺
動するガラス面にシリコーンオイルが移行付着して視界
を妨げると言う不都合もある。さらに、たとえば特公昭
5G−19813号公報、特開昭81−159427号
公報などに開示されている(d)の場合、つまり両末端
にシラノールのポリジオルガノシロキサン、ポリジメチ
ルハイドロジエンシロキサン、エポキシ基含有ポリジオ
ルガノシロキサン、アミノ基とケイ素原子に結合したア
ルコキシ基をポリジオルガノシロキサンおよび触媒とし
ての有機金属脂肪酸塩を必須の成分とする硬化型シリコ
ーンを用いた場合は、表面に被着形成したシリコーン硬
化塗膜が基材との密着性に選択性を有する。たとえば、
ゴムや軟質ポリ塩化ビニル樹脂には実質的に密着しない
し、可現剤を含有するプラスチックには密着しがたくグ
ラスランのようにガラス面が比較的強い圧力で接触し摺
動する場合には塗膜の強度が不足で耐久性が劣ると言う
問題がある。また密着してもグラスランのようにガラス
端面が比較的強い圧力で接触し摺動する場合には塗膜が
破断し脱落することがある。一方、たとえば特開昭61
−138638号公報〜特開昭8l−138H9号公報
などに開示されている(e)の場合つまり、ウレタン塗
料に硬化型シリコーンたとえば、両末端シラノール基の
ポリジオルガノシロキサン、ポリメチルハイドロジエン
シロキサン、触媒としての有機金属脂肪酸塩を添加配合
した場合はシリコーンの硬化に高い温度もしくは長い時
間を要するため、ポリ塩化ビニル樹脂など耐熱性の低い
基材の表面処理には適さない。しかも、ポリメチルハイ
ドロジエンシロキサンのケイ素原子に結合した水素原子
がポリジオルガノシロキサンのシラノール基(ケイ素原
子に結合したヒドロキシル基)と反応し易いため、ウレ
タン塗料中のイソシアネート基とシラノール基との反応
が阻害される。つまり、被着形成した塗膜はポリウレタ
ン硬化物とシリコーン硬化物とが単に混ざり合ったもの
でしかも、これら両者は相溶性もないため、強い力でガ
ラスを摺動するグラスランチヤンネルなどに適用した場
合シリコーン分が除去され滑性が低減乃至消失する。
その他ウレタン塗料にイソシアネートと反応する官能基
を両末端に有する変性シリコーンオイルを配合すること
も試みられている(特公昭f31−4408号公報)。
この場合は、ジオルガノシロキサンブロックを含むポリ
ウレタン系塗膜が形成されて、はり水性、非固着性が改
善されるが、滑性が乏しくガラスが摺動するグラスラン
チヤンネルなどには適用しがたい。さらに、ポリ塩化ビ
ニル樹脂にシリコーンオイルなどの潤滑剤を添加配合し
て摩擦抵抗を低減することも試みられている(特開昭6
3−8045号公報)が、滑性の改善、向上策としては
十分満足しうる手段とは言えない。
[発明の構成コ (課題を解決するための手段) 本発明は上記事情に対処してなされたもので、高分子弾
性体などに対して密着性乃至接着性の良好なエポキシ基
−アミノ基結合系を有するシリコーン系プライマ層を介
して滑性、はっ水性、非凍結性および非固着性のすぐれ
たポリオルガノシロキサン類と、高分子材料に対して密
告性がすぐれかつ、耐摩耗性および耐薬品性のすぐれた
ポリウレタン樹脂とを組合わせ、しかもこれら各成分相
互の性質(特長)を損わずに十分活用することを骨子と
したものである。すなわち本発明は、(イ)一般式 %式%) (式中R゛は同一または相異なり、水素原子および1価
の置換または非置換炭化水素基から選ばれた1価の基を
示し、−分子中の全R°のうち少なくとも2個はエポキ
シ基含有基で置換された1価の炭化水素基、aは1〜3
の整数を示す)で表わされる構造単位より成る重合度が
■θ〜5.000のポリオルガノシロキサンと、(ロ)
少なくとも1個の炭素原子をケイ素原子に結合した置換
または非置換アミノ基およびケイ素原子に結合したアル
コキシ基を有するシランおよび/またはシロキサンとを
、(イ)中のエポキシ基含有基1個に対して(ロ)中の
アミノ基が0.1〜10個になるように配合した混合物
またはこれらの部分反応生成物もしくは前記部分反応生
成物と(イ)や(ロ)成分との混合物を必須成分として
含むプライマで先ず所要の面を処理し、次いで表面処理
剤すなわち、 −分子中に少なくとも2個のヒドロキシル基を有するポ
リオール100重量部、 一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したヒド
ロキシル基を有するポリオルガノシロキサン0.1〜1
00重量部、 (イ)一般式 %式%) (式中R°は同一または相異なり、水素原子および1価
の置換または非置換炭化水素基から選ばれた1価の基を
示し、−分子中の全R゛のうち少なくとも2個はエポキ
シ基含有基で置換された1価の炭化水素基、aは1〜3
の整数を示す)で表わされる構造単位より成る重合度が
lO〜5,000のポリオルガノシロキサンと、(ロ)
少なくとも1個の炭素原子をケイ素原子に結合した置換
または非置換アミノ基およびケイ素原子に結合したアル
コキシ基を有するシランおよび/またはシロキサンとを
、(イ)中のエポキシ基含有基1個に対して(ロ)中の
アミノ基が0.1〜lO個になるように配合した混合物
またはこれらの部分反応生成物もしくは前記部分反応生
成物と(イ)および/または(ロ)との混合物である硬
化性物質0.1−100重量部、 多価イソシアネー)10〜1.000重量部、金属化合
物0.01−100重量部および有機溶剤を必須成分と
して成る表面処理剤で処理すること、さらに上記により
処理された高分子弾性体基材である。
(作 用) 上記本発明によれば、エポキシ基−アミノ基結合系を有
するシリコーン系プライマ層により高分子弾性体などに
対して良好な密着性乃至接着性などを呈する一方、ポリ
オルガノシロキサン類のすぐれた滑性、はっ水性、非凍
結性および非固着性と、ポリウレタン樹脂の高分子材料
に対するすぐれた密着性さらに、耐摩耗性および耐薬品
性と、粉体(粒子)の滑性向上改善などへの寄与によっ
て、容易にかつ、長期間に亘って所要のすぐれた耐摩耗
性、はっ水性、非凍結性、非固着性および耐薬品性を備
えた塗膜(塗膜層)を形成しうるし、また上記処理され
たものは前記良好な滑性などを保持1発揮する。
(実施例) 以下本発明の詳細な説明する。先ず本発明に係る表面処
理剤の各組成分および組成比の選択理由について説明す
る。
〈プライマ成分について〉 一般式  < R’)  s io (4−a)/ 2
で示されるポリオルガノシロキサンは一分子中に少なく
とも2個のエポキシ基含有基で置換された1価の炭化水
素基を含むもので、エポキシ基含有基としては、グリシ
ドキシ基、3,4−オキシシクロヘキシル基などが例示
される。これらのエポキシ化炭化水素基以外のR′とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘ
キシル基のようなアルキル基、ビニル基、アリル基のよ
うなアルケニル基、フェニル基のようなアリール基、ス
チレニル基のようなアラルキル基およびこれらの炭化水
素基の水素原子の一部をフッ素原子、塩素原子、ニトリ
ル基などで置換した置換炭化水素基などが例示される。
また、末端は通常トリオルガノシリル基で閉鎖されてい
るが、ケイ素原子に結合する水酸基を含有していてもよ
い。しかして、合成の容易さ、取扱い易さ、最終的に形
成される塗膜の機械的な強度などからして、前記ポリオ
ルガノシロキサンの重合度は10〜5.000程度好ま
しくは50〜1.000の範囲で選ばれる。
一方、(ロ)のシランやシロキサンは、少なくとも1個
の炭素原子を介してケイ素原子に結合した置換または非
置換アミノ基およびケイ素原子に結合したアルコキシ基
を有するシラン、このシランの部分縮合によって得られ
たシロキサン、もしくは前記シランと環状ポリオルガノ
シロキサンとの平衡化反応によって得られたポリシロキ
サンである。上記置換または非置換アミノ基を含むとし
ては、アミノメチル基、β−アミノエチル基、γ−アミ
ノプロピル基、δ−アミノブチル基、γ−(メチルアミ
ノ)プロピル基、γ−(エチルアミミノ)プロピル基、
γ−(β−アミノエチルアミノ)プロピル基およびこれ
らのアミノ基の一部もしくは全部を第4アンモニウム化
した塩などが例示される。しかして、貯蔵中の安定性か
らは、たとえばγ−アミノプロピル基のように少なくと
も3個の炭素原子を介してアミノ基がケイ素原子に結合
していることが好ましい。また、上記シランやシロキサ
ンは、前記置換または非置換アミノ基を含む基を一分子
中に少なくとも1個有するものであり、さらにケイ素原
子に結合したアルコキシ基を有するものが選ばれる。こ
のアルコキシ基としはメトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、ブトキシ基などが例示されるが、合成の容品さ
からメトキシ基およびエトキシ基が一般的であり、また
上記アルコキシ基は一分子中に少なくとも2個有するこ
とが好ましい。
しかして、上記(イ)成分と(ロ)成分とは次のような
組成比に選ばれる。すなわち、(イ)成分のポリオルガ
ノシロキサン中のエポキシ基含有基1個に対して、(ロ
)成分であるシランやシロキサンの、少なくとも1個の
炭素原子を介してケイ素原子に結合したアミノ基が0.
1−10個、好ましくは0.7〜2.5個になるように
選ばれる。前記範囲を外れアミノ基が少ないと硬化性お
よび基材に対する密着性が十分でなく、アミノ基が多過
ぎても硬化性が劣りかつ、形成される塗膜の機械的強度
が低下する。また、これら(イ)成分と(ロ)成分とは
一般的に混合物の形で用いるが、これらの部分反応生成
物もしくは前記部分反応生成物と(イ)成分および/ま
たは(ロ)成分との混合物の形で用いても差支えない。
(表面処理剤について) 〈−分子中に少なくとも2個のヒドロキシル基を有する
ポリオール成分〉 このポリオール成分は、ポリウレタン塗膜を形成する主
成分となるもので、ポリウレタン樹脂の製造原料として
用いうる化合物は全て使用しうる。
すなわち、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ポリテトラメチレングリコール。
ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールと
のコポリマーなどのポリオキシアルキレングリコール類
、グリセリンなどの多価アルコール類、もしくは2個以
上のアミノ基を有する化合物とアルキレンオキサイドと
から得られるポリエーテルポリオール類、または、上記
例示したヒドロキシ基含有化合物と、アジピン酸、無水
マレイン酸、フマール酸、無水コハク酸、イタコン酸、
セバシン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、トリメリド
酸、無水ピロメリト酸な・どの多塩基酸とを反応させて
得られるポリエステルポリオール、 −カプロラクタム
を開環して得られるポリラクトンエステルポリオール、
さらに末端にヒドロキシル基を有するポリオールとイソ
シアネートとの反応生成物である末端にヒドロキシル基
を有するウレタンポリオールやポリオールとイソシアネ
ートとの反応生成物であるウレタンポリマーに低分子の
ジアミンを鎖延長反応して得られる末端にアミノ基を有
するウレタンプレポリマーなどが例示される。しかして
、これらのうちポリエステルポリオールや末端にヒドロ
キシル基を有するウレタンポリオールが特に好ましい。
く−分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したヒ
ドロキシル基を有するポリオルガノシロキサン成分〉 この成分は水酸基の反応性により、少なくとも1個の炭
素原子を介してケイ素原子に結合した置換もしくは非置
換アミノ基とケイ素原子に結合したアルコキシ基有する
シランやシロキサンのアルコキシ基と反応してポリオル
ガノシロキサン被膜を形成し、塗膜にはっ水性、非固着
性などを付与する役割をなすものである。しかして、こ
の成分において、ヒドロキシル基以外のケイ素原子に結
合する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ヘキシル基のようなアルキル基、ビニル
基、アリル基のようなアルケニル基、フェニル基のよう
なアリール基、スチレニル基のようなアラルキル基およ
びこれらの炭化水素基の水素原子の一部をフッ素原子8
塩素原子、ニトリル基などで置換した置換炭化水素基な
どが例示される。合成のし易さ、取扱い易さ、室温での
硬化速度などの点からしてメチル基であることが好まし
い。また、このポリオルガノシロキサン成分の粘度は2
5℃において500〜so、ooo、ooocst好ま
しくは(100〜20,000.000cstである。
つまり、粘度が低過ぎると硬化後の塗膜が脆くなり、高
過ぎると表面処理剤として取扱いが不便である。
本発明において、このポリオルガノシロキサン成分の組
成比は前記ポリオール成分100重量部当り0.1−1
00重量部の範囲で選ばれる。つまり、0.1重量部以
下では添加配合した効果がなく、  100重量部以上
になると基材に対する密着性が低下したり、形成された
塗膜が不均一で耐摩耗性が損われ易いからである。
く(イ)−(ロ)系硬化性物質成分) (イ)一般式  (R’)  S ” (4−a)/ 
2で示されるポリオルガノシロキサンは一分子中に少な
くとも2個のエポキシ基含有基で置換された1価の炭化
水素基を含むものと、 (ロ)少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に
結合した置換または非置換アミノ基およびケイ素原子に
結合したアルコキシ基を有するシラン、このシランの部
分縮合によって得られたシロキサン、もしくは前記シラ
ンと環状ポリオルガノシロキサンとの平衡化反応によっ
て得られたポリシロキサンとを組成分として成るもので
ある。しかして、この成分は実質的に上記プライマ成分
と同じなので、これらの組成分および組成比の説明につ
いては省略する。
本発明においては、この(イ)成分−(ロ)成分系の組
成比は前記ポリオール成分100ffiffi部当り 
0.1−100重量部に選択される。その理由は0.1
重量部以下では形成した塗膜に滑性を与える効果がなく
、また100重量部以上では表面処理剤の安定性が損わ
れ塗装処理操作が困難になる。
〈多価イソシアネート成分〉 この成分は一分子中に少なくとも2個のイソシアネート
基を有する化合物であり、通常のポリウレタン樹脂を製
造する際、原料として用いる化合物は全て使用し得る。
すなわち、ポリウレタン樹脂の基本原料で、通称ジイソ
シアネートと呼ばれる化合物たとえば、トリレンジイソ
シアネート。
ジフェニルメタンジイソシアネート、ジアニシジンジイ
ソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、
ビトリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステ
ル、メタキシレンジイソシアネート、 2,2.4−)
リメチルへキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸
ジイソシアネート、イソプロピリデンビス−(4−シク
ロヘキシルイソシアネート)、シクロヘキシルメタンジ
イソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート2量体などがある。さら
にトリフェニルメタントリイソシアネート、トリイソシ
アネートフェニルチオフォスフェートもしくは上記ジイ
ソシアネート類のビウレット体やシアヌレート体、上記
ジイソシアネート類とトリメチロールプロパンなどの多
価アルコール類とのアダクトなど3個以上のイソシアネ
ート基を有する化合物も挙げられる。その他前記イソシ
アネート基含有化合物と多価アルコール類もしくは2個
以上のアミノ基を有する化合物とのプレポリマーであっ
て2個以上のイソシアネート残基を有する化合物はいず
れも使用でき、また、これらのイソシアネート基をフェ
ノール類、オキシム、ラクタムもしくは重硫酸ソーダな
どの活性水素を有する化合物でブロックしたブロックイ
ソシアネートも使用することができる。
本発明において、この多価イソシアネート成分の成分比
を前記ポリオール成分100ffi量部当り10〜1.
000重量部に選択したのは次の理由による。
つまり、この成分に含まれるエポキシ基が開環して得ら
れるヒドロキシル基と、エポキシ基とアミノ基との反応
後の−NH基の活性水素量、さらに過剰の(ロ)成分の
アミノ基の量に応じて適正量は決まるが、10重量部以
下では形成した塗膜について所要の耐久性など付与し得
ないし、 1,000重量部以上になると形成した塗膜
について発泡などが見られ所要の滑性など付与し得ない
からである。
く金属化合物成分〉 この成分はポリオール成分、ポリオルガノシロキサン成
分、(イ)−(ロ)成分系、多価イソシアネート成分系
におけるシラノール基やヒドロキシル基とアルコキシ基
との反応促進および形成される塗膜に着色などする役割
をなすものである。
金属の種類としては、鉄、亜鉛、ニッケル、コバルト、
鉛、錫、アルミニウムなどが例示される。
また、金属化合物としては、酸化物、水酸化物。
塩化物、リン酸塩などの無機化合物、酢酸塩、オクテン
酸塩などの有機酸塩、キレート化合物もしくはブチル基
、オクチル基などの有機基と結合した有機金属化合物や
有機酸塩などが例示され、これらは1種もしくは2種以
上の混合系で用いてもよい。さらに、金属としては鉄、
亜鉛、錫などが好ましく、化合物としては酸化物が推奨
される。
本発明においては、この金属化合物の組成比は前記ポリ
オール成分100ffi量部当り 0.01−100重
量部の範囲で選択される。ここで、0.01重量部以下
では前記反応促進等の効果が不十分であり、また100
重量部以上では形成された塗膜が不連続であったりして
耐久性などが損われるからである。
〈有機溶剤成分〉 この成分は前記各成分を溶解乃至分散させ、表面処理剤
として取扱い品くする(粘度調整により処理操作をし易
くする)とともに表面処理剤の貯蔵性(安定性)の付与
に関与するものである。しかして、この有機溶剤として
はたとえば、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤、
1.1.1−)リクロロエタンなど塩素化炭化水素系溶
剤またはこれらの溶剤とメチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトンなどケトン類や酢酸ブチルなどのエステ
ル類との混合溶剤が挙げられる。
本発明において、有機溶剤成分は前記ポリオール成分1
00重量部当り10〜2.000重量部程度の範囲で選
ばれる。つまり、10重量部以下では所要の貯蔵性(安
定性)を付与し得ないし、2.000重量部以上では形
成される塗膜が薄く所要の機能を付与するため繰り返し
塗布をしなければならず処理操作が煩雑になるからであ
る。
なお、要すれば形成される塗膜面に、ころがり効果や接
触表面積の減少により所要の滑性を向上させるため、平
均粒径を0.1〜200μm程度の樹脂粉末や金属酸化
物粉末などを添加配合してもよい。また前記粉末成分に
シリコーンオイルを保持させた形で併用してもよい。
さらに、本発明において、所要の表面処理される高分子
弾性体基材としてはたとえば、天然ゴム(NR)、スチ
レンブタジェン共重合ゴム(SBR)、ポリブタジェン
ゴム(BR)、イソブチレン−イソプロピレン共重合ゴ
ム(IIR)、 ポリクロロプロピレンゴム(CR)、
 アクリロニトリル−ブタジェン共重合ゴム(NBR)
、ポリイソプロピレンゴム(IR)、エチレン−プロピ
レン系ゴム(EPDM、EPT)などの合成ゴムおよび
軟質ポリ塩化ビニル(PVC)など例示しうる。
これらの中オレフィン系非極性ゴムであるエチレン−プ
ロピレン−ジエン・ターポリマゴム(EPDM)などに
対し特に有効である。
次に本発明の詳細な説明する。
くプライマの調製〉 シロキサン分子中の1/10のケイ素原子にγ −グリ
シドキシプロピル基とメチル基が結合し、他のケイ素原
子にはメチル基がそれぞれ2個結合した重合度約50の
ポリジメチルシロキサ210重量部とN−β−アミノエ
チル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン10重量
部とを混ぜ加熱して得た有機ケイ素化合物をイソプロピ
ルアルコール8(lffi ffi mと1.1.1−
)リクロロエタン 200ff!量部に溶解し、プライ
マ溶液(P−1)を調製した。
また、シロキサン分子中の1/10のケイ素原子にγ 
−グリシドキシプロピル基とメチル基が結合し、他のケ
イ素原子にはメチル基がそれぞれ2個結合した重合度約
200のポリジメチルシロキサ210重量部とγ −ア
ミノプロピルトリエトキシシラン10重量部とを混ぜ加
熱し、明らかに粘度上昇が認められた時点で加熱を止め
て、イソプロピルアルコール80重量部に溶解し、これ
を1.1.1−トリクロロエタン200重量部にて希釈
してプライマ溶液(P−2)を調製した。
さらに、シロキサン分子中の1/ 5のケイ素原子にγ
 −グリシドキシプロピル基とメチル基が結合し、他の
ケイ素原子にはメチル基がそれぞれ2個結合した重合度
約1000のポリジメチルシロキサ210重量部とγ 
−アミノプロピルトリエトキシシラン30重量部とを混
ぜ加熱して得た有機ケイ素化合物をイソプロピルアルコ
ール60ffi ffi部と1.1.l−)リクロロエ
タン200重量部に溶解してプライマ溶液(P −3)
を調製した。
くウレタンプレポリマーの調製〉 ブタンジオールとアジピン酸を反応させて得た分子量的
2.000のポリエステルポリオール1GG重量部をメ
チルエチルケトン200重量部に溶解し、これにトリレ
ンジイソシアネート 6重量部を加え、ジブチル錫ジラ
ウレートを触媒としてN2ガス中で80℃、311r加
熱して得た末端水酸基を有するウレタンプレポリマーの
不揮発分50重量%溶液に調製し、この溶液100ff
i量部をトルエン200重量部で希釈してウレタンプレ
ポリマー溶液(U−1)を得た。
くポリオルガノシロキサンの調製〉 シロキサン分子中の1710のケイ素原子にγ −グリ
シドキシプロピル基とメチル基が結合し、他のケイ素原
子にはメチル基がそれぞれ2個結合した重合度約50の
ポリジメチルシロキサ210重量部とN −β−アミノ
エチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン10重
量部とを混ぜ加熱して得た有機ケイ素化合物をイソプロ
ピルアルコール80ffl量部に溶解し、ポリオルガノ
シロキサン溶液(S−1)を調製した。
また、シロキサン分子中の1/loのケイ素原子にγ 
−グリシドキシプロピル基とメチル基が結合し、他のケ
イ素原子にはメチル基がそれぞれ2個結合した重合度約
200のポリジメチルシロキサ210重量部とγ −ア
ミノプロピルトリエトキシシラン10重量部とを混ぜ加
熱し、明らかに粘度上昇が認められた時点で加熱止めて
得た有機ケイ素化合物をイソプロピルアルコール80重
量部に溶解し、ポリオルガノシロキサン溶液(S−2)
を調製した。
さらに、シロキサン分子中の175のケイ素原子にγ 
−グリシドキシプロピル基とメチル基が結合し、他のケ
イ素原子にはメチル基がそれぞれ2個結合した重合度約
1000のポリジメチルシロキサン10重量部とγ −
アミノプロピルトリエトキシシラン30重量部とを混ぜ
加熱して得た有機ケイ素化合物をイソプロピルアルコー
ル80ffi量部に溶解し、ポリオルガノシロキサン溶
液(S−3)を調製した。
く多価イソシアネート〉 ヘキサメチレンジイソシアネート3molとトリメチロ
ールプロパンl■o1との反応によって得られたポリイ
ソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネートHF
)を用意した。
上記調製乃至用意したウレタンプレポリマ溶液(U−1
)、ポリオルガノシロキサン溶液(S−1,2,3) 
、多価イソシアネートなどを用い5種類の表面処理剤を
調製した。
(表面処理剤A−1) ウレタンプレポリマー溶液(U−1)  300ffi
f1部に、粘度が約800cst (25℃)の両末端
シラノールのポリジメチルシロキサン10重量部および
オクチル酸亜鉛0.5ffi量部を加え、さらにポリオ
ルガノシロキサン溶液(S−1)10重量部を加え混合
溶液を調製し、この混合溶液にポリイソシアネート50
重量部を配合して表面処理剤を調製した。
(表面処理剤A−2) ウレタンプレポリマー溶液(U−1)300重量部に、
粘度が約800cst (25℃)の両末端シラノール
のポリジメチルシロキサ210重量部および四三酸化鉄
2重量部を加え、さらにポリオルガノシロキサン溶液(
S−2)10重量部を加え混合溶液を調製し、この混合
溶液にポリイソシアネート50重量部を配合して表面処
理剤を調製した。
(表面処理剤A−3) ウレタンプレポリマー溶液(U −1)  300i1
1[ffi部に、メチルトリメトキシシラン、ジメチル
ジメトキシシランおよびジフェニルシランジオールのモ
ル(■of)比が5:1:2の共加水分解縮合物10f
fi量部および四三酸化鉄8重量部を加え、さらにポリ
オルガノシロキサン溶液(S−3)10重量部を加え混
合溶液を調製し、この混合溶液にポリイソシアネート5
0重量部を配合して表面処理剤を調製した。
(表面処理剤A−4) トルエン希釈前のウレタンプレポリマー溶液(U−1)
  100重量部に、4フツ化エチレン樹脂粉末5重量
部を添加分散させ、これに分子量的20.000の両末
端シラノールのポリジメチルシロキサ210重量部、分
子量的80,000の両末端トリメチルシリル基のポリ
ジメチルシロキサ210重量部およびオクチル酸亜鉛0
.5重量部をトルエン300重量部とメチルエチルケト
ン200重量部にて溶解して成る溶液を加えた後、オル
ガノポリシロキサン溶液(S−1)lOffI量部およ
置部リイソシアネート50重量部を配合して表面処理剤
を調製した。
(表面処理剤A−5) トルエン希釈前のウレタンプレポリマー溶液(U −1
)  100重量部に、平均粒径3μ■の球状ポリメチ
ルシルセスキオキサン10重量部、分子量的20.00
0の両末端シラノールのポリジメチルシロキサ210重
量部、分子量的80.000の両末端トリメチルシリル
基のポリジメチルシロキサン10重量部、四三酸化鉄5
重量部およびカーボンブラック2重量部をトルエン30
0重量部に分散させた分散液を混合した後、オルガノポ
リシロキサン溶液(S−2)10重量部およびポリイソ
シアネート50重量部を配合して表面処理剤を調製した
(表面処理剤A−6) ウレタンプレポリマー溶液(U−1)  300I¥[
置部に、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキ
シシランおよびジフェニルシランジオールのモル(■o
f)比が5=1:2の共加水分解縮合物60重量部およ
び四三酸化鉄5重量部を加え、さらにポリオルガノシロ
キサン溶液(S−3)20ffi量部を加え混合溶液を
調製し、この混合溶液にポリイソシアネー)2Offi
量部を配合して表面処理剤を調製した。
(具体例1) 上記プライマ溶液(P−1)に、エチレン−プロピレン
−ジエン・ターポリマ(EPDM)製のグラスラン基材
を浸漬し表面にプライマを塗布。
被着した後、室温に3時間放置して乾燥処理した。
次いで前記プライマ処理したグラスラン基材を上記表面
処理剤(A−1)に浸漬し表面に表面処理剤を塗布、被
着した後、室温に放置して乾燥処理し表面処理膜を形成
した。
前記形成した塗膜は基材に対して良好な密着性を示し、
また指触滑性およびガラス滑性の評価を行なったところ
いずれも優れた性能を示した。すなわち、第1図に断面
的に示ように上記表面処理を施したグラスラン基材1に
、サンドペーパー処理により端面を平滑化処理したガラ
ス板2を装着。
固定し、グラスラン基材1を進退(摺動)させた場合に
おける抵抗、その時の擦れる音およびガラス板面への影
響をそれぞれ評価したところ、抵抗は軽く、擦れる音も
小さくまた、摺動による処理膜の摩耗も摺動(往復)1
0.000回以上でも何等変りがなくすぐれた耐摩耗性
を示した。
(具体例2) 上記プライマ溶液(P−2)に、EPDM製のグラスラ
ン基材を浸漬し表面にプライマを塗布。
被着した後、室温に3時間放置して乾燥処理した。
次いで前記プライマ処理したグラスラン基材を上記表面
処理剤(A−2)に浸漬し表面に表面処理剤を塗布、被
着した後、室温に放置して乾燥処理して表面処理膜を形
成した。
前記形成した塗膜は基材に対して良好な密着性を示し、
また指触滑性およびガラス滑性の評価を行なったところ
いずれも優れた性能を示した。すなわち、具体例1の場
合と同一条件で、上記表面処理を施したグラスラン基材
に、サンドペーパー処理により端面を平滑化処理したガ
ラス板を装着。
固定し、グラスラン基材を進退(摺動)させた場合にお
ける抵抗、その時の擦れる音およびガラス板面への影響
をそれぞれ評価したところ、抵抗は軽く、擦れる音も小
さくまた、摺動による処理膜の摩耗も摺動(往復) 1
0.000回以上でも何等変りがなくすぐれた耐摩耗性
を示した。
(具体例3) 上記プライマ溶液(P −3)に、E P D M製(
7)グラスラン基材を浸漬し表面にプライマを塗布。
被着した後、室温に3時間放置して乾燥処理した。
次いで前記プライマ処理したグラスラン基材を上記表面
処理剤(A−3)に浸漬し表面に表面処理剤を塗布、被
着した後、室温に放置して乾燥処理して表面処理膜を形
成した。
前記形成した塗膜は基材に対して良好な密着性を示し、
また指触滑性およびガラス滑性の評価を行なったところ
いずれも優れた性能を示した。すなわち、具体例1の場
合と同一条件で、上記表面処理を施したグラスラン基材
に、サンドペーパー処理により端面を平滑化処理したガ
ラス板を装着。
固定し、グラスラン基材を進退(摺動)させた場合にお
ける抵抗、その時の擦れる音およびガラス板面への影響
をそれぞれ評価したところ、抵抗は軽く、擦れる音も小
さくまた、摺動による処理膜の摩耗も摺動(往復) 1
0.000回以上でも何等変りがなくすぐれた耐摩耗性
を示した。
なお、上記において、表面処理剤A−3の代りに、表面
処理剤A−6を使用した他は同じ条件で、グラスラン基
材の表面処理を行ったところ同様の結果が得られた。
(具体例4) 上記プライマ溶液(P−1)に、EPDM製のグラスラ
ン基材を浸漬し表面にプライマを塗布。
被着した後、室温に3時間放置して乾燥処理した。
次いで前記プライマ処理したグラスラン基材を上記表面
処理剤(A−4)に浸漬し表面に表面処理剤を塗布、装
着した後、室温に放置して乾燥処理して表面処理膜を形
成した。
前記形成した塗膜は基材に対して良好な密着性を示し、
また指触滑性およびガラス滑性の評価を行なったところ
いずれも優れた性能を示した。すなわち、具体例1の場
合と同一条件で、上記表面処理を施したグラスラン基材
に、サンドペーパー処理により端面を平滑化処理したガ
ラス板を装管。
固定し、グラスラン基材を進退(摺動)させた場合にお
ける抵抗、その時の擦れる音およびガラス板面への影響
をそれぞれ評価したところ、抵抗は軽く、擦れる音も小
さくまた、摺動による処理膜の摩耗も摺動(往復) 1
0.000回以上でも何等変りがなくすぐれた耐摩耗性
を示した。
なお、上記において、表面処理剤A−4の代りに、表面
処理剤A−6を使用した他は同じ条件で、グラスラン基
材の表面処理を行ったところ同様の結果が得られた。
(具体例5) 上記調製したオルガノポリシロキサン溶液(S−2)を
エタノール−トルエン混合溶媒(重量比1:l )で3
倍に希釈して調製したプライマ溶液に、EPDM製のグ
ラスラン基材を浸漬し表面にプライマを塗布、装着した
後、室温に3時間放置して乾燥処理した。次いで前記プ
ライマ処理したグラスラン基材を上記表面処理剤(A−
5)に浸漬し表面に表面処理剤を塗布、装着した後、室
温に放置して乾燥処理して表面処理膜を形成した。
前記形成した塗膜は基材に対して良好な密着性を示し、
また指触滑性およびガラス滑性の評価を行なったところ
いずれも優れた性能を示した。すなわち、具体例1の場
合と同一条件で、上記表面処理を施したグラスラン基材
に、サンドペーパー処理により端面を平滑化処理したガ
ラス板を装着。
固定し、グラスラン基材を進退(摺動)させた場合にお
ける抵抗、その時の擦れる音およびガラス板面への影響
をそれぞれ評価したところ、抵抗は軽く、擦れる音も小
さくまた、摺動による処理膜の摩耗も摺動(往復) 1
0.000回以上でも何等変りがなくすぐれた耐摩耗性
を示した。
(比較例1) ウレタンプレポリマー溶液(U−1)  300重量部
に、ポリイソシアネート50重量部を配合して表面処理
剤を調製し、この表面処理剤に、EPDM製のグラスラ
ン基材を浸漬し、表面に表面処理剤を塗布、装着した後
、室温に放置して乾燥処理して表面処理膜を形成したと
ころ、その塗膜は前記基材から剥離脱落して滑性などの
機能を付与し得なかった。
(比較例2) 上記プライマ溶液(P −2)に、 EPDM製のグラスラン基材を浸漬し表面にプライマを
塗布、被着した後、室温に3時間放置して乾燥処理した
。次いでウレタンプレポリマー溶液(U−1)300重
量部に、ポリイソシアネート50重量部を配合して調製
した表面処理剤に、前記プライマ処理したグラスラン基
材を浸漬し表面に表面処理剤を塗布、被着した後、室温
に放置して乾燥処理して表面処理膜を形成した。形成し
た塗膜は基材に対して密着していたが、滑性に乏しかっ
た。
(比較例3) ウレタンプレポリマー溶液(U−1)  300重量部
に、ポリイソシアネート50重量部を配合して調製した
組成物系350ffi量部に、重合度的2.000の両
末端シラノール基を有するポリジメチルシロキサン10
重量部および重合度的50(25℃における粘度が約5
0cst)のポリメチルハイドロジエンシロキサン 1
.5重量部をトルエン100重量部に溶かし、これに、
ジブチル錫ジアセテートを0.1重量部加えて成る溶液
50重量部添加して表面処理剤を調製した。
前記調製した表面処理剤に、EPDM製のグラスラン基
材を浸漬し表面に表面処理剤を塗布、被着した後、80
℃で15sIn加熱し、乾燥処理して表面処理膜を形成
した。形成した塗膜には大きなゲル状ブロックが認めら
れ(塗膜不均一)、また、基材から容易に剥離、脱落し
た。
(比較例4) 重合度的2.000の両末端シラノールのポリジメチル
シロキサ210重量部および重合度的50のポリメチル
ハイドロジエンシロキサン1.5重量部をトルエン 1
00重量部に溶かし、これに、4フツ化工チレン樹脂粉
末Zffiffi部、粘度が約300cstのメチルフ
ェニルシリコーンオイル1重量部、重合度的50のエポ
キシ基含有ポリメチルシロキサン5ffrj1部、γ 
−アミノプロピルトリエトキシシラン 5tif量部お
よびジブチル錫ジアセテート 1ffi量部を加えて硬
化性シリコーン溶液から成る表面処理剤を調製した。
前記調製した表面処理剤に、EPDM製のグラスラン基
材を浸漬し表面に表面処理剤を塗布、被着した後、10
0℃で5vIn加熱し、乾燥処理して表面処理膜を形成
した。形成した塗膜は指触で滑性があった。
(比較例5) 両末端に水酸基を有する25℃における粘度が約1.0
00,000cstのポリジメチルシロキサン 100
重量部、両末端にγ −グリシドキシプロピル基を有し
、重合度的50のポリジメチルシロキサン 100重量
部、γ −アミノプロピルトリエトキシシラ210重量
部、ポリメチルシルセスキオキサン粉末40重量部およ
びトリクロロエチレン1.000重量部を混合して表面
処理剤を調製した。
前記調製した表面処理剤に、EPDM製のグラスラン基
材を浸漬し表面に表面処理剤を塗布、被着した後、18
0℃で3ain加熱し、さらに室温で24Hr放置して
形成した表面処理膜は、非粘菅であったが、光沢がなか
った。また、滑り性良好で指で摩擦しても塗膜(表面処
理膜)の脱落やくもりの減少は見られなかったが、平滑
なガラス端面との摺動により塗膜は傷つき微少に切断さ
れ脱落した。
これら比較例1〜5でそれぞれ表面処理したグラスラン
基材について、具体例1の場合と同じく(第1図の場合
と同じ)抵抗、擦れる音およびガラス板面への影響を評
価したところ抵抗は比較例5の場合がやや軽い他はいず
れも重<、擦れる音の点も比較例3および5の場合が小
さかったが、他はゴムとガラスとの擦れる音がした。ま
た、摩耗状態については、比較例1の場合が往復2.0
00回、比較例5の場合が往復500回、比較例4の場
合が往復200回、比較例3の場合が往復100回でそ
れぞれ塗膜が摩擦損傷してEPDM基材が露出して滑性
などの機能が失われてた。
[発明の効果] 上記のように本発明に係る表面処理方法によれば、たと
えば、高分子弾性体から成る基材表面を処理することに
より、その基材表面に強固で優れた滑性など容易に付与
し得る。つまり、基材表面をプライマ処理1表面処理剤
処理順次施し、塗膜を被着形成することにより耐久性の
ある優れた摺動特性を保持2発揮させることが出来る。
また、上記被着形成された塗膜は優れたはっ水性、非凍
結性、非固着性、耐薬品性なども備えているため、滑性
乃至摺動性を要求される各種の構造材料の表面処理およ
びこれらの特性を利用する用途に適するものと言える。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る表面処理剤で処理した面の評価例
を断面的に示す説明図である。 1・・・表面処理したグラスラン基材 2・・・ガラス板 出願人     東芝シリコーン株式会社第1

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)高分子弾性体系基材の所要面に下記組成のプライ
    マ(A)および表面処理剤(B)を順次それぞれ塗布、
    被覆し乾燥することを特徴とする高分子弾性体系基材の
    表面処理方法。 (A)プライマ (イ)一般式 (R’)_aSiO_(_4_−_a_)_/_2(式
    中R’は同一または相異なり、水素原子および1価の置
    換または非置換炭化水素基から選ばれた1価の基を示し
    、一分子中の全R’のうち少なくとも2個はエポキシ基
    含有基で置換された1価の炭化水素基、aは1〜3の整
    数を示す)で表わされる構造単位より成る重合度が 10〜5,000のポリオルガノシロキサンと、(ロ)
    少なくとも1個の炭素原子をケイ素原子に結合した置換
    または非置換アミノ基およびケイ素原子に結合したアル
    コキシ基を有するシランおよび/またはシロキサンとを
    、(イ)中のエポキシ基含有基1個に対して(ロ)中の
    アミノ基が0.1〜10個になるように配合した混合物
    またはこれらの部分反応生成物もしくは前記部分反応生
    成物と(イ)および/または(ロ)との混合物である硬
    化性物質を必須成分として含むプライマ。 (B)表面処理剤。 一分子中に少なくとも2個のヒドロキシル基を有するポ
    リオール100重量部、 一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したヒド
    ロキシル基を有するポリオルガノシロキサン0.1〜1
    00重量部、 (イ)一般式 (R’)_aSiO_(_4_−_a)_/_2(式中
    R’は同一または相異なり、水素原子および1価の置換
    または非置換炭化水素基から選ばれた1価の基を示し、
    一分子中の全R’のうち少なくとも2個はエポキシ基含
    有基で置換された1価の炭化水素基、aは1〜3の整数
    を示めす)で表わされる構造単位より成る重合度が 10〜5,000のポリオルガノシロキサンと、(ロ)
    少なくとも1個の炭素原子をケイ素原子に結合した置換
    または非置換アミノ基およびケイ素原子に結合したアル
    コキシ基を有するシランおよび/またはシロキサンとを
    、(イ)中のエポキシ基含有基1個に対して(ロ)中の
    アミノ基が0.1〜10個になるように配合した混合物
    またはこれらの部分反応生成物もしくは前記部分反応生
    成物と(イ)および/または(ロ)との混合物である硬
    化性物質0.1〜100重量部、 多価イソシアネート10〜1,000重量部、金属化合
    物0.01〜100重量部および 有機溶剤を必須成分ととする表面処理剤。
  2. (2)高分子弾性体系基材の所要面に、特許請求範囲第
    1項記載のプライマ層および表面処理剤の不揮発成分層
    が順次被覆形成されて成ることを特徴とする高分子弾性
    体系基材。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6835424B2 (en) 2001-05-15 2004-12-28 Markem Corporation Marking substrates
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JP2017066171A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 理研ビタミン株式会社 熱可塑性樹脂用撥水剤
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