JPH02207788A - ヒト単球走化性因子活性を有するポリペプチド及びそれをコードするdna並びにそれらの製法 - Google Patents

ヒト単球走化性因子活性を有するポリペプチド及びそれをコードするdna並びにそれらの製法

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JPH02207788A
JPH02207788A JP1026438A JP2643889A JPH02207788A JP H02207788 A JPH02207788 A JP H02207788A JP 1026438 A JP1026438 A JP 1026438A JP 2643889 A JP2643889 A JP 2643889A JP H02207788 A JPH02207788 A JP H02207788A
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福井 壽一
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山岸 純一
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正明 山田
Michiko Yamayoshi
山吉 迪子
Tsunaharu Matsushima
綱治 松島
Oppenheim Juste
ジュスト・オッペンハイム
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はヒト単球走化性因子活性を有するポリペプチド
をコードするDNA、及び該DNAを組み込んだ形質発
現ベクターを用いて製造し得るポリペプチド並びに該D
NA及びポリペプチドの製造法等に関する。
単球走化性因子(以下、MCFと記す)は、例えばヒト
単球系細胞をリポポリサッカライド(LPS )と共に
培養したとき産生誘導される生理活性物質で、単球を動
員する活性や単球の有する腫瘍細胞増殖抑制作用を増強
させる活性化作用を有しており、単球が動員され更に活
性化されることにより、ある種の細菌感染症や癌の治療
薬としての臨床応用が期待される。
本発明者のうち、松島綱治、ジュストオッペンハイム等
はヒト単球系白血病細胞を適当な誘導剤の存在下で培養
し、その培養上清中より、いわゆる天然型ヒトMCFを
単離した。そして、その天然型ヒトMCFを解析し、そ
の部分アミノ酸配列を解明すると共に、その分子量は約
15kDaと決定した。
本発明者等は、この天然型ヒトMCFの部分アミノ酸配
列に基づいて、ヒトMCFをコードするcDNAの単離
に成功し、このクローン化cDNAの塩基配列の解析に
より、ヒトMCF前駆体の全アミノ酸配列を解明し、そ
のC末端側の76残基のアミノ酸からなるヒトMCFの
分子量は、約9kDaと計算される低分子量のポリペプ
チドであることを明らかにした。
更に、このクローン化DNA及びその主要部を組み込ん
だ形質発現ベクターを作製し、゛これを用いて、ヒトM
CF活性を有するポリペプチドを製造することができる
ことが判明し、本発明を完成した。
本発明の第1の目的は、ヒトMCF活性を有し、下記の
アミノ酸配列[11又はその主要部の配列を有するポリ
ペプチドをコードするDNA及びその製法を提供するこ
とにある。
Gin Pro Asp Ala Ile Asn A
la Pro Val ThrCya Cys Tyr
 Asn Phe Thr Asn Arg Lys 
l1eSer Val Gin ArgLeu Ala
 Ser Tyr Arg Arglle Thr S
er Ser Lys Cys Pro Lys Gl
u AlaVal Ile Phe Lys Thr 
Ile Val Ala Lys GluIIs Cy
s  X  Asp Pro  Lys Gln Ly
s  Trp ValGin Asp Sar Met
 Asp Hls Leu Asp Lys GlnT
hr  Gln Thr  Pro  Lys  Th
r[1] (但し、式[1]中Xは、Ala又はThrである。) 本発明の第2の目的は、上記DNAを組み込んだ形質発
現ベクターを用いて製造し得る上記式[1]で示される
アミノ酸配列又はその主要部の配列を有し、ヒトMCF
活性を有するポリペプチドを提供することにある。
本発明の第3の目的は、上記ポリペプチドの遺伝子工学
的手法による製造法を提供することにある。
本発明の他の目的は、以下の記載から明らかになるであ
ろう。
本発明によれば、ヒトMCF活性を有し、式[!]で示
されるアミノ酸配列又はその主要部の配列を有するポリ
ペプチドをコードするDNA (以下単に本発明のDN
Aと記す)を用い、遺伝子組み換え技術を応用して、ヒ
トMCFの活性を有し、式[夏コで示されるアミノ酸配
列又はその主要部の配列を有するポリペプチド(以下単
に本発明のポリペプチドと記す)を製造することができ
る。
本発明のDNAのうち、式[11で示されるアミノ酸配
列を有するポリペプチドをコードするDNA(以下ヒト
MCFをコードするDNAと略記することもある)の具
体的塩基配列としては、下記の式[A]で示される塩基
配列からなるDNAが挙げられる。
[A] (但し、式[A]中Yは、C又はTであり、Rは、G又
はAである。) ヒトMCFをコードするDNAは、実施例1に記載の方
法又はそれに準じた方法に従って単離することが出来る
。更に、化学的に全合成してもよい、ヒトMCFの主要
部のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするD
NAは、ヒトMCFをコードするDNAの余分な領域又
は欠損している領域を、例えば適当な制限酵素による切
断及び/スは化学合成オリゴデオキシリボヌクレオチド
の結合による修復や部位特異的変異誘導法(Kunke
 l 、 T、 A、ら。
Methods In Enzymol、、 154巻
、 ’367頁、 1987年等)等の方法により製造
することができる。
本発明のポリペプチド生産用の形質発現ベクターは、遺
伝子組み換え技術及び形質発現に関する基本的理論(例
えば1Maniatis、T、ら、 Molecula
rClonlng、 a 1aboratory ma
nual;  Co1d SpringHarbor 
Laboratory出版、 1982年を参照)に則
り、本発明のDNAの5′末端(上流側)に翻訳開始コ
ドンATGを、かつ3°末端(下流側)には終止コドン
を有するDNA断片を作製し、これを適当なプロモータ
ー(例えばm、lac、白S、 PL、 SV40初期
プロモーター等)及びSD配列に続いて結合させ、更に
これを宿主中で増殖可能な適当なベクター(例えばプラ
スミドPBR322等)に組み込むことにより作製する
ことができる。
好ましいSD配列から翻訳開始コドンまでの塩基配列と
しては、下記式[B]で示される塩基配列が挙げられる
5’−X’GGAGGTTTY’ATT−3’   [
B]但し、式[B]中、x’は(A)xを意味し、Xは
1〜5である。Y”は(A ) y (T ) zを意
味し、yはO〜3を、2は0又は1である。
この形質発現ベクターを適当な宿主、例えば大腸菌にコ
ーエンらの方法(Cohen、 S、 N、ら* Pr
oc。
Natl、Acad、Sc1.、 (JSA、  69
巻、 2110頁、  1972年)に準じて導入する
ことにより形質転換体を得ることができる。
本発明のポリペプチドは、この形質転換体の培養、該形
質発現ベクターを用いた転写・翻訳系により製造するこ
とができる0本発明のポリペプチドは、粗製物から除核
酸処理、塩析、陽イオン交換クロマトグラフィー、陰イ
オン交換クロマトグラフィー、限外濾過、ゲル濾過操作
、必要に応じて透析、電気泳動、ヘパリン・担体カラム
を用いるクロマトグラフィー、抗体カラムを用いるアフ
ィニティー りロマトグラフィー等の方法及びその組み
合せにより精製できる。
遺伝子組み換え技術により製造されるポリペプチドのN
末端には、製造系等の違いによって翻訳開始コドンに由
来するメチオニン残基が付加される場合がある。このよ
うなポリペプチドも、ヒトMCF活性を有する限り、本
発明のポリペプチドに含まれる。
本発明に係わるポリペプチドとは、前記式[1Fで示さ
れるアミノ酸配列を有するポリペプチド又はそのアミノ
酸配列の主要部の配列を含むポリペプチドであり、なん
らかのMCF活性、例えば単球を動員する作用或いは単
球の有する腫瘍細胞増殖抑制作用を増強させる活性化作
用を示すポリペプチドを意味する。又、ヒトMCFをコ
ードするDNAの対立遺伝子変異体DNAがコードする
ポリペプチド及びその主要部のアミノ酸配列を有するポ
リペプチドも包含される。又、前記式[zlで示される
アミノ酸配列を有するポリペプチドのN末端に他のアミ
ノ酸又はペプチド、例えばヒトMCF前駆体ポリペプチ
ドの前駆部分のC末端側の一部に相当するアミノ酸又は
ペプチドが付加したポリペプチドも、本発明のポリペプ
チドに包含される。
遺伝子組み換え技術の応用により製造される本発明のポ
リペプチドの諸性状については、以下の方法により分析
できる。
分子量は、5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法
により、分子量既知蛋白標準品(ファルマシア社、スウ
ェーデン)の移動度との対比により算出する。アミノ酸
配列は、エドマン分解法により決定できる。即ち、本発
明のポリペプチドを、フルマーの方法(Fullmar
、C,S、、 Anal、Biochem、。
142巻、336頁、 1984年)に従って、尿素存
在下での2−メルカプトエタノール処理にて分子内のジ
スルフィド結合を開裂させ、Cys残基を4−ビニルピ
リジン処理にて、ピリジルエチル化ポリペプチドを調製
する。更に、ピリジルエチル化ポリペプチドをメタロエ
ンドペプチダーゼ(EC3,4,24)等にて消化し、
得られたペプチド断片をシンクロパック(5ynChr
opak )  RP−Pカラム(ジンクロム社、米国
)を用い、トリフルオロ酢酸中、アセトニトリルの濃度
勾配溶出による高速液体クロマトグラフィー(HPLC
)にて単離する。このピリジルエチル化ポリペプチド及
び各ペプチド断片のN末端部分のアミノ酸配列をプロテ
インシークエンサー自動分析装置(アプライドバイオシ
ステム社、米国)を用いて解析する。
単球走化性活性は、ボイデン走化性活性検定槽(Boy
den chemotaxls chambsr:ニュ
ーロ9プローブ社、米国)を用いて検定できる。即ち、
ポリカーボネート腹(孔径8μm:ヌクレオボア社、米
国)で隔てた一方の室に本発明のポリペプチド液を入れ
、他室にヒト単核球を入れる。37℃にて加温の後、膜
の検体液室側の面に移動した細胞数を、メタノール固定
及びギムザ染色の後、顕微鏡下にて計測する0本発明の
ポリペプチドの希釈及び培養用培地には、0.5Xウシ
血清アルブミン含有培養培地RPMI−1640培地を
用いればよい。
腫瘍細胞増殖抑制活性は、次ぎの方法にて検定できる。
即ち、ヒト単球や単球/マクロファージ様細胞を96穴
培養プレートに播き、37℃で培養後、浮遊性細胞を除
去し、プレート粘着性細胞を準備する。この粘着性細胞
に本発明のポリペプチド液及び標的腫瘍細胞(例えば、
ヒト悪性黒色腫細胞A375細胞: ATCC株番号C
RL−1619)を添加し、37℃にて3日問培養する
。培養終了の6〜24時間前に、トリチウム標識チミジ
ンを添加し、標的腫瘍細胞内への取り込み量の低下によ
り評価する1本発明のポリペプチドの希釈及び培養用培
地には、5%ウシ胎児血清含有RPMI−1640培地
を用いればよい。
本発明のポリペプチドの製剤化に際しては、賦形剤や安
定化剤を添加するのが好ましい、安定化剤としては、例
えばアルブミン、グロブリン、ゼラチン、プロタミン、
プロタミン塩、グルコース、ガラクトース、キシロース
、マンニトール、グルクロン酸、トレハロース、デキス
トラン、ヒドロキシエチルデンプン、非イオン界面活性
剤等が挙げられる。
尚、本明細書では記載の簡略化のために以下の略号を使
用する。
A       アデニン Cシトシン G       グアニン T      チミン RNA      リボ核酸 mRNA     伝令RNA DNA      デオキシリボ核酸 cDNA     相補性DNA 5scDNA   単鎖cDNA dscDNA   二重鎖c DNA ATP      アデノシン三リン酸dATP   
  デオキシアデノシン三リン酸dCTP     デ
オキシシチジン三リン酸dGTP     デオキシグ
アノシン三リン酸dTTP     デオキシチミジン
三すン酸SD配列    シャイン・ダルガーノ配列キ
ロ塩基 キロ塩基対 塩基対 リポポリサッカライド エチレンジアミン四酢酸 ジチオスレイトール キロダルトン ラウリル硫酸ナトリウム 3−(N−モルホリノ)プロパン スルホン酸 以下に実施例及び参考例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
実施例1 ヒ MCF  コー   DNAの ヒト前骨髄性白血病細抱株HL−60細胞(ATCC株
番号CCL−240)を組織培養用シャーレ(90x1
6mm )に、培養液1mlあたり約百万個の細胞密度
で播いた。培養液には、10%ウシ胎児血清含有RPM
I−1640培地を用い、ホルボール−12−ミリステ
ート−13−アb bp P LPS EDTA TT Da DS OPS セテート(PMA)及びビタミンA酸を、それぞれ最終
濃度として500ng/ml及び1μg/mlになるよ
うに添加した。この培養液中で、37℃、5X炭酸ガス
含有空気中、湿度90〜100%にて、2日間培養した
培養終了後、培養液及び非付着性細胞を吸引除去した。
シャーレに付着した分化細胞を、LPS及びシクロヘキ
シミドを、それぞれ最終濃度として10μg/ml及び
1μg/mlになるように添加した10%ウシ胎児血清
含有RPMI−1640培地中で、上記と同条件下で、
更に6時間培養した。培養終了後、培養液を吸引除去し
、シャーレ上に残った細胞を、0.5%ラウロイルサル
コシン酸ナトリウム、5mMクエン酸ナトリウム及び0
.1M2−メルカプトエタノールを含む6Mグアニジル
チオシアネート液にて溶解し、均質化した。この液をO
,IM EDTAを含む5.7M塩化セシウム水溶液上
に重層し、超遠心分離機(日立工機、RP2)−20−
ター)にて26.500rpmで20時間遠心分離する
ことにより、全RNAをベレットとして得た。この全R
NAベレットを、0.35M塩化ナトリウム、20mM
)リス及び20mM EDTAを含む7M尿素液の少量
に溶解し、エタノールを添加し沈澱として回収した。
この全RNAを、1mM EDTAを含む10mM)リ
ス塩酸・緩衝液(pH7,4)に溶解し、65℃で5分
間加熱した。これに塩化ナトリウムを最終濃度として0
.5Mになるように添加したのち、予め1mM EDT
A及び0.5M塩化ナトリウムを含む10mM)リス塩
酸*W液(pH7,4)にて平衡化したオリゴ(dT)
セルロースカラムに負荷し、同カラムに吸着したmRN
Aを、1mM EDTAを含むlomM)リス塩酸緩衝
液(pH7,4)にて溶出することにより単離した。
上記で得られたmRNAを鋳型として、グブラーとホフ
マンの方法(Game、 25巻、263頁、 198
3年)に準じてcDNAを合成した。即ち、mRNAの
約6μgを蒸留水に溶解(6μg/6μl) L、これ
に0.6μmの100mM水酸化メチル水銀水溶液を添
加し、室温で10分間放置した0次いで、約20単位の
RNA分解酵素阻害剤(RNasin、プロメガバイオ
チク社、米国)を含む0.5M2−メルカプトエタノー
ル液の1.8μlを添加した。室温で5分間放置の後、
10mM塩化マグネシウム、1.25mM dGTP、
1.25mM dATP、1.25mM dTTP、0
.5mM dCTP、0.17μM  a−32P−d
CTP(放射比活性6,0OOCI/mmole) 、
4μgのオリゴ(dT) 12〜18,120単位のト
リ骨髄性白血病ウィルス由、来逆転写酵素(バイオ・ラ
ット社、米国)を含む32μmの50mM )リス塩酸
緩衝液(pH8,3)を添加し、42℃で60分間反応
させた後、0.5M EDTA液の2μlを添加して反
応を停止させた。この反応液に、フェノール/クロロホ
ルム混液(1:1)を添加し、反応生成物(sscDN
AとmRNAの複合体)を、水層に抽出した。その水層
に酢酸アンモニウムを最終濃度として2.5Mになるよ
うに添加し、更にエタノールを加えることにより、上記
複合体を沈澱として回収した。
この反応生成物(sscDNAとmRNAの複合体)を
、二次合成緩衝液[組成: 5mM塩化マグネシウム、
10mM IE酸アンモニウム、100mM塩化カリウ
ム、0、15mMβ−ニコチンアミドアデニンジヌクレ
オチド、40μM dGTP140μM dATP、 
 40μM dTTP、  40μM dCTP、 5
μgのウシ血清アルブミン、1.25単位の大腸菌リボ
ヌクレアーゼH124単位の大腸菌DNAポリメラーゼ
!を含む20mM )リス塩酸MIflII液(pH7
,5> 1の100μlに溶解した。これを12℃で6
0分間反応させた後、2.5単位の大腸菌DNAリガー
ゼを添加し、更に22℃で60分間反応させた。 ED
TAを添加することにより、反応を停止させた0反応生
成物(dscDNA )は、フェノール/クロロホルム
混液(1:1)による抽出及びエタノール処理により、
沈澱として回収した。
この反応生成物(dscDNA)を、オリゴ(dC)鎖
付加M衝液[組成: 2mM塩化コバルト、0.2mM
 DTT、0、1mM dCTP及び10単位のターミ
ナルデオキシヌクレオチジル トランスフェラーゼを含
有する100mMカコジル酸ナトリウムCPH7,2)
 ]の100μmに溶解し、37℃で30分間反応させ
ることにより、dscDNAの3′末端にオリゴ(dC
) Mを付加させた0反応生成物[オリゴ(dC)WI
付加dscDNA ]は、フェノール/クロロホルム混
液(1:1)による抽出及びエタノール処理により、沈
澱として回収した。
上記のオリゴ(dO鎖付加dscDNAを、オリゴ(d
G)鎖付加pBR322,PstI−cut (ベセス
ダリサーチラボラトリーズ、米国)とともに、アニーリ
ング緩衝液[組成: 1mM EDTA及び100mM
塩化ナトリウムを含む10mMトリス塩酸MWI液(p
H7,4) ]中に溶解混合し、65℃で10分間、5
7℃で2時間、更に45℃で2時間反応させることによ
り、オリゴ(dC) lとオリゴ(dG)鎖を結合させ
、環状二重鎖の組み換えプラスミドを調製した。
上記の組み換えプラスミドを、次の方法に従って大腸菌
)(8101株に導入しヒトcDNAライブラリーを作
製した。即ち、大腸菌HBIOI株をL培地[組成:I
Xトリプトン、0.5%酵母エキス、0.5%塩化ナト
リウム、0.1%ブドウ糖(pH7,2) ]に接種し
、濁度(波長600nmの吸光度)が約0.5に達する
まで、30℃で培養した。この培養菌体液を氷水中で3
0分間静置したのち、遠心分離にて菌体を採取した。
この菌体を50mM塩化カルシウム液中に再懸濁させ、
氷水中で60分間静置したのち、遠心分離にて菌体を採
取し、これを20%グリセリンを含む50mM塩化カル
シウム液中に懸濁させた。この菌体液に上記の組み換え
プラスミド溶液を添加混合し、氷水中で20分間、室温
で10分間反応させたのち、L培地を添加して37℃で
60分間振盪培養した。その菌体液の一定量を、6.2
5μg/ml濃度のテトラサイクリンを含むし培地寒天
平板(寒天濃度1.5%)に播き、37℃で一夜培養し
、テトラサイクリン耐性クローンを選択して、ヒトcD
NAライブラリーとした。
このヒトc DNAライブラリーから、ヒトMCFをコ
ードするcDNAを、下記の化学合成オリゴデオキシリ
ボヌクレオチドをプローブとして用い、ハナハンとメセ
ルソンの方法(Gene、 10巻、63頁、 198
0年)に準じたコロニー・ハイブリダイゼーション法に
より選択した。
即ち、ヒト培養細胞株THP−1細胞から単離された、
いわゆる天然型ヒトMCFの部分アミノ酸配列、Me 
t−As p −H15−Leu−As p−Lys−
Gl n−Th r−Gin−Th r−Pro −L
ys−Thr、に基づいて下記式[1] 〜[4]で示
される4M類のオリゴデオキシリボヌクレオチドを化学
合成し、プローブとして用いた。
5’ −ATGGAYCAYTTRGA−3’   [
1]5’−ATGGAYCAYCTNGA−3°   
 [2]5’−GAYAARCARACYCA−3″ 
   [3コ5′−GAYAARCARACRCA−3
′    [4]但し、上記式中、YはT及びCを意味
し、RはA及びGを意味し、NはT、 C,A及びGを
意味する。従って、式[1]で示されるプローブは、8
種類のDNA(14−mar)の混合物であり、式[2
]〜[4〕で示されるプローブは、いずれも16種類の
DNA (14−mar )の混合物である。
上記式[1]〜[4]のそれぞれの合成プローブ(10
0p100p )について、γ−32P−ATP (5
0pmo le相当量:比活性5.000C1/mmo
le )及びT4ポリヌクレオチドキナーゼ(10単位
)を用いる基本反応条件下で、32pにて末端標識をし
た。
ヒトcDNAライブラリーの中から、式[1]と[2]
のプローブを混ぜたもの又は、式[3]と[4]のプロ
ーブを混ぜたものの2種類の混合70−ブのいずれのプ
ローブとも結合する塩基配列を含むクローンを検索しな
、コロニー・ハイブリダイゼーションの条件は、36℃
で40時間とした。その結果、約3,6万クローンの中
から、35クローンが選択された。これら−次選択され
たクローンから単離したcDNAについて、各種制限酵
素を用いた制限酵素地図解析を行い、いずれも共通の塩
基配列を含むものであることを確認した。
最終的に選択した3種類の組み換えプラスミド(プラス
ミド番号: pHMcF7、pHMcF25及びP)1
MCF29 )について、その塩基配列をジデオキシ法
にて決定した。 pUc18及びPtjC19をクロー
ニングベクターとし、TaKaRaフーDEAZAシー
クエンスキッ゛ト(宝酒造)を用い、操作手順書(宝酒
造編)に従って実施した。
ヒトMCF前駆体をコードする塩基配列及び塩基配列か
ら演絆されるアミノ酸配列を、第1表にまとめて示す、
 pHMCF7及びPHMCF29に組み込まれたヒト
MCF前駆体をコードする塩基配列は、第1表に示した
配列中、塩基番号105及び226番目の塩基が、それ
ぞれT及びGであった。一方、pHMCF25に組み込
まれたヒトMCF前駆体をコードする塩基配列中、塩基
番号105及び226番目の塩基は、それぞれC及びA
であった。
第1表 GlyLs+uA1aG1nProAspA1alla
AsnA1a  (30)CCAGTCACCTGCT
GYTATAACTTCACCAAT  120Pro
ValThrCysCysTyrAsnPheThrA
sn  (40)TyrArgArgIleThrSe
rSerLysCysPro  (60)第1表中、数
字は塩基番号を示す、括弧内の数字はアミノ酸番号を示
す、***は、翻訳終止コドンを意味する。塩基番号1
〜297番目迄の塩基配列は、ヒトMCFItin体を
コードする塩基配列、塩基番号70〜297番目迄の塩
基配列(式[A]で示される塩基配列に相当)は、ヒト
MCFをコードする塩基配列である。塩基番号105番
目のYは、C又はTである。塩基番号226番目のRは
、G又はAである。
アミノ酸番号1〜99番目迄のアミノ酸配列は、ヒ) 
MCF前駆体のアミノ・酸配列(式[I[]で示される
アミノ酸配列に相当)、アミノ酸番号24〜99番目迄
のアミノ酸配列(式[I]で示されるアミノ酸配列に相
当)は、ヒトMCFのアミノ酸配列である。アミノ酸番
号76番目のアミノ酸(X)は、Ala又はThrであ
る。
実施例2 ヒ MCF  lベプ  の (1)形質発現プラスミ・ドPHMCO76の構築第1
表に示すヒトMCF前駆体ポリペプチドの第24〜99
番目のアミノ酸配列、即ち式[11で示されるアミノ酸
配列(但し、式[11中、XはAlaである)を有する
ポリペプチドを生産するための形質発現プラスミドを、
以下の方法で構築した。即ち、実施例1に記載のプラス
ミドpHMcF7から制限酵素PstIによる消化にて
、第1表に示すヒトMCF前駆体ポリペプチドの全領域
をコードする塩基配列を含む大きなりNA断片を単離し
た。このDNA断片をM13mp1Bファージベクター
(宝酒造)のポリリンカー領域にある制限酵素PstI
の切断部位の領域に挿入した。この組み換えファージD
NAを用い、クンクルらの方法(Kunka 1 、 
T、 A、ら、 Methods lnEnzymol
、、 154巻、367頁、 1987年)に準じた部
位特異的変異誘導法により、ヒトMCF前駆体ポリペプ
チドのN末端から第23番目のAlaと第24番目のG
inをコードするコドンの間に 5’ −TTTAAATTATG−3’の塩基配列を、
更に該前駆体ポリペプチドのC末端アミノ酸であるTh
rに続く翻訳終止コドン(TGA)と3°非翻訳領域の
塩基配列との間に S’ −TGACTCGAG−3’ の塩基配列を挿入した0部位特異的変異誘導には、MU
TA−GENEインビトロムタジェネシスキット(バイ
オ・ラット社)を用い、操作手順書(バイオ・ラッド社
編)に従って行った。即ち、上記の組み換えファージD
NAを大腸菌JM105株に感染させ、これを培養して
ファージを採取した0次いで、このファージを大腸菌C
J236株に感染させるとともに、ウリジン(1μg/
ml )及びクロラムフェニコール(20)t g/l
el )を含有する2xTY培地[組成:1.6X)−
リプトン、1%酵母エキス、0.5%塩化ナトリウム]
中、37℃で5時間培養し、その培養上清からウラシル
が導入された単鎖ファージDNAを単離した。
別途、下記式[5]及び[6]で示される塩基配列を有
する2種類の変異誘導プライマーを常法に従って化学合
成した。
5 ’ <AAGGGCTCGCTTTTAAATTA
TGCAGCCAGATGC−3’[5] 5 ’ −CCGAAGACTTGATGACTCGA
GACACTCACTCCAC−3’[6] この変異誘導プライマーの5°末端にリン酸基を付加し
、このリン酸化プライマーを先に調製したウラシルが導
入された単鎖ファージDNAとアニル緩衝液[組成: 
2mM塩化マグネシウム及び50mM塩化ナトリウムを
含む20mM トリス塩酸W街液(pH7,4)]中、
70℃で10分間反応させのち、1分間に1℃の割合で
30℃まで徐々に冷却することにより、変異誘導プライ
マーをファージDNAに結合させた。
次いで、合成lI衝液丁組成:各0.4mMのデオキシ
ヌクレオシド三リン酸(dGTP、 dCTP、 dA
TP、 dTTP)、0.75  mM ATP、3.
75mM塩化マグネシウム及び1、5mM DTTを含
む10mM)リス塩酸緩衝液(pH7,4)]中、水中
に5分間、25℃で5分間及び37℃で90分間の反応
条件下で、T4 DNAポリメラーゼを作用させ鋳型の
ファージDNAに対して相補的なりNAを合成し、その
末端をT4 DNAリガーゼにて結合させ、反応を一2
0℃での凍結にて停止させることにより、環状二重鎖D
NAを作製した。これを大腸菌JM105株に感染させ
、その各クローンについてそれぞれ培養し、培養菌体か
ら変異型複製型二重鎖DNAを単離した。単離した変異
型複製型二重鎖DNAの塩基配列が意図した塩基配列に
変換されていることを、上記の培養上清から単離した単
鎖DNAを用いた塩基配列の解析(ジデオキシ法)によ
り確認した。
次いで、変異型複製型二重鎖DNAから制限酵素Dra
 IとXhoIによる消化にて、ヒトMCFポリペプチ
ドをコードする領域を含むDNA断片を切り出した。
このDNA断片を、MCF(DraI−XhoI)断片
という。
別途、参考例1に記載の形質発現ベクターpEP205
から制限酵素DralとXhoIを用いて、アンピシリ
ン耐性遺伝子及び複製開始点を含む大きなりNA断片(
この断片を、EP205 vector−DNA断片と
いう)を切り出し、これを上記のMCF (DraI−
Xho I)断片と74 DNAリガーゼを用いて結合
させることにより、ヒトMCF生産用形質発現プラスミ
ドpHMc076を構築した。
形質発現プラスミドpHMc076を、実施例1に記載
の方法に準じて、大腸菌HB 101株に導入した。
該プラスミドが導入された形質転換体を、25μg/m
l濃度のアンピシリンを含むLB培地寒天平板(寒天濃
度1.5%)で、37℃にて一夜培養し、アンピシリン
耐性クローンを選択することにより得た。
このアンピシリン耐性クローン、即ち形質転換体を大腸
菌HBIOI/pHMcO76と名付けた。
(2)ヒトMCFポリペプチドの製造 上記で得た形質転換体く大腸菌HBIOI/pHMcO
76)を培養し、常法に従って形質発現プラスミドPH
MCO76を抽出し、塩化セシウム・エチジウムプロミ
ド超遠心分離法にて精製した(Maniatis、T、
ら。
Mo1ecular Clonlng、 a 1abo
ratory manual; 、75〜96頁、 C
o1d Spring Harbor Laborat
ory出版。
1982年)、上記の形質発現プラスミドDNAを用い
、原核細胞由来DNA翻訳キット(Prokaryot
lc DNA−Dlrected Translati
on Klt、商品コード番号N、 380、アマジャ
ム社)にて、ヒトMCFポリペプチドを生産した。形質
発現プラスミド及び上記の翻訳キットを用いたポリペプ
チドの生産は、該キットに添付の操作手順書に従い、必
要に応じて、リボヌクレアーゼ阻害剤(ヒト胎盤由来:
アマジャム社)を添加した。
このヒトMCFポリペプチドがヒト単球に対する走化性
活性を有することを、前記の方法に従って確認した。
ヒトMCFポリペプチドは、次ぎの方法により精製され
る。即ち、硫酸アンモニウムを70%飽和になるように
添加し、静置ののち遠心分離により沈澱を採取する。こ
の沈澱を蒸留水に溶解させ、5mMリン酸塩&!衝化生
理食塩液(pH6,5)に対して透析したのちセファク
リルS−200カラム(ファルマシア社)を用いるゲル
ー過に付し、5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
分析にて、ヒトMCFポリペプチドを含む両分を集める
。これを、20mMリン酸塩**液(PH6,5)に対
して透析し、同緩衝液にて平衡化したCM−セファロー
ス(ファルマシア社)に負荷し、同カラムに吸着したヒ
トMCFポリペプチドを、塩化ナトリウムの濃度勾配(
0〜0.5M)にて溶出する。ヒトMCFポリペプチド
の溶出画分を気め限外濾過にて濃縮したのち、トヨパー
ルHW−55(東ソー)を用いるゲル濾過により精製す
ることにより、ヒトMCFポリペプチドの精製品を得る
ことができる。
ヒトMCFポリペプチドの分子量は、5DS−ポリアク
リルアミドゲル電気泳動法により、約13±1kDaと
求められた。
実施例3 ヒトMCF      るボiペプ ドの(1)形質発
現プラスミドの構築 第1I!に示すヒトMCF前駆体ポリペプチドのアミノ
酸配列(但し、第1表中のXはAlaである)のN末端
から第27又は30番目のアミノ酸をN末端とするヒト
MCF活性を有するポリペプチド、即ち実施例2に記載
のヒトMCFポリペプチドのN末端部分が欠失した種々
のポリペプチド生産用の形質発現プラスミドを構築した
即ち、実施例2に記載の形質発現プラスミドpHMc0
76から制限酵素mIと5allにより、実施例2に記
載のMCF (DraI−XhoI)断片を含む大きな
りNA断片を単離し、これをM13mp19ファージベ
クター(宝酒造)のポリリンカー領域にある制限酵素5
alIとXbaIの切断部位の領域に挿入して組み換え
ファージDNAを作製した。この組み換えファージI)
NAを鋳型とし、下記の種々の化学合成変異誘導プライ
マーを用い、実施例2に記載の部位特異的変異誘導法に
従って、 MCF(DraI−XhoI)断片の塩基配
列中、ヒトMCFポリペプチドのN末端部分のアミノ酸
をコードする塩基配列を部分的に欠失させ、これを実施
例2に記載のEP205 vector−DNA断片と
結合させることにより、構築した。
この部位特異的変異誘導に用いる変異誘導プライマーの
塩基配列は、下記の通りである。
第1表に示したヒトMCF前駆体ポリペプチドの第27
〜99番目のアミノ酸配列(但し、第1表中のXはAl
aである) (以下、N3−MCFポリペプチドと略す
)を有するポリペプチド生産用形質発現プラスミド構築
の場合、 5’ −GGTTTAAATTATGGCAATCAA
TGCCC−3’ヒトMCF前駆体ポリペプチドの第3
0〜99番目のアミノ酸配列(但し、第1表中のXはA
laである)(以下、N6−MCFポリペプチドと略す
)を有するポリペプチド生産用形質発現プラスミド構築
の場合、S’ −GGTTTAAATTATGGCCC
CAGTCACCTGC−3’である。
実施例2に記載の方法に従って、それぞれの変異型複製
型二重g DNAを作製し単離した0次いで、それぞれ
の変異型複製型二重鎖DNAから制限酵素DraIと祖
)OIによる消化にて、該ポリペプチドをコードする塩
基配列を含むDNA断片を単離した。これらの各DNA
断片を、形質発現ベクターpEP205由来のEP20
5 vector−DNA断片と結合させることにより
、それぞれのポリペプチド生産用の形質発現プラスミド
を構築した。
N5−M0Pポリペプチド生産用形質発現プラスミドを
pHMcO73と名付け、N6−MCFポリペプチド生
産用形質発現プラスミドをPHMCO70と名付けた。
各形質発現プラスミドを、前記の方法に従って、大腸菌
88101株に導入し、形質転換体を得た。
(2)ヒトMCF活性を有するポリペプチドの製造上記
”C’ 得り形質転換体(大腸@HBIO1/pHMc
O73及び大腸菌HBIOI/pHMcO70)を培養
し、実施例2に記載の方法に従って各形質発現プラスミ
ドを単離した。これらの形質発現プラスミドを用い、実
語例2に記載の方法に従って、N3−MCFポリペプチ
ド及びN6−MCFポリペプチドを製造し、それらのヒ
ト単球に対する走化性活性を確認した。
N3−MCFポリペプチド及びN6−MCFポリペプチ
ドの分子量、5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
分析により、いずれも約12±1 kDaと求められた
。但し、前者のポリペプチドの泳動距離はやや短く、後
者のポリペプチドよりも若干高分子量であった。
参考例1 ベク −EP205の プラスミドpBR322を、制限酵素Ava IとPv
u I Iにて消化し、得られた大きな断片(約3.7
kbp )を単離した。このDNA断片の両端を、DN
AポリメラーゼI(クレノー フラグメント)及びdG
TP、 dATP、dCTP及びdTTPを用いて平滑
末端としたのち、T4DNAリガーゼにて結合させるこ
とにより、プラスミドpBR322の複製開始点近傍の
コピー数制御領域を欠失させたプラスミドベクター(p
BR36という)を作製した。
このベクターpBR36を、制限酵素PstlとEco
RIにて消化し、アンピシリン耐性遺伝子の上流領域を
含む小さなりNA断片(約0.75kbp )を単離し
た。このDNA断片をAmp (Ps t I−Eco
RI)断片という。
このAmp (PstI−EcoRI)断片を、実施例
2に記載した方法に従ってM13mp1Bファージベク
ター(宝酒造)に挿入した。この組み換えファージDN
Aを用い、実施例2に記載の方法による部位特異的変異
誘導法により、Amp(PstI−EcoRI)断片中
の一塩蔦(A)を他の塩基(G)に変換することにより
、制限酵素DraIの切断認識配列(TTTAAA)を
消去した。
即ち、ウラシルが導入された単鎖ファージDNAを、上
記の組み換えファージDNAを感染させた大腸菌CJ2
36株の培養上清から単離した。
別途、下記式[7]で示される塩基配列を有する変異誘
導プライマーを常法に従って化学合成した。
5’ −CAGAACTTTGAAAGTGCTC−3
’    [7]この変異誘導プライマーの5゛末端に
リン酸基を付加し、このリン酸化変異誘導ブライマーを
、上記のウラシルが導入された単鎖ファージDNAと結
合させ、実施例2に言己載の方法に従って、目的とする
変異型複製型二重鎖DNAを単離した。
この変異型複製型二重鎖DNAから制限酵素已stIと
EcoRIによる消化にて、Amp(Pstl−Eco
Rr)断片に対応し制限酵素辺IIの切断認識配列が消
去されたDNA断片(変異Amp(PstI−EcoR
I)断片という)を単離した。この変異Amp (Ps
tI −EcoRI)断片を、前記のベクターpBRS
6から制限酵素EcoRIとPstIにて切り出される
大きなりNA断片にT4 DNAリガーゼを用いて結合
させることにより、プラスミドベクターPBRS6の塩
基配列中、アンピシリン耐性遺伝子領域に存在する制限
酵素DraIの切断認識配列が消去されたプラスミドを
作製し、これをpBRs601と名付けた。
更に、このプラスミドベクターPBR3601を、制限
酵素DraIによる消化にて得られた大きなりNA断片
に、Smarリンカ−(宝酒造)をT4 DNAリガー
ゼにて結合させることにより、新規プラスミド ベクタ
ーを作製した。この新規プラスミドベクターは、プラス
ミドpBR322の変異誘導体であり、その塩基配列中
、制限酵素DraIの切断認識塩基配列が完全に消去さ
れたものであり、pBR3602と名付けた。尚、Sm
aIリンカ−の塩基配列は下記のとおりである。
5’ −CCCGGG−3’ 更に、この新規ベクターpBR3602より、制限酵素
AatIIと5allにて消化して得られる大きなりN
A断片を単離した[この断片を、pBR3602(Aa
tII−3alI)断片というコ。
別途に参考例2に記載したヒト インターロイキン1α
生産用形質発現プラスミドPHIPH383aから制限
酵素AatIIと5alIによる消化にて単離したDN
A断片、即ちトリプトファンプロモーター領域及びヒト
 インターロイキン1αをコードする領域を含むDNA
断片(trp promoter/ILI a DNA
断片という)を単離した。このtrp promote
r/ILI a −DNA断片を、pBRs602(A
atII−3all)断片とT4 DNAリガーゼを用
いて結合させることにより、新規の発現プラスミドを構
築した。この発現プラスミドをpEP205と名付けた
参考例2 ベ   − 1(IPH383aの ヒトインターロイキン1α前駆体ポリペプチドをコード
するクローン化cDNAは、ヨーロッパ公開特許第01
88920号に記載の方法に従って単離した。
このヒトインターロイキン1 a cDNAが組み込ま
れた組み換えプラスミドpHL4 (Furutanl
、Y、ら。
Nuclajc Ac1ds Rag、、 13巻、 
5869頁、 1985年)から、制限酵素PstIに
よる消化にて、 cDNA領域を切り出し、更に制限酵
素EcoRIとジ■NIにて消化し、成熟型ヒト イン
ターロイキン1αをコードする領域の中央部に相当する
約411bpのDNA断片を単離した。このDNA断片
は、ヨーロッパ公開特許第0188920号の第5表記
載の塩基番号第398〜808番目の塩基配列に相当す
る。
このDNA断片に、下記の式[8]及び[9]で示され
る2種類の化学合成オリゴデオキシリボヌクレオチド 
アダプターをT4 DNAリガーゼを用いて結合させた
。ここで得られたDNA断片を、 5O−ILI断片と
いう。
式〔8〕の化学合成オリゴデオキシリボヌクレオチドア
ダプターとは、下記式[al〜【@1で示される5種類
のDNA断片を、順次結合゛させて作製したDNAアダ
プターである。
式[9〕の化学合成オリゴヌクレオチドアダプターの塩
基配列は、次の通りである。
別途に、形質発現ベクターpEP302 (Furut
ani、Y、ら、 Nuclelc Ac1ds Re
s、、  13巻。
5869頁、  1985年)を、制限酵素HRAIと
Bam)IIにて消化し、大腸菌トリプトファンプロモ
ーター領域部分及びアンピシリン耐性遺伝子を含む大き
なりNA断片(以下、EP302 vector−DN
A断片という)を単離した。
このEP302 vector−DNA断片を、上記の
5O−I L L断片と、T4 DNAリガーゼを用い
て結合させることにより、成熟型ヒトインターロイキン
lαポリペプチド生産用の形質発現プラスミドPHIP
H383aを構築した。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ヒト単球走化性因子活性を有し、下記のアミノ酸
    配列[ I ]又はその主要部を有す るポリペプチドをコードするDNA。 【アミノ酸配列があります】 [ I ] (但し、式[ I ]中Xは、Ala又はThrである。
  2. (2)下記のアミノ酸配列[II]を有するヒト単球走化
    性因子前駆体ポリペプチドをコー ドするDNA又はその対立遺伝子変異体D NAにおいて、その5’末端側の24〜2 9個のコドンが欠失した塩基配列を有する DNA。 【アミノ酸配列があります】 [II] (但し、式[II]中Xは、Ala又はThrである。)
  3. (3)特許請求の範囲第1項記載のDNAを組み込んだ
    形質発現ベクターを用いることを 特徴とするヒト単球走化性因子活性を有す るポリペプチドの製造法。
  4. (4)特許請求の範囲第2項記載のDNAを組み込んだ
    形質発現ベクターを用いることを 特徴とするヒト単球走化性因子活性を有す るポリペプチドの製造法。
  5. (5)ヒト単球走化性因子活性を有し、特許請求の範囲
    第1項の式[ I ]で示されるアミ ノ酸配列又はその主要部の配列を有するポ リペプチド。
  6. (6)特許請求の範囲第1項の式[ I ]で示されるア
    ミノ酸配列において、そのN末端側 の1〜6個のアミノ酸が欠失したアミノ酸 配列を有し、ヒト単球走化性因子活性を有 するポリペプチド。
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