JP2579747B2 - ヒトインタ−ロイキン1をコ−ドする新規dna - Google Patents

ヒトインタ−ロイキン1をコ−ドする新規dna

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はヒト インターロイキン1又はその主要部を
コードするクローン化DNA,該DNAを組み込んだベクタ
ー,該ベクターにより形質転換された宿主,並びに該宿
主を培養することにより生産されるヒト インターロイ
キン1及びそれと実質的に同等の生物活性を有する物質
に関する。
Geryらはヒト マクロファージの培養上清中に、マイ
トーゲンによるマウス胸腺細胞分裂作用を促進させる物
質を見い出し、これをリンパ球活性化因子(Iymphocyte
activating factor,以下LAFと略記する)と名付けた
が、1979年以降、インターロイキン1(以下、IL−1と
略記する)の名称が用いられている。従って、本明細書
においてもこのような物質をインターロイキン1として
扱う。
IL−1はT細胞やB細胞の増殖分化を促進させ、また
T細胞に作用してリンホカイン,特にインターロイキン
2(T細胞増殖因子)の産生を促進させる効果を有し、
抗体産生や細胞性免疫の調節に重要な役割を果たす因子
の一つと考えられている[Staruch,M.J., et al.,J.Imm
umol.130,2191(1983)]。その他、プロスタグランジ
ンEやコラゲナーゼの産生促進,繊維芽細胞の増殖促
進,又はインターロイキン2やインターフェロンの有す
るNK(ナチュラルキラー)細胞活性化作用を増強させる
効果があると報告されている[Simon,P.L.,et al.,“Ly
mphokines"vol.6,p.47(1982)Academic Press In
c.]。
このようにIL−1は免疫応答のみならず、生体の防御
やその修復等にも関与する生体物質であり、免疫不全症
に対する治療薬や抗腫瘍剤としての臨床応用が期待され
ている。
IL−1のこれまでの取得方法は、主としてマクロファ
ージや抹梢単核細胞又はマクロファージ様株化細胞(例
えばマウスP388D1細胞)や単球性又は骨髄性白血病細胞
等を適当な誘導剤の存在下で培養し、その培養上清中よ
り単離するものである。
ヒトIL−1は、ヒト単球性白血病株化細胞であるU937
細胞及びヒト末梢単核細胞の培養上清から分離精製さ
れ、その分子量が11,300及び15,000ダルトンであると報
告されている[Mizel,S.B., et al.,J.Immunol.,。131,
1834(1983);Schmidt,J.A.,J.Exp.Med.,160,772(198
4)]。
最近、マウスP388D1細胞を用いマウスIL−1をコード
するcDNAをクローニングし、IL−1活性を有する156個
のアミノ酸から成るポルペプチドを大腸菌で生産させる
ことに成功したと報告されている[Lomedico P.T.et a
l.,Nature,312,458(1984)]。
本発明者らは、遺伝子組み換え技術を応用してヒトIL
−1を製造すべく鋭意研究を続けた結果、ヒトIL−1を
コードするクローン化DNAの単離に成功し、このクロー
ン化DNAを組み込んだ組み換え体プラスミドで形質転換
された微生物がIL−1を産生することを確認し、本発明
を完成した。
更に詳述すれば、本発明者らはヒト白血病細胞をin
vitroで分化誘導剤と共に培養し、マクロファージ様細
胞に分化させた細胞をIL−1産生のための誘導剤と共に
培養し、該細胞中にIL−1 RNAを産生蓄積させ、このmRN
Aを鋳型としてcDNAライブラリーを作製し、この中から
ヒトIL−1をコードするDNAのクローン化に成功し、そ
の塩基配列を決定した。そして、該クローン化DNAを形
質発現ベクターに組み込ませ、該ベクターで形質転換さ
れた宿主中にヒトIL−1活性を有するポリペプチドを産
生せしめることに成功した。この研究過程において、ヒ
トIL−1が前駆体としてつくられること及びその全アミ
ノ酸配列を明らかにした。
本発明に係るヒトIL−1前駆体をコードするDNAは下
記式[I]の塩基配列で表わされる。
上記式[I]で示される塩基配列を有するDNAは下記
式[A]で表わされるポリペプチドをコードする。
ヒトIL−1の生物活性発現には、必ずしも式[A]で
表わされるポリペプチドの全構造を必要としない。この
ことは式[A]中、C末端から209残基のアミノ酸から
成るポリペプチドはLAF活性を有していることからも明
らかである。
従つて、式[A]で表わされるポリペプチドはヒトIL
−1の前駆体であり、その生物活性に必須な部分はその
C末端側に存在すると考えられる。
本発明に係るヒトIL−1又はその主要部をコードする
DNAには、式[A]に対応する塩基配列の全部もしくは
一部を有するDNA及びその部分的に修飾されたDNA並びに
これらの対立遺伝子変異体DNAが包含されるものと理解
されるべきである。以下これらのDNAを“本発明に係るD
NA"と総称する。
なお、対立遺伝子変異体DNAとは、「特定の遺伝子配
列の代替型(alternative form)であって、対応する染
色体の同じ座に生じ、その優性又は劣性遺伝子を問わな
い」とも定義されており、本願明細書でもこれと同じ意
味で使用する。従って、対立遺伝子変異体(ポリペプチ
ド)とは対立遺伝子変異体DNAの転写−翻訳物(ポリペ
プチド)を意味する。
更に、本発明に係るDNAを組み込んだ形質発現ベクタ
ーで形質転換された宿主により産生されるポリペプチド
又はその分解物がヒトIL−1と実質的に同等な生物活性
を有するか或いは潜在的にそのような活性を有する限
り、これらのポリペプチドは本発明に係るポリペプチド
に包含されるものと理解されるべきである。以下これら
のポリペプチドを“本発明に係るポリペプチド”と総称
する。
なお、上述の部分的に修飾されたDNAとは、式[I]
で表わされる全塩基配列又はその部分的塩基配列におい
て、一部のコドンが欠失及び/又は他のコドンで置き換
えた塩基配列,及び/又は他のコドンが挿入及び/又は
付加された塩基配列を有するDNAを意味する。
以下に本発明に係るDNA及び本発明に係るポリペプチ
ドの製造法について説明する。
本発明に係るヒトIL−1をコードするDNAは、ヒト白
血病細胞を分化誘導剤と共に培養し、マクロファージ様
細胞に分化させた細胞又はヒトマクロファージ或いはヒ
ト末梢単核球を誘導剤と共に培養し、該細胞からヒトIL
−1 mRNAを含む画分を分離し、これをもとにしてcDNAラ
イブラリーを作製し、これよりヒトIL−1 cDNAをクロー
ン化することにより製造することができる。
このヒトIL−1をコードするDNAは従来既知の手法を
用いて、該DNAの塩基配列の一部のコドンが欠失及び/
又は他のコドンで置き換えた塩基配列,及び/又は他の
塩基配列が挿入及び/又は付加された塩基配列を有する
DNAに修飾することができる。更に、該DNA又はその修飾
体DNAはさらにそのコドンの一部を対応する縮重コドン
と置き換えることも可能である。
本発明によれば、 (1)ヒトマクロファージ又はマクロファージ様細胞を
誘導剤と共に培養する。
(2)該細胞からヒトIL−1 mRNAを含む画分を分離す
る。
(3)該mRNAを鋳型として逆転写酵素を用いてsscDNAを
合成し、次いでdscDNAに変換する。
(4)該dscDNAをベクターに組み込む。
(5)該組み換え体を宿主に導入し、形質転換せしめcD
NAライブラリーを作製する。
(6)該ライブラリーからヒトIL−1をコードするcDNA
をクローニングする。
(7)所望により、該クローン化cDNAを改築する。
ことによりヒトIL−1又はその主要部をコードする塩基
配列を含むクローン化DNAを製造することができる。
また本発明によれば、上記のヒトIL−1 cDNA又はそれ
から導かれるDNAを組み込んだ形質発現ベクターにより
形質転換した宿主を培養し、その宿主中又は培地中にヒ
トIL−1の生物活性或いは潜在活性を有するポリペプチ
ドを産生せしめることができる。
以下に本発明に係るDNAの製造方法並びに本発明に係
るポリペプチドの製造方法をより具体的に説明する。
本発明に係るDNAの製造 I.ヒトIL−1 mRNAの調製 ヒト白血病細胞を用いる場合には、該細胞を1×105
〜5×106個/mlの細胞密度で播き、これに分化誘導剤を
添加する。分化誘導剤の添加量は、その種類,細胞の種
類,培養条件等により異なるが、一般に約100〜2,000ng
/ml(最終濃度)が好ましい。ヒト白血病細胞を分化誘
導剤と共に35〜38℃、好ましくは約37℃,約5〜10%炭
酸ガス含有空気中、湿度約90〜100%で約24〜72時間培
養する。
ここで使用しうるヒト白血病細胞としては分化誘導剤
の作用によりマクロファージ様細胞に分化するヒト白血
病株細胞はすべて用いることができる。例えばHL−60細
胞(ATCC,CCL240),THP−1細胞,Mono−1−207細胞が
挙げられる。また、白血病患者から分離した初代細胞も
同様に用いることができる。
分化誘導剤としては、例えばホルボールエステル類、
メゼレインの様なジテルペン系化合物が挙げられる。
培地としては、高等動物細胞の培養に適した各種合成
培地が用いられ、例えばRPMI−1640,イーグルのMEM培
地,ダルベッコ変法によるMEM培地[宗村庚修編「細胞
培養マニュアル」,講談社(1982)及びCell and Tissu
e Culture,J.Paul,E.&S.Livingstone Ltd.(1970)参
照]が挙げられる。培地には全培養液量の約1〜20%の
動物血清(例えば牛胎児血清,子牛血清)を加えておく
のが好ましい。
細胞が培養容器面に付着し、マクロファージ様細胞に
分化したことを確認した後、以下の操作を行なう。な
お、白血病細胞を用いることなく、肺,血液,腹腔,胎
盤,脾臓等の組織から採取したヒトマクロファージを用
いる場合には上記の分化誘導操作は省略できる。
上記の培養を行った後、培養液及び浮遊細胞を吸引除
去する。次いで、IL−1の産生を誘導する誘導剤(例え
ばグラム陰性菌より得られたエンドトキシン)と、蛋白
合成阻害剤(例えばシクロヘキシミド)を加え、更に3
〜8時間培養することにより、ヒトIL−1 mRNAを該分化
細胞中に蓄積させる。エンドトキシンの場合の添加量は
一般に約0.1〜1000μg/ml,好ましくは約1〜100μg/ml
であり、シクロヘキシミドの場合の好ましい添加量は0.
1〜50μg/mlである。
培養終了後、該細胞より、例えばChirgwinらの方法
[Biochemistry,18,5294(1979)]により全RNAを抽出
し、次いでこれを常法に従ってオリゴ(dT)セルロース
又はポリ(U)セファロースなどを用いる吸着カラムク
ロマトグラフィーに付すか又はバッチ法によりポリ
(A)mRNA画分を分離する。このポリ(A)mRNA画分を
酸性尿素アガロースゲル電気泳動又はショ糖密度勾配遠
心分離に付すことによりヒトIL−1 mRNAを濃縮精製する
ことができる。
ここに得られたmRNA画分が目的とするヒトIL−1をコ
ードするmRNAを含むものであることを確認するためには
該mRNA画分をタンパクに翻訳させてその生物活性を調べ
ればよい。例えば該mRNA画分をアフリカツメガエル(Xe
nopus laevis)の卵母細胞に注入するか、又は網状赤
血球ライセート,小麦胚芽のような適当な蛋白合成系に
添加してタンパクに翻訳させ、そのタンパクがLAF活性
を有することを確認すればよい。
II.ヒトIL−1 cDNAのクローニング Iの工程で得られたmRNA画分を鋳型とし、オリゴ(d
T)をプイライマーとして、dATP,dGTP,dCTP,dTTPの存在
下で逆転写酵素(例えばトリ骨髄性白血病ウイルス由来
逆転写酵素)によりmRNAと相補的なsscDNAを合成し、次
いでこのsscDNAを鋳型にして、逆転写酵素あるいは大腸
菌DNAポリメラーゼI(ラージフラグメント)等を用い
てdscDNAを合成する。ここに得られたdscDNAを、ポリ
(dG)−ポリ(dC)ホモポリマー伸長法[Nelson,T.S.,
“Methods in Enzymology",68,41(1979),Academic Pr
ess Inc.,New York参照]のような常法に従って、例え
ばプラスミドpBR322の制限酵素PstI切断部位に組み込ま
せる。得られた組み換え体プラスミドを、例えばCohen
らの方法[Proc.Nat.Acad.Sci.USA69,2110(1972)参
照]に準じて例えばE.coli x 1776株のような宿主に導
入して形質転換させ、テトラサイクリン耐性株を選択し
てcDNAライブラリーを作製する。
このcDNAライブラリーからヒトIL−1をコードするcD
NAが組み込まれた組み換え体プラスミドを含む形質転換
体を得るには、次の方法を用いることができる。例えば
ヒト以外の動物からIL−1をコードするcDNAが得られれ
ばそのcDNAをプローブとして用い、コロニーハイブリダ
イゼーション試験[Hanahan,D.,et al,Gene,10,63(198
0)]を行うことにより該cDNAプローブと相同性のある
塩基配列を含むcDNAを有するクローンを該cDNAライブラ
リーから釣り上げることができる。
また、上述したような適当なプローブがない場合に
は、プラス−マイナス法によるコロニーハイブリダイゼ
ーション試験でスクリーニングすればよい。即ち、Iの
工程で得られたヒトIL−1 mRNA画分を鋳型として32P標
識cDNAを合成し、これを誘導プラス・プローブとする。
別途に、分化誘導操作及び/又はエンドトキシン等によ
る誘導操作を省略した無処理の細胞から全RNAを抽出
し、さらにIに示したのと同じ操作により調製したポリ
(A)mRNA画分を鋳型として、32P標識cDNAを合成し、
これを誘導マイナス・プローブとする。
上記のcDNAライブラリーの中から、誘導プラス・プロ
ーブと強く結合し、誘導マイナス・プローブとは結合し
ないクローンをコロニーハイブリダイゼーション試験
[Hanahan,D.,et al,Gene,10,63(1980)]により選択
する。
ここに得られたクローンがヒトIL−1をコードするcD
NAを含有する組み換え体プラスミドにより形質転換され
た宿主のクローンであることを確認し、且つさらにスク
リーニングするために、以下のハイブリダイゼーション
トランスレーション試験を行う。即ち、上記の選択さ
れたクローンからプラスミドDNAを分離し、加熱又はア
ルカリ変性により単鎖DNAとしニトロセルロースフィル
ターに固定する。これにヒトIL−1 mRNAを含むmRNA画分
を加えハイブリダイズさせた後、結合したmRNAを溶出回
収する。これをアフリカツメガエルの卵母細胞に注入
し、回収された上記のmRNAがヒトIL−1をコードしてい
るか否かを試験すればよい。
以上の方法により、ヒトIL−1 mRNAと相補性のある塩
基配列を含むDNA断片が組み込まれたプラスミドを有す
る形質転換体のクローンを得ることができる。
このようにして得られるいくつかのクローン化DNA断
片について例えばMaxam−Gilbert法[Proc.Nat.Acad.Sc
i.USA,74,560(1977)]又はM13ファージを用いるジデ
オキシ法[Sanger,F.,et al.,Proc.Nat.acad.Sci.USA,7
4,5463(1977)及びMessing,J.,Methods in Enzymolog
y,101,20(1983)]に従って塩基配列を解析することに
よりヒトIL−1のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコ
ードする塩基配列を有するクローン化cDNAを最終的に得
ることができる。
かくして得られたクローン化DNAは、必要により常法
に従い、 (1)その塩基配列の一部のコドンが欠失した塩基配
列,及び/又は (2)その塩基配列の一部のコドンが他のコドンで置き
換った塩基配列 を有し又は含むDNAに改築することができる。
また、上記DNAは、その一部のコドンを対応する縮重
コドンと置き換えてもよい。
本発明に係るポリペプチドの製造 上記の様にして得られた本発明に係るクローン化DNA
を適当な形質発現ベクターに組込んで本発明のポリペプ
チド生産用ベクターを得ることができる。ベクターとし
ては、形質転換させる微生物中で増殖するものはすべて
用いることができる。例えばプラスミド(大腸菌プラス
ミド,pBR322など),ファージ(ラムダファージ誘導体
など),ウイルス(SV40など)が挙げられる。これらは
単独で、又はそれらの組み合せ、例えばpBR322−SV40の
ハイブリッド プラスミドなどの形で用いてもよい。そ
のDNAの組み込み部位も任意に選択することができる。
即ち、適当な形質発現ベクターの適当な位置を常法によ
り適当な制限酵素を作用させて開裂させ、その開裂部位
に該クローン化DNAを適当な長さに処理して組み込むこ
とができる。
更に詳細には、前記式[A]のアミノ酸配列又はその
主要部を有し又は含有するアミノ酸配列をコードするDN
Aに、必要に応じてその5′末端に開始コドンATGを付加
し、そして3′末端に終始コドン(TAA,TAG又はTGA)を
含む塩基配列をもつDNA断片を、適当なプロモーター及
びシャイン・ダルカーノ(SD)配列に続いて結合させ、
ベクター(例えばプラスミド)に組み込むことにより、
非融合型の該ポリペプチド生産用の形質発現ベクターを
構築する。また、融合型の該ポリペプチド生産用の形質
発現ベクターは、宿主中で発現し得るオペロンの構造遺
伝子の翻訳領域の途中に読み枠をあわせて、上記の塩基
配列を含むDNA断片を挿入すればよい。
プロモーターとしては、例えばlactrptacpho
SphoA,PL,SV40初期プロモーター等が挙げられる。
これらの形質発現ベクターを微生物又は動植物細胞の
ような宿主、例えば大腸菌に、例えばCohenらの方法[P
roc.Nat.Acad.Sci.USA,69,2110(1972)]により導入す
ることにより形質転換体を得、次いで該形質転換体を培
養することにより目的とするポリペプチド又はそのN末
端にメチオニンが結合したポリペプチドを産生させるこ
とができる。該生産物は使用したプロモーターと形質発
現ベクターの構築法により、宿主中の細胞質内又は細胞
質外のいずれにも蓄積させることができる。細胞質外に
分泌させるには、分泌型蛋白の遺伝子,例えばアルカリ
ホスファターゼ遺伝子(phoA)やリン酸結合蛋白遺伝子
phoS)を用い、それらのシグナルペプチドをコードす
る領域に続いて目的とするポリペプチドをコードするDN
Aを結合させた形質発現ベクタアーを構築すればよい。
このようにして得られた形質転換体を、それぞれの形質
転換体に応じた適当な培養条件下で、目的のポリペプチ
ドが十分に産生されるまで培養したのち、培養物からポ
リペプチドを抽出する。産生したポリペプチドが細胞質
内に蓄積される場合は例えば、リゾチーム消化と凍結融
解や超音波破砕,フレンチプレス等により宿主細胞を破
壊したのち、遠心分離又は濾過にて抽出液を集める。ま
た、ペリプラスムに蓄積される場合は、例えばWillsky
らの方法[J.Bacteriol.,127,595(1976)]に従って抽
出することができる。
このようにして得られた粗製のポリペプチドは一般的
な蛋白の精製法、例えば限外濾過,透析.イオン交換ク
ロマトグラフィー,ゲル濾過,電気泳動,アフィニティ
クロマトグラフィー等の組み合わせにより精製すること
ができる。更に、得られたポリペプチドを酵素等で処理
して、他のポリペプチドに誘導することもできる。
本発明に係るポリペプチドの製剤化にあたっては、溶
液及び凍結乾燥品のいずれでも良いが、長期安定性の点
から凍結乾燥品が望ましい。そして賦形剤や安定化剤を
添加するのが好ましい。安定化剤としては、例えばアル
ブミン,グロブリン,ゲラチン,プロタミン,プロタミ
ン塩,グルコース,ガラクトース,キシロース,マンニ
ット,グルクロン酸,トレハロース,デキストラン,ヒ
ドロキシエチルデンプン,非イオン界面活性剤(ポリオ
キシエチレン脂肪酸エステル,ポリオキシエチレンアル
キルエーテル,ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル,ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル,ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル,ポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油,ポリオキシエチレンヒ
マシ油,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアル
キルエーテル,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンブロックポリマー,ソルビタン脂肪酸エステル,ショ
糖脂肪酸エステル,グリセリン脂肪酸エステル)等が挙
げられる。
本明細書では記載の簡略化のために以下の略記を使用
する。
A アデニン C シトシン G グアニン T チミン A1a アラニン Arg アルギニン Asn アスパラギン Asp アスパラギン酸 Cys システイン G1n グルタミン G1u グルタミン酸 G1y グリシン His ヒスチジン I1e イソロイシン Leu ロイシン Lys リジン Met メチオニン Phe フェニルアラニン Pro プロリン Ser セリン Thr スレオニン Trp トリプトファン Tyr チロシン Val バリン DNA デオキシリボ核酸 cDNA 相補DNA sscDNA 単鎖cDNA dscDNA 二重鎖cDNA RNA リボ核酸 mRNA 伝令RNA dATP デオキシアデノシン三リン酸 dCTP デオキシシチジン三リン酸 dGTP デオキシグアノシン三リン酸 dTTP デオキシチミジン三リン酸 オリゴ(dC) オリゴデオキシシチジル酸 オリゴ(dG) オリゴデオキシグアニル酸 オリゴ(dT) オリゴデオキシチミジル酸 ポリ(A) ポリアデニル酸 ポリ(U) ポリウリジル酸 ポリ(dA) ポリデオキシアデニル酸 ポリ(dC) ポリデオキシシチジル酸 ポリ(dG) ポリデオキシグアニル酸 ポリ(dT) ポリデオキシチミジル酸 ATP アデノシン三リン酸 EDTA エチレンジアミン四酢酸 kb キロ塩基 kbp キロ塩基対 bp 塩基対 以下に実施例、参考例及び試験例を挙げて本発明を更
に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。
また下記の実施例等の説明の理解を容易にするため第
1〜3図を示した。
第1〜3図は形質発現ベクターpHLP101の構築工程を
示す。
実施例1 ヒトIL−1をコードするcDNAのクローニング及び塩基配
列の決定 (1)急性骨髄性白血病株細胞(HL−60細胞)からのヒ
トIL−1 mRNAの調製 HL−60細胞をペトリディッシュ(直径8cm)に1×107
個/10ml/dishの条件で播いた。培養液には10%牛胎児血
清含有のRPMI−1640培地を用い、分化誘導剤としてホル
ボール−12−ミリステート−13−アセテートとビタミン
A酸をいずれも最終濃度として500ng/mlになるように添
加した。37℃で5%炭酸ガス含有空気中、湿度90〜100
%で2日間培養したのち、培養液と浮遊細胞を吸引除去
した。分化した細胞が付着したディッシュに10%牛胎児
血清含有RPMI−1640培地に誘導剤としてエンドトキシン
(大腸菌由来のリポポリサッカライド)を10μg/ml濃度
に、蛋白合成阻害剤としてシクロヘキシミドを1μg/ml
濃度に添加した培地の10mlを加え、更に5時間培養し
た。培養終了後、培養液を吸引除去し、ディッシュ上に
残った分化細胞を0.5%ラウロイルサルコシン酸ナトリ
ウム,5mMクエン酸ナトリウム及び0.1M2−メルカプトエ
タノールを含む6Mグアニジルチオシアネート液で溶解
し、ホモジナイズした。このホモジネートを0.1M EDTA
含有5.7塩化セシウム水溶液上に重層し、超遠心分離機
(RPS27−2ローター,日立工機)を用い26,500rpmで20
時間遠心し全RNA画分をペレットとして得た。これを0.3
5M NaC1,20m MTris及び20mM EDTAを含む7M尿素液の少量
に溶解し、エタノール沈殿として回収した。H−60細胞
の1.5×108個より全RNAとして1.7mgが得られた。
この全RNA画分を1mM EDTAを含む10mM Tris−HC1緩衝
液(pH7.4)(以下TE液という)2mlに溶解し、65℃で5
分間加熱した。これにNaCl溶液を0.5Mとなるように加え
た後、あらかじめ0.5M NaClを含むTE液で平衡化したオ
リゴ(dT)セルロースカラムに付し、吸着したポリ
(A)mRNAをTE液で溶出することにより、75μgのポリ
(A)mRNAを得た。このポリ(A)mRNAをアフリカツメ
ガエルの卵母細胞にマイクロインジェクション法で注入
し、その10個を100μlのバース培養液[Gurdon,J.B.,
J.Embryol.Exp.Morphol.,20,401(1968)]中、22℃で2
4時間培養し、ホモジナイズした後、その遠心分離上清
液を検液として、LAF活性を測定した(測定法は試験例
(2)項参照)。その結果、卵母細胞1個当たり、ポリ
(A)mRNAの約150ngを注入し、上記培養条件で培養し
て得た検液の320倍稀釈液で約15,000〜18,000cpmの3H−
チミジンの取り込みを認め、該ポリ(A)mRNA調製品中
にIL−1 mRNAが含まれていることを確認した。
ここで得られたポリ(A)mRNAを以下の実験に用い
た。
(2)cDNAの合成 (1)項で得られたポリ(A)mRNAを鋳型としてGubl
erらの方法[Gene,25,263(1983)]に準じてcDNAを合
成した。該ポリ(A)mRNA(6μg)を6μlの蒸留水
に溶解させ、これに0.6μlの100mM水酸化メチル水銀水
溶液を添加し室温で10分間放置した。次いで、20単位の
RNA分解酵素阻害剤(RNasin ,Promega Biotec社製品)
を含む500mM2−メルカプトエタノール液の1.7μlを添
加した。室温で5分間放置したのち、更に10mM MgCl2,
1.25mM dGTP,1.25mM dATP,1.25mM dTTP,0.5mM dCTP,0.1
7μM α−32P−dCTP(比活性,750Ci/mmole),4μgオリ
ゴ(dT)12〜18,120単位トリ骨髄性白血病ウイルス由来
逆転写酵素を含む32μlの50mM Tris−HC1(pH8.3)緩
衝液を添加し、42℃で60分間反応させた後、EDTAを加え
て反応を停止させた。フェノール/クロロホルム混液
(1:1)で抽出し、その水層に酢酸アンモニウムを終濃
度2.5Mになるように加え、エタノールにより反応生成物
(sscDNA−mRNA複合体)を沈殿させた。このsscDNA−mR
NA複合体を下記組成の反応緩衝液100μlに溶解した。
反応緩衝液組成: 5mM MgCl2,10mM (NH4)2SO4,100mM KCl,0.15mM β−ニ
コチンアミド アデニン ジヌクレオチド,40μM dGTP,
40μM dATP,40μM dTTP,40μM dCTP,及び5μgウシ血
清アルブミン,1.25単位大腸菌リボヌクレアーゼH,24単
位大腸菌DNAポリメラーゼIを含む20mM Tris−HC1(pH
7.5)緩衝液。
該溶解液を12℃で60分間反応させ、これに2.5単位の
大腸菌DNAリガーゼ添加し、更に22℃で60分間反応させ
た。EDTAを加えて反応を停止させた後、上記と同様にフ
ェノール/クロロホルム混液で抽出し、エタノールによ
り反応生成物(dscDNA)を沈殿させ、回収した。
(3)オリゴ(dC)テール付加cDNAの調製 (2)項で得られたdscDNAを下記組成の反応緩衝液10
0μlに溶解させ、37℃で30分間反応させ、dscDNAにオ
リゴ(dC)テールを付加させた。
反応緩衝液組成: 2mM CoCl2,0.2mMジチオスレイトール,0.1mM α−32P
−dCTP(比活性1Ci/mmole)及び10単位ターミナルデオ
キシヌクレオチジルトランスフェラーゼを含有する100m
Mカコジル酸ナトリウム(pH7.2)。
反応はEDTA水溶液を添加して停止させ、フェノール/
クロロホルム混液で抽出し、オリゴ(dC)テール付加ds
cDNAをエタノールにより沈殿させ回収した。これを1mM
EDTA及び100mM NaClを含む10mM Tris−HCl(pH7.4)緩
衝液にて、2μg/mlの濃度に溶解させた。
(4)組み換え体プラスミドの作製 オリゴ(dG)付加pBR322(Bethesda Res.Labs.Inc.
製)と(3)項で得られたオリゴ(dC)付加dscDNAを1.
5mlの1mM EDTA及び100mM NaClを含む10mM Tris−HCl(p
H7.4)緩衝液中、それぞれ1.5μg及び0.09μg含むよ
うに溶解混合させた後、65℃で10分間,57℃で2時間,
さらに45℃で2時間加温しアニーリングを行い、組み換
え体プラスミド溶液を調製した。
(5)形質転換体の選択 (4)項で得られた組み換え体プラスミド溶液を用
い、E.colix1776株を形質転換させた。即ち、E.colix17
76株を、ジアミノピメリン酸100μg/ml及びチミジン40
μg/mlを補ったL−ブロス(組成:1当りトリプトン10
g,酵母エキス5g,NaCl5g,ブドウ糖1g,pH7.2)20ml中、37
℃で吸光度(600nm)が0.5となるまで培養し、菌体を遠
心分離し、50mM CaCl2含有10mM Tris−HCl緩衝液(pH7.
3)10mlにて洗浄した。
集めた菌体を同じ緩衝液2mlに懸濁させ、0℃で5分
間静置した。この懸濁液0.2mlに上記組み換え体プラス
ミド溶液0.1mlを添加混合し、0℃で15分間静置し、更
に42℃で2分間保持した後、上記の培養で用いたのと同
一組成のL−ブロス0.5mlを加えて1時間振盪培養を行
った。この培養液の一部を取り、上記組成に加えてテト
ラサイクリン(15μg/ml)が添加されたL−ブロス寒天
平板に広げ37℃で約12時間培養し、テトラサイクリン耐
性菌を選択してcDNAライブラリーを作製した。
(6)クローニング (5)項で得られたcDNAライブラリーからヒトIL−1
をコードするcDNAを含むプラスミドを有する形質転換体
をスクリーニングするため、参考例に示したウサギIL−
1をコードすると思われるクローン化cDNAをプローブと
して用い、コロニーハイブリダイゼーション試験を行っ
た。
参考例に示した方法により得た組み換え体プラスミド
pRL15から制限酵素PstIにより組み込まれたcDNA断片
(約1.1kbp)を切り出し、これを32Pにて標識しプロー
ブとした。
約2万個のクローンから、該32P標識プローブと強く
結合する塩基配列を含むcDNAを有するクローンを5個選
び出した。この5クローンの中から2kbp以上の大きさの
cDNAが挿入された組み換え体プラスミドを含む2クロー
ンを選び、ハイブリダイゼーション トランスレーショ
ン試験を行った[Maniatis,T.,et al.,“ Molecular Cl
oning"329(1980)Cold Spring Harbor Lab.]。
各クローンよりプラスミドDNAを抽出し、ニトロセル
ロースフィルター上に加熱変性させたのち固定し、これ
に上記(1)項で得たヒトIL−1 mRNAを含む画分を含む
ポリ(A)mRNAを加え、50℃で5時間反応させ、ハイブ
リダイズさせた。結合したmRNAを溶出回収した後、アフ
リカツメガエルの卵母細胞に注入し、回収されたmRNAが
IL−1をコードするものであるか否かについて検定し
た。この試験により、いずれのクローンについてもヒト
IL−1 mRNAと強くハイブリダイズするcDNAが組み込まれ
たプラスミドを含むことを確認した。
この2クローンから約2.1kbpの大きさのcDNAが装入さ
れた組み換え体プラスミド(プラスミド番号pHL4;クロ
ーン番号x1776/pHL4)について、クローン化cDNAを単離
し下記の方法で塩基配列を決定した。
(7)クローン化cDNAの塩基配列の決定 (6)項で選択された形質転換体(x1776/pHL4)をジ
アミノピメリン酸及びチミジンを添加したL−ブロス
[(5)項参照]で培養し、その菌体からWilkieらの方
法[Nucleic Acids Res.,7,859(1979)]に従って、プ
ラスミドDNAを得た。このプラスミドDNAを制限酵素Pst
Iで分解し、分離精製してクローン化cDNAを得た。
制限酵素SacI,RsaI,HindIII,HincII,Fnu4HI,HinfI,Ba
lI及びEcoRIを用い、それぞれ単独又は2種の制限酵素
の組み合せにより、上記クローン化cDNAを分解し、150
〜700bpのDNA断片を切り出し、分離精製して塩基配列解
析に用いた。
各DNA断片の塩基配列はM13ファージを用いるジデオキ
シ法にて決定した。M13mp18及びM13mp19(Pharmacia P
−L Biochemicals社製)をクローニングベクターとし、
M13シークエンシングキット(Amersham International
plc社製)を用い、“M13クローニング及びシークエンシ
ングハンドブック”(Amersham International plc社
製)に従って実施した。
その塩基配列及びその塩基配列から推測されるアミノ
酸は下記第1表に示すとおりである。
第1〜3番の塩基が開始コドンATGであり、第814〜81
6番の塩基は終止コドンTAGである。
このアミノ酸配列からは、典型的なシグナルペプチド
の配列[Von Heijne,G.,Eur.J.Biochem.,133,17(198
3)]は存在しない。これはマウスIL−1の例にも認め
られている[Nature,312,458(1984)]。
実施例2 ヒトIL−1ポリペプチドの生産 (1)ヒトIL−1生産用形質転換体の作製 trpプロモーターを用いて、ヒトIL−1生産用形質発
現ベクターを第1〜3図に示すように構築した。
実施例1−(7)項に示すごとく組み換え体プラスミ
ドpHL4からヒトIL−1をコードする塩基配列を含むクロ
ーン化cDNAを得た。該cDNA(20μg)を100μlの反応
緩衝液[50mM NaCl,6mM MgCl2及び6mM2−メルカプトエ
タノールを含む10mM Tris−HC1(pH7.5)緩衝液]に溶
解し、制限酵素HindIII(240単位)にて37℃で60分間反
応させた後、更に100μlの0.2M NaClを加え、制限酵素
ScaI(100単位)にて37℃で60分間反応させた。次い
で、NaClを終濃度0.3Mになるように加え、更に2倍容の
エタノールを添加し、DNA断片を沈殿させ回収した。こ
れを5%ポリアクリルアミドゲル電気泳動に付しヒトIL
−1をコードする領域を含む約1.6kbpのDNA断片を分離
精製し、約5μg得られた。
このDNA断片に次の式 5′−CGTCCATGTCCA 3′−AGGTACAGGTTCGA で示される合成オリゴヌクレオチド アダプターをT4DN
Aリガーゼを用いて結合させた。ここに得られたDNA断片
を、以下HIL−アダプター断片という。
一方trpプロモーター ベクターpDR720[Russell,D.
R.,et al.,Gene,20,231(1982);Pharmacia P−L Bioch
emicals社製]に制限酵素;EcoRIとHpaIを作用させ、t
rpプロモーター領域の一部を含むDNA断片(35bp)を切
り出し、そのHpaIにより切断された平滑末端に続い
て、これに次の式 で示される合成オリゴヌクレオチド アダプターをT4DN
Aリガーゼを用いて結合させた。ここに得られたDNA断片
を、以下trpプロモーター断片という。
別途に、プラスミドpBR322の2μgを100μlの上記
反応緩衝液に溶解し、制限酵素HindIII(180単位)に
て、37℃で60分間反応させたのち、フェノール/クロロ
ホルム混液による抽出後、エタノール沈殿としてDNAを
回収し、これを20μlのTE液(実施例1−(1)項参
照)に溶解した。該溶解液の10μlをとり、これに40μ
lの反応緩衝液[12.5mM MgCl2,0.125mMジチオスレイト
ール,0.25mM dGTP,0.25mM dATP,0.25mM dTTP,0.25mM
dCTP,2.5μgのウシ血清アルブミン,及び2.6単位の
大腸菌DNAポリメラーゼI(ラージフラグメント)を含
む62.5mM Tris−HC1(pH7.2)緩衝液〕を添加し、20℃
にて60分間反応させた後、反応生成物をフェノール/ク
ロロホルム混液による抽出、次いでエタノールにより沈
殿させ回収し、これを20μlのTE液に溶解した。以上の
操作により、pBR322DNAを制限酵素HindIIIで開裂させ、
次いで得られた直鎖二重鎖DNAの末端を平滑末端に修復
したDNAが得られた。更に、該DNAを制限酵素EcoRIによ
り2つの断片に切断し、アンピシリン耐性遺伝子を含む
大きなDNA断片(約4.3kbp)を単離精製した(以下、こ
のDNA断片をpBR322−Ampr断片という。)。
上記HIL−アダプター断片とtrpプロモーター断片のそ
れぞれ制限酵素ClaIの粘着末端をT4DNAリガーゼを用い
て結合させた。このようにして得られた両端にそれぞれ
制限酵素EcoRIの粘着末端と、平滑末端をもつDNA断片
を、上記pBR322−Ampr断片とT4DNAリガーゼを用いて結
合させ、ヒトIL−1生産用形質発現ベクター(pHLP10
1)を構築した。
この形質発現ベクターを下記の方法によりE.coliHB10
1に導入し形質転換体を得た。即ち、E.coliHB101をLブ
ロス(組成:1当たり、トリプトン10g,酵母エキス5g,N
aCl5g,ブドウ糖1g;pH7.2)の5mlに接種し、37℃で一夜
培養した。その菌体懸濁液の1mlを100mlのLブロスに接
種し、濁度(吸光度650nm)が0.6になるまで37℃で培養
した。氷水中で30分間静置後、菌体を遠心分離により集
め、これを50mlの50mM CaCl2に懸濁し、0℃で60分間静
置した。次いで、遠心分離により菌体を集め、20%グリ
セリンを含む50mM CaCl2の10mlに再懸濁した。
この懸濁液に上記の形質発現ベクターpHLP101を添加
し、これを氷水中で20分間,42℃で1分間,室温で10分
間インキュベートした後、LBブロス(組成は次項参照)
を加え、37℃で60分間振盪した。その菌体懸濁液の一部
を25μg/mlアンピシリンを含むLB寒天平板に播き、37℃
で一夜培養した後、アンピシリン耐性クローンを選択し
て形質転換体を得た。この形質転換体をHB101/pHLP101
と名づけた。
(2)ヒトIL−1ポリペプチドの生産 (1)で得た形質転換体HB101/pHLP101をLBブロス
(組成:1当たり、トリプトン10g,酵母エキス5g及びNa
Cl10g,pH7.5)中37℃で一夜振盪培養した。その菌体懸
濁液の0.1mlを10mlの改良M9培地(組成:1.5%Na2HPO4
12H2O,0.3%KH2PO4,0.05%NaCl,0.1%NH4Cl,2mg/lビタ
ミンB1,0.5%カザミノ酸,2mM MgSO4,0.1mM CaCl2,0.5%
ブドウ糖)に接種し、37℃で1時間培養し、次いでイン
ドール−3−アクリル酸を終濃度20μg/mlになるように
加え、更に24時間培養を継続した後、遠心分離により菌
体を集めた。菌体を1mlの30mM NaClを含む50mM Tris−H
CL(pH8.0)緩衝液に再懸濁し、0℃で30分間静置した
後、ドライアイス/エタノール浴での凍結と37℃での融
解を6回繰り返した。次いで、遠心分離により菌体残渣
を除き、清澄な上清液を得た。
この上清液を検体として、試験例に示すごとくLAF活
性を測定した。
試験例 LAF(リンパ球活性化因子)活性測定 (1)検液の調製 実施例2−(2)項で得られた形質転換体からの抽出
上清液を除菌フィルター(Microflow ,孔径0.2μm,Fl
ow Labs.)で濾過したものを以下のLAF活性測定用の検
液とした。
(2)LAF活性の測定法 検液を培地にて適当な濃度に希釈する。その希釈液の
50μlを96穴組織培養用マイクロプレート(Flow Lab
s.)のwellに入れる。これに50μg/ml濃度のフイトヘマ
グルチニン(Difco Labs.)液の50μlを添加する。更
に、C3H/He系マウス(6〜10周令)から採取した胸腺細
胞の懸濁液(1×107個/ml)の100μlを添加し、37℃
で5%炭酸ガス存在下で2日間培養する。
培地には5%牛胎児血清を含むRPMI−1640培地を用い
る。上記2日間の培養の後、3H−チミジンの1μCiを添
加し、更に18時間培養する。細胞をタイターテック・セ
ルハーベスター(Flow Labs.)により、ガラス繊維製フ
ィルター(Flow Labs.)上に補集し、細胞中に取り込ま
れた3H−チミジン量(cpm)を計測する。検液の代わり
に培地を添加した測定系における3H−チミジンの取り
込み量を基準として、3H−チミジン取り込み量の増加
によりLAF活性を評価する。
(3)測定結果 (1)項で調製した形質転換体(HB101/pHLP101)の
抽出液及び陰性対照液としてプラスミドpBR322を含むE.
coliHB101(HB101/pBR322)を実施例2−(2)項で示
した条件で培養し、得られたその菌体抽出液をそれぞれ
検液とした。
その結果、検液の代わりに培地を添加した測定系で
の、3H−チミジンの取り込み量は、3,502cpmであっ
た。陰性対照検液を添加した系(最終希釈倍数;16倍)
での取り込み量は574cpmであり、E.coli抽出液の添加に
より有意な抑制が認められた。
このような測定系において、形質転換体(HB101/pHLP
101)の抽出液では最終希釈16倍で8,103cpmの3H−チミ
ジンの取り込みを認め、LAF活性が検出された。
参考例 ウサギIL−1cDNAの調製 (1)ウサギIL−1mRNAの調製 ウサギにPropionibacterium acnes死菌体を1羽当た
り100mgの投与量で静脈内に注入し、8日後に屠殺し
た。直ちに開胸気管切開し、気管内に挿入したチューブ
を介してリン酸緩衝化生理食塩液を用い肺洗浄を繰り返
し、肺胞マクロファージを採取した。この肺胞マクロフ
ァージを10%牛胎児血清含有のRPMI−1640培地に懸濁さ
せてペトリディッシュ(直径8cm)に1枚当たり1×107
個となるように播き、37℃で5%炭酸ガス含有空気中、
湿度90〜100%で前培養した。1時間の前培養の後、エ
ンドトキシン(大腸菌由来のリポポリサッカライド),T
PA(ホルボール−12−ミリステート−13−アセテート)
及びシクロヘキシミドをそれぞれ最終濃度が10μg/ml,5
00ng/ml及び1μg/mlとなるように添加混和し、更に培
養を継続した。
4時間後に培養液を吸引除去し、ディッシュ上の残っ
たマクロファージを0.5%ラウロイルサルコシン酸ナト
リウムと5mMクエン酸ナトリウム及び0.1M2−メルカプト
エタノールを含有する6Mグアニジルチオシアネート液で
溶解しホモジナイズした。このホモジネートを0.1M EDT
A含有5.7M塩化セシウム水溶液上に重層し、超遠心分離
機(RPS27−2ローター,日立工機)を用い26,500rpmで
20時間遠心し全RNA画分をペレットとして得た。これを
0.35M NaCl,20mM Tris及び20mM EDTAを含む7M尿素液の
少量に溶解し、エタノール沈殿として回収した。この全
RNA画分から実施例1−(1)に示した方法に従って、
オリゴ(dT)セルロースを用いる吸着カラムクロマトグ
ラフィーによりポリ(A)mRNAを得た。
ここで得たポリ(A)mRNAをアガロースゲル電気泳動
(ゲル濃度1%,6M尿素存在下,pH4)に付し、2.6〜3.7k
bの分子サイズに相当する泳動位置からポリ(A)mRNA
を回収した。
(2)cDNAライブラリーの作製 (1)項で得られたポリ(A)mRNAを鋳型として、実
施例1−(2)から(5)に示した方法に準じて、cDNA
ライブラリーを作製した。
(3)クローニング 上記のcDNAライブラリーについて、ウサギIL−1をコ
ードするcDNAを含むプラミドを持つ形質転換体をスクリ
ーニングするため32P標識cDNAプローブを用いるコロニ
ー・ハイブリダイゼーション試験をHanahanらの方法[G
ene,10,63(1980)]に従って行った。エンドトキシン,
TPA及びシクロヘキシミドと共に培養[上記(1)項参
照]した肺胞マクロファージ及びこれらの誘導操作を省
略した肺胞マクロファージからそれぞれ上記(1)項の
方法で得たポリ(A)mRNAを鋳型として、実施例1−
(2)項の方法で合成し、32Pで標識したcDNAをそれぞ
れ誘導プラス及び誘導マイナスプローブとした。この試
験により誘導プラスのプローブと結合し、誘導マイナス
のプローブとはハイブリダイズしない塩基配列を含む組
み換え体プラスミドを有する形質転換体を選別した。約
5,000個のクローンから648個のクローンが選び出され
た。
次いで、これらの選択されたクローンについてハイブ
リダイゼーション・トランスレーション試験を上記
(1)項で得たポリ(A)mRNAを用い実施例1−(6)
項に示した方法に従って行った。その結果、ウサギIL−
1mRNAと強くハイブリダイズするcDNAを含む組み換え体
プラスミドを含む9クローンを見い出した。これらのう
ち、ウサギIL−1mRNAと最も強くハイブリダイズしたク
ローン,即ち回収されたmRNAをアフリカツメガエルの卵
母細胞に注入した時、その卵母細胞中に最も多くのIL−
1が検出されたクローンを選び出した。このクローンの
有する組み換え体プラスミドをpRL15と名づけた。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図は形質発現ベクターpHLP101の構築工程を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:19)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式〔A〕で示されるアミノ酸配列を有
    するヒト インターロイキン1α前駆体又はその対立遺
    伝子変異体又は該前駆体若しくは変異体のN末端領域を
    LAF活性が消失しない限度において欠失せしめたアミノ
    酸配列を有するポリペプチドをコードするDNA。
  2. 【請求項2】式〔A〕で示されるアミノ酸配列を有する
    ヒト インターロイキン1α前駆体のN末端側の62個の
    アミノ酸残基が欠失してなるポリペプチドをコードする
    DNAである特許請求の範囲第(1)項記載のDNA。
  3. 【請求項3】下記式〔A〕で示されるアミノ酸配列を有
    するヒト インターロイキン1α前駆体又はその対立遺
    伝子変異体又は該前駆体若しくは変異体のN末端領域を
    LAF活性が消失しない限度において欠失せしめたアミノ
    酸配列を有するポリペプチドをコードするDNAが微生物
    中で増殖可能な形質発現ベクターに組み込まれた形質発
    現ベクター。
  4. 【請求項4】下記式〔A〕で示されるアミノ酸配列を有
    するヒト インターロイキン1α前駆体又はその対立遺
    伝子変異体又は該前駆体若しくは変異体のN末端領域を
    LAF活性が消失しない限度において欠失せしめたアミノ
    酸配列を有するポリペプチドをコードするDNAが微生物
    中で増殖可能な形質発現ベクターに組み込まれた形質転
    換体によって形質転換された形質転換体。
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