JPH0220450A - 前後輪駆動車両用差動制御クラッチの制御方法 - Google Patents

前後輪駆動車両用差動制御クラッチの制御方法

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JPH0220450A
JPH0220450A JP17115588A JP17115588A JPH0220450A JP H0220450 A JPH0220450 A JP H0220450A JP 17115588 A JP17115588 A JP 17115588A JP 17115588 A JP17115588 A JP 17115588A JP H0220450 A JPH0220450 A JP H0220450A
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clutch
control clutch
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Seiichi Nishikawa
誠一 西川
Kagenori Fukumura
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、前輪および後輪の差動回転速度を調節する差
動制御クラッチを備えた形式の前後輪駆動車両において
、差動制御クラッチの差動制限力を制御する方法に関す
るものである。
従来の技術 4輪駆動車などの前後輪駆動車両においては、前輪駆動
部材および後輪駆動部材の一方を他方に選択的に連結し
て2輪駆動状態と4輪駆動状態とを切り換えるための切
換クラッチを備えている所謂パートタイム型のものや、
前輪駆動部材と後輪駆動部材とへ駆動トルクを分配する
センタディファレンシャル装置の差動作用を制限するた
めの差動制限クラッチを備えている所謂フルタイム型の
ものなどがある。上記のような切換クラッチおよび差動
制限クラッチは、その差動制限力を制御することにより
前後と後輪との差動回転速度を調節するものであるから
、差動制御クラッチと称される。
そして、上記のような差動制御クラッチに加えて油圧に
より変速比が自動的に変更させられる自動変速機を備え
た前後輪駆動車両がある。たとえば、特開昭62−24
4716号公報に記載された車両がそれである。このよ
うな車両の装置においては、自動変速機と差動制御クラ
ッチとは共通の油圧源から圧送される作動油に従って作
動させられるため、自動変速機における変速比の変更と
差動制御クラッチにおける差動制限力の変化とが同時期
に作動すると、作動油量が不足して油圧低下が発生し、
変速比の変更動作が所期の通りとはならなかったり、或
いは差動制御クラッチの微妙な伝達トルク制御が困難と
なったりする。このため、変速比の変更と差動制御クラ
ッチにおける差動制限力の変化とが同時期に作動要求が
あったときには、一方の油圧作動を開始させた後、それ
が一定の条件を満たすまで他方の油圧作動が禁止される
ようになっている。
発明が解決しようとする課題 ところで、上記のような差動制御クラッチの制御装置に
おいては、たとえば差動制御クラッチの作動において作
動油量の消費がそれほど多(ない状態においても、変速
比の変更と差動制御クラッチにおける差動制限力の変化
とが同時期に作動要求があったときには、一方の油圧作
動中には他方の油圧作動が禁止されることにより一律に
作動時期がずらされるため、予め定められた判断条件に
従う要求が同時期にあった場合には、最適なタイミング
で、変速比の変更動作を実行すること或いは差動制御ク
ラッチの差動制限力変化動作が得られなかった。尤も、
油圧ポンプ容量を大きくすれば上記問題は解決するが、
車両において油圧ポンプ容量を大きくすると、エンジン
の動力損失が大きくなり且つ油圧ポンプが大型となって
燃費が低下するという欠点が生じてしまうのである。
本発明者等は、従来と同様の油圧ポンプの容量でも、変
速比の変更と差動制御クラッチにおける差動制限力の変
化とが同時期に要求されても、最適なタイミングで、変
速比の変更動作を実行でき或いは差動制御クラッチの差
動制限力変化動作が得られるようにすることを目的とし
て、種々検討を重ねた結果、自動変速機の作動、またば
差動制御クラッチの伝達トルク変化作動に際して多くの
作動油消費を伴う場合は比較的少なく、このような多く
の作動油消費を伴う場合だけ両者の作動時期をずらせば
、好適に同時期に作動させ得る事実を見出した。本発明
は斯る知見に基づいて為されたものである。
課題を解決するだめの手段 すなわち、本発明の要旨とするところは、油圧アクチコ
、エータにより変速比が変更させられる自動変速機を備
える一方、前輪および後輪の作動回転速度を調節する差
動制御クラッチを備えた形式の前後輪駆動車両において
、前記差動制御クラッチの差動制限力を油圧により調節
する差動制御クラッチの制御方法であって、前記自動変
速機の変速比の変更作動と前記差動制御クラッチの差動
制限力変化作動とが重複的に要求された状態では、その
差動制御クラッチを作動させるに必要な作動油消費量に
関連して前記変速比の変更作動と差動制限力変化作動と
の作動時期を相対的に変化させることにある。
作用および発明の効果 このよ・うにすれば、自動変速機または差動制御クラッ
チを作動させるに必要な作動油消費量に関連して、変速
比の変更作動と差動制限力変化作動との作動時期を相対
的に変化させるので、自動変速機または差動制御クラッ
チの作動油消費量が大きいときには、変速比の変更作動
と差動制限力変化作動との作動時期が相対的にずらされ
るが、自動変速機または差動制御クラッチの作動油消費
量が小さいときには変速比の変更作動と差動制限力変化
作動とが同様の時期に行われる。このため、従来と同様
の油圧ポンプの容量においても、変速比の変更と差動制
御クラッチにおける差動制限力の変化とを同時期に作動
させられる場合が多くなり、適切なタイミングで、変速
比の変更動作を実行でき或いは差動制御クラッチの差動
制限力変化動作が得られるようになる。
ここで、差動制御クラッチを作動させるに必要な作動油
消費量は、好適には、差動制御クラソチを作動させる油
圧アクチュエータのピストンの位置や、この油圧アクチ
ュエータへクラッチ作動油圧を供給するクラッチ制御弁
に供給される*i御倍信号ら検出される。差動制御クラ
ッチが解放状態であることは、ピストンに対する油圧の
作用方向により必ずしも差動wi?ilクラッチを作動
させるに必要な作動油消費量が多い状態とは限らないが
、油圧アクチュエータのピストンが摩擦板を押圧するこ
とにより伝達トルクが高められ、リターンスプリングに
よりピストンが押し戻される形式の場合には、差動制御
クラッチの解放状態であることをもって作動に必要な作
動油消費量が多い状態と考えられる。
また、差動制御クラッチを作動させるに必要な作動油消
費量が連続的に検出され、それに基づいて変速比の変更
作動と差動制限力変化作動との動作タイミングがずらさ
れてもよいが、最も作動油消費量が多い状態であるか否
かが検出されるだけでもよいのである。
また、自動変速機の作動に際して作動油消費量が多い場
合と少ない場合とがあるので、この自動変速機の作動油
消費量に関連して上記動作タイミングがずらされてもよ
い。この自動変速機には、たとえば遊星歯車式の有段変
速機やベルト式無段変速機が含まれる。何れの形式の変
速機においても、油圧アクチエエータから作動油を排出
することによる変速に対して油圧アクチュエータに作動
油を供給する変速時には作動油消費量が多く、その作動
油消費量が顕著な場合には、上記動作タイミングが好適
にずらされる。
また、変速比の変更作動と差動制限力変化作動との動作
タイミングが相対的にずらされる際には、いずれが先に
作動させられてもよい。しかし、差動制御クラッチがセ
ンタディファレンシャル装置の差動制限力を制御する形
式において、差動制限力が高い状態で変速比の変更作動
が先に為された場合には、車両の安定性が得られる利点
がある。
また、前記発明方法を好適に実施するための装置は、た
とえば、油圧アクチュエータにより変速比が変更させら
れる自動変速機を備える一方、前輪および後輪の差動回
転速度を調節する差動制御クラッチを備えた形式の前後
輪駆動車両において、その差動制限力を油圧により調節
する差動制御クラツナの制御装置であって、(a)前記
自動変速機の変速比の変更作動と前記差動制御クラッチ
の差動制限力変化作動との重複的な作動要求に際して、
自動変速機または差動制御クラッチを作動させるに必要
な作動油消費量を検出する検出手段と、(blその検出
手段により検出された作動油消費量に関連して前記変速
比の変更作動と差動制限力変化作動との作動時期を相対
的に変化させる作動タイミング調節手段とを、含んで構
成される。
実施例 以下、本発明の一適用例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は、横1エンジン4輪駆動車両の動力伝達系およ
び差動制御クラッチ82の制御装置などを示す図である
。図において、エンジンIOの出力は、クラッチ12を
介して自動変速機14へ供給される。このクラッチ12
は、トルクコンバータ、フルードカップリング、磁粉式
電磁クラッチ、油圧式多板クラッチなどから構成される
。上記自動変速機14は、たとえば遊星歯車式変速機に
より構成され、前進4段後進1段の変速変速比を備えて
いる。自動変速機14には油圧制御回路16が設けられ
ており、自動変速Il!14内に設けられた複数の摩擦
係合装置が油圧制御回路16により選択的に作動させら
れることにより変速比が自動的に切り換えられるように
なっている。
上記自動変速機14から出力された駆動トルクはセンタ
ディファレンシャル装置20により2分され、一方の駆
動トルクは前輪用ディファレンシャル装置22を介して
前輪24へ伝達されるとともに、他方の駆動トルクは後
輪用ディファレンシャル装置26を介して後輪28へ伝
達される。
センタディファレンシャル装置20は、自動変速機14
の出力ギヤ18と噛み合う入力ギヤ30を一体的に備え
て一軸まわりに回転可能に設けられたディファレンシャ
ルケース32と、このディファレンシャルケース32に
おいて上記−軸に直交する方向に取り付けられたピニオ
ン軸34によってそれぞれ回転可能に支持された一対の
差動小歯車36および38と、それら差動小歯車3Gお
よび38とそれぞれ噛み合わされた前輪用差動大歯車4
0および後輪用差動大歯車42とを備え、自動変速機1
4の出力ギヤ18を介して入力された駆動トルクを前輪
用差動大歯車40および後輪用差動大歯車42へ分配す
る。
前輪用ディファレンシャル装置22は、中空ノ前輪駆動
軸44を介して前輪用差動大歯車40に連結され且つ前
記−軸まわりに回転可能に設けられたデイフチ1/ンシ
ヤルケース4Gと、このディファレンシャルケース46
において上記−軸に直交する方向に取り付けられたピニ
オン軸48によってそれぞれ回転可能に支持されたー・
対の差動小歯車50および52と、それら差動小歯車5
0および52とそれぞれ噛み合わされた一対の差動大歯
車54および56とを備え、前輪駆動軸44を介して伝
達された駆動トルクを一対の差動大歯車54および56
を介して左右の前輪24へ分配する。
センタディファレンシャル装置20の後輪用差動大歯車
42を介して伝達された駆動トルクは、後輪用差動大歯
車42に固定された傘歯車58、これに噛み合う傘歯車
60、両端にユニバーサルジヨイントを備えた後輪駆動
用のプロペラシャフト62を介して、傘歯車64へ伝達
される。上記傘歯車58、傘歯車60、プロペラシャフ
ト62、および傘歯車64は、後輪28を駆動するため
の駆動1−ルクをセンタディファレンシャル装置20か
ら後輪用ディファ!/ンシャル装置26へ伝達するため
のトランスファ装置66を構成するものであり、上記傘
歯車64はトランスファ装置66の出力歯車として機能
している。
後輪用ディファレンシャル装置26は、上記傘歯車64
と噛み合うリングギヤ68を備えたディファレンシャル
ケース70と、このディファレンシャルケース70に取
り付けられたピニオン軸72によってそれぞれ回転可能
に支持された一対の差動小歯車74および76と、それ
ら差動小歯車74および76とそれぞれ噛み合わされた
一対の差動大歯車78および80とを備え、前記トラン
スファ装置66を介して伝達された駆動トルクを一対の
差動大@屯78および80を介して左右の後輪28へ分
配する。
前記センタディファレンシャル装置20の入力部材とし
て機能するディファレンシャルケース32と、センタデ
ィファレンシャル装置20の出力部材として機能する前
輪駆動軸44との間には、差動制御クラッチ82が設け
られている。この差動制御クラッチ82は、たとえば湿
式多板油圧クラッチにより構成されており、差動制御ク
ラッチ82の差動制限力が零である場合にはセンタディ
ファレンシャル装置204こよる前後輪の差動作用、す
なわちトルク分配作用が許可されるが、その差動制限力
の増大にともなってセンタディファレンシャル装置20
のトルク分配作用が制限され、差動制御クラッチ82が
完全に係合されるとセンタディファレンシャル装置20
のディファレンシャルケース32と差動大歯車40とが
一体的に連結されてI−ルク分配作用が阻止される。
クラッチ油圧制御回路84は、電子制御装置86からの
指令信号に応答して、差動制御クラッチ82を駆動する
ための油圧アクチュエータ90に作動油を供給したり或
いは油圧アクチュエータ90から作動油を排出したりし
て、差動制御クラッチ82の差動制限力を調節する。第
2図に詳しく示すように、上記油圧アクチュエータ90
は、シリンダボア91に摺動可能に嵌合されることによ
り油圧室93を形成するビスI・ン95と、ピストン9
5を付勢するリターンスプリング97とを備え、油圧室
93内の作動油圧の増大に伴ってビス1−ン95が差動
制御クラッチ82の摩擦板を押圧するように構成されて
いる。また、クラッチ油圧制御回路84には、車両の油
圧ポンプ92から圧送された作動油をクラッチ油圧に調
圧する調圧弁94と、この調圧弁94により調圧された
クラッチ油圧を油圧アクチュエータ90に供給したり或
いは油圧アクチュエータ90から作動油をドレン96−
・排出したりして差動制御クラッチ82の差動制限力を
連続的に変化させるクラッチ制御弁98とを備えている
。このクラッチ制御弁98は、たとえば、リニヤソレノ
イドを備えて連続的に流量を変化させ得るリニヤfi[
J外弁(流量制御サーボ弁)や、オンオフ制御により流
量を調節するオンオフ開閉弁により構成される。リニヤ
制御弁の場合にはアナログ信号により駆動され、オンオ
フ開閉弁の場合にはオンオフ信号によってデユーティ制
御される。なお、」=記油圧ポンプ92は、エンジン1
0によって回転駆動され、自動変速機14の油圧制御回
路16の油圧源としても機能している。
電子制御装置86には、たとえば、車両の制動状態を制
動油圧や操作ペダル操作量に基づいて検出する制動セン
サ100、図示しないステアリングホイールの操舵角度
を検出する舵角検出センサ102、車体の前後方向およ
び左右方向の加速度を検出する加速度センサ104、ア
クセル操作ペダルの操作量に対応したスロットル弁開度
を検出するスロットルセンサ106、自動変速機14の
実際の変速比を検出する変速比センサ108、車両速度
を検出する車速センサ110、一対の前輪24の回転速
度をそれぞれ検出する前輪回転速度センサ112.11
4、後輪28の回転速度を検出する後輪回転速度センサ
11G、エンジンIOの回転速度を検出するエンジン回
転速度センサ117からの48号がそれぞれ供給される
ようになっている。
電子制御装置86は、CPU、、RAM、ROMから成
る所謂マイクロコンピュータにより構成されており、R
AMの記憶機能を利用しつつ、予めROMに記憶された
プログラムに従って入力信号を処理し、油圧制御回路1
6およびクラッチ油圧制御回路84や、ブレーキ操作ペ
ダル120により油圧が発生させられるマスクシリンダ
122とホイールシリンダ124との間に設けられたア
ンチスキッド油圧制御回路126へ制御信号を出力する
。すなわち、電子制御装置86は、たとえば、予め記憶
された変速線図から実際のアクセルペダル操作量、車速
、シフトレバ−の操作位置などに基づいて自動変速機1
4の変速比を決定し、この変速比へ自動的に切り換える
ための制a信号を油圧制御回路16へ出力する。また、
電子制′4B装置86は、たとえば、図示しないプログ
ラムに従って左右の前輪24および後輪28の車輪回転
速度を検出するとともに、それら回転速度から近似車体
速度を算出する一方、近似車体速度と車輪回転速度どか
らスリップ率を算出し、このスリップ率と車輪加減速度
とから各ホイールシリンダ124へ供給ずべき制動油圧
を決定し、この制動油圧を得るための制動信号をアンチ
スキッド油圧制御回路126へ出力する。さらに、電子
制御装置86は、たとえば、図示しないプログラムに従
って通常の差動制限力の制御を常時実行し、予め定めら
れた変化特性を表す関係に従って、エンジン回転速度N
0とスロットル弁開度θと自動変速機14の変速比iと
の関数から算出された車両の駆動力、或いは車軸に設4
.1られたトルクセンサにより検出される車両の駆動力
が大きくなるほど差動制御クラッチ82の差動制限力F
、を高めるための制御信号をクラッチ油圧制御回路84
へ出力する。或いは、前輪24と後輪28との差動回転
速度を算出し、この差動回転速度が大きくなるほど差動
制御クラッチ82の差動制限力F、を高めるための制御
信号をクラッチ油圧制御回路84へ出力する。
以下、上記差動制御クラッチ82の差動制限力FCの制
御作動の一例の要部を第3図、第4図、第5図、第6図
、第7図、第8図、および第9図のフローチャートに従
って説明する。
まず、差動制限力の増加開始条件を説明する。
第3図においζ、ステップSlでは、フラグF。
の内容が「1」であるか否かが判断される。このフラグ
F、の内容が「0」であるときは、差動制御クラッチ8
2における差動制限力1?cの増加制御が開始される前
の状態を示しており、フラグF。
の内容が「1」であるときは、上記差動制限力FCの増
加制御開始後である状態を示している。未だ差動制限力
F Cの増加制御が開始される前では、」二記ステップ
S1における判断が否定されるので、ステップS2にお
いてフラグF、の内容が[11であるか否かが判断され
る。このフラグF、は、その内容が「1」であるときに
は自動変速機14の変速比iの変更判断、すなわち自動
変速機14のギヤ段のシフト判断があったときに、その
判断時点から所定時間内であること、換言すればその判
断時点以後に新たなシフト判断等がないか否かを待機し
て実際の変速の実行を決定するまでの期間であることを
示しており、rOJであるときにはそれ以外の状態を示
している。
自動変速機14のシフト判断がない場合には、ステップ
S2の判断が否定されるとともに、続くステップS3に
おける変速比iの変更判断があるか否かの判断も否定さ
れるので、ステップS4において実際の変速比iが予め
定められた所定の変速比11以上の状態であるか否かが
判断されるとともに、ステップS5において実際のスロ
ットル弁開度θが予め定められた所定のスロットル弁開
度θ1以上であるか否かが判断される。それらの判断の
一方が否定された場合には、本ルーチンが終了させられ
た後前記ステップ31以下が再び実行されるが、ステッ
プS4およびS5における判断が共に肯定された場合に
は、ステップS6において差動制御クラッチ82の差動
制限力F、が増加させられる。このステップS6は差動
制限力の所定値だけ増加させるものであり、その実行が
繰り返されることにより、差動制限力の一定の速度で増
加させられる。この一定の速度は下記の値T。
にも関連する。そして、ステップS7では、フラグFi
11の内容が「1」であるか否かが判断される。
このフラグF3Oは、内容が「0」であるときにはタイ
マカウンタTGの計数開始前を示し、内容が「1」であ
るときにはタイマカウンタT、の計数中であることを示
す。当初はステップS7の判断が否定されるので、ステ
ップS8およびS9においてタイマカウンタT6の計数
開始が許可されるとともにフラグF、。の内容が「1」
にセラ1−される。このようにしてフラグF、1.の内
容が「1」にセットされると、ステップS7における判
断が肯定されるので、ステップSIOにおいてタイマカ
ウンタTGの計数内容が予め定められた値T、に到達し
たか否かが判断される。この値T、は、差動制限力の増
加が完了して安定した状態となるまでは、変速比iの変
更判断や差動制限力を変化させる判断を行わないように
するための期間に相当する。当初は、タイマカウンタT
cの計数内容は値T、に到達しないので、ステップ31
1においてタイマカウンタT、の計数に加算されてから
再びステップS10が実行される。このようなステップ
S10およびSllの実行が繰り返されるうち、タイマ
カウンタTcの計数内容が値T、に到達すると、ステッ
プS12、S13、S14において、タイマカウンタT
Gの内容がクリアされるとともに、フラグF、。の内容
が「0」にリセツI・され、フラグF、の内容が「1」
にセットされる。
そして、ステップ81以下が再び実行される。
このようにフラグF、の内容が[′1」にセットされる
結果、次のザイクルにおいては、ステップS1の判断が
肯定されるので、第4図のステップS15においてフラ
グF4の内容が「1」であるか否かが判断される。この
フラグF4は、その内容が11−1であるときは変速比
iを変更する判断(シフト判断)があったことを示す、
当初はステップS 1.5の判断が否定されるとともに
、ステップS16においても変速比iの変更判断があっ
たという判断が否定されるので、第5図のステップ31
7以下が実行される。ステップSITでは、実際のスロ
ットル弁開度θが予め定められた判断基準値θ2以下で
あるか否かが判断される。なお、θ2〈θ、である。
このステップS17の判断が否定される場合にはステッ
プ81以下の実行が繰り返されるが、ステップS17の
判断が肯定されると、ステップS18が実行されて、差
動制御クラッチ82の差動制限力が減少させられる。こ
のステップ318は差動制限力を所定値だけ減少させる
ものであり、その実行が繰り返されることにより、差動
制限力が一定の速度で減少させられる。この一定の速度
は下記の値T7にも関連する、また、この差動制限力の
減少割合は前記ステップS6の増加割合よりも大きく設
定されている。ステップS19乃至S26は、前記ステ
ップS7乃至S14に相当するものであり、タイマカウ
ンタT、を用いて予め定められた値T、に対応する時間
だけ待機させて、差動制限力の減少が完了して安定した
状態となるまでは、変速比lの変更判断や差動制限力を
変化させる判断を行わないようにするとともに、フラグ
F、の内容を「0」にリセットする。なお、フラグF、
。は上記タイマカウンタ1゛8の計数動作中を示してい
る。ここで、上記の差動制限作動では、i>i、および
θ〉θ、を条件として差動制限力の増加が開始され、θ
≦θ、を条件として差動制限力の減少が開始されるので
あるから、i>i。
およびθ〉θ、の条件を一旦満足して増加させられた後
は、変速比iに拘わらずθ≦02の条件を満足するまで
は減少が制限されることとなる。
次に、差動制限力の増加制御開始前(フラグF。
=0)において変速比iが予め定められた値jIより小
さい状M(i<il)から変速比iが予め定められた値
17以上の状M(i≧iI)へ変速比変化の判断があっ
た場合について説明する。先ず、ステップS1およびS
2における判断が否定された後、ステップS3における
判断が肯定され、且つステップS27においてフラグF
3の内容が「1」にセントされる。このフラグF3は、
その内容が「1」であるときには変速比lの変更判断が
あったことを示す、続くステップ328においては、変
速比iの変更判断が、変速比iが予め定められた値11
以上の状態(i≧11)への変更判断であるか否かが判
断される。ステップ328の判断が否定されればステッ
プS29にてフラグF2の内容がrOJにリセッ1−さ
れるが、前記設定条件からステップ328の判断が肯定
されるので、ステップS30にてフラグF2の内容がr
lJにセットされる。このフラグF2は、その内容が「
1」であるときにはi≧i、への変更判断であったこと
を示す。
上記のようにフラグF3の内容が「1」にセットされた
結果、次のサイクルでは、ステップS2に続いてステッ
プS31が実行される。このステップS31では新たな
変速比変更判断があったか否かが判断される。新たな変
速比変更判断がない場合には、ステップS32において
フラグF2の内容が「1」であるか否かが判断されるが
、前記のようにフラグFtの内容が「1」にセットされ
ているので、続くステップS33乃至338’が実行さ
れることにより、変速比iをi≧ilとなるように大き
くする(シフトダウン)変更判断からの経過時間がT、
を超えるか否かが判断される。
ステップS33乃至S38′において、タイマカウンタ
TAは時間を計数するものであり、フラグF、はタイマ
カウンタTAの計数動作中を示すものである。なお、上
記S33乃至338“中においては他のタイマカウンタ
TDの内容がクリアされ且つ他のフラグF1゜の内容が
「0」にリセットされる。変速比iを1≧i、となるよ
うに大きくする(シフトダウン)変更判断からの経過時
間がTIに到達すると、ステップS39、S40、S4
1においてタイマカウンタTAの内容がクリアされると
ともに、フラグFs 、F3の内容が「0」にリセット
される。
そして、ステップS42において、実際のスロットル弁
開度θが予め定められた値00以上であるか否かが判断
される。このステップ342における判断が肯定された
場合(i≧i4、θ≧θI)には、第6図のステップ3
43以下において差動制限力の増加が開始される。この
ステップ343以下では、差動制限クラッチ82の初期
状態によって自動変速機14の変速比iの変更操作と同
時に行うか否かが分けられている。すなわち、差動制御
クラッチ82が解放状態であると、それを係合させるに
至るためには比較的大量の作動油が消費される一方、自
動変速機14の変速比iの変更を行うための油圧制御回
路16とクラッチ油圧制御回路84とにおいてはエンジ
ン10によって回転駆動される共通の油圧ポンプ92か
ら圧送される作動油を利用しているため、クラッチ油圧
制御回路84の差動制限力を高めるに際して比較的多く
の作動油消費量が必要な状態がステップS43にて検出
されると、先に差動制御クラッチ82の保合を行い、そ
の後自動変速機14の変速比iの変更を行うのである。
これにより、自動変速機14の適切なタイミングの変速
作動や、変速感覚が損なわれること、および差動制御ク
ラッチ82の差動制限力の微妙な制御が損なわれること
が解消されている。また、変速比iの変更(ギヤ段のシ
フl−)時の駆動力変化に対する車両の安定性は前後輪
差動制限力が高い方が良いため、この点においても、上
記の順序によれば車両の安定性が高められる利点がある
すなわち、ステップS43において差動制御クラッチ8
2が解放状態であることが判断されると、ステップS4
4において差動制御クラッチ82に作動油が供給されて
その差動制限力増加が行われる。ステップS45乃至S
51は、タイマカウンタTHの計数値が予め定められた
値TI3に到達したか否かに従って、差動制限力増加の
開始以後の一定期間T13だけ他の判断を行わないよう
にさせる。このようにして差動制限力の増加が行われた
後において、ステップS52が実行されると、変速比i
の変更が実行される。すなわち、油圧制御回路16が作
動させられて、予め記憶された変速線図からスロットル
弁開度θ、車速■、シフトレバ−操作位置などに基づい
て決定された変速比へ自動変速機14の変速比がシフト
させられるのであるや続くステップS53乃至$60で
は、タイマカウンタT、の内容がクリアされ且つフラグ
F、。が「1」にセットされた後、タイマカウンタT。
の計数値が予め定められた値T、に到達したか否かに従
って、変速比1の変更操作の開始から以後の一定期間T
、だげ他の判断を行わないようにさせるとともに、差動
制限力の増加制御が実行されたことを示すためにフラグ
F、の内容を11」にセットする。
しかし、前記ステップS43において差動制御クラッチ
82が解放状態ではないと判断された場合には、差動制
限力を増加させるためにそれほど作動油消費量を必要と
しないので、ステップS61において差動制限力が増加
させられると同時にステップS52の変速比1の変更操
作が実行される。これにより、自動変速機14の変速比
iの変更動作および差動制御クラッチ82の作動制限力
増加のいずれもが遅らされることがないため、自動変速
機14の適切なタイミングの変速作動や、変速感覚が損
なわれること、および差動制御クラッチ82の差動制限
力の微妙な制御が損なわれることがない。ここで、前記
ステップS43は、自動変速機14の変速比iの変更作
動と差動制御クラッチ82の差動制限力増加作動との重
複的な作動要求に際して、差動制御クラッチ82を作動
させるに必要な作動油消費量を検出する検出手段に対応
する。また、ステップS44乃至361は、上記検出手
段により検出された作動油消費量に関連して一ト記変速
比iの変更作動と差動制限力増加作動との作動時期を相
対的に変化させる作動タイミング調節手段に対応する。
前記ステップS42における判断が否定された場合、す
なわち、i≧11%θ〈θ、である場合には、第7図の
ステップ$62が実行されて変速比iの変更操作だけが
実行される。続くステップS63乃至S70でば、タイ
マカウンタT、の内容が予め定められた値Thに到達し
たか否かに従って、変速比iの変更操作以後の一定期間
T6だけ他の判断を行わないよ・うにさせるとともに、
フラグF I の内容を「0」にリセットする。
次に、i≧i、の状態からi<ilの状態への変速比i
の変更判断があった場合には、第1図のステップS1、
S2、S3、S27を経て、ステップ328における判
断が否定されるので、ステップS29においてフラグF
2の内容が10」にセラ1−される。このため、次のサ
イクルにおいては、ステップS1、S2、S31を経て
、ステップS32における判断が否定されるので、第8
図のステップ377以下が実行される。また、このステ
ップ577以下は、i<i、の状態からi≧i、の状態
への変速比iの変更判断があり、ステップ338におい
てタイマカウンタTAの内容がT、より小さいと判断さ
れ、次のサイクルにおいてステップS31において新た
な変速比変更判断があったとされたときに、その変速比
変更がi≧i、の状態への変更ではないときも実行され
る。
これらの場合には、差動制限力を増加させる条件(i≧
lI、θ≧01)を満足していないので、先ずステップ
S77乃至5821において、前記タイマカウンタT、
の内容をクリアさせ且つフラグF、をリセットさせてタ
イマカウンタTAによる所定時間T1の待機を中止させ
るとともに、タイマカウンタTDの計数値が予め定めら
れた値T4に到達したか否かに従って、上記変速比変更
判断以後に新たな変速比変更判断があるか否かを判定す
るために一定期間T4だけ待機させる。
上記値T4に相当する時間内に新たな変速比変更判断が
なければ、ステップS83において変速比iの変更が実
施されるとともに、ステップS84においてタイマカウ
ンタTDの内容がクリアされ、ステップS85、S86
においてフラグF、。、F、の内容が「0」にリセット
される。続くステップS87乃至S94は、タイマカウ
ンタTEの計数値が予め定められた値T、に到達したか
否かに従って、変速比iの変更操作の開始以後の一定期
間Tsだけ他の判断を行わないようにさせる。
新たな変速比変更判断が、i≧1の状態への変更である
場合には、差動制限力を増加させる条件を満たしている
ため、第8図のステップS71の判断が肯定された後、
次に備えてステップS72およびS73にてタイマカウ
ンタTAおよびT、の内容がクリアされるとともに、ス
テップS74乃至S76にてフラグF、およびF、。が
「0」にリセットされ、また、i≧iIへの変更を示す
ためにフラグF2がrlJにセットされる。
次に、差動制限力を増加させてフラグFiが[1、Jに
セットされた後について説明する。
第3図のステップS]から第4図のステップ815以下
が実行される。当初はフラグF4がリセットされている
ので、ステップS16において変速比変更判断があるか
否かが判断される。変速比変更判断があると、ステップ
395においてフラグF4が「1」にセントされた後、
ステップ396において上記変速比変更判断がi≦i2
  (但しi、>i、)への変更であるか否かが判断さ
れる。
i>i、への変更であればステップS97にてフラグF
、が「1」にセットされ、i≦1□への変更であればス
テップ398にてフラグF4が「0」にリセットされる
。次のサイクルでは、ステ・7ブS15に次いでステッ
プ399以下が実行され、変速比変更判断があるか否か
が判断される。この判断がなければステップ5iooに
おいてフラグF、が「1」であるか否かが判断される。
先の変更判断がi≦12への変更判断であれば否定され
るので、ステップ8101以下が実行される。ステップ
5101乃至5105では、タイマカウンタT、の内容
が予め定められた値T、に到達したか否かに従って、上
記判断以後に新たな変速比変更判断があるかどうかを判
断するために待機させられる。
上記値T、に相当する時間が経過した後には、ステップ
8106にタイマカウンタT、の内容がクリアされると
ともに、ステップSl 07にてフラグF6の内容が「
0」にリセットされてから、ステップ8108において
差動制限力が減少させられるとともに、ステップ510
9において変速比iの変更が実行される。続くステップ
SLi。
乃至3118では、タイマカウンタT、の内容が予め定
められた値TIOに到達したか否かに従って、差動制限
力の減少操作および変速比変更操作の開始以後の一定期
間710だけ他の判断をさせないようにするとともに、
フラグF4およびF Iの内容が「0」にリセットされ
る。
上記ステップ8108と8109において差動制限力の
減少と変速比iの変更とが同時に実行されているのは、
差動制御クラッチ82における作動油の消費がないため
に作動油の不足による不都合が生じないからである。他
方、差動制限力の減少に先立って、差動制限力の高い状
態で変速比iの変更(シフトアップ)を行うことも考え
られるが、変速比iを小さくする方向では駆動力が小さ
くなるので、高い差動制限力による動力循環によるタイ
トコーナブレーキング力などに対して不利となる。
次に、ステップ5100においてフラグFSの内容が「
1」であると判断された場合、すなわち、フラグF+−
1である状態で変速判断があり、その変速判断がi>i
2への判断であるときには、第9図のステップ5119
乃至5125において、タイマカウンタT、の計数内容
が予め定められた値T、に到達したか否かにしたがって
、前記変速比変更判断から所定時間T2内に新たな変速
比変更判断があるか否かが判断される。そして、上記所
定時間T、経過すると、ステップ8126以下が実行さ
れる。前記のよ・うにi>i2への変更判断後であるの
で、その条件は差動制限力の減少条件(isizまたは
θ≦θ2)に含まれないから、ステップ3126におい
てスロットル弁開度θが判断されるのである。このステ
ップ8126においてθ≦θ2と判断されたのであれば
、ステップ5127および5128において、差動制限
力の減少および変速比iの変更が同時に実行された後、
ステップ5129乃至5137において、タイマカウン
タTKの計数内容が予め定められた値T I Iに到達
したか否かに従って、上記差動制限力の減少および変速
比iの変更後の一定朋間T11だけ他の判断が行われな
いようにされ、フラグF、、F1が「0」にリセットさ
れる。
しかし、ステップ3126においてθ〉θ8と判断され
た場合には、ステップ8138において変速比iの変更
だけが実行された後、ステップ5139乃至5146に
おいて、タイマカウンタT5.の計数内容が予め定めら
れた値rigに到達したか否かに従、って、上記変速比
の変更後の一定期間Tlff1だけ他の判断が行われな
いようにされ、フラグF4がrOJにリセットされる。
前記所定時間T2或いはT、の待機中において新たな変
速比変更判断が発生した場合には、第4図のステップS
99における判断が肯定されるので、ステップ5147
乃至150においてタイマカウンタTiおよびT、の内
容がクリアされて待機が中止されるとともにフラグF6
およびF?がリセットされる。そして、ステップ515
1において新たな変速比変更判断がi≦12への判断か
否かが判断される。i≦1.への判断でなければステッ
プ5152においてフラグF、iの内容が「1」にセッ
トされるが、i≦12への判断であればステップ515
3において フラグF、の内容が[0−]にIJセット
される。以後は、前述の説明に従って制御される。
上述のような差動制限力FCの増加減少制御を簡単に表
すと第10図のようになる。すなわち、スロットル弁開
度θがθ、よりも大きく且つ変速比iがi、よりも大き
い領域へにおいて差動制限力の増加が開始され、スロッ
トル弁開度θがθ2よりも小さく或いは変速比iが12
よりも小さい領域Cでは差動制限力の減少が開始され、
領域AおよびC以外の中間領域Bでは差動制限力の変化
が制限される。第11図は、さらにきめこまかく表した
ものであり、差動制限力の増加開始条件時の関係が実線
に、差動制限力の減少開始条件時の関係が破線にて示さ
れている。各線はスロットル弁開度θをパラメータとし
ており、実際のスロットル弁開度θにより特定された線
により差動制限力の増加開始条件および減少開始条件が
決定される。したがって、差動制御クラッチ82の差動
制限力の変化特性には、たとえば、第12図に示される
ようにヒステリシスが形成される。したがって、車両の
駆動力がTrlからTr、へ増加すると差動制限力はF
c、からFc、へ増加するが、駆動力がTr2からTr
sへ減少するまでは差動制限力はFe。
に維持される。駆動力がTr、から更にTr、減少へ減
少すると差動制限力ばFe=からFe、へ減少するが、
駆動力がTr6から再び増加しても差動制限力はFc、
に維持される。このとき、増加時の特性を示す線Cに比
較して減少時の特性を示す線りの傾斜は大きく設定され
ている。
第13図は、前後輪の差動回転速度(前輪24と後輪2
8との回転速度差)に基づいて差動制限力を制御する場
合に用いる関係の例を示している。
図の差動回転速度が小さい領域においては、旋回時に発
生する差動回転速度差が考慮されることにより差動制限
力が小さくされている0本実施例においても、差動回転
速度差がΔNl’lllからΔNFm、へ増加すると差
動差動制限力はFc、からFe、へ増加するが、差動回
転速度差がΔN FRZからΔNFlllへ減少するま
では差動制限力はFC&に維持される。差動回転速度差
がΔN□、から更にΔN、。
4減少へ減少すると差動制限力ばFc6からFC,lへ
減少するが、差動回転速度差がΔN、え。から再び増加
しても差動制限力はFc5に維持される。このときも増
加時の特性を示ず線Cに比較して減少時の特性を示す線
りの傾斜は大きく設定されている。
上記のよ・うに差動制限力の増加減少変化特性を示す予
め定められた関係に、差動制限力の増加した直後の減少
状態、および差動制限力の減少直後の増加状態において
差動制限力の変化を抑制する抑制領域を有するヒステリ
シスが設けられていると、僅かな駆動力の変化、或いは
僅かな前後輪の回転速度差の変化などが発生しても差動
制御クラッチ82の差動制限力が微動調節されない。こ
のため、差動制御クラッチ82やその伝達トルク制御機
構、たとえば、摩擦板、油圧アクチュエータ90、この
油圧アクチュエータ90を制御する制御弁98などの機
械的な消耗に起因して耐久性が低下することが防止され
る。
本実施例においては、自動変速機14の変速比の変更作
動と差動制御クラッチ82の差動制限力の変化作動とが
同時期に要求されたときは、前述の第6図のステップ3
43以下に示すように、差動制御クラッチ82の差動制
限力を変化させるに必要な作動油消費量が多いか否かが
ステップS43にて検出され、その作動油消費量に関連
して、自動変速機14の変速比の変更作動と差動制御ク
ラッチ82の差動制限力の変化作動との作動時期が相対
的に変化させられるので、差動制御クラッチ82の作動
に際して作動油消費量が大きいときには、変速比の変更
作動より後に差動制限力の増加作動が行われるように作
動時期がずらされるが、差動制御クラッチ82の作動に
際して作動油消費量が小さいときには変速比の変更作動
と差動制限力増加作動とが同様の時期に行われる。この
ため、従来と同様の油圧ポンプの容量においても、変速
比の変更と差動制御クラッチ82における差動制限力の
変化とを同時期に作動させられる場合が多くなり、予め
設定された判断条件に従う最適なタイミングで変速比の
変更動作を実行でき、或いは差動制御クラッチ82の微
妙な差動制限力制御動作が得られるようになる。
第14図は、本発明の作用の理解を容易とするために、
前述のフローチャートラ概念的にまとめた図である。す
なわち、先ずステップSSIにおいて自動変速機の変速
比の変更判断があるか否かが判断される。ある場合には
、ステ・7ブSS2においてたとえば第12図の関係か
ら駆動力に基づいて差動制限力が決定され、ステップS
S3において前後輪差動制限装置が解放状態、喚言すれ
ば前後輪差動制限装置の差動制限力の変化作動のために
必要とされる作動油消費量が大きい状態であるか否かが
判断される。その作動油消費量が大きい状態と判断され
ると、ステップSS4において、予め定められた優先順
位に基づいて変速比の変更と前後輪差動制限装置の差動
制限力の変化とが順次実行されるが、作動油消費量が小
さい状態と判断されると、ステップSS5において、変
速比の変更と前後輪差動制限装置の差動制限力の変化と
が同時に実行される。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、
本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例では、自動変速機14の変速比
の変更と差動制御クラッチ82の差動制限力の変化とが
、同時実行および時間T11を挟んで前後に実行されて
いるが、このように2段階ではなく、差動制御クラッチ
82の作動油消費量に関連して2以上の多種類の作動タ
イミングを用意してもよい。
また、前述の実施例における抑制領域では、差動制限力
が保持されることにより一定値に維持されていたが、緩
やかに変化する状態に抑制されてもよいのである。
また、前述のフローチャートではスロットル弁開度θが
用いられていたが、ディーゼルエンジン車などにおいて
は、アクセルペダル操作量などが用いられてもよい。
また、前述の実施例では、所謂フルタイム型の4輪駆動
車について説明されていたが、4輪駆動状態と2輪駆動
状態とを切り換える切換クラッチを備えた所謂バートタ
イム型の4輪駆動車においてぞの切換クラッチを制御す
る場合にも本発明が適用され得る。
また、前述の実施例の自動変速機14は変速比iが油圧
アクチュエータにより連続的に変化させられる無段変速
機であってもよい。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一適用例であり
、本発明はその精神を逸脱しない範囲で種々変更が加え
られ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の構成を説明する図である
。第2図は、第1図のクラッチ油圧制御回路を説明する
図である。第3図、第4図、第5図、第6図、第7図、
第8図、第9図は、第1図の実施例の作動を説明するフ
ローチャートである。 第10図は、第1図の実施例の差動制限力の変化条件を
図式化して示したものであり、第11図は第10図をき
めこまかく示した図である。第12図は第1図の実施例
において用いられる差動制限ツノの制御特性を示す図で
ある。第13図は、本発明の他の実施例における第12
図に相当する図である。第14図は、本発明の概念の理
解を容易とするために示されたフローチャートである。 24:前輪 28:後輪 82:差動制御クラッチ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】  油圧アクチュエータにより変速比が変更させられる自
    動変速機を備える一方、前輪および後輪の差動回転速度
    を調節する差動制御クラッチを備えた形式の前後輪駆動
    車両において、前記差動制御クラッチの差動制限力を油
    圧により調節する差動制御クラッチの制御方法であって
    、 前記自動変速機の変速比の変更作動と前記差動制御クラ
    ッチの差動制限力変化作動とが重複的に要求された状態
    では、該自動変速機または該差動制御クラッチを作動さ
    せるに必要な作動油消費量に関連して前記変速比の変更
    作動と差動制限力変化作動との作動時期を相対的に変化
    させることを特徴とする前後輪駆動車両用差動制御クラ
    ッチの制御方法。
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