JP2679136B2 - 前後輪駆動車両用差動制御クラッチの制御方法 - Google Patents

前後輪駆動車両用差動制御クラッチの制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、差動制御クラッチを備える形式の前後輪駆
動車両において、その差動制御クラッチを制御する方法
に関するものである。
従来の技術 4輪駆動車などの前後輪駆動車両においては、前輪駆
動部材および後輪駆動部材の一方を他方に選択的に連結
して2輪駆動状態と4輪駆動状態とを切り換えるための
切換クラッチを備えている所謂パートタイム型のもの
や、前輪駆動部材と後輪駆動部材とへ駆動トルクを分配
するセンタディファレンシャル装置の差動作用を制限す
るための差動制限クラッチを備えている所謂フルタイム
型のものなどがある。上記のような切換クラッチおよび
差動制限クラッチは、車両の前輪と後輪との差動を制御
するものであるから、差動制御クラッチと称される。
上記のような差動制御クラッチは、たとえば、車両の
駆動力、前後輪の差動回転速度、操舵角度などの車両走
行状態に応じて差動制限力が常時制御される。たとえ
ば、特開昭63−87319号に記載された制御方法がそれで
ある。
発明が解決しようとする課題 ところで、上記のような差動制御クラッチの差動制限
制御方法においては、差動制限力の制御応答性が充分に
得られなかった。たとえば、差動制限力を高めて前後輪
差動回転速度を小さくする方向へ変化させる形式の制御
では、差動制限力を高める方向へ制御量を増加開始され
てから前後輪の差動回転速度の減少効果が現れるまでに
遅れが存在するため、充分な制御応答特性が得られなか
った。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであ
り、その目的とするところは、差動制限制御において制
御応答特性を高めることができる制御方法を提供するこ
とにある。
課題を解決するための手段 斯る目的を達成するための本発明の要旨とするところ
は、前輪および後輪の差動を制御する差動制御クラッチ
を備えた前後輪駆動車両において、予め定められた第1
の関係から車両の走行状態に基づいて決定された制御量
にて前記差動制御クラッチの差動制限力を制御する形式
の差動制御クラッチの制御方法であって、前記差動制御
クラッチの差動制限力を増加方向へ変化させるに際して
は、前記制御量よりも大きい過渡時の制御量を発生させ
るための過渡時の第2の関係を前記第1の関係に替えて
所定期間用いるとともに、その所定期間経過後は、前記
第1の関係から決定された制御量にて前記差動制限力を
制御することにある。
作用および発明の効果 このようにすれば、差動制御クラッチの差動制限力を
増加方向へ変化させる過渡時に際しては、前記第1の関
係から求められる制御量よりも大きい過渡時の制限量が
第2の関係から求められ、その過渡時の制御量が上記第
1の関係から求められる制御量に替えて所定期間用いら
れるので、実際の差動制限力の変化が速やかに現れる。
これにより、差動制限力がそのいかなる値から変化させ
られる場合でも、第1の関係から求められる制御量に先
立って、それよりも大きい過渡時の制御量が一次的に出
力されるので、差動制限制御における制御応答性が高め
られる。たとえば、前後輪の差動回転速度を小さくする
方向に差動制限力が制御される差動制限制御の場合に
は、前後輪の差動回転速度が増加すると、従来よりも大
きな過渡時の制御量により差動回転速度が速やかに収束
させられる。
実施例 以下、本発明の一適用例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図は、横置エンジン4輪駆動車両の動力伝達系お
よび差動制御クラッチ82の制御装置などを示す図であ
る。図において、エンジン10の出力は、クラッチ12を介
して自動変速機14へ供給される。このクラッチ12は、ト
ルクコンバータ、フルードカップリング、磁粉式電磁ク
ラッチ、油圧式多板クラッチなどから構成される。上記
自動変速機14は、たとえば遊星歯車式有段変速機、或い
はベルト式無段変速機により構成される。油圧制御回路
16は、自動変速機14の変速比を変化させる油圧アクチュ
エータを作動させ、ギヤ段を自動的に切り換えたり或い
は可変プーリの有効径を自動的に切り換える。
上記自動変速機14から出力された駆動トルクはセンタ
ディファレンシャル装置20により2分され、一方の駆動
トルクは前輪用ディファレンシャル装置22を介して前輪
24へ伝達されるとともに、他方の駆動トルクは後輪用デ
ィファレンシャル装置26を介して後輪28へ伝達される。
センタディファレンシャル装置20は、自動変速機14の
出力ギヤ18と噛み合う入力ギヤ30を一体的に備えて一軸
まわりに回転可能に設けられたディファレンシャルケー
ス32と、このディファレンシャルケース32において上記
一軸に直交する方向に取り付けられたピニオン軸34によ
ってそれぞれ回転可能に支持された一対の差動小歯車36
および38と、それら差動小歯車36および38とそれぞれ噛
み合わされた前輪用差動大歯車40および後輪用差動大歯
車42とを備え、自動変速機14の出力ギヤ18を介して入力
された駆動トルクを前輪用差動大歯車40および後輪用差
動大歯車42へ分配する。
前輪用ディファレンシャル装置22は、中空の前輪駆動
軸44を介して前輪用差動大歯車40に連結され且つ前記一
軸まわりに回転可能に設けられたディファレンシャルケ
ース46と、このディファレンシャルケース46において上
記一軸に直交する方向に取り付けられたピニオン軸48に
よってそれぞれ回転可能に支持された一対の差動小歯車
50および52と、それら差動小歯車50および52とそれぞれ
噛み合わされた一対の差動大歯車54および56とを備え、
前輪駆動軸44を介して伝達された駆動トルクを一対の差
動大歯車54および56を介して左右の前輪24へ分配する。
センタディファレンシャル装置20の後輪用差動大歯車
42を介して伝達された駆動トルクを介して伝達された駆
動トルクは、後輪用差動大歯車42に固定された傘歯車5
8、これに噛み合う傘歯車60、両端にユニバーサルジョ
イントに備えた後輪駆動用のプロペラシャフト62に介し
て、傘歯車64へ伝達される。上記歯車58、傘歯車60、プ
ロペラシャフト62、および傘歯車64は、後輪28を駆動す
るための駆動トルクをセンタディファレンシャル装置20
から後輪用ディファレンシャル装置26へ伝達するための
トランスファ装置66を構成するものであり、上記傘歯車
64はトランスファ装置66の出力歯車として機能してい
る。
後輪用ディファレンシャル装置26は、上記傘歯車64と
噛み合うリングギヤ68を備えたディファレンシャルケー
ス70と、このディファレンシャルケース70に取り付けら
れたピニオン軸72によってそれぞれ回転可能に支持され
た一対の差動小歯車74および76と、それら差動小歯車74
および76とそれぞれ噛み合わされた一対の差動大歯車78
および80とを備え、上記トランスファ装置66を介して伝
達された駆動トルクを一対の差動大歯車78および80を介
して左右の後輪28へ分配する。
上記センタディファレンシャル装置20の入力部材とし
て機能するディファレンシャルケース32と、センタディ
ファレンシャル装置20の出力部材として機能する前輪駆
動軸44との間には、差動制御クラッチ82が設けられてい
る。この差動制御クラッチ82は、たとえば湿式多板油圧
クラッチにより構成されており、差動制御クラッチ82の
差動制限力が零である場合にはセンタディファレンシャ
ル装置20による前後輪の差動作用、すなわちトルク分配
作用が許可されるが、その差動制限力の増大にともなっ
てセンタディファレンシャル装置20のトルク分配作用が
制限され、差動制御クラッチ82が完全に係合されるとセ
ンタディファレンシャル装置20のディファレンシャルケ
ース32と差動大歯車40および42とが一体的に連結されて
トルク分配作用が阻止される。
クラッチ油圧制御回路84は、電子制御装置86からの指
令信号に応答して、差動制御クラッチ82を駆動するため
の油圧アクチュエータ90に作動油を供給したり或いは油
圧アクチュエータ90から作動油を排出したりして、差動
制御クラッチ82の差動制限力を調節する。第2図に詳し
く示すように、上記油圧アクチュエータ90は、シリンダ
ボア91に摺動可能に嵌合されることにより油圧室93を形
成するピストン95と、ピストン95を付勢するリターンス
プリング97とを備え、油圧室93内の作動油圧の増大に伴
ってピストン95が差動制御クラッチ82の摩擦板を押圧す
るように構成されている。また、クラッチ油圧制御回路
84には、車両の油圧ポンプ92から圧送された作動油をク
ラッチ油圧に調圧する調圧弁94と、この調圧弁94により
調圧されたクラッチ油圧を油圧アクチュエータ90に供給
したり或いは油圧アクチュエータ90から作動油をドレン
96へ排出したりして差動制御クラッチ82の差動制限力を
連続的に変化させるクラッチ制御弁98とを備えている。
このクラッチ制御弁98は、たとえば、リニヤソレノイド
を備えて連続的に流量を変化させ得るリニヤ制御弁(流
量制御サーボ弁)や、オンオフ制御により流量を調節す
るオンオフ開閉弁により構成される。リニヤ制御弁の場
合にはアナログ信号により駆動され、オンオフ開閉弁の
場合にはオンオフ信号によってディーティ制御される。
電子制御装置86には、たとえば、車両の制動状態を制
動油圧や操作ペダル操作量に基づいて検出する制動セン
サ100、図示しないステアリングホイールの操舵角度を
検出する操舵検出センサ102、車体の前後方向および左
右方向の加速度を検出する加速度センサ104,アクセル操
作ペダルの操作量に対応したスロットル弁開度を検出す
るスロットルセンサ106、自動変速機14の実際の変速比
を検出する変速比センサ108、車両速度を検出する車速
センサ110、一対の前輪24の回転速度をそれぞれ検出す
る前輪回転速度センサ112、114、後輪28の回転速度を検
出する後輪回転速度センサ116、エンジン10の回転速度
を検出するエンジン回転速度センサ117からの信号がそ
れぞれ供給されるようになっている。
電子制御装置86は、CPU、RAM、ROMから成る所謂マイ
クロコンピュータにより構成されており、RAMの記憶機
能を利用しつつ、予めROMに記憶されたプログラムに従
って入力信号を処理し、油圧制御回路16およびクラッチ
油圧制御回路84や、ブレーキ操作ペダル120により油圧
が発生させられるマスタシリンダ122とホイールシリン
ダ124との間に設けられたアンチスキッド油圧制御回路1
26へ制御信号を出力する。すなわち、電子制御装置86
は、図示しないプログラムに従って自動変速制御を常時
実行し、たとえば予め記憶された変速線図から実際のア
クセスペダル操作量、車速、シフトレバーの操作位置な
どに基づいて自動変速機14の変速比を決定し、この変速
比へ切り換えるための制御信号を油圧制御回路16へ出力
する。また、電子制御装置86は、たとえば図示しないプ
ログラムに従って、左右の前輪24および後輪28の車輪回
転速度を検出するとともに、それら車輪回転速度から車
輪減速度を算出し且つその車輪減速度に基づいてアンチ
スキッド制御の要否を判定する一方、車輪回転速度から
求められた近似車体速度と車輪回転速度とからスリップ
値を算出し、このスリップ値が最適な領域範囲内に位置
するように各ホイールシリンダ124へ供給すべき制動油
圧を決定し、この制動油圧を得るための制動信号をアン
チスキッド油圧制御回路126へ出力する。さらに、電子
制御装置86は、図示しないプログラムに従って通常の差
動制限制御を実行し、たとえば、前輪回転速度センサ11
2および114により検出された前輪24の回転速度(左右の
平均値)と、後輪回転速度センサ116により検出された
後輪28の回転速度との差動回転速度ΔNFRに基づいて差
動制限力Fcを決定し、この差動制限力Fcを発生させるた
めの作動油圧を油圧アクチュエータ90へ供給させる制御
信号をクラッチ制御弁98へ出力する。
以下、上記差動制限制御に用いられる関係を選択する
ための作動を第3図のフローチャートを用いて説明す
る。
先ずステップS1では、作動制限制御の実行条件が操舵
角度θに基づいて判断される。すなわち、操舵角度θ
が予め定められた判断基準値θS1以上の状態であれ
ば、差動制御クラッチ82の差動制限力の変化による車両
の挙動が運転者にとって好ましくない状態と判断し、操
舵角度θが判断基準値θS1より小さい状態であれば、
たとえば直線走行のように、差動制限力の変化が車両の
挙動に殆ど影響を及ぼさない状態であると判断して差動
制限制御を許容するのである。上記判断基準値θS1は、
このように決定されているのである。また、ステップS2
では、前輪24と後輪28との回転速度差、すなわち差動回
転速度ΔNFRが予め定められた判断基準値ΔNFR1以上で
あるか否かが判断される。本実施例の差動制限制御は差
動回転速度ΔNFRを収束させるためのものであるから、
上記判断基準値ΔNFR1は、差動制限制御により収束させ
る必要がないほど小さい値に設定されている。
上記ステップS1およびS2において、差動制限制御の実
行が好ましくない状態或いは不要な状態であると判断さ
れた場合には、ステップS3においてフラグF1の内容が
「0」にリセットされる。このフラグF1は、その内容が
「0」であるときには後述のタイマカウンタTAが計数開
始していない状態であることを示す、その内容が「1」
であるときにはタイマカウンタTAの計数が開始している
状態であることを示す。
ステップS1およびS2において、舵角θの観点から差
動制限制御が実行されても差支えなく、且つ、差動回転
速度ΔNFRの観点から差動制限制御が必要であると判断
された場合には、ステップS4においてフラグF1の内容が
「1」であるか否かが判断される。前記のようにステッ
プS3においてフラグF1の内容が「0」にリセットされて
いるので、ステップS4の判断は否定され、ステップS5に
おいてタイマカウンタTAの計数が開始されるとともに、
ステップS6においてフラグF1の内容が「1」にセットさ
れる。
このため、次のサイクルにおいては、ステップS4の判
断が肯定されるので、ステップS7において、タイマカウ
ンタTAの計数内容が予め定められた一定の値T1以上とな
ったか否かが判断される。この一定の値T1は、ステップ
S1およびS2にて差動制限制御の開始が許容されたとき、
車両状態が落ち着いてから過渡時の差動制限制御を開始
させるための待機時間に相当する。当初はタイマカウン
タTAの計数内容がT1に未だ到達していない状態であるの
で、ステップS7の判断が否定され、ステップS8において
タイマカウンタTAの計数内容が加算される。
以上のステップが繰り返し実行されるうち、ステップ
S7の判断が肯定されると、ステップS9において、差動制
限制御に用いる過渡時の関数(第2の関数)f1が選択さ
れる。この関数f1の選択により差動制限制御の実行が開
始され得る状態となり、差動制限制御を常時実行する図
示しないステップにおいては、この過渡時の関数f1から
実際の差動回転速度ΔNFRに基づいて差動制限力FCが決
定され、この差動制限力FCが得られるように、制御信号
が電子制御装置86からクラッチ油圧制御回路84に設けら
れたクラッチ制御弁98へ供給される。
ステップS9に続くステップS10では、他のタイマカウ
ンタTBの計数が開始され、ステップS11においてタイマ
カウンタTBの計数内容が予め定められた一定の値T2以上
となったか否かが判断される。この一定の値T2は、過渡
時の関数f1を適用する期間に対応するものであり、必要
且つ充分な時間に設定される。当初はタイマカウンタTB
の計数内容がT2に到達していないので、ステップS11の
判断は否定され、ステップS12においてタイマカウンタT
Bの計数内容が加算される。
上記の2ステップが繰り返し実行されるうち、ステッ
プS11においてタイマカウンタTBの計数内容がT2に到達
したと判断されると、ステップS13が実行されて、差動
制限制御に用いる通常の関数(第1の関数)f2が選択さ
れる。これ以降は、関数f2から実際の差動回転速度ΔN
FRに基づいて差動制限力FCが決定され、この差動制限力
FCが得られるように制御される。第4図に示すように、
上記通常の関数f2は、前記過渡時の関数f1に対して差動
制限制御の制御量が小さくなるように決定されている。
すなわち、通常の関数f2が差動回転速度ΔNFRの増加に
伴って、LOWレベル、MIDDLEレベル、HIGHレベルの3段
階に変化するように階段状に決定されているのに対し、
前記過渡時の関数f1が差動回転速度ΔNFRに拘わらず上
記HIGHレベルと同じレベルの一定値に決定されている。
この場合には、関数f2が選択されているとき、クラッチ
制御弁98が3段階の電圧或いはデューティ比の駆動信号
にて駆動される。
上記のように、本適用例では、差動回転速度ΔNFR
判断基準値ΔNFR1を超えて差動制限制御が開始された当
初は過渡時の関数f1が用いられ、その差動制限制御の開
始から期間T2経過後には通常の関数f2が用いられるた
め、差動制限制御の開始により差動制御クラッチ82の差
動制限力FCが増加させられた当初には、過渡時の関数f1
から決定された相対的に大きな過渡時の制御量により制
御操作され、上記T2に対応する時間が経過すると、関数
f2により決定された、上記過渡時の制御量より相対的に
小さい制御量により制御操作される。このため、差動制
限力がそのいかなる値から変化させられる場合でも、実
際の差動制限力FCの立ち上がりが速やかに現れ、差動制
限制御における制御応答性が高められる。また、判断基
準値ΔNFR1を超えていた差動回転速度ΔNFRが、短時間
で収束させられる。
第5図は、上記作動を示すタイムチャートである。図
において、実線にて示すように、差動制限制御の開始か
ら期間T2を経過するまでは、過渡時の関数f1に基づいて
クラッチ制御弁98へ供給される駆動信号(過渡時の制御
量)が前記HIGHレベルに対応する大きな値とされる。し
かし、期間T2を経過すると、通常の関数f2に基づいて差
動回転速度ΔNFRに対応した駆動信号(MIDDLEレベル)
とされる。図中の破線は、上記のような過渡時の関数f1
を用いない従来の場合を示している。図の実線から明ら
かなように、差動回転速度ΔNFRの収束現象が速やかに
表れるとともにその収束期間が短縮されている。
第6図は、第5図の場合に比較して、T1を極めて小さ
く且つT2を大きく設定した場合を示している。図から明
らかなように、判断基準値ΔNFR1を超えていた差動回転
速度ΔNFRが、更に短時間で収束させられる。
第7図は、過渡時の関数f1および通常の関数f2がそれ
ぞれ一次関数であるときの例を示している。
以上、本発明の一適用例を図面に基づいて説明した
が、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の適用例において、過渡時の関数f1
適用される期間T2は一定値であったが、アクセルペダル
操作量(スロットル弁開度)とともに増加する関数に従
って予め決定されてもよいのである。
また、上記の適用例では、所謂フルタイム型の4輪駆
動車について説明されていたが、4輪駆動状態と2輪駆
動状態とを切り換える切換クラッチに備えた所謂パート
タイム型の4輪駆動車においてその切換クラッチを制御
する場合にも本発明が適用され得る。
また、前述の適用例における差動制限制御は、差動回
転速度ΔNFRに基づいて差動制限力FCが決定される形式
のものであったが、車両の駆動力或いは舵角に基づいて
差動制限力FCが決定される形式の差動制限制御であって
もよい。このような場合でも、過渡時の制御量を発生さ
せるための過渡時の関係を所定期間用いることにより、
前述の例と同様の作用効果が得られる。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一適用例であ
り、本発明はその精神を逸脱しない範囲で種々変更が加
えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明が適用される装置の一例を示す図であ
る。第2図は第1図のクラッチ油圧制御装置を説明する
図である。第3図は、第1図の装置の作動を説明するフ
ローチャートである。第4図は、第1図の適用例におい
て差動制限制御のために用いられる過渡時の関係を通常
の関係と対比して示す図である。第5図は、第3図の作
動に従う各部の変化を示すタイムチャートである。第6
図は、過渡時の関係が適用される時間が異なる場合の第
5図に相当する図である。第7図は、本発明の他の適用
例における第4図に相当する図である。 24:前輪 28:後輪 82:差動制御クラッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪および後輪の差動を制御する差動制御
    クラッチを備えた前後輪駆動車両において、予め定めら
    れた第1の関係から該車両の走行状態に基づいて決定さ
    れた制御量にて前記差動制御クラッチの差動制限力を制
    御する形式の差動制御クラッチの制御方法であって、 前記差動制御クラッチの差動制限力を増加方向へ変化さ
    せるに際しては、前記制御量よりも大きい過渡時の制御
    量を発生させるための過渡時の第2の関係を前記第1の
    関係に替えて所定期間用いるとともに、該所定期間経過
    後は、前記第1の関係から決定された制御量にて前記差
    動制限力を制御することを特徴とする前後輪駆動車両用
    差動制御クラッチの制御方法。
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