JP2970917B2 - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置

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JP2970917B2
JP2970917B2 JP34330989A JP34330989A JP2970917B2 JP 2970917 B2 JP2970917 B2 JP 2970917B2 JP 34330989 A JP34330989 A JP 34330989A JP 34330989 A JP34330989 A JP 34330989A JP 2970917 B2 JP2970917 B2 JP 2970917B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、アンチロック・ブレーキ・システム(以下
ABSという)を備えた車両に搭載する無段変速機の変速
制御装置に関し、詳しくはABS作動時に対応した変速制
御を行う無段変速機の変速制御装置に関する。
【従来の技術】
一般に、車両が濡れた舗装路や凍結路面などを走行中
に急ブレーキをかけると、車輪がロックすることがあ
り、制動不能、操舵不能の状態に陥る。また、車輪ロッ
クに至らない場合でも、車輪のスリップ率が大きくなる
と十分な制動力あるいは操舵性が得られなくなる。 そこで近年、ブレーキ操作時における車輪のスリップ
率を適正領域内に制御することで十分な制動力および操
舵性能を確保するようにしたABSを車両に装備する傾向
にある。そしてこのようなABSに関しては、疑似車速信
号に基づくブレーキ制御信号をABS制御ユニットから出
力して電子制御するものが実現している。 一方、このような車両に搭載する無段変速機として
は、入力側のプライマリプーリから駆動ベルトを介して
出力側のセカンダリプーリに動力伝達するベルト式無段
変速機が知られている。その一例として、プライマリプ
ーリおよびセカンダリプーリのベルト巻き付け半径を制
御する油圧制御系を備え、プライマリプーリには変速比
に応じたプライマリ圧をかけることで駆動ベルトの巻き
付け半径を変化させ、セカンダリプーリには伝達トルク
に応じたセカンダリ圧をかけることで駆動ベルトにスリ
ップが生じないようにしたものが知られている。 ここで上記プライマリ圧およびセカンダリ圧を制御す
る油圧制御系の制御弁は、制御ユニットにより電子制御
する傾向にあり、この制御ユニットについては、車速
(セカンダリプーリの回転数)やスロットル開度等を信
号入力して車両の走行条件に応じた適正な目標変速比を
定め、これに無段変速機の変速比を追従させるように変
速制御信号を出力するものを本件出願人は既に提案して
いる(特開昭64−52535号公報参照)。 なお、このように無段変速機の変速制御を電子制御す
る例としては、他に特開昭63−303258号公報に記載の先
行技術があり、またその電子制御を車輪のスリップに対
応して行うものとしては特公昭53−24687号、特公昭57
−2949号公報に記載の先行技術がある。
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ブレーキ操作の際にABS制御される車両で
は、車輪ロックを防止するためブレーキ圧の増圧、減圧
が繰り返されるので、車輪回転数が短い周期で増減す
る。これは無段変速機の変速条件である車速信号(セカ
ンダリプーリの回転数信号)が短い周期で増減変化する
ことを意味し、無段変速機は無意味にダウンシフトとア
ップシフトとを繰返して不安定な状態となる。 このためABS制御が行われる場合は車速に対応した変
速制御ができなくなり、またブレーキ解除時にも車速に
対応した正規の変速比に復帰制御するのが遅れることと
なる。 そこで本発明は、車両のブレーキ操作でABS制御が行
われる場合は、通常の変速制御からABS動作時に対応し
た変速制御に切り換えることで、無意味な変速比の変動
を防止すると共に、ブレーキ解除時には迅速に正規の変
速比に復帰制御できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
この目的のため本発明は、セカンダリプーリの回転数
信号と目標プライマリプーリ回転数とに基づいて目標変
速比を算出し、該目標変速比に基づいて目標変速比変化
速度を算出し、目標変速比と目標変速比変化速度とに基
づいて変速速度を算出して変速比を制御する無段変速機
制御ユニットと、車両のスリップ時のスリップ率を適正
範囲内に制御し、上記無段変速機制御ユニットに疑似車
速信号に基づくブレーキ制御信号を出力するアンチロッ
ク・ブレーキ・システム制御ユニットとを有する車両に
おいて、上記アンチロック・ブレーキ・システム制御ユ
ニット作動時に上記アンチロック・ブレーキ・システム
制御ユニットから上記疑似車速信号を入力してセカンダ
リプーリの疑似回転数を算出するセカンダリプーリ疑似
回転数算出部と、上記アンチロック・ブレーキ・システ
ム制御ユニット作動時に上記セカンダリプーリ疑似回転
数算出部からの疑似回転数信号を上記セカンダリプーリ
の回転数信号に優先して出力する出力切換部とを有し、
上記無段変速機制御ユニットは、アンチロック・ブレー
キ・システム制御ユニット作動時に上記出力切換部より
出力されたセカンダリプーリの疑似回転数信号に基づい
て変速速度を算出し、変速比を制御することを特徴とし
ている。
【作用】
このような手段では、ABS制御が行われない車両の通
常走行時には、無段変速機制御ユニットから出力される
変速制御信号に応じて無段変速機は最適変速比に制御さ
れる。 ここで、車両のブレーキ操作によりABS制御が行われ
る場合は、ABS制御ユニットからの疑似車速信号に応じ
てセカンダリプーリ疑似回転数算出部がセカンダリプー
リの疑似回転数信号を出力する。そしてこの疑似回転数
信号がセカンダリプーリの回転数信号に優先して出力切
換部から出力されることで、無段変速機制御ユニットは
疑似車速に応じた変速制御を行うようになる。 このため無意味な変速比の変動が無くなり、車速に対
応した変速比が得られる。またブレーキ操作の解除時に
も車速に対応した変速比から正規の変速比に迅速に復帰
制御できる。
【実 施 例】
以下、本発明の一実施例を添付の図面を参照して具体
的に説明する。 まず、第1図により無段変速機およびその制御装置の
概略を説明する。 第1図中、符号1は車両に搭載されるエンジンであ
り、その出力軸はクラッチ2、前後進切換装置3を介し
て無段変速機4の入力軸であるプライマリ軸5に連結す
る。 上記無段変速機4はプーリ比が可変制御されるベルト
式無段変速機であり、プライマリ軸5に設けたプライマ
リプーリ6と出力軸であるセカンダリ軸7に設けたセカ
ンダリプーリ8との間には駆動ベルト9が巻装されてい
る。そして上記プライマリプーリ6の可動側にはプライ
マリ油圧シリンダ10が、またセカンダリプーリ8の可動
側にはセカンダリ油圧シリンダ11が装備されている。 ここで、プライマリ油圧シリンダ10はセカンダリ油圧
シリンダ11より受圧面積が大きく設定され、そのプライ
マリ圧Ppにより駆動ベルト9の巻付け半径を変えてプー
リ比を無段階に変化するようになっている。 またセカンダリ軸7は、1組のリダクションギヤ12を
介して出力軸13に連結し、さらにファイナルギヤ14、デ
ィファレンシャルギヤ15を介して車輪16に伝動構成され
ている。 つぎに、無段変速機4の油圧制御系について説明する
と、エンジン1により駆動されるオイルポンプ20を有
し、オイルポンプ20の吐出側のライン圧油路21が、セカ
ンダリ油圧シリンダ11とライン圧制御弁22とに直接連通
し、このライン圧制御弁22を介して変速速度制御弁23に
連通する。この変速速度制御弁23は給油と排油とを切り
換える2位置切換弁であり、ライン圧油路24を介してプ
ライマリ油圧シリンダ10に連通する。 また上記ライン圧油路21は、オリフィス25を介してレ
ギュレータ弁26に連通し、このレギュレータ弁26で調圧
されたレギュレータ圧PRの油路27が、オリフィス28を
介してライン圧制御用ソレノイド弁29に連通すると共
に、オリフィス30を介して変速速度制御用ソレノイド弁
31に連通する。 さらに上記油路27のレギュレータ圧PRは、オリフィ
ス32を介して前記変速速度制御弁23に作用し、これを排
油側に切り換えるようになっている。 前記ライン圧制御用ソレノイド弁29および変速速度制
御用ソレノイド弁31は、無段変速機制御ユニット40から
のデューティ信号によりオンして排圧し、オフしてレギ
ュレータ圧PRを出力するものであり、デューディ信号
に応じたパルス状の制御圧を生成する。そしてこのよう
なライン圧制御用ソレノイド弁29からのパルス状の制御
圧は、アキュムレータ33で平均化されてライン圧制御弁
22に作用する。これに対し変速速度制御用ソレノイド弁
31からのパルス状の制御圧は、そのまま前記変速速度制
御弁23に作用し、これを給油側に切り換えるようになっ
ている。 前記ライン圧制御弁22は、ライン圧制御用ソレドイド
弁29からの平均化した制御圧により、無段変速機4の変
速比i、エンジントルクTに基づいたライン圧PLの制
御を行う。 また変速速度制御弁23は、レギュレータ圧PRと変速
速度制御用ソレノイド弁31からのパルス状の制御圧との
関係により、ライン圧油路21、24を連通する給油位置
と、ライン圧油路24をドレンする排油位置との2位置に
切換動作する。そして、デューティ比に応じ2位置を切
り換えることでプライマリ油圧シリンダ10への給油また
は排油の流量Qを制御し、その結果無段変速機4の変速
比iを変えると共に、その変速比変化速度di/dtも変え
るようになっている。 ここで上記プライマリ油圧シリンダ10への給排油の流
量Qをモニタして無段変速機制御ユニット40にフィード
バックすべく、ライン圧油路24には流量センサ41が設け
てある。 なお、第1図中符号34はドレン油路、35はオイルパン
である。 第2図はABSの概略構成を示す。これはABS制御ユニッ
ト70により前後4輪のブレーキ圧が電子制御される形式
のものであり、マスタシリンダ71から各車輪16のホィー
ルシリンダに至るブレーキ油圧系の途中にはハイドロリ
ックユニット73およびプロポーショニングバルブ74が介
設され、また各車輪16にはその回転数をそれぞれ検出す
る車輪速センサ75が設置されている。 ABS制御ユニット70は各車輪速センサ75の検出信号に
基づいて各車輪16の速度、加減速度および疑似車速Vsな
どを演算する。そして疑似車速Vsの車輪速度との比較、
車輪の加減速の大きさなどから判断して増圧、保持、減
圧の3つの油圧モードを選択し、選択された所定のブレ
ーキ制御信号をハイドロリックユニット73に出力する。 ハイドロリックユニット73は、各車輪16に対応した4
個の油圧調整用のソレノイドバルブ76を備えており、各
ソレノイドバルブ76はABS制御ユニット70からのブレー
キ制御信号に応じてブレーキ圧を増圧、保持、減圧する
ように制御される。 なお、プロポーショニングバルブ74は、左右の後輪16
のうちロックしそうになった側の車輪に合わせて左右の
後輪16を同圧に油圧制御するものである。 ここで、ABS制御ユニット70からの疑似車速信号Vs
は、無段変速機制御ユニット40にも出力するよう構成し
てある。 第3図は前記無段変速機制御ユニット40の構成を示
す。これは前記流量センサ41、プライマリプーリ6の回
転数を検出するプライマリプーリ回転数センサ42、セカ
ンダリプーリ8の回転数を検出するセカンダリプーリ回
転数センサ43、図示しないスロットルバルブの開度を検
出するスロットル開度センサ44、エンジン1の回転数を
検出するエンジン回転数センサ45からの各検出信号を入
力し、無段変速機4の変速速度制御およびライン圧制御
を行うようになっている。 まず、変速速度制御系を説明すると、プライマリプー
リ回転数センサ42およびセカンダリプーリ回転数センサ
43からそれぞれプライマリプーリ回転数信号Npとセカン
ダリプーリ回転数信号Nsとを入力して実変速比iを算出
する実変速比算出部50を備える。そして上記実変速比信
号iとスロットル開度センサ44からのスロットルカ開度
信号θとが目標プライマリプーリ回転数検索部51に入力
し、そこでアクセル踏込み量に対応する目標プライマリ
プーリ回転数Npdがあらかじめ用意された所定の変速パ
ターンから検索される。 上記目標プライマリプーリ回転数信号Npdとセカンダ
リプーリ回転数信号Nsとは目標変速比算出部52に入力さ
れ、そこで目標変速比isが算出される。またこの目標変
速比信号isとk1,k2の係数と設定する係数設定部54から
の信号とを入力して目標変速比変化速度dis/dtを算出す
る目標変速比変化速度算出部55が設けられる。 そして上記目標変速比変化速度算出部55からの出力信
号dis/dt、目標変速比信号is、実変速比信号iがそれぞ
れ変速速度算出部53に入力する。この変速速度算出部53
は、実変速比iを目標変速比isに近づけるため、変速比
変化速度di/dtを下式により求める。 di/dt=k1(is−i)+k2・dis/dt そして求められたdi/dtの信号と実変速比信号iとが
目標流量算出手段56に入力し、そこでプライマリプーリ
6のプライマリ油圧シリンダ10への必要流量Qs、すなわ
ち変速比変化速度di/dtに対応する必要な目標流量Qsが
算出される。 一方、上記目標流量信号Qsと流量センサ41で検出され
るプライマリ油圧シリンダ10への実流量Qの信号とを入
力する流量偏差算出手段57が設けられ、目標流量Qsと実
流量Qとの偏差ΔQが算出される。そしてこの偏差信号
ΔQを入力するデューティ比決定部58が、実流量Qを目
標流量Qsに近ずけるべく補正するデューティ比Dを決定
する。 上記デューティ比決定部58で決定されたデューティ比
信号Dは、駆動部59を介して前記変速比制御用ソレノイ
ド弁31に供給され、そのデューティ比に応じた油圧で変
速速度制御弁23の開口面積Siを変化させ、変速比変化速
度di/dtに対応した必要流量Qiをプライマリ油圧シリン
ダ10に供給する。 つぎにライン圧制御系は、スロットル開度信号θとエ
ンジン回転数センサ45からのエンジン回転数信号Neとを
入力してマップ検索などによりエンジントルクTを求め
るエンジントルク検索部60を備える。そしてこのエンジ
ントルク信号Tと実変速比信号iとを入力する目標ライ
ン圧設定部61が、ライン圧油路21の、すなわちセカンダ
リ油圧シリンダ11への目標ライン圧PLdを設定する。 一方、エンジン回転数信号Neと実変速比信号iとを入
力して最大ライン圧P Lmax、すなわち元圧の大小を予測
する最大ライン圧検索部62が設けられ、この最大ライン
圧P Lmaxと目標ライン圧P Ldとに基づき、減圧値算出部
63が以下の式により減圧値PLRを算出する。 PLR=P Lmax−P Ld そして算出された減圧値PLRに対応するデューティ比
をデューティ比検索部64が検索により求め、駆動部65を
介してライン圧制御用ソレドイノ弁29をデューティ駆動
する。こうしてライン圧油路21のライン圧PL、すなわ
ちセカンダリ圧PsをエンジントルクTおよび実変速比i
に応じた目標ライン圧P Ldとなるように制御する。 ここでABS作動時に対応した適切な変速制御を行うた
めに、前記無段変速機制御ユニット40にはセカンダリプ
ーリ疑似回転数算出部67と、出力切換部68とが設けられ
る。 セカンダリプーリ疑似回転数算出部67は、前記ABS制
御ユニット70からの疑似車速信号Vsを入力してセカンダ
リプーリ8の疑似回転数Nssを算出するものである。こ
こでセカンダリプーリ8から車輪16に至るギヤ比をGと
すると、 Vs=f(Nss・G) の関係があり、これから Nss=f(Vs/G) の関係が成立する。そこで上記セカンダリプーリ疑似回
転数算出部67は、疑似車速Vsとギヤ比Gの関数として磁
気回転数Nssを算出する。 また出力切換部68は、セカンダリプーリ疑似回転数算
出部67からの疑似回転数信号Nssと実際のセカンダリプ
ーリ回転数信号Nsとを入力し、疑似回転数信号Nssをセ
カンダリプーリ回転数信号Nsに優先して出力するよう構
成されるもので、セカンダリプーリ回転数センサ43から
前記実変速比算出部50および目標変速比算出部52に至る
信号経路の途中に介設してある。 つぎに以上の構成を有する無段変速機の変速制御装置
の作用について述べる。 まずABS制御が行われない車両の通常走行時について
述べると、車両の停車時には、無段変速機制御ユニット
40において目標変速比is、実変速比iが無段変速機4の
機構上の最大変速比として例えば2.5より大きい値に設
定される。そこでこの設定条件によりデューティ比決定
手段58が所定のデューティ比Dを決定し、その信号を駆
動部59を介して前記変速比制御用ソレノイド弁31に供給
する。そこでデューティ比Dに応じた油圧により変速速
度制御弁23の開口面積Siが変化し、変速比変化速度di/d
tに対応した最低の必要流量Qiがプライマリ油圧シリン
ダ10に供給される。こうしてプライマリ圧Ppは最低レベ
ルになり、無段変速機4は駆動ベルト9が最もセカンダ
リプーリ8の方に移行した最大変速比の低速段になる。 一方、ライン圧制御系ではスロットル開度信号θとエ
ンジ回転数信号NeとによりエンジントルクTが推定され
ており、このエンジントルクTと実変速比iとに応じた
目標ライン圧P Ldに制御すべく所定のデューティ比が駆
動部65を介してライン圧制御用ソレノイド弁29に供給さ
れる。そこで、セカンダリプーリ8のセカンダリ圧Psは
エンジントルクTおよび実変速比iに応じた目標ライン
圧P Ldとなり、こうして無段変速機4は動力伝達可能な
状態となる。 そこで車両の発進に際しては、エンジン1の動力はク
ラッチ2、前後進切換装置3を介して無段変速機4のプ
ライマリ軸5に入力し、プライマリプーリ6から駆動ベ
ルト9、セカンダリプーリ8を介してセカンダリ軸7に
最大変速比の動力が取り出される。そしてこの動力がリ
ダクションギヤ12、出力軸13、ファイナルギヤ14、ディ
ファレンシャルギヤ15を介して車輪16に伝達されること
で車両が発進する。 以後、低速から高速まで車両の運転条件に応じて無段
変速機制御ユニット40が目標変速比isとエンジントルク
Tに基づく変速制御を行うのであり、車両はエンジン性
能を十分に発揮して走行する。 つぎに、車両のブレーキ操作によりABS制御が行われ
る場合の変速制御について述べる。 ABS制御ユニット70は各車輪速センサ75の検出信号に
基づいて各車輪16の速度、加減速度および疑似車速Vsな
どを演算している。そこで急ブレーキをかけると、車輪
16が減速することからABS制御ユニット70の判断に基づ
きABS制御が開始される。すなわち、ABS制御ユニット70
は、車輪16のスリップ率が適正領域内になるようにブレ
ーキ制御信号をハイドロリックユニット73に出力する。
そしてこのブレーキ制御信号に基づきハイドロリックユ
ニット73内の各ソレノイドバルブ76が各車輪16のブレー
キ圧を増圧、保持、減圧の3つの油圧モードに適宜制御
するのであり、こうして車両は十分な制動力と操舵性と
を確保する。 ここでABS制御中は、ABS制御ユニット70が疑似車速信
号Vsを出力しており、これが前記無段変速機制御ユニッ
ト40のセカンダリプーリ疑似回転数算出部67に入力す
る。するとセカンダリプーリ疑似回転数算出部67がセカ
ンダリプーリ8の疑似回転数信号Nssを出力切換部68に
出力し、この出力切換部68がセカンダリプーリ回転数信
号Nsに優先して疑似回転数信号Nssを出力するようにな
る。 このため、ABS制御が行われる場合は、前述した通常
の無段変速機4の変速制御は一時保留され、実変速比
i、目標変速比isは疑似回転数信号Nssを基準にして制
御されるのであり、無段変速機制御ユニット40の変速制
御は疑似車速Vsに応じたものとなる。 従って、セカンダリプーリ8の回転数NsがABSの作動
に伴い大きく変動することによって生ずる無意味な変速
比の変動が無くなり、車速に対応した変速比が得られ
る。 ブレーキ操作の解除によりABS制御ユニット70からの
疑似車速信号Vsの出力が停止すると、セカンダリプーリ
疑似回転数算出部67が前記疑似回転数信号Nssの出力を
停止するので、出力切換部68はセカンダリプーリ回転数
信号Nsを出力するようになり、こうして無段変速機制御
ユニット40は通常の変速制御に復帰する。 従って、ブレーキ操作の解除時にも車速に対応した変
速比から正規の変速比に迅速に復帰制御できる。 以上本発明の一実施例について説明したが、本発明の
構成はこの実施例に限定されるものではない。例えば、
ABSを装備しない車両の場合には、車体の加速度を検出
するGセンサを設けると共に、その検出信号とブレーキ
操作直前の車速信号(セカンダリプーリ回転数信号)か
ら車両の推定車速を算出する推定車速算出部を前記セカ
ンダリプーリ無段変速機制御ユニット40に設け、この推
定車速算出部の出力信号を前記セカンダリプーリ疑似回
転数算出部67に入力することで急ブレーキ時には推定車
速に対応した変速比に制御するようにしてもよい。
【発明の効果】
以上説明したとおり本発明によれば、ABS制御が行わ
れない車両の通常走行時には、無段変速機制御ユニット
から出力される変速制御信号に応じて無段変速機は最適
変速比に制御される。 ここで、車両のブレーキ操作によりABS制御が行われ
る場合は、ABS制御ユニットからの疑似車速信号に応じ
てセカンダリプーリ疑似回転数算出部がセカンダリプー
リの疑似回転数信号を出力する。そしてこの疑似回転数
信号がセカンダリプーリの回転数信号に優先して出力切
換部から出力されることで、無段変速機制御ユニットは
疑似車速に応じた変速制御を行うようになる。 このため無意味な変速比の変動が無くなり、車速に対
応した変速比が得られる。またブレーキ操作の解除時に
も車速に対応した変速比から正規の変速比に迅速に復帰
制御できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による無段変速機およびその
変速制御装置の概略構成図、 第2図はABSの概略構成図、 第3図は無段変速機の変速制御装置における電子制御系
のブロック図である。 1……エンジン、 2……クラッチ、 3……前後進切換装置、 4……無段変速機、 5……プライマリ軸、 6……プライマリプーリ、 7……セカンダリ軸、 8……セカンダリプーリ、 9……駆動ベルト、 10……プライマリ油圧シリンダ、 11……セカンダリ油圧シリンダ、 12……リダクションギヤ、 13……出力軸、 14……ファイナルギヤ、 15……ディファレンシャルギヤ、 16……車輪、 20……オイルポンプ、 22……ライン圧制御弁、 23……変速速度制御弁、 26……レギュレータ弁、 29……ライン圧制御用ソレノイド弁、 31……変速速度制御用ソレノイド弁、 40……無段変速機制御ユニット、 41……流量センサ、 50……実変速比算出部、 52……目標変速比算出部、 58……デューティ比決定部、 59……駆動部、 64……デューティ比検索部、 65……駆動部、 67……セカンダリプーリ疑似回転数算出部、 68……出力切換部、 70……ABS制御ユニット、 73……ハイドロリックユニット、 75……車輪速センサ、 76……ソレノイドバルブ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セカンダリプーリの回転数信号と目標プラ
    イマリプーリ回転数とに基づいて目標変速比を算出し、
    該目標変速比に基づいて目標変速比変化速度を算出し、
    目標変速比と目標変速比変化速度とに基づいて変速速度
    を算出して変速比を制御する無段変速機制御ユニット
    と、 車両のスリップ時のスリップ率を適正範囲内に制御し、
    上記無段変速機制御ユニットに疑似車速信号に基づくブ
    レーキ制御信号を出力するアンチロック・ブレーキ・シ
    ステム制御ユニットとを有する車両において、 上記アンチロック・ブレーキ・システム制御ユニット作
    動時に上記アンチロック・ブレーキ・システム制御ユニ
    ットから上記疑似車速信号を入力してセカンダリプーリ
    の疑似回転数を算出するセカンダリプーリ疑似回転数算
    出部と、 上記アンチロック・ブレーキ・システム制御ユニット作
    動時に上記セカンダリプーリ疑似回転数算出部からの疑
    似回転数信号を上記セカンダリプーリの回転数信号に優
    先して出力する出力切換部とを有し、 上記無段変速機制御ユニットは、アンチロック・ブレー
    キ・システム制御ユニット作動時に上記出力切換部より
    出力されたセカンダリプーリの疑似回転数信号に基づい
    て変速速度を算出し、変速比を制御することを特徴とす
    る無段変速機の変速制御装置。
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