JP2876232B2 - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置

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JP2876232B2 JP34330789A JP34330789A JP2876232B2 JP 2876232 B2 JP2876232 B2 JP 2876232B2 JP 34330789 A JP34330789 A JP 34330789A JP 34330789 A JP34330789 A JP 34330789A JP 2876232 B2 JP2876232 B2 JP 2876232B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アンチロック・ブレーキ・システム(AB
S)を備えた車両用ベルト式無段変速機において、ABS作
動時の制御装置に関し、詳しくは、ABS作動時と作動後
の復帰時の変速制御に関する。
〔従来の技術〕 一般に自動車等の車両では、安全対策として急ブレー
キ時や低摩擦路(低μ路)でのブレーキ時の車輪ロック
を未然に防いで方向安定性,操縦性を確保するアンチロ
ック・ブレーキ・システムが普及しつつある。このABS
によると、ブレーキ液圧と共に車輪速度が電子的に車輪
ロックを生じないように制御されるため、無段変速機の
ように車輪速度その他の種々の情報により厳密に変速お
よびライン圧制御される車両では、ABS作動の無段変速
制御に与える影響が非常に大きい。このため、ABS作動
時にはABS制御と無段変速制御において、相互に最適化
することが望まれる。
ここで、ABS作動時の無段変速制御系の対策として、
車輪速度が急激に低下および変動する際の変速制御の適
正化がある。即ち、無段変速機は、上述のように車輪速
度を車速と同一とみなし、車輪側のセカンダリプーリ回
転数の上昇に応じてアップシフトし、低下に応じてダウ
ンシフト制御する構成である。従って、ABS作動時に車
輪速度が急低下すると、急激にダウンシフト制御され、
ブレーキ液圧の減圧で車輪速度が回復するとアップシフ
ト制御されてしまい、変速比の変化が激しくなる。この
ため、ABS制御系での実車速と疑似車速との相関が取り
難いものになる。また、変速比の変化が激しいことで、
ドライバに不快な振動を与えることがあり、無段変速機
のベルト等の耐久性も損なう。このことから、ブレーキ
制御系のABS作動中に車輪速度が変動しても、無段変速
機ではそれに関係無く変速比変化の少ない状態で静かに
変速制御する必要がある。
そこで従来、上記ABS作動中の変速制御に関しては、
例えば特公昭53−24687号公報の先行技術がある。ここ
で、駆動車輪と路面の滑りが設定値以下の場合は、無段
変速機の速度比変化速度を緩めて滑りを抑えることが示
されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記先行技術のものにあっては、加速時の
トラクション制御に関し、スリップの発生を無段変速機
の速度比変化速度により抑えるものであり、ブレーキ操
作のABS制御の場合には適用できない。
ここで、一般にブレーキ操作時に車輪ロックの危険が
あってABS作動する状態は、変速比が或る程度高速段側
にシフトされているため、ABS作動時には高速段側で変
速比変化を少なくする必要がある。また、ABS作動から
復帰する場合は目標変速比と実変速比との偏差が大きく
なる可能性があり、このとき急激に復帰すると車両の挙
動が大きく変化する等の不都合が生じるので、この遷移
域の変速制御も円滑化することが望まれる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、ABS付無段変速機の制御系におい
て、ABS作動時に特別に変速制御した場合に、ABS作動か
ら通常制御への復帰の際の変速制御を最適化することが
可能な無段変速機の制御装置を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の無段変速機の制御
装置は、ブレーキ系にアンチロック・ブレーキ・システ
ムを備えたアンチロック・ブレーキ・システム付無段変
速機の制御系において、上記アンチロック・ブレーキ・
システム作動時と作動後の復帰を判断するABS作動判定
手段と、上記アンチロック・ブレーキ・システム用の目
標変速比を変速比変化の小さい変速域に定めてアンチロ
ック・ブレーキ・システム作動時に出力するアンチロッ
ク・ブレーキ・システム用目標変速比検索手段と、上記
アンチロック・ブレーキ・システム作動後の復帰時に遷
移領域を定める遷移領域判定手段と、復帰用変速速度を
定めて復帰時に出力する復帰用変速速度設定手段とを備
えるものである。
〔作用〕
上記構成に基づき、ブレーキ操作の際に車輪ロックの
危険を生じるとABS制御系でブレーキ液圧をモジュレー
タしてABSが作動する。このABS作動時には無段変速機の
変速制御系において、変速比変化の小さいABS用目標変
速比で変速制卸されることになり、このため車輪速度が
低下および変動する状態でも、それに関係無く変速比が
あまり変化しないようになる。また、ABS作動後の復帰
時には変速比の目標値と実際値との偏差が大きい条件に
おいて遷移領域が設定され、特別の復帰用変速速度を用
いて変速制御されることになり、これにより運転,走
行,復帰の条件に応じて円滑かつ適正に復帰するように
なる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図において、本発明が適用される無段変速機を含
む伝動系の概略について説明すると、エンジン1が自動
クラッチ2,前後進切換装置3を介して無段変速機4のプ
ライマリ軸5に連結する。無段変速機4はプライマリ軸
5に対してセカンダリ軸6が平行配置され、プライマリ
軸5にはプライマリプーリ7が、セカンダリ軸6にはセ
カンダリプーリ8が設けられ、プライマリプーリ7,セカ
ンダリプーリ8には可動側にプライマリシリンダ9,セカ
ンダリシリソダ10が装備されると共に、駆動ベルト11が
巻付けられている。ここで、プライマリシリンダ9の方
が受圧面積を大きく設定され、そのプライマリ圧により
駆動ベルト11のプライマリプーリ7,セカンダリプーリ8
に対する巻付け径の比率を変えて無段変速するようにな
っている。
またセカンダリ軸6は、1組のリダクションギヤ12を
介して出力軸13に連結し、出力軸13は、ファイナルギヤ
14,ディファレンシャル装置15を介して駆動輪16に伝動
構成されている。
次いで、無段変速機4の油圧制御系について説明する
と、エンジン1により駆動されるオイルポンプ20を有
し、オイルポンプ20の吐出側のライン圧油路21が、セカ
ンダリシリンダ10,ライン圧制御弁22,変速制御弁23に連
通し、変速制御弁23から油路24を介してプライマリシリ
ンダ9に連通する。ライン圧油路21は、更にオリフィス
32を介してソレノイド弁27,28および変速制御弁23の一
方に連通し、ライン圧が各ソレノイド弁27,28の元圧に
なっている。各ソレノイド弁27,28は、制御ユニット40
からのデューティ信号により例えばオンして排圧し、オ
フしてライン圧と等しい油圧を出力するものであり、こ
のようなパルス状の制御圧を生成する。そしてソレノイ
ド弁27からの制御圧は、油路25によりライン圧制御弁22
に作用する。これに対しソレノイド弁28からのパルス状
の制御圧は、油路26により変速制御弁23の他方に作用す
る。なお、図中符号29はプライマリプーリ7に係止して
変速比に応じ機械的にライン圧制御するセンサシュー、
30はオイルパンである。
ライン圧制御弁22は、ソレノイド弁27からの制御圧に
より、変速比i,エンジントルクTに基づいてライン圧P
Lの制御を行う。
変速制御弁23は、光圧のライン圧とソレノイド弁28か
らのパルス状の制御圧との関係により、油路21,24を接
続する給油位置と、油路24をドレンする排油位置とに動
作する。
そしてデューティ比により、2位置の動作状態を変え
てプライマリシリンダ9への給油または排油の流量Qを
制御し、変速制御するようになっている。
次いで、ABS制御可能なブレーキ制卸系について述べ
る。
先ず、ブレーキペダル31の踏込みによりブレーキ液圧
を生じるマスターシリンダ32が、パイプ33aを介してABS
制御用モジュレータ34に配管される。そしてモジュレー
タ34からパイプ33bを介して駆動輪16のブレーキ35に配
管され、同時にプローポーショニングバルブ36を有する
パイプ33cを介して被駆動輪側へ配管してある。モジュ
レータ34は、減圧用,増速用,保持用の各ソレノイド等
を有し、制御ユニット40からの信号によりソレノイドが
動作して液圧を自動的に制御するようにABSを作動す
る。
第1図において、電子制御系について説明する。
先ず、変速制御系について説明すると、プライマリプ
ーリ7,セカンダリプーリ8,エンジン1の各回転数センサ
41,42,43、およびスロットル開度センサ44を有する。そ
して制御ユニット40において両プーリ回転数センサ41,4
2からの回転数信号Np,Nsは、実変速比算出部45に入力し
て、i=Np/Nsにより実変速比iを求める。またセカン
ダリプーリ回転数センサ42からの信号Nsとスロットル開
度センサ44の信号θは、目標変速比検索部46に入力す
る。スロットル開度θ,目標変速比isの変速パタ一ンは
例えばθ−Nsのテーブルとして設定されており、このテ
ーブルを用いてNs,θの値から目標変速比isが検索され
る。この目標変速比isは目標変速速度算出部47に入力
し、一定時間Δt毎の目標変速比isの変化量Δisにより
目標変速比変化速度dis/dtを算出する。そして、上記実
変速比算出部45の実変速比i,目標変速比検索部46の定常
での目標変速比is,目標変速速度算出部47の目標変速比
変化速度dis/dtおよび係数設定部48の係数κ1,κ2,は
変速速度算出部49に入力し、 di/dt=κ1×(is−i)+κ2×dis/dt により変速速度di/dtが算出される。
上記変速速度di/dtの式において、κ1(is−i)の項
は目標変速比isと実変速比iの偏差による制御量であ
り、この制御量に対し操作量を同一にして制御すると、
無段変速機の制御系の種々の遅れ要素により一次遅れと
なって、収束性が悪い。そこで、車両全体の系における
目標変速比変化速度dis/dtの位相進み要素を求め、これ
を予め上記制御量に付加して操作量を決める,所謂フィ
ードフォワード制御を行うようになっており、これによ
り遅れ成分が吸収されて収束性が向上することになる。
変速速度算出部49と実変速比算出部45の信号di/dt,i
は、更にデューティ比検索部50に入力する。ここで、デ
ューティ比D=f(di/dt,i)の関係により、変速速度d
i/dtと実変速比iのテーブルが設定されており、シフト
アップではデューティ比Dが例えば50%以上の値に、シ
フトダウンではデューティ比Dが50%以下の値に振り分
けてある。そしてシフトアップではデューティ比Dがi
に対して減少関数で、|di/dt|に対して増大関数で設定
され、シフトダウンではデューティ比Dが逆にiに対し
て増大関数で、di/dtに対しては減少関数て設定されて
いる。そこで、かかるテーブルを用いてデューティ比D
か検索される。そして上記デューティ比検索部50からの
デューティ比Dの信号が、駆動部51を介してソレノイド
弁28に入力するようになっている。
続いて、ライン圧制御系について説明すると、スロッ
トル開度センサ44の信号θ,エンジン回転数センサ43の
信号Neがエンジントルク算出部52に入力して、θ−Neの
テーブルからエンジントルクTを求める。一方、実変速
比算出部45からの実変速比iに基づき必要ライン圧設定
部53において、単位トルク当りの必要ライン圧PLuを求
め、これと上記エンジントルク算出部52のエンジントル
クTが目標ライン圧算出部54に入力して、PL=PLu・
Tにより目標ライン圧PLを算出する。
目標ライン圧算出部54の出力PLは、デューティ比設
定部55に入力して目標ライン圧PLに相当するデューテ
ィ比Dを設定する。そしてこのデューティ比Dの信号
が、駆動部56を介してソレノイド弁27に入力するように
なっている。
更にABS制御系について述べると、入力信号として前
輪回転数NFを検出する前輪回転数センサ60,後輪回転数
NRを検出する後輪回転数センサ61を有する。そして前
輪回転数NF,後輪回転数NRが入力する車速検出部62,
車輪ロック判定部63を有する。車速検出部62は、前輪回
転数NF,後輪回転数NRの平均により車体速度Vを検出
し、車輪ロック判定部63は、前輪回転数NF、後輪回転
数NRの減速度dN/dtが非常に大きくて車輪ロックの危険
がある場合に車輪ロックを判断するのであり、ロック信
号,前輪回転数NF,後輪回転数NR等は液圧制御部64に
入力する。液圧制御部64は、車輪ロックしそうな前輪回
転数NFまたは後輪回転数NRと疑似車速とを比較して減
圧信号を出力し、前輪回転数NFまたは後輪回転数NRが
回復するとその速度変化に適した保持または増圧信号を
出力する。そして出力判定部65は、これらの各信号に応
じてモジュレータ34の各ソレノイドにABS信号を出力す
るようになっている。
上記制御系において、ABS作動時と作動後の復帰時の
変速制御対策について述べる。
先ず、ABS制御系の出力判定部65のABS信号が入力する
ABS作動判定部66を有して、ABSの作動,作動後の復帰を
判断する。また、通常の目標変速比isの目標変速比検索
部46に対してABS用目標変速比検索部67を有し、切換部6
8においてABS作動信号によりABS用目標変速比検索部67
のABS用目標変速比is′を出力し、算出部でABS用目標変
速比is′と実変速比iとの偏差等により変速速度di/dt
を算出するようになっている。
ここで、ABS用目標変速比is′について述べる。先
ず、第3図のような変速パターンにおいて最大変速比i
Lと最小変速比iHとの間、プライマリプーリ回転数Npの
最も低い一定回転数に最低変速ラインlLが設定され、
通常の目標変速比isはこの最低変速ラインlLに沿い設
定されて減速時のダウンシフトが制御される。そこで、
この最低変速ラインlLに沿い同じセカンダリプーリ回
転数Nsの変化量ΔNsに対する変速比変化量Δiを、最大
変速比iLと最小変速比iHとの側で比較すると、最小変
速比iHの方が小さくなる。従って、作動時の変速比変
化を少なくするには、Δi/ΔNsの小さい状態,即ち最小
変速比iHの側で変速すれば良いことになる。このた
め、ABS用の量低変速ラインl′Lが第3図の一点鎖線の
ように、最小変速比iHの一定の状態を保ち、その後プ
ライマリプーリ回転数Npを徐々に減じるように設定さ
れ、最小変速比iHの高遠段側を大幅に拡大したものに
なっている。そしてこのマップの最低変速ラインl′L
により、ABS用目標変速比is′が検索される。
また、ABS作動後の復帰の際の変速制御系について述
べる。
ABS作動中に上述のようなABS目標変速比is′を用いて
特別に高速段側に変速制御されると、ABS作動終了時に
通常制御に復帰する際には、このときの極低車速,加速
時のスロットル開度等により、目標変速比isが最大変速
比に近く設定され、目標変速比isと実変速比iとの偏差
が非常に大きくなる。このためかかる条件では、運転や
走行の条件に応じて特別に変速速度を定めて変速するこ
とが好ましい。
そこで、ABS作動信号,目標変速比is,実変速比iが入
力する遷移領域判定部69を有し、ABS作動終了後に目標
変速比isと実変速比iとが略一致する迄の間、遷移領域
を定める。また、セカンダリブーリ回転数Ns,目標変速
比is,実変速比i,スロットル開度θ,エンジントルクTe
等が入力する復帰用変速速度設定部70を有して、復帰用
変速速度Δiをセカンダリプーリ回転数Ns,目標変速比i
s,実変速比i,スロットル開度θ等の関数により特別に決
定しており、この場合に復帰用変速速度Δiは、セカン
ダリプーリ回転数Ns,実変速比iに対しては第4図
(a)のように減少関数で、スロットル開度θ,目標変
速比isに対しては第4図(b)のように増大関数で決定
される。そして遷移領域の場合は、切換部71により復帰
用変速速度Δiを出力するようになっている。
次いで、このように構成された無段変速機の制御装置
の作用について説明する。
先ず、エンジン1からのアクセルの踏込みに応じた動
力が、クラッチ2,前後進切換装置3を介して無段変速機
4のプライマリプーリ7に入力し、駆動ベルト11,セカ
ンダリプーリ8により変速した動力が出力し、これが駆
動輪16側に伝達することで走行する。
そして上記走行中のライン圧制御系において、実変速
比iの値が大きい低速段においてエンジントルクTeが大
きいほど目標ライン圧が大きく設定され、これに相当す
るデューティ比の大きい信号がソレノイド弁27に入力し
て制御圧を小さく生成し、その平均化した圧力でライン
圧制蜘弁22を動作することで、ライン圧油路21のライン
圧PLを高くする。そして変速比iが小さくなり、エン
ジントルクTeも小さくなるに従いデューティ比を減じて
制御圧を増大することで、ライン圧PLはドレン量の増
大により低下するように制御されるのであり、こうして
常に駆動ベルト11での伝達トルクに相当するプーリ押付
け力を作用する。
上記ライン圧PLは、常にセカンダリシリンダ10に供
給されており、変速制御弁23によりプライマリシリンダ
9に給排油することで、変速制御されるのであり、これ
を以下に説明する。
先ず、プライマリプーリ回転数センサ41,セカンダリ
プーリ回転数センサ42およびスロットル開度センサ44か
らの信号Np,Ns,θが読込まれ、制御ユニット40の実変速
比算出部45で実変速比iを、目標変速比検索部46で目標
変速比is,目標変速速度算出部47で目標変速速度dis/dt
を求め、これらと係数κ1,κ2を用いて変速速度算出部
49で変速速度di/dtを求める。そこでシフトアップとシ
フトダウンで、±di/dtとiによりデューティ比検索部5
0でテーブルを用いてデューティ比Dか検索される。
上記デューティ信号は、ソレノイド弁28に入力してパ
ルス状の制御圧を生成し、これにより変速制御弁23を給
油と排油の2位置で繰返し動作する。
そこでis<iの関係になると、変速速度di/dtに応じ
て例えばD>50%のデューティ信号が出力し、変速制御
弁23では給油位置での時間が長くなってプライマリシリ
ンダ9に給油される。このため、プライマリ圧が増大し
てベルト11をプライマリプーリ7側に移行してアップシ
フトする。一方、逆にis>iの関係になると、D<50%
のデューティ信号により変速制御弁23は排油位置での時
間が長くなって、プライマリシリンダ9を排油する。そ
こでプライマリ圧の低下により、ベルト11がセカンダリ
プーリ8側に移行してダウンシフトする。こうして、最
大変速比iLと最小変速比iHの変速全域において、目標
変速比isに対し実変速比iが常に追従して収束するよう
に無段階に変速することになる。
上記変速制御による車両走行時の通常のブレーキ操作
には、ブレーキペダル31の踏込みに応じたマスターシリ
ンダ32にブレーキ液圧が生じる。一方、モジュレータ34
は不作動の状態にあることで、ブレーキ液圧がそのまま
駆動輪16のブレーキ35等に供給され続けて、制動作用す
ることになる。なお、この制動時には、車速と共にセカ
ンダリプーリ回転数Nsが低下することで、変速制御系で
ダウンシフト方向に変速制御される。
ところで、上記ブレーキ操作時にABS制御系の車輪ロ
ック判定部63で、前輪回転数NFまたは後輪回転数NRの
減速状態により車輪ロックの危険性が判断されている。
そこで低μ路でのブレーキ時に、第5図(b)のように
前輪回転数NFまたは後輪回転数NRが急激に低下する
と、車輪ロックと判断されて直ちにABSが作動する。即
ち、液圧制御部64において、第5図(b)のように前輪
回転数NFまたは後輪回転数NRが疑似車速Vcと比較され
て減圧,保持,増圧のABS信号を出力判定部65を介して
モジュレータ34に出力するのである。このため、モジュ
レータ34によりブレーキ35の液圧が第5図(c)のよう
にモジュレータされ、前輪回転数NFまたは後輪回転数
NRが実車速VBに略一致して低下するように制御され
て、車輪ロックを未然に防止する。
一方、上記AES作動時には、ABS作動判定部66で減圧信
号等によりそれが判断され、変速制御系で切換部68をAB
S用目標変速比検索部67の方に切換えることで、通常の
目標変速比isの代わりにABS用目標変速比is′が出力す
る。ここで、ブレーキ時に例えば実変速比iが最小変速
比iHと等しい場合は、ABS用目標変速比is′が第3図の
マップで低車速の領域迄最小変速比iHの状態に保持さ
れるため、上述の前輪回転数NFまたは後輪回転数NRお
よび変動時に変速速度di/dtは零または小さい値にな
る。このため第5図(d)のように、最小変速比iH
高速段側で変速比変化が小さく変速制御される。こうし
てABS作動時に、変速比の変化が小さいことでABS制御系
では変速比の影響が少なくなり、前輪回転数NFまたは
後輪回転数NRの変化状態による疑似車速VCの設定を、
実車速VBに近づけることが可能になる。
次いで、ABS作動が終了すると、ABS作動判定部66で減
圧信号等が入力しないことでそれを判断する。すると、
切換部68により変速制御系は元に復帰するが、このとき
遷移領域判定部69で遷移領域が設定されて切換部71を復
帰用変速速度設定部70に切換えることで、復帰用変速速
度Δiが出力して更に特別な復帰の変速制御が行われる
ことになる。即ち、セカンダリプーリ回転数Ns,目標変
速比is,実変速比i,スロットル開度θ,エンジントルクT
e等により運転,走行,復帰の各条件に応じて復帰用変
速速度Δiが決定され、この復帰用変速速度Δiにより
目標変速比isと実変速比iとの偏差の大きい状態におい
て、第5図(d)のように緩やかにダウンシフトして復
帰する。そこで、セカンダリプーリ回転数Nsが大きい高
速側ではゆっくりと復帰し、低速側では迅速に復帰して
そのまま停車する場合に確実に最大変速比に戻り、再加
速時にも迅速に復帰するようになる。
そして目標変速比isと実変速比iとが略一致すると、
遷移領域が終了して切換部71が変速速度算出部49に切換
わり、これにより完全に元に復帰して通常の変速制御が
行われることになる。
以上、本発明の実施例について述べたが、これのみに
限定されない。
〔発明の効果〕
以上述べてきたように、木発明によれば、ABS付無段
変速機において、ABS作動時には変速比の変化が小さく
変速制御されるので、ABS制御系で疑似車速と実車速と
の相関が取り易くなり、ABS機能の精度が向上し、振
動,ベルト耐久性も向上する。
さらに、ABS作動後の復帰時に緩やかにダウンシフト
するように特別に変速制御されるので、急激なエンジン
ブレーキ,ベルトスリップ,ショック等を防止し得る。
また、復帰後に遷移領域を定め、変速速度が少なくと
も車速、実変速比、目標変速比、及びスロットル開度に
より特別に決定されるので、この場合に運転,走行,復
帰の各条件に応じ最適にダウンシフト制御することが可
能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の無段変速機の制御装置の実施例を示す
電子制御系のブロック図、 第2図は無段変速機の駆動系,油圧制御系,ABS制御系の
全体構成図、 第3図はABS用目標変速比のマップを示す図、 第4図は復帰用変速速度のマップを示す図、 第5図はABS作動時の各特性図である。 4……無段変速機、34……ABS制御用モジュレータ、40
……制御ユニット、46……目標変速比検索部、49……変
速速度算出部、66……AES作動判定部、67……ABS用目標
変速比検索部、68,71……切換部、69……遷移領域判定
部、70……復帰用変速速度設定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16H 59:44 59:54 59:70 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B16H 59/00 - 61/12 B16H 61/16 - 61/24 B16H 63/40 - 63/48 B60K 41/00 - 41/28 B60T 8/58

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキ系にアンチロック・ブレーキ・シ
    ステムを備えたアンチロック・ブレーキ・システム付無
    段変速機の制御装置において、 上記アンチロック・ブレーキ・システム作動時と作動後
    の復帰を判断するABS作動判定手段と、 上記アンチロック・ブレーキ・システム用の目標変速比
    を変速比変化の小さい変速域に定めてアンチロック・ブ
    レーキ・システム作動時に出力するアンチロック・ブレ
    ーキ・システム用目標変速比検索手段と、 上記アンチロック・ブレーキ・システム作動後の復帰時
    に遷移領域を定める遷移領域判定手段と、 復帰用変速速度を定めて復帰時に出力する復帰用変速速
    度設定手段とを備えたことを特徴とする無段変速機の制
    御装置。
  2. 【請求項2】上記遷移領域は、アンチロック・ブレーキ
    ・システム作動終了後、変速比の目標値と実際値とが略
    一致する迄の間に定めることを特徴とする請求項1記載
    の無段変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】上記復帰用変速速度は、少なくとも車速、
    実変速比、目標変速比、及びスロットル開度の関数で決
    定することを特徴とする請求項1記載の無段変速機の制
    御装置。
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