JPH02203042A - チェーン式動力伝動用ベルト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はチェーン式動力伝動用ベルト、特に自動車を初
めとする車輌及び各種機械変速装置に使用されるチェー
ン式動力伝動用ベルトに関するものである。

（従来の技術） 今日、自動車の無段変速装置に適用される高負荷伝動用
ベルトとして、ゴム製■ベルト、金属チェーン及び金属
ベルトが提案されている。

このうち、金属チェーンベルトは複数のリンクプレート
群がピンによって屈折自在に結合され、このピンの間に
■ベルトと接触するテーパー面を有する■形ブロックを
嵌入した構成になっており、例えば特開昭５７−２２４
４２号、特開昭５９−２２６７２９号あるいは特開昭５
９−２２６７３０号公報等に開示されている。

また、同種ベルトとしてリンクプレート群を連結するピ
ンの両端をテーパー面にして■プーリの壁面に係合させ
るベルトも例えば実開昭６３−３７８４６号公報に開示
されており、この種のベルトはピンの径を太き（するこ
とで充分な動力を伝達できることが知られている。

また、更に他のチェーンベルトとして、複数のリンクプ
レート群を連結しているピンの両端部に自由動可能なチ
ップ体を装着し、ベルＩ・をプーリに進入させる時にチ
ップ体端面をプーリの側壁に適合させ、また、チップ体
自身を回転させることにより、ベルトがプーリへ進入す
る際の振動、ローリングあるいは衝突を緩和させるベル
トも知られており（特開昭６３−２１９９３７号公報参
照）、実用化の試みが進められている。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上記各ベルトのうち、ピンの両端部にチップ
体を装着したチェーン式ベルトはチップ体のピンの回り
をわずかながら旋回するよう設計されているため、特に
高負荷伝動の条件下においてベルトがブーりに進入また
はブーりから離脱するとき、■プーリの側壁とチップ体
間の接触線上にかかる側圧あるいはベルト長手方向の引
っ張り力がこの接触線上において異なる大きさで分散し
、これがチップ体に回転モーメントを発生させるため、
チップ体が積極的に回転しようとする。そして、この結
果、チップ体はピンの嵌合部分で回転摩耗して発熱し、
早期に疲労破壊を生じると共に、またベルト走行時に騒
音を発生させる。

更には、該ベルトは進行方向に対して直角方向に振動し
ながら走行し、チップ体が■プーリの壁面に衝突しなが
ら係合するために別に大きな騒音を発していた。

本発明は上述のような問題点に対処し、これを改善しよ
うとするものであり、特にＶプーリに接触するチップ体
の端面構造を考究することによりベルト走行時における
チップ体とＶプーリの壁面との衝突音および摩擦により
生じる騒音を軽減するチェーン式動力伝動用ベルトを提
供することを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するため、本発明のチェーン式動力伝動
用ベルトにおいては、リンクプレート群をピンによって
長手方向に屈曲自在に連結し、その最も外側に位置する
外リンクプレートから突出したピンの両端部にプーリ壁
面と接する傾斜面をもつチップ体を嵌着したチェーン式
動力伝動用ベルトにおいて、前記チップ体の端面形状を
円錐状あるいは円錐台状となし、しかもその表面に複数
の溝を設けている。

ここで、前記チップ体の端面に設けられる溝は種々のＸ
ｉｌが可能であり、その１つは請求項２に記載する如く
中心部から放射状に分散され、かつその溝巾は外周に向
かって徐々に大きくなっている。

また、他の態様としては請求項３記戦の如く、前記チッ
プ体の端面に設けられた溝が中心から放射状に分散され
、その分散が不規律になっている。

更に請求項４に記載するように前記チップ体の端面に設
けられた溝を中心部から外方へ拡がる螺旋形状のように
形成してもよい。

（作用） 上記の如き構成の本発明チェーン式動力伝動用ベルトは
、チップ体の端面に設けられた溝がオイルの通路になる
ため、チップ体とプーリ壁面間のオイル量を適宜に保ち
、摩擦係数を高水準に維持することができチップ体とブ
ーり壁面とのスリップ音を軽減する。

史に、上記チップ体の円錐状もしくは円錐台状の端面に
設けた溝が中心部から放射状に分散され、あるいは螺旋
形状に形成された請求項２〜４の形状では、チップ体の
端面はブーり壁面と稜線で完全に接触する面と部分的に
接触する面とが発生し、しかも、チップ体がプーリへ侵
入する時あるいはブーりから離脱するときに回転するた
めに、チップ体とプーリ壁面との衝突音の大きさ及び衝
突ピンチが不規律になって衝突音の発生時間に差が生じ
て、衝突音の干渉が生じて、より一層、騒音が軽減され
る。

（実施例） 以下、更に本発明の実施例を添付図面に従って説明する
。

第１図は本発明に係るチェーン式動力伝動用ベルトの部
分斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図である。

これら図に示すように本発明のチェーン式動力伝動用ベ
ルト（１）においては、ベルＩ・巾方向に所定の間隔を
おいて夫々平行に配置された複数の主リンクプレート０
０）と、これらの主リンクプレートＱＯ）間に配置され
たほぼ同形状の他の副リンクプレート１２１とがこれら
の両側部に設けられた貫通孔中）（２１）を互いに合致
させた状態において各貫通孔０１）（２１）に挿入した
ピン（３０）によってベルト長手方向屈曲可能に連結さ
れ、エンドレスに構成されている。

そして上記ベルト（１）外側の、いわゆる外リンクプレ
ートの外壁θ′！Ｊから突出したピンの両端部に図示し
ない■ブーりの壁面に係合するチップ体（４０）が嵌着
されている。該チップ体（４０）は通常、筒状体であっ
て、■プーリの壁面に接触する端面が傾斜面をもつ平面
円錐状または円錐台状、図示実施例では円錐状であり、
その頂部は■ブーりの壁面の頂角と同一であり、その軸
芯はピン（３０）の軸芯と一敗する。

又、上記チップ体（４０）は外リンクプレートの外壁Ｑ
２）に対して回転自在であり、そのため、チップ（４０
）をピン（３０）の両端部に嵌着固定し、チップ体（４
０）をピン（３０）と共に回転させるか、あるいはチッ
プ体（４０）をピン（３０）に対してごく僅かに回転さ
せることも可能であるが、本発明の場合には前者、即ち
チップ体（４０）をピン（３０）と共に回転させる方が
チップ体の嵌合部分が摩耗しない上から好ましい。

しかして、上記の如き構成において本発明で使用される
チップ体（４０）は第３図及び第４同に示すようにプー
リ壁面と接する端面に中心部から放射状に配列された複
数の溝（４１）が設けられ、しかもこの溝巾が中心部か
ら外方に向かって徐々に大きくなっている。

なお、前記溝（４１）は上記図において所定角ごとに規
律正しく配置されているが、必らずしも規律正しいこと
は求められず、不規律でもよいことは勿論である。

ところで上記溝（４１）はその効用としてオイルの通路
になり、溝（４１）内のオイルは常にプーリ壁面に接す
る端面（４２）に供給され、チップ体とプーリ壁面間の
オイル量を適宜に保ち、界面内の摩擦係数を高水準に維
持し、ベルトのスリップ音を阻止する。また、チップ体
（４０）はプーリ壁面と稜線で接触し、このため上記溝
（４１）以外のところではプーリ壁面と完全に接触し、
一方、溝（４１〉のところではプーリ壁面はチップ体の
中心部分と部分的に接触する。

しかも、チップ体（４０）の回転が加わってチップ体と
プーリ壁面との衝突状態あるいは衝突ピッチがより不規
律になり、これによって衝突音の干渉が起こり易（、騒
音を軽減する。

次に、第５図に示すチップ体（４０）は前記第３図。

第４図に示すチップ体の他の例について、その端面の平
面図を示すものであり、チップ体（４０）は円錐状ある
いは円錐台状になっているが、この面には中心部から外
方に同かって螺旋状に設けられた溝（４１）が形成され
ている。そしてこの溝（４１）も前述と同様にオイル通
路になるものである。

以上は本発明の要部をなすチップ体の端面構成の各種で
あるが、勿論、本発明は上記のものに限られるものでは
なく、その目的、効用を逸脱しない範囲において種々の
設計的改変が許されることは云うまでもない。

（発明の効果） 本発明チェーン式動力伝動用ベルトは叙上の如き構成か
らなり、ピンの両端部に設けられたチップ体の端面にオ
イル通路になる溝が設けられているため、チップ体とブ
ーり壁面間のオイル量を適宜、適切に保ち、この間の摩
擦係数を常時、高水準に維持し、チップ体の端面とプー
リ壁面とのスリップを軽減し、かつ、これに伴うスリッ
プ音を著しく軽減する効果を有している。

また、請求項２及び３に記載したチップ体の端面に設け
た溝が中心部から放射状に分散した状態あるいは請求項
４に記載した螺旋状状態ではチッブ体の端面がプーリ壁
面と完全に稜線で接触する場合と、一方、チップ体の中
心部分が部分的にプーリ壁面と接触する場合とがあり、
更にチップ体がプーリへ侵入する時あるいはプーリから
離脱する時に回転するのと合わせて、チップ体とプーリ
壁面との衝突ピッチの周期が乱れ、これが衝突音の干渉
を発生させてより一層、騒音を軽減する効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るチェーン式動力伝動用ベルトの部
分斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、第３図は第
１図に示されるベルトに使用されるチップ体の斜視部、
第４図は第３図に示すチップ体の端面の平面図、第５図
は本発明に係る他のチップ体の端面の平面図である。 （１０）　（２０）・・・リンクプレート。 （３０）・・・・・ピン。 （４０）・・・・・チップ体。 （４１）・・・・・溝。 （４２）・・・・・端面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、リンクプレート群をピンにより長手方向屈曲自在に
   連結し、該リンクプレート群の最も外側に位置する外リ
   ンクプレートから突出したピンの両端部にプーリ壁面に
   接する傾斜面をもつチップ体を嵌着したチェーン式動力
   伝動用ベルトにおいて、前記チップ体が円錐状あるいは
   円錐台状の端面形状を有し、かつその端面に複数の溝が
   刻設されているチップ体であることを特徴とするチェー
   ン式動力伝動用ベルト。 ２、チップ体の端面に設けられた溝が中心部から放射状
   に分散され、かつその溝巾が中心部から外方に向かって
   徐々に大きくなっている請求項１記載のチェーン式動力
   伝動用ベルト。 ３、チップ体の端面に設けられた溝が中心部から放射状
   に分散され、かつその分散が不規律である請求項２記載
   のチェーン式動力伝動用ベルト。 ４、チップ体の端面に設けられた溝が中心部から外方へ
   拡がる螺旋形状である請求項１記載のチェーン式動力伝
   動用ベルト。