JPH03229039A - チェーン式動力伝動用ベルト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はチェーン式動力伝動用ベルト、特に自動車を初
めとする車輌及び各種機械変速装置に使用されるチェー
ン式動力伝動用ベルトに関するものである。

（従来の技術） 今日、自動車の無段変速装置に適用される高負荷伝動用
ベルトとして、ゴム製■ベルト金属チェーン及び金属ベ
ルトが主流を占めている。このうち、チェーンベルトと
しては複数のリンクプレート群を連結しているピンの両
端部に自由動可能なチップ体を装着し、ベルトがブーり
に進入される時にチップ体端面をプーリの側壁に適合さ
せ、また千ノブ体自身を回転させるベルトが知られてお
り（特開昭６３−２１９９３７号公報参照）、その実用
化が進められているが、更に最近に至って■ベルトの側
壁に接し、円錐状あるいは円錐台状になった端面を有す
る回転可能なチップ体が外リンクプレートから突出した
ピンの両端に嵌着されたベルトが本出願人によって提案
されている。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上記の如き各ベルトはチップ体が旋回するよ
うに設計されている関係上、■プーリの側壁と、チップ
体間の接触線上にかかる側圧あるいはベルト長手方向の
引張力がこの接触線上において異なる大きさで分散し、
これがチップ体に回転モーメントを発生させる。

そのためベルトがプーリに侵入し、あるいはプーリから
離脱するとき、該チップ体は積極的に回転しようとし、
その結果、■ブーりに進入するときチップ体と■プーリ
との衝突に起因する騒音を軽減するという優れた効果を
有している。

しかしながら、その反面、上記ベルトにおけるチップ体
は、ピンとの嵌合部分で回転摩耗して発熱し、早期に疲
労破壊を生しるという問題があり、また前記後者の円錐
状あるいは円錐台状の端面を有するチップ体を用いたベ
ルトは、チップ体がピンに圧入されているために左右一
対のチップ体が独立して動かずにピンと一体になって回
動することになり、ベルトがねじれた状態あるいは傾斜
した状態でプーリに侵入すると、左右チップ体の回転力
に差が生してピンに涙り応力が生し、このためピンが折
れ易い状態を呈し、更にチップ体の筒部分、即ち、筒部
外周部からクラ・７りが発生しやすくなる恐れがあった
。

そこで、これらの点について、その改善を行うべく更に
検討したところ、前記各ベルトはチップ体をピンに圧入
して嵌着させているために種々の問題があることを知見
し、従って、チップ体とピンとの嵌着構造を改善するこ
とが望まれていた。

本発明は上述の如き実状に対処し、特にチップ体とピン
との嵌着に注目し、これをラフにすることによりチップ
体の回転を容易にし、しかも、チップ体がピンから容易
に脱落しないようにして回転摩耗によるチップ体の早期
破壊を防止し、同時に騒音の軽減をはかることを目的と
するものである。

（課題を解決するための手段） 上記目的に適合するため本発明においては、その特徴と
してリンクプレート群をピンにより長手方向に屈曲自在
に連結し、前記リンクプレート群の両外側に位置する外
リンクプレートから突出している各ピンの外端部にブー
り壁面に接する端面をもつチップ体を具備せしめたチェ
ーン式動力伝動用ベルトにおいて、上記ピンの両端部に
外周面を大きくする方向に変形したかしめ部を形成し、
このかしめ部をチップ体の内周面に設けた突起部に保合
可能にして構成する。

また、本発明は上記構成の具体的態様としてピンをピン
本体と、該本体より径の小さいピン端部により形成し、
これら両領域間にエツジ面を設けてリンクプレートを該
エツジ面に当接すること、ならびに外側に位置する主リ
ンクプレートとこれに隣接する副リンクプレートとの間
にリンクプレート状の緩衝部材を介在させ、この緩衝部
材をピンに設けた前記エツジ面に当接させる構成を夫々
特徴とする。

更に、本発明はリンクプレート群をピンにより長手方向
に屈曲自在に連結し、前記リンクプレート群の両外側に
位置する外リンクプレートから突出している各ピンの外
端部にプーリ壁面に接する端面をもつチップ体を回転自
在に取り付け、該チノブ体の端面をブーり壁面と実質的
に同一の頂角を有し、かつ前記ピンと平行な軸芯を有す
る円錐状又は円錐台状に形成してなる前記チェーン式動
力伝動用ベルトにおいて、上記ピンの両端部を前記千ノ
ブ体に設けた貫通穴に挿入し、該ピンの両端部にその外
径を大きくする方向に変形されたかしめ部を形成し、該
かしめ部を千ノブ体の貫通穴に設けた傾斜面に係合させ
る構成を特徴とする。

（作用） 上記の如き本発明動力伝動用ベルトによれば、千ノブ体
は、チップ体の内周面に設けた突起部がピンの両端部に
おいて拡大変形したかしめ部に係合することにより回転
可能にピンに装着し、チップ体が簡単にピンと装着でき
ると共に、その係合構造によりチップ体が容易にピンか
ら脱落しなくなる。そして、チップ体とピンとの接触面
積が小さくなってチップ体は容易に回転し易くなる。

また、ピンの両端部をチップ体に設けた貫通穴に挿入し
、該ピンの両端部にその外径を大きくする方向に変形さ
せたかしめ部を形成し、該かしめ部をチップ体の貫通穴
に設けた傾斜面に係合させているために、千ノブ体はピ
ンの両端部に強く圧入する必要がな（、ある程度ルーズ
に嵌合することができることとなり、これによってチッ
プ体の破損、ピンの破損もなくなり、チップ体の回転を
容易にすることが可能になり、しかもチップ体はピンか
ら容易に脱落することはない。

更に、ピンがピン本体とこれより径の小さいピン端部に
区分されてこれらの領域間にエツジ面を有し、このエツ
ジ面にリンクプレートが当接することにより、ベルトが
プーリに進入した場合においてチップ体の受ける側圧を
一部このエツジ面で受は持つことになり、各リンクプレ
ートが直接受ける側圧も小さくなって破損の発生を防止
する。

また、請求項４記載の発明において、外リンクプレート
と副リンクプレート間にリンクプレート状の緩衝部材を
介在させ、この緩衝部材をピンに設けたエツジ面に当接
させることによってベルトがプーリに進入する際に発生
するリンクプレート間の衝突音も緩和される。

（実施例） 以下、更に添付図面に従って本発明の詳細な説明する。

第１図は本発明に係るチェーン式動力伝動用ヘル）　（
１）の１例を示す斜視図、第２図は同第１図のＡ−Ａ断
面図であり、図示のチェーン式動力伝動用ベルト（］）
では、４枚の主リンクプレート０Ｏ）（１１）と３枚の
副リンクプレートＱΦが互いに位置をずらした状態で配
置され、挿入されたピン（３０）によって屈曲可能なエ
ンドレスチェーンとして形成されている。

そして、上記玉リンクプレート００）のうち外側に位置
する外リンクプレー）（１１）は■プーリの頂角にほぼ
一致する角度をもったテーパー面０２）を有する形状に
形成され、その外側に夫々中心孔をもつチップ体（４０
）がピン（３０）によって装着されている。

このチップ体く４０）とピン（３０）との装着構造は第
２図に示すように、ピン（３０）がその両端部（３１）
に外径を大きくするように拡大変形されたかしめ部（３
２）が形成され、このかしめ部（３２）が上記チップ体
の筒状部内周面に設けた突起部（４１）の頂部と係合す
るようになっている。

この場合、上記突起部（４１）の形状は上記かしめ部（
３２）が保合可能であれば別設、制限されるものではな
く、適宜の形状が設計可能である。

−力、ピン（３０）についても、特にその構造は問わな
いが、第２図においてはピン本体（３６）と、これより
稍外径の小さいピン端部（３１）の２つの領域に区分形
成されて両領域の境界は段差部となっていわゆるエツジ
面（３８）が設けられている。これはベルトがプーリに
進入した際においてチップ体の受ける側圧を一部、この
エツジ面（３８）で担持して各リンクプレートにかかる
側圧を軽減する上に有利である。

また、第２図に示す実施例にあっては、チップ体（４０
）に設けられた上記突起部（４１）のうち、上部部分は
テーパー状に拡大されたかしめ部（３２）に当接してい
るが、下方部分は特に当接することなく安定した状態で
ピン端部（３１）に嵌着されている。

ところで、上記実施例において、チップ体（４０）は筒
状として形成されているが、このように筒状に形成して
いるのは、上記かしめ部（３２）の形成にあたり、ピン
端部に設けた中空部（３４）にかしめ部を形成するため
のボンチエ具（図示せず）を挿入し、抜き出すためであ
る。従って、チップ体（４０）としてはその中心開口部
（４２）の大きさは出来るだけ小さくし、■ブーり壁面
と接する面積を大きくすることが好ましい。

第３図は上記第２図に示す構成の１つの変形例であり、
チップ体（４０）とピン（３０）との装着構造ではピン
の端部（３１）に設けたかしめ部（３２）の傾斜面（３
３）がチップ体の中空内周面に設けただ突起部（４１）
と当接した状態にある。

そして、この実施例ではリンクプレート状の緩衝部材（
２１）が外リンクプレーＨ１１）とこれに隣接する内側
の副リンクプレート１２［Ｄとの間に位置しており、チ
ップ体（４０）がプーリ側壁に当接するときの外リンク
プレート（１１）と副リンクプレート１２０１間の接触
時の音を緩和するように構成されでいる。

なお、ここで使用される上記緩衝部材（２Ｉ）としては
−船釣に金属材料、あるいは高分子材料が用いられ、金
属材料としては、例えばＴｉ−５０％Ｎｉ系合金、Ｆｅ
−５０％Ｃｏ系合金、Ｆｅ−（１０〜２０％）Ｃｒ系合
金、　Ｃｕ−’４０％Ｍｎ系合全Ｍｎ挙げられ、これら
は何れも固有減衰能が３０％以上であり、大きな制振効
果も有することが好適である。

また、一方、高分子材料としては、代表的なものとして
ポリウレタン、超高分子量ポリエチレンポリテトラフル
オロエチレン等の耐摩耗性の優れた合成樹脂が挙げられ
る。

次に第４図及び第５図は本発明チェーン式動力伝動用ベ
ルトの更に他の実施例を示し、図において、部分的に示
されたベルト（１）はベルト巾方向に所定の間隔をおい
て夫々乎、行に配置された複数の主リンクプレートｏｅ
）（１１）と、これらの主リンクブレー）００）間に配
置されたほぼ同形状の他の副リンクプレートｌ２（Ｄと
がこれら両者に設けられた貫通孔を互いに合致させた状
態で各貫通孔に挿入したピン（３０）によってベルト長
手方向屈曲可能に連結され、エンドレスに構成されてい
る。

そして上記ベルト（１）外側の、いわゆる外リンクプレ
ート０１）の外壁０２）から突出したピンの両端部に図
示しないＶプーリの壁面に係合するチップ体く４０）が
その中空嵌着孔により嵌着されている。チップ体（４０
）は筒状体よりなり、■プーリの壁面に接触する端面が
傾斜面をもつ平面円錐状または円錐台状、図示実施例で
は円錐状となっていて、中央部分に傾斜面（４５）をも
つ貫通穴（４６）を有している。

なお、この実施例ではチップ体（４０）がピン（３０）
に嵌合されているが、それだけでなくピン（３０）の両
端部に位置する中空状の突出部（３５）がチップ体の貫
通穴（４６）に侵入し、その外径を大きくするようなか
しめ部（３２）として形成され、前記貫通穴（４６）と
当接している。これによってチップ体（４０）は大きな
圧縮応力を受けず、これによってチップ体（４０）の破
損、またピン（３０）の破損をなくし、チップ体（４０
）の回転を容易にすることが可能となっている。しかも
、ピンのかしめ部（３２）は貫通穴（４６）の傾斜面（
４５）と係合しているために、チップ体（４０）は脱落
することがない特長がある。

（発明の効果） 本発明動力伝動用ベルトは、以上のような構成を有して
なり、特にチップ体の内周面に設けた突起部がピンの両
端部で外周面を拡大隆起させるように変形させたかしめ
部に係合し、その状態でチップ体が回転可能にピンに装
着しているため、チップ体を極めて簡単な構造で、かつ
容易にピンに係合させることができ、しかも係合状態の
ためピンの脱落も起こりにくいのみならず、上記の保合
によってチップ体とピンとの接触面積も小さくなってチ
ップ体の回転も容易になる効果を有している。

また、請求項２記載のようにリンクプレートをピンに形
成したエツジ面に当接させる場合は、チップ体の受ける
側圧が一部このエツジ面で担持されることとなり、ベル
トの耐側圧性が向上する。

更に請求項３記載のようにリンクプレートとして緩衝部
材を用いるときは、これをエツジ面に当接させると、ベ
ルトがブーりに進入する際のリンクプレート間の接触音
、衝突音が緩和されて騒音を軽減することが出来る効用
を有する。

一方、ピンの両端部にその外径を大きくする方向に変形
させたかしめ部をチップ体の貫通穴に設けた傾斜面に係
合させるようにしたときは、その構造が簡単で、かつチ
ップ体はピンから容易に脱落せず、また、チップ体はピ
ンの両端部に強く圧入する必要がなく、ある程度、ルー
ズに嵌合することが出来ることになってチップ体及びピ
ンの破を員を防止し、チップ体の回転をより円滑にする
ことができる実効を有する。

【図面の簡単な説明】

第１回は本発明に係るチェーン式動力伝動用ベルトの１
例を示す部分斜視図、第２図は同第１図のＡ−Ａ線断面
矢視図、第３図は第２図におけるベルトの変形実施例を
示す要部断面図、第４図は本発明動力伝動用ベルトの更
に他の実施例を示す部分側面圀、第５図は第４図のＢ−
Ｂ線断面矢視図である。 （１）・・・チェーン式動力伝動用ベルト（１０）　（
１１）・・・主リンクプレート（２０）・ （２１）・ （４０） （３２）・ （３６）・ （４０）・ （４２）・ （４６）・ ・副リンクプレート。 ・緩衝部材、　　　（３０）・ ・チップ体、　　　（３１）・ ・かしめ部、　　（３３） ・ピン本体、　　（３８）・ ・チップ体、　　　（４１）・ ・開口部、　　　（４５）・ ・貫通穴 ・・ピン ・ピン端部 傾斜面 ・　・エツジ面。 ・・突起部 ・・傾斜面

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、リンクプレート群をピンにより長手方向に屈曲自在
   に連結し、前記リンクプレート群の両外側に位置する外
   リンクプレートから突出している各ピンの外端部にプー
   リ壁面に接する端面をもつチップ体を回転自在に具備せ
   しめたチェーン式動力伝動用ベルトにおいて、上記ピン
   の両端部にその外周面を大きくする方向に拡大変形させ
   たかしめ部を形成し、このかしめ部を前記チップ体の内
   周面に設けた突起部に係合可能となしたことを特徴とす
   るチェーン式動力伝動用ベルト。 ２、ピンがピン本体とこれより径の小さいピン端部とに
   区分され、これら両領域間にエッジ面を有して、該エッ
   ジ面にリンクプレートが当接されている請求項１記載の
   チェーン式動力伝動用ベルト。 ３、外側に位置する外主リンクプレートとこれに隣接す
   る副リンクプレートとの間にリンクプレート状の緩衝部
   材が介設され、該緩衝部材がピンに設けたエッジ面に当
   接されている請求項２記載のチェーン式動力伝動用ベル
   ト。 ４、リンクプレート群をピンにより長手方向に屈曲自在
   に連結し、前記リンクプレート群の両外側に位置する外
   リンクプレートから突出している各ピンの外端部にプー
   リ壁面に接する端面をもつチップ体を回転自在に取り付
   け、該チップ体端面をプーリ壁面と実質的に同一の頂角
   を有し、かつ前記ピンと平行な軸芯を有する円錐状又は
   円錐台状に形成してなるチェーン式動力伝動用ベルトに
   おいて、上記ピンの両端部を前記チップ体に設けた貫通
   穴に挿入すると共に、該ピンの両端部にその外径を大き
   くする方向に変形させたかしめ部を形成し、該かしめ部
   をチップ体の貫通穴に設けた傾斜面に係合せしめたこと
   を特徴とするチェーン式動力伝動用ベルト。