JPH0396736A - チェーン式動力伝動用ベルト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はチェーン式動力伝動用ベルト、特に自動車を初
めとする車輌等の変速装置に使用されるチェーン式動力
伝動用ベルトに関するものである。

（従来の技術） 今日、自動車の無段変速装置に適用される高負荷伝動用
ベルトとして、ゴム製Ｖベルト，金属チェーン及び金属
ベルトが提案されている。このうち、金属チェーンベル
トは複数のリンクプレート群がピンによって屈曲自在に
結合され、このピンの間にＶプーリと接触するテーバー
面を有するＶ形ブロックを嵌人した構成になっており、
例えば特開昭５７−２２４４２号、特開昭５９−２２６
７２９号あるいは特開昭５９−２２６７３０号公報等に
開示されている。

また、リンクプレート群を連結するピンの両端をテーバ
ー面にして■プーリの壁面に係合させるベルトも例えば
実開昭６３−３７８４６号公報に開示されているが、こ
の種のベルトはピンの径を大きくすることで充分な動力
を伝達することができる。

また、他のチェーンベルトとして、複数のリンクプレー
ト群を連結しているピンの両端部に自由動可能なチップ
体を装着したもので、ベルトをプーリに進入させる時に
チップ体端面をプーリの側壁に適合させ、またチップ体
自身を回転させることにより、ベルトがブーリヘ進入す
る際の振動，ローリングあるいは衝突を緩和させるもの
もある。

（特開昭６３−２１９９３７号公報参照）更に、Ｖプー
リの側壁に接し、円錐状あるいは円錐台状になった端面
を有するチップ体が外リンクプレートから突出したピン
の両端に嵌着されたベルトが本出願人によって提案され
ている。

（発明が解決しようとする課Ｒ） ところが、上記各ベルトのうち、前記特開昭６３−２１
９９３７号に開示されたチェーンベルトは、チップ体が
ピンの回りをわずかながら旋回するように設計されてい
るため、特に高負荷伝動の条件下においてベルトがプー
リに侵入またはプーリから離脱するとき、チップ体は積
極的に回転しようとする。これは、Ｖプーリの側壁とチ
ップ体間の接触線上にかかる側圧あるいはベルト長手方
向の引張力がこの接触線上において異なる大きさで分散
し、これがチップ体に回転モーメントを発生させるため
である。

この結果、上記ベルトのチンプ体はピンとの嵌合部分で
回転摩耗して発熱し、早期に疲労破壊を生じ、またベル
ト走行時に騒音を発生させる問題がある。

また、円錐状あるいは円錐台状の端面を有するチップ体
を用いた前記ベルトは、チップ体がピンに圧入されてい
るために左右一対のチップ体が独立して動かずにピンと
一体になって回動ずることになり、ベルトがねじれた状
態あるいは傾斜した状態でブーりに侵入すると、左右チ
ップ体の回転力に差が生してピンに捩り応力が生じ、こ
のためピンが折れやすい状態になり、またチップ体の笠
部分、即ち、筒部外周部からクランクが発生しやすくな
る恐れがあった。

本発明は上述の如き実状に対処し、これらの問題点を解
決するものであり、特に上記ベルトにおける左右一対の
チップ体の回動を各々独立にすることにより、ピンにか
かる捩り応力を回避し、またチップ体にかかる圧縮応力
を回避して、ピン及びチップ体の破損を防止せしめるこ
とを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 上記目的に適合するため本発明においては、リンクプレ
ート群をピンにより長手方向に屈曲自在に連結し、前記
リンクプレート群の両外側に位置する外リンクプレート
から突出している各ピンの外端部にブーリ壁面に接する
端面をもつチップ体を具備せしめたチェーン式動力伝動
用ベルトにおいて、上記チップ体を具備しているピンを
２つに分離して夫々リンクプレート群に比較的ラフに挿
入し、相対向するチップ体の回転を各々独立させると共
に、相対向するチップ体を一対の脚部とこれを連結する
連結部材からなるストッパー材によって挟持せしめてい
る。

この場合、上記分離した一対のピンはチップ体を具備し
ない側の端部で互いに当接すると共に、分離したピンの
上記当接側端部に位置するリンクプレートは隣接するリ
ンクプレートの厚さより大きくなっている。

（作用） 本発明のチェーン式動力伝動用ベルトは、上記の如くチ
ップ体を具備しているピンが２つに分離しているため、
各チップ体は独立した回動を行うことになり、ピンには
捩り応力が発生しなくなる。

しかもピンがリンクプレート群に比較的ラフに挿入され
ていることによりピンあるいはチップ体の回動が容易に
なる。更にストッパー材の脚部がチップ体を挟持してい
ることによりチップ体の回動を規制することなく、また
チップ体及びピンの脱落も阻止される。

（実施例） 以下、本発明の実施例を添付図面に従って説明する。

第１図は本発明に係るチェーン式動力伝動用ベルトの１
例を示す側面図、第２図は同第ｌ図のＡＡ断面図であり
、図示のチェーン式動力伝動用ベルト（１）では、４枚
の主リンクプレートｑ■（ｌ１）と３枚の副リンクプレ
ートＣ！Ｉ（２１）が互いに位置をずらされた状態で配
置され、ピン（３０）によって屈曲可能にエンドレスチ
ェーンに形威されている。ここで、ピン（３０）は第２
図に示されるように左右の２つに分離されてリンクプレ
ート群の貫通孔にラフに挿入され、ベルト巾方向のほぼ
中央部分でその内方側端部同志が互いに球面状端部（３
１）に形威されて回転軸（３２）付近で当接し、これに
よって２つに分離されたピン（３０）は互いに回転しや
すい状態となっている。

上記構戒において前記２つに分離されたピン（３０）が
接触している位置の副リンクプレート（２１）、即ち、
中央部分のリンクプレート（２１）は隣接する他のもの
より大きな厚さを有し、ピンの他端に位置するチップ体
（４０）が受けた応力に対して充分受け止めることがで
きるようになっている。

即ち、ピン（３０）はその回転を容易にするためにリン
クプレートの貫通孔に対してラフに挿入されているが、
その反面、チップ体（４０）及びピン（３０）は微動し
、チップ体（４０）に加わった荷重はモーメントの関係
から中央部分のリンクプレート（２１）に大きな応力を
与えることになるために、これに対応するためにも該部
分には厚さの大きい強度を有するプレートが使用される
。

また、前記チップ体（４０）はピン（３０）の端部に一
体的に設けられており、最外リンクプレート０１）に接
する側にその本体より隆起した段差部（４１）を具備し
、相対向するチップ体の段差部（４１）（４１）にわた
って切断部（５１）を有する不連続なリング状の脚部（
５２）とこれを連結している平板状の連絡部材（５３）
からなる板バネ状のストッパー材（５０）がチップ体外
周面とわずかな間隙を有し、かつチップ体（４０）を抱
持し挟みつけた状態で装着されている。

なお、上記実施例においては、チップ体（４０）はピン
（３０）と一体になっているが、別段、これに限定され
るものではなく、チップ体に設けた凹部をピンに装着し
てもよい。また、外リンクプレート（Ｉ１）とチップ体
（４０）間に間隙（ｆｆｉ）を設けることによって、チ
ップ体（４０）をより回転しやすくすることを出来る。

次に、第３図に示すチェーン式動力伝動用ベルトは他の
ストッパー材を用いた第２の実施例に係る断面図であり
、このベルトにおいては左右２つに分離されたピン（３
０）は、ベルト巾方向のほぼ中心部分で接触しているが
、この場合、一方のピンの端部は凸状球面（３３）に形
威されて他方のピン端部に設けられた凹状球面（３４）
に収容されている。

この構造にあっては、凸状球面（３３）は凹状球面（３
４）に局部的に接触して互いの回転を容易にしている。

また、チップ体（４０）は、外リンクプレ−１−０１）
から突出した部分に嵌着されており、更にチップ体（４
０）は本体外周面より隆起した段差部（４１）を具備し
、相対向するチップ体の段差部（４１）（４１）に不運
続なリング状の脚部（５２）とこれを連結している連結
部材（５３）からなるストッパー材（５０）が上部脚部
（５２）をチップ体の外周面に有する段差部（４ｌ）の
外側に係止された状態で装着している。

なお、図中、第２図と同一符号は同一部分を示す。

この実施例では、チップ体（４０）をピン（３０）の両
端部に強く圧入する必要がなく、ある程度ルーズに嵌合
することができることとなり、チップ体（４０）は大き
な圧縮応力を受けず、これによりチップ体く４０〉の破
損、またピン（３０）の破損をなくし、チップ体（４０
）の回転を容易にすることが可能になる。

なお、上記の各実施例において使用されるストッパー材
（５０）は、第４図及び第５図のように種々の形態を有
するものであり、これらはいずれも相対向する位置には
ほぼ円形の輪状の脚部（５２）と、これらを連結する連
結部材（５３）とから構或されており、第４図に示すス
トッパー材（５０）は第１図に示すベルトに、又、第５
図に示すストッパー材（５０）は第３図に示すベルトに
使用される。

勿論、上記以外でも脚部と連結部材を備えたストッパー
の使用は可能である。

（発明の効果） 以上のように本発明のチェーン式動力伝動用ベルトにあ
っては、チップ体を具備しているピンが２つに分離され
、各チップ体は互いに独立に回動するように構威されて
おり、これによってピンは捩り応力を受けないために容
易に破損しなくなる。

しかも、該ピンはリンクプレート群にラフに挿入されて
いるためにチップ体の回転は規制されず、またチップ体
及びピンの脱落はストッパー材の脚部をチップ体の外周
部に係止させることによって充分、防止され、従って、
ベルトがプーリに侵入するとき、またブーリから離脱す
るときに各チップ体は規制を受けない状態で回動するこ
とになり、そのため、侵入，離脱を円滑にして騒音を軽
減し、しかもベルト構或部材であるピン及びチップ体に
かかる応力集中を避けることにより、これらの部材の破
損を避け、ベルトの寿命を向上させることが出来る効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るチェーン式動力伝動用ベルトの１
例に係る一部側面図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、
第３図は本発明の他の実施例に係るベルトの断面図、第
４図及び第５図は夫々ストッパー材の斜視図である。 （１０）　（１１）　（２０）　（２１）　　・・・リ
ンクプレート，（１１）・・・・・外リンクプレート （２１）・・・・・中間部分リンクプレート，（３０）
・　・　・　・　・ピン， （４０）・・・・・チップ体 （３１）　（３３）　（３４）　　・・・・・ピンの内
側端部，（５０）・・・・・ストッパー材， （５２）・・・・・脚部， （５３）・・・・・連結部材，

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、リンクプレート群をピンにより長手方向に屈曲自在
   に連結し、前記リンクプレート群の両外側に位置する外
   リンクプレートから突出している各ピンの外端部にプー
   リ壁面に接する端面をもつチップ体を具備せしめてなる
   チェーン式動力伝動用ベルトにおいて、前記チップ体を
   具備するピンを２つに分離して、夫々リンクプレート群
   に比較的ラフに挿入し、相対向するチップ体の回転を各
   々独立させると共に、該相対向するチップ体を一対の脚
   部とこれを連結する連結部材とからなるストッパー材に
   よって挟持してなることを特徴とするチェーン式動力伝
   動用ベルト。 ２、２つに分離されたピンのチップ体を具備しない内側
   端部が互いに当接されている請求項１記載のチェーン式
   動力伝動用ベルト。 ３、リンクプレート群のうち、分離したピンの当接側端
   部に位置する中央部分リンクプレートが他のリンクプレ
   ートに比し、厚さが大である請求項２記載のチェーン式
   動力伝動用ベルト。