JPH0220292Y2 -

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【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、合成樹脂製の蓋受枠と同製のイン
バートと鉄筋コンクリート管とを一体に成型した
汚水桝にに関するものである。

（従来の技術）従来のこの種汚水桝は、鉄筋コンクリート製か
合成樹脂製のものである。

鉄筋コンクリート製の汚水桝の場合は、インバ
ートの表面が粗面であるため流路に物が詰まり易
い欠点があつた。

また、合成樹脂製の汚水桝の場合は、コストが
高く、構造上も剛性が不足して変形を生ずる欠点
があつた。

さらに、蓋受部は第４図に示したように頭部Ａ
を拡大させて成型され、上蓋Ｂを嵌めているため
に頭部周辺の搗き固めが悪く路面が部分的に沈下
する欠点がある。

（考案が解決しようとする問題点）そこで、この考案は上記欠点を除去し、合成樹
脂製の蓋受枠と同製のインバートと鉄筋コンクリ
ート管とを一体に成型する汚水桝を目的としてい
る。

（問題点を解決するための手段）上記目的を達成するため、この考案は、鉄筋コンクリート管４の型枠上に、裏面にアン
カー筋３を突設させた該鉄筋コンクリート管４と
略同径の蓋受枠２を配置し、前記鉄筋コンクリー
ト管４の型枠下端には接合部６を突設したインバ
ート５を配置してある。

そして、前記アンカー筋３は鉄筋コンクリート
管４の上端に埋設するとともに、鉄筋コンクリー
ト管４の下端と接合部６とは一体に接合した構成
にされている。

（実施例）以下、この考案の一実施態様をあらわした図面
に基づいて説明する。

第１図から第３図迄はこの考案の実施例に関す
るものであり、第１図は中央縦断面図、第２図は
正面図、第３図は平面図を示したものである。

汚水桝１は蓋受枠２とインバート５と鉄筋コン
クリート管４とから構成されている。

蓋受枠２は合成樹脂製又は金属製のものであつ
て、この蓋受枠２は鉄筋コンクリート管４と略同
径に成型されていて、裏面にアンカー筋３が突設
されている。

また、この蓋受枠２の上面には蓋受溝２ａが設
けられている。

インバート５は合成樹脂製のもので、このイン
バート５には流路５ａが設けられ、また該流路５
ａに通ずる排出口５ｂが設けられている。第３図
は流路５ａがＹ字型のインバート５を示したが、
クロス型、ストレート型、90゜曲りのものでもよ
いものである。

このインバート５の上端部には外周が鉄筋コン
クリート管５と同径の接合部６が突設されてい
る。コンクリートとの接合力、止水性を増大させ
るため、この接合部６の内面に溝や凹凸を設けて
もよいものである。

そして、鉄筋コンクリート管４の型枠上に蓋受
枠２を配置してアンカー筋３を前記鉄筋コンクリ
ート管４の上端に配置し、かつ鉄筋コンクリート
管４の型枠の下端に接合部６を位置させた形態で
インバート５を配置する。

その後、型枠にコンクリートを流し込み、鉄筋
コンクリート管４の上端にアンカー筋３を埋設
し、型枠の遠心力によつて鉄筋コンクリート管４
の下端と接合部６とを一体に接合して成型又は一
成型後に接着剤等により接着されている。

（考案の効果）以上述べたこの考案によれば、鉄筋コンクリート管とこれとは別材質の蓋受枠
及びインバートを一体成形しているので、構造上
剛性に問題がなく、加えて比較的安価に製作で
き、かつ重さも軽量となり作業性も向上するもの
となつた。

また、汚水桝の頭部は鉄筋コンクリート管と同
径としたため、搗き固めが均一に行うことがで
き、またこの頭部周辺の路面の沈下も防止できる
ものである。

さらに、頭部を拡大して成型する必要がないの
で従来よりコンクリートの使用量が少なくするこ
とができる。

また、インバートは合成樹脂製としたために流
路に物が詰まることが解消できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図迄はこの考案の実施例に関す
るものであり、第１図は中央縦断面図、第２図は
正面図、第３図は平面図、第４図は従来の汚水桝
の頭部の断面図である。１……汚水桝、２……蓋受枠、３……アンカー
筋、４……鉄筋コンクリート管、５……インバー
ト、６……接合部。

【実用新案登録請求の範囲】