JPH02199137A - 発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法 - Google Patents

発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法

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JPH02199137A
JPH02199137A JP2019589A JP2019589A JPH02199137A JP H02199137 A JPH02199137 A JP H02199137A JP 2019589 A JP2019589 A JP 2019589A JP 2019589 A JP2019589 A JP 2019589A JP H02199137 A JPH02199137 A JP H02199137A
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polymer particles
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清 森
Toshiaki Sugita
利明 杉田
Yoshiyuki Hashiguchi
橋口 良行
Masayoshi Kishi
岸 正吉
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、粒度のよく揃った発泡性熱可塑性重合体粒子
、特に発泡性スチレン系樹脂粒子を収率良く製造する方
法に関する。
[従来の技術] 発泡性熱可塑性重合体粒子のうち粒径が小さい粒子は易
揮発性発泡剤が容易に離脱して短期間にその発泡力を失
ってしまう。従って、小さな粒子が混在した重合体粒子
を発泡させた場合、粒子間で発泡倍率に差が生じ、同密
度であっても成形体の強度が低下し、逆に、大きな粒子
が混在している場合、金型への充填性が悪化することに
なり良好な発泡成形体が得られないなどの問題が生じる
更に、粒度分布幅の広い粒子から得られた成形体は、粒
子の大小があって成形体外観上も美観を損ない望ましく
ない。
このような問題点を回避するために、発泡性熱可塑性重
合体粒子から発泡体を成形する場合には、粒度分布幅の
狭い均一な粒度を有する粒子を使用するのが望ましい。
発泡性熱可塑性重合体粒子を得るための従来の既知の方
法としては、例えば以下の方法を列挙できる: (1)重合性単量体を懸濁重合して発泡剤含浸した後、
篩分けによって、所望の粒度分布幅の粒子を得る方法; (2)重合性単量体を懸濁重合した後、篩分けして所望
の粒度分布幅の粒子のみに発泡剤を含浸する方法; (3)重合物を、所望の寸法にベレット化し、これに発
泡剤を含浸する方法;および (4)重合性単量体を懸濁重合した後、篩分けして所望
の粒度分布幅の粒子のみを水に分散し、重合性単量体を
連続的もしくは断続的に添加して重合せしめ、加えて、
該粒子に発泡剤を含浸する方法。
しかしながら、上記方法(1)においては、全ての粒子
に発泡剤が含浸されてしまうため、発泡性粒子として適
当な粒度分布幅の粒子を篩分けすると、発泡用途に適当
でない篩上、篩下の発泡剤含有粒子を別途処分すること
が必要となる。発泡性粒子の需要が増大して生産量が増
加すると、不要な粒子の絶対量が増えるという問題点が
ある。
上記方法(2)は、既に重合された粒子を使用するため
、これを発泡性粒子とするには、重合性単量体の重合工
程および発泡剤の含浸工程が必要になり、発泡性粒子の
製造工程が煩雑になり、また、製造コスト的にも不利で
ある。更に、この方法を採用する場合であっても、所望
の粒度分布幅の範囲外の粒子を別途処分する必要がある
上記方法(3)を採用する場合も単量体の重合工程と発
泡剤含浸工程の2工程が必要である上に、ベレット化工
程が更に必要であり、工程が著しく煩雑になる。加えて
、このようにして得られた発泡性粒子を発泡させた場合
、セルが極度に微細になってしまい、良好な発泡成形体
を得ることが難しいという別の問題点も生じる。
上述のような問題点を解決するために、特公昭49−2
994号公報では上記方法(4)が搗案されているが、
この方法を採用しても、予め懸濁重合によって得られた
小粒子を篩分け、所望の粒径の粒子のみを使用するため
、不必要な粒子の処分が必要であり、また、極度に粒度
のよく揃った粒子を得ようとすると、粒子の筒中を極度
に狭くせざるを得ない。加えて、これらの各々について
、一定の粒子径まで含浸重合によって成長させるために
は、複雑な管理を行なわねばならないことになり、これ
を回避するには篩分は幅をある程度広くする必要があり
、結果的に得られる発泡性熱可塑性重合体粒子はある程
度広い粒度分布を有するものしか得られないことになる
[発明が解決しようとする課題] 従って、発泡性熱可塑性重合体粒子を製造するに際し、
上述のような従来方法の問題点を解決して均一な粒度分
布を有する発泡性熱可塑性重合体粒子を製造する方法を
提供することが本発明の課題である。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、上述のような従来方法の問題点に鑑み、
鋭意検討した結果、不要粒子を発生させることなく、所
望の粒径(または粒度分布幅)を有し、外観が良好で優
れた強度を有する発泡成形体を効率良く成形できる発泡
性熱可塑性重合体粒子を簡易かつ効率的に製造できる方
法を見出した。
即ち、本発明は、 ノズル孔から水性分散媒中に噴出する重合性単量体の液
柱に規則的な振動撹乱を与えて均一な径の液滴群を水性
分散媒中に形成させた後、合着または付加的な分散を生
じることのない条件下で重合させることにより、実質的
に均一な粒子径を有する熱可塑性重合体小粒子を得る第
1工程、および 上記第1工程により得られた熱可塑性重合体小粒子を水
性媒体中に懸濁し、重合性単量体を連続的または断続的
に添加して重合し、更に、添加重合開始から終了までの
任意の時点で易揮発性発泡剤を添加する第2工程 を含んで成る発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法を提
供する。
本発明の方法に使用できる単量体は、通常の懸濁重合技
術において使用できる単量体であれば特に限定されるも
のではない。そのような単量体には、例えばスチレン、
α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、t−ブチル
スチレンおよびクロルスチレンなどのスチレン系誘導体
、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ートおよびセチルメタクリレートなどのアクリル酸また
はメタクリル酸のエステル、あるいはアクリロニトリル
、ジメチルフマレート、エチルフマレートなどが包含さ
れる。これらの単量体は、単独または2種以上の混合物
で使用することができる。更に、例えばジビニルベンゼ
ンおよびアルキレングリコールジメタクリレートなどの
2官能性単量体を併用してもよい。
本発明の方法において、第1工程および第2工程で使用
する重合性単量体が混合物である場合、各工程で使用す
る単量体の組成は同一であっても、あるいは異なっても
よい。
本発明における上記単量体の重合開始剤としては、一般
に熱可塑性重合体の製造に用いられるラジカル発生型重
合開始剤を用いることができる。
そのような重合開始剤としては、例えばベンゾイルパー
オキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパ
ーベンゾエート、【−ブチルパーピバレート、t−ブチ
ルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパ
ーオキシアセテート、2゜2−ジーし一ブチルパーオキ
シブタン、t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメ
チルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサ
ハイドロテレフタレート、l、1−ジ−t−ブチルパー
オキシ3.3.5−トリメチルシクロヘキサンおよび1
゜1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサンなどの
有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリルおよびアゾ
ビスジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合物を代表的
に挙げることができる。
これらの重合開始剤は、単独または2種以上の混合物で
用いることができるが、分子量を調節し、また、残留単
量体量を減少させるためには、分解温度の異なる開始剤
を2種以上併用するのが効果的である。
本発明において使用する発泡剤は、常態で液状または常
襲では気体状であり加圧下で液化するものであって沸点
が重合体の軟化点以下である易揮発性有機化合物が適当
である。このような発泡剤としては、例えばプロパン、
ブタン、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、シ
クロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂
環族炭化水素、メチルクロライド、ジクロルジフルオロ
メタン、ジクロルテトラフルオロエタンなどのハロゲン
化炭化水素が挙げられる。
更に、本発明においては、上述の原料物質以外に、可塑
剤、溶剤、造核剤および難燃剤などの発泡性熱可塑性重
合体粒子の製造に一般的に使用されている添加物質を併
用することは何ら差し支えない。
上述のように、本発明の方法は種々の重合系に適用でき
るが、特に発泡性スチレン系重合体粒子の生産量が多(
、従来の方法で製造する場合には、発泡用途に適さない
粒子を別途処方する負担が大きいので、多孔性発泡体と
して一般的な発泡性スチレン系重合体粒子の製造におい
て本発明の方法は特に有用である。
本発明の方法において第1工程は、更に2つの工程に細
分化できる。
一方の細分化工程■はノズル孔から水性分散媒中に噴出
する開始剤を含有した単量体の液柱に規則的に振動撹乱
を与えることにより実質的に均一な径の液滴群を形成さ
せる工程である。
生成する液滴群の粒度は、ノズル孔径、単量体のノズル
通過速度、単量体の粘度ならびに単量体のノズル通過後
に生成する液柱に与える振動撹乱の種類、周波数および
振巾などの要因により決定され、これらの要因を適当に
組み合わせることにより所望の粒度分布を有する液滴群
にできる。
細分化工程■に使用できるノズルは特に限定されるもの
ではなく、例えば1個以上の小孔を持つオリフィス板よ
り成るノズルや細管を挿入したノズルを使用できる。特
に好ましいノズルはオリフィス板であり、このようなノ
ズルを単独または複数で使用するのが通常である。
撹乱振動を与える方法としては、例えば加振機の振動を
ノズルから噴出する単量体に伝達する方法を例示できる
が、これに限定されるものではない。
例えばスチレンを仕込み量0.72kg/Hrでポリビ
ニルアルコールを懸濁保護剤とする水性分散媒に懸濁さ
せる場合、孔径0 、2 zmのノズルを使用し、撹乱
付与手段として加振機を周波数500Hzで使用すると
、粒径0.531mの液滴を得ることができる。
第1工程に含まれるもう1つの細分化工程■は、合着ま
たは追加の分散が生じることの無い条件下で生成した均
一径の液滴群を重合させる工程である。
ここで、「合着または追加の分散が生じることの無い条
件」とは、ノズルから噴出されて撹乱振動により生成し
た液滴が、他の液滴と合一してより大きい液滴となった
り、あるいは逆に再度分割されてより小さい液滴となる
ようなことが実質的に生じない条件を意味する。
このような条件を達成する方法には、例えば液滴の分散
安定性を大きくするために水性分散媒に懸濁剤を添加す
る方法、液滴を含む水性分散媒を流動化状態に維持する
方法などを例示できる。
細分化工程■を実施する方法は、通常の重合方法を採用
できるが、例えば、細分化工程■上記の方法で生成させ
た液滴群を懸濁剤を含む水性分散媒を入れた反応器内に
導入し、反応器上層部に該液滴群の層を形成し、水性分
散媒を反応器下方からを上部に循環して供給しながら重
合反応を行なわせ、液滴の比重が水性分散媒の比重近く
まで増加した時点で水性分散媒の循環を止め、この時点
で反応器に設けた撹拌翼を駆動させて重合を完結せしめ
ることによる方法を採用できる。
別法では、基型反応器を使用する方法を例示できる。懸
濁剤を含む水性分散媒を基型反応器の下部より抜き取っ
て上部へ循環供給しながら、液滴群を該基型反応器に導
入し、反応器内で液滴群の流動層を形成しながら重合反
応を行なわせ、液滴の比重が水性分散媒の比重近くまで
大きくなった時点で、基型反応器に続く別の反応器に送
って重合を完結させることによっても目的を達成できる
この場合、別の反応器は通常の撹拌式反応器であってよ
く、また、水性分散媒を反応器の上部から抜き取りって
下部に循環供給する基型反応器でもよい。
更に、塩を加えることにより、水性分散媒の比重を液滴
が重合してなる第1段階で生成する重合体の比重より大
きくして所望の最終重合体の比重にすれば、基型の反応
器のみで重合を完結することもできる。これら重合は回
分的でも連続的でも実施し得る。
細分化工程■および細分化工程■をそれぞれ別の反応器
で行う必要は必ずしもなく、単一の装置を使用して細分
化工程■の後に細分化工程■を実施することも可能であ
る。
第1工程では、従来より懸濁剤として広く用いられてい
るものを使用することができ、例えばポリビニルアルコ
ール、メチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルピロリドンなどの水溶性高分子および第三リン酸カ
ルシウム、ビロリン酸マグネシウムなどの難溶性無機物
質などを挙げることができ、難溶性無機物質を用いる場
合は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのア
ニオン系界面活性剤を併用すると懸濁安定効果が増大す
る。また、水溶性高分子と難溶性無機物質の併用も懸濁
安定効果を高めるものである。
本発明の第1工程で得られる熱可塑性重合体小粒子は、
少なくとも90重量%以上、好ましくは99重量%以上
の粒子が体積平均粒子径の0,9〜1.1倍の範囲内の
粒径を有する、実質的に均一な粒子群である。
これに対し、常套の懸濁重合技術、例えば櫂形の撹拌プ
ロペラを持つ横型の反応器で懸濁保護剤を含む水性分散
媒中に単量体を撹拌プロペラの力で懸濁分散させて重合
する方法を使用するときは、粒子の約30〜40重量%
か体積平均粒子径の0゜9〜1.1倍の範囲内の粒径を
有するに過ぎない。
従って、常套の懸濁重合法によって、本発明のごとき均
一な粒子群を得るためには、少なくとも3分割以上の篩
分は操作が必要となり、更に、篩分けされた各々の粒子
径の粒子群から一定の粒子径を有する発泡性熱可塑性重
合体粒子を得るには、各々の粒子群に応じて追加する単
量体の量をコントロールする必要がある。
しかしながら、本発明の方法の第1工程を使用すること
により、このような複雑かつ煩雑な管理をすることなく
、均一な粒度の重合体粒子を得ることができる。
第2工程では、上述のようにして第1工程により得られ
た均一な粒度の熱可塑性重合体小粒子を核粒子として水
性分散媒に懸濁させ、単量体を添加して重合させて粒度
の揃った重合体粒子を得ることができる。
即ち、本発明の第2工程は、上記第1工程において得ら
れた均一な粒度を有する熱可塑性重合体小粒子を重合反
応器内で水性分散媒中に懸濁させ、重合性単量体を連続
的または断続的もしくは間欠的に添加して熱可塑性重合
体小粒子に単量体を含浸あるいは重合させ、また、第2
工程の重合開始から終了までの任意の時点で易揮発性発
泡剤を添加することにより所望の粒径まで成長した均一
な粒度を有して発泡剤を含有する重合体粒子を得る工程
である。
第2工程において小粒子を懸濁させる方法としては、第
1工程で液滴を分散させる方法を採用できる。
最終的に得られる発泡性熱可塑性重合体粒子の・所望の
直径をD1第1工程で得られる小粒子の粒径をd、最終
の重合体粒子の重量に対する小粒子の重量の割合をX重
量%とする(即ち、所望の重合粒子を得るために全単量
体量のX重量%を使用して第1工程において小粒子を形
成する)と、関係式: %式%) が得られる。これは、第1工程において生成した熱可塑
性重合体小粒子の粒径およびその量により第2工程で得
られる発泡性熱゛可塑性重合体粒子の粒度が決まること
を意味する。従って、第2工程において水性分散媒中に
懸濁させる熱可塑性重合体小粒子の粒径および第1工程
での単量体の使用量を適当に選択することにより、所望
の粒径を有する発泡性熱可塑性重合体粒子を得ることが
できる。
核粒子として使用する小粒子の使用量が少な過ぎる(即
ち、Xが小さ過ぎる)と、小粒子に含浸または重合しな
い単量体同志の重合が増えて粉末状重合体量が増加する
こと、これを防止するには小粒子に対して一定の比率を
保ちながら単量体を追加する必要があるので重合時間が
長くなることおよび小粒子の粒径(d)に対する成長粒
子の粒径(D)の比率か大きくなり、粒度分布が不均一
になることなどの問題点が生じる。
逆lこ、小粒子の使用量が多過ぎる(即ち、Xが大き過
ぎる)と、小粒子の粒径(d)に対する成長粒子の粒径
(D)の比率が小さくなり、−旦製造した重合体を核粒
子として再使用する割合が増加するため、経済的に不利
になる。
このような理由により、第2工程で水性分散媒中に懸濁
させる小粒子の量は、重合終了時の全重合体量の1〜6
0重量%、特に5〜30重量%とするのが好ましい。
また、本発明の第2工程においては、重合系内の単量体
量と重合体量の総和に対する重合系内の単量体量の割合
が60重量%を超えない、好ましくは30〜50重量%
となる割合で単量体を添加することが好ましい。単量体
量の割合が60重量%よりも多いと、粒子の分裂および
粒子同志の合着が発生し、多量の単量体を含んだ重合体
小粒子を安定に保持することが困難になり(単量体の量
が多いと、転化率の低下による分裂粒子の発生、単量体
による粒子同志の合着の発生が起こり)、所望の粒径を
有さない重合物の生成量が多くなるためである。
本発明の第2工程において使用する重合開始剤および懸
濁剤は、第1工程の説明に関連して列挙した種類の物質
を用いることができる。
重合開始剤は、重合器内に単量体を加える前、加えた後
、あるいは単量体と共に加えても何ら差し支えない。ま
た、第2工程においては、易揮発性発泡剤を重合反応系
中に添加するが、この発泡剤の添加時期は、重合開始か
ら終了までの任意の時点で一度にまたは数回に分割して
、あるいは連続的に添加してよい。
上述のような本発明の発泡性熱可塑性重合体粒子の製造
方法によって、粒度が実質的に均一であり、しかも所望
の粒径を有する発泡性熱可塑性重合体粒子を高収率で得
ることができ、発泡体成形用途に適さない重合物は殆ど
発生しない。
次に、実施例および比較例により本発明を具体的に説明
する、本発明はこれら実施例に限定されるものではない
実施例1 撹拌機付き5Qの種型反応器の下部に設けた水性分散媒
取出口から渦巻きポンプにより水性分散媒を取り出して
反応器上部導入口から反応器に導入する循環ラインを設
けた。
この反応器に第三リン酸カルシウム微粉末3000pp
m、ポリビニルアルコール50ppmsアニオン性界面
活性剤50ppmとなるように調製した水性分散媒3Q
を加え、渦巻きポンプを使用して分散媒を循環ラインに
より循環させておいた。
液滴生成装置は、水性分散媒を含むカラムに単量体を噴
出するノズルを挿入し、ノズルの上端は小孔を有するオ
リフィス板より成り、下端には振動を伝達する振動板が
設置されており、振動板を加振機と接続した。液滴生成
装置は、反応器底部に導入管を介して接続した。
次に、スチレンモノマーにベンゾイルパーオキサイド0
.25重量%を溶解した重合性単量体を、孔径0,2z
mの小孔5個を有するオリフィス板から成るノズルを挿
入した液滴生成装置に0 、8 Q/Hrで供給し、加
振機を使用して500 )1zで機械的振動を与えて、
重合性物質の液滴群を水性分散媒中に生成させ、導入管
を経由して液滴の浮力を利用して上記512反応器内に
導入した。
500gの上記重合性単量体を反応器に導入し。
た後、反応器内液を90℃で2時間保持して加熱重合し
た。
次に、水性分散媒の循環を停止し、反応器に設けた撹拌
機(平板翼)を6Orpmで駆動し、90℃で更に3時
間反応させて真球状の重合体小粒子を得た。重合完結後
、反応器内のスラリーを冷却して脱水乾燥した。
得られた粒子の粒度分布を測定した結果、平均粒子径0
.53zm、 28〜32メツシユ(0,59〜0.5
01JI)の範囲の粒径を有する粒子の収得率は99重
量%であり、粒子径が実質的に揃った真球状粒子群であ
った。
得られた粒子群を核粒子Aとする。
実施例2 ノズル孔径を0.15xm、重合性物質の供給速度を0
.512/Hrとした以外は、実施例1と同様の方法で
重合体粒子群を得た。
得られた粒子の粒度分布を測定したところ、平均粒径は
0.47xm、32〜35メツシユ(0,5〜0.42
1JII)の範囲の粒径を有する粒子の収得率は98重
量%であった。
得られた粒子群を、核粒子Bとする。
実施例3 重合性物質としてスチレンモノマー70重量%およびア
クリロニトリル30重量%の混合物を含む重合性単量体
とした以外は、実施例!と同様にして重合体粒子群を得
た。
得られた粒子の粒度分布を測定したところ、平均粒径は
0.53*z、28〜32メツシユの粒径を有する粒子
の収得率は97重量%であった。
得られた粒子群を核粒子Cとする。
比較例1 撹拌機付き5gフラスコに純水1.812、第三リン酸
カルシウム7.29、α−オレフィンスルホン酸ソーダ
1重量%水溶液6酎を加え、撹拌下、ベンゾイルパーオ
キサイド0.3重量%を含むスチレンモノマー1.8に
9を加え、90℃に昇温して5時間重合した。
得られた重合物を冷却し、脱水乾燥した後、粒度分布を
測定した。結果を第1表に示す。
第1表 この粒子を篩分けし、得られた24〜32メツシユ(0
,71〜0 、5 mm)の間の粒子を核粒子りとする
実施例4 撹拌機付き5eオートクレーブに、第三リン酸カルシウ
ム7.29、α−オレフィンスルホン酸ソーダ1重量%
水溶液20ccおよび実施例1で得た核粒子A3609
を加え、撹拌しながらオートクレーブ内温度を90℃に
昇温した。
次いで、ヤシ油t2.e9をスチレンモノマー1800
9に溶解した混合液、およびベンゾイルパーオキサイド
5gと1.1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5
−)リメチルシクロヘキサン3゜6gとをスチレンモノ
マー50gに溶解して0,2重量%ヒドロキシエチルセ
ルロース水溶液509に乳化させた乳化液を、第2表に
示す速度で各々オートクレーブ中に仕込み、90℃の温
度を維持して重合した。
第2表 上記混合液および乳化液の仕込みが終了した後、直ちに
発泡剤としてシクロヘキサン329およびブタン126
gを添加し、115℃に昇温しで、3時間重合および発
泡剤含浸を行なった。
冷却後、得られた発泡性スチレン重合体粒子を取出し、
脱水乾燥した後、粒度分布を測定した。
結果を第3表に示す。
上記粒子を15℃で7日間貯蔵した後、蒸気により60
倍に予備発泡させた。発泡粒のセルは、表面から内部ま
で均一かつ微細であった。
上記予備発泡粒を1日養生後、縦45cm、ja300
m、厚み2ci+の金型を有するバールスター90成形
機(東洋機械金属(株)製)を使用して成形体を製造し
た。
得られた成形体の密度は0 、0199/ax”であり
、外観は粒子径がよく揃って美麗であった。
JIS−A−9511の方法に基づいて上記成形体の曲
げ強度を測定したところ3.6kg/cm”であった。
実施例5〜8および比較例2 実施例4の方法と同様にして第3表に示す核粒子を使用
して発泡性スチレン樹脂粒子を得、粒度分布および成形
体曲げ強度を測定した。
測定結果を第3表に示している。
比較例3 撹拌機付き5Qオートクレーブに、純水1 、8 Q。
第三リン酸カルシウム2 、79、α−オレフィンスル
ホン酸ソーダ1%水溶液6j112を入れ、撹拌下、ベ
ンゾイルパーオキサイド0.22重量%および1.1〜
ジーし一ブチルパーオキシー3.3.5−トリメチルシ
クロヘキサン0.15重量%を含むスチレンモノマー1
 、8 kgを加え、90℃に昇温しで5時間の重合を
行なった。
その後、発泡剤としてシクロヘキサン32g、ブタン1
26gを添加し、115℃に昇温して、3時間重合およ
び発泡剤含浸を行なった。
得られた発泡性スチレン樹脂粒子を実施例4と同様に成
形した。
結果を第3表に示す。
実施例9〜11 実施例4に対し、スチレンモノマー混合液を第4表に示
した量で初期に仕込んだ後、残りのスチレンモノマー混
合液および開始剤乳化液を滴下していくことにより、重
合転化率を第4表に示した値にコントロールして重合を
行なった。
滴下終了後、重合転化率が90%になった時点で、実施
例4と同様に発泡剤を仕込み、評価した結果を第4表に
示す。
これらの結果から、重合系内の単量体の割合が増加する
に従って、粒度分布が悪化する為、重合系内の単量体の
割合を低く保つことか必要であることが判る。
実施例12および実施例13 重合温度を110℃として第5表に示す核粒子を使用し
た以外は、実施例4の方法と同様にして発泡性スチレン
樹脂粒子を得、粒度分布及び成形体曲げ強度を測定した
結果を第5表に示す。
K夜匹上土 スチレンモノマー18009に代えてα−メチルスチレ
ンモノマー1260g、アクリミニトリル540gを使
用し、核粒子として核粒子Cを用いた以外は実施例4と
同様にして発泡性樹脂粒子を得た。
結果を第5表に示す。
第5表に示した結果から、重合温度を高くすることによ
り、粒度分布を悪化させることなく、重合速度を速くす
ることができること、およびスチレン以外の単量体を用
いても良好な粒度分布の発泡性粒子が得られることが判
る。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の方法により均一な粒度分
布を有する発泡性熱可塑性重合体粒子を容易かつ効率的
に製造できる。
特許出願人鐘淵化学工業株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ノズル孔から水性分散媒中に噴出する重合性単量体
    の液柱に規則的な振動撹乱を与えて均一な径の液滴群を
    水性分散媒中に形成させた後、合着または付加的な分散
    を生じることのない条件下で重合させることにより、実
    質的に均一な粒子径を有する熱可塑性重合体小粒子を得
    る第1工程、および 上記第1工程により得られた熱可塑性重合体小粒子を水
    性媒体中に懸濁し、重合性単量体を連続的または断続的
    に添加して重合し、更に、添加重合開始から終了までの
    任意の時点で易揮発性発泡剤を添加する第2工程 を含んで成る発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法。 2、重合性単量体がスチレン系単量体又はスチレンを主
    成分とする単量体混合物であり、発泡性熱可塑性重合体
    粒子が発泡性スチレン系重合体粒子であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の発泡性熱可塑性重合体
    粒子の製造方法。 3、第2工程において、水性分散媒に懸濁させる小粒子
    の量は、重合終了時の全重合体量の1〜60重量%であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項
    記載の発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法。 4、第2工程において、重合系内の単量体の量が単量体
    と重合体の総和量の60重量%を越えないような割合で
    重合性単量体を添加することを特徴とする特許請求の範
    囲第1〜3項のいずれかに記載の発泡性熱可塑性重合体
    粒子の製造方法。 5、第1工程において得られる熱可塑性重合体小粒子の
    90重量%以上が、その体積平均径の0.9〜1.1倍
    の範囲内の体積平均径を有する特許請求の範囲第1〜4
    項のいずれかに記載の製造方法。
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