JP2832467B2 - 発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法 - Google Patents

発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法

Info

Publication number
JP2832467B2
JP2832467B2 JP30437489A JP30437489A JP2832467B2 JP 2832467 B2 JP2832467 B2 JP 2832467B2 JP 30437489 A JP30437489 A JP 30437489A JP 30437489 A JP30437489 A JP 30437489A JP 2832467 B2 JP2832467 B2 JP 2832467B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
polymer particles
thermoplastic polymer
polymerization
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP30437489A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03166240A (ja
Inventor
利明 杉田
清 森
有一 上田
英幸 荒川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17932250&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2832467(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP30437489A priority Critical patent/JP2832467B2/ja
Publication of JPH03166240A publication Critical patent/JPH03166240A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2832467B2 publication Critical patent/JP2832467B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水性分散媒に懸濁せしめた均一粒子径の熱
可塑性重合体粒子に重合性単量体を連続的もしくは断続
的に添加して重合せしめる際に、粒子同志の合一や重合
機缶壁に付着した重合物の剥離による粗大粒子の生成を
防止し、粒度がよく揃った発泡性重合体可塑性粒子、特
に発泡性スチレン系樹脂粒子を収率よく製造する方法に
関する。
〔従来技術と問題点〕
発泡性熱可塑性重合体粒子は、該粒子の中で粒子径が
小さいものほど粒子に含まれている易揮発性発泡剤が容
易に離脱して短期間にその発泡力を失ってしまう。その
ため粒径の異なる粒子が混在するものを発泡すると、粒
子径によって発泡倍率に差が生じ、大粒子径の粒子が混
在しているほど同一密度の成形体の強度は低下する。ま
た、大粒子径の予備発泡粒子が混在していると、金型へ
の充填性が低下し、良好な発泡成形体が得られない等の
問題が生じる。更に、粒度分布の広い粒子から得られる
成形体は、発泡粒子の大きさに違いがあるため外観上も
美観を損ない好ましくない。
かかる観点から、発泡体を成形するための発泡性熱可
塑性重合体粒子としては、粒度分布の狭いものが望まし
い。
しかして、発泡性熱可塑性重合体粒子を得るための方
法としては、従来から大別して下記の方法等が知られて
いる。
(1)重合性単量体を懸濁重合して、発泡剤を含浸した
後、篩分けによって所望する粒子径の粒子を得る方法。
(2)重合性単量体を懸濁重合し、篩分けを行った後、
所望する粒子径の粒子のみに発泡剤を含浸する方法。
(3)重合体を所望する大きさのペレットとし、これに
発泡剤を含浸する方法。
(4)重合性単量体を懸濁重合し、篩分けによって所望
する粒子径の粒子のみを取出し、これを水に分散して重
合性単量体を連続的もしくは断続的に添加して重合せし
め、成長した粒子に発泡剤を含浸する、いわゆるシード
重合法。
しかしながら、(1)の方法に於いては、全ての粒子
に発泡剤が含浸されるので、発泡剤を含有していながら
発泡性粒子として好適な粒子径でないため発泡用途に適
さない篩上、及び篩下の粒知が別用途向けに処理する必
要があり、このことが生産量を増やすにつれて大きな負
担となってくる。
また、(2)の方法に於いては、重合体粒子を篩分け
てから使用するため、重合体粒子の製造工程と発泡剤の
含浸工程とが必然的に分けれ工程が煩雑であると共に、
コスト的にも不利である。また、この方法に於いても、
(1)と同様、所望する粒子径以外の粒子を別用途向け
に処理する負担は避けられない。
(3)の方法に於いても、重合体製造工程と発泡剤含
浸工程に加えてペレット化工程が必要であり、工程が著
しく煩雑である。また、このようにして得られた発泡性
粒子の発泡により生じるセルは極度に微細であって良好
な発泡成形体を得ることが困難である。
上記の欠点を解消するために、特公昭49−2994により
(4)の方法、即ちシード重合法が提案されている。こ
の方法によれば、実質的に所望する粒子径のみの発泡性
熱可塑性重合体粒子の製造は可能である。
即ち、熱可塑性重合体粒子を水中に懸濁せしめた後重
合性単量体を滴下して重合を行なえば、該熱可塑性重合
体粒子を核としてその囲りに前記単量体の重合体が生成
する結果、粒度の揃った重合体粒子が得られる。しかし
乍ら、一部の粒子同士が合一したり重合機缶壁に付着し
た重合物が剥離して生成した粗大粒子が混入するという
現象は避けられなかった。一方、これら粗大粒子の発生
原因である合一粒子の抑制や重合機缶壁に於ける重合物
の生成を防止する技術については、従来あまり検討され
ておらず技術の公開も皆無の状態であった。
かかる実情に鑑み、本発明者等はシード重合法という
特殊な重合法に於いて、均一粒子径の熱可塑性重合体粒
子を効率的に得るべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を
成すに到った。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち、本発明は、水性分散媒中に懸濁せしめた均一粒
子径の熱可塑性重合体粒子に重合性単量体を連続的もし
くは断続的に添加して重合せしめた後に易揮発性発泡剤
を含浸せしめた発泡性熱可塑性重合体粒子を製造するに
際し、(A)水100重合部に対し難水溶性無機塩0.1〜1.
0重合部、(B)水に対しアニオン界面活性剤60〜180pp
m、及び(C)水に対しノニオン界面活性剤20〜200ppm
又は/及びポリビニルアルコール20〜150ppmを含有する
水性分散媒を用いることを特徴とする発泡性熱可塑性重
合体粒子の製造方法を内容とするものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に於いて用いられる熱可塑性重合体粒子は、一
般に知られている熱可塑性樹脂の粒状物であり、このよ
うな粒子としては、スチレンを初めとしてα−メチルス
チレン、パラメチルスチレン、t−ブチルスチレン、ク
ロルスチレン等のスチレン系誘導体、メチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、セチルメタクリレート等のアクリル
酸及びメタクリル酸のエステル、あるいはアクリロニト
リル、ジメチルフマレート、エチルフマレート等の各種
単量体の単独重合体粒子又は混合による共重合体粒子、
あるいはポリエチレン、ポリプロピレン等のペレット化
粒子等が挙げられる。
これ等のうち、スチレンを主成分とするスチレン系重
合体粒子を用いることは、発泡性スチレン系樹脂粒子の
改良法として有意機である。
また、上記粒子の粒子径が均一であれば、得られる発
泡性熱可塑性重合体粒子の粒子径もよく揃ったものとな
り好ましい。そのような熱可塑性重合体粒子として好適
なものは、少なくとも90重量%以上、好ましくは99重量
%以上の粒子が水中に懸濁せしめる全粒子の体積平均粒
子径の0.9〜1.1倍の粒子径を有する実質的に均一な粒子
群である。。このような均一粒子径の粒子を簡便に得る
には、重合性単量体を規則的な振動下にノズルを通すこ
とにより均一径の液滴群として水性媒体中に分散させ、
合着及び付加的な分散を生じせしめることなく重合させ
る方法がある。また通常の懸濁重合法によって得られる
重合体粒子を分級してもよい。また、これらの粒子の使
用量としては、重合終了後の全重合体量の1〜60重量
%、特に5〜30重量%であるのが好ましい。即ち、使用
量が1重量%より少ない場合は、添加した単量体が粒子
に含浸されないまま粉末状の単独の重合体となる割合が
増すので好ましくない。また使用量が多過ぎると、種粒
子に対する成長粒子の粒子径の比率が小さくなり、また
経済的に不利になる。
本発明に於いて添加し重合せしめるべき重合性単量体
は、通常の懸濁重合法で用いられる単量体であればよ
く、このような単量体としては、スチレンを初めとして
α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、t−ブチル
スチレン、クロルスチレン等のスチレン系誘導体、メチ
ルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、セチルメタクリレート
等のアクリル酸及びメタクリル酸のエステル、あるいは
アクリロニトリル、ジメチルフマレート、エチルフマレ
ート等の各種単量体が挙げられ、これらの単量体は単独
もしくは2種以上を混合して用いることができる。ま
た、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジメタク
リレート等の2官能性単量体を併用してもよい。
本発明に於ける上記単量体の重合開始剤としては、一
般に熱可塑性重合体の製造に用いられるラジカル発生型
重合開始剤を用いることができ、代表的なものとして
は、例えばベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチル
パーピバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカ
ーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−
ジ−t−ブチルパーオキシブタン、t−ブチルパーオキ
シ3,3,5トリメチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパ
ーオキシヘキサハイドロテレフタレート、3,3,5トリメ
チルシクロヘキサン等の有機過酸化物や、アゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等の
アゾ化合物が挙げられる。
これらの重合開始剤は単独もしくは2種以上を混合し
て用いることができるが、分子量が調節しかつ残留単量
体を減少させるには、分解温度の異なる重合開始剤を2
種以上併用するのが効果的である。
本発明に於いて用いる難水溶性無機塩としては、第三
燐酸カルシウム、炭酸カルシウム、ピロリン酸マグネシ
ウム等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して
用いられるが、就中、第三燐酸カルシウムが最も好まし
い。難水溶性無機塩の使用量は水100重量部に対し0.1〜
1.0重量部である。使用量が0.1重量部未満では粒子の合
着を防止する効果は得られず、また1.0重量部を越えて
用いても更なる効果は期待できない。
本発明に於いて用いるアニオン界面活性剤としては、
一般に用いられているアニオン界面活性剤が使用できる
が、そのうち特にアルキルベンゼンスルフォン酸ソー
ダ、α−オレフィンスルフォン酸ソーダ、n−パラフィ
ンスフォン酸ソーダ等が好適に用いられる。これらの単
独又は2種以上混合して用いられるが、就中、α−オレ
フィンスルフォン酸ソーダが最も好ましい。アニオン界
面活性剤の使用量は水に対して60〜180ppmである。この
量より少なすぎても多すぎても粗大粒子の発生量が増加
する。
本発明に於いては、上記分散剤に加えて特定のノニオ
ン界面活性剤又は/及びポリビニルアルコールを併用す
ることによって、粗大粒子生成防止の効果を高めること
ができる。かかる目的で好適なノニオン界面活性剤とし
ては、HLB値が10〜18のポリオキシエチレンオレイルエ
ーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキ
シエチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、
あるいはポリオキシエチレンモノウラレート、ポリオキ
シエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノ
オレエート等のポリオキシエチレンアルキル酸エステル
が挙げられ、これらは単独もしくは2種以上混合して用
いることができる。これらノニオン界面活性剤の使用量
は水に対して20〜200ppmであり、20ppm未満では添加効
果がなく、200ppmを越えても、それ以上の期待効果が得
られない。この添加効果が最も顕著に現れる使用量は50
〜150ppmである。
一方、ポリビニルアルコールは鹸化度70〜99モル%、
20℃に於ける4重量%水溶液の粘度が20〜60cpsのもの
が好適であり、前記以外のものは粒子を保護する力が弱
く粗大粒子の発生を充分に防ぐことはできない。ポリビ
ニルアルコールの使用量は20〜150ppmであり、20ppm未
満では添加効果がなく、150ppmを越えても、それ以上の
期待効果が得られない。この添加効果が最も顕著に現れ
る使用量は30〜100ppmである。これらノニオン界面活性
剤とポリビニルアルコールは、難水溶性無機塩とアニオ
ン界面活性剤と同時に添加するか、又は重合性単量体を
連続的もしくは断続的に添加する際に同時に添加しても
よい。
本発明に於いて用いる発泡剤は、常態で液状もしくは
常態で気状であるが加圧下で液状となるものであって、
かつこれらの沸点が重合体の軟化点以下である易揮発性
有機化合物である。このような発泡剤としては、例えば
プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化
水素、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン
等の脂環族炭化水素、メチルクロライド、ジクロルジフ
ルオロメタン、ジクロルテトラフルオロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素が挙げられ、これらは単独もしくは2種
以上混合して用いることができる。
また、本発明に於いては、上記した原料物質以外に、
造核剤、可塑剤、溶剤、難燃剤等の発泡性熱可塑性重合
体粒子の製造に一般的に使用されている物質を併用する
ことは何ら差し支えない。
本発明の製造方法によれば、粒子同士の合一や缶壁に
付着した重合物の剥離による粗大粒子の生成を防止し、
実質的に所望する粒子径を有する発泡性熱可塑性重合体
粒子のみを得ることができる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例、比較例によって更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
種粒子製造の参考例1 下部に取出口の上部に導入口を有し、渦巻きポンプを
介して取出口と導入口を結ぶ循環ラインを有する平板の
撹拌翼付き5反応器に、第三燐酸カルシウム微粉末が
3000ppm、ポリビニルアルコール(ゴーセノールPHー20:
日本合成化学工業(株)製)が50ppm、α−オレフィン
スルフォン酸ソーダが50ppmとなるように調合した水性
分散媒3を投入し、渦巻ポンプを使用して循環させて
おいた。
次に、スチレン単量体にベンゾイルパーオキサイドを
溶解し、これを第1図に示す如き0.2mmφのノズル5個
を有する液滴生成装置に0.8/Hrの速度で供給し、500H
zの機械的振動を与えて液滴群を水性分散媒中に生成さ
せ、これを液滴導入管を通して上記5反応器中に浮力
を利用して導入した。500gの液滴を導入したら液滴の生
成を止め、反応器中の分散液を90℃に昇温して2時間重
合させた。次いで、ポンプによる循環を止めて撹拌翼を
60rpmで駆動し、引き続き90℃で3時間重合させた。重
合完結後、反応器内のスラリーを冷却し、脱水乾燥して
重合体粒子群を得た。粒度分布を測定したところ、28〜
32メッシュ(0.59〜0.50mm)で平均粒子径が0.53mm、収
得率が99重量%で、粒子径の揃った真球状粒子群であっ
た。得られた粒子群を種粒子と称する。
種粒子製造の参考例2 撹拌機付き5フラスコに純粋1.8、第三燐酸カル
シウム7.2g及びα−オレフィンスルフォン酸ソーダの1
重量%水溶液6mlを入れ、撹拌下にベンゾイルパーオキ
サイド0.3重量%を含むスチレン単量体1.8kgを加え、90
℃に昇温して5時間重合した。得られた重合物を冷却
し、脱水乾燥した後粒度分布を測定したところ、結果は
第1表の如くであった。
この粒子から28〜32メッシュ(0.59〜0.50mm)の粒子
を篩分けて種粒子とすれば、収得率は僅かに29重量%と
いうことになる。
実施例1 撹拌翼を具備した5反応器に、第三燐酸カルシウム
7.2g、α−オレフィンスルフォン酸ソーダ1重量%水溶
液20cc(水全量に対して110ppmに相当)、ポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテル(HLB値11.2)2重量
%水溶液7.2cc(水全量に対して80ppmに相当)、イオン
交換水1800cc及び種粒子360gを入れ、撹拌下に反応器中
の分散液を90℃に昇温した。次いで、椰子油12.6gをス
チレン単量体1390gに溶解した溶液並びにベンゾイルパ
ーオキサイド5g及び1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ3,
3,5トリメチルシクロヘキサン3.6gを50gのスチレン単量
体に溶解しヒドロキシエチルセルロースの0.2重量%水
溶液50gに乳化せしめた乳化液を夫々第2表に示す速度
で反応器中に仕込みながら90℃の温度下に重合した。
スチレン単量体溶液と重合開始剤乳化液の仕込みが終
了した後、直ちに発泡剤としてシクロヘキサン32g及び
ブタン126gを添加し、115℃に昇温して3時間、重合及
び発泡剤の含浸を行った。
冷却後、得られた発泡性スチレン重合体粒子を取出
し、脱水、乾燥して粒度分布を測定した。結果は第3表
の如くであった。
また、重合後の反応器内壁は重合体の付着が認められ
ず美麗であった。
一方、得られた発泡性スチレン重合体粒子を冷蔵庫中
で数日熟成後、水蒸気で加熱して発泡倍率が60倍の予備
発泡を行なった。この予備発泡粒子を1日間養生させた
後、縦45cm、横30cm、厚み2cmの成形体用の金型を有す
るパールスター−90成形機(東洋機械金属(株)製)を
用いて成形した。得られた成形体は密度が0.019g/cm3
あり、表面粒子の粒子径がよく揃っていて美麗であっ
た。
比較例1 ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを用い
なかった以外は実施例1と同様にして発泡性スチレン重
合体粒子を得た。この発泡性スチレン重合体粒子の粒度
分布は第4表の如くであった。
また反応器内壁、撹拌翼及び邪魔板に多量の重合物の
付着が観察された。
実施例2、3 ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(HLB
値11.2)2重量%水溶液の第5表に示す量を添加した以
外は、実施例1と同様にして発泡性スチレン重合体粒子
を得た。これら発泡性スチレン重合体粒子の粒度分布及
び反応器内の重合物の付着状態は第5表の如くであっ
た。
比較例2、3 ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(HLB
値11.2)2重量%水溶液の添加量を0.9g及び22.5gとし
た以外は実施例1と同様にして発泡性スチレン重合体粒
子を得た。この発泡性スチレン重合体粒子の粒度分布及
び反応器内の重合物の付着状態は第5表の如くであっ
た。
実施例4〜8 HLB値11.2のポリオキシエチレンオクチルフェニルエ
ーテルに代えて第6表に示すHLB値のポリオキシエチレ
ンオクチルフェニルエーテルを用いた以外は実施例1と
同様にして発泡性スチレン重合体粒子を得た。これら発
泡性スチレン重合体粒子の粒度分布及び反応器内の重合
物付着状態は第6表の如くであった。
実施例9、10 ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルに代え
て第7表に示すノニオン界面活性剤を用いた以外は実施
例1と同様にして発泡性スチレン重合体粒子を得た。こ
れら発泡性スチレン重合体粒子の粒度分布及び反応器内
の重合物の付着状態は第7表の如くであった。
実施例11〜13 ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(HLB
値11.2)に代えて第8表に示すポリビニルアルコール4
重量%水溶液22.5g(水全量に対して50ppmに相当)を用
いた以外は、実施例1と同様にして発泡性スチレン重合
体粒子を得た。これら発泡性スチレン重合体粒子の粒度
分布及び反応器内の重合物の付着状態は第8表の如くで
あった。
〔発明の効果〕 以上に説明した如く、本発明により粒度のよく揃った
発泡性熱可塑性重合体粒子を容易且つ効率的に製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、種粒子製造の参考例1で用いた液滴生成装置
の概要図である。 1……ノズルボックス 2……ノズル板 3……加振機振動部 4……重合性単量体導入口 5……液滴導入管 6……ダイヤフラム 7……水性分散媒 8……重合性単量体液滴群 9……加振機支持枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−111331(JP,A) 特開 昭55−125129(JP,A) 特開 昭62−185721(JP,A) 特公 昭49−2994(JP,B1) 特公 昭46−2987(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 9/18 C08L 25/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性分散媒中に懸濁せしめた均一粒子径の
    熱可塑性重合体粒子に重合性単量体を連続的もしくは断
    続的に添加して重合せしめた後に易揮発性発泡剤を含浸
    せしめた発泡性熱可塑性重合体粒子を製造するに際し、
    (A)水100重量部に対し難水溶性無機塩0.1〜1.0重量
    部、(B)水に対しアニオン界面活性剤60〜180ppm、及
    び(C)水に対しノニオン界面活性剤20〜200ppm又は/
    及びポリビニルアルコール20〜150ppmを含有する水性分
    散媒を用いることを特徴とする発泡性熱可塑性重合体粒
    子の製造方法。
  2. 【請求項2】難水溶性無機塩が第三燐酸カルシウムであ
    る請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】アニオン界面活性剤が、アルキルベンゼン
    スルフォン酸ソーダ、α−オレフィンスルフォン酸ソー
    ダ及びn−パラフィンスルフォン酸ソーダから選ばれる
    少なくとも1種である請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】ノニオン界面活性剤が、いずれもHLB〔親
    水性−脂肪親和性平衡(Hydrophile−Lipophile Balanc
    e)〕値が10〜18のポリオキシエチレンアルキルエーテ
    ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル及び
    ポリオキシエチレンアルキル酸エステルから選ばれる少
    なくとも1種である請求項1〜3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】ポリビニルアルコールが、鹸化度70〜99モ
    ル%、20℃に於ける4重量%水溶液の粘度が20〜60cps
    のポリビニルアルコールである請求項1〜3記載の製造
    方法。
  6. 【請求項6】重合開始前の熱可塑性重合体粒子の量が、
    重合終了時の全重合体量の1〜60重量%である請求項1
    〜5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】重合開始前の熱可塑性重合体粒子の90重量
    %以上の粒子が、水中に懸濁せしめる全粒子の体積平均
    粒子径の0.9〜1.1倍の粒子径を有する請求項1〜6記載
    の製造方法。
  8. 【請求項8】重合開始前の熱可塑性重合体粒子が、重合
    性単量体を規則的な振動下にノズルを通すことにより均
    一径の液滴群として水性媒体中に分散させ、合一及び付
    加的な分散を生じせしめることなく重合させることによ
    って得られる重合体粒子である請求項1〜7記載の製造
    方法。
JP30437489A 1989-11-22 1989-11-22 発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法 Expired - Lifetime JP2832467B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30437489A JP2832467B2 (ja) 1989-11-22 1989-11-22 発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30437489A JP2832467B2 (ja) 1989-11-22 1989-11-22 発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03166240A JPH03166240A (ja) 1991-07-18
JP2832467B2 true JP2832467B2 (ja) 1998-12-09

Family

ID=17932250

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30437489A Expired - Lifetime JP2832467B2 (ja) 1989-11-22 1989-11-22 発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2832467B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004028768A1 (de) * 2004-06-16 2005-12-29 Basf Ag Styrolpolymer-Partikelschaumstoffe mit verringerter Wärmeleitfähigkeit
CN117337318A (zh) * 2021-07-16 2024-01-02 株式会社钟化 发泡性甲基丙烯酸甲酯系树脂颗粒、甲基丙烯酸甲酯系树脂发泡颗粒、甲基丙烯酸甲酯系树脂发泡成型体、消失模和发泡性甲基丙烯酸甲酯系树脂颗粒的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03166240A (ja) 1991-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4271281A (en) Process for preparing styrenic polymer particles
AU648293B2 (en) Process for making controlled, uniform-sized polymer particles
US6559217B1 (en) Preparation of polymer particles
JP2933707B2 (ja) 発泡性スチレン系重合体粒子の製造方法
US4174425A (en) Process of preparing styrenic polymer foams
EP0396046B1 (en) Method for producing expandable thermoplastic polymer particles
JP2832467B2 (ja) 発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法
JP2637538B2 (ja) 発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法
US4731388A (en) Process for producing expandable styrene-based polymer beads
JP2956043B2 (ja) 熱可塑性重合体粒子の製造方法
JP2787237B2 (ja) 熱可塑性重合体粒子の製造方法
JP3125418B2 (ja) 発泡性ビニル系樹脂粒子の製造法
JP3264610B2 (ja) 発泡用スチレン系樹脂粒子の製造方法、発泡性スチレン系樹脂粒子およびその製造方法
JP3649829B2 (ja) 発泡性スチレン系樹脂粒子およびその製造方法
JP7073144B2 (ja) 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法
JP2022144234A (ja) シード重合用のスチレン系種樹脂粒子およびその利用
WO2023286822A1 (ja) 発泡性メタクリル酸メチル系樹脂粒子、メタクリル酸メチル系樹脂発泡粒子、メタクリル酸メチル系樹脂発泡成形体、消失模型、および発泡性メタクリル酸メチル系樹脂粒子の製造方法
JP3494249B2 (ja) ビニル系重合体粒子の製造法
JP3572493B2 (ja) 発泡性スチレン系重合体粒子の製造方法
JPH10176005A (ja) スチレン系樹脂粒子および発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法
JPH0122843B2 (ja)
FI96427B (fi) Menetelmä styreenin polymeroimiseksi suspensiossa siemenpolymerointitekniikalla
JPH0122842B2 (ja)
JPH01313504A (ja) スチレン及び/又はスチレン系誘導体重合体粒子及び発泡性スチレン及び/又はスチレン系誘導体重合体粒子の製造法
JPS58120643A (ja) 発泡性スチレン系樹脂組成物