JPH0219761Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコネクタ付き光ケーブル端末保護構造
に関する。

一般に光伝送路において、光ケーブルの終端
は、光端局装置との接続を容易にするために光ケ
ーブル先端に光コネクタが取付けられる。

しかし、光コネクタは、高精度が要求されるた
め工場内で組立てる必要があり、また外的衝撃に
弱い。さらに、接続ために光ケーブル終端から伸
びる光単心コードも光ケーブルに較べて曲がりや
すく、強度的にも弱い。そのため、光コネクタ付
き光ケーブルを現地に輸送する際にはその先端す
なわち光コネクタと光単心コードを適切な構造で
保護する必要がある。また、この種の端末保護構
造体は現地で使い捨てになることが殆んどである
ため安価なことが必要である。

従来、この種の保護構造の１つは第１図で示す
ように光ケーブル３の終端から出る複数本の光単
心コード２とそのおのおのの先端に取付けた光コ
ネクタ１との囲りをスパイラルチユーブ４で巻付
けたものであつた。

また他の構造は第２図で示すように、光ケーブ
ル３にゴムスペーサ７を通し、互いに一体形成さ
れた半円断面の３つのゴム材５ａ、５ｂおよび５
ｃからなるゴムスペーサを２つ重ねて光ケーブル
のテンシヨンメンバ１４を挾み、また、光単心コ
ード２をゴム材５ａへ貫通させゴム材５ｂの外周
に巻き付け、ゴム材５ｃに形成した溝に、光単心
コード２およびその先端のコネクタ１をはめ込
み、最後に外側をプリカチユーブ６およびビニル
キヤツプ１３でかぶせた保護構造である。

さらにまた別の構造は第３図に示すように、光
ケーブル終端に固定した金属ケース９内に光単心
コード２を挿入し、金属ケース９に固定した光ア
ダプタ８に光コネクタ１が固定された保護構造で
ある。

しかしながら、従来の保護構造では以下のよう
な欠点があつた。すなわち、第１図で示す構造で
は、スパイラルチユーブ４が光ケーブル軸方向に
伸縮するため、光単心コード２に無理な力が加わ
り、また光コネクタ自身がしつかり固定されてい
ないため、保護構造としては不充分である。

一方、第２図で示す構造では部品が多くて取付
け作業に時間がかかり、また、プリカチユーブ６
が光ケーブル３より曲げ半径が大きくなり、重量
も重くなるため、現地へ運搬する際、実物よりも
大きく嵩張つてしまう。従つて、部品代や工数が
かかり高価な構造体になつていた。

第３図で示す構造も取付け作業に時間がかかり
保護構造が曲らないため、第２図で示す構造と同
様に、実物よりも大きく嵩張ってしまつていた。

本考案の目的は上記欠点を除去し、かつ安価で
容易に取付けられるコネクタ付き光ケーブル端末
保護構造を提供することにある。

本考案によれば、光ケーブル終端部から伸びた
光フアイバコードとその先端に固定された光コネ
クタとを保護する光ケーブル端末保護構造におい
て、光フアイバコードと光コネクタとが挿入され
た透明で弾性を有する軟質チユーブを光ケーブル
終端部に接続した光ケーブル端末保護構造が得ら
れる。

次に、本考案の実施例を図面を参照して詳細に
説明する。

第４図は本考案に係るコネクタ付き光ケーブル
端末の保護構造で、透明，厚肉かつ弾性を有する
軟質の塩化ビニールチユーブ（またはゴムチユー
ブ）１０は、光ケーブル３の終端で固定され、光
ケーブル３から取出した光単心コード２とその先
端に固定された光コネクタ１の囲りを覆つてい
る。したがつてこの保護構造は、中に入る光コネ
クタ２および光単心コード１の状態を目視で確認
しながら取付けられることと、構造が簡単なため
取付けが極めて容易である。

第５図は本考案の一実施例を示す一部断面図で
ある。この保護構造を製作する場合、まず光コネ
クタ１および光単心コード２を光ケーブル３から
取出したテンシヨンメンバ１４に粘着ビニルテー
プ１１で軽く固定する。次に本考案の軟質塩化ビ
ニルチユーブ（または軟質ゴムチユーブ）１０を
挿入し、これを接着性熱収縮チユーブ（または粘
着ビニルテープ）１２で光ケーブルのシースにし
っかり固定する。最後に、軟質塩化ビニルチユー
ブ１０にビニルキヤツプ１３を被せて、これを同
じく接着性熱収縮チユーブ（または粘着ビニルテ
ープ１２′で固定する。

上記保護構造において軟質塩化ビニルチユーブ
１０は、厚肉で弾性を有するため、外部からの圧
縮や衝撃に対して抵抗性と緩衝効果がある。この
ため保護構造が適度に変形でき運搬の際の振動に
対して抵抗性があり、光コネクタ１および光単心
コード２に与える衝撃が少ない。また、軟質で軽
量であるため、光ケーブルに対する曲げ半径や重
量のバランスがよくとれ、現地へ運搬する際、嵩
張らずに梱包することができる。したがつて取扱
いが容易で安価な保護構造となる。

【図面の簡単な説明】

第１図従来構造の正面図、第２図および第３図
はそれぞれ従来のコネクタ付き光ケーブル端末保
護構造の他の例を示す断面図、第４図は本考案に
よる光ケーブル端末保護構造の原理を示す断面
図、第５図は本考案によるコネクタ付き光ケーブ
ル端末保護構造の一実施例を示す一部断面図であ
る。 １……光コネクタ、２……光単心コード、３…
…光ケーブル、４……スパイラルチユーブ、５
ａ，５ｂ，５ｃ……ゴム材、６……プリカチユー
ブ、７……ゴムスペーサ、８……光アダプタ、９
……金属ケース、１０……軟質塩化ビニルチユー
ブ（またはゴムチユーブ）、１１……粘着ビニル
テープ、１２……接着性熱収縮チユーブ（または
粘着ビニルテープ）、１３……ビニルキヤツプ、
１４……テンシヨンメンバ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 光ケーブル終端部から伸びた光フアイバコード
   とその先端部に固定された光コネクタとを保護す
   る光ケーブル端末保護構造において、前記光コネ
   クタおよび前記光フアイバコードが挿入され透明
   かつ厚肉で弾性を有する軟質チユーブを前記光ケ
   ーブル終端部に接続した光ケーブル端末保護構
   造。