JPS5918410Y2 - 光フアイバケ−ブル用接続具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はテンションメンバを外装した光フアイバケーブ
ル間の接続に用いる接続具に関するものである。

光フアイバケーブルを相互に接続する場合、光フアイバ
素線は勿論、光フアイバケーブルに引張り強度を付与す
べく設けられているテンションメンバについても接続し
なければならない。

これら光フアイバ素線及びテンションメンバの接続はい
ずれも確実であることは勿論であるが、現場作業として
接続が容易かつ迅速に行い得ること、及び再接続に要す
る分あるいは作業ミスに伴う損失長を考慮して設定され
た光フアイバ素線の余長分を損傷することなく接続部の
狭い空間内に手際よく収納し、また必要に応じて簡単に
取り出せるようにしておくことが要求される。

この為従来にあっては、テンションメンバの接続はテン
ションメンバ自体一般に線材で構成されていることもあ
って、接続すべきテンションメンバの端部を夫々テンシ
ョンメンバ用接続スリーブの両端から挿入した後、この
スリーブをかしめる手段が採られており、また光フアイ
バ素線の余長分の処理は適宜にループさせた状態で接続
具のフレームに結束するか、又はそのままたるませた状
態で収納する手段が採られている。

しかし、このような構成ではテンションメンバ間の接続
及び光フアイバ素線の余長分の処理に多くの空間を要し
、接続部が大嵩になる外、光フアイバ素線を損傷し、あ
るいは光伝送特性が不安定になる等の欠点があった。

本考案はかかる事情に鑑みなされたものであって、その
目的とするところは、テンションメンバ間の接続が極め
て容易且つ迅速にしかも的確に行い得ると共に、光フア
イバ素線の余長分を損傷し、あるいはその光伝送特性を
損うことなく狭い空間内に手際よく収納し得るようにし
た小型化の容易な光フアイバケーブル用接続具を提供す
るにある。

以下、本考案に係る光フアイバケーブル用接続具をその
実施例を示す図面に基いて具体的に説明する。

第１図は本考案に係る光フアイバケーブル用接続具（以
下本案前という）の使用状態を示す断面図、第２図は接
続具の要部を断面にして示す斜視図、第３図は要部拡大
縦断面図であって、図中に、 Ｋは相互に接続されるべ
き光フアイバケーブルであり、前述の如く線材よりなる
テンションメンバを具備するものとは異り、いずれも複
数の光フアイバ素線りを囲繞して、内周面側からチュー
ブ状のラップシースＬＳ、テンションメンバＴを兼ねる
金属製であって周壁に波形を付した波形付金属外部シー
ス（以下単に外部シー又という）Ｏ５及びチューブ状の
防食シースＡＳを夫々同心的に配した構造となっている
。

１．１は肉厚の円筒形に形成された保護ソケットであり
、各保護ソケット１，１はその軸心部に前記光フアイバ
ケーブルに、 Ｋを挿通すべく光フアイバケールの外径
に略等しい直径を有する挿通孔１１，１１を備え、また
基端側外周面は基端側に向けて漸次縮径される円錐台形
に形成されており、両保護ソケット１，１はその先端面
に形成したねじ孔１２．１２間に両端部を螺合させた連
結杆２，２によって相互に適長離隔されて対向されてい
る。

３．３は同しく肉厚の円筒形に形成されたプラグであり
、各プラグ３，３はその軸心部に前記光フアイバケーブ
ルに、 Ｋの光フアイバ素線Ｌ、ラップシースＬＳを挿
通すべく６孔３１．３１を備えると共に、この６孔３１
．３１の周面における基端側の過半部分には外部シース
Ｏ５を係止すべく外部シースＯ３の波形に合わせた波形
状の係止部３２．３２が形成され、また先端部には鍔縁
３３．３３が形成されており、これら各プラグ３，３は
夫々前記保護ソケット１，１の先端側から挿通孔１１．
１１内へ挿入され、その鍔縁３３．３３は保護ソケット
１，１の先端面に衝き当てられている。

前記各光フアイバケーブルに、 Ｋの端部は夫々防食シ
ースＡＳ、外部シースＯ３、ラップシースＬＳを所定長
ずつ切取って各外部シースＯ５、ラップシースＬＳ、光
フアイバ素線りを夫々適長分剥出した状態で保護ソケッ
ト１，１の基端側から挿通孔１１、１１内に挿入されて
いる。

光フアイバケーブルに、 Ｋは、防食シースＡＳ、 Ａ
Ｓがプラグ３，３の基端部に接続するまで挿入され、他
の外部シースＯ５、ラップシースＬＳ、光フアイバ素線
りは更にプラグ３，３の６孔３１．３１内に挿入されて
いる。

外部シースＯ５はプラグ３，３の６孔３１，３１に形成
した波形状の係止部３２．３２に嵌め合わされて留めら
れ、他のラップシースＬＳ、光フアイバ素線りは前記保
護ソケット１，１の挿通孔１１．１１及びプラグ３．３
の６孔３１，３１に挿通され、ラップシースＬＳ。

ＬＳはブラング３，３の先端部の少し前方まで伸びてお
り、またこのラップシースＬＳ、 ＬＳから剥出された
複数の光フアイバ素線り、 Ｌは面保護ソケット１，
１間の略中央部に導かれて夫々十分な余長分り。

、Ｌｏをもたせた状態でスリーブ４を用いて相互に接続
されている。

各余長分り。、Ｌｏは第２図に示す如く略８字形に曲げ
た状態でスペーサ６゜６に支持されている。

スペーサ６．６は円板状に形成され、その外周縁の相対
向する位置には夫々連結杆２，２に嵌め込むための半円
弧状の凹部６１、６１を備えると共に、中央部に前記両
凹部６１゜６１を結ぶ線と直交する向きに延びる長円形
の光フアイバ素線り、 Ｌ又はその余長分り。

、Ｌｏ用支持７Ｌ６２．６２を備え、更にこの支持孔６
２．６２に光フアイバ素線りを出し入れすべく支持孔６
２．６２から外周に向けて延設開口させた連通溝６３．
６３が開設されている。

各スペーサ６．６は光フアイバ素線りの接続部を挾む両
側に所要の間隔を隔てて凹部６１、６１を連結杆２，２
に係合させるようにし、該連結杆２，２に跨って着脱可
能に介装されており、光フアイバ素線り、 Ｌの余長分
り。

、Ｌｏは前記連通溝６３．６３を通じて支持孔６２．６
２間に軽く拘束された状態で取り出し可能に収納保持さ
れるようになっている。

面保護ソケット１，１間の外周は半割されている円筒状
保護管７によって包み込まれている′。

保護管７を構成する半割円筒部分相互の接合部及び保護
管７と保護ソケット１，１との接合部はゴムシート （
図示せず）あるいは接着剤で接着固定されている。

そしてこの保護管７の外周から光フアイバケーブルに、
Ｋの外周にわたる間にはテープ（図示せず）が巻き付
けられている。

このように構成された本案前を使用した場合の光フアイ
バケーブルの接続手順の一例及び作用について説明する
。

接続すべき各光フアイバケーブルに、 Ｋは夫々その接
続端部における防食シースＡＳ、テンションメンバＴを
兼ねる外部シースＯ８及びラップシースＬＳを夫々所定
長に亘って剥取り、十分な全長分をもつ光フアイバ素線
り及び適長のラップシースＬＳ、外部シースＯ５を剥出
しておく。

一方接続具側は両保護ソケット１，１の各ねじ孔１２．
１２間に連結杆２，２の両端を夫々ねじ込んで両保護ソ
ケット１，１を所要の離隔寸法で相対向させて一体的に
組立てる。

そして各光フアイバケーブルに、 Ｋの端部を夫々保護
ソケット１，１の挿通孔１１．１１に挿通し、光フアイ
バ素線り、 Ｌ及びラップシースＬＳ、 ＬＳは更に
プラグ３，３の６孔＝３１．３１に挿入する。

そしてプラグ３，３の６孔３１．３１内に外部シースｏ
ｓ、ｏｓをねじ込むようにして挿入し、外部シースｏｓ
、ｏｓの波状部分を夫々プラグ３，３における６孔３１
，３１の周面に形成した波形状係止部３２、３２内に嵌
め合わせ、この状態でプラグ３，３を保護ソケット１，
１の挿通孔１１．１１にその先端側から嵌め込み、鍔縁
３３．３３が保護ソケット１゜１の先端面に衝き当るま
で挿入する。

而してプラグ３，３の基端部は挿通孔１１．１１内で防
食シースＡＳ、ＡＳ端部と接するように位置し、また外
部シースｏｓ、ｏｓはプラグ３，３の係止部３２．３２
に固定され、更にラップシースＬＳ、 ＬＳはプラグ３
，３の先端部から若干その前方に突き出した状態で位置
することとなる。

そして複数の光フアイバ素線り。Ｌは保護ソケット１，
１間の略中央部に導き、ここで接続スリーブ４を用いて
相互に対応する光フアイバ素線り、 Ｌ間を公知の態
様で接続する。

次いで両保護ソケット１，１間に渡した連結杆２゜２に
跨らせて２個のスペーサ６．６を保護ソケット１，１間
の中央部よりも若干両側寄りの位置に介装する。

スペーサ６．６は少し斜めに傾斜させた状態で両連結杆
２，２間に凹部６１．６１を対向させた後、スペーサ６
．６をその軸心線が各保護ソケット１，１のそれと一致
するように起こして凹部６１．６１を介して連結杆２，
２に取り付ける。

光フアイバ素線り、 Ｌの余長分り。

、Ｌｏは例えば８字形にループさせた状態で各スペーサ
６．６における連結溝６３．６３から差し入れて支持孔
６２．６２内に位置させておく。

両保護ソケット１，１間に保護管７を渡し、保護管７を
構成する半割円筒状部分間の接合部は薄いゴムシートあ
るいは接着剤を用いて接着し、また保護管７の両端部は
接着剤あるいはゴムシートで保護ソケット１，１の外周
に固定して内部を密閉する。

そして最後に保護管７の両端部外周から光フアイバケー
ブルに、 Ｋにわたってテーピングして組立てを終了す
る。

かくして両光ファイバケーブルに、 Ｋのテンションメ
ンバＴたる外部シースＯ３は、連結杆２，２によって相
互に一体的に連結されている両保護ソケット１，１に対
し、その波形状外周部がプラグ３．３における６孔３１
．３１周壁に形成した係止部３２、３２に嵌め合わせる
ことによって連結される。

また光フアイバ素線り、 Ｌ及びその余長分り。

、Ｌ。は両スペーサ６．６の支持孔６２．６２内にあっ
て略フリー状態で軽く拘束されていて、温度変化に伴う
光フアイバ素線り、 Ｌの伸縮を許容し、また光フア
イバ素線り、 Ｌの取り出しも連通溝６３．６３を介し
て容易かつ迅速に行なえることとなる。

以上の如く本案品にあってはテンションメンバとしての
波形付金属外部シースを外装した光フアイバケーブルを
接続すべく、その波形付金属外部シースの波形に対応す
る波形を内周面に備えたプラグと、これを挿入固定する
相互に連結された保護ソケットとを組み合せて用いるこ
ととしているため、線材状のテンションメンバに比較し
てその連結が難しいとされている波形付金属外部シース
をこれにプラグを挿入固定し、更にこのプラグをソケッ
トに挿入固定するという簡単な作業で確実、且つ強固に
拘束することができ、外部シース自体には特別の加工を
施す必要がなく、現場作業においても容易且つ迅速な接
続を行い得る。

また光フアイバ素線はスペーサの支持孔間に略フリー状
態で軽く拘束されるので、温度変化に伴う光フアイバ素
線の伸縮が許容されて断線等の事故を招くことがないこ
とは勿論、どのような長さの余長分の収納も可能であり
、しかも光フアイバ素線自体は固定部分をもたないので
伝送特性を劣化させることもない。

更に全体としての構造が簡略化されて部品の製作が容易
であり、低置に供給し得ると共に、接続部の小型化を図
り得る外、他の補助的部材については従来のものをその
まま使用できて経済的でもあるなど本考案は優れた効果
を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであって、第１図は本
案品の使用状態を示す断面図、第２図はその斜視図、 第３図は要部の拡大断面図である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 接続すべきテンションメンバとしての波形付金属外
   部シースを外装してなる光フアイバケーブルの端部を挿
   通させる挿通孔を有し、連結杆で相互に連結された一対
   の保護ソケットと、前記テンションメンバの波形に対応
   する波形を内周面に備え、接続すべき両テンションメン
   バに嵌着した状態でテンションメンバ同士を連結すべく
   各保護ソケットの挿通孔に挿入固定されるプラグと、前
   記連結杆に着脱可能に介装されたスペーサとを具備する
   ことを特徴とする光フアイバケーブル用接続具。 ２ 前記スペーサは中央部に光フアイバ素線の余長分を
   保持する支持孔及び該支持孔から外周に向けて延設開口
   させた連通溝を有する実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の光フアイバケーブル用接続具。