JPH02191768A - セルロース系繊維の糸染め製品およびその製法 - Google Patents

セルロース系繊維の糸染め製品およびその製法

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JPH02191768A
JPH02191768A JP30853788A JP30853788A JPH02191768A JP H02191768 A JPH02191768 A JP H02191768A JP 30853788 A JP30853788 A JP 30853788A JP 30853788 A JP30853788 A JP 30853788A JP H02191768 A JPH02191768 A JP H02191768A
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yarn
resin
ceramic particles
dyed
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Michinobu Kaimori
道信 改森
Junzo Hirata
平田 純造
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CHIYASHIYUU SENSHOKU KK
KANEBO MENSHI KK
Kanebo Ltd
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CHIYASHIYUU SENSHOKU KK
KANEBO MENSHI KK
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、綿や再生繊維等のセルロース系繊維からなる
糸染め製品に対し、麻のような風合いもしくはそれに加
えて保温性を付与した糸染め製品およびその製法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
合成繊維や、綿、再生繊維等のセルロース系繊維からな
る布帛に麻のようなドライ感、クール感を与えるために
、シリカ粒子等のセラミック粒子を含んだ懸濁液、ゾル
溶液をウレタン系、シリコン系、尿素ホルマリン系、グ
リオキザール系、アクリル系、エポキシ系、アセタール
糸環各種の樹脂および触媒とともに付与し、脱水乾燥後
に触媒および高熱の作用で架橋形成させ(いわゆるキユ
アリング)、形成された樹脂膜にセラミック粒子を閉じ
込めることが実用化されている。
〔発明が解決しようとする問題点] このようなドライ惑、クール感を与えるための処理を、
布帛の段階ではなく、糸の段階で行うことが検討されて
いる。しかしながら、パッケージ染色後の糸に対して上
記のような処理を施しても、パッケージの内部と外部で
樹脂濃度の差が大きくなるという問題があった。すなわ
ち、パッケージを乾燥するに際しては、■ドライの熱空
気をパッケージの芯側から外側へと通過させて水分を熱
風に飽和させ、■この空気を冷却することで水分を露滴
除去し、■再度加熱することによりドライの熱空気をパ
ッケージに作用させる、という過程を経るため、水分は
パッケージの外側に移行して蒸発し、この移行に伴って
樹脂もまた内側から外側へと移行することになるのであ
る。したがって、得られる製品に風合い差が生じるばか
りでなく、樹脂による繊維同士のボンディング現象が発
生して糸同士が絡まり解舒性が悪くなりやすい、さらに
、糸染め品の場合には、前記布帛のような高温キユアリ
ングを行うことができず、せいぜい120゛C程度の熱
風乾燥ができる程度である。このため、得られる樹脂膜
の架橋形成割合が小さく、セラミック粒子の固着が不充
分で、洗濯耐久性がない。
また、単なるセラミック粒子ではなく、遠赤外線放射性
のセラミック粒子を糸状菌に固着させると、保温効果の
高い衣料用素材となると期待されているが、上記と同様
、均一な付着が困難であるとともに、その洗濯耐久性に
問題があり、実用化されるには至っていない。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、洗濯
耐久性に優れたセラミック処理がなされて従来にないド
ライ感あるいは保温性が付与されているセルロース系繊
維の糸染め製品と、その製法の捉供をその目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明は、パッケージ染色
された糸状のセルロース系繊維の表面にセラミック粒子
を分布させた状態で、その表面をセルロースと共有結合
しうる反応型樹脂によって被覆したセルロース系繊維の
糸染め製品を第1の要旨とし、パッケージ染色された糸
状のセルロース系繊維の表面をセラミック粒子含有液で
処理する工程と、上記セラミック粒子含有液による処理
と同時またはその後に上記セルロース系繊維を、セルロ
ースと共有結合しうる反応型樹脂の樹脂液によって処理
する工程と、上記処理済品を脱水し予備乾燥したのち引
き続きキユアリングを行う工程とを備えるセルロース系
繊維の糸染め製品の製法を第2の要旨とする。
〔作用〕
すなわち、本発明者らは、セルロース系繊維の糸染め製
品に耐久性あるセラミック処理を施す方法についてさま
ざまな方向から研究を進めた結果、パッケージ染色後の
糸状菌に対し、セラミック粒子を供給して繊維表面にセ
ラミック粒子を分散させ、さらにその上を、セルロース
と共有結合しうる反応型樹脂で被覆するようにすると、
セラミック粒子が、セルロース系繊維とむらなく、かつ
強固に固着した樹脂膜に閉じ込められるため、洗濯耐久
性に優れたドライ感、クール感を有する糸染め製品が得
られることを見いだし本発明に到達した。さらに、乾燥
時には高周波乾燥を使用し、予備乾燥をすることで、パ
ッケージの内部と外部との樹脂濃度の均一化、すなわち
セラミック粒子付着量の均一化が可能となることも判明
した。また、セラミック粒子の中でも、特に遠赤外線放
射効果の高いセラミック粒子を用いると、保温性に優れ
た糸染め製品が得られることがわかり、その用途が拡大
されることがわかった。
つぎに、本発明の詳細な説明する。
本発明は、パッケージ染色された糸状のセルロース系繊
維を対象とする。上記「セルロース系繊維」とは、綿や
ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン等の再生セ
ルロース繊維等、セルロースを主体とする繊維のことを
いう、また、麻のようなドライ感、クール感を付与する
ことが本発明の一つの目的ではあるが、麻に対して一層
耐久性あるドライ感、クール感を付与するため、あるい
は保温性を高めるために本発明を適用してもよい。
したがって、本発明において、セルロース系繊維とは麻
をも含む趣旨である。そして、糸は、パッケージ染色に
よって得られた状態であり、通常、チーズもしくはコー
ンの形状にパッケージ化されている。なお、上記パッケ
ージ染色された糸には、染料を用いずにパッケージ染色
機で精練処理等を行って得られる生成り糸等も含む。
本発明の糸染め製品は、上記パッケージ染色された糸状
のセルロース系繊維表面を、例えばっぎのようにしてセ
ラミック処理を施したものである。
(1)  セラミック粒子のセルロース系繊維表面への
結合 糸状のセルロース系繊維表面にイオン変性したセラミッ
ク粒子を供給する。セルロース系繊維の表面は、特にイ
オン化していすセラミック粒子をイオン化する必要はな
いようにも思われるが、次工程で繊維表面に付与する樹
脂との関係上、イオン変性したものの方が好適である。
そして、その供給方法は、パッケージ染色において染液
を供給するのと同様の要領でイオン変性セラミック粒子
含有液を供給すればよい。上記イオン変性セラミック粒
子含有液とは、セラミック粒子が水等の分散媒に懸濁状
態もしくはゾル状態で分散する分散液、もしくはコロイ
ド溶液等の水溶液である。セラミック粒子としては、T
tO,、Sin、、Zroz 、ZnO,A1.O,、
SnO!等があげられ、特に製品に保温性を与えたい場
合には、これらの中でも遠赤外線放射効果の高いA1.
tOsやZrO□等が用いられる。そして、イオン変性
セラミック粒子含有液としては、例えば市販されている
カチオン変性コロイダルシリカ(CLA−530、共栄
油脂化学工業社製)や、カヂオン変性酸化チタン溶液(
PCY、8興化学研究所製)。
カチオン変性酸化アルミニウム溶液(PC¥−2゜8興
化学研究所製)等があげられる。なお、上記イオン変性
セラミック粒子含有液に異なる種類のセラミック粒子を
混入させるようにして2種類以上のセラミック粒子を繊
維表面に供給するようにしてもよい。また、種類の異な
るイオン変性セラミック粒子含有液自体を混合使用する
ようにしてもよい。
なお、用いるセラミック粒子の粒子径は、5〜50mμ
(ミリミクロン)程度に設定することが好適である。す
なわち、粒子径が5mμより小さいものでは得られる糸
染め製品の改質効果が充分ではなく、逆に50mμより
大きいものでは粗剛感が強くなるとともにセラミック粒
子が繊維表面から離脱しやすくなる1頃向が見られるか
らである。
また、セラミック粒子の配合量は、0.02〜4.0%
owf (繊維重量に対する純分重量、以下同じ)、特
に0.2〜3.0%owfに設定することが好適である
。この範囲内で、特に改質効果が高い。
(2)樹脂によるセラミック粒子の固定上記のようにし
てセラミック粒子が供給された糸状品に、セルロースと
共有結合しうる反応型樹脂およびその樹脂の架橋に適し
た触媒を供給する。
そして、後述するキユアリング工程において三次元的に
架橋反応を進めることにより、セラミック粒子ごと繊維
の非結晶領域に充填しさらには表面を被覆する樹脂膜を
形成させて、セラミック粒子を繊維に強固に固定させる
。樹脂膜形成のために用いる樹脂の配合量は、0.7〜
10.O%owf、特に2.0〜7.0%owf程度(
いずれも純分濃度)に設定することが好適である。
上記樹脂としては、カチオン系のポリアミドエピクロル
ヒドリン樹脂、ポリウレタン樹脂、グリオキザール系樹
脂等があげられ、特にグリオキザール系樹脂が好適であ
る。しかし、通常のグリオキザール系樹脂ではセルロー
スとの反応でホルマリンが生じるため、衣料に対するホ
ルマリン規制上好ましくない。そこで、本発明では特に
低ホルマリン型グリオキザール系樹脂が好適である。ち
なみに、上記グリオキザール系樹脂は、下記のような構
造式を有しており、下記のような反応によりセルロース
と共存結合を形成する。この反応式を後記に示す。
く通常のグリオキザール系樹脂の構造〉〈低ホルマリン
型グリオキザール系樹脂の構造〉くグリオキザール系樹
脂とセルロースの反応〉■通常のタイプ ■低ホルマリンタイプ このように、上記樹脂は、セルロース系繊維表面に供給
されると、セルロース系繊維表面と強力な共有結合を形
成して耐久性の高い樹脂膜を形成する。したがって、前
記セラミック粒子はこの樹脂膜に包み込まれるため容易
に繊維表面から脱落することがなく、洗濯等を繰り返し
てもその特性が変化することがない。
なお、上記樹脂の供給は、前記セラミック粒子の供給と
別工程で行うようにしても、同時に行うようにしても何
ら差し支えはない。
(3)脱水および予備乾燥 上記樹脂が供給された糸状菌を遠心脱水にかけたのち、
熱風乾燥、高周波乾燥等の予備乾燥を行う。なお、熱風
乾燥によって乾燥を行うと、糸状菌の表面から乾燥が進
むため、すでに述べたように水分が順次内側から外側に
移行するのに伴い架橋前の樹脂も外側に移行してセラミ
ック粒子の分布を不均一にさせやすい。したがって、熱
風乾燥に先立ち高周波乾燥を行うか、高周波乾燥のみに
よって乾燥を行うようにすることが望ましい。高周波乾
燥では糸状菌の内部から乾燥が進むため、水分の移行が
少なく、したがって樹脂の移行も少ないからである。
(4)  キユアリング 上記予備乾燥後に、さらに一定の条件下で乾燥を続けて
キユアリングを行う。上記乾燥は90〜120°C程度
の熱風乾燥を行うようにする。この乾燥によって、前記
セルロース系繊維表面に供給された樹脂内で三次元的に
架橋反応が進行して、包み込んだセラミック粒子を閉じ
込めた状態の樹脂膜となる。
このようにして得られた糸染め製品は、セラミック粒子
−の固定によって、綿や再生繊維であっても麻のような
ドライでクールな風合いを持つようになる。ぞして、こ
の風合いが洗濯を繰り返しても損なわれることがないと
いう特長を有する。また、麻製品に上記処理を施した場
合には、麻製品自身の風合いが一層強められるとともに
、その耐洗濯性が向上するという利点を有する。さらに
、これらの糸染め製品はセルロース系繊維品であるため
吸水性にも優れてい乙。したがって、本発明の糸染め製
品は、夏物衣料、スポーツ衣料あるいは肌着等として従
来にない優れた風合いと機能を備えた素材となる。また
、セラミック粒子として遠赤外線放射効果の高いものを
用いると、上記風合いが加味されるのみならず保温性に
も冨むようになる。したがって、肌着等として特に優れ
た素材となる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
[実施例1〜7、比較例1〜12] まず、試験糸として綿糸(30/1)の1 kgコーン
(巻き密度 0.35 g /cd)を準備した。そし
て、下記の薬剤を用い、通常の手順に従ってパッケージ
染色を行った。
く薬 剤〉 精練−35%過酸化水素    5 cc / 1漂白
−苛性ソーダ       2 gelポリオキシエチ
レンアリルフェニル エーテル型活型剤性剤  1g/f 染色−Cibacron Yellow F−3R0,
14%owfScarlet F−3G  O,07%
ohrBlue F−R0,05%owf (以上、ヂバガイギー社製) 結晶芒硝       60 g/f 金属封鎖剤       2g/2 ソーダ灰       10 g、! 洗浄−ポリオキシエヂレンアリルフェニルエーテル型活
性剤   0.5 g / 1すなわち、上記薬剤を用
い、精練・漂白を100°C×30分行い、ついで染色
を30℃で開始し、30分で60°Cに昇温したのち1
0分間保持した。
そして、ソーダ灰を徐々に投入して全量投入後30分保
持した。このあと、洗浄を90°CXl0分行ってから
湯洗い・水洗を行って処理を終了した。
そして、染色に用いたパッケージ染色機を利用し、ひき
続いてコーンの繊維表面にセラミック粒子を供給すると
同時に樹脂液を供給した。供給は40°cxio分行っ
た。
なお、セラミック粒子および樹脂液としては、下記のも
のを準備した。なお、物質の名称のあとに、その物質の
イオン的性質を、A(アニオン)。
C(カヂオン)、N(非イオン)の記号で区別した。
くセラミック粒子〉 ■コロイダルシリカ: CLA−530(共栄油脂化学工業社製)(C)5%o
wf ■アニオン変性コロイダルシリカ: 5yntharesin K−45(バイエル社製)(
A)5%owf 〈樹 脂 液〉 ■ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂:ボーラミン12
0X (東邦化学社製)(C)5%owr ■ポリウレタン樹脂: M−1041(C)          5%咋fエラ
ストロンキャタリス1−64 0.25%owf力テオ
ゲンES−L        O,5%咋fユニガード
Ft−130,25%owf(以上、第一工業社製) ■ポリウレタン樹脂: エラストロン1138  (A>     5%owf
エラストロンキャタリスl−640,25%owf(以
上、第一工業社製) ■酢酸ビニル共重合体樹脂: マーボヅールE1.OO(松本油脂社製)(N)5%o
wf ■酢酸ビニル共重合体樹脂; ビニライ日is (共栄油脂化学工業社製)5%ohf ■ポリアクリレート樹脂: マーボゾールト1 (松本油脂社製)(A)5%owf ■ポリアクリレート樹脂: メイ力セットIIA−1(明成化学社製)(N)5%0
轄[ ■変性ポリビニルアルコール樹脂: KyN−ta’7  (一方社製)(N)5%owf■
水ガラス: 珪酸ソーダ3号(京浜化成社製)(A)10%owf [相]グリオキザール系樹脂: スミテックスレジンMS−19(C) 10%owf スミテツクスアクセレレーターχ−80(N) 3% 0欝f (以上、住友化学社製) ■グリオキザール系樹脂: リケンレジンMS−5(C)    10%owfリケ
ンフィクサーMX−23%咋f @グリオキザール系樹脂: リケンレジンPS−11<C’>  10%O%4fリ
ケンフィクサー台x−23%owf ■グリオキザール系樹脂: リケンレジンMS−26(C)  10%owfリケン
フィクサーLTC−282%0呵■グリオキザール系樹
脂: リケンレジンMS−110(C)  10%owfリケ
ンフィクサーLTC−282%0胃f(以上、三木理研
社製) 上記セラミック粒子および樹脂を供給したコーンをパッ
ケージ染色機から取り出して下記の条件で脱水および乾
燥を行い、目的とする糸染め製品を得た。
く脱水条件〉 遠心脱水機を用いて脱水を行い、水分率を7・0%とし
た。
〈乾燥条件〉 高周波乾燥で水分率を9%としたのち、熱風乾燥を10
0°Cで30分間行った。
そして、各糸を、同一&W機で同一仕様の編み地に仕立
て、実用洗濯試験(JIS 0217,103法)を行
って実用洗濯後の風合いを調べた。その結果を下記の第
1表に示す。
(以下余白) 第一−1−一よ 傘1:実用洗濯20回後のドライ感 り−ル感を評価した。
」二記の結果から、カヂオン系樹脂を用いた実施例品は
いずれも良好な風合いを示していることがわかる。そし
て、これらの中でも特にグリオキザール系樹脂を用いた
実施例3〜7品が糸の解舒性にも優れており実用的であ
ることがわかる。これに対し、アニオン系もしくは非イ
オン系樹脂を用いた比較例品はいずれも糸の解舒性もし
くは洗濯後の風合いが恋く、本発明の目的を達し得ない
ことがわかる。
(実施例8.9、比較例13〕 脱水・乾燥・キユアリング条件を、下記の第2表に示す
ように代えた。それ以外は実施例3と同様にして目的と
する糸染め製品を得た。
(以下余白) これらの実施例3,8.9品および比較例13品につい
て、下記のようにして風合いとシリカ粒子の均一分散性
を評価した。
く風合い評価〉 各県を、コーンの君側部分を取り出して同−馬機で同一
仕様の編み地に仕立て、実用洗濯試験(JIS 021
7,103法)を行って実用洗濯30回後の風合いを調
べた。
くシリカ粒子の均一分散性〉 各県を、コーンの君側、内部、外側の3つの部分に分け
て取り出し、それぞれの糸を同一編機で同一仕様の編み
地に仕立て、蛍光X線分析機(理学電気工業社製)にか
けて珪素を定量した。
これらの結果を下記の第3表に示す。
(以下余白) 上記の結果から、高周波乾燥を用いていないものはシリ
カ粒子がコーン外側に偏在して好ましくないことがわか
る。これは、熱風乾燥時に水分がコーン内を移行するに
つれて流動的な状態にある樹脂が同じく移行するためと
考えられる。そして、風合いの耐洗濯性も余りよ(ない
。しかし実用品として特に問題となる程ではない。これ
に対し、比較例13品はキユアリングを行っていないの
で、シリカ粒子がすぐに脱落して風合いに耐洗濯性がな
く、実用的でない。
また、上記実施例3品と比較例13品について、シリカ
粒子の固着量と風合いの関係について、実用洗濯回数を
増やしながら測定した。シリカ粒子の固着量は、前記シ
リカ粒子の均一分散性を評価する場合と同様にして珪素
の定量を行って調べた。
これらの結果を下記の第4表に示す。
(以下余白) 上記の結果から、良好な風合いを保つためには、珪素量
が0.20%以上あれば問題ないことがわかる。そして
、洗濯を繰り返しても珪素量が上記値以上に維持される
ようにするには、乾燥後にキユアリングを行うことが必
要であることがわかる。
〔実施例10) セラミック粒子および樹脂の供給条件を下記のように変
えた。
くセラミック粒子の供給条件〉 CLA−530to%owf く樹脂の供給条件〉 スミテックスレジン N5−19 20%owfスミテ
ツクスアクセレレーター X−806%owf それ以外は比較例13と同様にして目的とする糸染め製
品を得た。そして、実用洗濯を行いその風合いとシリカ
粒子固着■の変化を調べた。
これらの結果を下記の第5表に示す。
(以下余白) 囲−5−表 上記の結果から、セラミック粒子および樹脂の供給量を
倍増させても、キユアリングを行わない場合には、繊維
表面に形成される樹脂膜が脱落しやすいことがわかる。
なお、実施例3品と実施例9品について、ホルマリン溶
出が問題にならないかどうか、糸の段階でそのホルマリ
ン溶出量をアセデルアセトン法にしたがって測定した。
その結果を下記の第6表に示す。
(以下余白) ニー」L−尺 7と同様にしてパッケージ染色を行った。そして、染色
に用いたパッケージ染色機を利用し、ひき続いてコーン
の繊維表面に下記のセラミック粒子と樹脂液を供給した
。供給は40°CXl0分間行つこれに対し、厚生省(
第34−号)に基づくホルマリン規制値は下記の通りで
あり、実施別品はいずれも乳幼児用衣料を除いて各種の
衣料への通用が可能であることがわかる。
くホルマリン規制値〉 乳幼児用・・・A−Ao≦0.05 下着用 ・・・ 75PPM以下 中衣用 ・・・300PPM以下 外衣用 ・・・500PPM以下 *なお、PPM−μg/gである6 〔実施例11’i 試験糸として綿糸(30/1)のi kgコーン(,2
き1度 0.35 g /c+j)をtpmb、実施例
】〜くセラミック粒子〉 カヂオン変性酸化アルミニウム溶液 (PCY−2,日興化学研究所製) 固形分換算   2,0%咋f く樹脂液〉 スミテックスレジンMS−19(住友化学社製)15%
owf スミテックスアクセレーターX−80(同上)5%oh
f そして、上記処理がなされたコーンを遠心脱水機にかけ
て脱水を行い、水分率を60%とした。
このコーンをさらに高周波乾燥機にかけて水分率を10
%としたのち、熱風乾燥を90°Cで30分間行い、目
的とする糸染め製品を得た。
〔実施例12] セラミック粒子として、カチオン変性酸化アルミニウム
溶液(PCY−2)1%owf  (固形分換算)と、
カチオン変性酸化ジルコニウム溶液(PCY−2,日興
化学研究所製)1%osf  (固形分換算)の混合液
を用いた。それ以外は上記実施例11と同様にして、目
的とする糸染め製品を得た。
このようにして得られた2種類の糸染め製品と、セラミ
ック粒子および樹脂液による処理を行わない未処理の糸
染め製品(比較例14品)とを、それぞれ編み立て(M
i織:天竺、目付:210g/n?)L、下記の試験に
供した。
〈保温性評価試験〉 サーモラボ■型(加応チック社製)を用い、プレート温
度を36.5 ’Cに保ってヒータの消費電力を測定し
た。環境は20″C×65%R11,無風状態とした。
したがって、保温効果の高いものほど小さい値となる。
く遠赤外線放射能力評価試験〉 編み地を、遠赤外線パワーメーター(オブテックス社製
)にかけて1■み池から放射される遠赤外線を測定した
。測定は、編み地を28°Cに加温した場合と100 
’Cに加温した場合のそれぞれについて行った。
〈付与されたセラミック粒子の耐洗濯性〉実用洗濯(J
IS 0217,103法)前後におけるアルミニウム
量を、蛍光X線分析機(理学電気工業社製)にかけて測
定した。
これらの試験結果を下記の第7表にまとめて示す。
(以下余白) 上記の結果から、実施別品は比較測高に比べ保温性に優
れており、しかも糸に供給されたセラミック粒子が繰り
返し洗濯されても殆ど脱落しないものであることがわか
る。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明のセルロース系繊維の糸染め製品
は、セラミック粒子が繊維表面に分布した状態で特殊な
樹脂によって被覆され固定されているため、洗濯によっ
て脱落することがない。したがって、洗濯を繰り返して
もセラミック粒子に由来する麻のようなドライ惑、クー
ル感、あるいは遠赤外線放射による保温性が長く維持さ
れるという、従来糸染め製品では実現できなかった優れ
た効果を実現するものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)パッケージ染色された糸状のセルロース系繊維の
    表面にセラミック粒子を分布させた状態で、その表面を
    セルロースと共有結合しうる反応型樹脂によつて被覆し
    たことを特徴とするセルロース系繊維の糸染め製品。
  2. (2)上記セラミック粒子が、遠赤外線放射物質である
    請求項(1)記載のセルロース系繊維の糸染め製品。
  3. (3)上記セルロースと共有結合しうる反応型樹脂が、
    低ホルマリン型グリオキザール系樹脂である請求項(1
    )または請求項(2)記載のセルロース系繊維の糸染め
    製品。
  4. (4)パッケージ染色された糸状のセルロース系繊維の
    表面をセラミック粒子含有液で処理する工程と、上記セ
    ラミック粒子含有液による処理と同時またはその後に上
    記セルロース系繊維を、セルロースと共有結合しうる反
    応型樹脂の樹脂液によつて処理する工程と、上記処理済
    品を脱水し予備乾燥したのち引き続きキュアリングを行
    う工程とを備えることを特徴とするセルロース系繊維の
    糸染め製品の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000503601A (ja) * 1996-01-22 2000-03-28 マイクロン テクノロジー,インコーポレイテッド 共有結合粒子を有する研磨パッドおよび研磨パッドの製造方法
KR100387284B1 (ko) * 2000-03-14 2003-06-12 조성웅 염색용 바이오 분산 염료 제조 및 사용방법
US8575045B1 (en) * 2004-06-10 2013-11-05 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army Fiber modified with particulate through a coupling agent
CN109054507A (zh) * 2018-07-20 2018-12-21 中南林业科技大学 碱性钛溶胶固色剂及其制备方法和应用

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