JPH0351363A - 高遠赤外線放射性の脱臭繊維製品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 織物、編物、レース、組物、フェルト、不織布などは繊
維を原料として作られる繊維製品で主として衣服材料と
して用いられている。

これらは繊維を紡績、加ねんなどによって集合させて糸
をつくり、その糸を材料として製織、編織などの工程を
経て布とするか、あるいは繊維を縮充、接着などによっ
て直接集合させて布状としたものである。

また紡織加工により糸や布をつくる繊維を紡織繊維、紡
織繊維の中で衣服の原料となるものを衣服繊維と呼んで
いるが、紡織繊維を大別すると次の通りになる。

以上のうち本発明の主要対象は半合成繊維のセルロース
系にある。

セルロースを無水酢酸によってエステル化すると酢酸反
応により、セルロース中の水酸基が酢酸基と置き替えら
れ、三酢酸セルロースが生成する。

この三酢酸セルロースを適当な溶剤に溶かし紡糸して得
られる繊維がトリアセテートである。

また三酢酸セルロースに水を加えて加熱し、けん化反応
を起こしてジアセテートとする。

これをアセトンに溶解して紡糸するとアセテートが生成
する。アセテート及びトリアセテートの断面は他の天然
繊維あるいは合成繊維の円形と異なり、Ｙ型梅花やクロ
ーバの葉に似た形をしており比表面積が大きい。

アセテートは平滑で絹に似た光沢があり、羊毛に似た風
合をもっており服地、和装小物類、シャン、裏地、ネク
タイ、スカーフ、寝具類などの衣料用のほか、たばこの
フィルター、カーテン、洋傘などの用途があり、アセテ
ートを集束し巻縮を与えた後、一定の長さにカットした
ステープルは他の繊維と混紡して服地、毛布などに用い
られている。

但し遠赤外線の熱輻射による保温、代謝促進等の保健医
療及び脱臭効果は期待し得べきものではない。

〔従来技術］ アセテートに脱臭効果を付与するため活性炭粉末を充填
、吸着させる方法が採用されつつあるが、色の点で清潔
感、商品価値の低下はさけられず、遠赤外線効果はない
。

〔問題を解決するための手段〕

本発明者らは高い遠赤外線放射強度を有し更にアンモニ
ヤ等の悪臭ガスを効率よく吸着、脱臭する白色のセラミ
ックスをアセテートに充填又は吸着させる事を主体に、
種々のセラミックス粉体について検討を重ねた結果、セ
ラミックス粉体の遠赤外線放射強度を左右する因子とし
て粉体の組成材質と併せ、粒度が細かければ細かい程、
粒度の均一性が高ければ高い程同じ材質であっても、遠
赤外線の放射率は顕著に向上し得るものである事を見出
しその効果を実証し得た。

また、その遠赤外線放射体も、混合する一方の粒子表面
に他方の粒子を吸着せしめて改質する手法により、その
吸着すべき粒子を５００Å以下望ましくは２００Å以下
に微細化することが必要条件で、表現を変えれば改質粒
子表面の凹凸がはげしく比表面積が大きくなる程遠赤外
線放射率及び脱臭率がより高くなる事が判明した。

その手法としては、先に本発明者らが出願した特願昭６
３−１９２７８１号を基本とするもので、本発明の場合
次の方法によるものである。

即ち、０．５μ以下の粉体、例えば含水珪酸又は無水珪
酸もしくはＴｉｅ、（以下原核物質と称す）の水懸濁液
を攪拌し乍らＡ＃Ｃ１３もしくはアルミン酸ソーダ、珪
酸ソーダ等をＨＣｆで中和してアルミナ、シリカの水和
物を生成させる。

この際、これらの水和物は該懸濁液中の原核物質の表面
に針状又は膜状になって析出、吸着される。

これらの水和物は主として１００〜２００人の超微細粒
子で、しかも凝集する事なく均一に原核物質の表面を被
覆した状態のアルミナ、シリカによる改質物が得られる
。従ってこの懸濁液を脱水、乾燥した改質物に関連して
、例えば含水珪酸にアルミナ水和物を吸着せしめたもの
は、含水珪酸−アルミナ水和物−含水珪酸の配列が非常
に均質で、含水珪酸に対し別に生成させたアルミナ水和
物を混合した場合とはその均一性を全く異にしたもので
あり、アルミナ水和物の粒子を単独で１００〜２００人
に調整する事は困難で、通常３０００人程度０粒径が優
れた超微粒子とされている。

本発明の方法による粒子は比表面積が大きく、これら粒
子を充填、吸着せしめた繊維製品は高い遠赤外線放射強
度を示すと共に、優れたガス吸着性例えば高いアンモニ
ヤ脱臭率を示すものである。

〔発明の構成〕

本発明構成の要点を列記すると次の通りである。

１、粒子径が０．５　ｔｔｍ以下の含水珪酸又は無水珪
酸もしくはＴｉＯ□などの微細粒子にアルミナあるいは
シリカ水和物を吸着させて表面を改質する事により遠赤
外線高放射率放射体及び優れた脱臭粉体を得る。

２、表面改質の手法としては、改質されるべき原核物質
の懸濁液中で、アルミナあるいはシリカの水溶液とその
中和液とを同一系内で反応させる事により、原核物質上
に５００Å以下の超微細な状態でアルミナあるいはシリ
カ水和物を均一に析出吸着させる。

３、生成した粉体をアセテートを主体とする繊維に充填
、吸着せしめ高遠赤外線放射性の脱臭繊維製品を作成す
る。この場合繊維としては天然及び他の合成繊維を対象
とするものである。

以下本発明による高遠赤外線放射性脱臭繊維製品の製造
を実施例により示す。

実施例１ 平均粒径０．２　ｔｒｍ　の含水珪酸（ＯＫＴ社製）１
０ｋｇを１０ボの水中に分散させる。これに生成すべき
アルミナ水和物がＡｆｆｉ、Ｏ，・３ＨｔＯで３ｋｇに
なる様に調整した量のＡ／ＩＣｊｌ！、を加え、さらに
中和当量のＮＨ，ＯＨを添加して含水珪酸の表面に粒径
１００人のアルミナ水和物を析出吸着させた後、フィル
タープレスで脱水し、１００℃で乾燥、ハンマーミルで
解砕した後、アセテート繊維に３％充填し、６デニール
の高遠赤外線放射性脱臭糸を得た。

実施例２ 実施例１と同様にして分散させた平均粒径０．２−のＴ
ｉＯ！１０ｋｇに５ｉｏｔとして３ｋｇになる様調整し
た３号水ガラスを加え、さらに中和当量のＨ（ｌを添加
する事により、表面を膜状のシリカで改質したＴｉｅｔ
改質物を得、実施例１と同様にアセテート繊維に３％充
填し、６デニールの高遠赤外線放射性脱臭糸を得た。

比較例１ 実施例工における充填物のない６デニールのアセテート
糸。

比較例２ 実施例１で原核物質として利用した含水珪酸を表面改質
する事なく、アセテート繊維に３％充填した６デニール
の糸。

参考例 実施例１．２及び比較例１．２の糸につき、次の方法で
遠赤外線放射率及びＮＨ，の脱臭率を測定した。

１）遠赤外線放射率の測定法 赤外分光光度計（日本分光工業■製Ａ−３０２型）に補
助光学針を設置し、黒体を標準試料とし、それとの比較
値をプロットするＤｅｔｅｃｔｏｒにより２ｐｍ〜３０
Ｊｍの波長別赤外線放射強度を測定し、夫々５〜１５４
（１００°Ｃ）の遠赤外線放射強度の積分平均値を、実
施例Ｉの５〜１５−平均値を１００％とした時の相対強
度比で表示した（滋賀県立信楽窯業試験場法）。

２）脱臭率の測定法 （１）各試料を１１０’Ｃに保たれた乾燥器内で３時間
乾燥したのちデシケータ−内で放冷したものを吸着実験
に供した。

（２）吸着容器は内容積が１２１５０．ｄのガラス製で
あり、容器内のガスを攪拌するために底部にマグネチッ
クスクーラーを設置する。

（３）アンモニヤ濃度は北沢産業■のガス検知管により
測定した。

（４）吸着実験 別容器に高濃度のアンモニヤガスを用意しておき、これ
からマイクロシリンジで一定量を抜き取り、吸着容器に
注入する。５分間攪拌後、ガス検知管で吸着容器内のア
ンモニヤ濃度を測定する。

この操作を数回行なう。

次に吸着剤を１ｇ秤量し、吸着容器に入れ、先と同様に
アンモニヤガスを一定量マイクロシリンジで抜き取り注
入する。５分間攪拌後アンモニヤ濃度を測定し減量を算
出する（大阪市立工業研究所法）。

３）測定結果 ＊）市販の椰子殻活性炭粉末の脱臭率は３７％であった
。

〔発明の効果〕

含水珪酸などの原核物質をアルミナ、シリカ水和物等の
超微粒子で被覆改質する事により、非常に高い遠赤外線
を放射し、かつアンモニヤ等悪臭に対する脱臭率の高い
粉体が得られる。その素材をアセテート等の繊維製品に
充填吸着させ、衣料用などに利用する事により、遠赤外
線の熱輻射による保温、代謝促進等の保健医療及び脱臭
機能の効果が発揮され、関連業界への多大の貢献が期待
されるものである。この製品は繊維製品以外にも脱臭を
目的とする業界、例えば食品°包装及びトイレタリー関
連、クーラーフィルター、自動車及び室内インチリヤ等
にも勿論利用可能である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）遠赤外線の放射強度が高く、アンモニヤガス等の脱
   臭率が優れた粉体を充填または吸着させた高遠赤外線放
   射性の脱臭繊維製品。 ２）繊維としてアセテート、トリアセテートあるいは酸
   化アセテートを主体とし、これに他の天然繊維、化学繊
   維を復合した繊維を用い、これらの高遠赤外線放射性脱
   臭繊維より成る糸、布等からなる特許請求の範囲第１項
   記載の高遠赤外線放射性の脱臭繊維製品。