JPH02181062A - 断熱エンジンの制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はディーゼルエンジンの燃焼室にセラミックス素
材を採用した断熱エンジンにて、酸素富化装置により酸
素が富化された吸気により運転する断熱エンジンの制御
装置に関する。

（従来の技術） 近年、ディーゼルエンジンのシリンダライチ、シリンダ
ヘッド、ピストンヘッド、ピストンリング、バルブ、吸
・排気口などエンジンの燃焼室の主要部分にセラミック
スなどの断熱素材を用いた断熱エンジンが開発されてい
る。

この種の断熱エンジンでは、シリンダライチやシリンダ
ヘッドなどの冷却を必要としないので、ラジェータ・シ
ステムが不要となって、エンジンの構造が簡単になるば
かりか、燃料の燃焼熱を放熱しないため、熱エネルギー
の損失が少なくて熱効率の良好なエンジンが得られる。

方近年、高分子素材の研究により酸素を透過させて空気
中の酸素の分量を富化させる高分子薄膜が開発され、一
部にはエンジンの吸気用に酸素富化膜により酸素に富ん
だ空気を用いる試みもなされている。

（発明が解決しようとする課題） 上述のような断熱構造を用いた圧縮着火式ディーゼルエ
ンジンでは、断熱されて高温度の壁温に触れて断熱圧縮
される空気は、圧縮端にて高温高圧となるので、燃料の
燃焼により窒素酸化物（ＮＯｘ）の生成や、スート生成
の原因となる虞がある。

また、断熱エンジンに酸素を富化した吸気を用いると、
通常の圧縮比では作動ガス温度が高くなりすぎて、損失
が増大するという欠点が生ずる。

本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、
その目的は酸素の富化された空気を吸気する断熱エンジ
ンにおいて、ＮＯｘやスートの生成を抑えようとする断
熱エンジンの制御装置を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本発明によれば、吸気流路に酸素富化装置を備えたディ
ーゼル型のエンジンの燃焼室を断熱構造とした断熱エン
ジンの制御装置において、エンジンの回転数を検出する
回転センサと、エンジンに供給する燃料流量を検出する
負荷センサと、エンジンに供給する富化空気に外気を導
入する負圧制御弁とを設けるとともに、前記回転センサ
と負荷センサとからの検出信号に基づき酸素富化装置の
富化促進手段と負圧制御弁との制御により、エンジンの
吸気を燃料流量に対応する酸素量を有する低圧の酸素富
化空気に制御する富化空気制御手段を備えた断熱エンジ
ンの制御装置が提供される。

（作用） 本発明ではエンジンの回転センサと負荷センサからの検
出信号に基づき、酸素の富化促進手段となる送風ポンプ
および吸引ポンプと、負圧制御弁とを制御するので、エ
ンジンへの供給燃料流量に対応する酸素量を含んだ低圧
空気が燃焼用空気としてエンジンに供給される作用があ
る。

（実施例） つぎに本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明
する。

第１図は本発明の一実施例を示す構成ブロック図である
。

同図において、１はエンジンであり、断熱型ディーゼル
エンジンて、シリンダライナ、シリンダヘッド、ピスト
ンヘッド、ピストンリング、バルブ、吸・排気口などの
燃焼室の主要部分に断熱材となるセラミックスを採用し
たものである。

１１は負荷センサで、エンジン１に供給される燃料の流
量を検出するもの、１２は回転センサで、エンジン１の
回転数を検出するもの、１３は圧力・温度センサでエン
ジンへの吸気圧および吸気温度を検出するもので、これ
らの各種センサの発する検出信号は後述するコントロー
ラに送信される。

２は酸素富化装置で、酸素富化膜２１を有して送風ポン
プ３より送気される圧力の高い空気中から酸素のみを酸
素富化１１１Ｊ２１により透過させるもので、透過され
た酸素に富んだ空気は吸引ポンプ４により吸引されてエ
ンジン１に送気され、燃焼用空気となるものである。ま
た、２２は酸素濃度センサで、酸素富化装置２の富化空
気の出力側に設けられ、エンジン１の吸気の酸素濃度を
検出し、検出信号をコントローラ５に送信する。

なお、酸素富化膜２１には、例えばジメチルシロキサン
とポリカーボネートとの共重合体からなる０、１μｍ程
度の薄膜が用いられ、圧力の高い空気中から酸素のみを
透過させる特性があり、通常より酸素濃度の高い空気が
得られるものである。

６は負圧制御弁で、エンジン１の吸気管１４に配置され
、エンジン１の吸入気の酸素濃度に応じて吸入空気量が
制御されるとともに、必要最小限の圧縮比となるよう空
気量が制御されるものて、前述の送風ポンプ３、吸引ポ
ンプ４などと同様に制御指令はコントローラ５から発令
されるものである。

コントローラ５はマイクロコンピュータ構成のもので、
演算処理を行う中央処理装置、演算処理手順や制御手順
などを格納する各種メモリ、人／出力ポートなどを備え
ており、前記の各種センサからの検出信号が入力される
と、所定の演算処理か行われ、格納された制御手順に基
づいて、送風ポンプ３、吸引ポンプ４、負圧制御弁６な
どに制御指令が発せられる。

なお５１はバッテリで、コントローラ５などに電源を供
給するものである。

第２図は本実施例の作動の一例を示す処理フロー図であ
り、つぎに同図を使用してその作動を説明する。

ステップ１および２において、エンジン１に設けた回転
センサ１２および負荷センサ１１からの検出信号よりエ
ンジン回転数と負荷の状態を読取る。

読取ったこれらの信号に基づいて送風ポンプ３、吸引ポ
ンプ４の出力や、負圧制御弁６の開度などの演算がステ
ップ３にて行われ、ついでこの結果によりステップ４，
５．６にて送風ポンプ３と吸引ポンプ４の駆動および負
圧制御弁６の制御が行われる。

ステップ７ではエンジンへの供給燃料流量に応じた最適
な酸素の濃度量の演算が行われて演算値０２Ｑの値が求
められ、ついで酸素富化装置２が作動後における酸素濃
度センサ２２や圧力・温度センサ１３の検出信号から求
められる酸素量のｏ２Ｑ１と０２Ｑとがステップ８にて
比較される。そして、０２　Ｑ＞０２　Ｑｌのときはス
テップ９に進んで負圧制御弁６を絞るとともにステップ
１０にて送風ポンプ３と吸引ポンプ４の出力を増加させ
て酸素富化装置２の作動を促進させることになる。

つぎにステップ１１では０２Ｑとｏ２Ｑ１との比較が行
われ、０２Ｑ〈０２Ｑ１の場合はステップ１２に進んで
送風ポンプ３と吸引ポンプ４との作動状態と、負圧制御
弁６の制御位置とをそのままにして所定の時間作動させ
た後、ステップ１に戻って前記のフローを繰返すことに
なる。

なお、ステップ８にて０２Ｑ〈０２Ｑ１の場合はステッ
プ１３に移行し、負圧制御弁６の開度を増すとともに、
ステップ１４にて送風ポンプ３と吸引ポンプ４の出力を
減少させて酸素富化作動を減じ、ステップ１５にて０２
Ｑと０２Ｑ１とを比較する。そして０２　Ｑｌが小さい
ときは、ステップ１６にて送風ポンプ３、吸引ポンプ４
および負荷制御弁６の制御を現状のままで暫時運転の後
、ステップ１に戻ることになる。

以上、本発明を上述の実施例によって説明したが、本発
明の主旨の範囲内で種々の変形が可能であり、これらを
本発明の範囲から排除するものではない。

（発明の効果） 本発明によれば、酸素富化装置を備えて酸素の富化され
た空気を吸気とする断熱エンジンの回転センサと負荷セ
ンサとからの検出信号に基づいて、酸素富化装置に関連
する送風ポンプおよび吸引ポンプの作動と負圧制御弁と
の制御により、エンジンの吸気を燃料流量に対応する適
正な酸素量を有する低圧力の空気に制御してエンジンに
送り込むので、燃焼における圧縮端の圧力や温度の上昇
が抑制できることにより、ＮＯｘやスートの生成が抑え
られるとともに、エンジンの効率が向上する効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す構成ブロック図、第２
図は本実施例の作動の一例を示す処理フロー図である。 １・・・エンジン、２・・・酸素富化装置、３・・・送
風ポンプ、４・・・吸引ポンプ、５・・・コントローラ
、６・・・負圧制御弁、１１・・・負荷センサ、１２・
・・回転センサ、２２・・・酸素濃度センサ。 特許出願人　株式会社いずＸセラミックス研究所化　理
　人　弁理士　　辻　　　　實

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）吸気流路に酸素富化装置を備えたディーゼル型の
   エンジンの燃焼室を断熱構造とした断熱エンジンの制御
   装置において、エンジンの回転数を検出する回転センサ
   と、エンジンに供給する燃料流量を検出する負荷センサ
   と、エンジンに供給する富化空気に外気を導入する負圧
   制御弁とを設けるとともに、前記回転センサと負荷セン
   サとからの検出信号に基づき酸素富化装置の富化促進手
   段と負圧制御弁との制御により、エンジンの吸気を燃料
   流量に対応する酸素量を有する低圧の酸素富化空気に制
   御する富化空気制御手段を備えたことを特徴とする断熱
   エンジンの制御装置。
2. （２）前記富化促進手段は酸素富化装置に送気する送風
   ポンプと、酸素富化装置の作動による酸素富化空気を吸
   引する吸引ポンプであることを特徴とする請求項（１）
   記載の断熱エンジンの制御装置。