JPH0216426B2 - - Google Patents

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JPH0216426B2
JPH0216426B2 JP9895882A JP9895882A JPH0216426B2 JP H0216426 B2 JPH0216426 B2 JP H0216426B2 JP 9895882 A JP9895882 A JP 9895882A JP 9895882 A JP9895882 A JP 9895882A JP H0216426 B2 JPH0216426 B2 JP H0216426B2
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JP
Japan
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layer
porosity
fibers
fiber
fiber aggregate
Prior art date
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Expired
Application number
JP9895882A
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English (en)
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JPS58218543A (ja
Inventor
Shigenori Fukuoka
Kazuyoshi Tsuchida
Takashi Harada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、建物の壁装材に関するものであり、
更にくわしくは、屋内において発生する水蒸気を
透湿により屋外に除去し、壁面温度低下時の表面
結露を防ぐための壁装材に関する。
従来、室内では生活還境下で多くの熱、水蒸気
が発生し、その後、室内温度が低下すると、壁面
温度が露点以下になり結露現象が起る。この現象
は、室内、特に地下室などで多く見受けられた。
結露状態が永く続くと、カビが発生し、壁面の美
観上または、居住者の健康上好ましくなかつた。
本発明者らは、結露現象の生じない壁装材につ
いて鋭意検討した結果、本発明に到つたものであ
る。
即ち、本発明は、撥水性多孔質膜と繊維集合体
とよりなり、繊維集合体は厚み方向において多孔
度率が小から大になるように構成されており、少
なくとも繊維集合体の多孔度率の小さい側に撥水
性多孔質膜が配されている壁装材である。
以下、本発明を詳細に説明する。
撥水性多孔質膜とは、水は通過させず、水蒸気
状態の時は通過できる孔を多数有するシート状物
であり、例えばポリエチレン、ポリスチレン、テ
フロンなどの製膜時に特定の熱処理やテンシヨン
をかけることにより製造される。その孔径は0.5
〜100μmであり、水蒸気透過量と耐水圧のバラ
ンスから0.5〜50μmが好ましい。
ここで、撥水性とはJIS L1000−1976に定めら
れたスプレーテストで70点以上を示す状態をい
う。該多孔質膜は、補強材として通常の有機、無
機繊維よりなる織物などで補強されていてもよ
い。
繊維集合体とは、無機、有機を問わず、繊維状
物の集合体を意味し、集合体形成の方法として
は、不織布状、スパンボンド状、織編物状で、、
つ、ニードルパンチの如く接着剤のないボンド方
式や接着剤のあるボンド方式などで集合形成され
た形態をいう。また、ガラス繊維ウエブの如く、
単に繊維が並べられた後、針金などで形態保持さ
れているものでもよい。
繊維集合体に於ける多孔度率とは一定容積中に
充填される繊維量で定まり、多孔度率は次式で表
わされる。
P=(V−M/S)/V×100(%) 但し、V:繊維集合体が占める全容積 M:充填されている繊維の重量 S:繊維の比重 したがつて、多孔度大とは上式からも明らかな
ように一定容積につめられている繊維重量が少な
いことを意味し、多孔度小とは逆に、一定容積に
つめられている繊維重量が多いことを意味する。
繊維集合体の厚み方向に多孔度率の変化をもたせ
るには、例えば不織布などで同一面積に於て同一
重量の繊維を用い、その積層厚さを変えることに
よつて得られるし、また、繊維太さを変化させる
ことによつても多孔度率を変化させることができ
る。この際、一層構造で連続的に密度を変化させ
たものでもよいし、また、二層構造とし、一層を
多孔度率を小さくし、他層を多孔度率を大きくし
たものを積層してもよいし、また、三層構造とし
て多孔度率を大中小としたものを積層してもよい
し、また、多層構造で多孔度流が順次大〜小のシ
ートを多数層積層したものでもよい。不織布など
に於て、その繊維間の結合はニードルパンチまた
は熱押圧による成型などの接着剤なしの結合であ
つてもよいし、また、接着剤による結合であつて
もよい。しかし、後者の場合、繊維間隙を接着剤
で完全に埋めてしまうのは好ましくない。
繊維集合体の多孔度率値としては多孔度率が小
さい場合、即ち、繊維の密な場合で30〜35%、多
孔度率が大きい場合、即ち、繊維の疎な場合で80
〜85%が壁装材を形成し得る限界である。また、
厚み方向における多孔度の変化の割合は大きけれ
ば大きい程好ましいが、通常、多孔度率の差で約
10%以上ある方が好ましい。また、繊維の太さは
特にこだわらないが、直径5〜7μmから60〜70μ
mの範囲のものまで用いることができる。繊維集
合体の厚さは保温効果を考慮して2mm以上必要で
あり、特に好ましくは5〜100mmである。具体的
に繊維集合体の厚み方向において多孔度率が小か
ら大になるようにするには、特に好ましいのは、
例えば、厚み方向において疎水性合成繊維の多孔
度率が小さい層(A層)、前記A層の片側に疎水
性合成繊維と吸湿能のある繊維が混合され、前記
A層より多孔度率の大きい層(B層)、前記B層
のA層と反対側に表面親水性を示す繊維で、且
つ、B層より多孔度率の大きい層(C層)よりな
る繊維集合体が適当である。A層、B層、C層の
厚み比は特に限定されないが、B層の厚みが全体
厚みの20〜30%で、かつ、A層とC層の厚み比が
1:3〜3:1が好ましく、特に好ましいのはA
層:B層:C層が40:20:40のものが作用効果の
点で好ましい。
疎水性繊維とは65%RH、20℃に於ける水分率
が2%以下の繊維であり、例えば、ポリエステル
繊維、アクリル繊維、塩化ビニル系繊維、ガラス
繊維などが含まれる。表面親水性繊維とは、内径
10mmのガラス管に多孔度率70%になるように繊維
を充填し、ガラス管の下端10mmを水に浸漬した
時、毛管現象によるガラス管内の水面上昇が浸漬
から5分後で30mm以上を示すものをいう。例え
ば、アクリル繊維、セルロース系繊維、親水性の
改良されたポリエステル繊維などである。
吸湿性繊維とは、65%RH、20℃に於ける水分
率が5%以上の繊維であり、例えば、綿、麻、羊
毛などの天然繊維、ビスコース・レーヨンなどの
再生繊維などである。
前記多孔質膜は、繊維集合体の多孔度率の小さ
い側に配されることが必要である。多孔質膜と繊
維集合体とは接着により接合されるが、その場
合、全面接着しないで点状、線状、網目状に接着
されることが好ましい。
本願発明の壁装材は、家屋建設にあたつて、多
孔度率の小さい側、即ち、多孔質膜側を室内側に
配することが好ましい。その理由は次に述べる通
りである。
地下室あるいは屋内において、屋外に比して室
内側が高湿になつた時(水蒸気圧が高くなつた
時)、水蒸気は多孔質膜および繊維集合体を通つ
て、屋外へ移動する。水蒸気の移動に当つては、
多孔度率が大きい程、移動速度が速くなるため、
繊維集合体層の多孔度率が室内側から室外側へ行
くに従つて、順次大きくなつているので、室内側
から室外への水蒸気の移動が迅速に効果的に行わ
れる。一方、逆に、室内に比して屋外の水蒸気圧
が高くなつた時は、水蒸気の移動は室内方向へ向
うが、繊維集合体層の多孔度率差によつり、ま
た、多孔質膜の性質によつりその移動速度は遅い
が、集合体中での水蒸気密度が増し、ついには繊
維集合体層で結露する。繊維集合体層で結露した
水分は、繊維の毛細管現象によつて上部へ移動す
るか、あるいは最屋外層の多孔度率が大きい層へ
移動し、再び気化するので、室内の水蒸気の流入
は防ぐことができる。この時、繊維集合体層を厚
み方向において、疎水性合成繊維の多孔度率が小
さい層(A層)、前記A層の片側に疎水性合成繊
維と吸湿能のある繊維が混合され、前記A層によ
り多孔度率の大きい層(B層)、前記B層のA層
と反対側に表面親水性を示す繊維で、且つ、B層
より多孔度率の大きい層(C層)となし、屋内側
にA層を配し屋外側にC層を配すると上記の水蒸
気の移動が効果的に行われる。
即ち、繊維集合体の中間層(B層)に吸湿能の
ある繊維を用いることにより室内から室外、室外
から室内いずれの方向での水蒸気移動に於ても、
該層で水蒸気の移動速度が急激におち、水蒸気の
移動を一旦阻止する。室内から室外へ水蒸気が移
動する時は、疎水性合成繊維の多孔度率が小さい
層(A層)での水蒸気移動が多孔度率が低いにも
かかわらず速いので、B層まで水蒸気が引きつけ
られる現象が生じ、また、室外から室内へ水蒸気
が移動する時は、表面親水性を示す繊維で、最も
多孔度率の大きい層(C層)を容易に通過した水
蒸気がB層に吸湿され、A層への水蒸気移動が大
巾におくれる。そしてB層の吸湿量が飽和値にな
ると、B層に結露を生じるが、この結露水はB層
の毛細管現象により上部に移動するか、または最
屋外層の多孔度率の大きい層へ移動し気化する。
ここで、繊維集合体がA層のみで形成されてい
ると、水蒸気の室内から室外への移動が行われに
くく、また、C層のみで形成されていると、多孔
度率の大きい繊維集合体の層(C層)と撥水性多
孔質膜の二層構造となり、室外の水蒸気は比較的
容易にC層に移動するが、撥水性多孔質膜の多孔
度はC層のものに比べ大幅に小さく、従つて撥水
性多孔質膜層の水蒸気の移動速度は極端に遅くな
り、ひいてはC層内が滞留し、結露化が生じ、結
露した液体は撥水性多孔質膜を室内側に通過しな
くなる。よつてC層のみで形成されていると、水
蒸気の室外への移動が行われないので、厚み方向
において多孔度率が小→大に変化して構成されて
いることが必要である。
以下、図面に記載した実施例について述べる。
実施例 1 水蒸気透過性が6800gm2/24hrであつて、最多
孔経が0.5μm、気孔率が82%(気孔率とは全面積
に対する孔面積のしめる割合をいう)であるテフ
ロンフイルムの多孔質膜1、単繊維繊度1.4デニ
ールのポリエステル繊維をニードルパンチし、そ
の後、熱加圧したシート(多孔度率65%)2、単
繊維繊度1.4デニールポリエステル繊維/単繊維
繊度2デニールのレーヨンが50/50である繊維を
ニードルパンチし、その後熱加圧したシート(多
孔度率70%)3、単繊維繊度3デニールのアクリ
ル繊維をニードルパンチし、その後熱加圧したシ
ート(多孔度率85%)4を順に積層して(シート
2、シート3およびシート4の厚み比は2:1:
2)、シート2,3,4の三者をニードルパンチ
し、多孔質膜は接着剤を介して接着して厚さ5mm
の壁装材を形成し、多孔質膜1側を室内側に配し
て室内の壁面を形成した。
該室内で石油ストーブを燃焼させ、室内を20℃
に加熱した。この時の湿度は50〜52%(水蒸気圧
8.5〜9.0mmHg)であつた。この後、石油ストーブ
を止めて室内を密封しておいたところ室内の温度
は5℃まで下がつた。しかし、壁面への結露は生
じなかつた。(52%RHでの露点は約10℃であ
る。)ここにおいて、水蒸気透過性はASTM E96
−66E法によつて測定した。
比較例 1 実施例1の壁装材の多孔質膜の代わりに透温性
のないテフロンフイルムを貼りつけて、実施例1
と同様の室内条件でテストを行なつたところ、テ
フロンフイルム上に水さい水滴が生じていた。
実施例 2 実施例1と同様の多孔質膜1、ガラス繊維のシ
ート(多孔度率65%)5、単繊維繊度1.4デニー
ルポリエステル繊維/単繊維繊度2デニールレー
ヨンが50/50である繊維をニードルパンチし、そ
の後熱加圧したシート(多孔度率70%)6、ガラ
ス繊維のシート(多孔度率80%)7を順に積層し
てパンチングメタルで保持し、厚さ10mmの壁装材
を形成した。該壁装材Aを第3図に示すように地
下水溝8の近くに垂直に用いて地下室の壁を形成
した。図中、9はコンクリート壁である。地下水
溝に水を入れ、24時間経過後の壁装材Aとコンク
リート壁9の間の湿度は15℃において85%〜90%
であり、室内温度は15℃において65%RHであつ
たが、室内での壁面には水滴は見られなかつた。
なお、この時、壁装材Aを詳細に調べたところシ
ート6の部分に結露が多く見られたが、該結露は
毛細管現象により上方へ移動し、ついには上部よ
り屋外へ除去されていることがわかつた。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の壁装材の実施例を示すもので、
第1図および第2図は巾方向の縦断面図、第3図
は本願の壁装材を地下室に用いた場合の模式図で
ある。 A:壁装材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 撥水性多孔質膜と繊維集合体とよりなり、繊
    維集合体は厚み方向において多孔度率が小から大
    になるように構成されており、少なくとも繊維集
    合体の多孔度率の小さい側に撥水性多孔質膜が配
    されていることを特徴とする透湿性壁装材。 2 繊維集合体は、厚み方向において、疎水性合
    成繊維の多孔度率が小さい層(A層)、前記A層
    の片側に疎水性合成繊維と吸湿能のある繊維が混
    合され、前記A層より多孔度率の大きい層(B
    層)、前記B層のA層と反対側に表面親水性を示
    す繊維で、且つ、B層より多孔度率の大きい層
    (C層)よりなるものである特許請求の範囲第1
    項に記載した透湿性壁装材。 ここで、多孔度率P(%)=(V−M/S)/V× 100 但し、V:繊維集合体が占める全容積 M:充填されている繊維の重量 S:繊維の比重
JP9895882A 1982-06-08 1982-06-08 透湿性壁装材 Granted JPS58218543A (ja)

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JP9895882A JPS58218543A (ja) 1982-06-08 1982-06-08 透湿性壁装材

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JPS58218543A JPS58218543A (ja) 1983-12-19
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JPH0122019Y2 (ja) * 1984-12-11 1989-06-29
JPH0442404Y2 (ja) * 1985-01-22 1992-10-07
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JP2736773B2 (ja) * 1987-04-22 1998-04-02 旭化成工業株式会社 建築用シート材料の製造方法
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