JPH02163171A - 遠赤外線高効率放射体の製造方法 - Google Patents

遠赤外線高効率放射体の製造方法

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JPH02163171A
JPH02163171A JP31783888A JP31783888A JPH02163171A JP H02163171 A JPH02163171 A JP H02163171A JP 31783888 A JP31783888 A JP 31783888A JP 31783888 A JP31783888 A JP 31783888A JP H02163171 A JPH02163171 A JP H02163171A
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silicate
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Sumio Tanabe
田辺 澄生
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T T SHII KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は遠赤外線高効率放射体の製造方法に係り、特に
高効率の遠赤外線放射率を有する強固な遠赤外線放射塗
膜を、自由形状の基体上に形成できる遠赤外線高効率放
射体の製造方法に関する。
(従来技術及び発明が解決しようとする課題)近年、遠
赤外線放射体の産業上の利用分野は塗料等の乾燥や焼付
けにとどまらず、食品加工分野や11康分野あるいは水
処理分野に至るまで高範囲に渡っている。さらには調理
器や暖房器等の民生品への応用も拡大の一途をたどって
いる。
従来の遠赤外線放射体としては、通常有機高分子コーテ
ィングによる放射率0.8前後のものか、セラミック材
質による放射率0.8〜0.9程度の放射体(第4図に
遠赤外線放射体とその放射特性グラフを例示する)が用
いられている。
しかしこれら放射率の表示については遠赤外線の波長範
囲の一部分の範囲内、例えば5〜7ミクロン付近の狭い
波長範囲のみの放射率を掲げて表示しているにすぎなく
全遠赤外線波長範囲での放射率は上記数値をかなり下回
るのもである。
しかも有機高分子コーテイング膜の耐熱性は200″C
以下であり、またセラミック材質のコーテイング膜の形
成においては1600〜2000°Cでセラミック材質
を微粒化した後、150〜350℃に加熱した基板上に
溶射又は気相法によって膜形成を行うという繁雑で、高
コス!−な工徨が採用されている。
そして、上記コーテイング膜における高効率の遠赤外線
放射範囲は至極一部の範囲にとどまり遠赤外線の全波長
範囲にわたっては高い放射率が得られない。さらには大
面績又は自由形状の放射体の製造は不可能である。
この理由は主として、2.5〜25ミクロンの全遠赤外
線波長帯にわたって高い放射率を発現する放射コーテイ
ング膜の提供がなされていなかったことと自由形状の基
板に対して遠赤外線放射コティング膜を形成できる手段
が存在しなかったためである。
すなわち従来大型形状の放射体を製作するためには小型
形状の放射体の組み合わせによる方法がとられ、さらに
自由形状なものを製fjするとなると放射体の−様な膜
厚の形成が困難になり、このため放射率のさらなる低下
を期してきた。しかも放射効率は測定方法が確立されて
いないとはいえ遠赤外線の全波長域を通して09以上の
放射率を発現する放射体はなく、そして特に有機高分子
放射膜は200°C以上では使用に耐えない。
以上要するに、従来技術には以下のごとき問題点があっ
た。
1)、有機高分子コーティングを施した遠赤外線放射体
は、200°C以上において、有機高分子材が燃焼して
消失するために、これ以上の温度で使用することはでき
ない。
2)、セラミックコーティングを施した遠赤外線放射体
の製造においては、溶射方式では基板上に形成されるコ
ーテイング膜の表面アラサは100ミクロン以上となる
ため、遠赤外線の散乱が大きく、その利用効率が低下す
る。
他方、気相合成方式にあっては基板を350°Cに加熱
するため、耐熱性を有する基板材の選択に限界がある5
しかも自由形状の放射コーティング+19の形成は不可
能である。
なお他に、陶磁製基体表面に、釉薬を用いてセラミック
微粉末材料を溶融し、セラミックコーティング膜を形成
する方法があり、この方法は焼成温度が平均1100℃
前後で陶磁製基体表面に遠赤外線コーテイング膜の形成
を行うものである。
しかし、この方法では釉薬に混合されたセラミック放射
材は、釉薬の溶融時にセラミック等の粒子を陶磁製基体
付表)の表面に均一的に分布させることが困難であり、
同時に釉薬と該放射材の表面が一部反応する結果、遠赤
外線の放射効率が低下する。
以上のとおり従来、基体上に一定の厚さで高効率の遠赤
外線放射率を有するコーテイング膜を容易に形成させる
こと及び大型で自由形状の遠赤外線放射体を製作するこ
とは極めて困難であった。
(3題を解決するための手段) 本発明者は、前記問題点を解決すべく研究をすすめた結
果、それらの欠陥をすべて克服し、全遠赤外線の波長範
囲にわたって0.9以上の高い遠赤外線放射率を発現し
、かつ強固な塗膜を形成する遠赤外線放射体の製造に成
功した。
すなわち本発明は、陶磁器及び/又は珪酸塩の微粉末1
00重量部に対して、酸化亜鉛及び/又はリン酸亜鉛の
微粉末3〜0.5重量部を添加した後、さらにアルミニ
ラ11及び/又は亜鉛の金属微粉末5〜1重量部を配合
して、十分に混合し、この混合物に別に調合したアルカ
リシリゲートの30〜70重量%水溶液の400〜15
0重量部(ただし、前記陶磁器及び/又は珪酸塩の(放
粉末100重1部に対する計算量として、以下、同じ。
)を加えて80〜30℃の間で十分に混合し、ついでこ
の混合液に硼酸及び/又は炭酸バリウム10〜2層型部
及び酸化鉄、炭化珪素、珪素、珪酸鉄又はグラファイト
の微粉末の一種以上を2d〜100重景部加えて再度十
分に混合してコーティング剤を得た後、該コーティング
剤を金属、ガラス、セラミック又はコンクリートなどの
基体表面に塗布して数百ミクロン以下の膜を形成させ、
その後常温乾燥又は200℃以下の低温加熱により硬化
させることにより基体表面に高効率遠赤外線放射率を有
する強固な塗膜を形成することを特徴とする遠赤外線高
効率放射体の製造方法である。
上記本発明の構成において。
陶磁器及び/又は珪酸塩はベース原料であって、陶磁器
の微粉末は一般的にシャモット及びシェルベンと呼称さ
れ、また珪酸塩としては岩石、鉱物等珪酸塩の微粉末、
例えば火山灰、シラス、フライアッシュや鉱滓、軽石、
黒よう石類の微粉末が挙げられ、粒径の範囲は40〜2
ミクロンが好ましく、この範囲を上回ると基体上の遠赤
外線放射塗膜の形成にあたって表面アラサのために遠赤
外線の散乱が大きく、一定範囲内の加熱効率が減少する
頷向が起こる。また、基体とこのベース原料との接着強
度が低下する。
そしてこの範囲を下回ると、ベース原料粒子間に酸化鉄
、炭化珪素、珪素、珪素鉄又はグラファイトの微粉末が
十分に充填されないためにベース原料の放射率との複き
が不十分となり、全遠赤外線波長範囲で高い放射率が形
成されないこととなり好ましくない。
また該ベース原料は10%以下の気孔率を有しているも
のが望まれ、10%を越えるとベース原料の高放射率、
6〜8ミクロン及び15〜20ミクロンf寸近の遠赤外
線が安定的に高効率で得られないこととなって十分に満
足し得るものとはならない。
このベース原料100重量部に対して、配合される添加
材料としての酸化亜鉛及び/又はリン酸亜鉛の配き量は
3〜0.5重量部が好ましく、この範囲を上回ると、塗
膜耶成後に亜鉛化合物が一部析出することとなり、また
これを下回ると常温や低温加熱によって起こる橋かけ的
反応が不十分となって好ましくない。その粒径は5ミク
ロン以下、特に5〜2ミクロンが望ましく、この範囲を
上回ると反応が著しく遅延して不十分となり、また、下
回ると反応が経時的に安定しないため、作業性が定まら
ない。
次いで添加されるアルミニウム及び/又は亜鉛の微粉末
の配合層は、5〜1重量部が好ましく、これを上回ると
、未反応のアルミニウム及び7/又は亜鉛が残存するこ
ととなり、また、下回ると、反応にあずかるこれら金属
微粉末の化きによ−)で生成されるゲル状物質が少なく
、十分な粘性が得られない。
また、粒径は200メツシユ以下が好ましく、これを上
回ると、アルカリシリフート溶液との固液反応によるゲ
ル(ヒが十分な速度で反応が進まず、十分に反応せずし
てこれら金属粉末が残存する結果となる。
このようにベース原料及び添加材料を調整したものを順
次混合した後、更に乾式方法によって十分に混合する。
一方別に、アルカリシリケート水溶液は珪酸ナトリウム
又は珪酸カリウムを30〜70重量%含有する水溶液を
調製、用意する。
次いで、該水溶液を、ベース原fll 00重量部に対
して400〜150重量部を加える計算で、前記乾式混
合物に加えることが好ましく、この範囲を上回ると、ゲ
ル状物質の生成に伴う塗膜の適正範囲の粘性と耐水性及
び強度が低下する。
範囲を下回ると、ゲル状物質の生成が十分に行われず、
塗膜に亀裂を生じる場合も発生するなど化学量論的に不
十分な反応となる。
その後、該混合物を十分に混合しながら約80〜30℃
の温度範囲で反応させる。
この反応時に原料粉末の気孔中や粒子周辺においては発
泡と発熱反応と、ゲル化が起こり、非晶質物質を生成し
、該粘性を有する非晶質物質がベース原料及び放射材粒
子と覆うと同時に橋かけ的反応の初期条件が形成される
次いで硼酸及び/又は炭酸バリウムの微粉末をベース原
料100重量部に対して、10〜2重量部加えることが
好ましく、この範囲を上回るとゲル化が不十分となり、
下回ると塗膜の強度が十分に発現されない。
そしてその粒径は200メツシユ以下が望ましく、これ
を上回ると、固液反応によるために反応が十分に進まず
して、一定時間の作業性を保証できない。
この添加により、前記温き液のアルカリ性を調整すると
ともに錯イオンの形成と耐火性の向上をはかることがで
きる。
さらに遠赤外線放射率を向上するために酸化鉄、炭化珪
素、珪素、珪酸鉄あるいはグラファイトの1種以上を、
ベース原料100重量部当たり、20〜100重量部添
加することが好ましく、この範囲を上回ると、6〜8ミ
クロン付近の遠赤外線が安定的に高効率で得られず5こ
れを下回ると2.5〜5ミクロン付近の遠赤外線放射率
が高効率で平均的に発現させることが困難となる。
なお、上記配合組成においては、シリカヒユーム?配合
することも好ましい。これによれば、ゲル状物質の生成
が増大し、より良好な塗膜形成が達成できる。
以上のようにして本発明に係るコーティング剤が製造さ
れる。
これらの材料は基本的には、ベース原料とこの材料の周
囲はそれぞれ相互にゲルや溶液で覆われつつ原料粒子間
隔をこれらの材料が埋めることとなり、さらにこれらの
材トlの周囲で残存のアルカリシリケート溶液と粒子表
面での反応やゲル化反応を行い、さらに新しいゲルをも
生成する。
特に珪素又は珪酸鉄の微粉末とアルカリシリゲト溶液と
の反応は著しくゲル生成を助長する。
これらゲル化と橋かけ的反応で粒子相互の接着力が高ま
る。
この反応終了後、該コーティング剤をへケ又はスプレー
ガンを用いて、金属、ガラス、セラミック又はコンクリ
ート等の基体表面に塗布して数百ミクロン以下の塗膜形
成を行わせる。
塗布が数百ミクロンのオーダを越えて厚くなると、付着
破壊と凝集破壊の相互作用により塗膜の破壊の確立が高
くなるため、好ましくない。
なお、上記基体として、ニッケルークロム系合金、炭化
珪素等の通電により発熱する電熱体を採用すれば、本発
明で製造される遠赤外線放射体を電気ヒータとして使用
することができる。
上記塗布においては、塗布作業に適する粘度調整を行う
ことが好ましい。このコーティング剤溶液の粘度は塗膜
形成方法によっても異なるが、大f本70〜150cP
の範囲が選ばれる。
さらに塗膜形成に当たっては塗膜の有孔率を激減するた
め、塗布回数は1回よりも数回にわたることが望ましい
、この手法によって粒子間相互の間隔なゲル物質で充分
に埋めることが可能となり、塗膜表面の平滑性を形成す
ることができる。
このようにして形成させた塗膜は、常温にて十分に乾燥
させて製品とすることも可能であるが、更に80〜20
0℃範囲の低温で十分に加熱乾燥することにより、−段
と橋かけ的反応が進み一層強固な塗膜を迅速に形成する
ことができる。
200°Cを上回ることとしても、塗膜の諸物性に大き
な変化はないためほぼ十分な塗膜の形成反応は終了して
いるとみられ、したがって少なくとも一般的にセラミッ
ク膜膜形成が必要とされている250℃以上の高温に加
熱する必要はない。
すなわち、前記発熱とj1元反応による新しい非晶質無
機高分子状物質の初期生成によって一時の反応は終結す
るが、その時点で放射材としての酸化鉄、珪素、炭化珪
素、珪酸鉄又はグラファイトの粉末を混なすれば、非晶
質無機高分子状物質がこれら放射材の四周に薄く接着す
るとともに、熱容量の大きい原料粒子間に多数個が介在
し、この間隙でさらに一部の放射材が反応しながらさら
に新しい非晶質無機高分子状物質を形成しつつ、膜形成
と接着作用の発現の準備がこれら反応生成物によって行
なわれることとなる。
この溶質材料を放射基体上に塗布し、迅速かつ強固な塗
膜形成を完成させるために、常温又は必要に応じて80
〜200℃範囲内で加熱し橋かけ的反応と基体上の化学
反応を同時的に促進させることによって、接着強度と塗
膜強度が向上し、高い放射率を発現する大型にして自由
形状を有する遠赤外線放射体を製造する。この形成時に
省エネルギーにして温度の立ち上がりが早く放射効率の
高い放射物体とするためには放射材基体として熱伝導率
が良好なものを選択することが好ましい。
本発明に係る放射塗膜は金属、非金属等基本上へ精密な
デザインを施しながら、必要な接着部分のみに塗膜形成
を行うことができるし、また修正も可能である。
以上の物性を発現するなめには原料と各種添加材の量的
関係と粒子の大きさの範囲によるが原料の量的関係では
40ミクロン以下の粒子で気孔率10%以下で、放射材
の粒度が2ミクロン以下により原料の気孔内部および表
面に密充填され、かつ表面アラサが10ミクロン以内に
抑えられる。
したがって表面アラサがさらに平滑性を必要とする場合
にも1ミクロン程度とする研磨時間は約10分以内で終
了する。これ以上原料及び放射材の粒子径が大きい場合
には表面強度が小さくなり、摩耗時に原料となる粒子の
剥離がしばしば惹起し、剥離部分に有孔状態が認められ
、高い熱放射に支障を期すこととなる。
反応にあずかる酸化亜鉛又はリン酸亜鉛は機能性?生か
すために粒質は小さいほうが反応速度を早めることがで
きるし、また酸化鉄、炭化珪素2珪素又はグラファイト
の粒度も同様である。
さらにアルミニウムや亜鉛粉末は前記と同じく化学反応
速度を粒子径が相関性を有するがあまりに小さいと爆発
的に反応し発熱をともなうため、200メツシユ以下の
状態が望ましい、前記の金属化き物等は、いずれも反応
の形態は異なるが、量的関係は化学量論的に定め、しか
も反応効率を実験結果から一定の量的増加を与えた数値
を採用することとしている。
塗膜形成に当たっては、乾燥に伴う塗膜と基板の間にガ
ス及び水分の放出による孔を発生する。
このため2度以上の回数で塗膜形成を行うことが好まし
い、この場合−回の塗膜形成後さらに塗膜の被覆を行う
ためには、コーティング剤液の付着エネルギーがatエ
ネルギーよりはるかに大きくなるよう塗膜形成の度数を
重ねることが必要であり、この結果強固な塗膜が数百ミ
クロン以下の厚さで長時間保有される。
乾燥温度を常温から200℃辺内に設定する場合、常温
乾燥により80〜200℃の間て乾(ffi31度を早
めることも必要である。この場合前記のように孔の発生
に十分注意することが必要で7)ると同時に急速な乾燥
は、膜の表面張力が乾ケ】によって発生するガスや水分
の内部応力より大きくなる場合があるので、漸次的乾燥
が必要である。また200℃以上での加熱乾燥において
も膜形成は十分に可能であるが、放射率の向上には大差
はない。
またIJO熱によって塗膜強度はさらに強化されるが2
00℃までで十分に強度発現が行なわれているため特殊
な場きを除きゼ・要ではない。
上記のごとく、各材料の粒度範囲、配り比及び温度処理
等によって遠赤外線波長の全領域に渡って0.9以上の
放射率を発現する遠赤外線放射体を得ることができるが
、それら範囲等を外れると放射率は低下する。
(作用) 本発明のコーティング剤は、陶磁器及び/又は珪酸塩の
微粉末をベースとしており、赤外線放射物質の超微粉末
を陶磁器及び/又は珪酸塩微粉末の粒子間に配置させた
状態のものであって、さらに少量の金属(アルミニウム
及び/又は亜鉛)と金属化合物(iLQ化鉄、珪酸鉄等
)及び半金属の半導体(炭化珪素、珪素等)が混在し、
さらにまたこれらの一部がアルカリシリケート溶液と反
応して、反応生成物などの非晶質物質が橋かけ反応を行
い、さらに常温〜低温加熱によって次第に橋かけ反応を
促進しながら強固な塗膜形成を行うものである。
そして、主として放射に寄与する放射材としての陶磁器
、珪酸塩や酸化鉄、炭化珪素及びグラファイト、珪素や
珪酸鉄の表面部分が、アルカリシリケート溶液との反応
生成物やこれらの粒子の複合による相乗効果により高い
放射率の遠赤外線を放射するものとなり、かつ遠赤外線
波長範囲全域にわたって高放射率が発現されるものと推
測される。
しかもこれら粒子と反応生成1勿が液状を呈しているた
めに、塗膜表面の形成に当たっては、それが平滑面化さ
れる。このため遠赤外線の照射と反射が安定し、集中的
に放射熱を対象物に与えることが可能となる。しかも放
射膜の強度と耐久性は加熱処理によって安定的な放射塗
膜が形成される。
放射塗膜を構成するベース原料及び添加材料の組成及び
これらの配合比率は、それぞれ相互に影響を及ぼすこと
により、これらが総会性をもって高い放射率と強固な膜
を形成するための特性を発現するものである。したがっ
て、ベース原料及び添加材料の個々の配合割合が独立的
に放射塗膜の物性と放射塗膜形成時の良好な作業性を発
現するために及ぼす影響を単独に決定することはできな
いが、一応これらの相互関係については、−i的に次の
ことが推論される。
(1)原料と添加材としての放射材となる微粉末、酸化
鉄、炭化珪素、珪素、珪酸鉄及びグラファイトは前者原
料の間隙に密充填されるために、ベース原料の大きい熱
容量と相乗的に放射効率を高めることが可能となる。こ
のベース原料と放射材相互の強度の向上は反応生成物と
してのゲル状無機高分子状物質が常温〜低温度加熱によ
り形成され、−層強固な橋かけ的反応と化学反応が相乗
効果をもって進行し、強固な接着が可能となっている。
(2)ベース原料の有孔率による効果は放射材の密充填
とも相関関係があるが、非晶質物質の高分子fヒにとも
なって粒子と粒子の間の接着は、ベース原料粒子の有す
る有孔径に充填され投錨効果が著しく発現される。この
ため基体と粒子間にも強度の増大がみられ、強度の向上
が図られていると推論される。
(実施例) 本発明の遠赤外線高効率放射体の製造方法を、いくつか
の実施例によって具体的に説明する。
実施例1・ 主原料が陶磁器の微粉末(シャモット、粒子径40ミク
ロン以下)100重量部に酸化亜鉛(粒子径200メツ
シユ以下)3重量部、アルミニウム(粒子径 200メ
ツシユ以下)3重量部、アルカリシリケート溶液として
の珪酸ナトロウ11溶液(濃度40重量%)2701址
部、硼酸5重量部、酸化鉄50部を、前記本発明の製造
工程にしたがって順次添加、処理して放射材を含有する
コーティング?I r’&を(%す、さらにこのコーテ
ィング剤液をハゲで鉄、アルミ、ステンレス、硝子片等
の基体上に塗膜を3回形成させて塗布し、常温、80℃
、110°C1130℃、150°C1180℃、20
0°Cで乾燥した。
得られた遠赤外線放射膜の放射率を300.500°C
で測定した結果を、第1図に、平均放射率として、曲線
IAで図示する。また第1表に各種物性、化学特性を示
す。
実施例2: 前記実施例1における酸化鉄に代えて、珪素を用いた以
外は、すべて同じ条件下で実施した。
遠赤外線の放射率を曲線IBで図示する。
実施y43: 前記実施例1における酸化鉄に代えて、炭化珪素を用い
た以外は、すべて同じ条件下で実施した。
遠赤外線の放射率を曲線ICで図示する。
実例4: 主原料が岩石、鉱物焼結体粉末(フライアッシュ、粒子
径30ミクロン以下)100重量部に酸化亜鉛(粒子径
200メツシユ以下)1.5重量部、アルミニウム(粒
子径200メツシユ以下)3重重部、アルカリシリケー
ト溶液としての珪酸ナトリウム溶液(濃度50重呈%)
300重量部、硼酸8重量部、酸fヒ鉄50重量部を、
前記本発明の製造工程にしたがって順次添加、処理して
放射材を含有するコーティング剤液を作り、さらにこの
コーティング剤液をハケで鉄、アルミ、ステンレス、硝
子片等の基体上に塗膜を4回形成させて塗布し、常温、
80℃、ILO’C1130℃、150℃、180℃、
200℃で乾燥した。
得られた遠赤外線放射膜の放射率を300.500℃で
測定した結果を、第2図に平均放射率として、曲線2A
により図示する。また第1表に各種物性、化学性性分示
す。
実施例5: 実施例4における酸化鉄に代えて、珪素を用いた以外は
、すべて同じ条件下で実施した。
遠赤外線の放射率を第2図に平均放射率として、曲ff
12Bで図示する。
実施例6: 実施例4における酸化鉄に代えて、炭化珪素を用いた以
外は、すべて同じ条件下で実施した。
遠赤外線の放射率を第2図に平均放射率として、曲線2
Cで図示する。
実例7: シャモットの微粉末100重量部に酸化亜鉛1重量部、
アルミニウムBffi量部、アルカリシリケート溶液と
しての珪酸ナトリウノ、水溶液(濃度30重置火)30
0重M?6部、硼酸5重量部、酸fヒ鉄30重量%部、
グラファイト・粉末(2ミクロン以下)20重量部を、
前記本発明の製造工程にしたがって順次添加、処理して
放射材を含有するコーティング剤液を作り、さらにこの
コーティング剤液をハケで鉄、アルミ、ステンレス、硝
子片等の基体上に塗膜を2回積層させて塗布り、、15
0℃で乾燥した。
得られた遠赤外線放射膜の放射率を300.500℃で
測定した結果を、第3図に平均放射率として、曲線3A
で図示する。また第1表に各種物性、化学特性を示す。
曲線3Aに示すとおり第1図、第2図よりもやや良好と
思われる0、9以上の連続した遠赤外線電磁波長帯を放
射する結果が得られた。
実施例8 実施例7におけるシャモッ1〜に代えて、フライアンシ
ュ(岩石、鉱物の微粉末)を用いた以外は、すべて同じ
条f’l−下で実施した。
遠赤外線放射率を第3図に平均放射率として、曲線3B
で示す。
比較例1 シャモットの微粉末100重量部に、酸化亜鉛3重量部
、アルミニウム2ffi量部、アルカリシリケート溶液
としての珪酸ナトリウム水溶液(濃度40重通%)22
0重量部、@酸5重量部を、前記本発明の製造工程にし
たがって順次添加、処理して放qt材を含有するコーテ
ィング剤液を作り、さら(ここのコーティング斉’I?
疲をハゲで・鉄、アルミ、ステンレス、石i′i子片等
の基体上に塗膜を2回積層させて塗布し、200°Cで
乾燥した。
本例では、酸化鉄、炭化珪素、珪素又はグラファイトの
微粉末の1種又は2種以上の材料を添加していない。
得られた遠赤外線放射膜の放射率を300.500゛C
で測定した結果を、第4図に平均放射率として、曲線4
 Aで図示1−る。
比12例2: 比較例1におけるシャモット微粉末に代えて、フライア
ッシュを用いた以外は、すべて同じ条件下で実施した。
遠赤外線J)放射率を平均放射として、曲線4Bで図示
する。
以上のように、放射塗膜のベースとなるいわゆるシャモ
ット又はフライアッシュによる放射効率はシャモットの
方が2.5〜6ミクロン付近では良好な結果を発現し、
7〜25ミクロンではフライアッシュの方が良好な放射
効率を発現するが、放射材として酸fヒ鉄などを添加し
た場きには、放射率に大きな差異は認められずして遠赤
外線放射効率が全波長帯に渡って0.9以上を発現する
ことが認められる。
以r、放射材の添加による放射効率の順位の大要を示す
酸化鉄+グラフ、イト〉酸化鉄+ヅテファイト+シリ 
コ ン〉酸化鉄+シリコン〉酸化鉄〉酸化鉄+炭化珪素
〉シリコン〉シリコン+炭化珪素〉炭化珪素(発明の効
果) 以北実施例等において詳細に説明したごとく、本発明の
遠赤外線高効率放射体の製造方法によれ゛【 遠赤外線
の全波長域にわたって高い放射効率を有する塗膜形成を
200°C以下の低温範囲で容易に形成することができ
る。
さらにその塗膜物性も強度や耐薬品性、環境性に優れ、
表面アラサも平滑であり、こうした良性性の塗膜形成を
容易かつ安価に、自由な形状と大きさで形成させること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明実施例方法により得られた
遠赤外線放射体の放射率を示すグラフ図であり、第4図
は比較例方法により得られた遠赤外線放射体の放射率を
示すグラフ図である。 特許出願人 株式会社デイティシイ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)陶磁器及び/又は珪酸塩の微粉末100重量部に
    対して、酸化亜鉛及び/又はリン酸亜鉛の微粉末3〜0
    .5重量部を添加した後、さらにアルミニウム及び/又
    は亜鉛の金属微粉末5〜1重量部を配合して、十分に混
    合し、この混合物に別に調合したアルカリシリケートの
    30〜70重量%水溶液の400〜150重量部(ただ
    し、前記陶磁器及び/又は珪酸塩の微粉末100重量部
    に対する計算量として。以下、同じ。)を加えて80〜
    30℃の間で十分に混合し、ついでこの混合液に硼酸及
    び/又は炭酸バリウム10〜2重量部及び酸化鉄、炭化
    珪素、珪素、珪酸鉄又はグラファイトの微粉末の一種以
    上を20〜100重量部加えて再度十分に混合してコー
    ティング剤を得た後、該コーティング剤を金属、ガラス
    、セラミック又はコンクリートなどの基体表面に塗布し
    て数百ミクロン以下の膜を形成させ、その後常温乾燥又
    は200℃以下の低温加熱により硬化させることにより
    基体表面に高効率遠赤外線放射率を有する強固な塗膜を
    形成することを特徴とする遠赤外線高効率放射体の製造
    方法。
  2. (2)珪酸塩の微粉末が、火山噴出物又はフライアッシ
    ュであり粒度が40ミクロン以下で、かつ10ミクロン
    以下の粒子が過半量数存在していることを特徴とする請
    求項1に記載の遠赤外線高効率放射体の製造方法。
  3. (3)アルカリシリケート水溶液が、珪酸ナトリウム又
    は珪酸カリウムの水溶液であることを特徴とする請求項
    1又は2記載の遠赤外線高効率放射体の製造方法。
  4. (4)酸化鉄、炭化珪素、珪素、珪酸鉄又はグラファイ
    トの微粉末の粒度が5ミクロン以下であり、2ミクロン
    以下の粒子を過半量含有していることを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれかに記載の遠赤外線高効率放射体
    の製造方法。
  5. (5)基体が電熱体であることを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれかに記載の遠赤外線高効率放射体の製造
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013241513A (ja) * 2012-05-18 2013-12-05 Teiisetto Kk 透明性赤外線遮蔽膜、透明性赤外線遮蔽塗料及び透明性赤外線遮蔽塗料の製造方法
FR3075217A1 (fr) * 2017-12-15 2019-06-21 Safran Helicopter Engines Adhesif pour le collage de feutres abradables

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