JPH02160905A - 熱接着可能な伸縮性編地 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野］ 本発明は、当て布用途として伸縮性良好で、カールや生
地端部のホツレのない熱接着可能な伸縮性編地に関する
。

［従来の技術］ ゼツケン、ワッペン、名札、アップリケ、脚腕部のライ
ン等の当て布は、衣料に縫いつける方法以外に、裏面に
熱接着性樹脂を付着させ、アイロンやプレス機にて衣料
に接着する方法も広く採用されている。

一方、スポーツやカジュアル衣料には伸縮性良好な生地
が採用されることが多く、この場合、熱接着性当て布を
使用することにより、その部分の伸びが抑えられ、運動
機能を低下させたり、ひけつれを発生し、美観を損なう
ことが多い。さらには、当て布と衣料生地の伸縮性差に
より、接着面に剪断力が繰り返し発生し、剥離を生ずる
ことも多く、改善が望まれている。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明者らは、弾性糸を使用した編地を採用することに
より、この問題を解決することを検討したが、通常の条
件で編成した生地は、当て布としてカールを発生し、ア
イロン接着が難しく、また端部のホツレが生じ、着用を
繰り返すに従って美観が損なわれ、容易に満足すべき性
能を有する熱接着性編地を達成することができなかった
。

すなわち、弾性糸を使用し、いかなる編組織とすればよ
いかが問題となるが、本発明者らの知見によれば、伸縮
性の優れた編地はどカールを生じ易いことが判明した。

そしてその編地に接着剤を付着させ、当て布に裁断して
、アイロン接着を試みたが、カールのため、たるみや皺
が発生し、当て布として全く不適格であることが確認さ
れた。

さらに、アイロン接着が比較的きれいにできたちのを選
択して繰り返し伸長と洗濯のテストを実施したところ、
ひけやつれの発生、剥離の発生については期待通りの効
果が認められたものの、裁断端部のホツレが発生し、極
めて見苦しい状態となることが見出された。

このホツレの問題は従来の当て布についても共通の現象
であると考えられるが、この対策として、当て布の幅に
合せた細幅織物としたり、当て布の裁断部をかがり縫い
したり、熱融着することによって解決がなされている。

しかし、編地を採用する限り、従来の織物中心の組織と
比較し、組織密度が低く、ループ構造から成り立ってい
るため、裁断面から糸端が遊離し易く、また必然的に糸
端が長くなり、ホツレの問題は編地においてさらに強調
されるものでおることが認識された。

細幅編地とすることは解決方法となるものの当然生産コ
スト面で極めて不利であり、積極的な方策とはなり得な
いことは言うまでもない。

本発明の目的は、上記従来の問題点を解決せんとするも
のであり、伸縮性のある生地に追従し、着用者の運動機
能を抑制せず、型開れを生ぜず、剥離し難く、さらには
カールや端部ホツレを生ることのない当て重用熱接着可
能な伸縮性編地を捉供せんとするものである。

［課題を解決するための手段］ 上記の目的を達成する本発明の構成は、２枚筬以上の経
編機にて弾性糸を後筬に、非弾性糸を曲成に配し、曲成
は３針間の振り、後筬は２針間の振りであり、各編目は
閉目を形成し、また各筬が対称振りで、弾性糸と非弾性
糸の糸撮り込み量が１：２以上の比率である編地からな
り、かつ該編地の裏面に熱接着性樹脂を存在せしめてな
ることを特徴とする熱接着可能な伸縮性編地である。

上記本発明の熱接着可能な伸縮性編地は、カールを生じ
ることなく、高い成功率にて衣料にアイ０ン接着するこ
とがき、繰返し着用、洗濯によっでも剥離せず、型開れ
なく、裁断面のホツレもない。また、衣料の伸縮性は阻
害されず、スポーツ、カジュアル衣料用として極めて適
合性の高い当て布とすることができる。

本発明において使用する弾性糸としては、ポリウレタン
弾性糸、ポリエステル弾性糸、ポリアミド弾性糸などが
挙げられ、就中、ポリウレタン弾性糸（スパンデックス
）は各メーカーにて量産されており、最も一般的で容易
に入手できるので好ましい。

弾性糸のデニールは当て布商品の種類により異なるが、
一般的に１０〜４０デニールの範囲のものが好ましい。

通常、ベアー系の形態で使用するが、カバード糸や複合
形態となったものも使用することができる。

非弾性糸の素材は、天然繊維、再生繊維、半合成繊維、
合成繊維等当て布商品の要求性能により適切なものを選
択するこができる。

非弾性糸の形態は、長繊維フィラメント、知識維紡績糸
のいずれであってもよく、２種以上の繊維を混紡、混繊
したものや、捲縮加工を施したちの、その他、複合繊維
等広く選択することができる。

経編機としては、トリコツ１ル２枚筬編機を通常使用す
る。例えば、フロントバーにナイロン糸をバックバーに
ポリウレタン弾性糸を配置し、それぞれ２−３／１−０
．０−１／２１の編組織にて編立てることにより得られ
る。編地の性能とコストを考慮すれば、この編地が最も
好ましい。

次に、得られた経編地の仕上加工について説明する。

先ず、生機の精練が行なわれる。精練の条件は特定のも
のではなく、使用した非弾性糸の種類によって決定され
る。精練により糸段階、編立段階、輸送段階にて付着し
た汚れが除去される。天然繊維が使用されている場合に
は、繊維の夾雑物を除去するため精練に引続き漂白を行
なう場合がある。

また、次工程での加工をスムースに実施するため、精練
、乾燥俊、熱テンターにて生機セットを行なう場合も多
い。

精練を終えた緑地は、その商品に適したデザインに染色
、プリント等が行なわれる。その条件は多種多用であり
、単に着色に止まらず、刺繍やフオームプリントが行な
われることも多い。紋様を置かれた編地は必要な固着処
理を経た後、熱テンターにて仕上セットが行なわれる。

上記によって得られた編地は、その裏面に接着剤が付与
される。編地の伸縮性を阻害しないためには、接着剤処
理は接着剤を間歇的に付着させることが好ましく、通常
、ドツトプリントやスプレー法が採用される。このため
の装置は、従来から接着芯地に採用されているものを使
用し、その条件も接着芯地のものを踏襲することで全く
問題な〈実施することができる。

採用する熱接着性樹脂は、ポリエステル系樹脂、ポリア
ミド系樹脂を採用することが望ましい。なお、プリント
、刺繍を本然接着剤処理の後に実施することもある。

熱接着性樹脂にて裏面をドツト加工またはシンター加工
（スプレー法）された編地は次に裁断され、衣料に熱接
着される。

なお、熱接着性樹脂は、上記のドツト加工またはシンタ
ー加工以外に、例えば熱融着可能なネット状フィルム、
あるいは孔あきフィルムや不織布状の熱接着性繊維樹脂
などを、あらかじめ接着剤などで編地の裏面に仮接着さ
せたものであってもよい。また、熱接着性樹脂は間歇的
に編地の裏面に付着されていることが好ましいが、編地
の伸縮性を阻害しない範囲であれば、連続的に樹脂が付
着されていてもよい。

熱接着にはアイロンやプレス機が使用され、その温度、
時間等の条件は主に熱接着樹脂の種類により決定され、
当て布の生地厚等により補正がなされる。

以上、編立条件、仕上加工条件について述べたが、次に
その具体的な実施例を用いて説明する。

実施例 ２８ゲージ、８０インチ幅の２枚筬トリコ編機にてフロ
ント筬にナイロンフィラメント５０デニール、１７フイ
ラメント、バック筬にスパンデックス（東し・デュポン
株式会社製“′オペロン″（登録商標＞２０デニール）
を配し、編立てを行なった。各筬の条件は、 フロント：組織２−３／１−０゜ ライナー１６２センチ／Ｒ バック　：組織０−１／２−１、 ライナー８２センチ／Ｒ とした。編機上での密度は２８ウ工−ル／インチ×６０
］−ス／インチ、ナイロン／スパンデックスの交編率は
９２．７／７．３であった。

生機はリラックス状にて次の条件にて精練した。

非イオン洗剤　２ｇ／！。

ソーダ灰　　　２　ｔｗ／１ ８０’ＣＸ３０分→水洗→乾燥 次にローラ捺染機にてゼツケン用にデザインした柄を顔
料捺染した。乾燥後、熱テンターにて１７０°ＣＸ１５
秒の仕上セットを行ない４６ウ工−ル／インチＸ９０コ
ース／インチの密度に調整した。編地の目付は１４１　
Ｃｌ／ｍであった。

次にドツトプリント装置にてポリエステル接着用樹脂を
１５ポイント／インチ、生地重量に対し樹脂量３０Ｃ］
／尻付着した。

規定のサイズに打ち扱き裁断したゼツケンは綿１００％
九編地使いのトレーニングシャツ胸部に当てがい、プレ
スにて４０’ＣＸ２０秒熱処理した。

熱プレス作業性良好であり、接着の不良率は極めて低か
った。テストとして、接着生地を７０％伸長２０回繰返
した後、剥離強度を測定したところ４６７Ｑ／インチで
あり、良好な数値と判断される。着用試験の結果も、接
着部のひけ、つれは認められず、裁断端のホツレも認め
られなかった。

［発明の効果］ 本発明は、以上述ぺた構成とすることにより、次の如き
優れた作用効果を奏する。すなわち、伸縮性の優れた衣
料用に本発明の当て布を採用することにより、衣料の伸
縮機能を阻害せず、接着部にひけ、つれ、たるみ、しわ
等の発生や、衣料の形態崩れがなく、着用と洗濯を繰返
しても剥離することなく、また裁断端面にホツレの発生
がない。

また、 衣料への熱接着時、 カールの発生がなく、 接着加工性が良好であり、接着不良率が極めて低くなる
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ２枚筬以上の経編機にて弾性糸を後筬に、非弾性糸を前
   筬に配し、前筬は３針間の振り、後筬は２針間の振りで
   あり、各編目は閉目を形成し、また各筬が対称振りで、
   弾性糸と非弾性糸の糸振り込み量が１：２以上の比率で
   ある編地からなり、かつ該編地の裏面に熱接着性樹脂を
   存在せしめてなることを特徴とする熱接着可能な伸縮性
   編地。