JP2001303301A - ビジネスシャツ - Google Patents

ビジネスシャツ

Info

Publication number
JP2001303301A
JP2001303301A JP2000125195A JP2000125195A JP2001303301A JP 2001303301 A JP2001303301 A JP 2001303301A JP 2000125195 A JP2000125195 A JP 2000125195A JP 2000125195 A JP2000125195 A JP 2000125195A JP 2001303301 A JP2001303301 A JP 2001303301A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fabric
knitted
wale
shirt
business
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000125195A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3599636B2 (ja
Inventor
Yasuo Suzuki
康夫 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2000125195A priority Critical patent/JP3599636B2/ja
Publication of JP2001303301A publication Critical patent/JP2001303301A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3599636B2 publication Critical patent/JP3599636B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Knitting Of Fabric (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Undergarments, Swaddling Clothes, Handkerchiefs Or Underwear Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 快適性に優れ、動きやすく、かつ、製造コス
トが安いビジネスシャツを提供する。 【解決手段】 ワイシャツ(ビジネスシャツ)1は、目
付量が90g/m2〜155g/m2で、かつ、ウェール
密度が、布帛の編地がタック編されている場合30ウェ
ール/インチ以上、布帛の編地がタック編されていない
場合40ウェール/インチ以上の編地の布帛により形成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通常の織地布帛か
らなるビジネスシャツに匹敵する張り、腰などの風合い
を確保しつつ、編地製品としての特徴である吸水速乾
性、肌離れ性、ストレッチ(伸縮)性、通気性を与えた
編地布帛主体のビジネスシャツに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ワイシャツやカッターシャツ、ブ
ラウス等のように、主にビジネス用として用いられる、
いわゆるビジネスシャツは、経糸に対して緯糸を杼入れ
して製織することにより得られる、経糸と緯糸とが交差
した織製品を原料として製造されるのが一般的である。
かかる織製品からなる布帛は、織目が緻密で張りがあ
り、かつ、腰が強いことから、シルエット性が要求され
るビジネスシャツの原料として適している。
【0003】ところで、ビジネスシャツはオフィス内で
の着用が多く、大抵の場合オフィス内がエアーコンディ
ショニングされている昨今では特に問題とならないが、
織目が緻密なことが逆に災いして通気性が悪いため、夏
場の通勤途中や外勤の場合、さらにはハードな動きを伴
う動作を行ったとき等に発汗した汗が容易に外部に放散
されず、快適性が劣るという問題点を有している。
【0004】また、織製品は伸縮性が乏しいため、ビジ
ネスシャツを着用したまま過激な運動を強いられるとき
に、動き辛いという問題点も存在する。
【0005】かかる不都合を解消するために、スポーツ
衣料の分野で採用されている、吸水速乾素材やストレッ
チ素材を用いてビジネスシャツをつくることが一部で試
みられているが、吸水性素材やストレッチ素材は高価で
あり、製造コストが嵩むという新たな問題点が提起され
る。
【0006】そこで、ビジネスシャツ用の布帛を、編製
品でつくることが考えられる。編製品は、1本の糸を、
ループを造りながら互いに絡めて編んでいくものである
ため、経糸と緯糸とが交差した織製品に比較して柔軟性
に富み、かつ、通気性も優れている。ところが編地布帛
は、薄くて軽くて強力のある生地、すなわち、張りおよ
び腰の強い生地を得ることができないため、ビジネスシ
ャツに要求されるシルエット性を達成することができな
いという決定的な問題点が存在する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、吸
水速乾性、肌離れ性、ストレッチ性および通気性に優れ
るという編地製品の特徴を生かしつつ、織製品に匹敵す
る張りや腰を有し、快適で優れた着用感と、外観とを有
するとともに動き易く、かつ、安価に製造することがで
きるビジネスシャツを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
目付量が155g/m2以下で、かつ、ウェール密度が
30ウェール/インチ以上である編地からなる布帛を構
成要素として含むことを特徴とするものである。
【0009】この発明によれば、一見して通常の織製品
と変わりがない風合いを確保した上で、布帛に編製品で
あることの特徴が付与され、これによって布帛の吸水速
乾性、肌離れ性、ストレッチ(伸縮)性および通気性を
極めて優れたものにすることができる。特に、編製品特
有のストレッチ性が良好なことにより、着用感がソフト
であり、ゆとり感覚で動き易く、心身のリラックス効果
を得ることができる。
【0010】また、この編地は、ウェール密度が30ウ
ェール/インチ以上になるように密に編製されているた
め、かかる布帛を用いて得られるビジネスシャツは、ソ
フトでありながら張りおよび腰が強く、ビジネスシャツ
をシルエット性に優れたものにすることができる。因み
に、ウェール密度が30ウェール/インチ以上になるよ
うな編製処理は、ハイゲージシングルニット編機を用い
て編製することにより実現可能である。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上記布帛はタック編された編地からなり、
目付量が90g/m2以上、ウェール密度が30ウェー
ル/インチ以上であることを特徴とするものである。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上記布帛はタック編されたていない編地か
らなり、目付量が90g/m2以上、ウェール密度が4
0ウェール/インチ以上であることを特徴とするもので
ある。
【0013】これらの発明によれば、編地の目付量を9
0g/m2以上に設定しているため布帛に良好な張りお
よび腰を与えることができる。また、編地がタック編さ
れている場合、布帛のウェール密度を30ウェール/イ
ンチ以上に設定し、編地がタック編されていない場合、
布帛のウェール密度を40ウェール/インチ以上に設定
したため、布帛を、透け感を感じさせない優れた外観の
ものにすることができる。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1または2
記載の発明において、上記布帛は、紡績糸で編製された
ものであることを特徴とするものである。
【0015】この発明によれば、吸水速乾性に優れ、形
態安定性に富む布帛を編製することが可能になる。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項1または2
記載の発明において、上記布帛は、紡績糸とフィラメン
ト糸との複合糸によって編製されたものであることを特
徴とするものであり、請求項6記載の発明は、請求項1
または2記載の発明において、上記布帛は、紡績糸とフ
ィラメント糸との交編によって編製されたものであるこ
とを特徴とするものである。
【0017】これらの発明によれば、仕立て映えがよ
く、シャープな感覚のビジネスシャツを得ることができ
る。
【0018】請求項7記載の発明は、請求項1乃至6の
いずれかに記載の発明において、形状記憶処理が施され
てなることを特徴とするものである。
【0019】請求項8記載の発明は、請求項7記載の発
明において、気相ホルムアルデヒド加工法により形状記
憶処理が施されていることを特徴とするものである。
【0020】これらの発明によれば、ビジネスシャツが
着崩れし難くなるとともに、洗濯後にアイロン掛けを行
わなくても、シャープなシルエット性が復元される。
【0021】請求項9記載の発明は、小さく折り巻かれ
た状態で収納容器に収納されてなる請求項1乃至8のい
ずれかに記載のビジネスシャツである。
【0022】この発明によれば、ビジネスシャツは、生
地が編地であるため、小さく折り巻いて収納容器内に収
納されても皺になることがない。そして、収納容器にビ
ジネスシャツを入れることにより、ビジネスシャツをコ
ンパクトに収納することが可能になり、旅行時などに持
ち運びが便利になる。また、収納容器にビジネスシャツ
を収納した状態で商品として出荷したり、店頭に陳列す
ることも可能になる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明は、ビジネスシャツに編製
品からなる布帛を使用するものである。ビジネスシャツ
としては、最も一般的なものとして、図1に示すよう
な、襟11、台襟12、前たて13およびカフス14の
ついたワイシャツ1(JISL0215)を挙げること
ができるが、ワイシャツに限らず、礼装用のドレスシャ
ツ、カラーが縫い付けられてなるカッターシャツ、襟明
きシャツであるオープンシャツ、さらには婦人用のシャ
ツであるブラウス等を挙げることができる。
【0024】編製品は、図2の(イ)〜(ハ)にその編
組織を例示するように、1本の糸を順次絡めて編んでい
くことにより得られるものである。図2の(イ)は、編
目を緯方向に連続させて布帛2aを形成する、いわゆる
緯編の編組織を示しており、図2の(ロ)は、編目を経
方向に連続させて布帛2bを形成する、いわゆる経編の
編組織を示している。また、図2の(ハ)は、タック編
の編組織の一例を示している。
【0025】そして、図2に示すように、編組織には編
製操作中に糸を針で引き出すことによって形成される先
端側のニードルループ21と、このニードルループ21
の基端側で他のニードルループ21に絡まったシンカル
ープ22とが存在し、これら各ループ21,22が弾性
変形することによって布帛2a,2bは四方に向けて伸
縮し得るようになっている。この布帛2a,2bが四方
に向けて伸縮し得る点が、織製品とは異なる編製品の大
きな特徴である。
【0026】そして、本発明においては、編製用の糸と
して、通常の紡績糸や特殊な加工を施した糸が用いられ
る。かかる糸としては、好ましくは、紡績糸は30/1
番手以下の細番手が、フィラメントは56〜167dt
exのものが採用され、目付量が155g/m2以下、
好ましくは90〜150g/m2にするとともに、布帛
2a,2bの編地密度(ウェール密度)が、タック選針
の行われない通常のもので40ウェール/インチ以上、
タック選針が行われるもの(すなわちタック編)で30
ウェール/インチ以上になるように編製される。
【0027】因みに、タック編とは、図2の(ハ)に示
す布帛2cにタック糸23を黒塗りで示しているよう
に、所定のコースで選針された針をクリアリング(針が
最も上昇した位置で新しい編目をつくる糸を糸掛けする
こと)させずにつぎのコースでクリアリングさせる針使
いを行って編製することである。また、ウェール密度と
は、1インチ(2.54cm)当りのニードルループ2
1(あるいはシンカループ22)の緯方向に延びる列の
列数のことである。
【0028】そして、編製用の糸として上記範囲のもの
が好ましく採用されるのは、かかる範囲より細い場合
は、布帛の透け感が大きくなるとともに、張りや腰が弱
くなり、逆にかかる範囲より太い場合は、厚ぼったい布
帛となり、いずれの場合もビジネスシャツとして不適に
なるからである。
【0029】また、布帛の目付量が155g/m2にさ
れるのは、155g/m2を越えると厚み寸法が大きく
なり過ぎて厚ぼったくなり、ビジネスシャツの要件であ
る、薄さおよび軽さを達成することができなくなるから
であり、ビジネスシャツとして不向きになるからであ
る。そして、好ましくは目付量が90〜150g/m2
に、更に好ましい下限は110g/m2に、更に好まし
い上限は140g/m2に設定される。因みに、目付量
が90g/m2未満であると、張りや腰が弱くなり、ビ
ジネスシャツとしての適正なシルエットを生み出すこと
ができなくなる。
【0030】そして、本発明においては、布帛の目付量
目付量が155g/m2以下に設定され、好ましくは9
0〜150g/m2を満足した上でタック選針の行われ
ない通常のものでウェール密度が40ウェール/インチ
以上、タック選針が行われるもの(すなわちタック編)
でウェール密度が30ウェール/インチ以上になるよう
に編製されるのである。このようにされるのは、薄さを
確保した上で良好な張りおよび腰を布帛に与え、かつ、
透け感を少なくするためである。なお、タック編ではな
い通常の編地の場合、ウェール密度を40ウェール/イ
ンチ以上としているのに対し、タック編の編地の場合ウ
ェール密度を30ウェール/インチと低い値を採用して
いるのは、タック編によるとウェール密度がタック編で
ないものより多少小さくても特殊な糸の絡み具合で編地
が強力になっているためである。
【0031】また、本発明においては、編製用の糸とし
て、綿やポリエステル繊維あるいは綿に15%以上で6
0%以下のポリエステルフィラメントを含ませた糸等の
通常の紡績糸が使用される。ポリエステルフィラメント
の含ませ方については、複合素材として糸に内在させて
複合糸としてもよく、また、ポリエステルフィラメント
を含まない紡績糸とポリエステルフィラメントとを交編
してもよい。
【0032】因みに、編製用の糸として、繊度が11D
TEXX以上のコースデニールフィラメントを内蔵した
複合糸を使用するのが好適である。
【0033】そして、編製に際しては、編機の針床にお
ける編針の密度(ゲージ)が、1インチ(2.54c
m)当り30以上でかつ針床が1列の、いわゆるハイゲ
ージシングルニット編機が採用される。かかる編機を採
用することにより、上記目付量およびウェール密度の布
帛を適正に編製し得るようになる。
【0034】かかるハイゲージシングルニット編機で編
製された布帛に所定の吸水加工やストレッチ加工等の特
化加工を施してもよい。このような特化加工の施された
布帛を使用すると、通気性や運動性が一層改善されたビ
ジネスシャツを得ることができる。また、得られたビジ
ネスシャツを、例えば気相のフォルムアルデヒドに曝す
等の形状記憶処理を施せば、ビジネスシャツは洗濯後に
アイロン掛けを行わなくてもよいプレスフリーの性能が
得られ好ましい。
【0035】以上詳述したように、本発明のビジネスシ
ャツは、目付量が155g/m2以下で、かつ、ウェー
ル密度が30ウェール/インチ以上である編地の布帛に
よって形成されているため、一見して通常の織製品と変
わりがない風合いを確保した上で、編製品であることの
特徴が付与され、これによって吸水速乾性、肌離れ性、
ストレッチ(伸縮)性および通気性が極めて優れたもの
になる。特に、編製品特有のストレッチ性が良好なこと
により、着用感がソフトであり、ゆとり感覚で動き易
く、心身のリラックス効果を得ることができる。
【0036】また、編地は、ウェール密度が30ウェー
ル/インチ以上になるようにハイゲージシングルニット
編機を用いて編製されているため、かかる布帛から得ら
れたビジネスシャツは、ソフトでありながら張りおよび
腰が強く、従って、シルエット性に優れたものとなる。
【0037】そして、編地の目付量を155g/m2
下に設定すれば、薄さを確保した上で良好な張りおよび
腰を布帛に与えることができ、かつ、透け感を少なくす
ることができる。
【0038】図3は、本発明に係る編地の布帛を用いて
製造されたワイシャツ(ビジネスシャツ)1を収納する
ための収納ネット3の一実施形態を示す斜視図であり、
(イ)は、ワイシャツ1を収納ネット3内に収納する直
前の状態、(ロ)は、ワイシャツ1を収納ネット3内に
収納した状態をそれぞれ示している。この図に示すよう
に、収納ネット(収納容器)3は、幅方向一対の円形の
側方布31と、これら側方布31間に架設された円筒網
体32と、この円筒網体32の周面に形成された一対の
側方布31間に亘る開口部33と、この開口部33に縫
着されたファスナー34とを備えて構成されている。
【0039】ファスナー34には、操作片35が設けら
れ、この操作片35をファスナー34に沿ってスライド
操作することにより、開口部33を開閉し得るようにな
っている。また、側方布31は、直径が略10cmに寸
法設定されるとともに、円筒網体32は長さ寸法が略2
0cmに寸法設定され、これによって収納ネット3は、
折り畳んで円柱状に巻き付けたワイシャツ1を収納し得
るようになっている。
【0040】ワイシャツ1を収納ネット3に収納するに
際しては、図3の(イ)に示すように、ワイシャツ1を
通常の折り畳み方で折り畳んだ後、襟11が外側に位置
するように巻き取り、操作片35の操作で開放された開
口部33から収納ネット3内に収納し、操作片35の逆
操作でファスナー34を閉止することにより、図3の
(ロ)に示すように、ワイシャツ1が収納ネット3に収
納された状態になる。そして、ワイシャツ1は、生地が
編地であるため、図3の(ロ)に示すように、折り畳ん
で巻き付けた状態で収納ネット3内に収納しても皺にな
ることがない。
【0041】特に、ワイシャツ1が先に説明した形状記
憶処理を施したものである場合には、折り巻いても皺の
発生をさらに良好に回避することができる。
【0042】かかる収納ネット3にワイシャツ1を入れ
ることにより、ワイシャツ1をコンパクトに収納するこ
とが可能になり、旅行時などに持ち運びが便利になる。
【0043】また、収納ネット3にワイシャツ1を収納
した状態で商品として出荷したり、店頭に陳列すること
も可能である。さらに、ワイシャツ1の販売時に抱き合
わせで収納ネット3を販売するようにしてもよいし、ワ
イシャツ1の購入者に景品として収納ネット3を贈呈す
るようにしてもよい。
【0044】なお、収納容器は、円筒網体32を有する
収納ネット3からなるものに限定されるものでなく、通
常の織製品からなる布袋や合成樹脂製または金属製の筒
体であってもよい。
【0045】上記の実施形態においては、布帛の編地の
目付量を90〜155g/m2に設定するとともに、タ
ック選針の行われない通常の編地のものでウェール密度
が40ウェール/インチ以上、タック選針が行われるタ
ック編のものでウェール密度が30ウェール/インチ以
上になるように密度設定しているが、こうする代わりに
目付量を100〜140g/m2に、好ましくは110
〜130g/m2に設定するとともに、通常編地のウェ
ール密度を40ウェール/インチ以上、好ましくは42
ウェール/インチ以上、タック編地のウェール密度を3
0ウェール/インチ以上、好ましくは33ウェール/イ
ンチ以上になるように密度設定するのがさらに好まし
い。こうすることによって張りおよび腰をより強くし、
かつ、透け感を確実になくすことができる。
【0046】
【実施例】26インチ−34ゲージ編機を用いて以下の
4種類(実施例1〜4)の布帛を編製した。編製後、こ
れら編製品の評価試験を行った。評価項目としては、軽
さ(目付量)(g/m2)、ウェール密度(ウェール/
インチ)、張り・腰(KES)、透け感、強力(kP
a)、通気度(cm3/cm2・sec)の6項目を採
用した。また、比較例1として本発明の範囲外の編製品
について、さらに比較例2として通常のワイシャツ用の
織製品であるワイシャツ用生地について上記同様の評価
項目を測定した。
【0047】因みに、張り・腰は、KES(Kawab
ata aevaluationSystem for
Fabrics)のB値によるものである。透け感
は、目視確認の結果であり、○は透け感:小、△は透け
感:普通、×は透け感:大を示す。強力は、JIS−L
−1018−6−17(ミューレン法)によるものであ
る。通気度は、JIS−L1018−6−34(フラジ
ール法)によるものである。
【0048】(実施例1)シングル編機(26インチ、
34ゲージ)に編組織として表鹿子を設定した。そし
て、オールニット選針給糸口に綿100/2を使用する
一方、ニットタック選針給糸口にポリエステル加工糸8
4DTEXを使用した。混率は、綿60%、ポリエステ
ル40%である。色柄については、ポリエステル加工糸
を片染めしたシャンブレ効果のもの(実施例1−)、
この片染めのものに対してさらに両浴染めを施した無地
柄のもの(実施例1−)、ポリエステルおよび綿サイ
ドの両蛍光晒しによるホワイト生地のもの(実施例1−
)の合計3種類を作製した。
【0049】(実施例2)シングル編機(26インチ、
34ゲージ)に編組織として表鹿子を設定した。オール
ニット選針給糸口に綿100/2を使用する一方、ニッ
トタック選針給糸口にポリエステル加工糸110DTE
Xを使用した。混率は、綿52%、ポリエステル48%
である。色柄については、実施例1と同様の3種類(実
施例2−、実施例2−、実施例2−)とした。
【0050】(実施例3)シングル編機(26インチ、
34ゲージ)に編組織としてタックラーベン柄を設定し
た。全給糸口に22DTEXのモノフィラメントを含む
複合紡績糸50/1を使用した。混率は、ポリエステル
19%、綿81%である。色柄については、綿サイドを
片染めにした無地柄(実施例3−)と、綿サイドに蛍
光晒しを施したホワイト生地(実施例3−)との2種
類を作製した。
【0051】(実施例4)シングル編機(26インチ、
34ゲージ)に編組織としてタックラーベン柄を設定し
た。オールニット選針給糸口に22DTEXのモノフィ
ラメントを含む複合紡績糸50/1を使用する一方、ニ
ットタック選針給糸口にポリエステル加工糸84DTE
Xを使用した。混率は、綿50%、ポリエステル50%
である。色柄については、ポリエステル加工糸を片染め
して得たストライブの柄のもの(実施例4−)、この
ストライブ柄のものに対してさらに両浴染めを施した無
地柄のもの(実施例4−)、ポリエステルおよび綿サ
イドの両蛍光晒しによるホワイト生地のもの(実施例4
−)の合計3種類を作製した。 (比較例1)シングル編機(26インチ、22ゲージ)
で表鹿子組織で綿40/2を用いてポロシャツ用編地
(綿100%)を作製した。 (比較例2)平織組織(136本/インチ×76本/イ
ンチ)で綿40/1を用いてワイシャツ用織物生地を作
製した。
【0052】各実施例の性能の評価結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】表1から判るとおり、実施例のものは、い
ずれの評価項目についても、比較例の織物と比べて遜色
はなく、ビジネスシャツ用の生地として充分に適用し得
るものであることを確認することができた。そして、特
に、通気度については、比較例の織製品が37cm3
cm2・secであるのに対し、実施例の編製品は、1
80cm3/cm2・sec以上であり、実施例のものが
通気性の点で如何に優れたものであるかを確認すること
ができた。
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ビジネス
シャツを、目付量が155g/m2以下で、かつ、ウェ
ール密度が30ウェール/インチ以上である編地の布帛
により形成したため、一見して通常の織製品と変わりが
ない風合いを確保した上で、布帛に編製品であることの
特徴が付与され、これによって布帛を吸水速乾性、肌離
れ性、ストレッチ(伸縮)性および通気性を極めて優れ
たものにすることができる。特に、編製品特有のストレ
ッチ性が良好なことにより、着用感がソフトであり、ゆ
とり感覚で動き易く、心身のリラックス効果を得ること
ができる。
【0056】また、編地は、ウェール密度が30ウェー
ル/インチ以上になるように編製されているため、かか
る布帛から得られたビジネスシャツは、ソフトでありな
がら張りおよび腰が強く、これによってビジネスシャツ
をシルエット性に優れたものにすることができる。
【0057】請求項2および3記載の発明によれば、目
付量を90g/m2以上としたため、布帛に良好な張り
および腰を与えることができる。また、ウェール密度を
布帛の編地がタック編されている場合30ウェール/イ
ンチ以上に設定するとともに、布帛の編地がタック編さ
れていない場合40ウェール/インチ以上に設定したた
め、布帛を、透け感を感じさせないものにすることがで
きる。
【0058】請求項4記載の発明によれば、布帛を紡績
糸で編製したため、吸水速乾性に優れ、形態安定性に富
む布帛を編製することが可能になる。
【0059】請求項5及び6記載の発明によれば、仕立
て映えがよく、シャープな感覚のビジネスシャツを得る
ことができる。
【0060】請求項7および8記載の発明によれば、ビ
ジネスシャツは、形状記憶処理が施されていることによ
り、着崩れし難くなるとともに、洗濯後にアイロン掛け
を行わなくても、シャープなシルエット性が復元され
る。
【0061】請求項9記載の発明によれば、編地のビジ
ネスシャツを小さく折り巻いても皺がよらない状態で収
納容器にコンパクトに収納することができる。従って、
旅行時などにビジネスシャツを便利に持ち運びすること
ができる。また、収納ネットにビジネスシャツを収納し
た状態で商品として出荷したり、店頭に陳列することも
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のビジネスシャツの一実施形態を示す斜
視図である。
【図2】(イ)〜(ハ)は、編組織を例示する説明図で
ある。
【図3】本発明に係る編地の布帛を用いて製造されたワ
イシャツ(ビジネスシャツ)を収納するための収納ネッ
トの一実施形態を示す斜視図であり、(イ)は、ワイシ
ャツを収納ネット内に収納する直前の状態、(ロ)は、
ワイシャツを収納ネット内に収納した状態をそれぞれ示
している。
【符号の説明】
1 ワイシャツ 11 襟 12 台襟 13 前たて 14 カフス 2a,2b,2c 布帛 21 ニードルループ 22 シンカループ 23 タック糸 3 収納ネット(収納容器) 31 側方布 32 円筒網体 33 開口部 34 ファスナー 35 操作片

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目付量が155g/m2以下で、かつ、
    ウェール密度が30ウェール/インチ以上である編地か
    らなる布帛を構成要素として含むことを特徴とするビジ
    ネスシャツ。
  2. 【請求項2】 上記布帛はタック編された編地からな
    り、目付量が90g/m2以上、ウェール密度が30ウ
    ェール/インチ以上である請求項1記載のビジネスシャ
    ツ。
  3. 【請求項3】 上記布帛はタック編されたていない編地
    からなり、目付量が90g/m2以上、ウェール密度が
    40ウェール/インチ以上である請求項1記載のビジネ
    スシャツ。
  4. 【請求項4】 上記布帛は、紡績糸で編製されたもので
    ある請求項1または2記載のビジネスシャツ。
  5. 【請求項5】 上記布帛は、紡績糸とフィラメント糸と
    の複合糸によって編製されたものである請求項1乃至3
    のいずれかに記載のビジネスシャツ
  6. 【請求項6】 上記布帛は、紡績糸とフィラメント糸と
    の交編によって編製されたものである請求項1乃至3の
    いずれかに記載のビジネスシャツ。
  7. 【請求項7】 形状記憶処理が施されてなる請求項1乃
    至6のいずれかに記載のビジネスシャツ。
  8. 【請求項8】 気相ホルムアルデヒド加工法により形状
    記憶処理が施されたものである請求項7記載のビジネス
    シャツ。
  9. 【請求項9】 小さく折り巻かれた状態で収納容器に収
    納されてなる請求項1乃至8のいずれかに記載のビジネ
    スシャツ。
JP2000125195A 2000-04-26 2000-04-26 ビジネスシャツ Expired - Lifetime JP3599636B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000125195A JP3599636B2 (ja) 2000-04-26 2000-04-26 ビジネスシャツ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000125195A JP3599636B2 (ja) 2000-04-26 2000-04-26 ビジネスシャツ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001303301A true JP2001303301A (ja) 2001-10-31
JP3599636B2 JP3599636B2 (ja) 2004-12-08

Family

ID=18635188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000125195A Expired - Lifetime JP3599636B2 (ja) 2000-04-26 2000-04-26 ビジネスシャツ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3599636B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160022977A1 (en) * 2013-04-01 2016-01-28 Terumo Kabushiki Kaisha Method for manufacturing a cap
JP6170639B1 (ja) * 2017-03-06 2017-07-26 東洋紡Stc株式会社 自動化洗濯プラント対応編地
JP6196747B1 (ja) * 2017-05-31 2017-09-13 東洋紡Stc株式会社 自動化洗濯プラント対応編地
JP6302608B1 (ja) * 2016-09-20 2018-03-28 東洋紡Stc株式会社 ビジネスシャツ用編地
JP2018066077A (ja) * 2016-10-18 2018-04-26 帝人フロンティア株式会社 編地およびその製造方法およびシャツ
JP2018154941A (ja) * 2017-03-17 2018-10-04 日清紡テキスタイル株式会社 衣料製品

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160022977A1 (en) * 2013-04-01 2016-01-28 Terumo Kabushiki Kaisha Method for manufacturing a cap
JP6302608B1 (ja) * 2016-09-20 2018-03-28 東洋紡Stc株式会社 ビジネスシャツ用編地
WO2018056302A1 (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 東洋紡Stc株式会社 ビジネスシャツ用編地
JP2018066077A (ja) * 2016-10-18 2018-04-26 帝人フロンティア株式会社 編地およびその製造方法およびシャツ
JP6170639B1 (ja) * 2017-03-06 2017-07-26 東洋紡Stc株式会社 自動化洗濯プラント対応編地
JP2018145560A (ja) * 2017-03-06 2018-09-20 東洋紡Stc株式会社 自動化洗濯プラント対応編地
JP2018154941A (ja) * 2017-03-17 2018-10-04 日清紡テキスタイル株式会社 衣料製品
JP7084694B2 (ja) 2017-03-17 2022-06-15 日清紡テキスタイル株式会社 衣料製品
JP6196747B1 (ja) * 2017-05-31 2017-09-13 東洋紡Stc株式会社 自動化洗濯プラント対応編地
JP2018145579A (ja) * 2017-05-31 2018-09-20 東洋紡Stc株式会社 自動化洗濯プラント対応編地

Also Published As

Publication number Publication date
JP3599636B2 (ja) 2004-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101213854B1 (ko) 말단 편물 조직 및 그 말단 편물 조직을 구비한 의류
KR100450272B1 (ko) 부직합성포,그제조방법및그사용방법
TW201814096A (zh) 縱編織物
JPH06173144A (ja) プリーツ編地の製造方法およびプリーツ編地
JP2003201654A (ja) 伸縮性たて編地およびその製造方法
JP3599636B2 (ja) ビジネスシャツ
JP4299624B2 (ja) 端末編組織および該端末編組織を備えた衣類
JP4459377B2 (ja) 筒状編地
JP6419489B2 (ja) ボディタオル
JP5050174B2 (ja) 異なる編組織からなる経編地
JP7084694B2 (ja) 衣料製品
JP6360532B2 (ja) ビジネスシャツ用編地
US3131555A (en) Knit shirt or like garment
JP3923135B2 (ja) 二層構造シングル丸編地
JP3546999B2 (ja) ビジネスシャツ用編地
JP6302608B1 (ja) ビジネスシャツ用編地
TWI712375B (zh) 自體黏扣織物(二)
JPH07300749A (ja) 伸縮性経編地およびその製造方法
JP2009007682A (ja) 伸縮性経編地及びその製造方法
CN218262985U (zh) 多变化针织产品
JP2000314063A (ja) 安定性を有する弾性経編地
CN111304813A (zh) 一种功能性全成型针织衣领及其制备方法
CN210684102U (zh) 一种蓬松防脱出提花包纱布
JP2019135340A (ja) シングル丸編地
JP3730763B2 (ja) 薄地ニット生地

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030513

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040526

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040728

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040914

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3599636

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070924

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080924

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080924

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090924

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090924

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100924

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100924

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110924

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120924

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130924

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term