JP4353612B2 - 一体成形袋状経編地及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は2列のニードル列を有する経編機、例えばダブルラッシェル機により編成される一体成形袋状経編地及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一体成形袋状経編地を製造する方法としては、ダブルラッシェル機の各ニードル列で編成してなる経編地を、所定の形状に応じて各経編地の対面方向に連結して形成する方法があり、特開昭62−104901号には無縫製ショーツを編方向に連続して編成する方法が、特開昭62−223351号には無縫製シャツを編方向に連続して編成する方法が各々開示されている。又、公開技報86−5822及び公開技報87−2475には2列のニードル列と2枚のジャカード筬を備えたダブルラッシェル機で編成された一体成形袋状経編地により製作される各種衣服や身の回り品が数多く紹介されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭62−104901号あるいは特開昭62−223351号に記載の各々の方法でショーツあるいはシャツを編地編方向のみに連続して編成した場合、仕上げ加工を各一繋がりの連続袋状経編地毎に行わねばならない。この仕上げ加工の時間と手間を節約するには、最少工程数で加工できるように各連続袋状経編地を編地幅方向にも連結して、すべての袋状経編地を1枚の編地として編成する必要がある。そのためには編地編方向及び編地幅方向において各袋状経編地の連結部分として平編地部を形成して編成し、仕上げ加工後に単体の製品とするためにその平編地部を裁断せねばならず、各袋状経編地の編地編方向側及び編地幅方向側の被裁断部において平編地部が残留してしまった。同様に公開技報86−5822及び公開技報87−2475で紹介されている各種製品を編成する場合でも、編地編方向及び編地幅方向において各製品の連結部分としての平編地部を形成すれば、編地編方向側及び編地幅方向側の被裁断部における平編地部が残留している製品しか編成できなかった。一方、編地編方向のみに袋状経編地を連続して編成した場合、編地幅方向側に平編地部が残留していない状態として編成することは可能であるが、その場合各連続袋状経編地毎に仕上げ加工を行わねばならず、最少工程数で仕上げ加工が可能であり且つ編地幅方向に連結部分が残留していない状態である袋状経編地を編成する方法は実現されていなかった。又、前記袋状経編地の編成中に所定の形状に応じてくびれ部等の形状変化部を形成する方法も当然にして実現されていなかった。
【0004】
本発明は、最少工程数で仕上げ加工が可能であり且つ編地幅方向側に連結部分が残留していない状態である袋状経編地及びその製造方法と、所定の形状に応じて形状変化部を形成してなる袋状経編地及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
2列のニードル列を有する経編機の各ニードル列で編成してなる経編地を、所定の形状に応じて各経編地の対面方向に連結編成して袋状経編地となし、前記袋状経編地に編地幅方向で連結編糸による連結部分を形成して一体に連結編成した連続袋状経編地から、連結編糸の除去により連結部分を無くし個別の袋状経編地に分離形成してなる構成とすることで着用時に残留平編地部による違和感を感じず、外観に優れた一体成形袋状経編地が得られる。
【発明の実施の形態】
【0006】
連続袋状経編地編成中に連結編糸の糸テンションを調整して編成してなる経編地であって、所定の形状に応じて編成された編地に形状変化部が形成されている構成とすることで、体型に適合した形状の一体成形袋状経編地が得られる。
【0007】
一体成形袋状経編地に曲がり鎖編糸の編み込みでほつれ防止部が形成されている構成とすることで、裁断端から編糸がほつれにくい一体成形袋状経編地が得られる。
【0008】
2列のニードル列を有する経編機を用い袋状の経編地を編成するに際し、所定の形状に応じた各袋状経編地を対面方向に適宜位置で連結して編成するとともに、連結編糸で前記袋状経編地を編地幅方向に複数連結して連続袋状経編地を編成後、この連続袋状経編地に所定の加工を加えしかる後、連結編糸を除去して個別の袋状経編地に分離するように構成することで、最少工程数で仕上げ加工された後、編地幅方向側に連結部分が残留していない状態の一体成形袋状経編地が製造される。
【0009】
連続袋状経編地編成中に連結編糸の糸テンションを調整して、所定の形状に応じて袋状経編地に形状変化部を形成するように構成することで、最少工程数で仕上げ加工された後、編地幅方向側に連結部分が残留していない状態であり且つくびれ部等の形状変化部を有する一体成形袋状経編地が製造される。
【0010】
【実施例】
以下本案の実施例を図面に基づいて説明する。図1の(A)〜(G)は本発明の一体成形袋状経編地を編成するためのダブルラッシェル機の各種筬配列を示している。筬配列(A)は編機前方側より地筬L1,L2、ジャカード筬L3,L4、地筬L5,L6を示し、筬配列(B)は編機前方側より柄筬L1,L2、地筬L3、ジャカード筬L4,L5、地筬L6、柄筬L7,L8を示し、筬配列(C)は編機前方側より柄筬L1,L2、地筬L3,L4、ジャカード筬L5,L6、地筬L7,L8、柄筬L9,L10を示し、筬配列(D)は編機前方側より地筬L1,L2、柄筬L3,L4、ジャカード筬L5,L6、柄筬L7,L8、地筬L9,L10を示し、筬配列(E)は編機前方側より地筬L1,L2、柄筬L3,L4,L5,L6、ジャカード筬L7,L8、柄筬L9,L10,L11,L12、地筬L13、L14を示し、筬配列(F)は編機前方側より地筬L1,L2,L3、柄筬L4,L5、ジャカード筬L6,L7、柄筬L8,L9、地筬L10,L11,L12を示し、筬配列(G)は地筬L1,L2,L3、柄筬L4,L5,L6,L7、ジャカード筬L8,L9、柄筬L10,L11,L12,L13、地筬L14,L15,L16を示している。図2の(H)〜(J)は連結編糸除去前の本発明の一体成形袋状経編地例を示しており、経編地例(H),(I)はシャツ地編成時の例、経編地(J)はショーツ地編成時の例を各々示している。図3は連結編糸除去後の本発明の一体成形袋状経編地例であり、経編地例(K),(L),(M)はシャツ、経編地例(N)はショーツを各々示している。なお、ジャカード筬には圧電素子への通電によりジャカードガイドを制御するピエゾジャカードガイドを使用するのが望ましい。
【0011】
以下各筬配列を有する経編機を使用する場合毎に本発明の実施例を説明してゆく。図1の筬配列(A)を有するダブルラッシェル機を使用して製造される一体成形袋状経編地及びその製造方法は次の通りである。経編地例(H)における連続袋状経編地1を編成するに際して、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L2,L5の各々に鎖編組織を使用してシャツ地2が編成される場合には、地筬L2,L5を使用して片面基布3a及び他面基布3bの各々の地組織が鎖編組織で形成され、ジャカード柄糸(図示せず)を通糸してなるジャカード筬L3,L4を使用して、鎖編列をジャカード柄糸で連結することでジャカード柄4が形成される。その際、両基布の対面方向の連結もジャカード筬L3,L4で行われる。地筬L1,L6の各々に通糸されている連結編糸5a,5bは適宜編コース間隔を空けて挿入編組織で単体としてのシャツ地2間の連結及びシャツ地2の胴部と袖部間の連結を各々編地幅方向にて行い、胴部における所望の形状に応じて連結編糸5bの給糸量を適宜調整することで胴部がくびれた形状となる。その際、シャツ地間の連結あるいは胴部と袖部間の連結を行わない箇所において、連結編糸5a,5bはシャツ地2に編み込まれない。編成終了後に、連続袋状経編地1を仕上げ加工した後、連結編糸5a,5bを抜糸することで、連結編糸5a,5b除去後の被分離部6が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0012】
地筬L2,L5の各々に鎖編組織を使用してシャツ地2が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L3及び/又はジャカード筬L4で、シャツ地2間及びシャツ地2の胴部と袖部間を編地幅方向にて連結する場合には、両基布の対面方向の連結は地筬L1,L6の内少なくとも1枚で行われ、連結編糸5a,5bに水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸5a,5bが溶解除去されて被分離部6が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0013】
経編地例(J)における連続袋状経編地101を編成するに際して、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L2,L5の各々に鎖編組織を使用してショーツ地102が編成される場合には、地筬L2,L5を使用して片面基布103a及び他面基布103bの各々の地組織が鎖編組織で形成され、ジャカード柄糸(図示せず)を通糸してなるジャカード筬L3,L4を使用して、鎖編列をジャカード糸で連結することで必要に応じてジャカード柄が形成される。その際、両基布の対面方向の連結もジャカード筬L3,L4で行われる。地筬L1,L6の各々に通糸されている連結編糸105a,105bは適宜編コース間隔を空けて挿入編組織で単体としてのショーツ地102間の連結及びショーツ地102の脚部と島部7間の連結を各々編地幅方向にて行う。その際、ショーツ地間の連結あるいは脚部と島部7間の連結を行わない箇所において、連結編糸105a,105bはショーツ地102に編み込まれない。編成終了後に、連続袋状経編地101を仕上げ加工した後、連結編糸105a,105bを抜糸することで、連結編糸105a,105b除去後の被分離部106が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0014】
図1の筬配列(B)を有するダブルラッシェル機を使用して製造される一体成形袋状経編地及びその製造方法は次の通りである。経編地例(H)における連続袋状経編地1を編成するに際して、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L3,L6の各々に鎖編組織を使用してシャツ地2が編成される場合には、地筬L3,L6を使用して片面基布3a及び他面基布3bの各々の地組織が鎖編組織で形成され、ジャカード柄糸(図示せず)を通糸してなるジャカード筬L4,L5を使用して、鎖編列をジャカード糸で連結することでジャカード柄4が形成される。その際、両基布の対面方向の連結もジャカード筬L4,L5で行われる。柄筬L1,L2,L7,L8の内いずれか2枚に各々通糸されている連結編糸5a,5bは適宜編コース間隔を空けて挿入編組織で単体としてのシャツ地2間の連結及びシャツ地2の胴部と袖部間の連結を各々編地幅方向にて行い、胴部における所望の形状に応じて連結編糸5bの給糸量を適宜調整することで胴部がくびれた形状となる。その際、シャツ地間の連結あるいは胴部と袖部間の連結を行わない箇所において、連結編糸5a,5bはシャツ地2に編み込まれない。編成終了後に、連続袋状経編地1を仕上げ加工した後、連結編糸5a,5bを抜糸することで、連結編糸5a,5b除去後の被分離部6が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0015】
地筬L3,L6の各々に鎖編組織を使用してシャツ地2が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L4及び/又はジャカード筬L5で、シャツ地2間及びシャツ地2の胴部と袖部間を編地幅方向にて連結する場合には、両基布の対面方向の連結は柄筬L1,L2,L7,L8の内少なくとも1枚で行われ、連結編糸5a,5bに水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸5a,5bが溶解除去されて被分離部6が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0016】
経編地例(I)における連続袋状経編地201を編成するに際して、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L3,L6の各々に鎖編組織を使用してシャツ地202が編成される場合には、地筬L3,L6を使用して片面基布203a及び他面基布203bの各々の地組織が鎖編組織で形成され、ジャカード柄糸(図示せず)を通糸してなるジャカード筬L4,L5を使用して、鎖編列をジャカード糸で連結することでジャカード柄204が形成される。その際、両基布の対面方向の連結もジャカード筬L4,L5で行われる。柄筬L1,L2,L7,L8の内いずれか3枚に各々通糸されている連結編糸205a,205b,205cは適宜編コース間隔を空けて挿入編組織で単体としてのシャツ地202間の連結、シャツ地202の胴部と島部207間の連結、シャツ地202の袖部と島部207間の連結を各々編地幅方向にて行い、胴部における所望の形状に応じて連結編糸205b,205cの給糸量を適宜調整することで胴部がくびれた形状となる。その際、島部207を形成したことで連結編糸205b,205cの糸テンションが適度に吸収されるので、シャツ地202の袖部が連結編糸205b,205cの糸テンションに影響されずに編地編方向に真っすぐな形状を保って形成される。又、シャツ地間の連結、胴部と島部間の連結あるいは袖部と島部間の連結を行わない箇所において、連結編糸205a,205b,205cはシャツ地202に編み込まれない。編成終了後に、連続袋状経編地201を仕上げ加工した後、連結編糸205a,205b,205cを抜糸することで、連結編糸205a,205b,205c除去後の被分離部206が連結部分の残留していない状態に形成される。なお、島部207は最終的に切断除去される。
【0017】
地筬L3,L6の各々に鎖編組織を使用してシャツ地202が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L4及び/又はジャカード筬L5で、シャツ地202間、シャツ地202の胴部と島部207間、及びシャツ地202の袖部と島部207間を編地幅方向にて連結する場合には、両基布の対面方向の連結は柄筬L1,L2,L7,L8の内少なくとも1枚で行われ、連結編糸205a,205b,205cに水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸205a,205b,205cが溶解除去されて被分離部206が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0018】
経編地例(J)における連続袋状経編地101を編成するに際して、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L3,L6の各々に鎖編組織を使用してショーツ地102が編成される場合には、地筬L3,L6を使用して片面基布103a及び他面基布103bの各々の地組織が鎖編組織で形成され、ジャカード柄糸(図示せず)を通糸してなるジャカード筬L4,L5を使用して、鎖編列をジャカード糸で連結することで必要に応じてジャカード柄が形成される。その際、両基布の対面方向の連結もジャカード筬L4,L5で行われる。柄筬L1,L2,L7,L8の内いずれか2枚に各々通糸されている連結編糸105a,105bは適宜編コース間隔を空けて挿入編組織で単体としてのショーツ地102間の連結及びショーツ地102の脚部と島部7間の連結を各々編地幅方向にて行う。その際、ショーツ地102間の連結あるいは脚部と島部7間の連結を行わない箇所において、連結編糸105a,105bはショーツ地102に編み込まれない。編成終了後に、連続袋状経編地101を仕上げ加工した後、連結編糸105a,105bを抜糸することで、連結編糸105a,105b除去後の被分離部106が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0019】
地筬L3,L6の各々に鎖編組織を使用してショーツ地102が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L4及び/又はジャカード筬L5で、ショーツ地102間及びショーツ地102の脚部と島部7間を編地幅方向にて連結する場合には、両基布の対面方向の連結は柄筬L1,L2,L7,L8の内少なくとも1枚で行われ、連結編糸105a,105bに水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸105a,105bが溶解除去されて被分離部106が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0020】
経編地例(H)におけるシャツ地2の編成方法を用いて、図3の経編地例(K)におけるシャツ302を編成する場合、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L3,L6の各々に鎖編組織を使用して両基布の対面方向の連結をジャカード筬L4,L5で行うとすると、連結編糸(図示せず)除去後の被分離部306が連結部分の残留していない状態に形成され、編成時に連結編糸の給糸量を調整することで胴部をくびれた状態とすることも可能である。但し、シャツ地302上のライナー柄部308は連結編糸用に使用されない柄筬を用いて形成されている。編成の際、ライナー柄部308形成用の柄筬に複数本のガイドニードルを有する特殊ガイドを取着して柄形成することも可能である。
【0021】
地筬L3,L6の各々に鎖編組織を使用してシャツ302が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L4及び/又はジャカード筬L5を連結編糸用に使用する場合には、連結編糸に水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸が溶解除去されて被分離部306が連結部分の残留していない状態に形成され、両基布の対面方向の連結に使用されない柄筬でライナー柄部308が形成される。編成の際、ライナー柄部308形成用の柄筬に複数本のガイドニードルを有する特殊ガイドを取着して柄形成することも可能である。
【0022】
経編地例(H)におけるシャツ地2の編成方法を用いて、図3の経編地例(L)におけるシャツ402を編成する場合、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L3,L6の各々に鎖編組織を使用して両基布の対面方向の連結をジャカード筬L4,L5で行うとすると、連結編糸(図示せず)除去後の被分離部406が連結部分の残留していない状態に形成され、編成時に連結編糸の給糸量を調整することで胴部をくびれた状態とすることも可能である。但し、シャツ402におけるくびれ部409は連結編糸用に使用されない柄筬のアンダーラップ量を多くすることで形成されている。編成の際、くびれ部409形成用の柄筬に複数本のガイドニードルを有する特殊ガイドを取着してくびれ部形成することも可能である。
【0023】
地筬L3,L6の各々に鎖編組織を使用してシャツ402が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L4及び/又はジャカード筬L5を連結編糸用に使用する場合には、連結編糸に水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸が溶解除去されて被分離部406が連結部分の残留していない状態に形成され、両基布の対面方向の連結に使用されない柄筬でくびれ部409が形成される。編成の際、くびれ部409形成用の柄筬に複数本のガイドニードルを有する特殊ガイドを取着してくびれ部形成することも可能である。
【0024】
経編地例(H)におけるシャツ地2の編成方法を用いて、図3の経編地例(M)におけるシャツ502を編成する場合、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L3,L6の各々に鎖編組織を使用して両基布の対面方向の連結をジャカード筬L4,L5で行うとすると、連結編糸(図示せず)除去後の被分離部506が連結部分の残留していない状態に形成され、編成時に連結編糸の給糸量を調整することで胴部をくびれた状態とすることも可能である。但し、シャツ502における裾部510及び/又は袖部511は、連結編糸用に使用されない柄筬に弾性糸を通糸してアンダーラップ量を多くすることで高伸縮性を有するように形成されている。編成の際、裾部510及び/又は袖部511形成用の柄筬に複数本のガイドニードルを有する特殊ガイドを取着して裾部及び/又は袖部形成することも可能である。
【0025】
地筬L3,L6の各々に鎖編組織を使用してシャツ502が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L4及び/又はジャカード筬L5を連結編糸用に使用する場合には、連結編糸に水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸が溶解除去されて被分離部506が連結部分の残留していない状態に形成され、両基布の対面方向の連結に使用されない柄筬で裾部510及び/又は袖部511が形成される。編成の際、裾部510又は袖部511形成用の柄筬に複数本のガイドニードルを有する特殊ガイドを取着して高伸縮性を有するように裾部及び/又は袖部形成することも可能である。
【0026】
図1の筬配列(C)を有するダブルラッシェル機を使用して製造される一体成形袋状経編地及びその製造方法は次の通りである。経編地例(H)における連続袋状経編地1を編成するに際して、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L4,L7の各々に鎖編組織を使用してシャツ地2が編成される場合には、地筬L4,L7を使用して片面基布3a及び他面基布3bの各々の地組織が鎖編組織で形成され、ジャカード柄糸(図示せず)を通糸してなるジャカード筬L5,L6を使用して、鎖編列をジャカード糸で連結することでジャカード柄4が形成される。その際、両基布の対面方向の連結もジャカード筬L5,L6で行われる。柄筬L1,L2,L9,L10、地筬L3,L8の内いずれか2枚に各々通糸されている連結編糸5a,5bは適宜編コース間隔を空けて挿入編組織で単体としてのシャツ地2間の連結及びシャツ地2の胴部と袖部間の連結を各々編地幅方向にて行い、胴部における所望の形状に応じて連結編糸5bの給糸量を適宜調整することで胴部がくびれた形状となる。その際、シャツ地間の連結あるいは胴部と袖部間の連結を行わない箇所において、連結編糸5a,5bはシャツ地2に編み込まれない。編成終了後に、連続袋状経編地1を仕上げ加工した後、連結編糸5a,5bを抜糸することで、連結編糸5a,5b除去後の被分離部6が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0027】
地筬L4,L7の各々に鎖編組織を使用してシャツ地2が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L5及び/又はジャカード筬L6で、シャツ地2間及びシャツ地2の胴部と袖部間を編地幅方向にて連結する場合には、両基布の対面方向の連結は柄筬L1,L2,L9,L10、地筬L3,L8の内少なくとも1枚で行われ、連結編糸5a,5bに水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸5a,5bが溶解除去されて被分離部6が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0028】
経編地例(H)における連続袋状経編地1を編成するに際して、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L3,L4,L7,L8にダブルデンビ編組織を使用してシャツ地2が編成される場合には、地筬L3,L4及び地筬L7,L8を使用して片面基布3a及び他面基布3bの各々の地組織がダブルデンビ編組織で形成され、ジャカード柄糸(図示せず)を通糸してなるジャカード筬L5,L6を使用して、ダブルデンビ編組織で形成された地組織上にジャカード柄4が形成される。その際、両基布の対面方向の連結もジャカード筬L5,L6で行われる。柄筬L1,L2,L9,L10の内いずれか2枚に各々通糸されている連結編糸5a,5bは適宜編コース間隔を空けて挿入編組織で単体としてのシャツ地2間の連結及びシャツ地2の胴部と袖部間の連結を各々編地幅方向にて行い、胴部における所望の形状に応じて連結編糸5bの給糸量を適宜調整することで胴部がくびれた形状となる。その際、シャツ地間の連結あるいは胴部と袖部間の連結を行わない箇所において、連結編糸5a,5bはシャツ地2に編み込まれない。編成終了後に、連続袋状経編地1を仕上げ加工した後、連結編糸5a,5bを抜糸することで、連結編糸5a,5b除去後の被分離部6が連結部分の残留していない状態に形成される。但し、両基布の対面方向の連結部にジャカード筬で穴地を形成する際に形成される貫通穴を形成しないためには、両基布の対面方向の連結用に柄筬を追加する必要がある。
【0029】
地筬L3,L4及び地筬L7,L8の各々にダブルデンビ編組織を使用してシャツ地2が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L5及び/又はジャカード筬L6で、シャツ地2間及びシャツ地2の胴部と袖部間を編地幅方向にて連結する場合には、両基布の対面方向の連結は柄筬L1,L2,L9,L10の4枚で行われ、連結編糸5a,5bに水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸5a,5bが溶解除去されて被分離部6が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0030】
経編地例(I)における連続袋状経編地201を編成するに際して、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L4,L7の各々に鎖編組織を使用してシャツ地202が編成される場合には、地筬L4,L7を使用して片面基布203a及び他面基布203bの各々の地組織が鎖編組織で形成され、ジャカード柄糸(図示せず)を通糸してなるジャカード筬L5,L6を使用して、鎖編列をジャカード糸で連結することでジャカード柄204が形成される。その際、両基布の対面方向の連結もジャカード筬L5,L6で行われる。柄筬L1,L2,L9,L10、地筬L3,L8の内いずれか3枚に各々通糸されている連結編糸205a,205b,205cは適宜編コース間隔を空けて挿入編組織で単体としてのシャツ地202間の連結、シャツ地202の胴部と島部207間の連結、シャツ地202の袖部と島部207間の連結を各々編地幅方向にて行い、胴部における所望の形状に応じて連結編糸205b,205cの給糸量を適宜調整することで胴部がくびれた形状となる。その際、島部207を形成したことで連結編糸205b,205cの糸テンションが適度に吸収されるので、シャツ地202の袖部が連結編糸205bの糸テンションに影響されずに編地編方向に真っすぐな形状を保って形成される。又、シャツ地間の連結、胴部と島部間の連結あるいは袖部と島部間の連結を行わない箇所において、連結編糸205a,205b,205cはシャツ地202に編み込まれない。編成終了後に、連続袋状経編地201を仕上げ加工した後、連結編糸205a,205b,205cを抜糸することで、連結編糸205a,205b,205c除去後の被分離部206が連結部分の残留していない状態に形成される。なお、島部207は最終的に切断除去される。
【0031】
地筬L4,L7の各々に鎖編組織を使用してシャツ地202が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L5及び/又はジャカード筬L6で、シャツ地202間、シャツ地202の胴部と島部207間、及びシャツ地202の袖部と島部207間を編地幅方向にて連結する場合には、両基布の対面方向の連結は柄筬L1,L2,L9,L10、地筬L3,L8の内少なくとも1枚で行われ、連結編糸205a,205b,205cに水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸205a,205b,205cが溶解除去されて被分離部206が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0032】
経編地例(I)における連続袋状経編地201を編成するに際して、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L3,L4,L7,L8にダブルデンビ編組織を使用してシャツ地202が編成される場合には、地筬L3,L4及び地筬L7,L8を使用して片面基布203a及び他面基布203bの各々の地組織がダブルデンビ編組織で形成され、ジャカード柄糸(図示せず)を通糸してなるジャカード筬L5,L6を使用して、ダブルデンビ編組織で形成された地組織上にジャカード柄204が形成される。その際、両基布の対面方向の連結もジャカード筬L5,L6で行われる。柄筬L1,L2,L9,L10の内いずれか3枚に各々通糸されている連結編糸205a,205b,205cは適宜編コース間隔を空けて挿入編組織で単体としてのシャツ地202間の連結及びシャツ地202の胴部と袖部間の連結を各々編地幅方向にて行い、胴部における所望の形状に応じて連結編糸205bの給糸量を適宜調整することで胴部がくびれた形状となる。その際、シャツ地間の連結あるいは胴部と袖部間の連結を行わない箇所において、連結編糸205a,205b,205cはシャツ地202に編み込まれない。編成終了後に、連続袋状経編地201を仕上げ加工した後、連結編糸205a,205b,205cを抜糸することで、連結編糸205a,205b,205c除去後の被分離部206が連結部分の残留していない状態に形成される。但し、両基布の対面方向の連結部にジャカード筬で穴地を形成する際に形成される貫通穴を形成しないためには、両基布の対面方向の連結用に柄筬を追加する必要がある。
【0033】
地筬L3,L4及び地筬L7,L8の各々にダブルデンビ編組織を使用してシャツ地202が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L5及び/又はジャカード筬L6で、シャツ地202間、シャツ地202の胴部と島部207間、及びシャツ地202の袖部と島部207間を編地幅方向にて連結する場合には、両基布の対面方向の連結は柄筬L1,L2,L9,L10の4枚で行われ、連結編糸205a,205b,205cに水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸205a,205b,205cが溶解除去されて被分離部206が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0034】
経編地例(J)における連続袋状経編地101を編成するに際して、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L4,L7の各々に鎖編組織を使用してショーツ地102が編成される場合には、地筬L4,L7を使用して片面基布103a及び他面基布103bの各々の地組織が鎖編組織で形成され、ジャカード柄糸(図示せず)を通糸してなるジャカード筬L5,L6を使用して、鎖編列をジャカード糸で連結することで必要に応じてジャカード柄が形成される。その際、両基布の対面方向の連結もジャカード筬L5,L6で行われる。柄筬L1,L2,L9,L10、地筬L3,L8の内いずれか2枚に各々通糸されている連結編糸105a,105bは適宜編コース間隔を空けて挿入編組織で単体としてのショーツ地102間の連結及びショーツ地102の脚部と島部7間の連結を各々編地幅方向にて行う。その際、ショーツ地102間の連結あるいは脚部と島部7間の連結を行わない箇所において、連結編糸105a,105bはショーツ地102に編み込まれない。編成終了後に、連続袋状経編地101を仕上げ加工した後、連結編糸105a,105bを抜糸することで、連結編糸105a,105b除去後の被分離部106が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0035】
地筬L4,L7の各々に鎖編組織を使用してショーツ地102が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L5及び/又はジャカード筬L6で、ショーツ地102間及びショーツ地102の脚部と島部7間を編地幅方向にて連結する場合には、両基布の対面方向の連結は柄筬L1,L2,L9,L10、地筬L3,L8の内少なくとも1枚で行われ、連結編糸105a,105bに水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸105a,105bが溶解除去されて被分離部106が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0036】
経編地例(J)における連続袋状経編地101を編成するに際して、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L3,L4,L7,L8にダブルデンビ編組織を使用してショーツ地202が編成される場合には、地筬L3,L4及び地筬L7,L8を使用して片面基布3a及び他面基布3bの各々の地組織がダブルデンビ編組織で形成され、ジャカード柄糸(図示せず)を通糸してなるジャカード筬L5,L6を使用して、ダブルデンビ編組織で形成された地組織上に必要に応じてジャカード柄が形成される。その際、両基布の対面方向の連結もジャカード筬L5,L6で行われる。柄筬L1,L2,L9,L10の内いずれか2枚に各々通糸されている連結編糸105a,105bは適宜編コース間隔を空けて挿入編組織で単体としてのショーツ地102間の連結及びショーツ地102の胴部と袖部間の連結を各々編地幅方向にて行い、胴部における所望の形状に応じて連結編糸105bの給糸量を適宜調整することで胴部がくびれた形状となる。その際、ショーツ地102間の連結あるいは脚部と島部7間の連結を行わない箇所において、連結編糸105a,105bはショーツ地102に編み込まれない。編成終了後に、連続袋状経編地101を仕上げ加工した後、連結編糸105a,105bを抜糸することで、連結編糸105a,105b除去後の被分離部106が連結部分の残留していない状態に形成される。但し、両基布の対面方向の連結部にジャカード筬で穴地を形成する際に形成される貫通穴を形成しないためには、両基布の対面方向の連結用に柄筬を追加する必要がある。
【0037】
地筬L3,L4及び地筬L7,L8の各々にダブルデンビ編組織を使用してショーツ地102が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L5及び/又はジャカード筬L6で、ショーツ地102間及び脚部と島部7間を連結する場合には、両基布の対面方向の連結は柄筬L1,L2,L9,L10の4枚で行われ、連結編糸105a,105bに水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸105a,105bが溶解除去されて被分離部106が連結部分の残留していない状態に形成される。
【0038】
経編地例(H)におけるシャツ地2の編成方法を用いて、図3の経編地例(K)におけるシャツ302を編成する場合、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L4,L7の各々に鎖編組織を使用して両基布の対面方向の連結をジャカード筬L5,L6で行うとすると、連結編糸(図示せず)除去後の被分離部306が連結部分の残留していない状態に形成され、編成時に連結編糸の給糸量を調整することで胴部をくびれた状態とすることも可能である。但し、シャツ地302上のライナー柄部308は連結編糸用に使用されない柄筬を用いて形成されている。編成の際、ライナー柄部308形成用の柄筬に複数本のガイドニードルを有する特殊ガイドを取着して柄形成することも可能である。
【0039】
地筬L4,L7の各々に鎖編組織を使用してシャツ302が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L5及び/又はジャカード筬L6を連結編糸用に使用する場合には、連結編糸に水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸が溶解除去されて被分離部306が連結部分の残留していない状態に形成され、両基布の対面方向の連結に使用されない柄筬又は地筬でライナー柄部308が形成される。編成の際、ライナー柄部308形成用の柄筬に複数本のガイドニードルを有する特殊ガイドを取着して柄形成することも可能である。
【0040】
経編地例(H)におけるシャツ地2の編成方法を用いて、経編地例(L)におけるシャツ402を編成する場合、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L4,L7の各々に鎖編組織を使用して両基布の対面方向の連結をジャカード筬L5,L6で行うとすると、連結編糸(図示せず)除去後の被分離部406が連結部分のない状態に形成され、編成時に連結編糸の給糸量を調整することで胴部をくびれた状態とすることも可能である。但し、シャツ地402におけるくびれ部409は連結編糸用に使用されない柄筬又は地筬のアンダーラップ量を多くすることで形成されている。編成の際、くびれ部409形成用の柄筬に複数本のガイドニードルを有する特殊ガイドを取着してくびれ部形成することも可能である。
【0041】
地筬L4,L7の各々に鎖編組織を使用してシャツ402が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L5及び/又はジャカード筬L6を連結編糸用に使用する場合には、連結編糸に水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸が溶解除去されて被分離部406が連結部分の残留していない状態に形成され、両基布の対面方向の連結に使用されない柄筬又は地筬でくびれ部409が形成される。編成の際、くびれ部409形成用の柄筬に複数本のガイドニードルを有する特殊ガイドを取着してくびれ部形成することも可能である。
【0042】
経編地例(H)におけるシャツ地2の編成方法を用いて、図3の経編地例(M)におけるシャツ502を編成する場合、地糸(図示せず)を通糸してなる地筬L4,L7の各々に鎖編組織を使用して両基布の対面方向の連結をジャカード筬L5,L6で行うとすると、連結編糸(図示せず)除去後の被分離部506が分離跡のない状態に形成され、編成時に連結編糸の給糸量を調整することで胴部をくびれた状態とすることも可能である。但し、シャツ502における裾部510及び/又は袖部511は、連結編糸用に使用されない柄筬又は地筬に弾性糸を通糸してアンダーラップ量を多くすることで高伸縮性を有するように形成されている。編成の際、裾部510及び/又は袖部511形成用の柄筬に複数本のガイドニードルを有する特殊ガイドを取着して裾部及び/又は袖部形成することも可能である。
【0043】
地筬L4,L7の各々に鎖編組織を使用してシャツ502が編成されるとしても、オーバーラッピング編組織を基本編組織として柄形成を行うジャカード筬L5及び/又はジャカード筬L6を連結編糸用に使用する場合には、連結編糸に水溶性糸を使用すれば仕上げ加工時に連結編糸が溶解除去されて被分離部506が連結部分の残留していない状態に形成され、両基布の対面方向の連結に使用されない柄筬で裾部510及び/又は袖部511が形成される。編成の際、裾部510又は袖部511形成用の柄筬に複数本のガイドニードルを有する特殊ガイドを取着して高伸縮性を有するように裾部及び/又は袖部形成することも可能である。
【0044】
図1の筬配列(D)を有するダブルラッシェル機を使用して編成し、仕上げ加工後に連結編糸を除去することで、両基布を鎖編あるいはダブルデンビ編組織で形成してなる経編地例(H)におけるシャツ地2、両基布を鎖編あるいはダブルデンビ編組織で形成してなる経編地例(I)におけるシャツ地202、両基布を鎖編あるいはダブルデンビ編組織で形成してなる経編地例(J)におけるショーツ地102、両基布を鎖編組織で形成してなる経編地例(K)におけるシャツ302、両基布を鎖編組織で形成してなる経編地例(L)におけるシャツ402、両基布を鎖編組織で形成してなる経編地例(M)におけるシャツ502が製造される。
【0045】
図1の筬配列(E)、筬配列(F)あるいは筬配列(G)を有するダブルラッシェル機を使用して編成し、仕上げ加工後に連結編糸を除去することで、両基布を鎖編あるいはダブルデンビ編組織で形成してなる経編地例(H)におけるシャツ地2、両基布を鎖編あるいはダブルデンビ編組織で形成してなる経編地例(I)におけるシャツ地202、両基布を鎖編あるいはダブルデンビ編組織で形成してなる経編地例(J)におけるショーツ地102、両基布を鎖編組織あるいはダブルデンビ編組織で形成してなる経編地例(K)におけるシャツ302、両基布を鎖編組織あるいはダブルデンビ編組織で形成してなる経編地例(L)におけるシャツ402、両基布を鎖編組織あるいはダブルデンビ編組織で形成してなる経編地例(M)におけるシャツ502が製造される。
【0046】
図1の筬配列(E)、筬配列(F)あるいは筬配列(G)を有するダブルラッシェル機を使用してショーツを編成して、それらの経編地を所望の形状に応じて斜め方向にカットする場合には、カット端からのほつれを防止する必要があるので、基布形成、経編地の幅方向あるいは対面方向の連結、柄形成、くびれ部形成、裾部あるいは袖部形成等に使用されなかった柄筬又は地筬に曲がり鎖編組織を用いることで、経編地例(N)のショーツ602のほつれ防止部612が形成される。
【0047】
本発明の一体成形袋状経編地としては、シャツ、ショーツの他に、レオタード、ドレス、ベルト、マフラー、帽子、ベスト、パンティストッキング、ズボン、スカート、座布団カバー、ショール、スカーフ、ブラジャー、サポータ、ソックス、スリップ、ヘアバンド、レッグウォーマー、ハンモック、洗濯ネット等各種ネット、包装袋,収納袋等各種袋、ビーチチェア、ヘアリボン、クッション、ブックカバー等各種カバーなどがあげられる。
【0048】
本発明の経編地を編成するための筬配列は前記筬配列(A)〜(G)に限定されず、経編地の所望の形状変化に応じて地筬及び/又は柄筬の追加、あるいは地筬を取り外して柄筬に、柄筬を取り外して地筬に変更することが可能である。又、ジャカード筬に連結編糸を通糸する場合であっても、両基布の対面方向の連結をジャカード筬で行うことが可能な場合もある。
【0049】
本発明の方法により経編地を製造するいずれの場合においても、連結編糸に水溶性糸を使用し、その連結編糸を溶解除去して一体成形袋状経編地を製造することが可能である。
【0050】
本発明の方法により経編地を製造する場合、基布形成に使用される編組織は鎖編組織、ダブルデンビ編組織に限定されず、ロックニット編組織、サテン編組織等のオーバーラッピング編組織、及び鎖編組織を含むオーバーラッピング編組織と挿入編組織の組み合わせが使用可能である。
【0051】
本発明の経編地を編成する経編機の筬駆動が、サーボモータ、リニアモータ等により行われる場合は、筬駆動用のチェーンドラムを経編機に搭載する必要はない。
【0052】
本発明の一体成形袋状経編地編成用の経編機は、6E〜28Eの機種であればよく、本発明の経編地の生産に好適な糸素材としては、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維を含む化学繊維のモノフィラメント糸あるいはマルチフィラメント糸、綿,麻等の植物繊維、絹等の動物繊維、金糸,銀糸等の金属繊維、非カバーリング弾性糸、非カバーリング弾性糸に綿,麻等の天然繊維でカバーリングしたカバーリング弾性糸等があげられ、それらの糸素材の好適な使用範囲としては非弾性糸の場合30デニール〜600デニール、弾性糸の場合、非カバーリング弾性糸で40デニール〜280デニール、カバーリング弾性糸で60デニール〜420デニールである。又、本発明の一体成形袋状経編地をインナーウエア、アウターウエア等に使用した場合の締め付けパワーは着用時に締め付け過ぎず、緩み過ぎない程度であればよい。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、最少工程数で仕上げ加工が可能であり且つ編地幅方向側に連結部分が残留していない袋状経編地を製造する方法、及びその袋状経編地の編成中に所定の形状に応じて形状変化部を形成する袋状経編地の製造方法並びにその製造方法により得られる袋状経編地が提供されるので、装飾性に優れた一体成形袋状経編地を効率的に製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の一体成形袋状経編地を編成するためのダブルラッシェル機の7つの筬配列(A)〜(G)を示す図。
【図2】連結編糸除去前の本発明の一体成形袋状経編地の3つの実施例(H)〜(J)を示す平面図。
【図3】連結編糸除去後の本発明の一体成形袋状経編地の4つの実施例(K)〜(N)を示す平面図。
【符号の説明】
1,101,201:連続袋状経編地
5a,5b,105a,105b,205a,205b,205c:連結編糸
Claims (2)
- 2列のニードル列を有する経編機を用い地糸及びジャカード柄糸で袋状の経編地を編成するに際し、所定の形状に応じた各袋状経編地をジャカード柄糸で対面方向に適宜位置で連結して編成するとともに、前記袋状経編地を連結編糸の挿入編組織で編地幅方向に複数連結して連続袋状経編地を編成後、連結編糸により連結された状態で連続袋状経編地に所定の加工を加えしかる後、挿入された連結編糸を抜糸又は溶解などの除去手段を介し除去して個別の袋状経編地に分離することを特徴とする一体成形袋状経編地の製造方法。
- 連続袋状経編地編成中に連結編糸の糸テンションを調整して、所定の形状に応じて袋状経編地に形状変化部を形成することを特徴とする請求項1に記載の一体成形袋状経編地の製造方法。
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