JP4253477B2 - 波型ヘム部を有する伸縮性経編地 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は波型ヘム部を有する伸縮性経編地に関し、さらに詳しくはインナーやアウターなどの衣服またはカーテンの裾やカーシートカバーなどの資材分野に好適な波型ヘム部を有する伸縮性経編地に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ファンデーションなどのインナー、スポーツ衣料、アウターなどの衣服には、地組織の非弾性糸に弾性糸を組み合わせた伸縮性経編地が多く使用され、通常トリコット編機、ラッセル編機を利用して伸縮性経編地を編成する。最近では、抜き糸により形成されるヘム部と、ヘム部に隣接する身生地部とを一体化した編地が製造され、この編地によりヘム部を製品の裾部としたガードルやショーツなどのインナーを製造すれば、裾部の縫い目がなくアウターに響かない製品とすることが可能で、多くの製品でこの手法が使用されている。さらに、外観の見栄えを向上させるために、ヘム部に波型のレースなどを縫合した製品が好評であるが、縫合部があるためインナーとした場合は着用時にごろついたり、アウターに響くなどの不具合があった。
【0003】
着用時のごろつきやアウターへの響きをなくすため、特許第3099085号には、縁部に波型状のスカラップが形成された装飾性に優れた波型のヘム部を有する編地が提案されている。しかし、この編地では波型の波の大小が、染色加工時の緯方向の引っ張り具合に左右され、品質ばらつきが大きく、ヘム形状等の審美性に欠け、またヘム部の抜き糸部に染色加工時に緯方向の引っ張りの力がかかった場合、分離してしまうことがあり、実質的に加工困難で製品化しにくいものであった。
このように、従来技術において、波型のヘム部を有する伸縮性経編地で、ヘム部と身頃部が一体化され、良好なヘム形状と、快適な着用感とフィット感を合わせ持つ製品を得ることができる伸縮性経編地はまだ得られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記従来技術の問題を解決し、ヘム部と身生地部で構成された伸縮性経編地からなる製品において、縫い目のごろつきがなく、良好な着用感を有するとともに、審美性に優れた波型ヘム部を有する伸縮性経編地を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題について鋭意検討した結果、ヘム部の非弾性糸と弾性糸の組織を特定することにより、上記課題が達成できることを見出し、本発明に到達したものである。
上記課題を達成するために本願で特許請求される発明は以下の通りである。
【0006】
(1)非弾性糸と弾性糸で構成される波型ヘム部と身生地部を有する伸縮性経編地であって、前記波型ヘム部において、非弾性糸および/または弾性糸の振りの異なる組織が、交互に形成され、かつ、該ヘム部の端部は抜き糸により形成されていることを特徴とする波型ヘム部を有する伸縮性経編地。
(2)前記非弾性糸および/または弾性糸の振りの大きさの異なる組織が交互に形成されていることを特徴とする(1)に記載の波型ヘム部を有する伸縮性経編地。
(3)前記非弾性糸および/または弾性糸の振りの方向の異なる組織が交互に形成されていることを特徴とする(1)または(2)に記載の波型ヘム部を有する伸縮性経編地。
(4)前記交互に形成される非弾性糸および/または弾性糸の振りの大きさの異なる組織に対応して波型が形成されることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の波型ヘム部を有する伸縮性経編地。
(5)前記非弾性糸の振りが1針以上大きい組織に対応して波型の谷部が形成されることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の波型ヘム部を有する伸縮性経編地。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明について、以下に具体的に説明する。
本発明における波型ヘム部を有する伸縮性経編地は、弾性糸と非弾性糸とから構成される伸縮性経編地であり、また抜き糸により形成される波型ヘム部と波型ヘム部に隣接する身生地部とを有する。
本発明でいう波型ヘム部とは、山部と谷部を交互に有する、弾性糸と非弾性糸とにより構成される波型形状の生地端部分をいい、具体的には抜き糸された生地端から身生地部側へ5cm程度、好ましくは1〜3cm程度の幅を持った部分をいう。例えば、図1に示すように、波型ヘム部分の非弾性糸および/または弾性糸の振りの異なった組織が、はっきり区別でき、交互に繰り返されている部分、具体的には編地タテ方向にA部およびB部が交互に存在している部分をいう。波型ヘム部におけるA部とB部は、はっきり区別でき、A部とB部との間隔が完全に波型に対応して交互に存在している。これに対し、A部とB部に接するC部の柄部分は、はっきり区別できる柄の繰り返しがなく、波型ヘム部の山部と谷部、どちらにも非弾性糸および/または弾性糸の振りの異なる部分が形成されておらず、波型に対応していないため、本発明でいう波型ヘム部には含まれない。
【0008】
波型ヘム部の編成は、身生地部と同一の糸使いや組織でもよいが、大きな山部と谷部を有する波型にするには、メッシュ調を基本として、谷部を変化させるほうが好ましい。またガードル等に製品化する場合に、着用中に波型部分がずり上がるのを防止するため、身生地部よりも太い弾性糸の使用などにより波型ヘム部と身生地部のパワーを変化させ、肌にしっかりと密着させるよう設計することが可能である。さらに、波型ヘム部端部の抜き糸される抜き糸部の編成方法については公知の方法を採用でき、一般的には、弾性糸の挿入組織上に、非弾性糸の抜き糸(鎖編み)を配置し、編成、染色加工後に非弾性糸の抜き糸を解くことにより抜き糸されて波型ヘム部が形成できる。
本発明における伸縮性経編地は、波型ヘム部において、非弾性糸および/または弾性糸の振りの異なっている組織が、交互に形成されていることが必要である。ここで、振りとは、経編機で、筬を針列と平行に緯方向に動かして編むことをいう。振りの異なる組織は、振りの大きさを変える方法または振りの方向を変える方法により形成することができる。
【0009】
振りの大きさを変える場合は、振りの大きさが異なっている組織が交互に形成され、振りの大きさが1針以上、好ましくは1〜3針、さらに好ましくは1〜2針異なっている組織が交互に形成されている組織が好ましい。振りの差が大きくなるほど谷が深くなる傾向にあるが、4針を超える振りでは編成時に糸切れなどの欠点が生じ易くなる。また振りの大きさが異なるのは、非弾性糸または弾性糸どちらであってもよく、非弾性糸と弾性糸の両方とも異なっていてもよい。ただし、両方とも振りの大きさが異なる組織とする場合、例えば、非弾性糸の振りを大きくする部分と弾性糸の振りを大きくする部分は、ほぼ同じ位置である方が好ましい。非弾性糸の振りが大きい部分で弾性糸の振りが小さく、または非弾性糸の振りが小さい部分で弾性糸の振りが大きいなど、全く相反して位置する場合は、波型の山部と谷部の差が小さくなり美しい波型が形成できない場合がある。
【0010】
振りの大きさが変化している部分が交互に形成されている組織の場合、非弾性糸および/または弾性糸の振りが1針以上大きい組織に対応した位置に谷部が形成される。
また振りの方向が異なる組織の場合は、非弾性糸と弾性糸との組み合わせによる一定の振り(組織)が連続して編成されているが、その中で、非弾性糸および/または弾性糸の振りが異なった部分が存在し、この異なる振りの部分が交互に存在することにより、部分的に編地のウェールを密または粗にしようとする力が働き、その結果、波型ヘム部が形成される。
【0011】
振りの異なる組織部は、経方向に長くすれば谷部が長くなり、緯方向に長くすれば谷部の深さが深くなり、振りの異なる組織の面積や形状を任意に変えることにより、山部と谷部の波型の間隔や深さを設定することができる。振りの異なる組織の大きさは、経、緯ともに3cm以内とするのが好ましく、より好ましくは2cm以内の大きさである。経、緯の長さが3cmを超えてもその効果に差が生じにくくなる。
また振りの異なる組織は、生地端の見映えを最適にする点から、抜き糸された生地の端から1〜5mm程度離れて形成されるのが好ましく、より好ましくは1〜3mm程度であるが、抜き糸された生地の端と接して形成したり、生地の端から3mm以上離れて形成させてもよく、少なくとも上述したような波型ヘム部が形成されていればよい。
【0012】
さらに振りが異なる組織のほぼ中心部は、山部または谷部の生地端から身生地側へ3cm以内にあるのが好ましく、より好ましくは2cm以内である。例えば、振りの異なる組織の中心部が3cmより遠い位置に非弾性糸の振りが1針以上大きい組織があっても、波型の形成が明瞭にできにくい。なお、波型ヘム部に形成された非弾性糸および/または弾性糸の振りが異なる組織は所望に応じて身生地側へ延長して形成されていてもよい。
【0013】
波型ヘム部を有する伸縮性経編地は、広幅の編機を使用し、その中に何本かの抜き糸部分を編成し、編成後に広幅の編地から抜き糸を抜き取って複数の波型ヘム部を有する伸縮性経編地に分割することにより得ることができる。この際、抜き糸部分は、抜き糸部分を挟んで相対して波型ヘム部が形成できるように設計し、または図2に示すように、抜き糸部分を挟んで非弾性糸および/または弾性糸の振りが異なる部分の位置を、それぞれ相対さないようにずらすようにして設計し、編成するのが好ましい。このように編成すれば、編機上ですでに抜き糸部を挟んで波型ヘム部が両側に形成されるため、染色加工時の無理な幅出しによる生地破断や、幅出しのばらつきによる波型の大きさのばらつきが生じることがなく、染色加工、仕上後に抜き糸部を抜き糸して編地を分割することにより、美しい波型ヘム部を有する伸縮性経編地を容易に得ることができる。
【0014】
本発明における伸縮性経編地において、波型ヘム部に隣接する身生地部は、弾性糸と非弾性糸による無地または柄のある部分を形成する。該身生地部の地組織としては任意な組織が選定できる。例えば、ハーフ、サテン、メッシュ調などのトリコット組織、またパワーネット、6コースサテンネット、ツインパワー、その他メッシュ調などのラッセル組織、さらに4枚筬またはそれ以上の多枚筬による組織などが使用できる。
【0015】
本発明に用いられる非弾性糸には特に制限はなく、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロン6やナイロン66等のポリアミド系、アクリル系等の各種合成繊維、また綿、羊毛、麻等の天然繊維、キュプラ、レーヨン、精製セルロース、アセテート等のセルロース系繊維等を使用できる。例えば、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維を使用すれば、寸法安定性のよいインナー衣料が得られ、吸水性や吸湿性を付与する場合には、綿、キュプラ、レーヨンなどのセルロース系繊維を使用すればよい。また混紡、混繊、交撚または編機上での交編などにより、2種以上の糸を混合して使用することもできる。使用する糸の糸形態にも制限はなく、フィラメント糸、スパン糸または異型断面糸などでも使用可能である。これらの非弾性糸の太さには特に限定はないが、20〜170dtex、綿番手では120〜30番手程度の糸の使用が好ましく、より好ましくは、30〜110dtex、綿番手では100〜50番手の使用がより好ましい。編地に薄地、軽量を求める場合には、なるべく細い糸使いとし、強度向上を求める場合には、なるべく太い糸使いとすればよい。
【0016】
本発明に用いられる弾性糸としては、ポリウレタン系、ポリエーテルエステル系等の弾性を有する糸が挙げられる。例えば、ポリウレタン系弾性糸では、乾式紡糸または溶融紡糸したものが使用でき、ポリマーや紡糸方法には特に限定されない。弾性糸の破断伸度は400〜1000%のもので、かつ、伸縮性に優れ、染色加工時のプレセット工程の通常処理温度180℃近辺で伸縮性を損なわないことが好ましい。また、弾性糸に、抗菌性や吸湿、吸水性等の機能性を付与した糸も使用可能である。弾性糸の太さについても特に限定されないが、問題なく編成するためには10〜470dtexが好ましく、より好ましくは30〜400dtexである。
【0017】
本発明における波型ヘム部を有する伸縮性経編地の製造には、ラッセル編機、レース編機、トリコット編機等が使用でき、特に柄の制御をコンピュータ制御とした、RSJ4/1(カールマイヤー社製)などのジャカード経編機を使用すれば柄制御が容易にできて好ましい。編機のゲージとしても特に限定されないが、トリコット編機、ラッセル編機とも20ゲージ/インチから40ゲージ/インチの編機が使用でき、特に、24〜36ゲージ/インチの編機の使用が好ましい。本発明の波型ヘム部を有する伸縮性経編地は、ショーツやガードル等の裾部分、ブラジャーの横地部分などに使用すると、良好な着用感と審美性を併せ持つ製品となり、また、衣類以外にも、カーテンの裾、カーシートカバーなどの資材分野にも使用可能である。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
仕掛け巾130インチの28ゲージ/インチのコンピュータジャカードラッセル機を使用し、図1に示す波型ヘム部を有する伸縮性経編地を編成するにあたり、各筬と糸種、編成条件設定を下記のように行った。
J1(ジャカード筬):ナイロン33dtex(デシテックス:以下同じ表示とする)/24f(フィラメント:以下同じ表示とする)を使用し、基本組織(ラッセル表記:以下同じ表示とする)を02/20とした。
L2(地筬):ナイロン33dtex/24fを使用し、組織を24/42/24/20/02/20とした。
L3(地筬):ロイカ(旭化成社製、ポリウレタン弾性糸:以下同じ表示とする)235dtexを使用し、組織を44/22/44/00/22/00とした。
【0019】
上記設定により編成を行うが、J1はジャカード筬であり、この2枚の筬にゲージに相当する糸本数を2分割して1本交互にJ1−1、J1−2に糸通しし、2枚のジャカード筬で柄出し編成する。使用した編機はコンピュータジャカードラッセル編機で、ジャカード筬で編成する基本組織をジャカード機構によりガイドが移動して柄形成するタイプで、その基本組織を02/20とし、この基本組織と地組織を図4に示す。この基本組織よりジャカード機構による柄出しを図5のように行った。図5は、基本組織とジャカード筬であるJ1の振りを変化させた状態を表したものであり、記号T、Hはジャカード筬の振り変化で基本組織とは異なった振りとし、波型ヘム部の振りが1針大きい部分である図1A部のジャカード運動、地組織となる図1B部のジャカード運動のそれぞれの状態を示す。また図1の波型ヘム部以外の身生地部については、図1の柄に従い、ジャカード筬の運動を変化させて柄出しを行った。
【0020】
以上の糸配列、組織、ジャカ−ド運動により図1に示す柄の経編地を編成するに際して広幅の編地を4分割可能なようにし、それぞれの抜き糸部分に相対して波型ヘム部を形成した。編機上での状態を図3に示した。この編地を染色、仕上げ加工後、抜き糸を行って波型ヘム部を有する伸縮性経編地を得た。
得られた波型ヘム部を有する伸縮性経編地を、波型ヘム部を裾部に配置してガードルを縫製して着用した結果、審美性に優れ、裾部の縫い目が無いため着用感にも優れるガードルとなった。
【0021】
実施例2
仕掛け巾130インチの28ゲージ/インチのコンピュータジャカードラッセル機で、ジャカード筬のフロント側にもう1枚フロント筬を有する経編機を使用し、図2に示す柄の経編地を製造するに当たり、各筬と糸種、編成条件設定を下記のように行った。
L1(フロント筬):ナイロン44dtex/34fを使用し、組織を24/42/24/20/02/20とした。
J2(ジャカード筬):ロイカ33dtexを使用し、これらはジャカード筬で2枚の筬にゲージに相当する糸本数を2分割して1本交互にJ2−1、J2−2に糸通しし、2枚のジャカード筬で柄出し編成する。基本とする編成組織を、02/20とし、地組織を含めた組織を図6に示す。この基本組織にジャカード機構(J2筬)による柄出しを図5のように行った。また、図5では、基本組織とジャカード筬であるJ2の振りを変化させた状態を表し、記号T、Hはジャカード筬の振り変化で基本組織とは異なった振りとし、図2A部、図2B部それぞれのジャカード運動状態を示し、A部とB部とで振りの大きさが異なっているヘム部とした。
L3:ロイカ44dtexを使用し、組織を44/22/44/00/22/00とした。
【0022】
以上の糸配列、組織、ジャカ−ド運動により図2に示す柄の経編地を編成するに際して広幅の編地を4分割可能なようにし、それぞれの抜き糸部分に相対して波型ヘム部を形成し、この編地を染色、仕上げ加工後、抜き糸を行い、波型ヘム部を有する伸縮性経編地を得た。
得られた波型ヘム部を有する伸縮性経編地を、波型ヘム部を裾部に配置してショーツを縫製して着用した結果、審美性に優れ、裾部の縫い目が無いため着用感にも優れるショーツとなった。
【0023】
実施例3
実施例1において、ジャカード筬J1の編成組織を図7に示すように変更し、ナイロンの振りの方向を交互に変えた編地を編成した。
得られた波型ヘム部を有する伸縮性経編地を、波型ヘム部を裾部に配置してランジェリーを縫製して着用した結果、審美性に優れるランジェリーとなった。
【0024】
実施例4
実施例1において、新たに波型ヘム部分に、下記に示す組織でロイカを20本使用し、ロイカの振り方向を変えて編成した。その他の筬であるJ1、L2、L3の波型ヘム部分の組織は、図4の基本組織とした。
L4:ロイカ78dtexを使用し、組織を図8に示すような組織として編成した。
得られた波型ヘム部を有する伸縮性経編地を、波型ヘム部を裾部に配置してガードルを縫製して着用した結果、審美性に優れ、裾部の縫い目がないので着用感にも優れるガードルとなった。
【0025】
実施例5
実施例4において、L4のロイカの振りの大きさを変えた図9に示す組織のようにし、ロイカの振りの大きさを変えた編地を編成した。また、広幅の編地を8cm間隔の編地に分割できるように抜き糸部を設けた。
得られた幅8cmの波型ヘム部を有する伸縮性経編地を、ブラジャーの脇部として縫製して着用した結果、審美性に優れ、脇部上下に縫い目がないので着用感にも優れるブラジャーとなった。
【0026】
比較例1
実施例1において、A部の形成をなくしてB部のみとした編地を編成した。
得られた編地を染色、仕上げ加工後、抜き糸により編地分割を行い、抜き糸部を裾部としてガードルを縫製して着用を行った。その結果、裾部に変化のないありふれた審美性に欠ける製品で、高級感のない製品であった。
【0027】
【発明の効果】
本発明における波型ヘム部を有する伸縮性経編地は、良好な審美性を有する波型のヘム部が得られ、編地製造時にも糸切れや、ヘムの形状不揃い等の問題がなく、また製品を縫製して着用した場合縫い目のごろつきがないため、良好な着用感のある製品とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の波型ヘム部を有する伸縮性経編地の一例を示す図。
【図2】本発明の波型ヘム部を有する伸縮性経編地の他の例を示す図。
【図3】実施例1で編成した波型ヘム部を有する伸縮性経編地の編機上での状態を示す図。
【図4】実施例1で編成した波型ヘム部を有する伸縮性経編地の基本組織を示す図。
【図5】実施例1および2で編成した波型ヘム部を有する伸縮性経編地のジャカード筬の変化を示す図。
【図6】実施例2で編成した波型ヘム部を有する伸縮性経編地の基本組織を示す図。
【図7】実施例3で編成した波型ヘム部を有する伸縮性経編地のジャカード筬の変化を示す図。
【図8】実施例4で編成した波型ヘム部を有する伸縮性経編地のL4の変化を示す図。
【図9】実施例5で編成した波型ヘム部を有する伸縮性経編地のL4の変化を示す図。
【符号の説明】
A…柄A部(B部と振りが異なるヘム部)
B…柄B部(A部と振りが異なるヘム部)
C…柄C部(ヘム部に含まれない部分)

Claims (5)

  1. 非弾性糸と弾性糸で構成される波型ヘム部と身生地部を有する伸縮性経編地であって、前記波型ヘム部において、非弾性糸および/または弾性糸の振りの異なる組織が、交互に形成され、かつ、該ヘム部の端部は抜き糸により形成されていることを特徴とする波型ヘム部を有する伸縮性経編地。
  2. 前記非弾性糸および/または弾性糸の振りの大きさの異なる組織が交互に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の波型ヘム部を有する伸縮性経編地。
  3. 前記非弾性糸および/または弾性糸の振りの方向の異なる組織が交互に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の波型ヘム部を有する伸縮性経編地。
  4. 前記交互に形成される非弾性糸および/または弾性糸の振りの大きさの異なる組織に対応して波型が形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の波型ヘム部を有する伸縮性経編地。
  5. 前記非弾性糸の振りが1針以上大きい組織に対応して波型の谷部が形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の波型ヘム部を有する伸縮性経編地。
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