JPH0215850Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、多数のコンベアローラを備えたロー
ラ支持フレームの複数本を、枠組みされたコンベ
アフレームの相対向する中空の第１及び第２フレ
ーム部材にわたつて架設して成るローラ式コンベ
アに関するものである。

（従来の技術） 上記ローラ式コンベアにおいて、従来は、前記
複数本のローラ支持フレームの端部夫々を個々に
前記第１及び第２フレーム部材にボルト固着して
いる現状にある。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、多数のローラ支持フレームを１本ずつ
固定する手段では、単に作業が煩わしいだけでな
く多大の作業時間を要し、製作コストが高くつく
欠点があつた。

本考案は、上記の実情に鑑みて案出されたもの
であつて、前記複数本のローラ支持フレームの固
定を簡略に行なえるようにして、ローラ式コンベ
アの製造コストを低減せんことを目的としてい
る。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するために本考案は、冒頭に記
載のローラ式コンベアにおいて、前記第１及び第
２フレーム部材の互いに対応する面板に、前記複
数本のローラ支持フレームの端部夫々を個々に嵌
合支持する第１及び第２開口部を形成し、前記第
１開口部に嵌合されたローラ支持フレームの端部
を支承して、その移動を阻止する支承体を取付板
に突設してストツパーが形成され、このストツパ
ーの前記取付板が、第１フレーム部材の外側面板
の内側に、それに設けた長孔に挿通したボルトで
固定と移動とが可能に取付けられ、前記ローラ支
持フレームが、その一端を第１開口部から第１フ
レーム部材内に嵌合したのち後退させて、他端を
第２開口部から第２フレーム部材内に嵌合し、そ
の端部を第２フレーム部材の外側面板に当接して
架設され、かつ第１フレーム部材に対するローラ
支持フレーム端部の前記嵌合時の支障にならない
位置にストツパーを移動させ、ローラ支持フレー
ムの前記架設が終了してから、その端部を支承体
が支承する位置にストツパーを移動固定すること
を特徴とするものである。

（作用） このローラ式コンベアの相対した第１及び第２
フレーム部材に対するローラ支持フレームの架設
は、ローラ支持フレームの一端を第１開口部から
第１フレーム部材内に嵌合したのち後退させて、
他端を第２開口部から第２フレーム部材内に嵌合
し、その端部を第２フレーム部材の外側面板に当
接するものである。そして、第１フレーム部材の
第１開口部に対する前記ローラ支持フレームの端
部嵌合の支障にならない位置に、ボルトの操作で
長孔に沿つてストツパーをあらかじめ移動させて
おき、前記第１及び第２開口部のそれぞれに対す
るローラ支持フレームの各端部の嵌合が終わつて
から、前記ストツパーを、その支承体でローラ支
持フレームの端部を支承して、そのローラ支持フ
レームの移動を阻止できる位置に、長孔に沿つて
移動させてボルトで固定するものである。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
ると、第６図はコンベア棚Ａの全体を示し、複数
組（５組を例示する。）のローラ式コンベアＢ…
を、最上位のものの一側方をやや高く且つ残りの
ものの一側方をやや低くして上下に棚状に配置し
て成り、例えばコンベア棚Ａの一側方を流れ作業
場のベルトコンベアＣ側に向けて設置され、組付
け部品を収容したトレイＤをベルトコンベアＣ側
に自重移動させると共に、空になつたトレイＤを
最上位のローラ式コンベアＢ上に乗載して他側方
に移送させる等に用いられる。

上記ローラ式コンベアＢは、棚支柱４…に対し
て上下に位置変更固定自在であつて、該コンベア
Ｂを水平姿勢にしたり上下の間隔を変更したりす
ることが自在であり、第４図及び第５図に示すよ
うに、断面が角筒形状の第１フレーム部材１と断
面が三角筒形状の第２フレーム部材２の端部どう
しを一対のチヤンネル状第３フレーム部材３，３
で連結して、平面視で方形に枠組みされたコンベ
アフレームＥを形成すると共に、断面Ｃ字状部材
５ａの開口部をＬ字状部材５ｂで閉じるように両
者５ａ，５ｂを溶着した補強用フレーム部材５の
複数本を前記第３フレーム部材３，３にわたつて
設けてある。

そして、前記第１及び第２フレーム部材１，２
の互いに対応する面板１ａ，２ａに、多数のコン
ベアローラａ…を備えた複数本のローラ支持フレ
ーム６…の端部夫々を個々に嵌合支持する第１及
び第２開口部７，８を形成すると共に、前記補強
用フレーム部材５の垂直面板ｂにも、該開口部
７，８に対応する形状のフレーム嵌合凹部９…を
形成してあり、而して第１図及び第２図に示すよ
うに、前記ローラ支持フレーム６の一端側を第１
開口部７に嵌合して後に該フレーム６をスイツチ
バツク移動させて、該フレーム６の他端側を前記
第２開口部８に嵌合させることによつて、このロ
ーラ支持フレーム６の端部夫々を第１及び第２フ
レーム部材１，２で支持できるようにしてある。

さて、前記第１フレーム部材１の中空部内に
は、該第１フレーム部材１の略全長にわたる長さ
のストツパー１０が上下に位置変更固定自在に設
けられている。

このストツパー１０は、第４図に示したよう
に、取付板１０ａの上端に補強リブ１０ｂを設
け、かつ取付板１０ａの下端に支承体１０ｃを突
設し、この支承体１０ｃの先端に、やや折返し状
に折曲した支承片１０ｄを設けて構成されてい
る。そして、第１フレーム部材１の外側面板１ｂ
に上下方向に長く形成された長孔ｃに挿通された
ボルトｄを、前記取付板１０ａに設けられたねじ
孔１０ｆにねじ込んで、第１フレーム部材１内
で、外側面板１ｂに、ストツパー１０が前記長孔
ｃに沿つて移動させることと、任意の位置に固定
することとが可能に取付けられている。

前記ストツパー１０は、前記のように、相対し
た第１フレーム部材１と第２フレーム部材２にロ
ーラ支持フレーム６を架設するときは、第１図に
示したように、ストツパー１０を長孔ｃの下端部
に移動させて、第１開口部７から第１フレーム部
材１内に対するローラ支持フレーム６端部の十分
な挿入の支障にならないようにする。そして、第
３図のように、ローラ支持フレーム６の端部を第
２フレーム部材２の外側面板２ｂに当接させて、
ローラ支持フレーム６の架設が終了してから、第
３図に示したように、ストツパー１０を長孔ｃに
沿つて上方に移動させ、支承片１０ｄをローラ支
持フレーム６の端部に当接させて、ローラ支持フ
レーム６の移動を不能にする。この状態でボルト
ｄを締付けて、その位置にストツパー１０を固定
するものである。したがつて、ローラ支持フレー
ム６は、その両端がストツパー１０と第２フレー
ム部材２の外側面板２ｂとで支承されて移動不能
になる。

このように、ローラ支持フレーム６の架設は、
その各端部を第１及び第２開口部７，８から第１
及び第２フレーム部材１，２内に順次に挿入する
のみであり、かつストツパー１０は長孔ｃに沿つ
て移動させるのみであるから、ローラ支持フレー
ム６の架設とその固定とを能率よく、かつ確実に
行うことができる。

なお、この実施例では、ローラ支持フレーム６
の端部にストツパー１０の支承片１０ｄを当接さ
せて、ローラ支持フレーム６の脱落を阻止してい
るが、ローラ支持フレーム６の端部を支承体１０
ｃの先端で支承することも可能であり、かつロー
ラ支持フレーム６の端面と支承体１０ｃの先端に
少しの間隙が生じていても、ローラ支持フレーム
６の脱落は十分に阻止できるから、前記支承片１
０ｄを設けることについては任意である。補強リ
ブ１０ｂを設けることも任意である。

また、前記実施例では、第１フレーム部材１の
外側面板１ｂに上下方向に長く、換言すれば、外
側面板１ｂの幅方向に長く長孔ｃを設けて、スト
ツパー１０を上下方向に移動させて、ローラ支持
フレーム６の架設と、それの固定を行うようにし
ているが、前記ストツパー１０の支承体１０ｃと
支承片１０ｄとに、ローラ支持フレーム６の端部
を嵌合できる切欠き凹部を設け、かつ前記長孔ｃ
を第１フレーム部材１の長さ方向に長く形成し
て、ストツパー１０を第１フレーム部材１の長さ
方向に移動させるようにすることも可能である。

この場合は、ローラ支持フレーム６の架設時に
は、支承体１０ｃと支承片１０ｄとに設けた前記
切欠き凹部が第１開口部と重なる位置にストツパ
ー１０を位置させて、ローラ支持フレーム６の架
設に対してストツパー１０が支障にならないよう
にする。そして、ローラ支持フレーム６の架設が
終了してから、ストツパー１０を長孔ｃに沿つて
第１フレーム部材１の長さ方向に移動させて、支
承片１０ｄまたは支承体１０ｃで、ローラ支持フ
レーム６の端部を支承して、その移動を不能にす
る。

前記ストツパー１０は、複数本のローラ支持フ
レーム６のすべてに対応できる長さにしておけ
ば、その操作が簡単であるが、ストツパー１０の
長さは、ローラ支持フレーム６の本数などに対応
して任意に設定できるものである。

〔考案の効果〕

本考案のローラ式コンベアは、上記のように、
第１及び第２フレーム部材のそれぞれに相対して
設けた第１及び第２開口部にローラ支持フレーム
の各端部を順次に嵌合して、ローラ支持フレーム
を第１及び第２フレーム部材に架設するから、各
ローラ支持フレームの架設を簡単にかつ能率よく
行うことができる。

そして、前記架設した各ローラ支持フレームの
逸脱阻止は、架設が終了したローラ支持フレーム
の端部を、第１フレーム部材内において、外側面
板に取付けたストツパーの支承体で支承するもの
であるが、このストツパーは、前記外側面板に設
けた長孔に挿通したボルトで取付けているら、前
記長孔に沿つて移動可能である。したがつて、ロ
ーラ支持フレームの架設時には、それに対して支
障にならない位置にストツパーを移動させてお
き、ローラ支持フレームの架設が終了すると、支
承体がローラ支持フレームの端部を支承して、そ
の移動を阻止する位置にストツパーを移動させ、
かつその位置にボルトで固定するものであるか
ら、ローラ支持フレームの逸脱阻止の操作も能率
よく確実に行うことが可能である。

しかも、架設するローラ支持フレームの本数な
どに対応してストツパーの長さを設定しておけ
ば、複数本のローラ支持フレームの逸脱阻止を、
１本のストツパーの操作で同時に行うことができ
るから、多数のローラ支持フレームの逸脱阻止を
より簡単に効率よく行うことが可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図乃至第３
図はローラ支持フレームの組付け手順の説明図、
第４図は要部の斜視図、第５図はローラ式コンベ
アの平面図、第６図はコンベア棚の全体側面図で
ある。 １……第１フレーム部材、２……第２フレーム
部材、１ａ，２ａ……面板、６……ローラ支持フ
レーム、７……第１開口部、８……第２開口部、
１０……ストツパー、ａ……コンベアローラ、Ｅ
……コンベアフレーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数のコンベアローラを備えたローラ支持フレ
   ームの複数本を、枠組みされたコンベアフレーム
   の相対向する中空の第１及び第２フレーム部材に
   わたつて架設して成るローラ式コンベアであつ
   て、前記第１及び第２フレーム部材の互いに対応
   する面板に、前記複数本のローラ支持フレームの
   端部夫々を個々に嵌合支持する第１及び第２開口
   部を形成し、前記第１開口部に嵌合されたローラ
   支持フレームの端部を支承して、その移動を阻止
   する支承体を取付板に突設してストツパーが形成
   され、このストツパーの前記取付板が、第１フレ
   ーム部材の外側面板の内側に、それに設けた長孔
   に挿通したボルトで固定と移動とが可能に取付け
   られ、前記ローラ支持フレームが、その一端を第
   １開口部から第１フレーム部材内に嵌合したのち
   後退させて、他端を第２開口部から第２フレーム
   部材内に嵌合し、その端部を第２フレーム部材の
   外側面板に当接して架設され、かつ第１フレーム
   部材に対するローラ支持フレーム端部の前記嵌合
   時の支障にならない位置にストツパーを移動さ
   せ、ローラ支持フレームの前記架設が終了してか
   ら、その端部を支承体が支承する位置にストツパ
   ーを移動固定することを特徴とするローラ式コン
   ベア。