JPH02153779A - 感圧複写紙用顕色シート - Google Patents

感圧複写紙用顕色シート

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JPH02153779A
JPH02153779A JP63306881A JP30688188A JPH02153779A JP H02153779 A JPH02153779 A JP H02153779A JP 63306881 A JP63306881 A JP 63306881A JP 30688188 A JP30688188 A JP 30688188A JP H02153779 A JPH02153779 A JP H02153779A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塩基性ロイコ色素と反応して画像を形成する、
感圧複写紙用顕色シートに関する。
更に詳細には、酸性顕色剤として(A)芳香族カルボン
酸の多価金属塩とCB)サリチル酸共縮合樹脂多価金属
化物とを用い、更に金属化合物を併用することを特徴と
する顕色シートに関する。
〔従来の技術〕
感圧複写紙はノーカーボン紙とも称せられ、筆。
記、タイプライタ−等、機械的または衝撃的圧力によっ
て発色し、同時に複数枚の複写を取ることのできる複写
紙であって、転移タイプと称するもの、あるいは単体発
色紙と称せられるもの等があるが、その発色機構は電子
供与性の無色色素と電子受容性の顕色剤とによる発色反
応に基くものである。転移タイプの感圧複写紙を例にと
りこれを第1図に示して説明すればつぎのとおりである
上葉紙lおよび中葉紙2の裏面には無色の発色性感圧色
素を不運発性オイルに溶解し、それをゼラチン等の高分
子皮膜で包んだ直径数ミクロン乃至十数ミクロンのマイ
クロカプセル4が塗布されている。中葉紙2および上葉
紙3の表面には上記の感圧色素と接触すると反応をおこ
して発色させる性質を有する顕色剤5を含んだ塗料が塗
布されている。複写をとるためには上−(中)−(中)
下の順に重ねて(色素含有塗布面と顕色剤含有塗布面と
を対向させる)、筆圧6やタイプ打圧などの局部的圧力
を加えるとその部分のカプセル4が破れて感圧色素溶液
が顕色剤5に転移して複写記録が得られるものである。
電子受容性顕色剤として、(1)USP 2,712,
507に開示されている酸性白土、アタパルガイド等の
無機固体酸剤、(2)特開昭58−217389号等に
開示された酸処理した粘土鉱物中にマグネシウムおよび
/またはアルミニウム成分を導入した半合成固体酸類、
(3)特公昭40−9309号に開示された置換フェノ
ールおよびジフェノール類、(4)特公昭42−201
44号に開示されているp−置換フエノール−ホルムア
ルデヒド重合体、(5)特公昭4910856号および
特公昭52−1327号等に開示されている芳香族カル
ボン酸金属塩等が提案され、一部実用化されている。
顕色シートが備えるべき性能条件として、シート製造直
後および長期保存後にも変わらない優れた発色性は勿論
、保存時および日光等の輻射線暴露時に黄変が少ないこ
と、および発色画像が堅牢で輻射線、水または可塑剤に
より容易に消失または退色しないこと等が挙げられる。
従来提案されている顕色剤およびそれを塗工したシート
は性能的に一長一短がある。例えば、無機固体酸剤は安
価であるが、保存時に空気中のガス、水分を吸着して紙
面の黄変や発色性能の低下を生じ、置換フェノール類は
発色性が不十分で発色画像の濃度が低い、p−置換フエ
ノール−ホルムアルデヒド重合体としてもっばら用いら
れているp−フェニルフェノール−ノボラック樹脂は発
色性は優れているが、塗工紙が日光照射または保存中に
徐々に黄変したり、窒素酸化物などによっても黄変し昌
く発色画像も変退色し、可塑剤などの溶剤が発色画像に
付着すると消色する傾向がある。又、芳香族カルボン酸
の多価金属塩は、発色性、耐可塑剤性、黄変性は無機固
体酸やフェノール樹脂に較べ優れているが、発色画像の
光、水、湿度に対する耐性は未だ十分とは言い難く、特
に水、湿度により退色又は消色するという問題点を有し
てした。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は上記の欠点を改良した新規な顕色剤を用
いた感圧複写紙用顕色シートを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは前記目的を達成するために鋭意検討した結
果、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち本発明は支持体上に、 (A)芳香族カルボン酸の多価金属塩と(B)サリチル
酸と一般式(1) (式中、R1は水素原子または炭素数1〜4のアルキル
基、R1,R3は水素原子、炭素数1〜12のアルキル
基、アラルキル基、アリール基またはシクロアルキル基
を示し、Xはハロゲン原子を示す、)で表わされるベン
ジルハライド類をフリーゾルタラフッ触媒の存在下で縮
合させて得られる樹脂と更に一般式(II) れ (式中、R4、R3は水素原子またはメチル基を示し、
R4は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す
、) で表わされるスチレン誘導体との反応によって得られる
サリチル酸共縮合樹脂の多価金属化物に更に酸化亜鉛な
どの金属化合物を併用してなる感圧複写紙用顕色シート
である。
本発明の新規な顕色シートは、従来開示された顕色シー
トに比較してよりすぐれた発色性能(とりわけ、すぐれ
た発色速度および低温発色速度)を有し、かつ発色画像
は、水、湿度、溶剤、光線等によりきわめて退色、又は
消色しにくく、かつ印刷適性および減感印刷特性にもす
ぐれているため、取扱いおよび保存に極めて有利な顕色
シートを安価に提供できる利点を有している。
さらに、本発明の顕色シートは従来の芳香族カルボン酸
の多価金属塩を用いた顕色シートにおいて問題とされて
きた、水、12度により発色画像が退色、もしくは消色
する傾向を著しく改善し、更には発色画像の光による退
色をも改善するというすぐれた特性を有するものである
本発明に於いて用いられる(A)芳香族カルボン酸の最
も代表的なものとしては、3.5−ジクロルサリチル酸
、3−クロル−5−メチルサリチル酸、3−クロル−5
−エチルサリチル酸、3−クロル−5−イソプロピルサ
リチル酸、3−クロル−5−tertブチルサリチル酸
、3−クロル−5シクロへキシルサリチル酸、3−クロ
ル−5−フェニルサリチル酸、3−クロル−5−(α−
メチルベンジル)サリチル酸、3−クロル−5−(α。
α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−クロル5−ク
ロルサリチル酸、3,5−ジメチルサリチル酸、3−メ
チル−5−tertブチルサリチル酸、3−イソプロピ
ル−5−jerkブチルサリチル酸、3−イソプロピル
−5−シクロヘキシルサリチル酸、3−イソプロピル−
5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−イソプロ
ピル−5−(α。
α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3.5−ジter
 tブチルサリチル酸、3−secブチル−5−ter
tブチルサリチル酸、3−terLブチル−5−シクロ
へキシルサリチル酸、3−tertブチル−5(4°−
tertブチルフェニール)サリチル酸、3(4’  
tertオクチルフェニール)   5−tertオク
チルサリチル酸、3−(4°−(α、α−ジメチルベン
ジル)フェニールl −5−(α、α−ジメチルベンジ
ル)サリチル酸、3−シクロヘキシル5−メチルサリチ
ル酸、3−シクロへキシル−5フエニールサリチル酸、
3−フェニール−5−tert7’チルサリチル酸、3
−フェニール−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸
、3−フェニール−5−(α、α−ジメチルベンジル)
サリチル酸、3−ベンジル−5−フェニールサリチル酸
、3−(α−メチルベンジル)−5−シクロヘキシルサ
リチル酸、3.5−ジー(α−メチルベンジル)サリチ
ル酸、3−(α、α−ジメチルベンジル)5−フェニー
ルサリチル酸などが挙げられる。
以上の芳香族カルボン酸はすべて多価金属と塩を作るこ
とができ、その方法についてはいくつかの公知の方法を
適用できる0例えば、芳香族カルボン酸のアルカリ金属
塩と水溶性多価金属塩と水または双方可溶な溶媒中で反
応させて得られる。
また有機カルボン酸と多価金属の酸化物、水酸化物、炭
酸塩、硅酸塩などの反応によっても得られる。
本発明で用いる芳香族カルボン酸の多価金属塩としては
、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属類
を除く金属であり、好ましい多価金属としては、マグネ
シウム、アルミニウム、カルシウム、銅、亜鉛、スズ、
バリウム、コバルトおよびニッケル等が挙げられる。こ
れらのうち、亜鉛が特に有効である。
本発明の顕色剤として用いる前記芳香族カルボン酸の多
価金属塩には、耐光堅牢度他の一層の向上のために、ベ
ンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、あるいはニッ
ケル錯体系−重項酸素クエンチャーなどを適当量混融併
用することももちろん本発明の実施態様に含まれる。
(B)サリチル酸共縮合樹脂多価金属価物を製造する一
般的な方法としてはサリチル酸にフリーゾルタラフッ触
媒の存在下でベンジルハライド類をフリーゾルタラフッ
反応させ(以下第一段の反応という)、得られた樹脂に
強酸触媒の存在下でスチレン誘導体を反応させ(第二段
の反応という)、更に、この樹脂と多価金属塩とを反応
させて(第三段の反応という)得られる。
この第一段の反応は、サリチル酸に一般式(1)で表わ
されるベンジルハライド類をフリーゾルタラフッ触媒の
存在下で反応させて共縮合樹脂を得る反応である。
このベンジルハライド類としては、ベンジルクロライド
、ベンジルブロマイド、0−メチルヘンシルクロライド
、m−メチルベンジルクロライド、p−メチルベンジル
クロライド、〇−エチルベンジルクロライド、m−エチ
ルベンジルクロライド、p−エチルベンジルクロライド
、0−イソプロピルベンジルクロライド、p−n−プロ
ピルベンジルクロライド、p−tert−ブチルベンジ
ルブロマイド、p−ノニルベンジルクロライド、0−フ
ェニルベンジルフルオライド、p−シクロへキシルヘン
シルクロライド、p−(ベンジル)ベンジルクロライド
、p−(α−メチルベンジル)ベンジルクロライド、p
−(α、α−ジメチル)ベンジルクロライド、2.3−
ジメチルベンジルフルオライド、2.4−ジメチルベン
ジルクロライド、2.5ジメチルベンジルクロライド、
2.6−ジメチルベンジルクロライド、3,4−ジメチ
ルベンジルクロライド、3.5−ジメチルベンジルクロ
ライド、2.4−ジエチルベンジルクロライド、3−メ
チル4−エチルベンジルクロライド、3−(α−メチル
ベンジル)−4−メチルベンジルクロライド、2.5−
 (ジメチルベンジル)ベンジルクロライド、α−メチ
ルベンジルクロライド、α−エチルベンジルブロマイド
、α−イソプロピルベンジルクロライド、α−n−ブチ
ルベンジルクロライド、0−メチル−α−メチルベンジ
ルクロライド、p−メチル−α−メチルベンジルクロラ
イド、m−メチル−α−メチルベンジルクロライド、P
−エチル−α−メチルベンジルクロライド、0−エチル
−α−メチルベンジルクロライド、p−イソプロピル−
α−メチルベンジルクロライド、p−フェニル−α−メ
チルベンジルクロライド、p−(α−メチルベンジル)
−α−メチルベンジルクロライド、p−(α、α−ジメ
チルベンジル)−α−メチルベンジルクロライド、2.
3−ジメチル−α−メチルベンジルクロライド、2.4
ジメチル−α−メチルベンジルクロライド、2.5−ジ
メチル−α−メチルベンジルクロライド、3.4−ジメ
チル−α−メチルベンジルクロライド、2−メチル−5
−tertブチル−α−メチルベンジルクロライド等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない、これ
らのうち、好ましくはベンジルクロライド、p−メチル
ベンジルクロライド、α−メチルベンジルクロライド、
p−メチル−α−メチルベンジルクロライド等が挙げら
れる。
本発明の共縮合樹脂の製造における各種ベンジルハライ
ド類の使用量は、サリチル酸1モルに対して1.5〜1
0モルである。
つぎに、第二段の反応は第一段の反応で得られた共縮合
樹脂に前記一般式(■)で表されるスチレン誘導体を強
酸触媒の存在下で反応させる。この第二段の反応におい
て使用するスチレン誘導体としては、スチレン、0−メ
チルスチレン、mメチルスチレン、P−メチルスチレン
、0−エチルスチレン、p−エチルスチレン、O−イソ
プロピルスチレン、m−イソプロピルスチレン、pイソ
プロピルスチレン、p−tertブチルスチレン、α−
メチルスチレン、β−メチルスチレン等が挙げられるが
、これらに限定されるものではない。
工業的に好ましくは安価なスチレンである。このスチレ
ン誘導体の使用量は第一段の反応で得られた樹脂中のサ
リチル酸分1モルに対して0.2〜20モル、好ましく
は0.5〜lOモルである。
かくして製造されたサリチル酸共縮合樹脂は、すべて多
価金属と塩と作ることができる。その方法としては前記
の方法が通用できる。
金属化合物としては亜鉛、マグネシウム、アルミニウム
、鉛、チタン、カルシウム、コバルト、ニッケル、マン
ガンおよびバリウムから成る群から選ばれた多価金属の
酸化物、水酸化物または炭酸塩等が有効であり、(れら
の中でも酸化亜鉛が特に有効である。
芳香族カルボン酸の多価金属塩は単独で用いた場合、発
色画像の耐水、耐湿、耐光堅牢度が不十分で実用上から
も改良を求められていた。
このような欠点をおぎなうべき提案がすでに特公昭55
−1195、特開昭52−96115、特開昭54−4
0713、特開昭54−104910.特開昭54−1
48614等に於いてなされている。
これらは芳香族カルボン酸の多価金属塩に有機高分子、
トリメチロールメラミン、p−イソプロペニルフェノー
ル二量体の併用、スチレン又はアルキルスチレンがダイ
マー付加したサリチル酸誘導体の多価金属塩等により物
性向上をはかろうとするものであるが、残念ながら前記
芳香族カルボン酸の多価金属塩の欠点である発色画像の
耐水、耐湿、耐光堅牢度不足を完全に解決するに至って
いない。
本発明は以上のように(A)芳香族カルボン酸の多価金
属塩と(B)新規なサリチル酸共縮合樹脂多価金属化物
と金属化合物とを併用した感圧複写紙用顕色シートであ
る。
本発明の顕色シートを製造するには、前記(A)および
(B)の顕色剤に加え必要に応じて既知の酸性顕色剤、
例えばフェノール−ホルムアルデヒド樹脂、無機固体酸
などを併用することも何らさしつかえない。
本発明に於いては、一般的に(A)芳香族カルボン酸の
多価金属塩及び(B)サリチル酸共縮合樹脂多価金属化
物を予め混合した後、微小粒子の水性懸濁液として用い
るか、または(A)、(B)を単独で微粉砕した後、水
性懸濁液として配合しても良い。
(A)、(B) (7)配合比率はlO:90〜90:
1oノ範囲、好ましくは30 : 70〜70 j 3
0の範囲で用いられる。
金属化合物は粉砕し、300mesh以上のフルイ通過
微粉末にした後、水性懸濁液として用いる。
懸濁液(A)+ (B)と金属化合物の比は顕色剤10
0部に対して金属化合物1部以上、好ましくは10部か
ら500部が良い。
また本発明に使用される無機または有機顔料としては、
カオリン、焼成カオリン、ヘントナイト、タルク、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム(アルミ
ナ)、酸化ケイ素(シリカ)、サチンホワイト、酸化チ
タン、ポリスチレンエマルジョンなどがあり、更にバイ
ンダー[(例えば合成ゴムラテックス、変性澱粉類、ポ
リビニルアルコールあるいは変性ポリビニルアルコール
類など)、そのllb (ダスティング防止剤、蛍光増
白剤、粘度特性調節剤、消泡剤)などをよく混合し、用
いるコーティング方式に応じた粘度、固型分の水性塗液
を予め作製し、紙、フィルム等の支持体に塗布乾燥する
方法が用いられる。
コーティング方法としては、エアナイフコータ、バーコ
ーター、ブレードコーター、グラビアコーター、ロール
コータ−などが一般的に用いられる。
水性塗液の支持体への塗布量は、乾燥重量でIg/if
以上、好ましくは2〜10g/rrfテある。
本発明の顕色シートは顕色剤成分および塗液の塗布量が
少なくてすみ、また水性塗液の湿度、粘度等を比較的広
範囲に変えられること、および水性塗液の機械的、熱的
安定性にすぐれていることからオンマシン塗工、オフマ
シン塗工いずれもが可能となり性能上のみならず、感圧
複写紙製造工程からも大きなメリットを有する。
〔作用と効果〕
本発明の顕色剤として(A)芳香族カルボン酸の多価金
属塩および(B)サリチル酸共縮合樹脂多価金属化物と
金属化合物を併用した感圧複写紙用顕色シートは(A)
芳香族カルボン酸の多価金属塩を単独に用いた場合、又
は(A)と金属化合物を併用した場合に比べ著しい性能
の向上がみられる。
本発明の顕色シートは感圧複写紙として備えるペき物性
に関し従前公知の顕色シートと異なり、(1)発色像の
耐水性にすぐれ、多湿条件下あるいは水との接触により
発色像は消失しない。
(2)光暴露や可塑剤等の溶剤との接触に対する発色像
の安定性に極めてすぐれている。
(3)すぐれた発色性能(発色速度、濃度)を与える。
とりわけ感圧複写紙の使用上問題となる冬期あるいは屋
外に於ける低温時の発色性能(発色速度)が著しく改良
される。
(4)長期間の保存あるいは高温下での保存後も発色能
力の変化が極めて少ない。
(5)塗工面が光や大気中のNO8のガス成分との接触
によっても黄変しない。
(6)印刷適性および減感印刷特性に優れている。
などの極めてすぐれた特徴を有し、従前の感圧紙では不
適とされていた用途への利用拡大が可能となり、その実
用上の意義は極めて大きい。
実施例に先だち、顕色シートの製造法および感圧複写紙
としての性能評価方法を述べる。
〔水性塗液の調製〕
各側に用いる顕色剤を少量のアニオン系高分子界面活性
剤の存在下に湿式微粉砕して固型分40重量%の水性懸
濁液とした(平均粒子径2.5μ)。
次にこの懸濁液を用いて下記組成の水性塗液の固型分3
0重量%を調製した。
標準水性塗液組成   固型分重量比 顕色剤         20 酸化亜鉛        20 顔料          80 合成ゴムラテックス   lO 酸化澱粉        1z ダスティング       l (備考) 顔料 軽質炭酸カルシウム (TP−122) 三井東圧ポリラック 52−A 玉子コーンスターチ エースB 合成ゴムラテックス 酸化澱粉 ダスティング防止剤 日新化学DI!F−922F〔感
圧複写紙顕色シートの作製法〕 上記水性塗液をメイヤーバーコーターを用いて40 g
 / rrfの上質紙に乾燥塗布量が5.5g/rdと
なるように塗布乾燥して感圧複写紙用顕色シートを作製
する。
(性能評価方法) このようにして得られた顕色シートの感圧紙としての性
能評価方法は次のとおりである。
(1)発色速度および濃度(20℃、65%RHの恒温
恒湿室内で実施) クリスタルバイオレットラクトン(CVL)を主たる感
圧色素とする市販の青発色用上紙(三菱製紙製N−40
)を用い、実施例で得られた顕色シート(下用紙)の 
塗布面を対向させて重ね合わせ、電子タイプライタ−で
打刻発色させる。打刻1分30秒後および24時間後の
反射率をΣ−80色差計(日本1色製)で測定しY値で
表示する。
(2)低温発色速度 実施例で得られた顕色シートおよび市販の青発色用土用
紙(三WN−40)を予め5°Cの恒温室に一昼夜保管
したのち、両塗布面を組み合わせて線圧50kg/c謹
のカレンダーロールを通過させ発色させる。
発色後10秒日の発色濃度をΣ−80色差計で測定しY
値で表示する。Y値が小さい程低温時の発色性能がすぐ
れている事を意味する。
(3)発色像の耐光堅牢度 (1)の方法で発色させた顕色シートを晴天日の屋外直
射光に6時間暴露し、試験後の発色濃度をY値で表示す
る。
(4)発色像の耐可塑剤性 ジオクチルフタレート(口OP)を芯物質とする平均粒
子径5.0#のメラミンーホルムアルデビト樹脂膜マイ
クロカプセルを調整し、少量の澱粉系バインダーを加え
た塗液をエアナイフコーターで上質紙上に乾燥塗布量が
5g/C4となるよう塗布乾燥し、DOPマイクロカプ
セル塗布紙を用意する。
該DOPマイクロカプセル塗布紙と前記(1)で発色さ
せた顕色シートの発色面を対抗させたのち100kg/
c重の線圧を有するスーパーカレンダーロールを通過さ
せ、発色面にDOPを均一に浸透させる。 試験後1時
間後の濃度をΣ−80色差計を用いY値で表示する。Y
値が低くかつ試験前値との差が小さいほど発色像の可塑
剤耐性が良好であることを意味する。
(5)発色像の耐水性 (1)の方法で発色させた顕色シートを水中に2時間浸
漬し、発色像の濃度変化を肉眼で観察した。
(6)発色像の耐湿性 (1)の方法で発色させた顕色シートを70′C/80
%RHの恒温恒湿試験器に10時間保存し、試験後の発
色濃度をY値で表示する。
(7)顕色シートの黄変性 (7−1)  No、による黄変 JIS L−1055(染色物および染料の酸化窒素ガ
ス堅牢度試験方法に基づき、顕色シートをNaN0□(
亜硝酸ナトリウム)とHsPOn(リン酸)との反応に
より発生するNOWガス雰囲気の密閉容器中に1時間保
存して、黄変の程度を調べる。
試験終了後、1時間目にΣ−80色差計を用いWB値で
表示する。 WB値が大きく、かつ未試験シートの■値
との差が小さいほどNO1雰囲気下での黄変性が少ない
ことを意味する。
(7−2)光による黄変 顕色シートをカーボンアークフェードメーター(スガ試
験機製)に4時間照射して、試験後280色差計を用い
−B値で表示する。 WB値が大きく、かつ未試験シー
トの−B値との差が小さいほど光照射による黄変性が小
さいことを意味する。
合成例1 (a)サリチル酸共縮合樹脂およびその多価金属化物の
合成 サリチル酸27.6g (0,2モル)、ベンジルクロ
ライド55.7g (0,44モル)および触媒として
無水塩化亜鉛(純度90%)  0.3g (0,00
02モル)をガラス製反応器に仕込み、窒素ガスを通気
して反応温度70−100°Cで3時間線合させた。そ
の後、反応温度を120°Cまで昇温し、同温度で5時
間熟成を行って第一段の反応を終了した。
引き続き、1.2−ジクロロエタン136gを装入し、
反応した樹脂を溶解させてから温度O〜2°Cまで冷却
した。これに95%硫酸7.2gを加え、激しく攪拌し
ながら同温度範囲でスチレン83.2 g(0,8モル
)を6時間かけて滴下した。その後、同温度で2時間熟
成して、第二段の反応を終了した。
つぎに、この反応液に水100 gを加え、28%アン
モニア水でpH6になるまで中和した。その後、静置し
て下層の有機層を得、これを加熱昇温して溶剤の1.2
−ジクロロエタンを留去させた。内温が130’Cにな
った時点でアスピレータ−による減圧下で30分保った
。つぎに、これを常圧に戻してから水酸化亜鉛10gを
加え、更に昇温しで145℃で30分攪拌を行って第三
段の反応を終了した。
反応後、磁製皿に排出して淡黄色のサリチル酸共縮合樹
脂亜鉛化物を得た。収量147 gで平均分子量110
0、軟化点は82.5°Cであった。これを粉砕機で粉
砕して顕色剤として使用した。
合成例2 ベンジルクロライドに代えて、α−メチルベンジルクロ
ライド61.9g (0,44モル)を用いた以外は、
合成例1と同様にして淡黄色のサリチル酸共縮合樹脂亜
鉛化物の微粉末157gを得た。
合成例3 スチレンに代えてα−メチルスチレン23.6 g(0
,2モル)を用いた以外は、合成例1と同様にして淡黄
色のサリチル酸共縮合樹脂亜鉛化物の微粉末148gを
得た。
実施例1 顕色剤(A)として、3.5−ジー(α−メチルベンジ
ル)サリチル酸亜鉛塩8g、顕色剤(B)として合成例
1で得たサリチル酸共縮合樹脂の亜鉛化物12gを用い
、前記標準水性塗液処方及び顕色シートの作製法に従い
顕色シート(1)を得た。
実施例2 顕色剤(B)として合成例1に代えて合成例2で得たサ
リチル酸共縮合樹脂亜鉛化物12gを用いた以外は、実
施例1と同様にして顕色シート(2)を得た。
実施例3 顕色剤(B)として合成例1に代えて合成例3で得たサ
リチル酸共縮合樹脂亜鉛化物12gを用いた以外は、実
施例1と同様にして顕色シート(3)を得た。
実施例4 顕色剤(A)として3.5−ジーtertブチルサリチ
ル酸亜鉛塩8g、顕色剤(B)として合成例1で得たサ
リチル酸共縮合樹脂亜鉛化物12gを用いた以外は実施
例1と同様にして顕色シート(4)を得た。
実施例5 顕色剤(A)として3.5−ジー(α−メチルベンジル
)サリチル酸亜鉛塩12g、顕色剤(B)として合成例
2で得たサリチル酸共縮合樹脂亜鉛化物8gを用いた以
外は実施例1と同様にして顕色シート(5)を得た。
比較例1 顕色剤として3.5−ジー(α−メチルベンジル)サリ
チル酸亜鉛塩20gを用いた以外は実施例1と同様にし
て顕色シート(6)を得た。
比較例2 酸化亜鉛20gに代えて軽質炭酸カルシウムを用いた以
外は実施例1と同様にして顕色シート(7)を得た。
比較例3 顕色剤として、p−フェニルフェノール−ホルムアルデ
ヒド樹脂(三井東圧RB)を20g用いた以外は実施例
1と同様にして顕色シート(8)を得た。
以上の結果を第1表に示した。
第1表からも明らかなように、本発明の感圧複写紙顕色
シートは、感圧複写紙に要求される物性を満たす従来に
ないすぐれた顕色シートである。
【図面の簡単な説明】
第1図は感圧複写紙の構造を示す図である。 第1図において、各符合はつぎの通りである。 1−一上用祇  2 ・ 中用紙  3 ・・下用紙4
 ・マイクロカプセル  5〜 顕色剤6−・筆圧 特許出願人 三井東圧化学株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)支持体上に (A)芳香族カルボン酸の多価金属塩と (B)サリチル酸と一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (式中、R_1は水素原子または炭素数1〜4のアルキ
    ル基、R_2、R_3は水素原子、炭素数1〜12のア
    ルキル基、アラルキル基、アリール基またはシクロアル
    キル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)で表わされ
    るベンジルハライド類をフリーデルクラフツ触媒の存在
    下で縮合させて得られる樹脂と更に一般式(II) ▲数式、化学式、表等があります▼(II) (式中、R_4、R_5は水素原子またはメチル基を示
    し、R_6は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基
    を示す。) で表わされるスチレン誘導体との反応によって得られる
    サリチル酸共縮合樹脂の多価金属化物とを含有する顕色
    剤層を設けてなることを特徴とする感圧複写紙用顕色シ
    ート。 2)支持体上に金属化合物を含有することを特徴とする
    請求項1記載の感圧複写紙用顕色シート。 3)金属化合物が酸化亜鉛であることを特徴とする請求
    項2記載の感圧複写紙用顕色シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02266976A (ja) * 1989-04-10 1990-10-31 Oji Paper Co Ltd 感圧記録用顕色シート
JPH0687786A (ja) * 1991-12-18 1994-03-29 Sanyo Chem Ind Ltd 顕色剤、その分散体および顕色シ−ト

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