JPH0215329B2

JPH0215329B2 -

Info

Publication number: JPH0215329B2
Application number: JP5827782A
Authority: JP
Inventors: Nobuhisa Hasebe; Hiroshi Kawada; Naoki Yokoyama; Shigeki Komori
Original assignee: Nippon Kokan Ltd
Current assignee: JFE Engineering Corp
Priority date: 1982-04-09
Filing date: 1982-04-09
Publication date: 1990-04-11
Also published as: JPS58177222A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、例えば連続鋳造機で鋳造された大
幅の鋳片を、前記鋳片の長さ方向に沿つて２つに
切断し、所定幅の２つの鋳片を製造する場合に、
前記切断された２つの鋳片の切断面下縁にその長
さ方向に生じた切断ばりをオンラインで自動的に
除去するための鋳片の切断ばり除去装置に関する
ものである。

例えば、熱延薄鋼板用スラブの如き小幅の鋳片
を連続鋳造する場合、連続鋳造機により所定寸法
の小幅の連続鋳片として鋳造するよりも、連続鋳
造機では、所定寸法の２倍の幅を有する大幅の連
続鋳片を鋳造し、これを所定の長さに切断して大
幅の鋳片となした後に、この大幅の鋳片をその長
さ方向に沿つて２つに切断し、所定寸法の小幅の
鋳片とする方が、連続鋳造機の鋳造効率を高める
上において得策である。

従つて最近は、連続鋳造機による小幅の鋳片の
鋳造は、上述した方法により行なわれるようにな
つてきた。

上述した方法による鋳片の製造において、大幅
の鋳片をその長さ方向に沿つて２つに切断する手
段は、一般にガス溶断によつて行なつているた
め、２つの切断された鋳片の切断面下縁に、その
長さ方向にわたつて、溶断時に溶融金属が付着凝
固した切断ばりが生ずる。第１図は上述した切断
後の鋳片を示す斜視図で、１，１は切断された２
つの鋳片、２，２は鋳片１，１の切断面１ａ，１
ａ下縁に生じた切断ばりである。この切断ばり
２，２がある鋳片１，１を圧延すると、圧延され
た製品に圧延疵が発生し、クロツプ量が増大する
等、次工程での処理に悪影響を与えるため、確実
に取り除かなければならない。

しかるに、上述した切断ばりの除去は、従来常
温まで冷却された鋳片を、作業員がカツタやスカ
ーフイングトーチを使用して除去することにより
行なつているため、著しく非能率的であり、鋳片
の効率的な製造を阻害していた。

この発明は、上述のような観点から、連続鋳造
機で鋳造された大幅の鋳片を、前記鋳片の長さ方
向に沿つて２つに切断し、所定幅の２つの鋳片を
製造する場合に、前記切断された２つの鋳片の切
断面下縁にその長さ方向に生じた切断ばりを、高
能率に自動的に除去することができる、鋳片の切
断ばり除去装置を提供するもので、その長さ方向に沿つて切断された、前記長さ方
向の切断面下縁に切断ばりを有する鋳片を支持
し、そして、これを長さ方向に移送するための搬
送用ローラと、前記搬送用ローラの下方に、前記搬送用ローラ
の側縁部に沿い且つそのカツタが前記搬送用ロー
ラ上を移動する前記鋳片の切断ばりの線に向うよ
うに配置された、前記鋳片の前記切断ばりを除去
するための少なくとも１つのばり切断機、前記少
なくとも１つのばり切断機は、前記鋳片の前記切
断ばりの線に向つて水平に移動するカツタ台車
と、前記カツタ台車に連結されたカツタ台車駆動
機構と、前記カツタ台車および前記カツタ台車駆
動機構を塔載するための架台と、前記架台を、前
記カツタ台車および前記カツタ台車駆動機構と共
に昇降させるための、前記架台の下部に取り付け
られた架台昇降機構とからなつている、と、前記カツタ台車の上面に設けられたカツタ支持
用フレームに取付けられた、切断ばりを除去する
ためのカツタと、前記カツタ台車の、前記カツタ支持用フレーム
取付け位置に設けられた、前記カツタを上下動さ
せるためのシリンダとからなることに特徴を有す
るものである。

次に、この発明を実施例により図面と共に説明
する。

第２図には、この発明の一実施例が概略平面説
明図により示されている。３はその長さ方向に沿
つて切断された所定寸法の鋳片１を支持し、その
長さ方向に移動させるための複数個の搬送用ロー
ラで、搬送用ローラ３，３間の所定位置の下方に
は、搬送用ローラ３の側縁部に沿い、且つ、カツ
タ４が搬送用ローラ３上を移動する鋳片１の切断
ばり２の線に向うように１台のばり切断機Ａが設
けられている。カツタ４は、刃先の長さ方向をほ
ぼ鋳片１の切断ばり２の長さ方向としてあり、且
つ、上下動自在でかつ鋳片１の切断面１ａと交叉
する水平方向の往復動が自在になつている。

搬送用ローラ３上に矢印の如く送られてきた、
その長さ方向切断面下縁に切断ばり２を有する鋳
片１を、その先端がばり切断機Ａの直上に臨むよ
うに位置させる。

次にばり切断機Ａに設けられたカツタ４を上昇
せしめて鋳片１の下面に当接させた後、前記カツ
タ４を切断ばり２と交叉してその外側方に水平方
向に横行移動させる。この結果鋳片１の切断ばり
２の先端部分は、前記カツタ４により削り落され
る。

次にカツタ４を下降させ、そして鋳片１の下面
位置に復帰させると共に、鋳片１を矢印の方向に
カツタ４の長さよりやや短いピツチだけ前進せし
める。そして、再び上述したようにカツタ４を上
昇せしめて鋳片１の下面に当接させた後、前記カ
ツタを切断ばり２に向けて、カツタ４が切断ばり
２を通過するまで水平方向に横行移動させること
により、残存する切断ばり２の先端部分は、前記
カツタ４により削り落される。以下上述した工程
を複数回反覆することによつて、鋳片１の切断ば
り２を完全に除去することができる。

第３図には、この発明の他の実施例が概略平面
説明図により示されている。この実施例において
は、上述したばり切断機Ａが搬送ローラ３，３間
に５台設けられており、各ばり切断機Ａ１，Ａ
２，Ａ３，Ａ４，Ａ５のカツタ４は同一の長さを
もち、そして各カツタ４間の間隔が前記カツタ４
の長さよりやや短くなるように各ばり切断機は位
置されている。

搬送用ローラ３上の鋳片１は、その先端が１番
目のばり切断機Ａ１の直上に臨むように位置させ
る。次に、ばり切断機Ａ１，Ａ２，Ａ３，Ａ４，
Ａ５に設けられたカツタ４を同時に上昇せしめて
鋳片１の下面に当接させた後、前記カツタ４を切
断ばり２と交叉してその外側方に水平方向に同時
に横行移動させる。この結果鋳片１の切断ばり２
は、その長さ方向にわたり断続的に削り落され
る。次いで各カツタ４を下降して鋳片１の下面位
置に復帰させ、次いで鋳片１を矢印の方向にカツ
タ４の刃先の長さよりやや短いピツチだけ前進せ
しめる。

そして、再びばり切断機Ａ１，Ａ２，Ａ３，Ａ
４，Ａ５に設けられたカツタ４を同時に上昇せし
めて鋳片１の下面に当接させた後、前記カツタ４
を上述した如く切断ばり２に向けて同時に横行移
動させることにより、鋳片１に断続的に残存する
切断ばり２を、完全に除去することができる。

次に、この発明の装置におけるばり切断機の一
例を、第４図の概略正面図および第５図の概略平
面図により説明する。

ばり切断機Ａは、鋳片１の切断ばりの線即ち切
断面１ａに向つて水平に往復動が自在な、所定の
間隔で平行に設けられた２台のカツタ台車５，５
と、カツタ台車５，５に連結されたカツタ台車駆
動機構としてのシリンダ７，７と、カツタ台車
５，５およびシリンダ７，７を塔載するための架
台６，６と、架台６，６を、カツタ台車５，５お
よびシリンダ７，７と共に昇降させるための、架
台６，６の下部に取り付けられた架台昇降機構と
からなつている。

架台６，６上には、夫々カツタ台車５，５を水
平方向に往復動させるためのシリンダ７が設けら
れており、カツタ台車５，５は、シリンダ７のロ
ツド７ａにピン８で連結されている。従つてカツ
タ台車５，５は、シリンダ７の同期した作動によ
り、その車輪１１によつて架台６，６上を水平方
向に往復動することができる。

架台６，６は、夫々基台９上に立設されている
フレーム１０，１０に昇降自在に支持されてい
る。架台６，６の下面には、夫々あご部材１２が
設けられており、あご部材１２の溝１２ａには、
一端が基台９上に設けられた支軸１３に固着され
ているアーム１４のピン１５をもつ他端が摺動自
在に嵌挿されている。また支軸１３には、アーム
１６の一端が固着されており、アーム１６の他端
は、基台９上に基端を水平のピン１７により支持
されたシリンダ１８のロツド１８ａの先端にピン
１９で連結されている。上述した構造の架台昇降
機構により、シリンダ１８を作動させてロツド１
８ａを進退させることにより、架台６は、アーム
１４，１６を介しフレーム１０，１０をガイドと
して昇降することができる。

カツタ台車５，５の上面には、カツタ台車５，
５間にわたつて、カツタ支持用のフレーム２０が
取付けられている。フレーム２０には、刃先４ａ
を有する複数個のカツタ４が、前記カツタ４の長
さ方向ほぼ中央部に設けられた垂直方向に伸びる
長孔４ｂを通つて、フレーム２０に挿設された軸
２１により取付けられている。

カツタ台車５，５のフレーム２０の取付け位置
の上面には、カツタ４を上下動させるためのシリ
ンダ２２が設けられている。シリンダ２２のロツ
ド２２ａの先端は、カツタ４の下部に設けられた
筒孔４ｃ内に挿入されており、シリンダ２２の作
動でロツド２２ａを昇降させることにより、カツ
タ４は、軸２１が挿通された長孔４ｂ内を上下動
することができる。

なお、上述したカツタ台車５，５間にわたるカ
ツタ支持用のフレーム２０の取付けは、カツタ４
による切断ばり２のせん断を容易にするため、第
５図に示す如く鋳片１の長さ方向に対し、所要角
度だけ水平方向に偏向させてある。

第５図において仮想線で示す２３はフレーム２
０の一側に設けられたシユート、また２４はシユ
ート２３の下方に設けられた除去ばり回収用の受
函である。

次に上述したばり切断機Ａの作動について説明
する。先づシリンダ１８を作動して架台６を上昇
せしめ、続いてカツタ台車５，５に設けられたシ
リンダ２２を作動して、カツタ４を鋳片１の下面
に当接させる。次いで、架台６，６上に設けられ
たシリンダ７，７を同時に作動し、カツタ台車
５，５を往動させることにより、鋳片１の切断ば
り２はカツタ４によつて削り落され、シユート２
３により受函２４内に落下する。このようにして
切断ばり２の一部を除去した後、シリンダ２２の
作動によりカツタ４を下降させ、かつシリンダ７
を作動してカツタ台車５，５を元の位置に戻す。
次いで鋳片１を１ピツチ前進させた後、再び上述
した作動をくり返す。この作動のくり返しを、ば
り切断機Ａの配置位置やその設置台数または鋳片
１の長さにより１回または数回行なうことによつ
て、鋳片１の切断ばり２は完全に除去される。

以上説明したように、この発明の装置によれ
ば、例えば連続鋳造機で鋳造された大幅の鋳片
を、その長さ方向に沿つて２つに切断し、所定幅
の２つの鋳片を製造する場合に、前記切断された
鋳片の切断面下縁に生じた切断ばりを、高能率に
自動的に除去することができ、鋳片の生産性を大
幅に向上させることができる等、工業上優れた効
果がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

第１図は切断された鋳片を示す斜視図、第２図
はこの発明の一実施例を示す概略平面説明図、第
３図はこの発明の他の実施例を示す概略平面説明
図、第４図はこの発明に使用するばり切断機の一
例を示す概略正面図、第５図は同じく概略平面図
である。図面において、１……鋳片、１ａ……切断面、２……切断ば
り、３……搬送用ローラ、４……カツタ、４ａ…
…刃先、４ｂ……長孔、４ｃ……筒孔、５……カ
ツタ台車、６……架台、７……シリンダ、７ａ…
…ロツド、８……ピン、９……基台、１０……フ
レーム、１１……車輪、１２……あご部材、１２
ａ……溝、１３……支軸、１４，１６……アー
ム、１５，１７，１９……ピン、１８……シリン
ダ、１８ａ……ロツド、２０……フレーム、２１
……軸、２２……シリンダ、２２ａ……ロツド、
２３……シユート、２４……受函、Ａ……ばり切
断機。

Claims

【特許請求の範囲】１その長さ方向に沿つて切断された、前記長さ
方向の切断面下縁に切断ばりを有する鋳片を支持
し、そして、これを長さ方向に移送するための搬
送用ローラと、前記搬送用ローラの下方に、前記搬送用ローラ
の側縁部に沿い且つそのカツタが前記搬送用ロー
ラ上を移動する前記鋳片の切断ばりの線に向うよ
うに配置された、前記鋳片の前記切断ばりを除去
するための少なくとも１つのばり切断機、前記少
なくとも１つのばり切断機は、前記鋳片の前記切
断ばりの線に向つて水平に移動するカツタ台車
と、前記カツタ台車に連結されたカツタ台車駆動
機構と、前記カツタ台車および前記カツタ台車駆
動機構を塔載するための架台と、前記架台を、前
記カツタ台車および前記カツタ台車駆動機構と共
に昇降させるための、前記架台の下部に取り付け
られた架台昇降機構とからなつている、と、前記カツタ台車の上面に設けられたカツタ支持
用フレームに取付けられた、切断ばりを除去する
ためのカツタと、前記カツタ台車の、前記カツタ支持用フレーム
取付け位置に設けられた、前記カツタを上下動さ
せるためのシリンダとからなることを特徴とする
鋳片の切断ばり除去装置。