JPH0214934A - 車両用回転式シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は主に宅配便などに多く利用されるウオークスル
ータイプの自動車の運転席などに設置使用される車両用
回転式シートに関する。

（従来の技術） 一般に前述したウオークスルータイプの自動車は、荷降
ろし作業等を簡便にすべく、運転席と荷物室などの後部
室内との間が通行可能になっていて、目的地に到着して
荷物を降ろす場合には、乗員が運転席ドアを開けずに該
運転席から直接後部室内に入り、所望の荷物を取出して
該荷物室のドアを開いて降りられるようにしである。

しかしながら、運転席のシートはステアリングや各ペダ
ル等との間が狭いので、該シートを固定したままでは乗
員が車体内側からスムーズに後部室内に移動できない。

この為に乗員が座ったまま簡単にシートを車体内側に回
転させて楽に離席して後部室内にスムーズに移動できる
ようになる回転式シートが開発されて来ている。

ここで従来の回転式シートは、例えば実開昭５８−１６
１７３１号公報に示されている如く、シート本体をアッ
パープレート上に固定し、該アッパープレートは車両の
シート設置位置に固設したロアプレート上にその一側隅
部位に偏心させた回転軸を介して回転自在に設ける。ま
たアッパープレートの下面に取付けられてロアプレート
上面に転接する上部転動体と、ロアプレートの円弧状長
孔を貫通して該ロアブレー１・の下面に転接する下部転
動体とを設け、更にロアプレートに対するアッパープレ
ートの回転を規制するロックピンと該ロックピンを退入
させてロック解除する操作レバーとを設けた構成である
。

そして通常時にはアッパープレートの回転をロックピン
により規制して、シート本体を正常な前向き状態となし
ておき、乗員が後部室内に行く際には、シート本体に着
座したまま、操作レバーを操作してロックピンを退入し
てアッパープレートのロック解除を行ない、この状態で
回転軸を中心にシート本体ごと車体内側に向けて適当角
度回転させる。これで乗員は楽に離席してそのまま後部
室内にスムーズに移動できるようになる。

（発明が解決しようとする課題） ところで、前述した従来の回転式シートでは、アッパー
プレートをロアプレート上にその一側隅部位に偏心させ
た回転軸を介して回転自在に設けたので、シート本体が
近接する自動車内の装備と干渉せずに該車体内側に向け
て回転できて乗員の後部室内へ移動が楽となるが、しか
し回転軸が一側隅部位に偏心した一本のみであるので、
シート本体を席の前向き状態から車体内側にしか回転さ
せることができない。この為に乗員が運転席ドア側から
乗り降りするには有効でない。特に前述した宅配便用の
ウオークスルータイプの自動車においては乗員が運転席
ドア側からも頻繁に乗り降りするので、シート本体を左
右両方向に回転できないと不便であると言った問題があ
った。

本発明は前記事情に鑑みなされ、シート本体を正常な前
向きロック状態から左右両方向に選択的に回転操作でき
て、乗員が車体内側に離席して後部室内へ移動するのも
運転席ドア側から乗降するのも非常に楽となる車両用回
転式シートを提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 本発明の重両用回転式シートは、前記に１的を達成する
ために、シート本体下部の中心線より左右に偏心した２
箇所に回転軸と、これら回転軸のロック手段とを設ける
と共に、それら左右回転軸のロックを片方ずつ解除して
他のロック状態の回転軸を中心にシート本体を左右両方
向に選択的に回転可能とするロック解除手段を設けて構
成したことを特徴とする。

（作用） 前記構成により、本発明の車両用回転式シートでは、通
常は左右両回転軸をロック手段によりロックしておくこ
とで、シート本体を正常な前向き状態に保持して置ける
。そしてその状態からロック解除手段によりドア側寄り
の回転軸のロックを解除することで、シート本体を車体
内側方に向けて回転できて、乗員が車体内側に楽に離席
して後部室内へスムーズに移動できるようになる。また
座席ドアを開けて前回とは逆に反ドア側寄りの回転軸の
ロックを解除することで、シート本体をドア側方（車体
外側方）に向けて回転できて、乗員がドア側より楽に乗
り降りできるようになり、特に宅配便用のウオークスル
ータイプの自動車においては有効である。

（実施例） 以下本発明の一実施例を図面により説明する。

先ず第２図において、図中１はシート本体で、フレーム
を内蔵したシートクツション２と、この後部にリクライ
ニング装置などを介してやや後傾状態に立設されたシー
トバック３とから構成されている。このシート本体１は
シートクツション２の下面部に配するアッパ−プレート
４上面に取付は固定することで支持されている。そのア
ッパープレート４はこの下側に配するロアプレート５上
面に後述する左右一対の回転軸等を介して取付けられ、
そのロアプレート５は前後スライド調整装置の左右のレ
ール６．７を介して車体フロア（図示せず）上に固定さ
れる。

ここで、前記シート本体１を支持するアッパープレート
４とその下側のロアプレート５との構成並びに相互関係
を第１図並びに第３図により説明する。先ずアッパープ
レート４は略正方形状の薄鋼板製で、上面四隅部にシー
トクツション２を取付は固定するためのブラケット８が
溶接固定されいる。またこのアッパープレート４には重
量軽減用の複数の抜き孔９・・・が形成されていると共
に、中央後半部位に前後方向に亘る長孔１０が形成され
、更に後端寄りに前記長孔１０を挟んで左右対称的に偏
心して軸孔１１Ａ、ＩＩＢが形成されている。

一方ロアプレート５は、これもアッパープレート４と同
様略正方形状の薄鋼板製で、上面三隅部に前記アッパー
プレート４を小間隙を存して滑動可能に支持する樹脂ス
ペーサ１２がビス止めされている。またこのロアプレー
ト５には重量軽減用の複数の抜き孔１３・・・が形成さ
れていると共に、左右一対の円弧状長孔１４Ａ、１４Ｂ
が前記アッパープレート４の左右軸孔１１Ａ、　　１１
Ｂと上下に対応する後端寄り左右偏心部位をそれぞれ起
点とし、且つ互いの該起点を中心とした円周に沿って前
方に略４５度の角度θの範囲までに亘り形成されている
。

そして前記アッパープレー１・４の左右の軸孔１１Ａ、
ＩＩＢに各々差し込んだ回転軸１５Ａ。

１５Ｂが該左右の円弧状長孔１４Ａ、１４Ｂにスライド
自在にｆｆｌ［されている。なおその両回転軸１５Ａ、
１５Ｂはアッパープレート４の軸孔１１Ａ、ＩＩＢに上
方から各々差し込まれる段付きボルト１６と、ロアプレ
ート５の左右円弧状長孔１４Ａ、１４Ｂに下方から差し
込まれて前記段付きボルト１６とねじ込み結合されるね
じ孔付きピン１７で構成されて、アッパープレート４と
ロアプレート５とを適度に挟持するようにしている。

またその左右の回転軸１５Ａ、１５Ｂには、アッパープ
レート４とロアプレート５とのト［１互間に介在してベ
アリング１８とワッシャ］９が嵌挿され、ロアプレート
５の下面とピン１７頭部との間に介在してワッシャ２０
とウェーブワッシャ２１が嵌挿されている。

前記ロアプレート５上面後部には前記左右の回転軸１５
Ａ、１５Ｂを左右の円弧状長孔１４Ａ。

１４Ｂの後端起点に位置決めロックするロック手段２２
Ａ、２２Ｂが設けられている。この左右のロック手段２
２Ａ、２２Ｂは、互いに左右対称をなすもので、ロアプ
レート５の左右の円弧状長孔１４Ａ、１４Ｂの後方部位
にそれぞれ取付小孔２３を形成し、これに嵌合する取付
ピン２４を介してロックプレート２をアッパープレート
４とロアプレート５との間にて回転自在に取付けた構成
である。この左右フックプレート２５の各々の前端側部
がフック状をなして、前記取付ピン２４を中心とした回
転により前記左右の円弧状長孔１４Ａ、１４Ｂの後端起
点部位に位置する回転軸１５Ａ、１５Ｂに係脱できるよ
うになっていると共に、各々ねじりばね２６により附勢
されて回転軸１５Ａ、１５Ｂに係止した状態（ロック状
態）を維持して該回転軸１５Ａ、１５Ｂの前方への移動
を規制するようになっている。

また前記ロアプレート５の上面左右部には前記左右の回
転軸１５Ａ、１５Ｂのロック手段２２Ａ。

２２Ｂによるロックを選択的に解除するロック解除手段
２７Ａ、２７Ｂが設けられている。これら左右のロック
解除手段２７Ａ、２７Ｂは、各々操作レバー２８とコン
トロールケーブル２９を用いた構成である。その操作レ
バー２８は基端部をロアプレート５の前端左右寄り部に
それぞれ形成したヒンジ孔３０にヒンジピン３１を介し
て枢着することでロアフレーム５の一側外に突出する状
態で回動操作可能に取付けられている。この操作レバー
２８の中間部にスライドピン３２が取付けられ、これが
ロアプレート５に形成した小円弧状長孔３３に摺嵌して
該操作レバー３２の回動範囲が規制されていると共に、
このスライドピン３２に前記コントロールケーブル２９
の前端部が連結され、このケーブル２９後端部が前記ロ
ックプレート２５の後端に連結ピン（図示せず）により
枢支連結されている。そして前記操作レバー２８を前方
に回動させてコントロールケーブル２９を引張ることに
よりロックプレート２５をねじりばね２６に抗して回動
させて回転軸から離脱（ロック解除）できるようになっ
ている。

こうしたロック解除手段２７Ａ、２７Ｂの選択的操作で
、例えば第１図に矢印で示す自動車進行方向Ｆに向かっ
て右ハンドル車の場合は右側（ドア側寄り）のロック手
段２２Ｂによる回転軸１５Ｂをロック解除すれば、その
回転軸１５Ｂが円弧状長孔１４Ｂ内をスライド可能とな
って、これと反対側のロック状態の回転軸１５Ａを中心
にアッパく−プレー、ト４がシート本体１と一体に自動
車内側に略４５度回転でき、また座席側ドアを開いて前
回と逆に左側（反ドア側寄り）のロック手段２２Ａによ
る回転軸１５Ａをロック解除すれば、その回転軸１５Ａ
が円弧状長孔１４Ａ内をスライド可能となって、これと
反対側のロック状態の回転軸１５Ｂを中心にアッパープ
レート４がシート本体１と一体にドア側に略４５度回転
できるようになっている。

また、前記アッパープレート４が左右いずれの方向に回
転せしめられた場合でも、外力がなくなると該アッパー
プレート４を自動的に正規の前向き状態に戻す復帰用ス
プリング３４が、前端をアッパ−フレーム４下面中央に
固定したブラケット３５に掛止し、後端をロアプレート
５上面後端に固定したブラケット３６に掛止することで
設けられている。なおこの復帰用スプリング３６はロア
プレート５に対するアッパープレート４の前後方向のガ
タ防止の働きをも兼ねている。

更に、前記アッパープレート４の前端縁にはコ字形状の
左右一対の前側浮上防止ストッパ３７が下側に突出する
状態に溶接固定され、これらがアッパープレート４の正
規の前向き状態時にロアプレート５前端縁部を抱き込む
ようになっている。

またロアプレート５の後端縁部にはコ字形状の後側浮上
防止ストッパ３８が上側に突出する状態に溶接固定され
、これがアッパープレート４の正規の前向き状態時に該
アッパ−プレート４後端縁部を抱き込むようになってい
る。なおそれら前後浮上防止ストッパ３７．３８の内側
には樹脂スペーサ３９がそれぞれビス止めして設けられ
ている。

これでロアプレート５に対するアッパープレート４の前
後の浮上り並びに上下方向のガタを防止している。

面して、前述いた構成の回転式シートであれば、通常は
左右両回転軸１５Ａ、１５Ｂをそれぞれ左右の円弧状長
孔１４Ａ、１４Ｂの後端起点部位にロック手段２２Ａ、
２２Ｂのロックプレート２５により位置決めロックして
おく。これでアッパープレート４がシート本体１と共に
正常な前向き状態に保持されて、乗員が何ら支障なく着
席して安全に運転等を行ない得る。

そして目的地に到着して荷物を降ろすために後部室へ乗
員が行く場合には、先ず運転席ドア側寄りに突出するロ
ック解除手段２７Ｂの操作レバー２８を前方に回動操作
し、これにより該ドア側寄りのロック手段２２Ｂのロッ
クプレート２５をねじりばね２６に抗して回動させて回
転軸１５Ｂのロックを解除する。そのまま乗員が体を回
すように外力をシート本体１に加えれば、反ドア側のロ
ック状態の回転軸１５Ａを中心にして、前記ロック解除
された回転軸１５Ｂが円弧状長孔１４Ｂ内をスライドし
ながら、アッパープレート４がシート本体１と一体に自
動車内側に略４５度回転するようになる。これにて乗員
が車体内側に楽に離席して後部室内へスムーズに移動で
きるようになる。

なお乗員の離席によりシート本体１はアッパープレート
４と一体に復帰用スプリング３４により元の正規な前向
き状態に自動復帰し、そのまま左右を 回と逆に反ドア側寄りに突出しているロック解除手段２
７Ａの操作レバー２８を前方に回動操作し、これにより
該反ドア側寄りのロック手段２２Ａのロックプレート２
５をねじりばね２６に抗して回動させて回転軸１５Ａの
ロックを解除する。そのまま乗員が体を回すように外力
をシート本体１に加えれば、ドア側のロック状態の回転
軸１５Ｂを中心にして、前記ロック解除された回転軸１
５Ａが円弧状長孔１４Ａ内をスライドしながら、アッパ
ープレート４がシート本体１と一体に自動車外側に略４
５度回転するようになる。これにて乗員がドア側に楽に
離席してスムーズに降車できるようになる。その乗員の
降車によりシート本体１はアッパープレート４と一体に
復帰用スプリング３４により元の正規な前向き状態に自
動復帰し、そのまま左右回転軸１５Ａ、１５Ｂ両方と城
ロックされる。これてドアを支障なく閉じることができ
るようになる。なお乗員がドアを開けて乗り込む場合も
、前記同様にして反ドア側寄りの回転軸１５Ａのロック
を解除し、ドア側のロック状態の回転軸１５Ｂを中心に
アッパープレート４をシート本体１と一体に自動車外側
に略４５度回転させることで、乗ｎがドア側から楽に乗
込んで着席できるようになる。

しかも、前述した如くアッパープレート４と一体にシー
ト本体１が左右いずれの方向に回転しても、その回転中
心が後部左右寄りに偏心しているので、該シート本体１
並びにアッパープレート４の座席後方へのはみ出しが少
なく、室内装備（図示せず）が座席後方に近接して配し
ていても該室内装備と干渉せずに済むようになる。

なお本発明は前記実施例のみに限定されることなく、宅
配便用のウオークスルータイプの自動車以外にキャブオ
ーバ−タイプの自動車のシートとして適用しても有効で
ある。

また、前記両回転軸１５Ａ、１５Ｂを左右対称位置に偏
心させたが、左右に非λ・１称に偏心させて、相−ＩＥ
の回転範囲を異ならせても可である。

更には復帰用スプリング３４の取付けを前記実施例と逆
にして、該スプリング３４の前端をロアプレート５に、
後端をアッパープレート４に掛止しても良い。この場合
には左右の回転軸１５Ａ１５Ｂのいずれかを前述のよう
にロック解除することで、該スプリング力によりアッパ
ープレート４とシート本体１が前向き状態から回転して
左右どちらかを向いた状態に静止せしめられるので、乗
員の離席は勿論のこと着席する場合にも楽となる。

なおまた、前記回転式シートでは左右のロック解除手段
２７Ａ、２７Ｂのどちらか一方を取り去るか機能しない
ようにすることで、右回転のみ又は左回転のみしかしな
い回転式シートとして使用しても可である。この場合に
右回転並びに左回転いずれのものも共通部品で構成でき
て生産性の向上に役立つようになる。

〔発明の効果〕

本発明は前述の如く構成したから、シート本体を正常な
前向きロック状態から左右両方向に選択的に回転操作で
きて、乗員が車体内側に離席して後部室内へ移動するの
も運転席ドア側から乗降するのも非常に楽となる簡便な
車両用回転式シートが得られる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図はシート
本体を取り除いた状態の要部平面図、第２図は全体の概
略的斜視図、第３図は要部分解斜視図である。 １・・・シート本体、４・・・アッパープレート、５・
・・ロアプレート、１５Ａ、１５Ｂ・・・回転軸、２２
Ａ、２２Ｂ・・・ロック手段、２７Ａ、２７Ｂ・・・ロ
ック解除手段。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 回転式シートにおいて、シート本体下部の中心線より左
   右に偏心した２箇所に回転軸と、これら回転軸のロック
   手段とを設けると共に、それら左右回転軸のロックを片
   方ずつ解除して他のロック状態の回転軸を中心にシート
   本体を左右両方向に選択的に回転可能とするロック解除
   手段を設けて構成したことを特徴とする車両用回転式シ
   ート。