JPH02145710A - 金属微粉末の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、遠心噴霧法による金属微粉末の製造方法の改
良に関する。

（従来技術） 従来の金属微粉末を製造する方法としては、高圧流体に
よる噴霧法がある。これはノズルより流出する溶湯に対
し高圧の流体を衝突させそのせん断力により分裂粉化さ
せる。その流体の種類によりガス噴霧法、水噴霧法等が
あり前者は非鉄金属に、後者は鉄鋼系に主に利用される
ことが多い。

これらは工業的な大量生産に適しており現在の粉末製造
の主流をなしているが、設備は大規模となり粉末の清浄
度も低い。

近年、急冷凝固粉への対応として遠心噴霧法による粉末
製造法が注目されている。溶融金属を高速回転する円板
に連続的に注ぎ１回転により生じる遠心力を利用して溶
湯を分裂飛散させるものである０本粉末製造法の特徴と
しては、（１）比較的形状の整った粉末が得られる。（
球状粉）（２）噴霧媒を必要としないので清浄度の高い
粉末が得られる。（３）適当な雰囲気を用いることによ
り冷却速度を調整することが可能であり、粉末の内部組
織をコントロールできる１等が挙げられる。

（発明が解決しようとする課題） しかし、本方法での金属の粉末化に際し、安定的に製造
するには種々の課題があり工業化が遅れているのが現状
である。課題としては１回転円板の材質と溶湯の関係１
円板の厚さ、円板径、円板の回転数、ノズル径、ノズル
と円板との間隙等が挙げられる。

（発明の目的） 本発明は従来の遠心噴霧法における課題を解決しようと
するもので、その目的は形状の整った粉末を安定して容
易に得られる遠心噴霧法による金属微粉末の製造方法を
提供するものである。

（課題を解決するための手段） 本発明者は前記目的を達成すべく鋭意研究の結果、溶湯
と円板の濡れ性が良好なことが形状の整った粉末を安定
的に得られる主要因でありそして円板の材質とその表面
状態が主要因子であることが分かった。　本発明の要旨
は、金２属溶湯を回転体に流下させ、該回転体の遠心力
により該金属溶湯を飛散させて金属粉末を製造する方法
において、前記回転体は円板の一方の面を熱不良導体の
保護具で断熱しさらに該熱不良導体を保持具で保持して
一体とした構成とし、前記円板の表面に溶湯との濡れ性
が良く化学的に安定な皮膜層を有していることである。

前記皮膜層を有する円板が熱良伝導体で厚さが１〜５ｍ
ｍであることが好ましい。

円板の表面が溶湯との濡れ性が悪い場合は溶湯の広がり
が小さく表面に溶湯の薄膜層が形成されにくくその結果
遠心力が充分に伝わらないため安定して微粉末が得られ
にくい。

円板表面と溶湯が反応する場合は回転体が溶食され破壊
してしまう、よって円板は溶湯との濡れ性が良く、化学
的に安定な材質である必要がある。

円板の表面温度は高温流体が流出する為流出前で可能な
限り溶湯の融点に近い程良くそして瞬間的に溶湯の融点
以上に達することである。そのためには円板は熱良導体
であることが必要で可能な限り薄いことである。熱良導
体の材質として黒鉛、金属等が良い。厚さがｌ　ｍ　ｍ
未満の場合は保護具との段差がほとんど無くなり溶湯が
飛散しにくくなり、又強度が不足して破壊等が発生し易
くなる。

５ｍｍを超える場合は溶湯の熱が奪われる量が多くなり
円板表面に溶湯が凝固して安定して粉末が得られない、
又１時前の加熱が十分必要となる。

円板の断熱のために不良導体を用いるのは円板を可能な
限り薄くし溶湯からの熱をできるだけ奪うことのないよ
うにするためである。

詳細は以下の実施例で説明する。

せて溶湯を微粉末７にする。回転体ｌは円板２を保護具
３で断熱し、保持具４で保持されている。

以下の第１表に示す条件で微粉末を製造した。

比較例に円板として表面処理をしない黒鉛板、Ｆｅ１２
．アルミナを用いた。

第１表 （実施例−１） 第１図は本発明の方法による粉末の製造に使用する装置
の概略図である。

溶解炉５で金属を溶解し、溶湯６をタンデイツシュ８で
保持し、ノズル９を通して図示しないモーターで回転し
ている回転体ｌに流下し、飛散さ以上の条件で微粉末を
製造し、その収率（−６０ｍｅｓｈ）を第２表に示す。

表にその結果を示す。

第３表 第２表 以上の結果より、溶湯との濡れ性の良い５ＵＳ３０４や
黒鉛板にアルミナ溶射した円板の場合に良い収率が得ら
れた。但し、５ＵＳ３０４の場合は円板が溶食されてし
まい実用に耐えない。

第４表 （実施例−２） 実施例−１と同様にして円板の厚さを変えた場合の収率
の実験を第３表に示す条件で行い、第４以上の結果より
、 円板を可能な限り薄くした方が 円板の温度が速やかに融点を超え円板の上での流れが良
くなる。又回転による冷却も少なくて済む。

又保温の程度も低くて済み、溶湯の過温も小さくてもよ
い事になる。

保持具、５・・・溶解炉、６・・・溶湯、７・・・微粉
末、８・タンデイツシュ、９・・・ノズル、１０・・・
回転軸。

（効果） 本発明の遠心噴霧法による金属微粉末の製造方法におい
て、円板の厚さを最大でも５ｍｍとすることにより溶湯
が凝固しにくくなり、円板の表面材質を溶湯との濡れ性
を良いものとすることにより溶湯を円板の表面に広く薄
い層に形成することができるため遠心力を十分に伝える
ことができ微粉末を安定して製造することができる。又
、溶湯と化学的に反応しない回転体の表面のため溶食破
壊等が起らない。

出閣人 株式会社 リケン

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例である金属微粉末の製造に用
いる装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　金属溶湯を回転体に流下させ、該回転体の遠心力に
   より該金属溶湯を飛散させて金属微粉末を製造する方法
   において、前記回転体は円板の一方の面を熱不良導体の
   保護具で断熱しさらに該熱不良導体の保護具を保持具で
   保持して一体とした構成とし、前記円板の表面に溶湯と
   の濡れ性が良く化学的に反応しない皮膜層を有すること
   を特徴とする金属微粉末の製造方法。 ２　前記皮膜層を有する一円板の厚さが１〜５ｍｍで熱
   容量が小であるあることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の金属微粉末の製造方法。