JPH0113943B2 - - Google Patents

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JPH0113943B2
JPH0113943B2 JP56095240A JP9524081A JPH0113943B2 JP H0113943 B2 JPH0113943 B2 JP H0113943B2 JP 56095240 A JP56095240 A JP 56095240A JP 9524081 A JP9524081 A JP 9524081A JP H0113943 B2 JPH0113943 B2 JP H0113943B2
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JP
Japan
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substrate
temperature
molten metal
metal
alloy
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JP56095240A
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English (en)
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JPS57209768A (en
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Kyoji Tachikawa
Kazumasa Togano
Hiroaki Kumakura
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KAGAKU GIJUTSUCHO KINZOKU ZAIRYO GIJUTSU KENKYU SHOCHO
Original Assignee
KAGAKU GIJUTSUCHO KINZOKU ZAIRYO GIJUTSU KENKYU SHOCHO
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高融点金属または合金を溶融状態から
高速急冷する方法に関する。
溶融金属を高速で急冷すると、組織が微細化さ
れ、電磁気的、機械的特性の改善が可能であると
同時に、材料によつては強制固溶相、準安定結晶
構造相、非晶質相などの非平衡相が得られ、平衡
状態では得られない優れた電磁気的、機械的特性
を持つた新材料が得られる。
従来の溶融金属の急冷法としては、次のように
大別される。
(1) ガン法:溶融金属を衝撃波により高速で飛散
させ、冷却した基板上に付着させる方法。
(2) ピストンまたはハンマー・アンビル法:高周
波浮遊溶解などで生成された金属融滴を自然落
下させて、これを一対の基板間に瞬間的に挾み
込むか、あるいはハース上でアーク溶解などで
生じた融滴をハンマーで打つ等して薄膜化する
方法。
(3) スピニングまたはロール法:ノズルから吹き
出した溶融金属流を回転する円盤の側面あるい
はロール面などに接触させて薄膜化する方法。
(4) 抽出法:静止する溶融金属の表面に回転円盤
を接触させて線材として飛び出させる方法。
などがある。これらの方法のいずれの場合におい
ても、基板としては冷却した熱伝導度の優れた銅
等が使用されている。
溶融金属の急冷法において、温度Tの溶融金属
が温度TBの基板に接触して厚さDの薄膜となつ
て凝固が開始するとすると、その冷却速度は、 −dT/dt=(T−TB)/ρC h/D となる。
ここで、ρとCはそれぞれ試料の密度と比熱を
示し、hは界面での熱伝達係数を示す。
溶融金属の早い冷却速度を達成するためには、
溶融金属と基板との温度差T−TBおよび両者間
の熱伝達係数hを大きくして単位面積当りの伝熱
量を多くする必要がある。しかし、更に重要なこ
とは溶融金属が基板に接触した時溶融金属をなる
べく薄く拡げてDを小さくし、接触面積を広くす
ることが肝要である。
しかるに、従来の急冷法では、溶融金属と基板
との温度差を大きくするために、基板を水冷ある
いは液体窒素による冷却などにより室温以下に保
持しており、また溶融金属を薄くするために、溶
融金属と基板との相対速度、すなわち、ロールの
回転速度やピストンの運動速度を早める手段が講
じられていた。しかし、対象とする金属が遷移金
属合金のように融点が高いものにおいては、基板
温度との差が極めて大きくなると、溶融金属が基
板に接触した直後に界面の極く近傍の溶融金属の
みが先行して過冷され、局所的な凝固あるいは粘
性の増大を生じて残りの溶融金属の流動の障害と
なり、溶融金属全体が基板上に十分薄く拡がるこ
とができなくなる。一方基板と溶融金属との相対
速度、すなわち、ピストンの移動速度やローラー
の回転速度などを早めることは機構的に限度があ
る。従つて従来の急冷法では、融点が1500℃以上
のNb、V、Mo、Wなどの高融点金属または合金
に対しては十分な冷却速度を得ることが難しく、
非晶質相などの準安定相を作ることが極めて困難
であつた。
本発明はこのような従来法の欠点を解決するた
めになされたもので、溶融金属の薄膜化を容易に
し、溶融金属を高速に急冷する方法を提供するに
ある。
本発明は1500℃以上の溶融温度を持つ金属また
は合金を溶融させて滴または流れとなし、熱伝導
性の良好な基板に付着または接触させて凝固させ
る方法において、基板を100℃以上に加熱して溶
融金属の温度と基板の温度との温度差を1000〜
1400℃の範囲に保持することにより、その目的を
達成することができた。
この冷却は真空または不活性ガス雰囲気中で行
うと、更に効果を高め得られる。
すなわち、基板を真空中または不活性ガス雰囲
気中で加熱されるので、基板表面の酸化膜あるい
は吸着されている水、油等の分子が分解、除去さ
れ、溶融金属と接触する際に、その両者間の熱伝
達および溶融金属のぬれ性が改善されて冷却効果
を高め得られる。例えば銅基板を大気中に放置す
ると表面にCu2Oの酸化膜が容易に生成されるが、
この酸化膜は例えば800℃に加熱すると10-10の酸
素分圧以下で解離するため通常の真空中で容易に
除去され、清浄な状態が得られる。
本発明において使用する基板としては、熱伝導
性の良好な耐熱性のものであればよく、通常金属
製のもの、特に銅基板が好ましい。また基板は金
属または合金の融点との差が1000〜1400℃の範囲
内になるように加熱する。その温度差が1000℃よ
り低いと接触界面での単位面積当りの伝熱量が小
さくなり十分な冷却速度が得られない。またその
温度差が1400℃を超えると接触面での溶融金属の
局部的な凝固あるいは粘性が著しく増大して拡が
りが悪くなり、全体を効果的に冷却することが困
難となる。しかし、水分を容易に除去できる観点
から100℃以上であることが望ましい。最適な温
度は溶融金属の種類、付着もしくは接触させる手
段等によつて異なるので選択すればよい。
本発明の方法によると、次のような優れた効果
を奏し得られる。
(1) 基板を予め100℃以上に加熱しておくため、
溶融金属との温度差が1000〜1400℃の範囲にあ
るように保持されるため溶融金属と基板との接
触面で溶融金属の局部的な凝固および粘性の増
大が避けられ、薄膜化が容易となる。その結
果、溶融金属は基板上で凝固前に十分薄く拡が
り、基板との接触面積も広くなつて全体が有効
に冷却され、高速度で冷却することができる。
例えば、Nb−20原子%Si合金を後述する実
施例1の方法によつて溶融状態から冷却する場
合、基板温度を室温に保持したときの膜の厚さ
は50μmを超えるが、基板を600℃に加熱する
と膜の厚さは約20μmと格段に薄くなる。
(2) 基板を予め加熱するため、基板表面を清浄化
し得られ、溶融金属と基板との接触点における
熱伝達を高め得られ、かつ溶融金属のぬれ性が
改善され冷却効果を高め得られる。この加熱を
真空中または不活性ガス中で行うと、前述した
ように更にその効果を高めることができる。
(3) 基板を予め加熱することにより、冷却速度を
早める以外に、基板温度を適当な温度に保持す
ることによつて、新しい準安定結晶相の生成を
可能とする。第1図は融体急冷法における時間
−温度−変態曲線(TTT曲線)の模式図であ
る。この図で分るように、非晶質相を作ろうと
する場合は、基板温度を急冷する試料のガラス
転移温度より低い温度に保持する。一方基板温
度をガラス転移温度以上の温度に加熱して、急
冷によつて安定相の生成を避けながらその温度
までクエンチすると準安定な結晶相を生成させ
ることができる。
これにより従来法では得られなかつた遷移金
属系合金の新しい非晶質相、準安定結晶相の生
成が可能となり、電磁気的、機械的特性の優れ
た新材料の開発に寄与することが期待される。
また、本発明の方法をスピニング法、ローラ
法、抽出法などに適用することによつて、これ
ら各種特性を持つ遷移金属合金の細線、あるい
はテープの連続的な生産も可能となる。
実施例 1 第2図に示す方法により融点が1850〜1900℃の
Nb−18〜25原子%Si合金の急冷を行つた。すな
わち、重量約1gの試料の小片を水冷銅ハース3
上に置いてアーク電極4によるアルゴンアークに
よつて溶解し、生じた溶融金属の融滴2をハンマ
ー1でたたき、極めて小さい小滴となして飛散さ
せる。その一部をヒーター7によつて加熱した銅
基板5に接触させて付着させる。8はアルミナ製
ルツボ、6は熱電対を示す。銅基板5の加熱は最
初は真空中で行い、次いでアルゴンを1/2気圧炉
内に導入した。急冷を行うときの基板温度は500
〜900℃の範囲で行つた。この方法により厚さが
20μm程度、巾0.5〜2mm、長さがその10倍程度の
長楕円形の薄片を作成した。Nb−20原子%Si合
金について各基板温度での生成薄片のX線回折パ
ターンを第3図に示す。
すなわち、基板温度が500〜650℃の場合、19〜
23原子%Siの広い組成範囲で非晶質相が生成され
た。このような非晶質相の生成は通常のピスト
ン・アンビル法では困難であるが、本発明の方法
では極めて容易に生成することができた。基板温
度が750℃の場合、Nb−20原子%Si合金組成では
準安定相であるA15相のX線回折パターンを有す
るものが得られた。また、850℃を超えると、通
常の溶解法で得られるものと同様の安定相である
Ti3P型構造のX線回折パターンのものとなるの
で、急冷効果を得るには基板温度が850℃を超え
てはいけない。このように基板の加熱温度を変え
ることによつて、非晶質相、準安定A15相も直接
生成し得られる。
実施例 2 従来の溶融金属の急冷法で生成できる遷移金属
同志の金属−金属系非晶質合金は、Zr−Cu、Zr
−Rh、Nb−Niのような周期律表上で左右に離れ
た位置の元素同志の組合せたものに限定されてい
た。このような合金系は、結晶状態で1200℃以下
の比較的低い共晶温度を持つているため、通常の
ピストン・アンビル法によつて非晶質化が可能で
ある。しかし、周期律表上で近い元素の組合せの
合金は、共晶反応を持つていても、一般に共晶温
度が高いため、従来の冷却法では非晶質化は困難
であつた。
このような周期律表上で比較的近い位置の元素
同志の組合せを持つているものである融点1600℃
のMo30Zr70の合金について第2図に示す方法で
行つたところ、それらの非晶質相のものが容易に
得られる。本実施例における基板の温度は500℃
であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は溶融金属の急冷法における時間−温度
−変態線図、第2図は本発明の方法を実施する装
置の一模式図、第3図は加熱基板の各種温度にお
けるNb−20原子%Si合金の急冷試料のX線回折
図形。 1:ハンマー、2:溶融金属の融滴、3:銅ハ
ース、4:アーク電極、5:銅基板、6:熱電
対、7:ヒーター、8:アルミナ製ルツボ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 1500℃以上の溶融温度を持つ金属または合金
    を溶融させて滴または流れとなし、熱伝導性の良
    好な基板に付着または接触させて凝固させる方法
    において、基板を100℃以上に加熱して溶融金属
    または合金の温度と基板温度との温度差を1000〜
    1400℃の範囲に保持することを特徴とする高融点
    金属または合金を溶融状態から高速急冷する方
    法。
JP56095240A 1981-06-22 1981-06-22 High speed quick cooling method for molten metal Granted JPS57209768A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56095240A JPS57209768A (en) 1981-06-22 1981-06-22 High speed quick cooling method for molten metal

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JPS57209768A JPS57209768A (en) 1982-12-23
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JPS5823552A (ja) * 1981-08-03 1983-02-12 Furukawa Electric Co Ltd:The 金属薄帯の製造方法
JPS60257950A (ja) * 1984-06-02 1985-12-19 Nippon Steel Corp 板厚の大きなFe基非晶質合金薄帯の製造方法

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