JPH0214342Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、刈払機における操作桿の連結装置に
関する。

〔従来の技術〕

従来は、伝動軸を内装するとともに一端側に刈
刃を連設したパイプ状操作桿の他端側をクラツチ
ケースを介して原動機に連結し構成する刈払機に
おいて、前記クラツチケースに操作桿を防振式に
連結する構造は、例えば実公昭57−34907号公報
に見られるように一般的となつているが、運搬等
に際し刈払機を小形に分解するため、クラツチケ
ース側と操作桿とを簡単に分離させる構造のもの
は見られない。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は、そのように刈払機を小形に分解する
ためクラツチケース側と操作桿とを分離させたり
連結し組立てたりすることを簡単に行なうことが
でき、とくに、操作桿のクラツチケース側に対す
る軸心方向および円周方向の係止ならびに位置合
わせが容易となつて確実良好に組付けることがで
き、しかも、手で握る側となる操作桿側に対する
防振効果が得られ、簡単な構造にして好適に実施
できるよう提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

そのため、本考案では、クラツチケースの支承
筒部内に遊嵌する操作桿の外周一部には嵌合部を
形成し、前記支承筒部の一部に形成したねじ孔に
螺合するボルトを設け、該ボルトの先端側には前
記嵌合部に挿入係止できる先細の嵌合体を弾性体
を介し一体に装着するとともに、前記ボルトの先
端面からは前記嵌合体の内部に先端が位置するよ
うに短ピンを突設して構成したものである。

〔作用〕

この構成により、クラツチケースの支承筒部内
に操作桿の他端側を嵌入するとともに、嵌合体が
操作桿の嵌合部に嵌入するようボルトをねじ孔に
螺合すると、操作桿がクラツチケース側に対し軸
心方向および円周方向に係止されて弾性体により
防振効果がでる状態に簡単に連結できることにな
り、また、その逆操作により簡単に分離できるこ
とになる。

〔実施例〕

次に、図面に示す実施例について説明する。

第２図は刈払機の側面図を示し、エンジン５に
対しボルト１１を介して着脱自在に連結できるク
ラツチケース４内から長いパイプ状操作桿３を延
設し、伝動軸１を内装する該操作桿３にはグリツ
プ１６やハンドル杆１７を連設し、操作桿３の先
端に連設したギヤケース１８の下部には刈刃２を
軸架して構成する。

また、第１図に示すように前記クラツチケース
４には前記エンジン５側との間で遠心クラツチを
構成するドラム１９を内装するとともに、該ドラ
ム１９のボス部２０には前記伝動軸１の端部を着
脱自在に嵌合して連結し、クラツチケース４に形
成した支承筒部４ａの内端部に各スナツプリング
１２，１３により係止して嵌装したベアリング１
４に前記ボス部２０を嵌合して構成する。

前記クラツチケース４の支承筒部４ａ内に僅か
な隙間をもつて遊嵌する前記操作桿３の外周一部
には放射方向に開放する内細の截頭円錐形円状凹
部６ａを形成して嵌合部を構成する。

また、前記クラツチケースにおける支承筒部４
ａの周囲一部に形成した放射方向のねじ孔７には
ボルト８を着脱自在に螺合し、短ピン１５を突設
したボルト８の先端側には前記嵌合部である円状
凹部６ａに嵌合できる先細の截頭円錐形嵌合体９
をゴム製弾性体１０を介し、前記短ピン１５の先
端が嵌合体９の内部に位置するようにして焼付け
により一体に形成して構成する。

また、別実施例として第８図に示すように、操
作桿３の嵌合部をテーパー状に面取りした円孔６
ｂに形成して、前記同一構成の嵌合体９を螺合さ
せて構成してもよい。

したがつて、クラツチケース４をエンジン５側
に着脱できるが、伝動軸１の端部をボス部２０に
嵌合するとともに操作桿３の他端側をクラツチケ
ース４の支承筒部４ａ内に嵌合して、ねじ孔７に
外方からボルト８を螺合しながらその先端の嵌合
体９を操作桿３の円状凹部６ａに嵌合させると、
操作桿３をクラツチケース４に連結することがで
き、その逆操作により取外し分解できることにな
る。

その場合、ねじ孔７に対し円状凹部６ａや円孔
６ｂの位置が少しくずれていても、嵌合体９は弾
性体１０を介して支持されているので、嵌合体９
が偏心して円状凹部６ａや円孔６ｂに嵌入する状
態でそのままなじむように嵌入することができる
ことになり、また、その嵌合により操作桿３はク
ラツチケース４に対し軸心方向および円周方向に
係止されることになる。

また、そのように係止するボルト８側の弾性体
１０により、操作桿３側は防振できることにな
る。

〔考案の効果〕

このように本考案は、クラツチケース４の支承
筒部４ａ内に操作桿３の他端側を嵌入するととも
に、ボルト８をねじ孔７に螺合して嵌合体９を操
作桿３の嵌合部に嵌入すると、操作桿３をクラツ
チケース４に容易に連結できるとともにその逆操
作により容易に分離できることになつて、運搬等
に際し刈払機を小形に分解する場合に簡単に行な
うことができることになり、また、嵌合体９を嵌
合部に嵌入させる場合、少しく位置がずれていて
も弾性体１０の支持により良好になじむように嵌
入させて確実に嵌合させることができるとともに
位置合せを良好に行なうことができ、嵌合体９と
嵌合部の嵌合により操作桿３のクラツチケース４
側に対する軸心方向および円周方向の係止を、短
ピン１５の先端を先細の嵌合体９の内部に位置す
るよう延出させてあるため弾性体１０がたわんで
も確実良好に行わせることができ、しかも、弾性
体１０の介装により操作桿３側には防振効果がえ
られ、簡単な構造にして好適に実施できる特長を
有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例である要部の側断面
図、第２図は刈払機の側面図、第３図はその一部
の拡大側面図、第４図は第３図の−線におけ
る断面図、第５図は第１図の一部を示し、第６図
はボルト部分の側面図、第７図はその断面図、第
８図は別実施例の要部側断面図を示す。 １……伝動軸、２……刈刃、３……操作桿、４
……クラツチケース、５……原動機、４ａ……支
承筒部、６ａ……円状凹部（嵌合部）、６ｂ……
円孔（嵌合部）、７……ねじ孔、８……ボルト、
９……嵌合体、１０……弾性体、１５……短ピ
ン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 伝動軸１を内装するとともに一端側に刈刃２を
   連設したパイプ状操作桿３の他端側をクラツチケ
   ース４を介して原動機５に連結し構成する刈払機
   において、前記クラツチケース４の支承筒部４ａ
   内に遊嵌する前記操作桿３の外周一部には嵌合部
   を形成し、前記支承筒部４ａの一部に形成したね
   じ孔７に螺合するボルト８を設け、該ボルト８の
   先端側には前記嵌合部に挿入係止できる先細の嵌
   合体９を弾性体１０を介し一体に装着するととも
   に、前記ボルト８の先端面からは前記嵌合体の内
   部に先端が位置するように短ピン１５を突設して
   構成したことを特徴とする操作桿の連結装置。