JPH0214343Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、刈払機における操作桿の防振連結装
置に関する。

〔従来の技術〕

従来は、伝動軸を内装するとともに一端側に刈
刃を連設したパイプ状操作桿の他端側をクラツチ
ケースを介して原動機に連結し構成する刈払機に
おいて、前記操作桿をクラツチケース側に防振式
にして連結する構造のものとして実公昭57−
34907号公報が見られるが、操作桿端部の係止部
がクラツチケース内の凹部に係合して操作桿をク
ラツチケースに離抜不能に遊嵌し連結しているの
で、運搬等に際し刈払機を小形に分解する場合、
クラツチケースとと操作桿とを簡単に分離するこ
とはできない構造になつている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は、そのように刈払機を小形に分解する
際には、操作桿に固定したストツパー体の固定を
解除するだけでクラツチケースから操作桿を迅速
容易に分離することができ、しかも、手で握るこ
とになる操作桿側に対し原動機側から振動が伝わ
りにくい良好な防振構造にして、操作桿を分離お
よび連結しやすい簡単な防振構造にして好適に実
施できるよう提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

そのため、本考案では、クラツチケースの支承
筒部内には僅かな間隙をおいて操作桿の他端側を
遊嵌し、操作桿に嵌合して着脱自在に固定できる
ストツパー体と前記支承筒部の端部には、操作桿
の軸芯方向に対し離脱不能に噛合うとともに操作
桿の円周方向に対し遊びを有して噛み合うことが
できる凸部と凹部をそれぞれ形成して構成したも
のである。

〔作用〕 この構成により、ストツパー体と支承筒部の凹
凸係合状態で操作桿を支承筒部内に遊嵌するとと
もにストツパー体を操作桿に固定すると操作桿を
クラツチケース側に迅速容易に連結することがで
き、その逆操作により簡単に取外すことができ、
また、その連結状態で、円周方向に遊びを有して
ストツパー体と支承筒部とが相互に凹凸係合する
ので、その遊びにより原動機側より操作桿側に対
する振動が消除されることになる。

〔実施例〕

次に、図面に示す実施例について説明する。

第２図は刈払機の側面図を示し、原動機５に対
しフランジ４ｂ側を各ボルト９を介して着脱自在
に連結できるクラツチケース４内から長いパイプ
状操作桿３を延設し、伝動軸１を内装する該操作
桿３にはグリツプ１０やハンドル杆１１を連設
し、操作桿３の先端に連設したギヤケース１２の
下方には刈刃２を軸架して構成する。

また、前記クラツチケース４には前記原動機５
側との間で遠心クラツチを構成するドラム１３を
内装するとともに、該ドラム１３のボス部１４に
は前記伝動軸１の端部を着脱自在に嵌合して連結
し、クラツチケース４に形成した支承筒部４ａの
内端部に各スナツプリング１５，１６により係止
して嵌装したベアリング１７に前記ボス部１４を
嵌合して構成する。

前記クラツチケース４の支承筒部４ａ内には、
第３図および第４図に示すように操作桿３の他端
側を僅かな隙間をもつて遊嵌できるように形成
し、操作桿３に嵌合できるリング状のストツパー
体６の両遊端部６ａ，６ｂ間にはボルト１８を螺
挿して弛めたり固定できるように装設し、ストツ
パー体６の端面側両側には先端拡張形の両凸部
７，７を、また、前記支承筒部４ａの端面側両側
には内方拡張形の両凹部８，８をそれぞれ形成
し、凸部７，７と凹部８，８が嵌合すると、操作
桿３の軸芯方向に対しては離抜不能に噛合うとと
もに、操作桿３の円周方向に対しては隙間Ｃをお
いて噛合うように形成して構成する。

なお、実施例としてストツパー体６側に凸部
７，７を設けたが、逆に、支承筒部４ａ側に凸部
を、ストツパー体６側に凹部を設けても良いこと
は勿論である。

したがつて、操作桿３をクラツチケース４に連
結する場合には、ストツパー体６の凸部７，７を
支承筒部４ａの凹部８，８に軸心方向に対し直角
方向から移動させ噛合せ嵌合しておいて、操作桿
３をストツパー体６内から支承筒部４ａ内に嵌挿
して、ボルト１８を螺挿してストツパー体６を操
作桿３に固定すると組付けることができることに
なり、また、その逆操作により操作桿３をクラツ
チケース４から取り外すことができることにな
る。

作業時には、凸部７，７と凹部８，８の噛合い
により操作桿３がクラツチケース４から抜けない
状態で、凸部７，７と凹部８，８が円周方向には
隙間Ｃをおいて係合するので、操作桿３の直径方
向および円周方向に微小なる移動（ガタ）が許容
されることになり、原動機５の振動を直接受ける
クラツチケース４から操作桿３に対しては振動が
消除され、そのため、操作桿３側のグリツプ１０
やハンドル杆１０を握るオペレーターに振動が伝
わることが僅かとなる。

〔考案の効果〕

このように本考案は、運搬等に際し刈払機を小
形に分解する際には操作桿３に対するストツパー
体６の固定を解除して操作桿３をそのまま支承筒
部４ａから引抜いて迅速容易に分離することがで
き、また、その逆操作により迅速容易に連結する
ことができ、操作桿３に固定するストツパー体６
の凸部７と支承筒部４ａの凹部８との遊びを有し
た噛合いにより、手で握ることになる操作桿３側
に対し原動機５側から振動が伝わりにくい良好な
防振構造にすることができ、しかも、操作桿３に
着脱できるストツパー体６の部品だけにして取り
扱いもきわめて容易となるコンパクト構造にする
ことができるとともに安価に提供できることにな
り、操作桿３を分離させやすい簡単な防振構造に
して好適に実施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例である要部の側面図、
第２図は刈払機の側面図、第３図は第１図の−
線における断面図、第４図は第１図の断面図で
ある。 １……伝動軸、２……刈刃、３……操作桿、４
……クラツチケース、４ａ……支承筒部、５……
原動機、６……ストツパー体、７……凸部、８…
…凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 伝動軸１を内装するとともに一端側に刈刃２を
   連設したパイプ状操作桿３の他端側をクラツチケ
   ース４を介して原動機５に連結し構成する刈払機
   において、前記クラツチケース４の支承筒部４ａ
   内には僅かな間隙をおいて、前記操作桿３の他端
   側を遊嵌し、操作桿３に嵌合して着脱自在に固定
   できるストツパー体６と前記支承筒部４ａの端部
   には、操作桿３の軸芯方向に対し離脱不能に噛合
   うとともに操作桿３の円周方向に対し遊びを有し
   て噛み合うことができる凸部７と凹部８をそれぞ
   れ形成して構成したことを特徴とする操作桿の防
   振連結装置。