JPH02138439A - 成形用工具のための工具鋼 - Google Patents
成形用工具のための工具鋼Info
- Publication number
- JPH02138439A JPH02138439A JP26904389A JP26904389A JPH02138439A JP H02138439 A JPH02138439 A JP H02138439A JP 26904389 A JP26904389 A JP 26904389A JP 26904389 A JP26904389 A JP 26904389A JP H02138439 A JPH02138439 A JP H02138439A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel
- tool
- machinability
- less
- hardness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 229910001315 Tool steel Inorganic materials 0.000 title claims abstract description 22
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 claims abstract description 30
- 239000010959 steel Substances 0.000 claims abstract description 30
- UCKMPCXJQFINFW-UHFFFAOYSA-N Sulphide Chemical compound [S-2] UCKMPCXJQFINFW-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims abstract description 19
- 229910052757 nitrogen Inorganic materials 0.000 claims abstract description 13
- 229910052710 silicon Inorganic materials 0.000 claims abstract description 13
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 claims abstract description 10
- 229910052804 chromium Inorganic materials 0.000 claims abstract description 10
- 229910052720 vanadium Inorganic materials 0.000 claims abstract description 10
- 229910052726 zirconium Inorganic materials 0.000 claims abstract description 10
- 229910052748 manganese Inorganic materials 0.000 claims abstract description 9
- 229910052750 molybdenum Inorganic materials 0.000 claims abstract description 7
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 claims abstract description 4
- 229910052717 sulfur Inorganic materials 0.000 claims abstract 5
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 claims abstract 3
- 229910052721 tungsten Inorganic materials 0.000 claims description 5
- 101000712974 Homo sapiens Ras association domain-containing protein 7 Proteins 0.000 claims 1
- 102100033241 Ras association domain-containing protein 7 Human genes 0.000 claims 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 abstract description 5
- 238000000034 method Methods 0.000 abstract description 3
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 abstract description 3
- 239000000463 material Substances 0.000 description 11
- 238000007792 addition Methods 0.000 description 8
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 7
- 238000005242 forging Methods 0.000 description 7
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 5
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 4
- 238000005275 alloying Methods 0.000 description 3
- 230000001276 controlling effect Effects 0.000 description 3
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 3
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 3
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 3
- 150000001875 compounds Chemical class 0.000 description 2
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 2
- 238000009863 impact test Methods 0.000 description 2
- 238000003754 machining Methods 0.000 description 2
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 2
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 description 2
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 2
- 238000011160 research Methods 0.000 description 2
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 2
- 238000005728 strengthening Methods 0.000 description 2
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 1
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 1
- 229910052797 bismuth Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000012159 carrier gas Substances 0.000 description 1
- 230000003749 cleanliness Effects 0.000 description 1
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 1
- 230000003009 desulfurizing effect Effects 0.000 description 1
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 238000001125 extrusion Methods 0.000 description 1
- 230000006870 function Effects 0.000 description 1
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 1
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 1
- 150000001247 metal acetylides Chemical class 0.000 description 1
- 150000004767 nitrides Chemical class 0.000 description 1
- 230000003647 oxidation Effects 0.000 description 1
- 238000007254 oxidation reaction Methods 0.000 description 1
- 229910052760 oxygen Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000000704 physical effect Effects 0.000 description 1
- 238000004080 punching Methods 0.000 description 1
- 238000007670 refining Methods 0.000 description 1
- 229910052711 selenium Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000012798 spherical particle Substances 0.000 description 1
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【産業上の利用分野]
本発明は、成形用工具を製造するための工具鋼の改良に
関する。 [従来の技術] 工具鋼の用途を大別すると、(イ)作業用治工具(ゲー
ジ、ベンチ、スパナなど)、(ロ)切削用工具(バイト
、エンドミルなと)および(ハ)成形用工具(金型、パ
ンチなど)の3種になる。 一般に工具鋼は、高い靭性と耐摩耗性をもつべきことは
いうまでもないが、とくに上記(ハ)の成形用工具は、
製品の寸法が大であり、かつ使用中の応力と熱負荷が大
きく、その加わり方も複雑であって材料の物性の限界に
近い苛酷な条件下に使用されるため、材料に対する強靭
さと均質性の要求はきびしく、(イ)とは比較にならな
いレベルである。 この靭性に関しては、異方性が小さ
いことが望ましい。 さらに、型用鋼、たとえば型打鍛
造の金型の材料にするものは、被剛性もすぐれているこ
とが必要でおる。 従来、鋼の被削性を向上ざぜるために、S。 Se 、 Te 、あるいはSi 、 Caなどの元素
を添加することが行なわれている。 これらは、靭性に
とってはマイナスにはたらくので、その含有但は適切に
えらばなければならない。 Sは最も代表的な被削性改
善元素であって、主としてMnS系の介在物を形成して
この目的をはたす。 しかし、この硫化物系介在物はそ
の形態が問題であって、加工により一定方向に延伸され
た形で存在すると、材料の機械的性質の異方性を高くし
、好ましくない。 (発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上記のような事情にかんがみ、被削性
改善元素としてSを含有する工具鋼において、すぐれた
被削性を達成しながらも靭性を中心とする機械的特性の
異方性が低く、かつ表面硬さが高く耐摩耗性のすぐれた
材料、とくに成形用工具のための工具鋼を提供すること
にある。 [課題を解決するための手段] このような要望をみたす本発明の成形用工具のだめの工
具鋼は、後記するような工具鋼として必要な合金元素と
ともに、S:0.035〜0.40%およびZr :0
.001〜0.5%を含有し、残余が実質的にFeから
なる組成を有し、鋼中に存在する長径2μ以上の硫化物
系介在物のうち、少なくとも80%が長短径比10以下
であって、Zr(C,N>の占める面積率が0.4%以
下でおり、硬さがHRC18以上であることを特徴とす
る。 工具鋼として必要な合金元素とその添加量について記せ
ば、代表的にはつぎのようなグループが挙げられる。 (1) C:0.15〜0.65%、Si:0.1〜
1.5%、Mfl:0.1〜1.5%、NMo。 2〜3.0%、Cr:0.5〜4.O%、MO:0゜1
〜1.5%およびV:0.01〜1.2%この合金成分
を含有する鋼は、5KT4およびNi −Cr−MO鋼
である。 (2) C:0.15〜0.70%、Si;0.1〜
2.0%、Mn:0.1〜2.0%、Cr:3゜O〜6
.0%、Mo:0.3〜5.5%および■:0.05〜
2.0% このグループには、5KD61および高速度工具鋼が含
まれる。 (3) C:0.20−0.4.0%、Si:0.1
〜1.5%、Mn:0.1〜2.0%、Cr:i。 5〜3.5%、W:4.0〜12%およびV:0.1〜
1.0% 5KD5が、これに属する。 (4) C:0.30−0.50%、Si:0.1〜
1.5%、Mn:0,1〜1.5%、Cr:3゜0〜5
.0%、Mo:0.2〜2.0%、W:2゜0〜5.0
%、Co:1.5〜5.0%Cr−Mo−W−V鋼がこ
れに該当する。 【作 用】 一般に被剛性と靭性とは両立し難い特性でおり、両方と
もすぐれた工具鋼をつくることは、これまで困難とされ
ていた。 発明者らは、適量の被削性改善元素Sに加え
て特定量のZrを併用することによって、硫化物系介在
物の形態を調節することを企てて研究した結果、7rの
存在にともなって必然的に生成するZr(C,N)が被
削性を大いに損なうことを知り、その量を規制すること
によって、被削性と靭性の両方ともすぐれた工具鋼を実
現することができた。 Sの含有Φ0.005〜0.40%は、主として所期の
被削性改善効果が得られる限度と、鋼の清浄度との調和
により決定されるが、7 r fiXとの関連もある。 Zrの添加ff10.001〜0.5%の下限は、前述
のtiE化物系介在物の形態調節の作用が認められる最
少限度であり、上限は、Z「(C,N>の多量の生成に
もとづく被削性および熱間加工性の低下を避ける見地か
らの値である。 どちらも、前記の5fflとの関連に
おいて決定された。 硫化物系介在物の形態tこついていえば、これが鋼の機
械的性質の異方性に大いに影響することは知られている
が、工具鋼とくに型用鋼の実用特性とくに靭性との関係
は未知であったので、発明者らは多数の実験により詳細
に調査した。 その結果、硫化物系介在物のうち長径2
μ以上の大型のものが強度異方性を左右すること、大型
であっても長短径比が10以内で極端に展伸されていな
いならば実質上悪影響はないこと、そしてこのような大
型で必まり艮くない硫化物系介在物が全硫化物系介在物
中の個数にして80%以上の大勢を占めていれば、実用
上望ましい等方性が実現することを売出したわけである
。 鋼中の硫化物系介在物(主としてMn5)が、加工によ
り展伸されてひも状になりやすいことはすでに知られて
いるが、Zrを含有1−る鋼においては、ZrがMnS
中に固溶し、その結果、硫化物系介在物は比較的よく球
形に保たれることを発明者らは見出した。 上記したよ
うな硫化物系介在物の形態は、S:0.005〜0.4
%とZr:0、OO’l〜0.5%の範囲内の、両者の
適切な添加量の組み合わせによって実現する。 適切な
量比は、実験により容易に決定できる。 Zr(C,N)すなわちZ「の炭化物および窒化物は、
きわめて硬いものであるから切削バイトの刃先を著しく
摩耗させ、上述のとおり被削性を)
関する。 [従来の技術] 工具鋼の用途を大別すると、(イ)作業用治工具(ゲー
ジ、ベンチ、スパナなど)、(ロ)切削用工具(バイト
、エンドミルなと)および(ハ)成形用工具(金型、パ
ンチなど)の3種になる。 一般に工具鋼は、高い靭性と耐摩耗性をもつべきことは
いうまでもないが、とくに上記(ハ)の成形用工具は、
製品の寸法が大であり、かつ使用中の応力と熱負荷が大
きく、その加わり方も複雑であって材料の物性の限界に
近い苛酷な条件下に使用されるため、材料に対する強靭
さと均質性の要求はきびしく、(イ)とは比較にならな
いレベルである。 この靭性に関しては、異方性が小さ
いことが望ましい。 さらに、型用鋼、たとえば型打鍛
造の金型の材料にするものは、被剛性もすぐれているこ
とが必要でおる。 従来、鋼の被削性を向上ざぜるために、S。 Se 、 Te 、あるいはSi 、 Caなどの元素
を添加することが行なわれている。 これらは、靭性に
とってはマイナスにはたらくので、その含有但は適切に
えらばなければならない。 Sは最も代表的な被削性改
善元素であって、主としてMnS系の介在物を形成して
この目的をはたす。 しかし、この硫化物系介在物はそ
の形態が問題であって、加工により一定方向に延伸され
た形で存在すると、材料の機械的性質の異方性を高くし
、好ましくない。 (発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上記のような事情にかんがみ、被削性
改善元素としてSを含有する工具鋼において、すぐれた
被削性を達成しながらも靭性を中心とする機械的特性の
異方性が低く、かつ表面硬さが高く耐摩耗性のすぐれた
材料、とくに成形用工具のための工具鋼を提供すること
にある。 [課題を解決するための手段] このような要望をみたす本発明の成形用工具のだめの工
具鋼は、後記するような工具鋼として必要な合金元素と
ともに、S:0.035〜0.40%およびZr :0
.001〜0.5%を含有し、残余が実質的にFeから
なる組成を有し、鋼中に存在する長径2μ以上の硫化物
系介在物のうち、少なくとも80%が長短径比10以下
であって、Zr(C,N>の占める面積率が0.4%以
下でおり、硬さがHRC18以上であることを特徴とす
る。 工具鋼として必要な合金元素とその添加量について記せ
ば、代表的にはつぎのようなグループが挙げられる。 (1) C:0.15〜0.65%、Si:0.1〜
1.5%、Mfl:0.1〜1.5%、NMo。 2〜3.0%、Cr:0.5〜4.O%、MO:0゜1
〜1.5%およびV:0.01〜1.2%この合金成分
を含有する鋼は、5KT4およびNi −Cr−MO鋼
である。 (2) C:0.15〜0.70%、Si;0.1〜
2.0%、Mn:0.1〜2.0%、Cr:3゜O〜6
.0%、Mo:0.3〜5.5%および■:0.05〜
2.0% このグループには、5KD61および高速度工具鋼が含
まれる。 (3) C:0.20−0.4.0%、Si:0.1
〜1.5%、Mn:0.1〜2.0%、Cr:i。 5〜3.5%、W:4.0〜12%およびV:0.1〜
1.0% 5KD5が、これに属する。 (4) C:0.30−0.50%、Si:0.1〜
1.5%、Mn:0,1〜1.5%、Cr:3゜0〜5
.0%、Mo:0.2〜2.0%、W:2゜0〜5.0
%、Co:1.5〜5.0%Cr−Mo−W−V鋼がこ
れに該当する。 【作 用】 一般に被剛性と靭性とは両立し難い特性でおり、両方と
もすぐれた工具鋼をつくることは、これまで困難とされ
ていた。 発明者らは、適量の被削性改善元素Sに加え
て特定量のZrを併用することによって、硫化物系介在
物の形態を調節することを企てて研究した結果、7rの
存在にともなって必然的に生成するZr(C,N)が被
削性を大いに損なうことを知り、その量を規制すること
によって、被削性と靭性の両方ともすぐれた工具鋼を実
現することができた。 Sの含有Φ0.005〜0.40%は、主として所期の
被削性改善効果が得られる限度と、鋼の清浄度との調和
により決定されるが、7 r fiXとの関連もある。 Zrの添加ff10.001〜0.5%の下限は、前述
のtiE化物系介在物の形態調節の作用が認められる最
少限度であり、上限は、Z「(C,N>の多量の生成に
もとづく被削性および熱間加工性の低下を避ける見地か
らの値である。 どちらも、前記の5fflとの関連に
おいて決定された。 硫化物系介在物の形態tこついていえば、これが鋼の機
械的性質の異方性に大いに影響することは知られている
が、工具鋼とくに型用鋼の実用特性とくに靭性との関係
は未知であったので、発明者らは多数の実験により詳細
に調査した。 その結果、硫化物系介在物のうち長径2
μ以上の大型のものが強度異方性を左右すること、大型
であっても長短径比が10以内で極端に展伸されていな
いならば実質上悪影響はないこと、そしてこのような大
型で必まり艮くない硫化物系介在物が全硫化物系介在物
中の個数にして80%以上の大勢を占めていれば、実用
上望ましい等方性が実現することを売出したわけである
。 鋼中の硫化物系介在物(主としてMn5)が、加工によ
り展伸されてひも状になりやすいことはすでに知られて
いるが、Zrを含有1−る鋼においては、ZrがMnS
中に固溶し、その結果、硫化物系介在物は比較的よく球
形に保たれることを発明者らは見出した。 上記したよ
うな硫化物系介在物の形態は、S:0.005〜0.4
%とZr:0、OO’l〜0.5%の範囲内の、両者の
適切な添加量の組み合わせによって実現する。 適切な
量比は、実験により容易に決定できる。 Zr(C,N)すなわちZ「の炭化物および窒化物は、
きわめて硬いものであるから切削バイトの刃先を著しく
摩耗させ、上述のとおり被削性を)
【iう。 実用上許
容できる限度は、鋼材の切断面におけるその面積率にし
て0.40%であることが、発明者らの研究により明ら
かになった。 lrを添加して利用した上で7r (C,N)の面積
率を低く抑えるには、鋼の溶製に当ってこれら炭窒化物
の生成を避(プるよう配慮覆べきである。 7−rは活性の強い金属であって、N、C,OとくにN
と結合しやすいから、添加時に大気中のN2と反応しな
いよう、A「をキャリアガスとするZr粉末のランスイ
ンジェクションのような添加手段をとることが推奨され
る。 そのほかの工具鋼として必要な添加元素が本発明のプラ
スチック成形金型用鋼において果たすそれぞれの19割
は、従来の工具鋼に関して知られているところと基本的
に異なるものではないが、本発明の特徴との関連におい
て以下に説明する。 C:工具鋼とくに型用鋼としての硬さおよび耐摩耗性を
確保するため、使用目的に応じて含有量をえらぶ。 過
大な存在は靭性を低下させる。 Si :溶製時の脱酸効果に加えて、基地の強化に役立
つので、本発明の鋼には比較的多量に含有させる。 た
だし、多すぎれば靭性と高温での軟化抵抗性を低下させ
、地疵を多くする。 また、被削性にとっても好ましくない。 Mn:溶製時の脱酸・脱硫効果のほか、焼入性の向上に
有効であり、これも本発明では比較的多量に使用する。 限界を与えるものは、被削性の低下と、結晶性の粗大
化に起因する靭性の低下である。 Ni :基地の強靭化と焼入性の確保に効果的であり、
鋼の用途に応じて必要量添加する。 しかし、被削性の
点からは限度がある。 Or二基地を強化し、焼入性、耐摩耗性、耐酸化性の確
保に役立つから、これも使用目的により積極的に加える
。 靭性と被削性の両方への悪影響が、実用上の限度を
画する。 Co:やはり基地の強化、高温での軟化抵抗性を与える
上で有効である。 もつとも、あまり多く添加すると靭
性が低くなり、また経済的にも不利になる。 MO,WおよびV:これらはいずれも強力な炭化物形成
元素であって、耐摩耗性、熱処理硬さおよび高温での焼
きもどし軟化抵抗性を得るのに有用である。 これも多
量の添加は、靭性を低下させるとともに製造を困難にし
、被剛性の点からも実用性を失なわせる。 本発明の鋼は、上記の各組成においてすでに被削性のよ
いことが利点であるが、さらに高度の被削性を望む場合
には、所定量のSに加えて、Pb二0.30%以下、3
e :0.30%以下、Bi :0.30%以下、Te
:0.15%以下およびCa :0.01%以下の1種
または2種以上を含有させることができる。 また、結
晶粒を微細化し、靭性を高める目的で、適量のTi t
Nbを添加することもできる。 【実施例】 第1表に掲げる合金組成の鋼を溶装した。 これは、既
存の工具鋼と、それを基本組成とし5ffiおよびZr
ff1を調整した本発明の鋼とからなる。 名調に対し10程度の鍛練比を与えるような鍛造を行な
ってから、一部(Nα1〜13)は所要の熱処理を施し
、残りはそのままで、硬さを測定するとともに、硫化物
系介在物とZr (C,N)についてしらへ、また衝
撃試験を行なった。 この衝撃試験は材料の靭性の異方
性をみるためのものであって、試験片は鍛伸方向と直角
方向および鍛伸方向の2種を用意して行ない、衝撃値の
縦横比をもって異方性の尺度とした。 以上の結果を、第2表にまとめて示す。 次に、鋼材に鍛造および熱処理を施して、型彫加工をし
た。 ただし一部(Nα14〜27)は、熱処理を加工
後に行なった。 熱処理の条件は、第3表に示すとおり
である。 名調について加工性を記録するとともに、できあがった
型を使って実際の型打鍛造を行なって、金型の耐久性を
評価し、損傷の原因をしらべた。 その結果を、型打鍛造の対象製品とともに、第2表にあ
わせて示す。 型彫加工性は、実用金型への機械加工に際しての加工し
やすさ(工具庁命、切粉の形状など)と加工所要時間(
切削している時間士工具交換や切粉処理の時間)をあわ
せて評価した結果であり、従来材を基準にとり、数字が
小さいほどすぐれていることを示す。 供試材Nα12〜15は、Nα20および25よりも、
型彫加工性と金型耐久性においてすぐれた結果が得られ
た。 これは、被剛性の硬さがHRC40程度の高硬度
においては、SiおよびVの但をわずかに低くすること
で、被削性が著しく向上することを示すものである。
また、SiおよびVの吊を少なくすることにより、耐ヒ
ートチエツク性がよくなり、金型耐久性の向上が実現し
たことを示すものでもある。 このような理由から、S
i はo、10〜0.90%、Vは0.05〜0゜80
%が、それぞれ好ましい範囲ということになる。
容できる限度は、鋼材の切断面におけるその面積率にし
て0.40%であることが、発明者らの研究により明ら
かになった。 lrを添加して利用した上で7r (C,N)の面積
率を低く抑えるには、鋼の溶製に当ってこれら炭窒化物
の生成を避(プるよう配慮覆べきである。 7−rは活性の強い金属であって、N、C,OとくにN
と結合しやすいから、添加時に大気中のN2と反応しな
いよう、A「をキャリアガスとするZr粉末のランスイ
ンジェクションのような添加手段をとることが推奨され
る。 そのほかの工具鋼として必要な添加元素が本発明のプラ
スチック成形金型用鋼において果たすそれぞれの19割
は、従来の工具鋼に関して知られているところと基本的
に異なるものではないが、本発明の特徴との関連におい
て以下に説明する。 C:工具鋼とくに型用鋼としての硬さおよび耐摩耗性を
確保するため、使用目的に応じて含有量をえらぶ。 過
大な存在は靭性を低下させる。 Si :溶製時の脱酸効果に加えて、基地の強化に役立
つので、本発明の鋼には比較的多量に含有させる。 た
だし、多すぎれば靭性と高温での軟化抵抗性を低下させ
、地疵を多くする。 また、被削性にとっても好ましくない。 Mn:溶製時の脱酸・脱硫効果のほか、焼入性の向上に
有効であり、これも本発明では比較的多量に使用する。 限界を与えるものは、被削性の低下と、結晶性の粗大
化に起因する靭性の低下である。 Ni :基地の強靭化と焼入性の確保に効果的であり、
鋼の用途に応じて必要量添加する。 しかし、被削性の
点からは限度がある。 Or二基地を強化し、焼入性、耐摩耗性、耐酸化性の確
保に役立つから、これも使用目的により積極的に加える
。 靭性と被削性の両方への悪影響が、実用上の限度を
画する。 Co:やはり基地の強化、高温での軟化抵抗性を与える
上で有効である。 もつとも、あまり多く添加すると靭
性が低くなり、また経済的にも不利になる。 MO,WおよびV:これらはいずれも強力な炭化物形成
元素であって、耐摩耗性、熱処理硬さおよび高温での焼
きもどし軟化抵抗性を得るのに有用である。 これも多
量の添加は、靭性を低下させるとともに製造を困難にし
、被剛性の点からも実用性を失なわせる。 本発明の鋼は、上記の各組成においてすでに被削性のよ
いことが利点であるが、さらに高度の被削性を望む場合
には、所定量のSに加えて、Pb二0.30%以下、3
e :0.30%以下、Bi :0.30%以下、Te
:0.15%以下およびCa :0.01%以下の1種
または2種以上を含有させることができる。 また、結
晶粒を微細化し、靭性を高める目的で、適量のTi t
Nbを添加することもできる。 【実施例】 第1表に掲げる合金組成の鋼を溶装した。 これは、既
存の工具鋼と、それを基本組成とし5ffiおよびZr
ff1を調整した本発明の鋼とからなる。 名調に対し10程度の鍛練比を与えるような鍛造を行な
ってから、一部(Nα1〜13)は所要の熱処理を施し
、残りはそのままで、硬さを測定するとともに、硫化物
系介在物とZr (C,N)についてしらへ、また衝
撃試験を行なった。 この衝撃試験は材料の靭性の異方
性をみるためのものであって、試験片は鍛伸方向と直角
方向および鍛伸方向の2種を用意して行ない、衝撃値の
縦横比をもって異方性の尺度とした。 以上の結果を、第2表にまとめて示す。 次に、鋼材に鍛造および熱処理を施して、型彫加工をし
た。 ただし一部(Nα14〜27)は、熱処理を加工
後に行なった。 熱処理の条件は、第3表に示すとおり
である。 名調について加工性を記録するとともに、できあがった
型を使って実際の型打鍛造を行なって、金型の耐久性を
評価し、損傷の原因をしらべた。 その結果を、型打鍛造の対象製品とともに、第2表にあ
わせて示す。 型彫加工性は、実用金型への機械加工に際しての加工し
やすさ(工具庁命、切粉の形状など)と加工所要時間(
切削している時間士工具交換や切粉処理の時間)をあわ
せて評価した結果であり、従来材を基準にとり、数字が
小さいほどすぐれていることを示す。 供試材Nα12〜15は、Nα20および25よりも、
型彫加工性と金型耐久性においてすぐれた結果が得られ
た。 これは、被剛性の硬さがHRC40程度の高硬度
においては、SiおよびVの但をわずかに低くすること
で、被削性が著しく向上することを示すものである。
また、SiおよびVの吊を少なくすることにより、耐ヒ
ートチエツク性がよくなり、金型耐久性の向上が実現し
たことを示すものでもある。 このような理由から、S
i はo、10〜0.90%、Vは0.05〜0゜80
%が、それぞれ好ましい範囲ということになる。
本発明の成形用工具のための工具鋼は、硫化物系介在物
の形態を規制することによって、靭性を中心とする機械
的性質の異方性を低くするとともに、Zr (C,N
>の面積率を一定限度以下に抑えることによって、被削
性をはじめとする加工性を向上させることができた。 従ってこの鋼は、冷間J3よび熱間の型打鍛造用の金型
をはじめとして、打恢き、曲げ、絞り、ジャリング、押
出し、転造、ざらには圧延など、種々の成形工程に使用
する工具の材料として広い用途を有する。 特許出願人 大同特殊鋼株式会社
の形態を規制することによって、靭性を中心とする機械
的性質の異方性を低くするとともに、Zr (C,N
>の面積率を一定限度以下に抑えることによって、被削
性をはじめとする加工性を向上させることができた。 従ってこの鋼は、冷間J3よび熱間の型打鍛造用の金型
をはじめとして、打恢き、曲げ、絞り、ジャリング、押
出し、転造、ざらには圧延など、種々の成形工程に使用
する工具の材料として広い用途を有する。 特許出願人 大同特殊鋼株式会社
Claims (4)
- (1)C:0.15〜0.65%、Si:0.1〜1.
5%、Mn:0.1〜1.5%、Ni:0.2〜3.0
%、Cr:0.5〜4.0%、Mo:0.1〜1.5%
およびV:0.01〜1.2%とともに、S:0.03
5〜0.40%およびZr:0.001〜0.5%を含
有し、残余が実質的にFeからなる組成を有し、鋼中に
存在する長径2μ以上の硫化物系介在物のうち少なくと
も80%が長短径比10以下であつて、Zr(C、N)
の占める面積率が0.4%以下であり、硬さがHRC1
8以上であることを特徴とする成形用工具のための工具
鋼。 - (2)C:0.15〜0.70%、Si:0.1〜2.
0%、Mn:0.1〜2.0%、Cr:3.0〜6.0
%、Mo:0.3〜5.5%およびV:0.05〜2.
0%とともに、S:0.035〜0.40%およびZr
:0.001〜0.5%を含有し、残余が実質的にFe
からなる組成を有し、鋼中に存在する長径2μ以上の硫
化物系介在物のうち少なくとも80%が長短径比10以
下であつて、Zr(C、N)の占める面積率が0.4%
以下であり、硬さがHRC18以上であることを特徴と
する成形用工具のための工具鋼。 - (3)C:0.20〜0.40%、Si:0.1〜1.
5%、Mn:0.1〜2.0%、Cr:1.5〜3.5
%、W:4.0〜12%およびV:0.1〜1.0%と
ともに、S:0.035〜0.40%およびZr、0.
001〜0.5%を含有し、残余が実質的にFeからな
る組成を有し、鋼中に存在する長径2μ以上の硫化物系
介在物のうち少なくとも80%が長短径比10以下であ
つて、Zr(C、N)の占める面積率が0.4%以下で
あり、硬さがHRC18以上であることを特徴とする成
形用工具のための工具鋼。 - (4)C:0.30〜0.50%以下、Si:0.1〜
1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:3.0〜5
.0%、Mo:0.2〜2.0%、W:2.0〜5.0
%、Co:1.5〜5.0%とともに、S:0.035
〜0.40%およびZr:0.001〜0.5%を含有
し、残余が実質的にFeからなる組成を有し、鋼中に存
在する長径2μ以上の硫化物系介在物のうち少なくとも
80%が長短径比10以下であつて、Zr(C、N)の
占める面積率が0.4%以下であり、硬さがHRC18
以上であることを特徴とする成形用工具のための工具鋼
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26904389A JPH02138439A (ja) | 1989-10-18 | 1989-10-18 | 成形用工具のための工具鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26904389A JPH02138439A (ja) | 1989-10-18 | 1989-10-18 | 成形用工具のための工具鋼 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15415581A Division JPS5855553A (ja) | 1981-09-29 | 1981-09-29 | 工具鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02138439A true JPH02138439A (ja) | 1990-05-28 |
JPH0468377B2 JPH0468377B2 (ja) | 1992-11-02 |
Family
ID=17466881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26904389A Granted JPH02138439A (ja) | 1989-10-18 | 1989-10-18 | 成形用工具のための工具鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02138439A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06256897A (ja) * | 1993-03-02 | 1994-09-13 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 熱間鍛造金型用鋼 |
WO2002077309A1 (fr) * | 2001-03-23 | 2002-10-03 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Acier moule et moule metallique destine a la coulee |
WO2010092067A1 (de) * | 2009-02-10 | 2010-08-19 | Gebr. Schmachtenberg Gmbh | Stahllegierung |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5585655A (en) * | 1978-12-25 | 1980-06-27 | Daido Steel Co Ltd | Steel for plastic molding metal mold |
JPS5855553A (ja) * | 1981-09-29 | 1983-04-01 | Daido Steel Co Ltd | 工具鋼 |
-
1989
- 1989-10-18 JP JP26904389A patent/JPH02138439A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5585655A (en) * | 1978-12-25 | 1980-06-27 | Daido Steel Co Ltd | Steel for plastic molding metal mold |
JPS5855553A (ja) * | 1981-09-29 | 1983-04-01 | Daido Steel Co Ltd | 工具鋼 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06256897A (ja) * | 1993-03-02 | 1994-09-13 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 熱間鍛造金型用鋼 |
WO2002077309A1 (fr) * | 2001-03-23 | 2002-10-03 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Acier moule et moule metallique destine a la coulee |
WO2010092067A1 (de) * | 2009-02-10 | 2010-08-19 | Gebr. Schmachtenberg Gmbh | Stahllegierung |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0468377B2 (ja) | 1992-11-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR20010072560A (ko) | 열간 가공툴용 강재료 | |
EP1156125B1 (en) | Austenitic stainless steel excellent in fine blankability | |
JPH0253506B2 (ja) | ||
US2532117A (en) | Nickel steel alloys | |
JPS6059053A (ja) | 熱間工具鋼 | |
JP3587348B2 (ja) | 旋削加工性に優れた機械構造用鋼 | |
JP3141735B2 (ja) | プラスチック成形金型用鋼 | |
JPWO2002077309A1 (ja) | 鋳鋼および鋳造金型 | |
JP2700264B2 (ja) | 熱間工具鋼 | |
JPH0555585B2 (ja) | ||
JPS62211351A (ja) | 被削性の優れた工具鋼 | |
JPH02138439A (ja) | 成形用工具のための工具鋼 | |
US5788922A (en) | Free-machining austenitic stainless steel | |
JPS5855553A (ja) | 工具鋼 | |
US4880479A (en) | Cold drawn free-machining resulfurized and rephosphorized steel bars having controlled mechanical properties and controlled machinability | |
JP3883788B2 (ja) | 靱性および耐摩耗性に優れた金型用冷間工具鋼 | |
JP3780690B2 (ja) | 被削性および工具寿命に優れた熱間工具鋼 | |
JPS6056055A (ja) | 熱間工具鋼 | |
JPS59215461A (ja) | 半熱間鍛造用鋼 | |
US2104980A (en) | Steel alloy | |
JPH0718378A (ja) | 熱間金型用鋼 | |
JPH04297548A (ja) | 高強度高靭性非調質鋼とその製造方法 | |
JPH1161331A (ja) | 熱間工具鋼 | |
JP2001115234A (ja) | プリハードン熱間工具鋼 | |
JPH04180541A (ja) | 被削性に優れた冷間工具鋼 |