JPH0213772Y2 - - Google Patents
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- JPH0213772Y2 JPH0213772Y2 JP1983128847U JP12884783U JPH0213772Y2 JP H0213772 Y2 JPH0213772 Y2 JP H0213772Y2 JP 1983128847 U JP1983128847 U JP 1983128847U JP 12884783 U JP12884783 U JP 12884783U JP H0213772 Y2 JPH0213772 Y2 JP H0213772Y2
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- cam member
- torque
- trough
- transmission shaft
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- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 54
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 claims description 15
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 description 1
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 1
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 230000010355 oscillation Effects 0.000 description 1
- 230000002028 premature Effects 0.000 description 1
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
本考案は、内燃機関及び交流発電機間の伝動系
におけるトルクダンパ装置、特に軸方向に突出し
た台形の第1山部及びそれに隣接した台形の第1
谷部を複数ずつ備える1谷部を複数ずつ備えると
共に伝動軸上に回転自在に支承される第1カム部
材と;前記伝動軸に相対回転不能に且つ軸方向に
所定ストロークだけ相対摺動自在に装着され、前
記第1山部及び第1谷部にれぞれ噛合する台形の
第2谷部及び第2山部を複数ずつ備える第2カム
部材と;その第2カム部材を第1カム部材に向け
て弾発付勢するダンパばねと;を有し、前記第1
および第2カム部材の噛合深さが前記所定ストロ
ークよりも大きく設定され、第1カム部材及び伝
動軸の一方が内燃機関のクランク軸に、またその
他方が交流発電機の被動部にそれぞれ連動連結さ
れてなる形式の装置に関する。
におけるトルクダンパ装置、特に軸方向に突出し
た台形の第1山部及びそれに隣接した台形の第1
谷部を複数ずつ備える1谷部を複数ずつ備えると
共に伝動軸上に回転自在に支承される第1カム部
材と;前記伝動軸に相対回転不能に且つ軸方向に
所定ストロークだけ相対摺動自在に装着され、前
記第1山部及び第1谷部にれぞれ噛合する台形の
第2谷部及び第2山部を複数ずつ備える第2カム
部材と;その第2カム部材を第1カム部材に向け
て弾発付勢するダンパばねと;を有し、前記第1
および第2カム部材の噛合深さが前記所定ストロ
ークよりも大きく設定され、第1カム部材及び伝
動軸の一方が内燃機関のクランク軸に、またその
他方が交流発電機の被動部にそれぞれ連動連結さ
れてなる形式の装置に関する。
内燃機関の駆動トルクを交流発電機の如く回転
質量の大きな回転体に伝えるための伝動系におい
ては、内燃機関の回転変化(アイドル回転〜数千
回転)及びその加速度変化が急激且つ頻繁に生じ
ることから、該伝動系各部を保護するためにトル
クダンパ装置を設ける必要があつた。従来のこの
ようなトルクダンパ装置の一例を具体的に示すと
次の通りである。即ち第1図に示すように、内燃
機関のクランク軸よりチエン伝動機構(図示せ
ず)を介して駆動力が伝達されるスプロケツトホ
イル12と一体的な第1カム部材13の第1山部
16及び第1谷部17と、交流発電機(図示せ
ず)のロータに連なる伝動軸3にスプライン嵌合
されると共にダンパばね15により第1カム部材
13側に弾発付勢される第2カム部材14の第2
谷部21及び第2山部20とが相互間の周方向に
沿う間隙δを略零にして噛み合わされている。
質量の大きな回転体に伝えるための伝動系におい
ては、内燃機関の回転変化(アイドル回転〜数千
回転)及びその加速度変化が急激且つ頻繁に生じ
ることから、該伝動系各部を保護するためにトル
クダンパ装置を設ける必要があつた。従来のこの
ようなトルクダンパ装置の一例を具体的に示すと
次の通りである。即ち第1図に示すように、内燃
機関のクランク軸よりチエン伝動機構(図示せ
ず)を介して駆動力が伝達されるスプロケツトホ
イル12と一体的な第1カム部材13の第1山部
16及び第1谷部17と、交流発電機(図示せ
ず)のロータに連なる伝動軸3にスプライン嵌合
されると共にダンパばね15により第1カム部材
13側に弾発付勢される第2カム部材14の第2
谷部21及び第2山部20とが相互間の周方向に
沿う間隙δを略零にして噛み合わされている。
このように構成された従来のトルクダンパ装置
において、第2カム部材14即ち伝動軸3の角変
位量とダンパばね15に作用する荷重との関係を
示すと、第2図のようになる。第2図において明
らかなようにダンパばね15には、両カム部材1
3,14が相対回転を開始する初期の段階から常
に荷重が作用し、その上、第1カム部材13に連
なる駆動源、即ちエンジンに急激なトルク変動が
生じた時に、第2カム部材14が第1カム部材1
3に対し急速に往復振動してダンパばね15を共
振させることがあり、そのためにダンパばね15
自身の耐久性が損なわれ、また両カム部材13,
14間で回転のゆり戻しが激しくなつて、その間
のトルク伝達を円滑に行い得なくなる等の不具合
が生じ、従つて上記のような従来装置では、比較
的小さなトルク変動から過大なトルク変動までを
十分にカバーすることが困難であつた。
において、第2カム部材14即ち伝動軸3の角変
位量とダンパばね15に作用する荷重との関係を
示すと、第2図のようになる。第2図において明
らかなようにダンパばね15には、両カム部材1
3,14が相対回転を開始する初期の段階から常
に荷重が作用し、その上、第1カム部材13に連
なる駆動源、即ちエンジンに急激なトルク変動が
生じた時に、第2カム部材14が第1カム部材1
3に対し急速に往復振動してダンパばね15を共
振させることがあり、そのためにダンパばね15
自身の耐久性が損なわれ、また両カム部材13,
14間で回転のゆり戻しが激しくなつて、その間
のトルク伝達を円滑に行い得なくなる等の不具合
が生じ、従つて上記のような従来装置では、比較
的小さなトルク変動から過大なトルク変動までを
十分にカバーすることが困難であつた。
本考案は上記に鑑み提案されたもので、ダンパ
ばねを、それ自身の共振防止のためのフリクシヨ
ンばねに兼用できるようにして上記従来装置の問
題を解決した、構造簡単なトルクダンパ装置を提
供することを目的とする。
ばねを、それ自身の共振防止のためのフリクシヨ
ンばねに兼用できるようにして上記従来装置の問
題を解決した、構造簡単なトルクダンパ装置を提
供することを目的とする。
そしてこの目的を達成するために本考案は、軸
方向に突出した台形の第1山部及びそれに隣接し
た台形の第1谷部を複数ずつ備えると共に伝動軸
上に回転自在に支承される第1カム部材と;前記
伝動軸に相対回転不能に且つ軸方向に所定ストロ
ークだけ相対摺動自在に装着され、前記第1山部
及び第1谷部にそれぞれ噛合する台形の第2谷部
及び第2山部を複数ずつ備える第2カム部材と;
その第2カム部材を第1カム部材に向けて弾発付
勢するダンパばねと;を有し、前記第1および第
2カム部材の噛合深さが前記所定ストロークより
も大きく設定され、前記第1カム部材及び伝動軸
の一方が内燃機関のクランク軸に、またその他方
が交流発電機の被動部にそれぞれ連動連結されて
なる。内燃機関及び交流発電機間の伝動系におけ
るトルクダンパ装置において、通常は前記ダンパ
ばねの弾発力によつて前記各山部の頂部が対応す
る谷部の底部にそれぞれ面接触状態で圧接される
ように各山部の高さ及び各谷部の深さを設定する
と共に、第1山部を第2山部と、また第1谷部を
第2谷部とそれぞれ略同形に形成し、しかも両カ
ム部材間の伝達トルクが所定値を越えるまでは、
前記頂部と底部との圧接状態を保持しながら第2
カム部材が第1カム部材に対して軸方向に変位す
ることなく所定角度相対回転するように、各谷部
の底部の周方向長さを各谷部の頂部のそれよりも
長く形成したことを特徴とする。
方向に突出した台形の第1山部及びそれに隣接し
た台形の第1谷部を複数ずつ備えると共に伝動軸
上に回転自在に支承される第1カム部材と;前記
伝動軸に相対回転不能に且つ軸方向に所定ストロ
ークだけ相対摺動自在に装着され、前記第1山部
及び第1谷部にそれぞれ噛合する台形の第2谷部
及び第2山部を複数ずつ備える第2カム部材と;
その第2カム部材を第1カム部材に向けて弾発付
勢するダンパばねと;を有し、前記第1および第
2カム部材の噛合深さが前記所定ストロークより
も大きく設定され、前記第1カム部材及び伝動軸
の一方が内燃機関のクランク軸に、またその他方
が交流発電機の被動部にそれぞれ連動連結されて
なる。内燃機関及び交流発電機間の伝動系におけ
るトルクダンパ装置において、通常は前記ダンパ
ばねの弾発力によつて前記各山部の頂部が対応す
る谷部の底部にそれぞれ面接触状態で圧接される
ように各山部の高さ及び各谷部の深さを設定する
と共に、第1山部を第2山部と、また第1谷部を
第2谷部とそれぞれ略同形に形成し、しかも両カ
ム部材間の伝達トルクが所定値を越えるまでは、
前記頂部と底部との圧接状態を保持しながら第2
カム部材が第1カム部材に対して軸方向に変位す
ることなく所定角度相対回転するように、各谷部
の底部の周方向長さを各谷部の頂部のそれよりも
長く形成したことを特徴とする。
以下、図面により本考案を自動二輪車用交流発
電機及び内燃機関間の伝動系に適用したときの一
実施例について説明すると、先ず第3図におい
て、図示しないエンジンのクランク軸からの駆動
軸は、チエン1および本考案に従うトルクダンパ
装置2を介して伝動軸3に伝達され、これにより
交流発電機4が駆動される。
電機及び内燃機関間の伝動系に適用したときの一
実施例について説明すると、先ず第3図におい
て、図示しないエンジンのクランク軸からの駆動
軸は、チエン1および本考案に従うトルクダンパ
装置2を介して伝動軸3に伝達され、これにより
交流発電機4が駆動される。
交流発電機4のケーシング5は、図示しないエ
ンジン本体に支持されており、このケーシング5
に伝動軸3が軸受6およびシール部材7を介して
回転自在に支承される。ケーシング5内で伝動軸
3にはロータコア8が一体的に固着され、ロータ
コア8にはフイールドコイル9が巻回される。ま
た、ケーシング5の内面には、ロータコア8を囲
繞するようにステータコア10が支持され、該ス
テータコア10にステータコイル11が巻かれ
る。
ンジン本体に支持されており、このケーシング5
に伝動軸3が軸受6およびシール部材7を介して
回転自在に支承される。ケーシング5内で伝動軸
3にはロータコア8が一体的に固着され、ロータ
コア8にはフイールドコイル9が巻回される。ま
た、ケーシング5の内面には、ロータコア8を囲
繞するようにステータコア10が支持され、該ス
テータコア10にステータコイル11が巻かれ
る。
第4図を併せて参照して、ケーシング5の外方
で伝動軸3には、トルクダンパ装置2が装着され
る。このトルクダンパ装置2は、チエン1が巻回
されるスプロケツトホイル12を一体的に備える
第1カム部材13と、第1カム部材13に噛合す
る第2カム部材14と、第2カム部材14を第1
カム部材13に向けて弾発付勢するコイル状ダン
パばね55とから成る。
で伝動軸3には、トルクダンパ装置2が装着され
る。このトルクダンパ装置2は、チエン1が巻回
されるスプロケツトホイル12を一体的に備える
第1カム部材13と、第1カム部材13に噛合す
る第2カム部材14と、第2カム部材14を第1
カム部材13に向けて弾発付勢するコイル状ダン
パばね55とから成る。
第カム部材13は、伝動軸3の直径よりも大き
な内径を有して基本的に円筒状に形成され、その
一端部にはスプロケツトホイル12が一体的に形
成される。また第1カム部材13の他端部には、
第2カム部材14側に向けて軸方向に突出した台
形の第1山部16と、それに隣接する台形の第1
谷部17とが周方向に交互に形成される。
な内径を有して基本的に円筒状に形成され、その
一端部にはスプロケツトホイル12が一体的に形
成される。また第1カム部材13の他端部には、
第2カム部材14側に向けて軸方向に突出した台
形の第1山部16と、それに隣接する台形の第1
谷部17とが周方向に交互に形成される。
第2カム部材14は、伝動軸3にスプライン1
8によつて嵌合され、しかも第1カム部材13お
よび伝動軸3間に挿入されるボス部19を一体的
に備える。したがつて、第1カム部材13は、ボ
ス部19すなわち伝動軸3のまわりに回転自在で
あり、第2カム部材14は伝動軸3との軸線まわ
りの相対回転動作を阻止されるとともに、伝動軸
3との規制された範囲内での軸方向相対移動を許
容される。この第2カム部材14には、第1カム
部材13に向けて突出した台形の第2山部20
と、それに隣接した台形の第2谷部21とが周方
向交互に設けられ、第1カム部材13の第1山部
16および第1谷部17、ならびに第2カム部材
14の第2谷部21および第2山部20は相互に
噛合する。
8によつて嵌合され、しかも第1カム部材13お
よび伝動軸3間に挿入されるボス部19を一体的
に備える。したがつて、第1カム部材13は、ボ
ス部19すなわち伝動軸3のまわりに回転自在で
あり、第2カム部材14は伝動軸3との軸線まわ
りの相対回転動作を阻止されるとともに、伝動軸
3との規制された範囲内での軸方向相対移動を許
容される。この第2カム部材14には、第1カム
部材13に向けて突出した台形の第2山部20
と、それに隣接した台形の第2谷部21とが周方
向交互に設けられ、第1カム部材13の第1山部
16および第1谷部17、ならびに第2カム部材
14の第2谷部21および第2山部20は相互に
噛合する。
伝動軸3には、軸受6に当接するばね受け部材
22が回転自在に嵌挿されており、このばね受け
部材22と第2カム部材14との間に、伝動軸3
を囲繞するダンパばね15が介装される。しかも
第2カム部材14およびばね受け部材22間の最
大距離l1、すなわち第2カム部材14の伝動軸3
に対する軸方向相対移動ストロークは、第1,第
2カム部材13,14の噛合深さl2よりも小さく
設定される。
22が回転自在に嵌挿されており、このばね受け
部材22と第2カム部材14との間に、伝動軸3
を囲繞するダンパばね15が介装される。しかも
第2カム部材14およびばね受け部材22間の最
大距離l1、すなわち第2カム部材14の伝動軸3
に対する軸方向相対移動ストロークは、第1,第
2カム部材13,14の噛合深さl2よりも小さく
設定される。
第1山部16の頂部16aおよび第2谷部21
の底部21a、ならびに第1谷部17の底部17
aおよび第2山部20の頂部20aは、通常状
態、即ちトルク非伝達状態ならびにトルク伝達の
初期には、前記ダンパばね15の弾発力によつて
相互に圧接されるように各山部16,20の高さ
及び各谷部17,21の深さがそれぞれ設定され
ており、また第1山部16は第2山部20と、第
1谷部17は第2谷部21とそれぞれ略同形に形
成される。しかも両カム部材13,14間の伝達
トルクが所定値を越えるまでは、前記頂部16
a,20aと底部17a,21aとの圧接状態を
保持しながら第2カム部材14が第1カム部材1
3に対して軸方向に変位することなく所定角度相
対回転するように、各谷部17,21の底部17
a,21aの周方向長さが各山部16,20の頂
部16a,20aのそれよりも長く形成され、即
ち各対応する山部16,20間に回転方向の遊〓
(l3−l4)が設けられている。
の底部21a、ならびに第1谷部17の底部17
aおよび第2山部20の頂部20aは、通常状
態、即ちトルク非伝達状態ならびにトルク伝達の
初期には、前記ダンパばね15の弾発力によつて
相互に圧接されるように各山部16,20の高さ
及び各谷部17,21の深さがそれぞれ設定され
ており、また第1山部16は第2山部20と、第
1谷部17は第2谷部21とそれぞれ略同形に形
成される。しかも両カム部材13,14間の伝達
トルクが所定値を越えるまでは、前記頂部16
a,20aと底部17a,21aとの圧接状態を
保持しながら第2カム部材14が第1カム部材1
3に対して軸方向に変位することなく所定角度相
対回転するように、各谷部17,21の底部17
a,21aの周方向長さが各山部16,20の頂
部16a,20aのそれよりも長く形成され、即
ち各対応する山部16,20間に回転方向の遊〓
(l3−l4)が設けられている。
次にこの実施例の作用について説明すると、チ
エン1からスプロケツトホイル12に伝達される
駆動力により、第1カム部材13には第4図の矢
符23で示す方向の回転力が与えられる。これに
より第1カム部材13が回転動作すると、第1山
部16の頂部16aおよび第2谷部21の底部2
1a、ならびに第1谷部17の底部17aおよび
第2山部20の頂部20aの各相互の圧接による
摩擦力により、第2カム部材14には回転力が伝
達され、第2カム部材14は回転動作を始める。
この際、第2カム部材14には軸方向の押圧力が
作用しておらず、したがつてダンパばね15の負
荷に変化はない。
エン1からスプロケツトホイル12に伝達される
駆動力により、第1カム部材13には第4図の矢
符23で示す方向の回転力が与えられる。これに
より第1カム部材13が回転動作すると、第1山
部16の頂部16aおよび第2谷部21の底部2
1a、ならびに第1谷部17の底部17aおよび
第2山部20の頂部20aの各相互の圧接による
摩擦力により、第2カム部材14には回転力が伝
達され、第2カム部材14は回転動作を始める。
この際、第2カム部材14には軸方向の押圧力が
作用しておらず、したがつてダンパばね15の負
荷に変化はない。
次に、両カム部材13,14間の伝達トルクが
所定値を越えることによりその間の相対回転角度
が所定角度回転して第1山部16の傾斜面24お
よび第2山部20の傾斜面25が相互に当接する
ようになると、第2カム部材14には軸方向の押
圧力が作用し始め、ダンパばね15を圧縮しなが
ら第2カム部材14は回転動作する。
所定値を越えることによりその間の相対回転角度
が所定角度回転して第1山部16の傾斜面24お
よび第2山部20の傾斜面25が相互に当接する
ようになると、第2カム部材14には軸方向の押
圧力が作用し始め、ダンパばね15を圧縮しなが
ら第2カム部材14は回転動作する。
このような動作時のダンパばね15の荷重変化
を示すと第5図のようになり、ダンパばね15に
は初期の段階で一定の負荷が作用し、それ以降比
例的に負荷が増大する。
を示すと第5図のようになり、ダンパばね15に
は初期の段階で一定の負荷が作用し、それ以降比
例的に負荷が増大する。
このようにして、第1カム部材13の回転動作
が第2カム部材14に伝達され、さらに伝動軸3
に伝達され、交流発電機4が駆動される。
が第2カム部材14に伝達され、さらに伝動軸3
に伝達され、交流発電機4が駆動される。
ところで両カム部材13,14間の伝達トルク
が所定値以下であつてその間の相対回転角度が所
定角度以下であり、対応する山部16,20の傾
斜面24,25相互を末だ係合させるに至つてい
ない伝達領域においては、その両カム部材13,
14の相対回転中に、ダンパばね15の弾発力に
よつて、前記各山部16,20の頂部16a,2
0aを対応する各谷部17,21の谷部17a,
21aに圧接させて第2カム部材14に対し適度
な摩擦抵抗を付与することができるため、上記伝
達領域よりも高い伝達トルクが作用する高伝達領
域においてエンジンに急激なトルク変動が生じた
ような場合でも、第2カム部材14の第1カム部
材13に対する急速な軸方向往復振動、ひいては
ダンパばね15の共振を効果的に防止することが
でき、従つて両カム部材13,14間での回転の
ゆり戻しを抑え、その間のトルク伝達を常に円滑
に行うことができる。
が所定値以下であつてその間の相対回転角度が所
定角度以下であり、対応する山部16,20の傾
斜面24,25相互を末だ係合させるに至つてい
ない伝達領域においては、その両カム部材13,
14の相対回転中に、ダンパばね15の弾発力に
よつて、前記各山部16,20の頂部16a,2
0aを対応する各谷部17,21の谷部17a,
21aに圧接させて第2カム部材14に対し適度
な摩擦抵抗を付与することができるため、上記伝
達領域よりも高い伝達トルクが作用する高伝達領
域においてエンジンに急激なトルク変動が生じた
ような場合でも、第2カム部材14の第1カム部
材13に対する急速な軸方向往復振動、ひいては
ダンパばね15の共振を効果的に防止することが
でき、従つて両カム部材13,14間での回転の
ゆり戻しを抑え、その間のトルク伝達を常に円滑
に行うことができる。
尚、第1および第2山部16,20の各頂部1
6a,20a、ならびに第1および第2谷部1
7,21の各底部17a,21aには摩擦係数の
高い材料を固着するようにしてもよい。
6a,20a、ならびに第1および第2谷部1
7,21の各底部17a,21aには摩擦係数の
高い材料を固着するようにしてもよい。
以上のように本考案によれば、軸方向に突出し
た台形の第1山部及びそれに隣接した台形の第1
谷部を複数ずつ備えると共に伝動軸上に回転自在
に支承される第1カム部材と;前記伝動軸に相対
回転不能に且つ軸方向に所定ストロークだけ相対
摺動自在に装着され、前記第1山部及び第1谷部
にそれぞれ噛合する台形の第2谷部及び第2山部
を複数ずつ備える第2カム部材と;その第2カム
部材を第1カム部材に向けて弾発付勢するダンパ
ばねと;を有し、前記第1および第2カム部材の
噛合深さが前記所定ストロークよりも大きく設定
され、前記第1カム部材及び伝動軸の一方が内燃
機関のクランク軸に、またその他方が交流発電機
の被動部にそれぞれ連動連結されてなる、内燃機
関及び交流発電機間の伝動系におけるトルクダン
パ装置において、通常は前記ダンパばねの弾発力
によつて前記各山部の頂部が対応する谷部の底部
にそれぞれ面接触状態で圧接されるように各山部
の高さ及び各谷部の深さを設定すると共に、第1
山部を第2山部と、また第1谷部を第2谷部とそ
れぞれ略同形に形成し、しかも両カム部材間の伝
達トルクが所定値を越えるまでは、前記頂部と底
部との圧接状態を保持しながら第2カム部材が第
1カム部材に対して軸方向に変位することなく所
定角度相対回転するように、各谷部の底部の周方
向長さを各谷部の頂部のそれよりも長く形成した
ので、両カム部材の相対回転角度が所定角度以下
の領域においては、その相対回転中に、ダンパば
ねの弾発力によつて第2カム部材に対し適度な摩
擦抵抗を付与することができる。従つて、回転質
量の大きな交流発電機とこれを駆動する内燃機関
との間の伝動系の途中、即ち第1及び第2カム部
材相互間にトルク変動が急激且つ頻繁に生じるに
も拘わらず、第2カム部材の第1カム部材に対す
る急速な往復振動、延いてはダンパばねの共振を
効果的に防止することができるから、両カム部材
間での回転のゆり戻しを抑え、その間のトルク伝
達を常に円滑に行うことができ、比較的小さなト
ルク変動から過大なトルク変動まで吸収レンジの
広い高性能のトルクダンパ装置が得られる。
た台形の第1山部及びそれに隣接した台形の第1
谷部を複数ずつ備えると共に伝動軸上に回転自在
に支承される第1カム部材と;前記伝動軸に相対
回転不能に且つ軸方向に所定ストロークだけ相対
摺動自在に装着され、前記第1山部及び第1谷部
にそれぞれ噛合する台形の第2谷部及び第2山部
を複数ずつ備える第2カム部材と;その第2カム
部材を第1カム部材に向けて弾発付勢するダンパ
ばねと;を有し、前記第1および第2カム部材の
噛合深さが前記所定ストロークよりも大きく設定
され、前記第1カム部材及び伝動軸の一方が内燃
機関のクランク軸に、またその他方が交流発電機
の被動部にそれぞれ連動連結されてなる、内燃機
関及び交流発電機間の伝動系におけるトルクダン
パ装置において、通常は前記ダンパばねの弾発力
によつて前記各山部の頂部が対応する谷部の底部
にそれぞれ面接触状態で圧接されるように各山部
の高さ及び各谷部の深さを設定すると共に、第1
山部を第2山部と、また第1谷部を第2谷部とそ
れぞれ略同形に形成し、しかも両カム部材間の伝
達トルクが所定値を越えるまでは、前記頂部と底
部との圧接状態を保持しながら第2カム部材が第
1カム部材に対して軸方向に変位することなく所
定角度相対回転するように、各谷部の底部の周方
向長さを各谷部の頂部のそれよりも長く形成した
ので、両カム部材の相対回転角度が所定角度以下
の領域においては、その相対回転中に、ダンパば
ねの弾発力によつて第2カム部材に対し適度な摩
擦抵抗を付与することができる。従つて、回転質
量の大きな交流発電機とこれを駆動する内燃機関
との間の伝動系の途中、即ち第1及び第2カム部
材相互間にトルク変動が急激且つ頻繁に生じるに
も拘わらず、第2カム部材の第1カム部材に対す
る急速な往復振動、延いてはダンパばねの共振を
効果的に防止することができるから、両カム部材
間での回転のゆり戻しを抑え、その間のトルク伝
達を常に円滑に行うことができ、比較的小さなト
ルク変動から過大なトルク変動まで吸収レンジの
広い高性能のトルクダンパ装置が得られる。
しかもダンパばねに対する共振防止のためのフ
リクシヨンばねとして、該ダンパばね自身が兼用
されているから、それだけ構造が簡素化されコス
トダウン及び組立性の向上に寄与し得る。また上
記両カム部材の相対回転角度が所定角度以下の領
域においては、ダンパばねには一定のセツト荷重
が作用するだけで、該ばねを弾性変形させること
はないから、ダンパばねの負荷が軽減され、従つ
て、前述の如くダンパばねの共振が抑えられる効
果と相俟つてそのばね自身の耐久性向上に寄与す
ることができる。
リクシヨンばねとして、該ダンパばね自身が兼用
されているから、それだけ構造が簡素化されコス
トダウン及び組立性の向上に寄与し得る。また上
記両カム部材の相対回転角度が所定角度以下の領
域においては、ダンパばねには一定のセツト荷重
が作用するだけで、該ばねを弾性変形させること
はないから、ダンパばねの負荷が軽減され、従つ
て、前述の如くダンパばねの共振が抑えられる効
果と相俟つてそのばね自身の耐久性向上に寄与す
ることができる。
また特に第1及び第2カム部材の各々に略同形
の第1及び第2山部及び第1及び第2谷部をそれ
ぞれ設け、且つその第1及び第2山部相互並びに
第1及び第2谷部相互を各々略同形としたので、
カム部材の量産性が高められることは勿論、各山
部の頂部とこれに対応する各谷部の底部とを、両
カム部材間の伝達トルクが所定値以下の状態では
第1及び第2山部の全頂面の広い面積を以て面接
触させることができるから、頻繁な上記トルク変
動に伴ない各山部の頂部と各谷部の底部とがカム
部材の周方向に摺接を繰り返しても、それらの接
触面が早期に摩耗する虞れはなく、その耐久性を
高めると共に常に所定の摩擦抵抗を確実に発生さ
せることができる。
の第1及び第2山部及び第1及び第2谷部をそれ
ぞれ設け、且つその第1及び第2山部相互並びに
第1及び第2谷部相互を各々略同形としたので、
カム部材の量産性が高められることは勿論、各山
部の頂部とこれに対応する各谷部の底部とを、両
カム部材間の伝達トルクが所定値以下の状態では
第1及び第2山部の全頂面の広い面積を以て面接
触させることができるから、頻繁な上記トルク変
動に伴ない各山部の頂部と各谷部の底部とがカム
部材の周方向に摺接を繰り返しても、それらの接
触面が早期に摩耗する虞れはなく、その耐久性を
高めると共に常に所定の摩擦抵抗を確実に発生さ
せることができる。
第1図は従来装置の側面図、第2図は従来装置
のばね荷重特性図、第3図〜第5図は本考案の一
実施例を示すもので、第3図は本考案装置を自動
二輪車用交流発電機に適用したときの縦断面図、
第4図は第3図の要部縦断側面図、第5図は本考
案装置のばね荷重特性図である。 2……トルクダンパ装置、3……伝動軸、1
3,14……第1、第2カム部材、15……ダン
パばね、16,20……第1、第2山部、16
a,20a……頂部、17,21……第1、第2
谷部、17a,21a……底部、18……スプラ
イン、l1……ストローク、l2……噛み合い深さ。
のばね荷重特性図、第3図〜第5図は本考案の一
実施例を示すもので、第3図は本考案装置を自動
二輪車用交流発電機に適用したときの縦断面図、
第4図は第3図の要部縦断側面図、第5図は本考
案装置のばね荷重特性図である。 2……トルクダンパ装置、3……伝動軸、1
3,14……第1、第2カム部材、15……ダン
パばね、16,20……第1、第2山部、16
a,20a……頂部、17,21……第1、第2
谷部、17a,21a……底部、18……スプラ
イン、l1……ストローク、l2……噛み合い深さ。
Claims (1)
- 軸方向に突出した台形の第1山部及びそれに隣
接した台形の第1谷部を複数ずつ備えると共に伝
動軸上に回転自在に支承される第1カム部材と;
前記伝動軸に相対回転不能に且つ軸方向に所定ス
トロークだけ相対摺動自在に装着され、前記第1
山部及び第1谷部にそれぞれ噛合する台形の第2
谷部及び第2山部を複数ずつ備える第2カム部材
と;その第2カム部材を第1カム部材に向けて弾
発付勢するダンパばねと;を有し、前記第1およ
び第2カム部材の噛合深さが前記所定ストローク
よりも大きく設定され、前記第1カム部材及び伝
動軸の一方が内燃機関のクランク軸に、またその
他方が交流発電機の被動部にそれぞれ連動連結さ
れてなる、内燃機関及び交流発電機間の伝動系に
おけるトルクダンパ装置において、通常は前記ダ
ンパばねの弾発力によつて前記各山部の頂部が対
応する谷部の底部にそれぞれ面接触状態で圧接さ
れるように各山部の高さ及び各谷部の深さを設定
すると共に、第1山部を第2山部と、また第1谷
部を第2谷部とそれぞれ略同形に形成し、しかも
両カム部材間の伝達トルクが所定値を越えるまで
は、前記頂部と底部との圧接状態を保持しながら
第2カム部材が第1カム部材に対して軸方向に変
位することなく所定角度相対回転するように、各
谷部の底部の周方向長さを各谷部の頂部のそれよ
りも長く形成したことを特徴とする、内燃機関及
び交流発電機間の伝動系におけるトルクダンパ装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12884783U JPS6035918U (ja) | 1983-08-20 | 1983-08-20 | 内燃機関及び交流発電機間の伝動系におけるトルクダンパ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12884783U JPS6035918U (ja) | 1983-08-20 | 1983-08-20 | 内燃機関及び交流発電機間の伝動系におけるトルクダンパ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6035918U JPS6035918U (ja) | 1985-03-12 |
JPH0213772Y2 true JPH0213772Y2 (ja) | 1990-04-16 |
Family
ID=30292150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12884783U Granted JPS6035918U (ja) | 1983-08-20 | 1983-08-20 | 内燃機関及び交流発電機間の伝動系におけるトルクダンパ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6035918U (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007061031A (ja) * | 2005-09-01 | 2007-03-15 | Kioritz Corp | 振動吸収継手及びそれを備えた携帯型刈払機 |
JP4816702B2 (ja) * | 2008-09-18 | 2011-11-16 | シンフォニアテクノロジー株式会社 | 防振継手 |
JP6848786B2 (ja) * | 2017-09-25 | 2021-03-24 | 株式会社デンソー | クラッチ装置、モータ装置、及び、ワイパモータ |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5038876A (ja) * | 1973-08-10 | 1975-04-10 | ||
JPS5726627B2 (ja) * | 1976-06-09 | 1982-06-05 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6032444Y2 (ja) * | 1979-03-05 | 1985-09-27 | 本田技研工業株式会社 | 伝動系の緩衝装置 |
JPS5726627U (ja) * | 1980-07-22 | 1982-02-12 |
-
1983
- 1983-08-20 JP JP12884783U patent/JPS6035918U/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5038876A (ja) * | 1973-08-10 | 1975-04-10 | ||
JPS5726627B2 (ja) * | 1976-06-09 | 1982-06-05 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6035918U (ja) | 1985-03-12 |
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