JPH02122982A

JPH02122982A - 記録画像の後処理方法

Info

Publication number: JPH02122982A
Application number: JP63276041A
Authority: JP
Inventors: Tamami Iwata; 岩田　珠美
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1988-11-02
Filing date: 1988-11-02
Publication date: 1990-05-10

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、熱転写シートと被熱転写シートを組合わせて
サーマルヘンドなどにより、画像情報に応じた加熱印字
を行い画像を形成する感熱転写記録によって得られる記
録画像の後処理方法に関するものである。

〔従来の技術］近年、ビデオカメラ等の電子画像記録方式の発達と普及
により、高感度で良質な画像を電気信号として記録する
ことが可能となり、また、コンピュータグラフィックス
の進歩により、精緻な画像を創造できるようになってい
る。この種の画像の記録方式の一つに感熱転写記録方式
がある。これは、微細な発熱素子を多数並べたサーマル
ヘンドとプラテンロールとの間に、熱転写シートと被熱
転写シートとを重ねて圧接しながら通過させて記録する
ものである。感熱転写記録方式には、熔融転写型と昇華
転写型の２つの方式が開発されている。このうち昇華転
写型は染料または染料ｎｌ駆体が熱により転写シートか
ら被熱転写シートへ昇華、気化または溶解して移行する
ものであり、この様な感熱転写記録方式においては、加
熱時のエネルギーの大小をコントロールすれば、画像の
濃度に変化をつけることができ、連続中間調が得られ、
また、熱転写シートの染料の色相を変えることにより、
各色（例えば、シアン、マゼンタ、イエロ−及びブラン
ク）の重ね合わせから成る天然色写真調の画像の形成も
可能となるため、画像信号をハードコピー化するための
材料として需要が高まっている。

〔発明が解決しようとする課ａ］ところで、上述した様な昇華型感熱転写記録方式によっ
て得られる記録画像においては、印字後に画像面がエン
ボスされ、部分的にまたは全体的に光沢がｔ員われ、美
観を欠くことがあった。

これは、昇華型感熱転写記録方式に用いられる被熱転写
シートの染料受容層を実質的に形成する樹脂のＴｇが低
い程、染料の移行量が大きくなる為に、被熱転写シート
の染料受容層樹脂のＴｇは比較的低い温度であるよう設
計されているからで転写シートと組合わせてサーマルヘ
ッドで加熱を行った時に、染料受容層表面にサーマルヘ
ッド〜の跡がついてしまうからである。

感熱転写方法により得られた染料画像をもつ被熱転写シ
ートをロールに通ず手段を用いる方法としては、例えば
米国特許４，７０５，５２１号に、被熱転写シートに印
字された染料は、染料受容層の表面付近にのみ現在して
層を成しているので加熱ローラで印字後の被熱転写シー
トを加熱し、染料を受容層の中にまで拡散させることで
他の望ましくない表面への再転写を防止したり、光安定
性を高めるという記載がある。

然しなから、本発明は、染料画像をもつ被熱転写シート
を特に該シートの染料受容層樹脂の’Ｉ’　ｇより低い
温度で平滑ロールにより加圧するものであり、加熱する
ことを目的とする米国特許４，７０５゜５２１号とは根
本的に異なるものである。

本発明は、上記従来技術の問題点を解消するために提案
されたもので、その目的は、感熱転写を行った後の記録
画像に光沢を付与することのできる記録画像の後処理方
法を提供することにある。

〔課題を解決するだめの手段〕

本発明者は、上記の目的を達成すべく検討を重ねた結果
、サーマルヘッドによる印字が行われた染料受容層面を
、前記染料受容層を構成する樹脂のＴｇ（ガラス転移温
度）より低い温度において、平滑面を有する加圧部材を
用いて加圧することにより、得られた記録画像をＩ員う
ことなく、染料受容層面に光沢を付与することができる
ことを見出した。

即ち、本発明の記録画像の後処理方法は、以下の点を特
徴とするものである。

（１）熱により昇華、気化または溶解して移行し得る染
料または染料前駆体を用いて、被熱転写シートに記録画
像を形成し、その後、前記シートを平滑面を有する加圧
部材を用いて加圧処理する記録画像の後処理方法。

（２）前記加圧処理工程時の温度が、被熱転写シートの
染料受容層を構成する樹脂の′「ｇより低くなるように
設定されている記録画像の後処理方法。

本発明でいう平滑面を有する加圧部材としては、平滑ロ
ールあるいは平滑板を有する加工数などを用いることが
できる。

本発明において用いられる平滑ロールとは、例えばクロ
ムメ・７キ加工金属ロール、弾性をもつ合成樹脂性弾性
ロールが挙げられるが、本発明と同じ効果をもたらす平
滑ロールであれば特に限定されない。

また、平滑ロールは被熱転写シートの染料受像層と離型
性が良いものであればさらに好ましい。

このような平滑ロールには、例えばシリコン塗布又は被
覆金属ロールが挙げられるが、特にこれに限定されるも
のではない。

また、加圧板としては、例えばクロムメツキ加工金属板
等が挙げられるが、本発明と同じ効果をもたらす加圧板
であれば特に限定されない。

また、本発明の方法で光沢を付与される被熱転写シート
としては、従来、昇華感熱転写記録においてもちいられ
ている被熱転写シートであり、基材シート上に熱転写シ
ートから移行する染料または染料前駆体を受容する樹脂
から成る染料受容層を有する。

染料受容層を構成する樹脂としては、熱転写シートから
移行する染料または染料前駆体を安定した状態で保持で
きるものであれば、任意に選定することかできるが、よ
り好ましくは、ポリエステル、ポリウレタン、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体ポリスチレン、アクリル、ポリ
アミド、ポリカーボネート等を適宜選択して形成される
。

また、本発明の被熱転写シートにおける染料受容層を担
持する基材シートは例えば、針葉樹、広葉樹、麻、椿、
三叉、綿などを原料とし、抄紙した天然紙に、ポリエチ
レンなどの樹脂をラミネートしたＲｅ５ｉｎ　Ｃｏａｔ
ｅｄ　Ｐａｐｅｒ、　白色填料等を塗工したアート紙、
コート紙、または合成紙、プラスチックフィルム、シー
ト等が用いられるが特に好ましくは、発泡ポリプロピレ
ン、発泡ポリエチレンテレフタレート、紙状層を有する
合成紙等のクツション性・断熱性をもつ発泡性プラスチ
ックシートである。

本発明において、光沢を付与される被熱転写シートは、
染料受容層と基材シートの間または基材シートの染料受
容層とは反対側にクツション性を有する層を設けてもよ
い。

被熱転写シートにクツション層を設けた場合、本発明の
方法で光沢が付与される効果は高くなる。

クツション層として、例えば発泡ウレタン層５ｉｌｔＪ
層などがあるが、これに限定されるものではない。

また、本発明でいう染料とは、感熱転写記録方法に用い
られる一最の染料をさし、通常の取り扱い条件下では受
容層と接触しても色材の転移を起こさないが、例えば６
０°Ｃ以上の加熱によって初めて昇華、気化、溶解など
によって色材の転移を起こすような染料を意味する。こ
の様な染料としては、例えばアゾ系、ニトロ系、アント
ラキノン系、キノリン系等に代表される分散染料、トリ
フェニルメタン系、フルオラン系に代表される塩基性染
料、油ン容性染料等、種々の染料の中から適宜選）Ｒし
て使用される。

また、染料前駆体とは、従来より感圧紙や感熱紙に対し
て用いられてきたものがいずれも運用でき、トリフェニ
ルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラ
ミン系、スピロピラン系のものが好ましく連用される。

転写シートにより移行しうる色材として染料前駆体を用
いた場合は、被熱転写シートの染料受容層中に該染料前
駆体に対する顕色材を含有させる。

なお、本発明の記録画像の後処理方法においては、平滑
面を有する加圧部材を用いる加圧時の温度が、染料受容
層を構成する樹脂のＴｇ（ガラス転移温度）より低く設
定されている。これは、加圧時の温度が染料受容層の樹
脂のＴｇより高いと、印字後の染料画像の染料が拡散し
て、記録画像かにじんだり、染料画像面から飛散してし
まうからである。また、この様な現象が起こるのは、昇
華型感熱転写記録方式によって印字された染料の分子用
が小さく、転写しやすく設計されているためであり、被
熱転写シートに特有なことである。

〔作　用〕

本発明によれば、印字後の記録画像を加熱することなく
平滑ロール内に通すので、染料受容層樹脂が安定した状
態で加圧され、その表面に光沢を付与することができる
。

以下に、本発明の具体的内容を実施例を用いて詳述する
。

〔実施例−１〕基材シートとしてＩＩさ６０μｍの合成紙（王子油化製
：ユボＦＩＩＧ）の片面にポリウレタン系接着剤を塗布
（乾燥時塗布量１０ｇ１０ｆ）　、乾燥し、その面に上
質紙（米秤ｆｔ８５ｇ１０ｒ）を重ね合わせ、温度９゜
°Ｃの熱ロール間で押さえて貼着を行い、更に、合成紙
の貼着されていない上質紙の面に、上記ポリスチレン水
溶液を塗布、乾燥させ、上記合成紙と同じ合成紙を同様
にして貼着させたシートを用いた。次いで、上記基材の
合成紙の一方の合成紙面に下記組成の受容層形成用組成
物をワイヤーバーを用いて塗布し乾燥させ、乾燥時塗布
量８　ｇ／　ｏｆの受容層を設け、被熱転写シートを得
た。

風会Ｉ−ン゛７ｈ゛ルポリエステル樹脂　　　　　　　　１０重量部（東洋紡
製：バイロン２００）アミノ変性シリコーン　　　　　　０．５重ｆｆｉ部（
信越化学製＝　にＦ−３９３）エポキシ変性シリコーン　　　　０．５重量部（信越化
学製：　　Ｘ−２２−３４３）溶　　　剤　　　　　　
　　　　　　　　　　８９重量部（トルエン／メチルエ
チルケトン−１ｆｆｉ比１／ｌ）一方、上記被熱転写シ
ートと組み合わせて用いる熱転写シートの製造は次のよ
うに行った。

厚さ４．５μｍのポリエチレンテレフタレートフィルム
の片面に、下記組成からなる耐熱スランプ層形成用イン
キ組成物を調製してワイヤーバーで塗布し、温風乾燥し
た。

スリ・・プ　　　　インキポリビニルブチラール樹脂　　　４．５重ｆｆｉ　部（
積水化学製：エスレンクｌｌＸ−１）トルエン　　　　
　　　　　　　４５重量部メチルエチルケトン　　　　
　　４５．５重量部リン酸エステル　　　　　　　　０
，４５重量部（第−工業製薬製ニブライサーフへ−２０
８５）ジイソシアネート［タケネートＤ−１１０Ｎ　Ｊ　７５％酢酸エチル溶液　　２重用部
上記フィルムを６０°Ｃで１２時間、オーブン中で加熱
して硬化処理した。乾燥後のインキ塗布量は、約１．２
ｇ＃ｔｆであった。次いで、上記フィルムの耐熱スリッ
プ層とは反対側の面に、下記の組成の感熱昇華転写層形
成用インキ組成物を調製し、ワイヤーバーにより塗布（
塗布量的１．２ｇ／ボ）し、温風乾燥して転写層を形成
し、熱転写シートを得た。

インキ分散染料　　　　　　　　　　　　４重量部（日本化薬
製：カヤセットブルー７１４）ポリビニルブチラール樹
脂　　　４．３重置部（積水化学製：エスレンクＢＸ−
１）トルエン　　　　　　　　　　　　４０重量部メチルエ
チルケトン　　　　　　　４０重計部イソブタノール　
　　　　　　　　１０重量部上記で得られた被熱転写シ
ートの受容層に、上記熱転写シートの転写層を向い合わ
せて、感熱転写プリンターで熱転写シートの背面側から
感熱ヘッドにより最高画像濃度が得られるように加熱し
て画像形成を行った。

上記の方法で得られた被熱転写シートの画像面に鏡面仕
上げしたクロムメツキ加工金属ロール（表面温度２５°
Ｃ）が、裏面に弾性ロール（材質：ポリウレタンゴム、
シェアーＤ　：５５度）が接するようにして、ニップ圧
２５０ｋｇ／ｃｍで上記２つのロールの間を通したとこ
ろ、染料画像が１員なわれることなく、均一に光沢が付
与され、非常に美しい画像面が得られた。

〔比較例−１〕実施例１と同様にして得られた被熱転写シートの画像面
に、本発明の加圧処理を行わなかった場合は、画像面が
サーマルヘッドによりエンボスされ、マント化していた
。また、印字４度が高いところ程マット化の度合が大き
く画面内での光沢のムラが見られた。

〔実施例−２〕実施例１と同様にして得られた基材シートの片面にポリ
ウレタンエマルジョン（保土谷化学製：アイゼラックス
Ｓ−１０４０）を水により濃度が２５重量％になるよう
希釈させホモミキサーで撹拌して起泡させたエマルジョ
ンをミャバーコーティングにより塗布し乾燥させ４μｍ
１７の多孔層（固型分付着ｆｆ１６ｇ／＋ｒｆ）を設け
、クンシジン性をもつ中間層とした。上記基材シートの
中間層の上面にさらに、下記組成の受容層形成用組成物
をワイヤーバーを用いて塗布し乾燥させ、乾燥時塗布量
８ｇ＃ｄの受容層を設け、被熱転写シートを得た。

声入六　　　ン　　　　　　　４ポリエステル樹脂　　　　　　　　　４０重量部（東洋
紡製：バイロン６００）塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂　６０重量部（電気
化学工業製：デンカビニル１００ＯＡ）アミノ変性シリ
コーン　　　　　　　０．３重置部（信越化学工業製：
　　Ｘ−２２−３０５０Ｃ）エポキシ変性シリコーン　
　　　　　０．９重量部（信越化学工業製：　　Ｘ−２
２−３０００Ｔ）メチルエチルケトン／トルエン　　７
００重量部（重量比１／ｌ）上記被熱転写シートを実施例１と同じ熱転写シ−トを用
いて実施例１と同様に印字をした。

上記の方法により、得られた被熱転写シートに金属ロー
ルの表面温度を３０°Ｃとした以外は実施例１と同様な
処理をしたところ、染料画像が損なわれることなく、光
沢が付与され、非常に美しい画像面が得られた。

〔比較例−２〕実施例−２と同様にして得られた被熱転写シートの画像
面に、本発明の加圧処理を行わなかった場合は、画像面
が印字の際、サーマルヘッドによりエンボスされマント
化し、光沢を欠いていた。

以下に、実施例−１、実施例−２、比較例−１、比較例
−２における記録画像面の光沢度を示した。

光沢度実施例−１７６比較例−１３２実施例−２８７比較例−２４０（％）本光沢度の測定方法は、ＪＩＳ　Ｚ−８７４１の鏡面光
沢度測定方法の方法３に準拠して行った。また、測定を
行ったのは、マクヘス色濃度計で、染濃度１．０を与え
る部分である。

表から分るように、加圧処理を施していない比較例１．
２においては、得られる光沢度は低いものであった。

〔発明の効果］以上述べた様に、本発明によれば、昇華型感熱転写記録
方式によって得られる記録画像面において、染料印字後
の染料画像を損なうことなく、美しい光沢画面を得るこ
とができる。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）熱により昇華、気化または溶解して移行し得る染
料または染料前駆体を用いて、被熱転写シートに記録画
像を形成し、その後、前記シートを平滑面を有する加圧
部材を用いて加圧処理することを特徴とする記録画像の
後処理方法。
（２）前記加圧処理工程時の温度が、被熱転写シートの
染料受容層を構成する樹脂のＴｇより低くなるように設
定されていることを特徴とする請求項１記載の記録画像
の後処理方法。