JPH02117682A - 1,3−ビス(ヒドロキシフェニル)ジシロキサン誘導体の製造法 - Google Patents

1,3−ビス(ヒドロキシフェニル)ジシロキサン誘導体の製造法

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JPH02117682A
JPH02117682A JP26933688A JP26933688A JPH02117682A JP H02117682 A JPH02117682 A JP H02117682A JP 26933688 A JP26933688 A JP 26933688A JP 26933688 A JP26933688 A JP 26933688A JP H02117682 A JPH02117682 A JP H02117682A
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bis
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ether
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JP26933688A
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Koyo Matsukawa
公洋 松川
Hiroshi Inoue
弘 井上
Akinori Fukuda
福田 明徳
Kiichi Hasegawa
喜一 長谷川
Yukio Tokunaga
幸雄 徳永
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Osaka City
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Osaka City
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、l、3−ビス(ヒドロキシフェニル)ジシロ
キサン誘導体の製造法に関する。
シロキサン結合を有する高分子材料は、一般に、可視性
、表面特性、耐熱性、溶解性、気体透過性、耐RIE(
耐反応性イオンエツチング)性などが著しく向上する。
1.3−ビス(ヒドロキシフェニル)ジシロキサン誘導
体は、ジシロキサンの両末端にフェノールをもったビス
フェノール構造を有しており、ビスフェノールAが高分
子合成に重要な原料であることを考えると、その有用性
は高いと思われる。即ち、1.3−ビス(ヒドロキシフ
ェニル)ジシロキサン誘導体を用いることにより、主鎖
に/ロキサン結合をもった新規なポリエステル、ポリカ
ーボネート、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の合成が
可能である。また、従来のポリマーの改質剤としても応
用範囲は広い。
〔従来の技術〕
従来から、l、3−ビス(ヒドロキシフェニル)ジシロ
キサン誘導体の合成法は幾つか知られている。
そのひとつは、リチウムp−リチオフェノキシトと1.
3−ジクロロテトラメチルジシロキサンとを一70°C
で反応させ、塩化アンモニウム溶液で処理する方法であ
る(J、 Organometal、 Chem、。
(1972)参照)。この方法では、原料であるリチ9
ムp−リチオフェノキシトは非常に不安定で収率が低く
、l、3−ジクロロテトラメチルジシロキサンも工業原
料としては余り一般的ではない。この反応は副生成物が
多く、目的生成物の単離精製が困難であるという欠点が
ある。また、反応温度が非常に低温であるので、実際の
工業的製造法としては良い方法とはいえない。
他の方法として、ブロモフェノキシジメチルシランを1
.2−ジブロモエタン中でマグネシウムと高11(17
0℃)で反応させ、10%塩酸で旭理してジメチルシリ
ルフェノールを得、これヲ水−銅粉末と共に減圧下で加
熱して 1.3−ビス(ヒドロキシフェニル)テトラメ
チルジシロキサンを合成する方法がある(米国特許第3
.697.569号明細書参照)。しかしながら、ブロ
モフェノールを出発物質とした場合、4段階の反応であ
り、反応条件も苛酷なため、副生成物が多く、目的生成
物の単離精製が非常に困難であり、実際の合成法として
は適していない。
また、p−ベンジルオキシフェニルマグネシウムプロミ
ドとジメチルクロルシランとの反応で得られるp−ベン
ジルオキシフェルジメチルシランを酸化してシラノール
とし、これをジメチルシラザンと縮合させた後、ベンジ
ル基を脱離させてヘキサメチルトリシロキサンを合成す
る方法がある(西独特許第1,157.612号明細書
参照)。この方法では反応経路が長く、特に保護基であ
るベンジル基の脱離にはパラジウム−カーボン触媒によ
る水素添加という煩雑な工程があるため、実用的な製造
法とはいえない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、従来の方法の欠点である単離精製の困難さ、
低収率、反応工程の複雑さなどを改良するために種々検
討して完成されたものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、1.3−ビス(ヒドロキンフェニル)ジシロ
キサン誘導体を製造する方法において、ハロゲン化フェ
ノール化合物のフェノール性水酸基をビニルエーテル化
合物又はピラン化合物で保護し、これに金属マグネシウ
ムを反応させてグリニヤール試薬とし、これとジクロロ
シラン化合物とをアミン化合物の存在下で反応してシラ
ノール化合物を得、しかる後酸性下で縮合させることを
特徴とするものである。
炭素官能性シロキサン化合物の合成には、クロロシラン
化合物とグリニヤール試薬とのカップリング反応が応用
されるが、一部にはこれらの反応は工業化されている。
しかし、フェノールをグリニヤール試薬化するには、フ
ェノール性水酸基を保護する必要がある。保護基の条件
としては、保護基が容易に導入され、それが目的となる
反応中では安定で、反応後簡単に脱離できるものが望ま
しい。グリニヤール反応は塩基性雰囲気下で進行するの
で、塩基性条件で安定な保護基が必要である。
このような観点から検討した結果、本発明者はフェノー
ル性水酸基の保護基としてビニルエーテル化合物とピラ
ン化合物が適していることを見出した。本発明において
、ピラン化合物とはα−ピラン、γ−ビラン及び3.4
−ジヒドロ−28−ピラン等をいう。ビニルエーテル化
合物としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエ
ーテル、インブチルビニルエーテルなどがあり特に限定
されない。このような化合物の中で好ましいものは、3
.4−’;ヒドロー2H−ピランとエチルビニルエーテ
ルである。
本発明において、出発物質として、ハロゲン化フェノー
ル化合物ヲ使用スルが、クロロフェノール又はブロモフ
ェノールが、入手の容易さ、反応性の点で適している。
ハロゲン化フェノールのフェノール注水m基をビニルエ
ーテルまたはビランで保護する反応は、少量の酸触媒の
下で、必要に応じてベンゼン、トルエン、ヘキサン等の
非極性溶媒の溶液として、室温又は80°C以下程度の
加熱下で行う。使用される酸は塩酸、硫酸、硝酸などの
無機酸、あるいはp−)ルエンスルホン酸などの有機酸
、カチオン交換樹脂等、特に限定されないが、水を多く
含まないものが好ましい。
例、tlf、p−ブロモフェノールを 3.4−ジヒド
ロ−2H−ビランで保護する場合、3,4−ジヒドロ−
2H−ビランとp−トルエンスルホンのベンゼン溶液に
、室温でp−ブロモフェノールを滴下して、そのフェノ
ール性水酸基をピラニル化スル。得うしたp−ブロモフ
ェニルピラニルエーテルは必要により、エタノールなど
の溶媒による再結晶により容易に精製できる。
3、4−ジヒドロ−2H−ビランの代わりにエチルビニ
ルエーテルを用いた場合、同様にして2−エトキシエチ
ルフェニルエーテルとして保護できる。p−ブロモフェ
ニル(2−エトキシ)エチルエーテルは減圧蒸留により
、容易に精製できる。
このようにしてフェノール性水酸基が保護されたハロゲ
ン化フェノールは塩基性雰囲気では安定で、水分や空気
に対しても不活性であるが、プロトン酸(塩酸、硫酸、
硝酸など)により容易にピラニル基を脱離するという化
学的性質をもっている。
フェノール性水酸基が保護されたノ10ゲン化フェノー
ルは、常法に従って、室温又は70°C以下程度まで加
熱して、窒素雰囲気下で、金属マグネシウムと反応させ
る。通常このグリニヤール反応は無水テトラヒドロフラ
ン(THF)やジエチルエーテルなどの溶剤に溶解して
行う。特に、THEを使用することにより、反応原料と
反応生成物との溶解性が向上し、このため反応性が高ま
る、反応系の沸点が高くなるので加熱して反応させるこ
とができるなどの利点がある。また、出発物質としてク
ロロフェノールを使用した場合、マグネシウムとの反応
性がやや低いので、ヨウ素を少量添加する、表面活性化
したマグネシウムを使用するなどにより反応性を高くす
るのがよい。
p−ブロモフェニルピラニルエーテルあるいはp−ブロ
モフェニル(2−エトキシ)エチルエーテルでは、これ
を無水THFに溶解し、反応容器中で窒素雰囲気下、マ
グネシウム片と反応させることによりグリニヤール試薬
を得る。
次に、グリニヤール試薬は、ジクロロシラン化合物と塩
酸捕捉剤として使用される無水のアミン化合物の混合溶
液と反応した後、加水分解してシラノール化合物を得る
。ジクロロシランは一般式R R ’S ic lxで
表されるもので、R,R’はメチル、エチル、プロピル
などのアルキル基、フェニルなどのアリール基、ベンジ
ル、フェネチルなどのアラルキル基である。入手の容易
さ、反応性の点でジメチルジクロロシラン、ジフェニル
ジクロロシラン、メチルフエニルジクロロシランが好ま
しい。
塩酸捕捉剤として使用されるアミンは、第1級アミン、
第2級アミン、第3級アミンであるが、第1級アミン、
第2級アミンは窒素に結合した水素がグリニヤール試薬
と反応する恐れがあるので、第3級アミンが好ましい。
第3級アミンはトリメチルアミン、トリエチルアミンな
ど特に限定されないが、通常トリエチルアミンが使用さ
れる。また、アミンとしてピリジン、N−アルキルピペ
リジン等の含窒素複素環化合物も使用することができる
。加水分解はグリニヤール試薬とジクロロシランとの反
応物を水に添加することによって行われ、その後通常過
剰のアミンを酸により中和する。
上記反応によりンラノールは収率よく生成し、その単l
Ill精製も容易である。この精製は石油エーテル、ヘ
キサン、リグロインなどの非極性溶媒により再結晶する
ことにより行われる。
グリニヤール試薬とジクロロシランの反応において、ア
ミンは副反応を抑える働きをする。アミンを使用しない
場合、直接的に1.3−ビス(ヒドロキシフェニル)ジ
シロキサンが生成するが、塩酸によるグリニヤール試薬
の分解物や保護基が脱離した反応中間物など多くの副生
成物が生じ、目的とする1.3−ビス(ヒドロキシフェ
ニル)ジシロキサンの収率は低く、単離精製も困難であ
る。
グリニヤール試薬として、p−ブロモフェニルピラニル
エーテルとマグネシウムの反応物であるp−ビラニルオ
キシフェニルマグネシウムブロミドを用いた場合におい
て、ジクロロシランがジメチルジクロロシランまたはメ
チルフエニルジクロロシランの場合、p−ピラニルオキ
シフェニルシラノール化合物が得られ、ジクロロシラン
がジフェニルジクロロシランの場合、p−ビラニルオキ
シフエニルジフェニルシラノール及びp−ヒドロキシフ
ェニルジフェニルシラノールカ得うレル。
前記シラノール化合物のジシロキサンへの縮合は、シラ
ノールをメタノール、エタノールなどのアルコール、す
るいはベンゼン、トルエンなどの非水溶媒の溶液とし、
少量の酸を加えて室温あるいは80°C以下程度に加熱
して行う。このようにして、l、3−ビス(ヒドロキシ
フェニル)ジシロキサンが得られる。
この縮合反応に使用される酸は、塩酸、硫酸、酢1、p
−1ルエンスルホン酸、カチオン交換樹脂など特に限定
されない。溶媒としてアルコール類を使用する場合、酸
は塩酸、硫酸などの無機酸が好ましく、非極性溶媒の場
合はp−t−ルエンスルホン酸などの有機酸が好ましい
。この酸の濃度は0.01−1.0%が適当である。1
.3−ビス(ヒドロキシフェニル)ジシロキサンの単離
精製は、前記シラノールの場合と同様に、非極性溶媒に
よって再結晶するか、あるいは分取液体クロマトグラフ
ィーlこより行う。
p−ピラニルオキシフエニルジメチルシラノールまたは
p−ピラニルオキシフェニルメチルフェニルシラノール
の場合、エタノールに少量の酸を加えて室温で撹拌する
ことにより、ピラニル基の脱離を伴ってシラノールの縮
合が起こり、l、3−ビス(p−ヒドロキシフェニル’
)1.1,3.3−テトラメチルジシロキサン又は1.
3−ビス(p−ヒドロキシフェニル)l、3−ジメチル
−1,3−ジフェニルジシロキサンが生成する。前者の
単離精製は石油エーテル、リグロイン等で再結晶する。
後者の単離精製は分取液体クロマトグラフィーにより行
える。
p−ピラニルオキシフエニルジフェニルシラノールの場
合前記のような方法ではジシロキサンは生成せず、ヒド
ロキシフェニル基の転移化合物が生じる。一方、p−ヒ
ドロキシフェニルジフェニルシラノールの場合、ベンゼ
ンまたはトルエン中で、p−トルエンスルホン酸触媒の
存在下で還流することにより目的とする1、3−ビス(
p−ヒドロキシフェニル)1,1.3.3−テトラメチ
ルジシロキサンが得られ、石油エーテル、リグロイン等
で結晶化した後、再結晶により精製する。
[実施例1 以下、本発明を実施例により説明する。
実施例1 p−ブロモフェニルピラニルエーテルの合成3.4−ジ
ヒドロ−2H−ビラン 58.8 g(0,7モル)、
無水ベンゼン200m1、触媒量の9−トルエンスルホ
ン酸を500’mlのナス型フラスコに入れ、この溶液
にp−ブロモフェノール86.5g(0,5モル)と無
水ベンゼン200m1の混合溶液を滴下ロートより室温
で1時間30分で滴下した。更に、30分間撹拌した後
、反応溶液を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
。溶媒を溜去し、残渣を冷却すると、白色結晶が析出し
た。
この結晶を濾別しエタノールで再結晶して、p −ブロ
モフェニルピラニルエーテル111.9g(収率87%
)を得た。この化合物の融点は55〜56°Cであった
。同定は赤外スペクトル、プロトンNMRスペクトル及
び質量分析により行った。
p−ピラニルオキシフエニルジメチルシラノールの合成 500m1の30フラスコにマグネシウム粉末4.38
 g (0,18モル)を入れ、窒素気流下で十分加熱
乾燥した後、無水THF25mlと少量のヨウ素を加え
撹拌した。次に、p−ブロモフェニルピラニルエーテル
38.6 g (0,15モル)と無水THF100m
lの溶液を滴下ロートより緩やかに還流が起こる程度の
速さで、窒素気流下、約1時間で滴下した。更に、TH
Fを50m1加え、室温で2時間撹拌して、グリニヤー
ル試薬を調製した。窒素置換した500m1の30フラ
スコにジメチルジクロロシラン19.4 g (’0.
15モル)と無水THF45mlの混合溶液を入れ、ト
リエチルアミン30.0g (0,3モル)、無水TH
F20mlの混合溶液を徐々に添加した。この白色懸濁
溶液に、上記グリニヤール試薬溶液を窒素気流下で撹拌
しながら1時間30分で滴下し、その後2時間撹拌した
。次いで、反応溶液をゆっくりと氷水に注ぎ入れ、希塩
酸により中和した後、ジエチルエーテルで抽出、水洗し
、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を削去し、析
出した白色結晶を石油エーテルで洗浄して、p−ピラニ
ルオキシフエニルジメチルシラノール24.6g(収率
65%)を得た。石油エーテル相はグリニヤール試薬の
分解物であるフェニルピラニルエーテルであった。得ら
れたp−ピラニルオキシフエニルジメチルシラノールは
融点53〜54℃であった。
同定は赤外スペクトル、プロトンNMRスペクトル及び
質量分析により行った。
p−ピラニルオキシフエニルジメチルシラノール20.
8 g (0,08モル)をエタノール200m1に溶
解し、5%塩酸2mlを加え、室温で1時間撹拌した。
エチルエーテルで抽出後よく洗浄して無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を削去して濃縮し、ベンゼンを加
えると、白色結晶が析出した。この白色結晶を濾別して
、p−ヒドロキシフェニルジメチルシラノールを少量得
た。濾液を濃縮すると粘性物質が残り、この粘性物質か
らりグロビンにより加熱抽出した溶液を冷却すると、白
色結晶が析出した。これを濾別し減圧乾燥して、1.3
−ビス(p−ヒドロキシフェニル)1.1.3゜3−テ
トラメチルジシロキサン8.5g(収率67%)を得た
。この化合物の融点は97〜99°Cであった。同定は
赤外スペクトル、プロトンNMRスペクトル及び質量分
析により行った。
実施例2 p−ピラニルオキシフェニルメチルフェニルシラノール
の合成 p−ブロモフェニルピラニルエーテル38.6g(0,
15モル)を用いて実施例1と同様にしてグリニヤール
試薬を調製し、メチルフエニルジクロロシラン38.O
g(0,15モル)、トリエチルアミン30.0g(0
,3モル、)及び無水THF65mlの混合溶液に室温
で1時間30分で滴下し、その後2時間撹拌した。次い
で、反応溶液を氷水に注ぎ入れ、希塩酸により中和した
後、ジエチルエーテルで抽出、水洗し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を削去し、残渣を石油エーテル
で洗浄して、黄色透明の粘性油状物質のp−ピラニルオ
キシフェニルメチルフェニルシラノール42.3 g(
収率90%)を得た。同定は赤外スペクトル及びプロト
ンNMRスペクトルにより行った。
実施例1と同様に、p−ピラニルオキシフェニルメチル
フェニルシラノール9.0g (0,03モル)のエタ
ノール溶液75m1に5%塩酸0.75m1を加え、室
温で1時間撹拌した。ジエチルエーテルで抽出し、水洗
、無水硫酸マグネシウムIこよる乾燥後溶媒を削去する
と、油状液体が得られた。これを分取液体クロマトグラ
フィーにより単離精製して粘性液状の1.3−ビス(p
−ヒドロキシフェニル)1.3−ジメチル−1,3−ジ
フェニルジシロキサン4.1g(収率60%)を得た。
同定は赤外スペクトル及びプロトンNMRスペクトルに
より行った。
実施例3 の合成 p−ブロモフェニルピラニルエーテル38.6g(0,
15モル)を用いて実施例1と同様にしてグリニヤール
試薬を調製し、ジフェニルジクロロシラン38.0g(
0,15モル)、トリエチルアミン30.0g(0,3
モル)及び無水THF65mlの混合溶液に室温で1時
間30分で滴下し、その後2時間撹拌した。次いで、反
応溶液を氷水に注ぎ入れ、希塩酸により中和した後、ジ
エチルエーテルで抽出、水洗し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を削去すると、黄白色の結晶が析出し
た。結晶を単離するために、ヘキサン/ベンゼン−4/
1の混合溶液を加え、70〜80℃で熱時濾過すると白
色結晶が得られた。この結晶はp−ヒドロキシフェニル
ジフェニルシラノール(融点139°C)で、収量は9
.2g(収率21%)であった。また、濾液を濃縮する
と、粘性の液体が残り、これを石油エーテルで熱抽出し
、抽出溶液を冷却すると白色結晶が析出した。この結晶
はp−ピラニルオキシフエニルジフェニルシラノール(
融点88〜89℃)で、収量は18.8 g(収率33
%)であった。これらの同定は赤外スペクトル、プロト
ンNMRスペクトル及び質量分析により行った。
(1)p−ピラニルオキシフエニルジフェニルシラノー
ルを用いた場合 実施例1と同様に、p−ピラニルオキシフエニルジフェ
ニルシラノール7.5g(0,02モル)のエタノール
溶液50m1に5%塩酸0.5mlを加え、室温で1時
間撹拌した。ジエチルエーテルで抽出し、水洗、無水硫
酸マグネシウムによる乾燥後、溶媒を溜去すると、白色
結晶が得られた。この結晶は1.3−ビス(p−ヒドロ
キシフェニル)1.1.3.3−テトラフエニルジシロ
キサンではなく、フェノキシジフェニルシラノールであ
った。
同定は赤外スペクトル、プロトンNMRスペクトル及び
質量分析により行った。
(2)p−ヒドロキシフェニルジフェニルシラノールを
用いた場合 ベンゼン40m1にp−ヒドロキシフェニルジフェニル
シラノール3.0 g (0,01モル)と触atのp
−トルエンスルホン酸を加えて、80〜90°Cで1時
間加熱撹拌した後、ジエチルエーテルで抽出し、水洗、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を溜去すると、
粘性液状の物質が残った。これに石油エーテルを加えて
析出した白色結晶を濾別した。この白色結晶は1.3−
ビス(p −ヒドロキシフェニル)1.1,3.3−テ
トラフエニルジシロキサン(融点91〜92℃) テ、
収!112.4g(収率82%)であった。同定は赤外
スペクトルおよびプロトンNMRスペクトルにより行っ
た。
〔発明の効果〕
本発明の 1.3−ビス(ヒドロキシフェニル)ジシロ
キサン誘導体の製造法は、従来の製造法に比較して、反
応工程が簡単であり、単離精製が容易で、且つ収率も高
い。従って、工業的な製造法として極めて有用である。
本発明で得られた1、3−ビス(ヒドロキシフェニル)
ジシロキサン誘導体は、シロキサン結合をもったポリエ
ステル、ポリカーボネート、エポキン樹脂、フェノール
樹脂等の合成の主原料として広範な需要が見込まれる。
また、従来のポリマーに対する改質剤としても応用範囲
は広い。
特許出願人 住友ベークライト株式会社松川公洋 弁上 弘 福  1) 明 徳 長谷用 喜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ハロゲン化フェノール化合物のフェノール性水酸
    基をビニルエーテル化合物又はピラン化合物で保護し、
    これに金属マグネシウムを反応させてグリニヤール試薬
    とし、これとジクロロシラン化合物とをアミン化合物の
    存在下で反応してシラノール化合物を得、しかる後酸性
    下で縮合させることを特徴とする1,3−ビス(ヒドロ
    キシフェニル)ジシロキサン誘導体の製造法。
JP26933688A 1988-10-27 1988-10-27 1,3−ビス(ヒドロキシフェニル)ジシロキサン誘導体の製造法 Pending JPH02117682A (ja)

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JP2017520663A (ja) * 2014-07-03 2017-07-27 モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ インコーポレイテッド エステル官能性ポリシロキサンおよびそれから作られるコポリマー

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