JPH02111542A - ポリオレフィン成形品と極性を有する異種材料との複合品 - Google Patents

ポリオレフィン成形品と極性を有する異種材料との複合品

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JPH02111542A
JPH02111542A JP26486788A JP26486788A JPH02111542A JP H02111542 A JPH02111542 A JP H02111542A JP 26486788 A JP26486788 A JP 26486788A JP 26486788 A JP26486788 A JP 26486788A JP H02111542 A JPH02111542 A JP H02111542A
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polyolefin molded
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polyolefin
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Kaneyuki Takagi
高木 謙行
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリオレフィン成形品と極性を有する異種材
料とが、ポリオレフィン成形品の面に前処理もしくはプ
ライマの塗布のいずれも行わず、新規な接着層を介して
接着された複合品に関するもので、ポリオレフィン特に
ポリプロピレンが多量に使用され、且つ、単味でなく金
属等の他の材料と組み合わせ使用されている自動車、家
庭電気製品、音響機器などに適用される。また、耐食材
あるいは軽量構造材として使用されるポリオレフインと
鋼板・アルミ板等の金属板との積層材に適用できる。
〔従来の技術〕
ポリオレフィンは無極性で、且つ溶剤にも溶解し難く、
接着が困難である。ポリオレフィンを相互にプライマー
を使用せずに接着する接着剤は種々市販されているが、
鉄・アルミニウム等の金属、ガラス、セラミンクス、そ
の他種性を有する異種材料との接着には有効でない。
ポリオレフィンと前記極性を有する異種材料との接着の
ためには、ポリオレフィン成形品の被着面を、コロナ放
電、火焔、プラズマ等による表面処理、あるいはクロム
酸と硫酸の混液による表面処理により表面を改質した後
、市販のエポキシ接着剤、シアノアクリレート系接着剤
等を使用する方法、ポリオレフィンとタルク、木粉等の
充填材および/あるいはエラストマーの添加によって改
質された改質ポリオレフィンを用いた成形品にブライマ
ーを塗布した後、市販接着剤を適用する方法が行われて
きた。最近は専用プライマーおよび専用接着剤を組み合
わせ使用し、非改質ポリオレフィンでも高度の接着強度
が得られる瞬間接着剤が市販されるようになったが高価
である。
〔発明が解決しようとする課題〕
前処理による表面改質においては、コロナ放電処理は形
状の制約、プラズマ処理は大きさの制約、装置が高価な
こと、また火焔処理は火気の使用による危険性とそれぞ
れ問題点を有する外に、被処理面に異物が接触した場合
活性が失われるので、被処理物の取り扱いが困難である
という共通の問題点がある。
化学的前処理では、公害源となる薬品の使用、および特
殊な処理槽を必要とする。ポリオレフィン用の特殊接着
剤は高価なこと、そしてブライマー塗布工程を必要とす
る等作業コスト面からの制約がある。
以上のように極性を有する異種材料とプラスチックとの
接着を行う場合、プラスチックとしてポリオレフィンを
使用することは、樹脂の単価は安くても有利であるとは
言えない。
従って、物性上ポリオレフィンを必要とする場合以外は
、プラスチックと異種材料の接着にポリオレフィンは使
用されていない。
〔課題を解決するための手段〕
本発・明者は、上記課題の解決手段として、さきに接着
剤原料として一般的で安価な材料を使用し、前処理なし
でポリプロピレンと異種材料との接着可能な特願昭61
−242840号の接着剤および接着方法を発明し、さ
らに特願昭62−313903号および開開63−91
119号の発明をなした。
すなわち、特願昭61−242840号の発明は低塩素
化ポリプロピレンがポリプロピレンに対し接着性を示し
、高塩素化ポリオレフィン及び塩化ゴムが、鉄・アルミ
ニウム等の極性を有する異種材料に対し接着性を示し、
クロロプレンを基材として低塩素化ポリプロピレンと高
塩素化ポリオレフィンおよび/または塩化ゴムを添加し
た配合物は、ポリプロピレンと前記異種材料との両者を
接着するばかりでなく、その接着強さは、それぞれの材
料の相互の接着の場合に示す接着強さより高いこと、さ
らに加熱乾燥する際は、常温で乾燥する場合にくらべ接
着強さが著しく増大することを見出したものである。
特願昭62−313903号の発明は、高塩素化物を、
金属に対し接着性を示し、且つクロロプレンに相溶する
フェノール樹脂に置換できることを見出したものであり
、特願昭63−91119号の発明は、特願昭61−2
42840号の発明をさらに簡略化し得ること、すなわ
ち、ポリプロピレンの低塩素化物を使用せず高塩素化物
のみで、接着強さは若干低下するが実用に供し得る接着
強さを示すことを見出したものである。
これらの発明の接着剤組成物がポリオレフィンと金属と
の接着に適用された場合に高い接着強度が得られる理由
として、塩素原子の金属面側への配向が考えられる。こ
の配向の結果、接着剤の金属面側は塩素原子密度が高く
なり、反対のポリオレフィン面側はより無極性となり、
ポリオレフィンとの親和性を増すためと考えられる。
前記これらの発明はクロロブレンを基材とした溶剤型の
接着剤組成物によるものであるが、作業環境および作業
性の点で、溶剤型よりホットメルト型接着剤のニーズが
高いので、本発明者は、前記接着機構の推論をホットメ
ルト型接着剤に適用することを試みた。すなわちクロロ
ブレンの代わりに、ホットメルト型接着剤で使用される
各種熱可塑性エラストマーとタッキファイア(ロジン、
フェノール樹脂その他の粘着性付与剤)から成る組成物
に適用、種々検討の結果、塩素化ポリオレフィン、タッ
キファイア−およびエラストマーとの特殊な組み合わせ
において前述の配向と考えられる効果が認められ、高い
接着強度が得られることを見出し、本発明を完成した。
本発明者はホットメルト型接着剤用エラストマーとして
しばしば用いられるスチレン系各種エラストマーについ
て、塩素化ポリオレフィン類および各種のタッキファイ
ヤとの組み合わせを、トルエン溶液を使用して詳細に検
討、エラストマーとしてSBS系エラストマー、中でも
SBSの水添品であるSEBSが最も好ましく、また、
SEBSと組み合わせるタッキファイヤとして、脂環族
炭化水素樹脂、テルペン系樹脂が優れ、中でも、水添テ
ルペン樹脂が著しく優れていることを見出した。高塩素
化ポリオレフィンは相溶性不良で、クロロブレンに配合
した時のような効果は認められず、低塩素化物が好まし
いことを見出した。
すなわち、本発明は少なくとも下記A、B、Cの成分の
組み合わせから成る組成の接着層A:塩素含有量が35
重量%以下の塩素化ポリプロピレン B : SBSおよびSEBSのいずれか一種もしくは
2種以上の混合物 C:テルペン系樹脂および脂環族炭化水素樹脂から成る
群より選ばれた1種もしくは2種以上の混合物 を介して接着されていることを特徴とするポリオレフィ
ン成形品と極性を有する異種材料との複合品を要旨とす
る。
上記各成分の組み合わせにおいて好ましい組み合わせは Aが塩素含有量20〜30重量%の塩素化ポリプロピレ
ン、BがSEBS、Cが水添テルペン樹脂 であり、上記各成分の好ましい配合比は、A/(A+B
+C)が1〜90重景%、B/(B+C)が10〜90
重量%であること要旨とする。
〔作用) 非改質ポリオレフィンと極性を有する異種材料とを接着
するには、従来の理論では、いずれかのポリオレフィン
側の被着面に、脱脂処理以外に、何らかの物理化学的前
処理または特殊ブライマー塗布等の処置が必要とされる
が、本発明の組成物を接着層とする場合、脱脂処理以外
の処置を必要としない。すなわちこの組成物のトルエン
等の芳香族溶剤溶液、もしくは塩素化炭化水素系溶剤溶
液を、脱脂された被着面に塗布乾燥後、被着面を重ね合
わせ固定して加熱溶融するか、本発明の組成物の各成分
を混合、溶融混練して得られる組成物をそのまま被着面
に塗布、または−旦フィルム状に成形し、該フィルムを
被着面間にサンドインチ状に挟んで加熱溶融する等の接
着操作によって強固な接着強さが得られ、好ましい配合
組成では、はく離せず材料破断する引っ張りせん断強さ
、また、180度はく離試験では10kg/25mm以
上のはく離強さを示す。
以下更に詳細に説明する。
本発明を通用するポリオレフィンとは、ポリプロピレン
ホモポリマー、プロピレンとエチレンもしくは他のα−
オレフィンとのコポリマー、密度0.95以上の高密度
ポリエチレンホモポリマーまたはエチレンとα−オレフ
ィンとのコポリマーで、また、これらに有機または無機
質の充填材が添加された複合材料も含まれる。極性を有
する異種材料とは、鉄・アルミ等の金属、ガラス・陶磁
器等のセラミックス、水酸基・アミノ基またはアミド結
合を有し、接着するための加熱に耐えられる天然材料お
よび合成樹脂である。
接着層の成分として塩素化ポリプロピレンはその温源含
有量が35重量%以下と規定されているのは、35%重
量以上の場合、本発明のBおよびC成分を基体とする樹
脂においては、基体樹脂自身が示す接着強さを低下させ
、接着強さの改善効果を示すのは、塩素台を量が35重
量%以下、特に好ましい範囲は20〜30重量%である
また塩素化ポリプロピレンの好ましい配合IA/ (A
+B+C)は1〜90重量%で、90%以上の場合は、
引っ張りせん断強さの改善効果はあるが180度はく離
強さが不良となる。
本発明のB成分である熱可塑性エラストマーのSBSお
よびSBSの水添品であるSEBSは接着層に対し粘弾
性を付与し、その結果として、はく離強さが発現するも
のと考えられる。熱可塑性エラストマー無添加品のはく
離強さは掘めて低い。
なお、SEBSはこれ自体ポリオレフィンに対し若干の
接着性を示し、本発明のC成分との組み合わせにおいて
SEBSは著しく接着性を増す。
C成分として挙げられているテルペン系樹脂とはチルヘ
ン樹脂、水添テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂お
よびテルペン・ビスフェノール樹脂であり、B成分のS
EBSとの組み合わせにおいて最も好ましいのは水添テ
ルペン樹脂である。
C成分の配合量B/ (B+C)を増すと引っ張りせん
断強さを増すが、90%以上の場合180度はく離強さ
は著しく低下する。
なお接着層の組成において、製造時、加工時および接着
複合品の使用時の熱劣化防止のため、酸化防止剤の添加
、作業性改善のためワックス類を添加しても差支えない
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明の複合品は、ポリオレフィン
成形品と、金属・ガラス等の極性を有するポリオレフィ
ンとは全く異質な材料との、前処理およびプライマー塗
布のいずれも行わずに接着するという従来至難とされて
いた接着がなされたものである。しかも使用する材料は
入手困難な特殊品でなく、市販の容易に入手し得る材料
であり、その上、この接着は溶剤揮発のないホノ)メル
ト型で実施できるので、作業環境改善を考慮した設備の
必要がなく、どこででも容易に実施できる。
以上の理由により、ポリオレフィン成形品と、金属・ガ
ラス等極性を有する異種材料との組み合わせ使用が容易
となり、この組み合わせ使用の適用範囲が拡大され、工
業的に極め、て有益である。
〔実施例〕
接着試料の作製 (])接着層形成法 実施例結果各表記載の接着層組成を非運発性成分とする
トルエン溶液(非揮発性成分含有量25重量%)を次の
要領で調製した。すなわちA成分である低塩素化ポリプ
ロピレン(溶液)を秤取し、所定量のトルエンを加えて
希釈し、次いで前記C成分を添加し、完全に溶解させた
後、前記B成分を加え、24時間以上室温放置した後、
十分撹拌し、更に24時間以上室温放置する。得られた
溶液を脱脂された試験片の被着部に塗布し、常温で乾燥
後、被着部を重ね合わせ、被着部の樹脂側裏面にガラス
片を当てて、クリップで固定する。これを特に記載のな
い限り、150°C15分間、熱衝撃試験装置の高温槽
内で加熱し、樹脂を溶融して接着層を形成した。なお、
樹脂溶液が2層に分離している場合は、十分に撹拌して
、撹拌直後に塗布した0表の使用材料は次の通りである
A 注1=山陽国策パルプ株式会社製 スーパークロン822 (塩素含有量24.5χ) 注2=山陽国策パルプ株式会社製 スーパークロン803MW (塩素含有量29.5%) 注3二山陽国策パルプ株式会社製 スーパークロン773H (塩素含有量32χ) B 注1:旭化成株式会社製 タフチックH 注2:旭化成株式会社製 ツルプレンT414 C注に安原油脂工業株式会社製 YSレジンTO85 注2二安原油脂工業株式会社製 クリアロンM 注3−安原油脂工業株式会社製 YSポリスタター 性4=安原油脂工業株式会社製 YSポリスター#2000 注5:荒川化学工業株式会社製 アルコンM115 (2)試験片の材質・寸法 試験片の内容を下記第1表に示す。
(3)接着試料の作製 前記(2)記載の試験片を使用し、ポリオレフィン試験
片は被着部をイソプロピルアルコール、他の試験片はト
ルエンを使用して脱脂したのち、引っ張りせん断試験用
接着試料はJIS  K−6850(接着剤の引っ張り
甘ん断強さ試験方法)に準し、はく離試験用接着試料は
JIS  K−6854(接着剤のはく離強さ試験方法
)に準じ、試験片の被着部に、前記(1)記載の方法で
接着層を形成させて作製した。
〔試験条件〕
前記方法で作製した接着試料は、それぞれJIS  K
−6850<引っ張り速度50閣/分)およびJTS 
 K−6854(引っ張り速度200m/分)の条件で
引っ張り試験を行った。
〔試験結果〕
1、A、B、C各成分の各種材料を組み合わせ、下記の
条件で接着試験を行った結果を下記第2表に示す。
配合比: A/ CA十B+C)  30% ;B/ 
(B+C)   33% 被着材:ポリプロピレンブロックコボリマーとステンレ
ス鋼SO3430M 2、A成分を塩素含有1t24.5%の塩素化ポリプロ
ピレン、B成分をSEBS、C成分を水添テルペン樹脂
とし、被着材にボリプロピレンブロノクポリマーとステ
ンレスmsUs430Mを使用して、前記各成分の配合
比を変えて試験した結果を下記第3表に示す。
3、接着層成分を前記2と同様とし、被着材のポリオレ
フィンの材質にポリプロピレンランダムコポリマーを使
用して、各成分の配合比を変えて180度はく離試験を
行った結果を下記第4表に示す。
4、各種被着材について、接着層の成分A、BおよびC
は前記2と同様とし、その配合比をA30%、B/ (
B+C)を33%とした接着層を介して接着した試験結
果を下記第5表に示す。
第4表

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも下記A、B、Cの成分の組み合わせか
    ら成る組成の接着層を介して接着されていることを特徴
    とするポリオレフィン成形品と極性を有する異種材料と
    の複合品。 A:塩素含有量が35重量%以下の塩素化ポリプロピレ
    ン B:スチレン、ブタジエン、スチレンブロックコポリマ
    ー(以後SBSと略称)およびス チレン、エチレン、ブチレン、スチレンブ ロックコポリマー(以後SEBSと略称) のいずれか一種もしくは2種以上の混合物 C:テルペン系樹脂および脂環族炭化水素樹脂から成る
    群より選ばれた1種もしくは2種 以上の混合物
  2. (2)Aが塩素含有量20〜30重量%の塩素化ポリプ
    ロピレン、BがSEBS、Cが水添テルペン樹脂である
    ことを特徴とする請求項第1項記載のポリオレフィン成
    形品と極性を有する異種材料との複合品。
  3. (3)A/(A+B+C)が1〜90重量%、B/(B
    +C)が10〜90重量%であることを特徴とする請求
    項第1項または第2項記載のポリオレフィン成形品と、
    極性を有する異種材料との複合品。
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