JPH02105123A - 電磁駆動シャッタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の利用分野） 本発明は、コンパクトカメラ等に配置される、電磁石と
永久磁石の磁気作用によりシャッタの開閉を行なう電磁
駆動シャッタの改良に関するものである。

（発明の背景） 従来のこの種の装置として、回動するロータであるとこ
ろの永久磁石にシャッタ羽根を駆動するための駆動レバ
ーを固着し、前記永久磁石の外周側の一部に配設された
電磁石との磁気作用による該永久磁石の回転に伴ない、
前記駆動レバーの先端部に回動可能に取り付けられたシ
ャッタ羽根を開閉するような構造となるものが提案され
ている（特開昭６３−３６２２９号公報）。

しかしながら、該提案装置においては以下のような問題
点を有していた。

１）永久磁石にシャッタ羽根を駆動するための駆動レバ
ーを固着し、該レバーの先端部でシャッタ羽根の駆動を
行う構成となっているため、前記レバーの収納スペース
が必要となり、ユニットが大型化してしまう。

２）永久磁石の半径と該永久磁石の回動中心からシャッ
タ羽根駆動部までの腕の長さの比により、該永久磁石の
回転量は少なくなる反面、駆動力はそのぶん強くする必
要があり、永久磁石及び電磁石の大型化が必要となるた
め、スペース効率の低減、コストアップを招いてしまう
。

３）永久磁石による駆動が直接にシャッタ羽根に伝えら
れるため、シャッタ羽根開閉速度が外部温度変化や、電
池の消耗などによる電源電流の変動に依存し、露出精度
に誤差が生じてしまう。

４）シャッタ羽根開き時に、前記駆動レバーと該レバー
に植設された被駆動ビン（シャッタ羽根な回動可能に保
持したビン）との接触面が変化することによる摩擦の為
、エネルギ消耗を生じ、それを補うために永久磁石及び
電磁石の大型化、消費電力の増大化を招く。

（発明の目的） 本発明の目的は、上述した問題点を解決し、永久磁石及
びヨークの小型化を達成することによる装置のコンパク
ト化並びに消費電力の低減化を実現することのできる電
磁駆動シャッタを提供することである。

（発明の特徴） 上記目的を達成するために、本発明は、永久磁石ロータ
の下部に、該永久磁石ロータと同軸で回転するように配
置され、シャッタ閉じ位置においては、永久磁石ロータ
による非給電のヨーク吸引により成す、永久磁石の着磁
方向とヨーク対向軸とをある角度をもって係止し、シャ
ッタ開き状態においては、回動した永久磁石の着磁方向
と前記ヨーク対向軸との成す角を９０”を越えないよう
に、前記永久磁石ロータの作動角及び初期位置を設定す
るセクタリングと、該セクタリングの回動に連動して開
閉動作するシャッタ羽根と、前記セクタリングをシャッ
タ開き方向に付勢する羽根開きばねと、前記永久磁石を
初期位置方向へ付勢する羽根開じばねとを設け、以て、
シャッタ羽根駆動用のセクタリングと永久磁石ロータを
同軸に設けることによりスペースの効率化を図る共に、
永久磁石ロータの出力を約ｌ：１の出力比で前記セクタ
リングの羽根駆動部に伝えることによって伝達効率を上
げ、さらにシャッタ開き動作は羽根開きばねにより、シ
ャッタ閉じ動作は羽根開じばねと羽根開きばねの差動力
及び永久磁石ロータによるヨークの吸引力によりそれぞ
れ行なうようにしたことを特徴とする。

（発明の実施例） 第１図は本発明の一実施例を示す電磁駆動シャッタの分
解斜視図である。

第１図において、ｌはプラスチックマグネット等により
一体成形された永久磁石ロータ（以下実施例においては
永久磁石と記す）であり、軸１ａはマグネットカバー２
の軸受は部２ａにより、また他端の軸１ｂは地板３の軸
受は部３ａにそれぞれ回動自在に軸支される。この永久
磁石１には突出ビン１ｃが一体成形されており、該突出
ビンｌｃは前記マグネットカバー２の壁２ｂ、２ｃによ
りその回転量が規制されると共にマグネットカバー２に
取り付けられた羽根開じばね４により図中反時計方向に
回転付勢される。

５は、その穴部５ａが前記永久磁石１の軸１ｄにより回
動自在に軸支され、前記永久磁石ｌと同軸で回転するシ
ャッタ羽根駆動用のセクタリングである。

６〜１０はその組み付けにより磁気回路を形成するヨー
クであり、ヨーク６及び７にはコイル６ａ、７ａが巻か
れている。

１１及び１２はフィルムへの露光量を規制するシャッタ
羽根であり、それぞれの回転中心となる穴１１ｂ、１２
ｂは前記地板３の図中下面に配設された図示しない係合
ビンにより回転自在に保持されている。１３は、シャッ
タ羽根１１．１２を前記地板３との間に保持するための
羽根押さえである。

前記セクタリング５には第１図中下方に伸びる突出ビン
５ｂが有り、該ビン５ｂは組付は時、地板３の開口部３
ｂを貫通し前記シャッタ羽根１１及び１２の被駆動穴１
１ａ、１２ａに係合する。

さらに該ビン５ｂは前記羽根押さえ１３の立ち曲げ部１
３ａ、１３ｂに取り付けられた羽根開きばね１４の一方
の腕１４ａと当接することで該セクタリング５を図中時
計方向へ回転付勢している。

第２図はシャッタ羽根が閉じきった状態を示す要部平面
図である。

次にシャッタ作動について説明する。

永久磁石１は突出ビンＩＣに係合した羽根開じばね４に
付勢されており、該ビンＩＣは前記マグネットカバー２
の壁２ｂに当接している。このとき永久磁石１の磁極の
向き■は前記ヨーク８と６の対向軸■と略３０”の角度
を成している。このため永久磁石１は磁極の方向■をヨ
ーク対向軸■に一致させようとする図中反時計方向の回
転力を発生し、前述羽根開じばね４による力と協同して
、より安定的に永久磁石１を第２図の位置に停止させる
ことができる。

前述セクタリング５には羽根開きばね１４がその突出ビ
ン５ｂに作用し該セクタリング５を第２図中時計方向（
つまり羽根開き方向）に付勢している。しかしこの時セ
クタリング５の２つの突起５ｃ、５ｄが永久磁石１の下
方突起１ｅ、ｉｆに係合し、該セクタリング５の時計方
向への回転を阻止している。ここで、前述羽根開じばね
４による永久磁石１の反時計方向回転力が、羽根開きば
ね１４によるセクタリング５の時計方向回転力よりも大
きくなるように、前記バネ４及び１４のバネ力が設定さ
れている為、永久磁石１及びセクタリング５は第２図に
示す位置で安定状態を保っている。

次に、第１図に示すコイル６ａ及び７ａに通電が行われ
、ヨーク６の永久磁石対向面にＮ極、ヨーク８の永久磁
石対向面にＳ極が誘起されると、永久磁石１はヨークに
誘起された同極同士が反発し合い、前記羽根開じばね４
の付勢力に抗し第２図中時計方向へ回転する。こうして
永久磁石ｌは、その突出ビン１ｃがマグネットカバー２
の壁２ｃに当接するまで時計方向回転を続ける。

以上の動作が終った際の状態を示したのが第３図である
。このときセクタリング５は前述永久磁石ｌによる回転
の規制が解除されるため、羽根開きバネ１４による時計
方向回転付勢力によりシャッタ羽根１１．１２を開きな
がら回転を起こすが、前述永久磁石１の回転に方が早く
回転するように設定しである為、永久磁石１が回転し終
えた状態においても、セクタリング５はまだ第３図に示
す初期状態か、まだ僅かに回転を始めたばかりの位置に
ある。

その後、セクタリング５は時計方向への回転を続はシャ
ッタ羽根１１．１２を開いてゆくが、このときシャッタ
羽根１１に設けられた穴１１ｃの位置が図示しないフォ
トインタラプタなどにより読み取られており、適正開口
までくると前記コイル６ａ、７ａへの通電が解除される
０通電が解除されるとヨーク６及び８の永久磁石対向面
に誘起されていた磁極が消滅する。そうすると永久磁石
１には前述のようにその磁極の向き■をヨーク６及び８
の対向軸■に一致させようとする反時計方向の回転力が
発生すると共に、この力に協同して前記羽根開じばね４
による反時計方向への回転力が与えられる為、永久磁石
１は前述コイル６ａ。

７ａへの通電が切られると直ちに第２図に示す初期位置
まで戻ろうとする。

以上のようにして永久磁石１が初期位置まで戻る過程に
おいて、途中まで回転していたセクタリング５（つまり
適正露光位置まで開いていたシャッタ羽根１１．１２）
は、永久磁石１の突起ｌｅ、ｉｆが該セクタリング５の
突起５ｃ、５ｄに係合してからは一体となって回転し、
初期位置まで戻りシャッタ羽根１１．１２の閉成を行う
。

以上のようにして、本実施例における電磁駆動シャッタ
は一連の露光動作を完了する。

第４図はシャッタ羽根１１．１２が開き切った状態を示
す要部平面図である。

ここで永久磁石１の磁極の向き■と永久磁石対向軸■と
の成す角度は略７０”に設定しである。

この角度が９０°を越えてしまうと、前記コイル６ａ、
７ａへの通電を切った時、該永久磁石ｌは第４図中で時
計方向回転をさらに続けようとする力が働く、これは、
前述の成す角度が９０”を越えると永久磁石１のＮ極が
ヨーク８へ、Ｓ極がヨーク６へ近づこうとする力を発生
するためである。このように磁極とヨークの成す角が９
０’を越えた時には、コイル６ａ、７ａへの通電を切っ
て閉じ動作を行わせる際、前記の成す角９０’を臨界点
として、それ以上の角度域では羽根閉じばね４の付勢力
に対して反発する方向の力を発生するため、該バネ４の
付勢力を大きく設定しておく必要がある。

この結果羽根開き動作を行わせる為、コイル６ａ、７ａ
に流す電流を大きくする必要があり、装置が大型化して
しまい、無駄なエネルギーを消耗してしまう。また、こ
のように磁極の向きとヨーク対向軸との成す角が９０″
を越えた範囲において前記コイル６ａ、７ａへの通電を
切った時、羽根閉じばね４による付勢力と永久磁石ｌの
ヨークに対する吸引力を協働させる方法としては、コイ
ル６ａ、７ａへの逆通電が考えられるが、電気回路の複
雑化、大型化、コストアップという問題を招いてしまう
。

以上のような観点から、コイル６ａ、７ａへの通電を切
るだけで、永久磁石１のヨーク６．８に対する吸引力と
羽根閉じばね４の付勢力が協働し、すみやかにシャッタ
羽根１１．１２の閉じ動作が行なわれるように、永久磁
石ｌの磁極の向き■とヨーク対向軸■との成す角が最大
でも略７０’になるように設定されている。

第５図は前述実施例におけるカメラの主要部の電気ブロ
ック図、第６図はその制御シーケンスを示すフローチャ
ートであり、これらについての詳細は本発明とは直接関
係ないので省略する。

本実施例のような構成としたことで、 ｌ）シャッタ羽根開き動作に際してはコイル６ａ、７ａ
への通電を行い、閉じ動作においては前記コイルへの通
電を切るだけで、永久磁石ｌとヨーク６．７の吸引力と
羽根閉じばね４の付勢力が協働するため、電源電流に依
存しない迅速かつ安定的な羽根閉じ動作を行わせること
が可能となり、この結実装置の小型化、低コスト化が実
現可能となる。

２）シャッタ羽根開き動作においては永久磁石１と同軸
で回転するセクタリング５に羽根開きばね１４を作用を
させたことで、永久磁石１とは独立して動作する為、電
源電流に依存することなく常に安定した羽根開き動作が
可能となる。また、シャッタ羽根駆動用のセクタリング
５を永久磁石１と同軸で回転させ用いることで、従来に
比ベスペース効率が増大し、また永久磁石ｌの出力をレ
バー迂路にｌでシャッタ羽根駆動部に伝えることができ
る為、装置の小型化、低コスト化が可能となる。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明によれば、永久磁石ロータ
の下部に、該永久磁石ロータと同軸で回転するように配
置され、シャッタ閉じ位置においては、永久磁石ロータ
による非給電のヨーク吸引により成す、永久磁石の着磁
方向とヨーク対向軸とをある角度をもって係止し、シャ
ッタ開き状態においては、回動した永久磁石の着磁方向
と前記ヨーク対向軸との成す角を９０°を越えないよう
に、前記永久磁石ロータの作動角及び初期位置を設定す
るセクタリングと、該セクタリングの回動に連動して開
閉動作するシャッタ羽根と、前記セクタリングをシャッ
タ開き方向に付勢する羽根開きばねと、前記永久磁石を
初期位置方向へ付勢する羽根閉じばねとを設け、以て、
シャッタ羽根駆動用のセクタリングと永久磁石ロータを
同軸に設けることによりスペースの効率化を図る共に、
永久磁石ロータの出力を約１：１の出力比で前記セクタ
リングの羽根駆動部に伝えることによって伝達効率を上
げ、さらにシャッタ開き動作は羽根開きばねにより、シ
ャッタ閉じ動作は羽根閉じばねと羽根開きばねの差動力
及び永久磁石ロータによるヨークの吸引力によりそれぞ
れ行なうようにしたから、永久磁石及びヨークの小型化
を達成することによる装置のコンパクト化並びに消費電
力の低減化を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の電磁駆動シャッタを示す分
解斜視図、第２図乃至第４図は同じくシャッタ作動を説
明するための要部平面図、第５図は第１図電磁駆動シャ
ッタを制御するためのブロック図、第６図はその動作を
示すフローチャートである。 １・・・・・・永久磁石ロータ、４・・・・・・羽根開
じばね、５・・・・・・セクタリング、６．７・・・・
・・ヨーク、１１゜１２・・・・・・シャッタ羽根、１
４・・・・・・羽根開きばね。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）二極に分極された永久磁石ロータと、該永久磁石
   ロータの外周側に設けられ、給電により前記永久磁石ロ
   ータと同極に磁化される一対のヨークとを備えた電磁駆
   動シャッタにおいて、前記永久磁石ロータの下部に、該
   永久磁石ロータと同軸で回転するように配置され、シャ
   ッタ閉じ位置においては、永久磁石ロータによる非給電
   のヨーク吸引により成す、永久磁石の着磁方向とヨーク
   対向軸とをある角度をもって係止し、シャッタ開き状態
   においては、回動した永久磁石の着磁方向と前記ヨーク
   対向軸との成す角を９０°を越えないように、前記永久
   磁石ロータの作動角及び初期位置を設定するセクタリン
   グと、該セクタリングの回動に連動して開閉動作するシ
   ャッタ羽根と、前記セクタリングをシャッタ開き方向に
   付勢する羽根開きばねと、前記永久磁石を初期位置方向
   へ付勢する羽根閉じばねとを設けたことを特徴とする電
   磁駆動シャッタ。