JPH0210162Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は建屋の柱に手摺りやバルコニー等を取
付けるのに用いる手摺りやバルコニー等の取付装
置に関する。

従来のこの種の手摺りやバルコニー等の取付装
置は、建屋の柱に対する取付金具の止着及び該取
付金具への手摺りやバルコニー等の取付けが、共
に柱の前面側においておこなわれるようになつて
いた。このため柱に取付金具をネジ止めしている
ネジに対して曲げ方向の力だけでなく柱からの引
き抜き方向の力も掛かるため、取付け強度をかな
り大きくしなければならず、その分装置が水型化
するという問題点があつた。

また他の従来の手摺りやバルコニー等の取付装
置として、柱を屋外から屋内へ貫通させたボルト
に取付金具を固定するものであるが、この場合小
型で強度は大きくできるものの、内壁が真壁仕上
げの場合等に屋内側へボルトの先端が突出してし
まうという不具合があつた。

本考案の目的は、上記従来の問題点及び不具合
を解消し、小型で強度が大きくとれ、取付けの際
に位置の調整が可能な手摺りやバルコニー等の取
付装置を提供することにある。

本考案に係る手摺り、バルコニー等の取付装置
は、建屋の柱に取付ける手摺り、バルコニー等の
取付装置において、上記建屋の柱に取付ける取付
金具と、該取付金具に組付けて上記手摺り、バル
コニー等の枠部材締付け、固定用のネジを固着す
るためのネジ受け部材とを備え、取付金具は、上
記柱の前面から側面に沿つて曲折する断面Ｌ字状
のもので、側面側部位に上記柱の側面にネジ止め
するための止着用の孔を有し、前面側部位に上記
ネジ受け部材を取付位置調整可能に取付けるため
の横方向に広がる長孔を有し、上記ネジ受け部材
は、上記前面側部位の裏側面に当接する座板部
と、該座板部より突出して上記長孔を貫通する円
筒状で内側に上記固定用のネジと螺合するネジを
有するネジ部とを備え、該ネジ部は上記外装壁材
の厚さに相当する突出長さを有する構成としてい
る。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。第１図は横断面図、第２図は斜視図、そし
て第３図は全体平面図である。

図示の例はバルコニー１を、建屋の屋外側で二
本の柱２，２の間に架設したもので、バルコニー
１の柱２への取付けに断面Ｌ字形の取付金具３を
用いている。

取付金具３は、柱２の前面側部位３ａにバルコ
ニー１の枠部材４を締付固定するためのネジ６を
固着するネジ受け部材５が組付けてある。このネ
ジ受け部材５は、枠部材４を屋外側から貫通させ
たネジ６を螺合させて取付金具３に固着するため
のもので、内側にネジを切つた円筒状のネジ部５
ａと円板状の座板部５ｂとを有している。このネ
ジ受け部材５を組付けるために、取付金具３の前
面側部位３ａには長孔７が設けてあり、ネジ受け
部材５はこの長孔７内で位置を変えられるように
なつている。また、ネジ部５ａは外装壁材１２の
厚さに相当する突出長さを有している。

取付金具３の柱２に対する側面側部位３ｂは、
図示のように止着部となつており、二つの孔８
ａ，８ｂが設けてある。柱２へ取付金具３を止着
するには、この孔８ａ，８ｂからネジ９を捩じ込
んで行なう。尚、この二つの孔８ａ，８ｂは一方
の孔８ｂが長孔になつており、取付金具３を柱に
取付ける際、位置調整できるようにしてある。

尚、図中１０は窓枠部材、１１は障子である。
またこの窓枠部材１０や、バルコニー１の枠部材
４その他各構成部材は、主としてアルミニウム等
の押出型材にて成形してある。

上記の如き手摺り、バルコニー等の取付装置を
用いてバルコニー１を柱２，２間に取付けるに
は、まず取付金具３を柱２の所定位置へその側面
側部位３ｂでネジ９により止着しておく。次にバ
ルコニー１の幅寸法に合わせてネジ受け部材５を
長孔７内で移動させ位置決めし、バルコニー１の
枠部材４を介在させてネジ６をネジ部５ａ内に捩
じ込む。このとき、ネジ部５ａの突出長さが外装
壁材１２の厚さに相当するので、ネジ部５ａの先
端は外装壁材１２の表面と面一になる。従つて、
ネジ締めを強く行なつても枠部材４によつて外装
壁材１２がつぶれることはない。尚、枠部材４の
厚みによつて、ネジ６の捩じ込み量が変化するた
め、ネジ６の長さは予め所要のものを選定してお
く。ネジ６を締め込んでゆくと、取付金具３の前
面側部位３ａとバルコニー１の枠部材４とは、ネ
ジ受け部材５の座板部５ｂとネジ６のネジ頭とに
よつて締付けられ、バルコニー１の取付けが完了
する。

尚、図示の例ではバルコニー１を取付ける場合
についてのみ説明しているが、手摺りやその他窓
外に取付けるものであれば、種々のものに適用で
きる。

本考案に係る手摺り、バルコニー等の取付装置
は、以上説明してきた如きものなので、バルコニ
ーの幅寸法が変化してもネジ受け部材の位置調整
によつて対処でき、取付金具が柱の側面に止着で
きるようになり、小型で且つ強度を向上させた装
置とすることができる。

また、ネジ受け部材のネジ部を内側にネジを有
する円筒状にし、且つ突出長さを外装壁材の厚さ
に相応させたので、ネジを強く締めても外装壁材
が破壊されることがないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す横断面図、
第２図は斜視図、第３図は全体平面図である。 １……バルコニー、２……柱、３……取付金
具、３ａ……前面側部位、３ｂ……側面側部位、
５……ネジ受け部材、６……ネジ、７……長孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 建屋の柱に取付ける下記要件を備えることを特
   徴とする手摺り、バルコニー等の取付装置。 (イ) 上記建屋の柱に取付ける取付金具と、該取付
   金具に組付けて上記手摺り、バルコニー等の枠
   部材締付け、固定用のネジを固着するためのネ
   ジ受け部材とを備える。 (ロ) 取付金具は、上記柱の前面から側面に沿つて
   曲折する断面Ｌ字状のもので、側面側部位に上
   記柱の側面にネジ止めするための止着用の孔を
   有し、前面側部位に上記ネジ受け部材を取付位
   置調整可能に取付けるための横方向に広がる長
   孔を有する。 (ハ) 上記ネジ受け部材は、上記前面側部位の裏側
   面に当接する座板部と、該座板部より突出して
   上記長孔を貫通する円筒状で内側に上記固定用
   のネジと螺合するネジを有するネジ部とを備
   え、該ネジ部は上記外装壁材の厚さに相当する
   突出長さを有する。