JPH0197310A - 耐火電線 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は耐火電線特に各種消防設備の起動装置及びモ
ーター、自動火災報知設備の受信機、誘導灯非常口指示
表示灯への回路配線などｔこ使用される耐火電線に係る
ものである。

近時建築物の高層化に伴ない、火災対策が重視され、た
とえ火災時の高熱雰囲気下に於ても、所定の装置に安定
した状態で電力を供給し得る耐火電線が開発された。

その構造は導体の外部に耐火層とゴム又はプラスチック
絶縁層を順次設けたものであるが、その耐火層は鱗片状
マイカを抄造してマイカテープとし、これを軟質又は硬
質のガラスクロスの上に接着剤で固定したマイカ・ガラ
ステープを導体上に巻き付け或は縦添えして形成したも
のがあるが、マイカ鱗片は非常に薄く細かいものを使用
する関係上、燃焼雰囲気下では耐火層が粉状になって、
脆くなり導体から剥離し易い欠点があった。

このため硬質又は軟質の集成マイカを抄造した約１００
μ厚のマイカ箔と約３０μ厚のガラスクロスとをシリコ
ンワニス系接着剤で貼り合わせたものを耐火層としてマ
イカ面を内側即ち導体側に向けて巻いたものがあり、実
績も多く信頼性もかなり高いがコスト高である難点があ
った。

又、更に最近では厚さ約］００μの軟質の集成マイカ箔
に延伸ポリエチレンフィルム、延伸ポリエステルフィル
ムの如き延伸プラスチックフィルムをシリコンワニス系
接着剤で貼り合わせたものを耐火層としてマイカ面を導
体側に向けて巻いたものが提案されているが、耐火試験
時にマイカが剥がれてしまい、そのため前記したマイカ
・ガラスクロスを使用した場合に２枚でよかったものが
、マイカ・延伸プラスチック貼合せテープでは３校巻か
なければ耐火層として充分でないことが判り、素材的に
は廉価となるものの材料の使用量からは逆にコスト高と
なるという実情にある。

又、更にこのような耐火電線のシースとしては、当然耐
火性のものが好ましいが、公知のハロゲン系シース例え
ば塩化ビニル樹脂シースの如き場合には、塩素化パラフ
ィン等と三酸化アンチモンを併用して高い難燃化を実現
できるが、燃焼時に多量のハロゲンガスと煙を発生する
ので、人体に対し極めて有害であるばかりでなく、周辺
の機器部を腐食し易いため、難燃性のポリオレフィン樹
脂の方がハロゲンガスを発生せず好ましいものと 令されている。

その対策としてポリオレフィン系樹脂に多量の水酸化ア
ルミニウムの如き水和金属酸化物を配合した組成物を耐
火電線のシースとして用いることが提案されているが、
何分にも機械的性質と電気的性質の低下が著るしく、押
出加工性も悪く実用に供し得るものではなかった。

本発明は上述のような実情から、耐火層を改良するとと
もにシースをも併せて改良し、耐火電線としての綜合的
特性の優れた電線を提供することを目的とするものであ
る。

以下本発明について詳述すれば、耐火層の構成を、平行
に配列したガラス繊維の幅方法を熱可塑性樹脂の糸状物
で結合したガラス繊維テープにシリコン系接着剤でマイ
カ箔を貼着したマイカ・ガラステープをマイカ箔を内側
にして導体外部に巻き付け又は縦添え被覆した構造で、
この上にゴム又はプラスデック絶縁層が設けられて耐火
線心を構成している。

この耐火線心の必要条数の外部のシー又は、ポリオレフ
ィン系樹脂２５〜５０重量部と、エチレン・酢酸ビニル
共重合体７５〜５０重量部とからなる樹脂組成物１００
重量部に対し、無機金属化合物の水和物５０〜８５重量
部及びリン酸系難燃る。

以下図面を参照しつ＼更に詳しく説明する。

第１図はこの発明の一例を示す耐火電線の横断面図で導
体１上に耐火層２、プラスチック絶縁層３を被覆してな
る耐火線心１図では単心を示す）上にプラスチックシー
ス４が被覆されている。

この耐火電線の耐火層の構成材料のうちガラス繊維テー
プの構造例は、その平面図を第２図（イ）、（０１によ
り示せば、（イ）は平行に配列した複数条のガラス繊維
５の上に１条の熱可塑性樹脂の糸状物６を蛇行して置き
複数条のガラス繊維５に融着させ、幅方向を結合したガ
ラステープである。

（帽は平行に配列した複数条のガラス繊維５の上に熱可
塑性樹脂の糸状物６を一定間隔毎に置いて複数条のガラ
ス繊維に融着させ幅方向を結合したガラステープである
。これらの断面図は第２図（ハ）のようになる。

本発明はこのようなガラステープを用いて更に耐火層を
形成するラミネートテープとするものであるが、その構
造は第３図の断面図に示すように、ガラス繊維５と熱可
塑性樹脂の糸状物６からなるガラステープをシリコン系
接着剤７を介してマイカ箔テープ８に貼り付けたもの−
ｔ°′ｈ　Ｓ・なお上記に於て使用されるマイカの量は
約１００ｇ／ｒｒｆで第３図については、たて糸のガラ
ス繊維は通常の場合ＥＣ：Ｄ４５０−’７１０　１２本
／２５．４ｍｍ、よこ糸となる熱可塑性樹脂例えば、酢
酸ビニルやエチレン酢酸ビニル共重合体繊維２５本７２
５．４　ｍｍ　　が使用されているがこれに限定される
ものではない。

このような耐火テープを用いて導体上に被覆し、その上
にポリエチレンの如き絶縁層を設けた耐火線心上に（多
心の場合にはこれを撚り合せる）ポリオレフィン系樹脂
、エチレン・酢酸ビニル共重合体、無機金属化合物の水
和物及びリン酸系難燃剤を含有する難燃性組成物のシー
スを被覆して耐火電線を構成する。

なお、上記の熱可塑性樹脂の糸状物としては、エチレン
・酢酸ビニル共重合体もしくは酢酸ビニル等が、接着性
もよ（好ましい。

前述の耐火層の特徴は平行に配列されたガラス繊維を熱
可塑性樹脂の糸状物で幅方向を連結しているのでガラス
繊維のみを織ったテープのように製織工程を必要とせず
、かつ織成による厚みの増加がなく、単に熱可塑性樹脂
の糸状物を非常に粗な状態でガラス繊維の幅方向におい
て融着させることによりガラステープを形成できるので
、厚みも増加しないため耐火層を薄く構成でき、かつ耐
火層間の隙間が狭くなり耐火特性が良好で、ケーブル外
径も小さくできるものである。

又、このようなテープにポリエチレン、ポリエステル不
織布或は紙の如きバッキング材テープな併用したものは
導体上に耐火テープを巻きつける場合に作業性が向上す
る利益がある。

耐火線心の製造に際しては、例えば直径１　ｍｍの軟銅
線に耐火テープを１７５．ラップで２枚巻きその上に厚
さ０．８　ｍｍの絶縁用ポリエチレンが被覆されて耐火
線心を構成し、例えばこの線心３条をジュート介在とと
もにより合わせ、ポリプロピレンの抑え巻テープを施し
た後厚さ１．５　ｍｍに前述した配合の難燃性プラスチ
ックを押出被覆して構成する。この耐火特性は８４０°
ＣＸ３０ｍ１ｎで６０ロＶＸ３０ｍｉｎの耐電圧試験に
耐え絶縁抵抗は３．５ＭΩ１．４　ｍ　（標準は０．４
ＭΩ１．４　ｍ以上）で消火後の耐圧は１．５００　Ｖ
　／　１　ｍｉｎに耐えた。

なお、導体の直上にガラス・プラスチック複合テープ或
いはプラスチック・マイカ複合テープの巻き付け又は縦
添え被覆層（内層）を設け、その外側に前記したような
平行に配列されたガラス繊維の幅方向を熱可塑性樹脂の
糸状物で結合されたガラステープにシリコン系接着剤で
マイカ箔を貼着したマイカ・ガラステープもしくは上記
ガラステープとマイカ箔とポリエチレン、ポリエステル
不織布もしくは紙テープの如き高分子とを複合させたマ
イカ・ガラス・高分子複合テープの巻き付け又は縦添え
被覆層（外層）を設けて耐火層とし、その上にポリエチ
レンの如き絶縁層を設けた耐火線心上に前述の如き難燃
性組成物のシースを被覆してなる耐火電線では、特に耐
火層の絶縁性能の良い内層を外層が充分保護する形式の
耐火電線を提供するものである。

本発明に於て使用されている難燃性シースについて詳述
すれば、その代表的配合は下記の通りである。

例１　ポリオレフィン系樹脂２５〜５０重量部とエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体７５〜５０重量部からなる樹脂
組成物１００重量部に対し、無機金属化合物の水和物５
０〜１２０重量部及びリン酸系難燃剤１〜１［１重量部
を配合した組成物。

例２　ポリオレフィン系樹脂２５〜５０重量部とエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体７５〜５０重量部からなる樹脂
組成物１００重量部に対し、無機金属化合物の水和物５
０〜８５重量部、リン酸系難燃剤１〜５重量部及び焼成
りレー又はシリカ２〜３０重量部を配合した組成物であ
る。

こ＼にポリオレフィン系樹脂としてはポリエチレン（Ｐ
ＥＩ　、ポリプロピレン（ｐｐ）などのポリオレフィン
ホモポリマー、エチレンプロピレンゴム（ＥＰＲＩ、ア
イオノマー、エチレン・エチルアクリレートコポリマー
（ＥＥＡ）などのポリオレフィンコポリマー、ポリオレ
フィンポリマーと他のポリマーのブレンドポリマーなど
を含む、エチレン・酢酸ビニル共重合体は酢酸ビニル含
量５〜４０重量％のものが通常用いられるがこれに限定
されない。

ポリオレフィン系樹脂２５〜５０重量部に対するエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体５０〜７５重量部で、後者が５
０重量部未満及び７５重量部を越えると、後述の無機金
属酸化物の水和物を配合したときの相容性が低下し、均
一な樹脂組成物を得られない。

このポリオレフィン系樹脂とエチレン・酢酸ビニル共重
合体とからなる樹脂組成物には通常用いられる配合剤例
えば老化防止剤、加硫剤、可塑剤、酸化防止剤、滑剤、
紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤などが適当量必要に
応じて配合される。

この樹脂組成物に配合される無機金属酸化物の水和物と
リン酸系難燃剤について言及すれば下記の通りである。

無機金属化合物の水和物としては酸化アルミニウムの水
和物（Ａｌ２Ｏ，３１１２０）　、酸化マグネシウムの
水和物（Ｍｇ０．２Ｈ２０１などが用いられ、金属原子
に化学的に結合された結晶水が組成物の成形温度で安定
で、燃焼温度に達すると放出されるタイプのものである
。

又、このような水和物はステアリン酸、シラン、ボラン
、チタネートなどで表面処理して樹脂に対する親和性を
向上させたものを配合することがより好ましい。

無機金属酸化物の本和物の難燃化作用は結晶水の放出時
の吸熱作用によるもので、塩化ビニルの如く、毒性のあ
るハロゲンガスを生成せず燃焼時の発煙量が減少する効
果がある。

この無機金属酸化物の水和物の配合量は上記樹脂組成物
の樹脂分の１．００重量部に対して５０〜１２０重量部
であるが、後述のように焼成りレー又はシリカを添加す
るので５０〜８５重量部とすることができる。

そしてその配合量が５０重量部未満ては雅燃効果がなく
なり、１２０重量部を越えると樹脂組成物の成形加工性
や機械的性質が低下して好まし、くない。しかし、焼成
りレー又はシリカの添加により配合限界を８５重量部ま
で少なくすることができる。

リン酸系難燃剤には、トリクレジルポスフェート（ＴＣ
Ｐ）　、　　ｌ−リス（β−クロロエヂル）ホスフ、ｒ
−−−１−、トリス（ジクし１０プロピル）ホスフＪ、
−ト、トリス（ジブロムプロピル）ホスフｓ−トなどの
リン酸ニスデルが用いられるが分子中にハロゲン元素を
含まないＴＣＰが最も好ましい。リン酸系難燃剤は、樹
脂組成物に優れた難燃性を付Ｌ′ｊ、するばかっでなく
、組成物を可塑化させ、押出加工性などの成形加工性を
大幅に向上させる。このリン酸系難燃剤の配合量は上記
樹脂組成物中に樹脂分１００重量部に対して１〜１０重
量部で、焼成りレー又はシリカを添加するために１〜５
重量部とされる。この配合量が１重量部未満ではＮ燃効
果及び可塑化効果が充分でない。又、１０重量部を越え
ると組成物の機械的性質、電気的性質が低下するので好
ましくない。

なお、」二記配合を変成した例として、焼成りレー又は
シリカを配合することによって、無機金属酸化物の水和
物の配合量を難燃性を低下することなしに減少させるこ
とができ、これにより一層成形加工性を向」−すること
ができる。焼成りレー又はシリカの配合量は上記樹脂組
成物１００重量部に対して２〜３０重量部が好適であり
、２重量部未満では得られる樹脂組成物の難燃性が不充
分となり、３０重量部を越えると成形加工性が低下し、
更に機械的性質などの低下も著るしい。

これらの焼成りレー、シリカは無機金属酸化物の水和物
と同様にシラン、ボラン、チタネート、ステアリン酸等
で表面処理を施した後、配合することがより好ましいも
のである。

本発明の耐火電線は結局−ト記したようなＮ燃性シース
を施しであるので、火災時にも先づ燃焼しに＜＜、万一
シースが熱により分解等をする事態となってもハロゲン
ガスの如き有毒ガスの発生は全くないので１人間に与え
る悪影響或いは周囲機器の腐食の問題を発生せず、更に
絶縁部分のポリエチレン等が焼失するようになっても、
耐火層が健在で電線の機能を失うことがないので、従来
の耐火電線よりも遥かに向」ニジた諸・け能を発揮する
ものと言える。

【図面の簡単な説明】

第１図は耐火電線の基本構成例を示す横断面図、第２図
（イ）（ロ）は本発明で使用されるガラスデープの正面
図、（ハ）はそれらの断面図である。 又、第３図は本発明で耐火層を形成するのに使用される
耐火テープの構造例を示す一部拡大断面図である。 １　導体　　２．耐火層　　３．絶縁層４・シース　５
ニガラス繊維　６：熱可塑性樹脂の糸状物　７：シリコ
ン系接着剤　８：マイカ箔 特許出願人　　藤倉電線株式会社 代理人　弁理士　竹　内　　　守 第２図 （ロ）　　　　　　　　　　（イ）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）平行に配列されたガラス繊維の幅方向を熱可塑性
   樹脂の糸状物で結合したガラス繊維テープにシリコン系
   接着剤でマイカ箔を貼着したマイカ・ガラステープを、
   マイカ箔を内側にして導体外部に巻き付け又は縦添え被
   覆してなる耐火層の上にゴム又はプラスチック絶縁層を
   設けた耐火線心の外部に、￥ポリオレフィン系樹脂２５
   〜５０重量部とエチレン・酢酸ビニル共重合体７５〜５
   ０重量部とからなる樹脂組成物１００重量部に対し無機
   金属化合物の水和物５０〜８５重量部、リン酸系難燃剤
   １〜５重量部及び焼成クレー又はシリカ２〜３０重量部
   を配合した￥難燃組成物のシースを被覆してなることを
   特徴とする耐火電線。