JP3287868B2 - 耐火ケーブル - Google Patents

耐火ケーブル

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JP3287868B2
JP3287868B2 JP01847292A JP1847292A JP3287868B2 JP 3287868 B2 JP3287868 B2 JP 3287868B2 JP 01847292 A JP01847292 A JP 01847292A JP 1847292 A JP1847292 A JP 1847292A JP 3287868 B2 JP3287868 B2 JP 3287868B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐火ケーブルに関し、特
に6600Vクラスの高圧用途に好適な耐火ケーブルに
関するものであり、さらに詳しくは、耐火性を向上させ
るための層を導体直上ではなくケーブルコアの外周に施
してなるタイプの耐火ケーブルに関するものである。
【0002】
【発明の背景】一般に耐火ケーブルは、通常時の電力供
給用及び火災時に作動する消防設備へ電力を供給する電
線として使用されている。当該耐火ケーブルは、消防庁
告示第7号に規定されている条件に合格するような、燃
焼時の絶縁保持性、及び燃焼時にケーブルに荷重が付加
されても絶縁層が一定時間傷損しない耐荷重性等を具備
する必要がある。
【0003】かかる耐火ケーブルとして本出願人は、先
に実開昭59−117021号公報において、ケーブル
コア上に耐熱層としてのアスベスト層及び発泡防火層を
設けてなる耐火ケーブルを提案している。しかしながら
アスベストはその有害性から使用が規制される状況にあ
ると共に、十分な耐熱性能を具備させるにはその層厚を
厚くする必要があり、ケーブルの外径が大きくなってし
まうという不都合がある。
【0004】なお、600Vクラスの低圧用耐火ケーブ
ルは、通常導体直上に耐火層を形成してなる構成が一般
的であるが、高圧ケーブルとなると当該耐火層が電気的
な弱点部となりやすく、本来の絶縁性能が低下する懸念
があるので耐火層をケーブルコア外周に形成する必要が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、従来
のようにアスベスト層を使用することなく、優れた耐熱
性及び耐荷重性を備え、前記の規格を十分満足する特に
高圧用途に好適な耐火ケーブルを提供することを課題と
する。
【0006】本発明の高圧用の耐火ケーブルは、導体直
上に内部半導電層を備え、その上に絶縁層、外部半導電
層が順次形成された層構造を備えるケーブルコア上に、
マイカ鱗片とセルロースパルプとの混抄層と補強層とか
らなる断熱層、及び熱により発泡し炭化する発泡性防火
層を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の構成】図1は本発明の耐火ケーブル一例を示す
断面図である。図において1はケーブルコアであり、通
常の高圧ケーブルの構造、例えば導体上に内部半導電
層、絶縁層、外部半導電層、金属遮蔽層、外部シースを
順次設けてなるものがそのまま使用できる。2は断熱層
であり、図2に示すようにマイカ鱗片とセルロースパル
プとの混抄層21に有機高分子シート等からなる補強層
22を例えば接着剤23で接着したものが使用できる。
3は発泡性防火層であり、火災時の熱により発泡し炭化
する性質を有している。
【0008】上記構成において、発泡性防火層3は火災
時に発泡してその体積を増やし炭化物の多孔体を形成す
る。かかる炭化物多孔体層は、炭化物の断熱作用や多孔
体中の空気の断熱作用、体積増加による高温環境からの
ケーブルコアの保護作用によって優れた防火性を発揮す
る。また断熱層2は上記発泡性防火層3による断熱作用
に加えて当該層による断熱性によってさらに遮熱性を高
め、ケーブルコアの燃焼遅延作用をより高める目的と共
に、上記炭化物多孔体層の荷重に対する脆さを補強する
目的で設けられる。マイカ鱗片とセルロースパルプとの
混抄層と補強層とからなる断熱テープは、優れた耐熱性
を有するのは勿論のこと、セルロースの水素結合により
セルロース同士並びにセルロースとマイカ鱗片間が強固
に結合しあった構造であり、高温時においても優れた機
械的強度を有し、ケーブル燃焼時における耐荷重性を向
上させることができ、従って前記2つの目的を達成し得
る。すなわち断熱層2と発泡性防火層3との相乗作用に
より、優れた断熱性及び耐荷重性を有する耐火ケーブル
が得られるものである。
【0009】上記断熱層2の混抄層21としては、金マ
イカ、白マイカ等の各種のマイカの鱗片とセルロースパ
ルプとの混合物を通常の抄紙の場合と同様の方法で抄造
して製造したものであって良い。マイカ鱗片は、アスペ
クト比(単位平均厚さに対する平均表面積の比)が少な
くとも20、特に少なくとも50のものが好ましく、そ
の使用量はセルロースパルプ100重量部当たり20〜
1500重量部、特に200〜1400重量部程度が好
ましい。該混抄層21の厚さは20〜150μm程度が
適当である。
【0010】また補強層22としては、ガラス繊維の織
布や不織布、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエス
テル等の有機高分子のシート等が例示され、その厚さは
9〜50μm程度が適当である。さらに接着剤23とし
ては、例えばシリコーン系接着剤が例示され、その使用
量は混抄層1m2 当たり2〜100g程度が適当であ
る。なお断熱層2のケーブルコア上への形成方法は、当
該断熱テープの巻回により行うことができ、巻回方法と
しては、例えば突き合わせ巻き、ラップ巻き、或いは縦
添等が例示できる。
【0011】上記発泡性防火層3は、前記した通り火災
時に発泡してその体積を増やし炭化物の多孔体を形成す
るものであれば良い。該層3は断熱層2上に設けること
が望ましく、例えば押出し成形、テープ巻きなどにより
形成できる。該層3に使用し得る発泡性防火組成物とし
ては、例えばモノアンモニウムホスフェートまたはメラ
ニンホスフェートにジシアンジアミンまたはジもしくは
トリペンタエリスリトール及びクロロプレンまたは塩素
化ポリエチレン等のポリマーを添加したもの、或いはポ
リリン酸アンモンにメラニンまたはジもしくはトリペン
タエリスリトール及びクロロプレンまたは塩素化ポリエ
チレン等のポリマーを添加したもの、さらにリン酸化物
類、リン酸類、リン酸塩類、リン酸エステル類、ボリリ
ン酸アミド等の有機リン酸化合物類などが挙げられる。
【0012】さらに、発泡性防火組成物としてより好ま
しいものとして、エチレン−酢酸ビニル共重合成分と塩
化ビニル成分とを含むベースポリマーと、該ポリマー1
00重量部当たり5〜70重量部の有機発泡剤と、亜鉛
量に換算して3〜50重量部の亜鉛または亜鉛化合物と
からなるものが例示できる。
【0013】上記組成物において、ベースポリマーとし
ては、エチレン−酢酸ビニル共重合体と塩化ビニルとの
グラフトマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体とポリ塩
化ビニル及び前記グラフトマーとの混合物などが用いら
れる。ベースポリマー中の酢酸ビニル成分の含有量は2
0〜50重量%程度が好ましく、一方塩化ビニル成分の
含有量は40〜70重量%程度が好ましい。有機発泡剤
としては、100〜400℃の温度で分解してチッソガ
ス、一酸化炭素、炭酸ガス等を放出して有機高分子類を
発泡させ得るものが用いられる。例えばメラニン、アミ
ノ酢酸、トリメチロールメラニン、尿素ホルムアルデヒ
ド、ヘキサメチロールメラニン、メラニン樹脂、グアニ
ジンなどの有機アミン類、ジシアンジアミド、ブチルウ
レア、ポリアミド樹脂などの有機アミド類、p−トルエ
ンスルホニルセミカルバジドなどのスルホニルカルバジ
ド類等を例示することができる。亜鉛または亜鉛化合物
としては、亜鉛粉末、硼酸亜鉛化合物類、モリブデン・
亜鉛化合物類などがあげられる。
【0014】発泡性防火層3の厚さは1〜7mm、特に2
〜5mm程度とすることが好ましく、7mmよりも厚くした
ときはケーブル外径がいたずらに大きくなって取扱い性
が悪くなり、2mmよりも薄くすると緻密で均一な発泡炭
化層が形成しにくくなる。発泡性防火層3は発泡すると
一般にその体積が5〜30倍程度となる。
【0015】
【実施例】図3は本発明にかかる耐火ケーブルの具体的
な一例を示す断面図である。本図に基づいて、本発明を
一層詳細に説明する。
【0016】公称断面積が150mm2 の圧縮銅導体11
の上に、厚さ1.0mmの内部半導電層12、厚さ3.0
mmの架橋ポリエチレン絶縁層13、厚さ0.15mmの半
導電性布テープからなる外部半導電層14、厚さ0.1
mmの軟銅テープ遮蔽層15を順次施してなる外径23mm
の芯線10を、3芯撚合わせてケーブルコアを作成し、
ジュート介在4を撚溝に沿わせ、その上に厚さ3.3mm
のポリ塩化ビニルシース16を被覆した。
【0017】シース16の上に、クラフトパルプと該ク
ラフトパルプ100重量部あたり200重量部の金マイ
カ鱗片とからなる混合物を抄造して得た厚さ180μm
の混抄シートと、厚さ55μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルムとを、シリコーン系接着剤を使用(接着
剤使用量:15g/m2 )して接着して得た厚さ250
μm、坪量100g/m2 、幅50mmの複合テープを、
突き合わせ6枚巻きして断熱層2を形成した。なお前記
テープ巻回後の断熱層の厚さは1.5mmであった。
【0018】さらに上記断熱層2の上に、厚さ3.0mm
の発泡性防火層3を押出被覆した。発泡性防火組成物と
しては、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル三元共重合
体100重量部あたり、三酸化アンチモン10重量部、
ZnO・Zn・Mo20重量部、メラニン30重量部を
主成分とする組成物を使用した。
【0019】上記で得た耐火ケーブルを用いて、消防庁
告示第7号に規定された試験条件(露出状態加熱試験)
に従って耐火試験を行った。試験は、130cm長の試験
ケーブルの中央に約20kgの荷重をかけ、該ケーブルに
4.4kvの電圧を印加しながら、室温から840℃に
30分間で昇温するという内容である。
【0020】上記実施例と比較のため、断熱層2を設け
なかった比較用のケーブル1、及び発泡性防火層3を設
けなかった比較用のケーブル2についても同じ耐火試験
を行った。これらの結果を表1に示す。
【0021】なお断熱層2としてアスベスト紙を使用し
た以外は実施例と同様なケーブルを作成し、上記と同じ
耐火試験を行ったが、本実施例品と同等の断熱層厚さ
(1.5mm)では合格せず、アスベスト紙巻回層を5mm
厚程度としたとき合格した。この結果、本発明にかかる
断熱層2であれば、ケーブル外径の縮小化が図れること
も確認された。
【0022】
【発明の効果】以上説明した通りの本発明の耐火ケーブ
ルによれば、消防庁告示第7号に規定された試験条件を
満足する優れた耐火性能を有するケーブルを得ることが
できる。従って、導体直上に耐火層を設けられない高圧
ケーブルにおいて、本発明構造は極めて有用な耐火構造
である。
【0023】またケーブルコア外周に耐火層を設ける構
成であるので製造が容易であり、さらに従来のアスベス
ト断熱層タイプに比べ有害性の心配もなく、しかもケー
ブル外径を縮小できるという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐火ケーブルを示す断面図である。
【図2】断熱層用のテープの一例を示す断面図である。
【図3】本発明の具体的な実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ケーブルコア 2 断熱層 21 混抄層 22 補強層 3 発泡性防火層
【表1】

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体直上に内部半導電層を備え、その上
    に絶縁層、外部半導電層が順次形成された層構造を備え
    ケーブルコア上に、マイカ鱗片とセルロースパルプと
    の混抄層と補強層とからなる断熱層、及び熱により発泡
    し炭化する発泡性防火層を設けたことを特徴とする高圧
    用の耐火ケーブル。
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KR20170085005A (ko) * 2016-01-13 2017-07-21 엘에스전선 주식회사 고내화 케이블

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