JPH019695Y2 - - Google Patents

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JPH019695Y2
JPH019695Y2 JP1985098181U JP9818185U JPH019695Y2 JP H019695 Y2 JPH019695 Y2 JP H019695Y2 JP 1985098181 U JP1985098181 U JP 1985098181U JP 9818185 U JP9818185 U JP 9818185U JP H019695 Y2 JPH019695 Y2 JP H019695Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、遊星ギヤー装置と油圧ミツシヨンと
を組合せた車輌のトランスミツシヨンに関する。
（従来の技術） 入力軸からの動力を出力軸側に伝達する遊星ギ
ヤー装置と、この遊星ギヤー装置を回転制御する
油圧ミツシヨンとを備えた車輌のトランスミツシ
ヨンが従来から既に提案されている。
この種のトランスミツシヨンには、その油圧ミ
ツシヨンの油圧ポンプを入力軸で駆動する入力分
割方式と出力軸で駆動する出力分割方式がある。
しかし、従来は何れの駆動方式であるにしろ、油
圧ミツシヨンが単一であり、しかもその油圧ポン
プを単一のギヤー系列を介して入力軸又は出力軸
に連動させただけである。
（考案が解決しようとする問題点） 従つて、従来は油圧ポンプの回転数を積極的に
高低速に変更することができなかつたので、車速
の可変範囲が一定していた。即ち、速度制御レバ
ーを操作して油圧ポンプの斜板角を変えるように
なつているが、最大斜板角とした時のポンプ容量
は一定であり、ポンプ容量が大のものでは低速域
での調整が困難で微速が取り難く、またポンプ容
量の小のものでは高速にできなかつた。
（問題点を解決するための手段） 本考案は、このような従来の問題点を解決する
ことを目的としたものであつて、そのための具体
的手段として、遊星ギヤー装置８の太陽ギヤー
９、遊星ギヤー１０、リングギヤー１４Ａの三要
素の内、任意の一要素を入力軸３に、他の任意の
一要素を出力軸５に夫々連結し、入力軸３又は出
力軸５によつてギヤー列２３，２５，２４，２６
を介して駆動される可変容量型の油圧ポンプ１６
と、この油圧ポンプ１６に油圧的に接続されかつ
遊星ギヤー装置８の残りの一要素を回転制御する
油圧モータ１７とから成る油圧ミツシヨン１５を
備えた車輌のトランスミツシヨンにおいて、油圧
ミツシヨン１５を介して前記残りの一要素を異な
る回転数で駆動するためのギヤー比の異なる複数
組のギヤー列２３，２５，２４，２６と、これら
ギヤー列２３，２５，２４，２６を入力軸３又は
出力軸５に選択的に接続するためのクラツチ２
７，２８とを設けた。
（作用） クラツチ２７を接続すると、入力軸３からの動
力がギヤー２５，２３を介して油圧ポンプ１６に
伝達され、この油圧ポンプ１６が入力軸３によつ
て高速回転で駆動されるので、油圧ポンプ１６の
吐出量が大となり、モータギヤー３６の可変範囲
が大となる。従つて、遊星ギヤー装置８によつて
変速される出力軸５の回転範囲が大となり、高速
域での走行が可能である。
またクラツチ２７を切り、クラツチ２８を接続
すると、出力軸３の動力がギヤー２６，２４を介
して油圧ポンプ１６に伝達され、油圧ポンプ１６
が入力軸３によつて低速回転で駆動されるので、
油圧ポンプ１６の吐出量が小さくなり、出力軸５
は低速域で回転する。
（実施例） 第１図において、１はエンジンのクランク軸で
あり、フライホイール２を有する。
３は入力軸であり、フライホイール２に連動連
結されて後方延設され、かつ軸受４で支持されて
いる。
５は出力軸であり、筒構造とされており、入力
軸３に套嵌されて軸受６，７で支持されている。
８は遊星ギヤー装置であり、入力軸３に取付け
られた太陽ギヤー９と、この太陽ギヤー９に咬合
された遊星ギヤー１０を有し、出力軸５に取付け
られたアーム１１と、遊星ギヤー１０が咬合され
るリングギヤー１４Ａが形成された軸受箱１２に
軸受を介して套嵌支持されたキヤリア１４とを備
えて構成されている。
１５は遊星ギヤー装置８を回転制御する油圧ミ
ツシヨンであり、これは第２図に示すように遊星
ギヤー装置８を取囲むように周方向に複数個、例
えば４個配置されている。各油圧ミツシヨン１５
は油圧ポンプ１６と油圧モータ１７とをセンター
セクシヨン１８で一体構造としたものであり、そ
の各々は前後一対のサポート１９，２０でハウジ
ング２１内に取付けられている。なお各油圧ポン
プ１６は斜板式可変容量型、各油圧モータ１７は
斜板式定容量型とされ、両者は流体結合されてい
る。
各油圧ポンプ１６は後方に突出する油圧ポンプ
軸２２を有し、その各油圧ポンプ軸２２の内、一
方の対角線方向の２本の軸には小径のギヤー２３
が、他方の対角線方向の２本の軸には大径のギヤ
ー２４が夫々設けられている。
ギヤー２３，２４はこれに咬合するギヤー２
５，２６と、入切手段としての油圧クラツチ２
７，２８とを介して入力軸３に連動されている。
各油圧クラツチ２７，２８は、第３図に示すよ
うに、入力軸５に回転自在に支持されたクラツチ
ボデイ２９，３０入力軸３に固定されたクラツチ
ボス３１、クラツチボデイ２９，３０とクラツチ
ボス３１間に介在されたクラツチ板３２，３３、
クラツチ板３２，３３を押圧挟持するためのピス
トン３４，３５等によつて構成されており、これ
ら各油圧クラツチ２７，２８は図外のバルブによ
つて選択的に作動するようになつている。従つ
て、油圧クラツチ２７を接続すれば、入力軸３か
らギヤー２５，２３を介して第２図Ａ側の２個の
油圧ポンプ１６が高速で駆動されるので、その吐
出量が大となり、また油圧クラツチ２８を接続す
れば、入力軸３からギヤー２６，２４を介してＢ
側の２個の油圧ポンプ１６が低速で駆動されるの
で、その吐出量が小となる。
３６は油圧モータギヤーで、キヤリア１４に形
成されたギヤー３７に咬合されており、またこの
モータギヤー３６を支持する軸３８は軸受を介し
て軸受箱３９に組込まれ、かつ油圧モータ１７の
油圧モータ軸４０に連結されている。軸受箱３９
はハウジング２１の壁に取付けられている。４２
は出力ギヤーで、出力軸５に設けられており、こ
の出力ギヤー４２はギヤー４３を介して伝達軸４
４に連動されている。なお伝動軸４４は図外のデ
フ装置に連動する。
上記構成において、走行時には油圧クラツチ２
７，２８の何れか一方を接続して、４個ある油圧
ミツシヨン１５の内、対角線方向にある各２個の
油圧ミツシヨン１５により遊星ギヤー装置８のリ
ングギヤー１４Ａの回転を制御する。即ち、変速
時には速度制御レバーで油圧ポンプ１６の斜板角
を変えると、油圧モータ１７の出力側のモータギ
ヤー３６の回転数が変化し、ギヤー３７を介して
キヤリヤ１４、即ちリングギヤー１４Ａの回転を
制御できる。
例えば、リングギヤー１４Ａの回転を止めれ
ば、クランク軸１からの動力は太陽ギヤー９と遊
星ギヤー１０とのギヤー比で減速されて出力軸５
へと伝達する。また油圧モータ１７によつてリン
グギヤー１４Ａを出力軸５の回転方向と同方向に
回転させれば、その回転数に応じて増速できる。
この場合、Ａ及びＢ側の各２個の油圧ミツシヨ
ン１５を使用するので、遊星ギヤー装置８を制御
する制御トルクは単一のの場合に比べて半分にな
り、従つて、大馬力化を図る場合にコンパクトに
できる。つまり、単一型の場合、大馬力用であれ
ば油圧ミツシヨン１５の容量が大になるため、部
材の肉厚を厚く取る必要等から、その嵩張り、製
作コストは容量に比例せずに飛躍的に大となる。
しかし、２個にすることによつてコンパクトで安
価にできる。
作業目的等によつて高速域で走行する場合に
は、油圧クラツチ２７を接続し、また低速域で走
行する場合には、油圧クラツチ２８を接続すれば
良く、これによつて使い分けが可能である。即
ち、油圧クラツチ２７を接続すると、入力軸３か
らの動力がギヤー２５，２３を介してＡ側の２個
の油圧ポンプ１６に伝達され、この油圧ポンプ１
６が入力軸３によつて高速回転で駆動されるの
で、油圧ポンプ１６の吐出量が大となる。従つ
て、油圧モータギヤー３６の可変範囲が大となる
ため、遊星ギヤー装置８によつて変速される出力
軸５の回転数の範囲が大となり、高速域での走行
が可能となる。
また油圧クラツチ２７を切り、油圧クラツチ２
８を接続すると、遊星ギヤー装置８を経た出力軸
５側の動力がギヤー２６，２４を介してＢ側の２
個の油圧ポンプ１６に伝達され、その油圧ポンプ
１６が入力軸３によつて低速回転で駆動されるの
で、油圧ポンプ１６の吐出量が小となり、前述と
は逆に低速域での微速がとりやすくなる。
おな実施例では、４個の内、２個の油圧ミツシ
ヨン１５を変速用、他方を低速用として、夫々の
油圧ポンプ１６の入力側に高低２段のギヤー比を
持つように２種類のギヤー系列を設けたが、第４
図に示すように４個の油圧ミツシヨン１５Ａ〜１
５Ｄの夫々に、異なるギヤー比のギヤー４５Ａ〜
４５Ｄと４６Ａ〜４６Ｄから成る４種類のギヤー
系列を設け、その夫々に油圧クラツチを設けるな
らば、４種類の車速域を選択できる。入切手段は
咬合式クラツチ等でも良い。
また、第１図では、入力軸３により油圧ポンプ
１６を駆動する入力分割方式を例示したが、第５
図に示すように出力軸５で油圧ポンプ１６を駆動
する出力分割方式においても同様に実施できる。
更に第６図に示すように高速側の油圧クラツチ
２７を出力軸５側に、低速側の油圧クラツチ２８
を入力軸３側に夫々設ける等、出力分割方式と入
力分割方式とを併用するようにしても良い。この
場合には、効率が要求される場合と、更に帯域の
広い範囲での車速の制御が要求される場合との使
い分け可能であり、前者の場合には入力分割、後
者の場合には出力分割とすれば良い。
なお、油圧ポンプ１６の入側でのギヤー比を変
える他、各油圧モータギヤー３６とギヤー３７と
の間のギヤー比、或いは各油圧ミツシヨン１５相
互のポンプ比を変えても良い。
（考案の効果） 本考案によれば、遊星ギヤー装置８の太陽ギヤ
ー９、遊星ギヤー１０、リングギヤー１４Ａの三
要素の内、任意の一要素を入力軸３に、他の任意
の一要素を出力軸５に夫々連結し、入力軸３又は
出力軸５によつてギヤー列２３，２５，２４，２
６を介して駆動される可変容量型の油圧ポンプ１
６と、この油圧ポンプ１６に油圧的に接続されか
つ遊星ギヤー装置８の残りの一要素を回転制御す
る油圧モータ１７とから成る油圧ミツシヨン１５
を備えた車輌のトランスミツシヨンにおいて、油
圧ミツシヨン１５を介して前記残りの一要素を異
なる回転数で駆動するためのギヤー比の異なる複
数組のギヤー列２３，２５，２４，２６と、これ
らギヤー列２３，２５，２４，２６を入力軸３又
は出力軸５に選択的に接続するためのクラツチ２
７，２８とを設けているので、クラツチ２７，２
８でギヤー列２３，２５，２４，２６を選択する
ことによつて、油圧ポンプ１６の容量を可変した
時の変速域が変わり、従つて、油圧ポンプ１６を
可変して変速する場合に、低速から高速までの広
い変速域での粗調整、或いは低速域での微調整が
可能となり、目的に適した車速を選択できる。
【図面の簡単な説明】
第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は同出側ギヤー配列を示す説明図、３図は同要
部の断面図、第４図は別の入側ギヤー配列を示す
設明図、第５図及び第６図は別の実施例を示す概
略断面図である。 １…クランク軸、３…入力軸、５…出力軸、８
…遊星ギヤー装置、１４Ａ…リングギヤー、１５
…油圧ミツシヨン、１６…油圧ポンプ、２０…高
低速切換手段、２７，２８…クラツチ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 遊星ギヤー装置８の太陽ギヤー９、遊星ギヤー
    １０、リングギヤー１４Ａの三要素の内、任意の
    一要素を入力軸３に、他の任意の一要素を出力軸
    ５に夫々連結し、入力軸３又は出力軸５によつて
    ギヤー列２３，２５、２４，２６を介して駆動さ
    れる可変容量型の油圧ポンプ１６と、この油圧ポ
    ンプ１６に油圧的に接続されかつ遊星ギヤー装置
    ８の残りの一要素を回転制御する油圧モータ１７
    とから成る油圧ミツシヨン１５を備えた車輌のト
    ランスミツシヨンにおいて、油圧ミツシヨン１５
    を介して前記残りの一要素を異なる回転数で駆動
    するためのギヤー比の異なる複数組のギヤー列２
    ３，２５、２４，２６と、これらギヤー列２３，
    ２５、２４，２６を入力軸３又は出力軸５に選択
    的に接続するためのクラツチ２７，２８とを設け
    たことを特徴とする車輌のトランスミツシヨン。
JP1985098181U 1985-06-26 1985-06-26 Expired JPH019695Y2 (ja)

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