JPH018382Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、回数券、商品券などの有価印刷紙葉
を針金綴した綴冊子から紙葉の抜取りあるいは解
ざんを防止するための処理を施した針金綴冊子に
関する。

従来、高速道路回数券、スキー場リフト回数券
など複数枚の用紙を針金で綴じて、クロス貼り加
工した針金綴製本が多用されている。然し乍ら、
かかる針金綴製本した有価冊子は、抜取りあるい
は解ざんの防止処理が施されておらず、このよう
な冊子からの紙葉の抜取り、あるいは解ざんを表
側から直ちに発見することは難しい。

本考案は、かかる事情に鑑みてなされるもので
あつて、複数枚綴じられた用紙の針金綴部に脆性
を有するシールを貼着することにより、万一抜取
り、あるいは解ざんが発生しても、直ちに発見で
きるようにしたものである。

本考案を第１図に従つて説明れば、適宜枚数重
ね合わせた内部紙葉１とその両側に表紙２、裏表
紙３を重ね合わせ、一端の綴部４側に綴針金５の
綴付け及びクロス６の貼着を行ない、該クロス６
と表裏表紙２，３の境界部分ａに脆性シール７を
被覆貼着してなる針金綴冊子である。

以下図面により本考案の一実施例を詳細に説明
すれば、第１図に示すごとく多数枚の紙葉１の表
面、裏面にそれぞれ表紙２、裏表紙３をかさね合
わせる。紙葉１の枚数は、任意であるが、例えば
高速道路の回数券の場合は、10枚綴ないし250枚
綴程度が綴じられる。この重ね合わされた表紙
２、複数枚の紙葉１、裏表紙３の一端を綴針金５
で綴じ合わせる。

このように綴じ合わされた第２図内部紙葉１の
針金５で綴じられた部分の裏表紙３から表紙２に
かけてクロス６を貼着面６ａにて接着剤により貼
り合わせる。このクロス６と表紙２の境界線ａ
（点線で示す）に、脆性シール７を貼着面７ａに
て貼着する。クロス６と裏表紙３との境界線ａに
も同様にして脆性シール７を貼着する。脆性シー
ル７は、例えば同一出願人に係る実開昭58−
120077号に記載の如き塩化ビニル樹脂から成るシ
ール材を使用する。脆性シール７は基体の分子間
結合力が脆弱であるため剥離させようとすると、
その一部または全体の形状または構成がそこなわ
れるシール材であり、脆弱層とシール側に接着層
を備えている。

このよらにしてなる針金綴用冊子は、綴じた用
紙１を数枚抜き取ろうとする場合には、クロス７
をはがさないと、抜き取つた用紙の針金４で綴じ
られた部分の切れ端が残り、不正抜取りあるいは
解ざんが容易に発見できる。また、クロス６をは
がした場合は、脆性シール７が破懐されるので、
これまた容易に発見できる。

本考案の針金綴冊子の用途は、単に前記高速道
路回数券、スキー場リフト回数券、駐車場回数
券、その他各種飲食券、小切手、手形などに利用
が可能である。

本考案は、このような構成であるから、綴じら
れた紙葉１の数枚を抜取りあるいは解ざんしよう
とする場合に表側のクロスを剥がさないと抜取り
が難しく、表側クロスを剥がさないで抜取る場合
は、針金５で綴じられた綴部４部分の切れ端が残
る。また、クロスを剥がした場合は、脆性シール
７が破懐されて、容易に復元することは難しく、
抜取りあるいは解ざんなどの発生を容易に探知す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案針金綴冊子の斜視図、第２図
は、本考案針金綴冊子の側面図である。 １……紙葉、２……表紙、３……裏表紙、４…
…綴部、５……綴針金、６……クロス、６ａ……
貼着面、７……脆性シール、７ａ……貼着面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 適宜枚数重ね合わせた内部紙葉１とその両側に
   表紙２、裏表紙３を重ね合わせ、一端の綴部４側
   に綴針金５の綴付け及びクロス６の貼着を行ない
   該クロス６と表裏表紙２，３の境界部分ａに脆性
   シール７を被覆貼着してなる針金綴冊子。