JPH0156190B2 - - Google Patents

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JPH0156190B2
JPH0156190B2 JP20798682A JP20798682A JPH0156190B2 JP H0156190 B2 JPH0156190 B2 JP H0156190B2 JP 20798682 A JP20798682 A JP 20798682A JP 20798682 A JP20798682 A JP 20798682A JP H0156190 B2 JPH0156190 B2 JP H0156190B2
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Toshio Saito
Hiroshi Shibaoka
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、通気性及び透湿性に優れた防水布に
関するものである。 従来の代表的な防水布である天然ゴムや塩化ビ
ニル樹脂のコーテイング布は、耐水性に優れる
が、通気性及び透湿性に劣るため、雨中で長時間
着用すると、蒸れを生じ、発汗した汗が皮膚上で
冷却凝固し、不快感を与えるという欠点があつ
た。また、多孔性ポリウレタン皮膜を設けた防水
布も知られるが、これは厚い皮膜を必要とするた
め、風合が悪く、重くなり、着用時の負担となる
ばかりか、通気孔の数及び大きさも十分でなく、
通気度及び透湿性が不良になるという欠点があつ
た。 そこで、特開昭55−132776号公報には、通気性
ある防水布を得る方法として、連続孔を有するポ
リウレタン樹脂皮膜を有する繊維構造物に、無機
酸の金属塩等の撥水前処理剤を施与した後、側鎖
にパーフルオルアルキル基を有する撥水剤を施与
する方法が開示されており、その製品は一応の防
水性、通気性及び透湿性を有するが、未だ満足し
得るものではなく、特に防水性及び透湿性につい
ては更に高度のものが望まれている。 本発明者等は斯かる従来の欠点を排除し、防水
性、透湿性及び通気性いずれにも優れたポリウレ
タン皮膜を有する防水布を得るべく研究した結果
本発明を完成したものである。 本発明の防水布は、布帛の片面に、SiO2を主
成分とする多孔性粒子を含むポリウレタン皮膜を
1〜15g/m2の割合で有し、かつ該皮膜表面にパ
ーフルオルアルキル基を有する撥水剤を付着して
なるものであり、上記皮膜表面に孔径5μ以上の
微孔が1cm2当り少なくとも105個形成されている
ことを特徴とする。 本発明に使用される布帛は織布、編布、不織布
いずれでもよく、その繊維も特に限られないが、
ナイロン又はポリエステル繊維からなる織布が最
も効果的に使用できる。なお、ポリエステル及び
綿の混紡糸よりなる布帛、その他の混紡品、交織
布、交編布などの使用も勿論可能である。 次にポリウレタン皮膜を形成するポリウレタン
樹脂としては、通常ポリウレタンエラストマーと
して用いられるものがいずれも使用可能である
が、一般的には有機ジイソシアネートとポリアル
キレンエーテルグリコールまたは末端にヒドロキ
シル基を有するポリエステルを反応させてプレポ
リマーを作り、ジアミン、ジオール、ポリオール
等の鎖伸長剤を用いて公知方法により製造したも
のが使用される。有機ジイソシアネートとして
は、芳香族、脂肪族、および脂環式炭化水素のジ
イソシアネート又はそれらの混合物、具体的に
は、例えば、トリレン2・4、ジイソシアネー
ト、トリレン2・6、ジイソシアネート、ジフエ
ニールメタン4・4′ジイソシアネート、1・5ナ
フタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、パラキシリレンジイソシアネート
等が挙げられる。 またポリアルキレンエーテルグリコールとして
は例えば、ポリエチレンエーテルグリコール、ポ
リプロピレンエーテルグリコール、ポリテトラメ
チレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレン
エーテルグリコール並びにこれらの混合物及び共
重合物等が、ポリエステルとしてはエチレングリ
コール、1・4ブチレングリコール、プロピレン
グリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール等の脂肪族ポリアルキレング
リコール、シクロヘキサンジオール等の脂環式グ
リコール、もしくはキシレンジオール等の芳香族
グリコール等のグリコールとコハク酸、アジピン
酸、セバチン酸、テレフタル酸等の有機酸とのポ
リ縮合物が代表的なものである。鎖伸長剤として
はエチレングリコール、1・4−ブチレングリコ
ール、ヒドラジン、エチレンジアミン、メチレン
ジ−O−クロロアニリン等があり、必要に応じて
重合反応触媒、トリエチルアミン、トリエチレン
ジアミン、N−メチルモルフオリン、N−エチル
モルフオリン、ジブチルチンジラウレート、コバ
ルトナフテネート等が用いられることもある。 本発明に適用する多孔性粒子は、SiO2を主成
分とするもので、通常平均粒子径が2〜10μ、好
ましくは4〜6μのものが用いられる。また粒子
表面に水酸基を有するものが好ましい。かかる
SiO2を主成分とする多孔性粒子として好適なも
のは、ミリミクロンオーダーのシリカゲル一次粒
子がシロキサン結合により三次元的につながつた
多孔性に富む網目構造のものが挙げられる。 前記多孔性粒子はポリウレタン固形分に対し通
常10〜90重量%、好ましくは15〜35重量%配合せ
しめられる。 本発明に於いてSiO2を主成分とする多孔性粒
子を含むポリウレタン皮膜は布帛上に1〜15g/
m2割合に形成されるが、3〜10g/m2であるのが
特に好ましい。皮膜の付着量が1g/m2未満では
防水性が不充分であり、一方15g/m2を越えると
防水性は増加するものの、通気性、及び透湿性は
低下し、しかも風合は粗硬となり、重量感も増す
などの欠点が多い。 本発明の防水布の皮膜表面には、孔径5μ以上
の微孔が1cm2当り少なくとも105個存在すること
が必要であり、1×105〜6×105個、特に、1×
105〜4×105個であるのが好ましい。孔径5μ以上
の微孔が105個未満では通気性及び透湿性が不充
分である。 ここで微孔の孔径とは円であれば直径、だ円で
あれば直径、細長い孔の場合はその最大径を示す
ものである。 なお、孔径5μ未満の微孔が存在しても差支え
ないが、これらは通気性及び透湿性に与える影響
が少ない。 このような微孔を有するポリウレタン皮膜を布
帛上に形成する方法は、特に限定されないが、水
又は水混和性溶剤で抽出可能な溶剤にポリウレタ
ンを溶かしたポリウレタン溶液に多孔性粒子を混
合したものを布帛上にマングルキツジングロー
ル、フローテイングナイフコーター、ロールナイ
フコーター、グラビアコーター、ロータリースク
リーン等適宜な方法で塗布し、水又は水と混和す
る溶剤を含む水溶液中等でポリウレタンを凝固再
生せしめる方法によるのが好ましい。この方法で
は連続孔を有するポリウレタン皮膜が形成され
る。この際、連続孔の径が平均5μ以上であるこ
とが本発明の目的を達成するうえでは大切であ
る。 なお、フローテイングナイフコーターを使用し
た場合、他のコーターより付着量が少なく又、布
帛の組織内部にも樹脂が、浸透することにより、
特に好ましい結果が得られる。 ポリウレタンを溶解する溶剤としては、例えば
N・N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
オキサイド、テトラヒドロフラン、テトラメチル
尿素、N・N−ジメチルアセトアミド、ジオキサ
ン、ブチルカルビノール等の単独または混合使用
が好ましく、これらの溶剤にはアセトン、メチル
エチルケトン等のケトン類や水をポリウレタンを
凝固させない範囲、例えば20%以下で混合使用し
てもさしつかえない。 多孔性粒子を配合したポリウレタン溶液の粘度
は、50〜150000cps、特に100〜100000cpsに調整
するのがよく、また多孔性粒子の配合量は、ポリ
ウレタン樹脂固形分に対し10〜90重量%、特に15
〜35重量%であるのが好ましい。配合量が10重量
%より少ないと、多孔性粒子配合の意味がなくな
り、逆に90重量%より多いと、樹脂皮膜の物理的
性質が劣る。 次に、本発明ではかかるポリウレタン皮膜上に
パーフルオルアルキル基を有する撥水剤を施与す
ることにより、布帛を構成する繊維の表面、多孔
性粒子を含むポリウレタン皮膜の表面及び該皮膜
の微細孔内壁面を耐久性のある高度な撥水性化面
となし、防水布に高度の撥水性と防水性及びすぐ
れた透湿性と通気性を付与するものである。本発
明に適用される撥水剤としては、アルキル基の炭
素数4〜21のパーフルオルアルキルアクリレー
ト、パーフルオルアルキルメタアクリレート、パ
ーフルオルアルキルエチルアクリレート、パーフ
ルオルモノカルボン酸クロム錯塩、パーフルオル
アルキルアクリルアミド、パーフルオルアルキル
ビニルエーテルの単量体、又はこれらのアクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、
ブタジエン、アクリルアミド、酢酸ビニル、ヒド
ロキシアルキルアクリレート、グリシジルメタク
リレート、アクリロニトリル等のエチレン性不飽
和単量体との共重合体等側鎖にパーフルオルアル
キル基を有する化合物が挙げられる。 かかる撥水剤は、他の成分と併せて用いること
もでき、該成分として好ましく用いられるもの
は、例えば一般式 (式中R1は水素又は炭素数1〜3のアルキル基、
R2は炭素数11〜20のアルキル基を表わす。) で示されるエチレン性不飽和酸エステルと、 一般式 (式中R3は水素又は炭素数1〜3のアルキル基、
R4は炭素数1〜5のアルキレン基、R5及びR6
炭素数1〜5のアルキル基を表わす。)で示され
る化合物とを共重合して得られる側鎖に一部をカ
チオン化し得る活性基を有するエチレン性不飽和
酸エステル重合体の有機酸塩等が挙げられる。 これら側鎖に一部をカチオン化し得る活性基を
有する重合体と前記撥水剤とを混合した撥水処理
剤は、撥水剤を単独で使用した場合に比し、その
撥水性、防水性は一層増大する。 これら撥水剤又は撥水処理剤は浸漬、噴霧、塗
布等適宜の方法で該繊維構造物に対して通常固形
分換算で0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜5重量
%施与する。 撥水剤又は撥水処理剤を施与した繊維構造物
は、ノンタツチドライヤー、ホツトフルー乾燥
機、ピンテンター等適宜の手段により乾燥した
後、通常120〜190℃、好ましくは140〜180℃で10
秒〜10分間、好ましくは30秒〜2分間乾熱処理さ
れる。 なお、本発明ではかかる撥水剤施与に先立つて
無機酸の金属塩、有機酸の金属塩及びアミノプラ
スト樹脂の群から選ばれた少なくとも1種の撥水
前処理剤を施与してもよく、前処理により加工品
の撥水性及び該性能の耐久性をより向上させるこ
とができる。 本発明に適用される撥水前処理剤としては、ア
ルミン酸ソーダ等の無機酸の金属塩、酒石酸カリ
ウムアンチモニル、酒石酸ナトリウムアンチモニ
ル等の有機酸の金属塩、ジシアンジアミド/塩化
アンモニウム/アンモニア/ホルムアルデヒド/
ジシアンジアミド/塩化アンモニウム/尿素/ホ
ルムアルデヒド、ジシアンジアミド/塩化アンモ
ニウム/ホルムアルデヒド、ジシアンジアミド/
トルイジン/塩化アンモニウム/ホルムアルデヒ
ド、ジシアンジアミド/ジエチレントリアミン/
ホルムアルデヒド、ジシアンジアミド/ポリアル
キレンポリアミン/ホルムアルデヒド、ジシアン
ジアミド/ホルムアルデヒド、ジシアンジアミ
ド/ホルムアルデヒド/メタノール、ジシアンジ
アミド/テトラエチルペンタミン、ジシアンジア
ミド/ジエチレントリアミン等のアミノプラスト
樹脂が挙げられるが、アルミン酸ソーダが特に好
適であり、また吐酒石及びジシアンジアミド/塩
化アンモニウム/ホルムアルデヒド重合体の初期
縮合物も好ましく適用される。有機及び無機酸の
金属塩としてアルミン酸ソーダ、吐酒石等を例示
したが、それ以外の有機金属塩、無機金属塩につ
いても本発明には適用可能である。又、上記アミ
ノプラスト樹脂以外のアミノプラスト樹脂でも本
発明に適用可能であり、本発明には上記アミノプ
ラスト樹脂の銅錯体等の金属イオン錯体をも包含
するものである。これらの撥水前処理剤は通常
0.2〜10g/、好ましくは1〜5g/の水溶
液となし、常温〜100℃、好ましくは40〜80℃で
1秒〜1時間、好ましくは5秒〜20分間、該繊維
構造物に浸漬等適宜の方法で施与した後水洗、ソ
ーピング等により過剰の撥水前処理剤を除去し、
ホツトフルー乾燥後、ピンテンター、ノンタツチ
ドライヤー等適宜の方法で乾燥し、その後、前述
の撥水剤処理がなされる。 最後に、本発明の防水布では、ポリウレタン皮
膜が布帛の繊維表面に比較して、繊維間空隙即ち
織目又は編目などに多く存在するものがよく、皮
膜表面の微孔は、繊維間空隙より繊維表面に多く
存在する。 即ち、本発明の防水布では、繊維表面に多数の
微孔を有する薄い皮膜が形成され、空隙には多孔
性樹脂皮膜が埋設しているため、防水性が向上
し、同時に適度の通気性及び透湿性を具備するこ
ととなる。 布帛表面全体に同じ厚さの皮膜が形成される
と、防水布の風合は粗硬となり、通気性及び透湿
性も悪くなる。 更に、本発明では、カレンダーを用いて皮膜面
を熱圧して、積層体構造物を均一化してもよい。
この場合、経方向に圧力がかかるため緯糸の糸条
が適度にほぐれ、通気性及び透湿性がより向上す
る。 以下実施例を挙げて、本発明を具体的に説明す
る。なお、通気度、透湿度、耐水圧及び撥水度
は、JIS L−1079−6−29法(フラジール型通気
度測定機使用)、JIS K−6328−5−3−12法、
JIS−L−1092(A法)及びJIS−L−1079(スプレ
ー法)により測定した。 実施例 1 無水ジオキサン30部に、エチレングリコール、
1・4−ブチレングリコール及びアジピン酸(モ
ル比1:1:2)よりなる平均分子量2000の末端
にOH基を有するポリエステル100部及び4・4′−
メチレンジフエニルイソシアネート56.3部添加
し、窒素ガス気流中で80℃2時間反応せしめた後
30℃に冷却した。次いでエチレングリコール10.9
部とトリエチレンジアミン0.02部をN・N−ジメ
チルホルムアミド360部と共に加え、60℃に5時
間保つた後n−ブタノール0.5部を加え鎖延長反
応を停止せしめた。反応生成物を冷却すると、固
形分濃度30%、粘度100000cpsのポリマー溶液が
得られた。 次に該ポリマー溶液に、粒子径約10mμのシリ
カゲル一次粒子がシロキサン結合により三次元網
目構造をとつた第1表に示される平均粒子径をも
つ多孔性粒子を、該ポリマー溶液の固形分に対し
30重量%の割合で添加し、その後N・N′−ジメ
チルホルムアミドを加えて希釈し、粘度30000cps
に調整した。この希釈したポリマー溶液をナイロ
ン100%平織物(経糸:70d/36f、緯糸:70d/
36f、密度:経116本/吋、緯94本/吋、目付:80
g/m2)に、ドクターナイフ先端部厚さ1m/m
のフローテイングナイフ方式にて、固形分付着量
4g/m2となるように塗布し、引続いて、40℃の
水中に10分間浸漬して塗膜を凝固し、水洗、乾燥
した。 上記処理を施した織物は、次いで下記組成より
なる処理剤溶液に浸漬し、マングルで絞り率70%
で搾液し、80℃で5分間予備乾燥後、ピンテンタ
ーで170℃2分間乾熱処理した。 各製品の物性を第1表に示す。 処理剤組成 パーフルオルオクチルメタクリレート/エチルア
クリレート/ブチルアクリレート共重合体(モル
比8:1:1)の20%水分散液} 4部 ステアリルメタクリレート/N・Nジメチルアミ
ノエチルメタクリレート(モル比1:1、重合度
500)共重合体の酢酸塩40%水分散液} 2部 イソプロピルアルコール 1部 水 93部 なお、実施例1において、多孔性粒子を配合し
ない樹脂溶液を用いる以外は実施例1と同様の処
理を施した結果を比較のために併せて第1表に示
す。
【表】 上表より通気性、透湿性及び防水性が本発明に
より著しく改善されているのが理解できよう。 実施例 2 実施例1で得たポリマー溶液に、同じく三次元
網目構造をとつた平均粒子径4μのSiO2多孔性粒
子を、ポリウレタン重量に対する添加量を第2表
のように変化させて添加し、N・N′−ジメチル
ホルムアミドを加えて、希釈し、粘度30000cpsに
調整した。この希釈したポリマー溶液を、実施例
1で使用したナイロン平織物に、ドクターナイフ
先端部長さ1m/mのフローテイングナイフ方式
にて、4g/m2となるように塗布し、引続いて40
℃の水中に10分間浸漬し、塗膜を凝固、水洗、乾
燥した。次いで、実施例1と同様の撥水処理を施
した。 製品皮膜中の残存シリカ量を、試料に炭酸ナト
リウムとホウ酸を添加融解し、原子吸光光度法を
用いて測定したところ、シリカ量は、コーテイン
グ溶液調製時とほとんど変化なく、皮膜中に残存
していることが確認された。 各製品の物性を第2表に示す。
【表】 実施例 3 実施例1で得たポリマー溶液及び布帛を用いて
平均粒子径4μのSiO2多孔性粒子を、ポリウレタ
ンに対し、30重量%の割合で添加し、ドクターナ
イフ先端部厚さ1m/mの、フローテイングナイ
フ方式にて、厚さを変えて塗布し、引続いて40℃
の水中に10分間浸漬して、塗膜を凝固し、水洗乾
燥した。 次いで、実施例1と同様の撥水処理を施した。 皮膜重量(シリカを含む)と製品の物性の関係
を第3表に示す。
【表】 実施例 4 実施例1で得た、ポリマー溶液及び布帛を用い
て、平均粒子径4μのSiO2多孔性粒子を、ポリウ
レタンに対し30重量%の割合で添加し、4g/m
の付着量となるよう、ドクターナイフ先端部厚さ
1m/mのフローテイングナイフ方式にて塗布
し、引続いて40℃の水中に10分間浸漬して、ポリ
ウレタンを凝固し、水洗乾燥した。さらに、実施
例1と同様に撥水処理を施した後、カレンダロー
ルを使用して、熱圧した。 カレンダロールの温度と、製品の物性の関係を
第4表に示す。
【表】 実施例 5 実施例1で用いた、ナイロン平織物の代わり
に、下記の織物を使用し、実施例1と同じ処理を
した。 各製品の物性を第5表に示す。
【表】
【表】 実施例 6 実施例1で得たポリマー溶液及び布帛を用い
て、第6表の如き平均粒子径を有するSiO2多孔
性粒子をポリウレタンに対し30重量%の割合で添
加し、固形分で4g/m2の付着量となるように、
ドクターナイフ先端部厚さ1m/mのフローテイ
ングナイフ方式にて塗布し、引続いて40℃の水中
に10分間浸漬し、塗膜を凝固し、乾燥した。次い
で、実施例1と同様の撥水処理を施した。 皮膜に形成された微孔径と製品の物性を第6表
に示す。
【表】
【表】 実施例 7 実施例1で得たポリマー溶液及び布帛を用い
て、平均粒子径4μのSiO2多孔性粒子を、ポリマ
ー溶液に添加し、固形分で4g/m2の付着量とな
るように、ドクターナイフ先端部厚さ1m/mの
フローテイングナイフ方式にて該溶液を布帛に塗
布し、引続いて40℃の水中に10分間浸漬して、塗
膜を凝固し、乾燥した。次いで、実施例1と同様
の撥水処理を施した。 皮膜に応じた1cm2当りの微孔数と製品の物性を
第7表に示す。
【表】 実施例 8 実施例1で得たポリマー溶液及び布帛を用い
て、平均粒子径4μのSiO2多孔性粒子をポリマー
溶液に添加し、固形分で4g/m2の付着量となる
ように、該溶液を布帛にドクターナイフ先端部厚
さ1m/mのフローテイングナイフ方式にて塗布
し、引続いて40℃の水中に10分間浸漬し、塗膜を
凝固し、乾燥した。 次いで、パーフルオロ系撥水剤の溶液濃度を変
えて、撥水処理し、製品のフツ素付着量と物性を
測定した。その結果を第8表に示す。 なお、フツ素付着量は、酸素フラスコ燃焼法に
より分解前処理を行ない、ランタンアリザリンコ
ンプレキソン吸光光度法で測定した。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 布帛の片面に、SiO2を主成分とする多孔性
    粒子を含むポリウレタン皮膜が1〜15g/m2の付
    着量で存在し、かつ該皮膜表面にパーフルオルア
    ルキル基を有する撥水剤が付着しているものであ
    つて、上記皮膜表面に孔径5μ以上の微孔が1cm2
    当り少なくとも105個存在することを特徴とする
    通気性及び透湿性に優れた防水布。 2 布帛がナイロン又はポリエステル繊維からな
    る織布である特許請求の範囲第1項記載の防水
    布。 3 多孔性粒子の平均粒径が2〜10μである特許
    請求の範囲第1項又は第2項記載の防水布。 4 皮膜中のポリウレタンと多孔性粒子の割合
    が、重量比率で、100対10〜90である特許請求の
    範囲第1項〜第3項いずれかに記載の防水布。 5 皮膜の付着量が3〜10g/m2である特許請求
    の範囲第1項〜第4項いずれかに記載の防水布。 6 皮膜表面の微孔が1cm2当り1×105〜6×105
    個である特許請求の範囲第1項〜第5項いずれか
    に記載の防水布。 7 微孔の少なくとも一部に多孔性粒子が存在す
    る特許請求の範囲第1項〜第6項いずれかに記載
    の防水布。 8 撥水剤が、フツ素重量で防水布全量の0.02〜
    0.45%を占めるように付着している特許請求の範
    囲第1項〜第7項いずれかに記載の防水布。 9 皮膜が、布帛の繊維表面に比較して、織又は
    編組織の空隙に多く存在する特許請求の範囲第1
    項〜第8項いずれかに記載の防水布。 10 皮膜表面の微孔が、布帛の織又は編組織の
    空隙より、繊維表面に多く存在する特許請求の範
    囲第1項〜第9項いずれかに記載の防水布。
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