JPH0156087B2 - - Google Patents

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JPH0156087B2
JPH0156087B2 JP63136643A JP13664388A JPH0156087B2 JP H0156087 B2 JPH0156087 B2 JP H0156087B2 JP 63136643 A JP63136643 A JP 63136643A JP 13664388 A JP13664388 A JP 13664388A JP H0156087 B2 JPH0156087 B2 JP H0156087B2
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JP
Japan
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weight
rubber
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photopolymerizable
hydroxyl group
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JP63136643A
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Tetsuya Kimura
Toshiro Sudo
Toshihiro Fujii
Kimio Mori
Tsugio Yamaoka
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Hayakawa Rubber Co Ltd
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Hayakawa Rubber Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は光重合性ゴム組成物に関する。 これまでに、水酸基を有するジエン系液状ゴ
ム、水酸基を有するエチレン性不飽和単量体及び
イソシアネート化合物を反応して得られた光重合
性ゴム組成物は、すでに知られている。また、当
該組成物に、光硬化性を増大する為に、光増感剤
等を配合したり、貯蔵時のゲル化を防ぐ為に、熱
重合防止剤等を配合することも公知である。(特
開昭56−86903号)。 しかしながら、上記組成物の光硬化物は、引張
強度が低く、脆い。また、伸長率も小さい。その
為、フレキシブルな硬化物を必要とする用途には
不都合な点が多かつた。 本発明者らは、このような欠点を解消する為、
上記配合に、分子量2000以下、好ましくは300以
下の線状2価アルコールを併用したところ、光硬
化物の引張強度は4倍〜10倍以上の大幅な向上を
示す光硬化物を得ることを見出した。また、伸張
率についても2倍〜20倍以上の値を示す驚くべき
特性改良の光硬化物を得ることができた。 本発明の主成分をなすゴムは、水酸基を有する
ジエン系液状ゴムと、1価の水酸基を有するエチ
レン性不飽和単量体と、分子量2000以下の線状2
価アルコールと、さらにジイソシアネート化合物
とを反応して得られた光重合性ゴムであり、分子
量2000以下、好ましくは300以下の線状2価アル
コールとジイソシアネート化合物とからなるポリ
ウレタンハードセグメントと、それに結合した水
酸基を有するエチレン性不飽和単量体よりの光架
橋点及びゴム分子鎖からなるソフトセグメントか
ら成る構造を有する。 本発明の光重合性ゴム組成物は、 一般式; 〔但し、Rは炭素数2〜8個のアルキレン基、
R1はH又はCH3、R2はジイソシアネート残基、
R3は下記式、 (ここで、R4は、炭素数2〜8のアルキレン基、
R5及びR6はH、CH3、アクリロイル、メタクリ
ロイル又は、アリルオキシ基)で示される2価ア
ルコールの水酸基を除いた残基、Xは水酸基を有
するジエン系液状ゴムの水酸基を除いた部分、l
は1〜4の整数、1<m<4、nは2〜16の整数
を示す〕 で表わされる主成分を含んでなる光重合性ゴム
100重量部に対し補助的成分として、光増感剤1
〜10重量部と、付加重合性単量体10〜300重量部
と、また配合の全重量に対し熱重合禁止剤0.01〜
0.1重量%とを均一に混合してなることを特徴と
する。 本発明組成物の主成分である光重合性ゴムは、
分子量2000以下の線状2価アルコールm×nモル
とジイソシアネート化合物m×(n+1)モルと
を反応させ両末端にイソシアネート基を有するポ
リウレタン化合物を合成し、得られたポリウレタ
ン化合物にひき続き1価の水酸基を有するエチレ
ン性不飽和単量体mモルを反応せしめて、一方の
末端にイソシアネート基を有する化合物とした後
に、これに1分子内の水酸基の価数が1<m<4
の水酸基を有するジエン系液状ゴム1モルを反応
させて得られ、 一般式 〔但し、Rは炭素数2〜8個のアルキレン基、
R1はH又はCH3、R2はジイソシアネート残基、
R3は下記式、 (ここで、R4は、炭素数2〜8のアルキレン基、
R5及びR6はH、CH3、アクリロイル、メタクリ
ロイル又はアリルオキシ基)で示される2価アル
コールの水酸基を除いた残基、Xは水酸基を有す
るジエン系液状ゴムの水酸基を除いた部分、lは
1〜4の整数、1<m<4、nは2〜16の整数を
示す〕で表わされる。 本発明組成物の主成分である光重合性ゴムの製
造法において、上述の価数mが1<m<4の水酸
基を有するジエン系液状ゴムの数平均分子量は
1000〜10000の重合体である。 本発明に使用する水酸基を有するジエン系液状
ゴムとしては、たとえば、分子内に水酸基を有す
る1,2―ポリブタジエン、1,4―ポリブタジ
エン、1,2―ペンタジエン、スチレン―ブタジ
エンコポリマー、アクリロニトリル―ブタジエン
コポリマーなど数平均分子量1000〜10000程度の
重合体であり、水酸基の位置は任意である。ま
た、分子内の水酸基価数(m)は1<m<4であ
る。m≦1では、光重合密度が低くなり、光硬化
物がもろい。また、m≧4では、硬くなり、弾性
が低下して良くない。 本発明組成物の主成分である光重合性ゴムを製
造するには、水酸基を有するジエン系液状ゴムは
一種または二種以上を配合する。 1価の水酸基を有するエチレン性不飽和単量体
としては、たとえば、2―ヒドロキシエチルアク
リレート、2―ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2―ヒドロキシプロピルアクリレート、2―
ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリプロピ
レングリコールモノメタクリレート等があり、本
発明において水酸基を有するエチレン性不飽和単
量体は一種または二種以上を液状ゴム100重量部
に対しその分子量にもよるが通常2〜25重量部配
合することが好ましい。 ジイソシアネート化合物としては、トリレンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、
ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
4,4′―ジフエニルメタンジイソシアネート、リ
ジンジイソシアネート、水添トリレンジイソシア
ネート等があり、本発明においてジイソシアネー
ト化合物は一種または二種以上を液状ゴム100重
量部に対し5〜190重量部配合することが好まし
い。 さらに、本発明で用いる分子量2000以下の線状
2価アルコールは下式で示されるものである。 ここで、R4は、炭素数2〜8のアルキレン基、
R5及びR4はH、CH3、アクリロイル、メタクリ
ロイル又はアリルオキシ基である。かかる線状2
価アルコールの一例としては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、1,2―プロピレングリコール、1,3―
プロピレングリコール、1,3―ブタンジオー
ル、1,4―ブタンジオール、1,5―ペンタン
ジオール、1,6―ヘキサンジオール、又、分子
量2000以下の線状2価アルコールとして、エチレ
ン性不飽和単量体を有する分岐した2価アルコー
ルを用いることができる。エチレン性不飽和基を
有する分岐した2価アルコールとしては、トリメ
チロールプロパンモノアクリレート、トリメチロ
ールプロパンモノメタクリレート、グリセロール
α―モノアリルエーテル等があり、これらの一種
または二種以上を液状ゴム100重量部に対し2〜
90重量部配合することが好ましい。 上記成分の配合割合は、例えば繰り返し単位n
(nについて以下説明する)がn=2の場合、1
分子内の水酸基の価数2の水酸基を有するジエン
系液状ゴム1モルに対し、分子量2000以下の線状
2価アルコールを4モル、ジイソシアネート化合
物を6モル及び1価の水酸基を有するエチレン性
不飽和単量体2モルとする。また、n=2〜16の
場合、1分子内の水酸基の価数(m)の水酸基を
有するジエン系液状ゴム1モルに対し、分子量
2000以下、好ましくは300以下の線状2価アルコ
ールをm×nモル、ジイソシアネート化合物をm
×(n+1)モル、1価の水酸基を有するエチレ
ン性不飽和単量体mモルとする。 以上のべたことを総合すると、本発明組成物の
主成分である光重合性ゴムを製造するには水酸基
(価数:1<m<4)を有するジエン系液状ゴム
Aと、1価の水酸基を有するエチレン性不飽和単
量体Bと、分子量2000以下の線状2価アルコール
Cと、さらにジイソシアネート化合物Dとの配合
比A:B:C:Dが 1:m:m×n:(n+1) (但しnは、ジイソシアネート化合物と分子量
2000以下の線状2価アルコールとからなるウレタ
ン結合の繰り返し単位数でn=2〜16)の範囲と
なる。 本発明組成物の主成分である光重合性ゴムを製
造するための配合割合は以上の光重合性ゴムの配
合割合の範囲内で、具体的には下記の重量割合で
配合することが好ましい。 A 水酸基を有するジエン系液状ゴム 100重量部 B 水酸基を有するエチレン性不飽和単量体
2〜25重量部 C 分子量2000以下の線状2価アルコール
2〜90重量部 D ジイソシアネート化合物 7〜190重量部 本発明の主成分をなす光重合性ゴムを製造する
にあたつての合成概要を説明すると、分子量2000
以下の線状2価アルコール16モルにジイソシアネ
ート18モルの割合で配合し、必要に応じて、ジブ
チルスズラウレート、スタナスオクテート、トリ
エチルアミン、トリエチレンジアミン等のウレタ
ン触媒を加える。この場合、反応の際の温度は、
0〜120℃、好ましくは40〜80℃とすべきである。
このようにして、両末端にイソシアネート基を有
するポリウレタン化合物を得る。 こうして得られたポリウレタン化合物に引続
き、1価の水酸基を有するエチレン性不飽和単量
体2モルを反応せしめ、一方の末端にイソシアネ
ート基を有するポリウレタン化合物としたのち、
これに2価の水酸基を有するジエン系液状ゴム1
モルを加える。上記の反応は適当な溶媒中で実施
することも可能である。 本発明組成物の主成分である光重合性ゴムに
は、必要に応じてハイドロキノン、t―ブチルカ
テコール、o―ジニトロベンゼン、o―ジニトロ
フエノール、m―ニトロフエノール、p―ニトロ
フエノール、2,4―ジニトロフエノール、2,
4,6―トリニトロフエノール、塩化第2鉄等の
熱重合禁止剤を全配合重量の0.01〜0.1重量%加
えて反応する。この際の温度は、0〜90℃、好ま
しくは40〜80℃とすべきである。上記の反応によ
つて、ゴムのアクリロイル体、メタクリロイル
体、もしくは、これらの混合物である光重合性ゴ
ムが合成される。 本発明の光重合性ゴム組成物の主たる成分は次
式で示すことができる。 但し、Rは炭素数2〜8個のアルキレン基、
R1はH又はCH3、R2はジイソシアネート残基、
R3は下記式、 (ここで、R4は、炭素数2〜8のアルキレン基、
R5及びR6はH、CH3、アクリロイル、メタクリ
ロイル又はアリルオキシ基)で示される2価アル
コールの水酸基を除いた残基、Xは水酸基を有す
るジエン系液状ゴムの水酸基を除いた部分、lは
1〜4の整数、mは水酸基を有するジエン系液状
ゴムの水酸基の価数、mは1<m<4、またはn
=2〜16の整数である。 ここで、nは、ジイソシアネート化合物と分子
量2000以下の線状2価アルコールとからなるウレ
タン結合の繰り返し単位数であり、ゴム分子鎖
(ソフトセグメント)に対し、ハードセグメント
を形成する部分の長さを意味する。長いハードセ
グメントは、極性及び凝集性の高いポリウレタン
で形成されており、極性及び凝集性の低いゴム分
子鎖(ソフトセグメント)とミクロ的な相分離を
起こさせる。そして、ハードセグメントについた
光重合性のあるエチレン性不飽和基どうしに、密
な架橋を与えるものである。その結果、本発明の
光重合性ゴム組成物は光照射により高強度、高伸
長な光硬化物を得ることができる。分子量2000以
上のまたは環状基を含む2価アルコールを用いた
場合は、ハードセグメントとソフトセグメントの
相分離を起こさせにくくなり、本発明の所期の目
的が達せられず好ましくない。分子量は2000以
下、特に300以下が好ましい。また、繰り返し単
位数nをn>16又はn<2にする配合の場合、ゴ
ムライクな性質を失ないまたは不足し、好ましく
ない。 本発明組成物の主成分をなす光重合性を有する
ゴムは、次式()のハードセグメントと前記
()式のXすなわちジエン系液状ゴムの骨格か
らなるソフトセグメントとの二つのセグメントか
ら構成されることに特徴がある。 ここでR2はジイソシアネート残基、R3は下記
式、 (ここで、R4は、炭素数2〜8のアルキレン基、
R5及びR6はH、CH3、アクリロイル、メタクリ
ロイル又はアリルオキシ基)で示される2価アル
コールの水酸基を除いた残基、nは2〜16の整数
である。 ここで、分子量2000以下好ましくは分子量300
以下の線状2価アルコールは、式()のハード
セグメント成分の骨格に導入される。 ハードセグメントは、ポリウレタンの鎖長から
なり、水素結合、フアンデルワールスの力などの
物理的結合を生起させる因子である。これに対し
てソフトセグメントは、それらの結合力を有せず
無定形である。 本発明組成物の主成分である光重合性ゴムのハ
ードセグメントの分子間配列の状態を図示すると
第1図に示す通りである。図中 〓はウレタン結合 ⊥は2価アルコール残基 ▲はエチレン性不飽和単量体 〓はジエン系液状ゴム …は水素結合等の物理的結合力 を示す。 なお、この光重合性ゴムに対して光増感剤と付
加重合性単量体とを単独で、もしくは組合わせ
て、添加し更に熱重合禁止剤を配合することによ
り本発明組成物とする。その場合の配合量として
は、光重合性ゴム100重量部に対し、光増感剤1
〜10重量部が適当であり、付加重合性単量体は10
〜300重量部が適当である。 また熱重合禁止剤の好適な配合量は上記配合の
全重量に対し0.01〜0.1重量%である。 ここで、光増感剤としては、ベンゾイン、ベン
ゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピル
エーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾフ
エノン、ミヒラ―スケトン、1―ナフタレンスル
ホニルクロライド、2,5―ナフタレンジスルホ
ニルクロライド、2―ナフタレンスルホニルクロ
ライド、アゾイソブチロニトリル、1―アンビス
―1―シクロヘキサンカルボニトリル、ベンジル
ジメチルケタール、2―メチルアントラキノン、
ビイミダゾール、チオキサントン、2,4―ジイ
ソプロピルチオキサントン、2,2―ジエトキシ
アセトフエノン、ベンゾイルパーオキサイド、
2,4―ジクロロベンゾイルパーオキサイドなど
がある。 また、付加重合性単量体としては、前記の1価
の水酸基を有するエチレン性不飽和単量体、メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチ
ルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、
1,4―ブチレンジメタクリレート、エチレング
リコールジメタクリレート、ジエチルアミノエチ
ルメタクリレート等のメタクリレート類、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、ブチルアク
リレート、ラウリルアクリレート、トリメチロー
ルプロパンジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、1,6―ヘキサンジオールジア
クリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート
等のアクリレート類、メタクリル酸、アクリル
酸、アクリロニトリル、アクリルアミド、N―メ
チロールアクリルアミド、スチレン、ビニルトル
エン、ジビニルベンゼン、α―メチルスチレン、
酢酸ビニル、N―ビニル―2―ピロリドン、ジア
リルフタレート等がある。 本発明は、主成分である光重合性ゴム100重量
部に、補助的成分として、光増感剤1〜10重量部
と、付加重合性単量体10〜300重量部と、更に上
記配合の全重量に対して0.01〜0.1重量%の熱重
合禁止剤とを均一に混合してなることを特徴とす
る光重合性ゴム組成物である。 本発明組成物の主成分である光重合性ゴムは、
その光硬化物がゴムライクで高引張強度及び高伸
長度を示すことを特徴とするもので、この光重合
性ゴムに光増感剤と、付加重合性単量体と熱重合
禁止剤の所定量を均一に混合含有してなる光重合
性ゴム組成物は、主成分である光重合性ゴムの光
硬化物のもつゴムライクで高引張強度及び高伸長
度を示す特徴をそこなうことなく、引張強度、伸
長度ともに優れたフレキシブルな溶剤不溶の光硬
化物を得ることができ、高弾性インキ、高弾性塗
料、フレキソ版材等として使用することができ
る。 次に、本発明を実施例により詳しく説明する。 まず、本発明の主成分である光重合性ゴムにつ
いて説明する。 実施例 1 繰り返し単位数n=2の例を示す。2,4―ト
リレンジイソシアネート「以下、TDI」と略す)
48.4gをジオキサン145.2g(TDI重量に対して3
倍)に溶かした溶液を500ml容の反応器に入れ、
窒素雰囲気下で攪拌しながら、1,4―ブタンジ
オール16.6g、ハイドロキノン0.2g及びトリエ
チレンジアミン0.2gをジオキサン49.8g(1,
4―ブタンジオール重量に対して3倍量)に溶か
した溶液を滴下し、その間反応溶液温度を75〜80
℃に保ち、滴下終了後も同温度で2時間反応させ
た。次に2―ヒドロキシエチルメタクリレート
(以下、「HEMA」と略す)10.8gをジオキサン
32.4g(HEMA重量に対して3倍量)に溶かし
た溶液を同反応器中に加え、窒素雰囲気下で攪拌
しながら75〜80℃、2時間反応させた。さらに液
状ゴム「JSR−HTPB(日本合成ゴム(株)製、平均
分子量2120、水酸基含量0.93meq/g)」100gを
ジオキサン300g(液状ゴム重量に対して3倍量)
に溶かした溶液を別の1000mlの反応器に入れ、窒
素雰囲気下で攪拌しながら、前反応物を滴下ロー
トで加えた。滴下中、反応溶液を75〜80℃に保
ち、滴下終了後も同温度で6時間反応させ赤外線
吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収(2250
cm-1)が消えたことを確認して反応を終了した。 n―ヘキサン5400ml(反応溶液の約9倍量)を
ビーカーで攪拌しながら、反応液を徐々に落と
し、白色の沈殿物を得た。このようにして得られ
た沈殿物は傾斜法によつて溶剤層を除去したのち
に真空乾燥器で2日間乾燥させた。乾燥後、固体
状のウレタンアクリレートを得た。このウレタン
アクリレートは本発明における特許請求の範囲第
1項に記載の光重合性ゴム組成物に相当する(以
下実施例中では同様に扱う)。 このウレタンアクリレートをテトラヒドロフラ
ンに溶かし、増感剤としてイルガキユア651(日本
チバガイギー(株)製、ベンジルジメチルケタールの
商品名)を5%加えて溶解させて感光液を作製し
た。この感光液をガラス板に塗布してテトラヒド
ロフランを蒸発乾燥させた。乾燥後の厚みは
100μmであつた。超高圧水銀燈3KW((株)オーク製
作所製)を50cmの距離に置き、2分間露光して硬
化膜を得た。引張り試験機(引張速度100mm/
min)で硬化膜の引張強度、伸長度を求めた。測
定結果は、引張強度165Kg/cm2、伸長度350%であ
つた。 実施例 2〜7 実施例1で使用した液状ゴム及び分子量2000以
下の2価アルコールの種類並びに各成分の配合量
を変えた他は、実施例1と同様に操作して得た6
種類のウレタンアクリレートおよびそれらの硬化
膜の引張り物性の例を実施例2〜7として表1に
示す。又、ハードセグメントの繰り返し単位数n
をもあわせて表1に示す。ここで、液状ゴム重量
を100gとする。 比較例 1 TD129.2gをジオキサン87.6g(TDI重量に対
して3倍量)に溶かした溶液を500ml容の反応器
に入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら、1,4―
ブタンジオール7.5gをジオキサン22.5g(1,
4―ブタンジオール重量に対して3倍量)に溶か
した溶液を滴下し、その間反応溶液温度を45〜50
℃に保ち、滴下終了後も同温度で8時間反応させ
た。その後HEMA10.8gハイドロキノン0.15g、
トリエチレンジアミン0.075gをジオキサン33g
(HEMA重量に対して3倍量)に溶かした溶液を
滴下し、その間、反応溶液温度を75〜80℃に保
ち、滴下終了後も同温度で2時間反応させた。さ
らに、液状ゴム「R−45D」〔Poly bd R−450」、
出光石油化学(株)製、平均分子量2800、水酸基含量
0.83(meg/g)〕100gをジオキサン300g(液状
ゴム重量に対して3倍量)に溶かした溶液を別の
1000ml容の反応器に入れ、窒素雰囲気下で攪拌し
ながら、前記反応物を滴下し、その間、反応溶液
温度を75〜80℃に保ち、滴下終了後、同温度で8
時間反応させ、赤外線吸収スペクトルでイソシア
ネート基の吸収が消えたことを確認し、反応を終
了した。 n―ヘキサン5400ml(反応溶液の約9倍量)を
ビーカー中で攪拌しながら、反応液を徐々に落と
し、白色の沈殿物を得た。このようにして得られ
た沈殿物は、傾斜法によつて溶剤層を除去したの
ちに真空乾燥器で2日間乾燥させた。乾燥後、固
体状のウレタンアクリレートを得た。乾燥後、固
体状のウレタンアクリレートを得た。このウレタ
ンアクリレートはハードセグメントの繰り返し単
位数n=1の光重合性ゴムに相当する。このウレ
タンアクリレートより前記実施例1と同様な方法
によつて硬化膜を得た。引張り試験機(引張速度
100mm/min)で硬化膜の引張強度、伸長度を求
めた結果、引張強度132Kg/cm2、伸長度210%であ
つた。この結果を表1に示す。 比較例 2〜3 実施例1および6において、分子量2000以下の
2価アルコールをビスフエノールAに変えたもの
を、それぞれ比較例2および3として表1に示
す。
【表】 上記表1から明らかな通り、液状ゴムにR−
45Dを用い、1,4―ブタンジオールとTDIと
HEMAから得られたウレタンアクリレートであ
る実施例6及び7と比較例1とを比較すると、繰
り返し単位数n=1の比較例と、n=8および12
としたときの本発明のものとは引張り物性におい
て著しい差異が認められ、nの数の増加に伴なつ
て引張り強度、伸長度共に急激な増加が見られ
る。また比較例2、3の結果からも明らかなよう
に、2価アルコール成分として環状基を有するジ
オールを用いた場合と較べて伸長度において20〜
96倍の相違があり、引張強度では1〜1.2倍で大
差がなく、本発明のものは引張り物性(伸長度)
で測つても顕著な特性の改善がなされていること
が確認された。 実施例 8 分子量2000以下の2価アルコールとしてグリセ
ロール―α―モノアリルエーテル、1,2―プロ
ピレングリコールおよびトリエチレングリコール
を用い、前記実施例2に準じてそれぞれ3種類の
本発明光重合性ゴムを得た。その硬化膜は何れも
優れた引張り物性を示した。 次に、本発明の光重合性組成物について説明す
る。 実施例 9 実施例6で得たn=8のウレタンアクリレート
に、付加重合性単量体を添加し溶解させ、増感剤
としてイルガキユア651を全重量の5%加えて均
一に溶けた感光液を調製した。この感光液をガラ
ス板上に落としてアプリケーターで100μm厚に延
ばし、実施例1と同様に露光し、硬化物の引張強
度及び伸長度を求めた。 これを実施例6の値と比較して表2に示す。こ
こで、ウレタンアクリレート重量を100gとする。
【表】 このように、エチレン性不飽和基を有する付加
重合性単量体の添加によつて溶解した溶液状の本
発明組成物は、その硬化物の強伸度物性の対比か
ら明らかな通り、添加溶解前の組成物に比し、そ
れら物性の実質的な低下は認められず、本来のゴ
ムライクな特性を良く保持していることが理解さ
れる。 以上に説明した如く、本発明組成物の主成分で
ある光重合性ゴムは、水酸基を有するジエン系液
状ゴム、1価の水酸基を有するエチレン性不飽和
単量体、分子量2000以下のエチレン性不飽和基を
有し得る線状脂肪族2価アルコール及びジイソシ
アネート化合物からなるものであり、分子量2000
以下の上記2価アルコールとジイソシアネート化
合物からなるポリウレタンハードセグメントと、
それに結合した水酸基を有するエチレン性不飽和
単量体よりの光架橋点及びゴム分子鎖からなるソ
フトセグメントをもつた構造を有する。また、そ
の光硬化物が、ゴムライクで高引張強度及び高伸
長度を示すことを特徴とするもので、この光重合
性ゴム100重量部、光増感剤1〜10重量部と付加
重合体重合体10〜300重量部とを均一に混合更に
配合の全重量に対し熱重合禁止剤の0.01〜1重量
%を配合してなる光重合性ゴム組成物は、主成分
である光重合性ゴムの光硬化物のもつゴムライク
で高引張強度及び高伸長度を示す特徴をそこなう
ことなく、引張強度、伸長度ともに優れたフレキ
シブルな溶剤不溶の光硬化物を得ることができ、
高弾性インキ、高弾性塗料、フレキゾ版材等に新
しい素材としての用途を提供するもので工業上大
なる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の光重合性ゴム組成物の主成分
のハードセグメントの配列を示す説明図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔但し、Rは炭素数2〜8個のアルキレン基、
    R1はH又はCH3、R2はジイソシアネート残基、
    R3は下記式、 (ここで、R4は、炭素数2〜8のアルキレン基、
    R5及びR6はH、CH3、アクリロイル、メタクリ
    ロイル又は、アリルオキシ基)で示される2価ア
    ルコールの水酸基を除いた残基、Xは水酸基を有
    するジエン系液状ゴムの水酸基を除いた部分、l
    は1〜4の整数、1<m<4、nは2〜16の整数
    を示す〕 で表わされる成分を主として成る光重合性ゴム
    100重量部に対し補助的成分として、光増感剤1
    〜10重量部と、付加重合性単量体10〜300重量部
    と、また配合の全重量に対し熱重合禁止剤0.01〜
    0.1重量%とを均一に混合してなることを特徴と
    する光重合性ゴム組成物。
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