JPH0154375B2 - - Google Patents
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- JPH0154375B2 JPH0154375B2 JP1255286A JP1255286A JPH0154375B2 JP H0154375 B2 JPH0154375 B2 JP H0154375B2 JP 1255286 A JP1255286 A JP 1255286A JP 1255286 A JP1255286 A JP 1255286A JP H0154375 B2 JPH0154375 B2 JP H0154375B2
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Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用の分野
本願発明は第1級のアミノ基を持つビスアゾ型
の塩基性染料の安定で、長期の保存が可能な溶液
に関するものである。ビスアゾ型塩基性染料は染
色力が強く、各種繊維の外に、紙、木材等の着色
に多量使用されて居る。本願発明はこの染料を新
規な組成によつて、長期保存出来る液体として製
造し、使用に便利な液状の商品として提供するこ
とにある。
の塩基性染料の安定で、長期の保存が可能な溶液
に関するものである。ビスアゾ型塩基性染料は染
色力が強く、各種繊維の外に、紙、木材等の着色
に多量使用されて居る。本願発明はこの染料を新
規な組成によつて、長期保存出来る液体として製
造し、使用に便利な液状の商品として提供するこ
とにある。
従来の技術
塩基性染料を長期保存が可能な液体とすること
に関する文献としては特公昭39―4879号、特公昭
43―18163号、特公昭57―58384号等がある。本願
発明に用いられる塩基性アゾ染料は、通常の染料
と同じく、稀釈剤、助剤等を配合した微粉末の状
態で製造され提供されてきた。然しながら塩基性
染料の特徴として着色力は強いが、水に対する溶
解度は低く、溶解するには20倍〜30倍の水を必要
とする。更に完全に溶解するには加熱、かきまぜ
等の操作を必要とする。この着色力の強い微粉末
は飛散し易く、製造、使用の際に取扱者、器具、
装置等を汚染し易い欠点を持つ。
に関する文献としては特公昭39―4879号、特公昭
43―18163号、特公昭57―58384号等がある。本願
発明に用いられる塩基性アゾ染料は、通常の染料
と同じく、稀釈剤、助剤等を配合した微粉末の状
態で製造され提供されてきた。然しながら塩基性
染料の特徴として着色力は強いが、水に対する溶
解度は低く、溶解するには20倍〜30倍の水を必要
とする。更に完全に溶解するには加熱、かきまぜ
等の操作を必要とする。この着色力の強い微粉末
は飛散し易く、製造、使用の際に取扱者、器具、
装置等を汚染し易い欠点を持つ。
之等の塩基性染料を濃厚な液体にする方法とし
て特公昭39―4879号で開示された方法は、塩基性
染料塩基を水溶性有機酸の塩とし、各種の溶剤を
加えた水に溶解する方法である。この方法はすで
に慣用技術となつて、染料の酢酸塩を濃度の高い
酢酸に溶解した液状の染料が市販されている。特
公昭43―18163号にては、一般の塩基性染料のス
ルフアミン酸塩を水性溶媒と共に水に溶解する方
法が開示されて居るが、詳細な説明の中でアゾ系
塩基性染料については「実用上適用困難」と明記
され実施例にてもアゾ系染料については何も開示
されて居らない。特公昭57―58384号ではアルキ
ルベンゾールスルホン酸を染料塩基と結合さし、
これを各種の溶剤を用いて液体化する方法が開示
されて居るが、製品は特殊な型で、用途も限られ
て居り、その溶液は本願発明による水溶液とは異
なつて居る。
て特公昭39―4879号で開示された方法は、塩基性
染料塩基を水溶性有機酸の塩とし、各種の溶剤を
加えた水に溶解する方法である。この方法はすで
に慣用技術となつて、染料の酢酸塩を濃度の高い
酢酸に溶解した液状の染料が市販されている。特
公昭43―18163号にては、一般の塩基性染料のス
ルフアミン酸塩を水性溶媒と共に水に溶解する方
法が開示されて居るが、詳細な説明の中でアゾ系
塩基性染料については「実用上適用困難」と明記
され実施例にてもアゾ系染料については何も開示
されて居らない。特公昭57―58384号ではアルキ
ルベンゾールスルホン酸を染料塩基と結合さし、
これを各種の溶剤を用いて液体化する方法が開示
されて居るが、製品は特殊な型で、用途も限られ
て居り、その溶液は本願発明による水溶液とは異
なつて居る。
発明が解決しようとする問題点
慣用技術となつた染料塩基を水溶性有機酸との
塩として溶解する方法は、この染料に結合した第
1級アミノ基の有機酸塩は解離し易く、染料塩基
の分離、沈澱が起り易い。それを防ぐためには有
機酸、特に高い濃度の酢酸に溶解する方法が実施
されて居る。製品は酢酸特有の強い刺激臭を発
し、又酸による腐食性を持ち、製造、使用の何れ
の際にも取扱者、設備、容器等に特別な注意を必
要とする。又溶剤としての酢酸の価格だけ単価は
当然高くなる。より取扱、製造が容易で安価な液
状の染料が要求されて居る現状に適切である。又
特公昭43―18163では染料塩基をスルフアミン塩
とする方法は、アゾ系塩基性染料に対しては実用
上適用困難と述べられて居り、実施例の開示もな
い。又特公昭57―58384号は溶剤を使用して印刷
用インクを製造する方法であつて本願発明とは目
的、構成、及び効果を異にして居り、又本願発明
の塩基性染料については関連する開示はない。
塩として溶解する方法は、この染料に結合した第
1級アミノ基の有機酸塩は解離し易く、染料塩基
の分離、沈澱が起り易い。それを防ぐためには有
機酸、特に高い濃度の酢酸に溶解する方法が実施
されて居る。製品は酢酸特有の強い刺激臭を発
し、又酸による腐食性を持ち、製造、使用の何れ
の際にも取扱者、設備、容器等に特別な注意を必
要とする。又溶剤としての酢酸の価格だけ単価は
当然高くなる。より取扱、製造が容易で安価な液
状の染料が要求されて居る現状に適切である。又
特公昭43―18163では染料塩基をスルフアミン塩
とする方法は、アゾ系塩基性染料に対しては実用
上適用困難と述べられて居り、実施例の開示もな
い。又特公昭57―58384号は溶剤を使用して印刷
用インクを製造する方法であつて本願発明とは目
的、構成、及び効果を異にして居り、又本願発明
の塩基性染料については関連する開示はない。
問題を解決するための手段
本願発明にては之らの問題の解決方法として染
料塩基をスルフアミン酸との塩として水に溶解す
る方法で解決した。それは第1級アミノ基を持つ
ビスアゾ型塩基染料に限つて、それらのスルフア
ミン酸塩が水に高い濃度で溶解する事を発見した
ことに由る。
料塩基をスルフアミン酸との塩として水に溶解す
る方法で解決した。それは第1級アミノ基を持つ
ビスアゾ型塩基染料に限つて、それらのスルフア
ミン酸塩が水に高い濃度で溶解する事を発見した
ことに由る。
上述の如く特公昭43―18163では通常のアゾ系
塩基性染料のスルフアミン酸塩を水と溶剤の混合
物にて液状組成物にすることは実用上困難と開示
されている。本願の発明者は、モノアゾ染料、又
は第2級、第3級のアミノ基、及び第4級アルキ
ルアミノ基を持つ塩基性アゾ染料については本願
発明の方法を適用することは不可能で、第1級ア
ミノ基を持つビスアゾ型のアゾ染料に限り、本願
発明が実施出来ることを発見した。特公昭57―
58384号のアルキルベンゼンスルホン酸基を染料
塩基と結合して、各種溶剤を用いて液状化する方
法は本願考案に使用する染料については実施出来
ない。
塩基性染料のスルフアミン酸塩を水と溶剤の混合
物にて液状組成物にすることは実用上困難と開示
されている。本願の発明者は、モノアゾ染料、又
は第2級、第3級のアミノ基、及び第4級アルキ
ルアミノ基を持つ塩基性アゾ染料については本願
発明の方法を適用することは不可能で、第1級ア
ミノ基を持つビスアゾ型のアゾ染料に限り、本願
発明が実施出来ることを発見した。特公昭57―
58384号のアルキルベンゼンスルホン酸基を染料
塩基と結合して、各種溶剤を用いて液状化する方
法は本願考案に使用する染料については実施出来
ない。
本発明に使用される第1級アミノ基を持つビス
アゾ塩基性染料としては、ビスマークブラウン
(CI、21000ベーシツクブラウン1及びCI21010ベ
ーシツクブラウン4)があげられる。
アゾ塩基性染料としては、ビスマークブラウン
(CI、21000ベーシツクブラウン1及びCI21010ベ
ーシツクブラウン4)があげられる。
本願発明を実施可能にした条件には、染料塩基
の純度、スルフアミン酸の量、溶解温度等に関係
があり、特にスルフアミン酸の量は、溶液の最終
のPHによつて限定される。
の純度、スルフアミン酸の量、溶解温度等に関係
があり、特にスルフアミン酸の量は、溶液の最終
のPHによつて限定される。
更に高濃度でより安定な溶液は染料塩基をスル
フアミン酸と共に溶解する場合、アルキルアミノ
型非イオン活性剤の添加が有効なる事を見い出し
たこの活性剤としては、ベンゾールスルホアミ
ン、又はトルエンスルホアミンにエチレンオキサ
イドを附加した化合物が特に有効である。前者と
しては日本乳化剤(株)PHG―55、後者としてはレ
バリンEX―BNS(ドイツバイエル)が使用可能
である。以下実施例の中の部は重量を示す。
フアミン酸と共に溶解する場合、アルキルアミノ
型非イオン活性剤の添加が有効なる事を見い出し
たこの活性剤としては、ベンゾールスルホアミ
ン、又はトルエンスルホアミンにエチレンオキサ
イドを附加した化合物が特に有効である。前者と
しては日本乳化剤(株)PHG―55、後者としてはレ
バリンEX―BNS(ドイツバイエル)が使用可能
である。以下実施例の中の部は重量を示す。
実施例 1
メタフエニイレン ダイアミン10部、亜硝酸曹
達3.9部、塩酸(21゜Be)12.8部、水及び氷100部
を用いて公知の方法(例:細田豊著理論製造染料
化学588頁等)によつて染料を合成する。得られ
た反応液を低温にて市販工業用アンモニア水5.5
部にて中和し染料塩基を沈澱さす。この沈澱物を
よく水洗し、水溶性不純物を洗い落す。かくして
得られた染料塩基をスルフアミン酸6.5部、水
33.5部の中に加え25℃にて20時間かきまぜる。流
動性を持つ濃暗褐色の粘稠な液体50部が得られ
た。スルフアミン酸の量は染料塩基を溶解するに
必要な量にして、過剰は好ましくなく、最終は溶
液のPHを2となるように調節する。斯くして造
られたこの濃厚な溶液は市販の粉末型の染料(ビ
スマークブラウンB)に対し同等の染色力を持
つ。この溶液を6ケ月室温にて放置したる後、前
後の染色力を比較した。染色力には差はなく、又
流動性等の品質には変化は認められなかつた。
達3.9部、塩酸(21゜Be)12.8部、水及び氷100部
を用いて公知の方法(例:細田豊著理論製造染料
化学588頁等)によつて染料を合成する。得られ
た反応液を低温にて市販工業用アンモニア水5.5
部にて中和し染料塩基を沈澱さす。この沈澱物を
よく水洗し、水溶性不純物を洗い落す。かくして
得られた染料塩基をスルフアミン酸6.5部、水
33.5部の中に加え25℃にて20時間かきまぜる。流
動性を持つ濃暗褐色の粘稠な液体50部が得られ
た。スルフアミン酸の量は染料塩基を溶解するに
必要な量にして、過剰は好ましくなく、最終は溶
液のPHを2となるように調節する。斯くして造
られたこの濃厚な溶液は市販の粉末型の染料(ビ
スマークブラウンB)に対し同等の染色力を持
つ。この溶液を6ケ月室温にて放置したる後、前
後の染色力を比較した。染色力には差はなく、又
流動性等の品質には変化は認められなかつた。
実施例 2
実施例1の方法によつて得られた染料塩基を水
33部、レバリンEX―BNS(バイエル製)0.5部、
スルフアミン酸6部にて実施例1と同じ方法で溶
解する。20℃にて約4時間にて完全に溶解した。
50部の濃暗褐色の粘稠な液体が得られた。これは
実施例1と同じ市販粉末の染料に対し同じ染色力
を持ち、6ケ月放置後も染色力、品質等に変化は
認められなかつた。
33部、レバリンEX―BNS(バイエル製)0.5部、
スルフアミン酸6部にて実施例1と同じ方法で溶
解する。20℃にて約4時間にて完全に溶解した。
50部の濃暗褐色の粘稠な液体が得られた。これは
実施例1と同じ市販粉末の染料に対し同じ染色力
を持ち、6ケ月放置後も染色力、品質等に変化は
認められなかつた。
実施例 3
メタトルイレンダイアミン13部、亜硝酸曹達
3.9部、塩酸(21゜Be)12.8部、水及び氷100部よ
り実施例1の方法にて染料を合成する。得られた
反応液を5℃以下で市販工業用アンモニア水5.7
部を加えて中和し、染料塩基を沈澱さす。この沈
澱された染料塩基をよく水洗し、不純物を除く。
かくして得られた染料塩基をスルフアミン酸6.5
部、水33部の中に加え、更にPHG―55(日本乳化
剤(株)製)0.3部を加えて10℃以下にて8時間かき
まぜて溶解した。55部の濃暗褐色の粘稠な液体が
得られた。これはベーシツクブロンR(CI21010)
に相当し、実施例1に比較して赤味を帯びた色相
に染色し、染着力はほぼ同じである。その染色
力、色調、液体の品質は6ケ月以上室温に放置し
ても何の変化も認められない。
3.9部、塩酸(21゜Be)12.8部、水及び氷100部よ
り実施例1の方法にて染料を合成する。得られた
反応液を5℃以下で市販工業用アンモニア水5.7
部を加えて中和し、染料塩基を沈澱さす。この沈
澱された染料塩基をよく水洗し、不純物を除く。
かくして得られた染料塩基をスルフアミン酸6.5
部、水33部の中に加え、更にPHG―55(日本乳化
剤(株)製)0.3部を加えて10℃以下にて8時間かき
まぜて溶解した。55部の濃暗褐色の粘稠な液体が
得られた。これはベーシツクブロンR(CI21010)
に相当し、実施例1に比較して赤味を帯びた色相
に染色し、染着力はほぼ同じである。その染色
力、色調、液体の品質は6ケ月以上室温に放置し
ても何の変化も認められない。
発明の効果
本願発明の新しい組成に従つて造られた。第1
級アミノ基を持つビスアゾ型塩基性染料の濃厚で
安定な溶液は各種の染色に使用される。従来のこ
の種の液体染料に比較して、酢酸の代りに水を使
用している故に刺激臭が全然ない特徴を持つてい
る。過剰の酸を含まない故、容器、製造装置等を
腐食する性質も少ない特徴をもつ。又取扱者は在
来品に見受けられる強い刺激臭になやまされる事
がない。粉末状の染料に比較して飛散しないこと
は言うまでもなく、本願発明の実施により染料の
製造、使用がきわめて便利になり、より合理化さ
れ、従来品より安価に使用者に提供され得る。
級アミノ基を持つビスアゾ型塩基性染料の濃厚で
安定な溶液は各種の染色に使用される。従来のこ
の種の液体染料に比較して、酢酸の代りに水を使
用している故に刺激臭が全然ない特徴を持つてい
る。過剰の酸を含まない故、容器、製造装置等を
腐食する性質も少ない特徴をもつ。又取扱者は在
来品に見受けられる強い刺激臭になやまされる事
がない。粉末状の染料に比較して飛散しないこと
は言うまでもなく、本願発明の実施により染料の
製造、使用がきわめて便利になり、より合理化さ
れ、従来品より安価に使用者に提供され得る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 第1級アミノ基を持つビスアゾ型の塩基性染
料のスルフアミン酸塩と水とよりなる濃厚な貯蔵
安定性溶液。 2 第1級アミノ基を持つビスアゾ型の塩基性染
料のスルフアミン酸塩とアルキルアミン型非イオ
ン活性剤と水よりなる濃厚な貯蔵安定性水溶液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1255286A JPS62172065A (ja) | 1986-01-23 | 1986-01-23 | 塩基性アゾ染料の濃厚な貯蔵安定性溶液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1255286A JPS62172065A (ja) | 1986-01-23 | 1986-01-23 | 塩基性アゾ染料の濃厚な貯蔵安定性溶液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62172065A JPS62172065A (ja) | 1987-07-29 |
JPH0154375B2 true JPH0154375B2 (ja) | 1989-11-17 |
Family
ID=11808497
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1255286A Granted JPS62172065A (ja) | 1986-01-23 | 1986-01-23 | 塩基性アゾ染料の濃厚な貯蔵安定性溶液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62172065A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07307581A (ja) * | 1994-05-13 | 1995-11-21 | Nec Corp | 屋外筐体 |
-
1986
- 1986-01-23 JP JP1255286A patent/JPS62172065A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07307581A (ja) * | 1994-05-13 | 1995-11-21 | Nec Corp | 屋外筐体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62172065A (ja) | 1987-07-29 |
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