JPH0153700B2 - - Google Patents

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JPH0153700B2
JPH0153700B2 JP56157232A JP15723281A JPH0153700B2 JP H0153700 B2 JPH0153700 B2 JP H0153700B2 JP 56157232 A JP56157232 A JP 56157232A JP 15723281 A JP15723281 A JP 15723281A JP H0153700 B2 JPH0153700 B2 JP H0153700B2
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JP
Japan
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film
component
weight
polyphenylene ether
cyanate ester
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Application number
JP56157232A
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JPS5857921A (ja
Inventor
Akitoshi Sugio
Masanobu Sho
Masatsugu Matsunaga
Morio Take
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority to JP56157232A priority Critical patent/JPS5857921A/ja
Publication of JPS5857921A publication Critical patent/JPS5857921A/ja
Publication of JPH0153700B2 publication Critical patent/JPH0153700B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は耐熱性、耐溶剤性および接着性が改善
されたポリフエニレンエーテル系樹脂フイルム並
びに該性質を発揮する半硬化ポリフエニレンエー
テル系樹脂フイルムに関する。 近年電気機器の小型化、軽量化、高性能化は確
実な時代の流れであり、それに対応して耐熱性の
すぐれた絶縁材料の開発が望まれており、高分子
材料分野ではこの要求を満たすべく種々の研究が
進められている。特に耐熱絶縁フイルムでは高温
下における機械的特性、および電気的特性がもつ
とも注目され長期の寿命が要求されている。 この要求をみたしている耐熱絶縁フイルムはポ
リイミドやポリアミドなどの直鎖状の縮合系ポリ
マーである。しかしながらこれらのものは高価で
あり、吸湿性に富み、接着性がなく、の上ある物
性をみたしての半硬化状態でのフイルムの製造は
ほぼ不可能である。 一方、耐熱絶縁フイルムとして熱可塑性樹脂を
利用したフイルムも存在する。しかしながらこれ
らのものはポリイミドやポリアミドなどの縮合系
ポリマーにくらべ安価であるが耐熱性、寸法安定
性に劣つており、しかも機械的性質の温度依存性
が大きく、応用分野や用途が著しく限定されてい
る。 ポリフエニレンエーテル系樹脂は機械的特性と
電気的特性にすぐれた熱可塑性樹脂であり比較的
耐熱性も高い樹脂である。この特性に着目してポ
リフエニレンエーテル樹脂フイルムを製造する試
みがなされているが(特公昭46−25628号)、この
材料が高温に曝されると樹脂が劣化し、強靭さが
急速に低下するうえ、温度が上昇するに伴なつて
機械的強度の低下、変形および重量減少などが起
こる。これらの欠陥のためポリフエニレンエーテ
ル樹脂を用いたフイルムは未だ実用化されるに至
つていない。 本発明はかかる観点を考慮してポリフエニレン
系樹脂の耐熱性向上をはかり、その上半硬化状態
(以下B―ステージと称する)フイルムでも持ち
運び自由でフイルムとしての性能をみたし、必要
によつてはB―ステージフイルムを硬化させC―
ステージフイルムとしても利用しうるフイルムを
開発すべく鋭意検討した結果、完成したものであ
る。 すなわち本発明は、 (a) ポリフエニレンエーテル系樹脂と (b) 下記一般式で表わされる多官能性シアン酸エ
ステル類および/またはそのプレポリマーとを
含有し、該(a)成分と(b)成分との和を基準として
該(a)成分99〜10重量%、該(b)成分1〜90重量%
の範囲で配合してなる硬化性樹脂組成物を用い
ることを特徴とする半硬化もしくは硬化してな
るポリフエニレンエーテル系樹脂フイルム. 式 R1(―O−C≡N)m (式中のmは2以上通常5以下の整数であり、
R1は芳香族性の有機基であつて、上記シアン酸
エステル基は該有機基R1の芳香環に結合してい
るもの) 並びに (a) ポリフエニレンエーテル系樹脂と (b) 下記一般式で表わされる多官能性シアン酸エ
ステル類および/またはそのプレポリマーとを
含有し、該(a)成分と(b)成分との和を基準として
該(a)成分99〜10重量%、該(b)成分1〜90重量%
の範囲で配合してなる硬化性樹脂組成物の濃度
5〜35重量%の有機溶剤溶液を離型性のある平
滑板、ベルトもしくはフイルム状物、に塗布流
延し乾式もしくは湿式法により製膜することを
特徴とする半硬化もしくは硬化してなるポリフ
エニレンエーテル系樹脂フイルムの製造法. 式 R1(―O−C≡N)m (式中のmは2以上通常5以下の整数であり、
R1は芳香族性の有機基であつて、上記シアン酸
エステル基は該有機基R1の芳香環に結合してい
るもの) であり、そのフイルムはB―ステージフイルムお
よびC―ステージフイルムである上にポリフエニ
レンエーテル系樹脂が本来有する種々の諸特性を
可能なかぎりそのまま保持しつつ、特にすぐれた
耐熱性、耐溶剤性、接着性を発揮してポリフエニ
レンエーテル系樹脂フイルムの欠点を改善してい
るところにその特長がある。 さらに本発明のフイルムに用いられる多官能性
シアン酸エステル類から直接フイルムが製造不可
能であることをも改良されている点が特長であ
る。 本発明のポリフエニレンエーテル系樹脂フイル
ムはB―ステージ状態でもフイルムとして取り出
しが可能な上に持ち運びが自由に出来、運搬中に
B―ステージフイルムが破壊したり長期に保存し
ても物性の低下がなくフイルムとしての形、性能
が半永久的に存続する。また、このフイルムを銅
箔の間に熱圧着させた後260℃のハンダ浴にうか
べてもふくれ、変形が起こらず熱安定性のよいも
のであつた。さらに銅箔に対する向上した接着強
度を具現する。すなわちポリフエニレンエーテル
系樹脂を単独で用いた場合に比べて接着強度は格
段に向上する。 次にB―ステージフイルムは後述するごとく適
当な方法で硬化させC―ステージフイルムをつく
るが、このフイルムは耐熱性が改善されたことが
次の事実によつて立証されよう。 たとえば本発明のポリフエニレンエーテル系樹
脂フイルムの組成物において多官能性シアン酸エ
ステル類を20重量%の割合で配合してなるフイル
ムを220℃のオーブン中に50時間放置し引張強さ
を測定した場合、引張強さの保持率が98%で強度
的にはほとんど低下していなかつた。これに対し
てポリフエニレンエーテル系樹脂単独を同一条件
で測定した時、引張強さの保持率が約80%であつ
た。これらの事実は本発明のポリフエニレンエー
テル系樹脂フイルムはポリフエニレンエーテル系
樹脂単独の耐熱性を著しく改善していることを示
す。 また本発明のポリフエニレンエーテル系樹脂フ
イルムの組成物において多官能性シアン酸エステ
ル類を10重量%の割合で配合し240℃30分の条件
で後硬化したフイルムはこのフイルムをクロロホ
ルムを抽剤として7時間にわたつてソツクスレー
で抽出試験を施した場合、わずかにフイルム重量
の30%が抽出されるに過ぎず、この事実はポリフ
エニレンエーテル系樹脂単独フイルムの溶剤抵抗
性が改善されていることを示す。これに対してポ
リフエニレンエーテル系樹脂単独フイルムは上記
の抽出条件によつて実質的に抽出されてしまい、
抽出残渣は1重量%以下に過ぎない。 したがつて本発明のフイルムはB―ステージフ
イルムやC―ステージフイルムとして利用でき、
その特性を生かしてフレキシブルサーキツト、フ
ラツトケーブル、絶縁フイルム、ワイヤーエナメ
ルなどの種々の用途に適用できる。 本発明のポリフエニレンエーテル系樹脂フイル
ムに用いられる(a)ポリフエニレン系樹脂は、一般
式(1)で表わされるフエノールの (ここにR3は炭素数1〜3の低級アルキル基、
R2およびR4は水素原子又は炭素数1〜3の低級
アルキル基であり、水酸基の少なくとも一方のオ
ルト位には必ず低級アルキル置換基が存在しなけ
ればならない。) 一種以上を重縮合して得られるフエニレンエー
テル;このポリフエニレンエーテルにビニル芳香
族化合物をグラフト重合して得られる根幹にポリ
フエニレンエーテルを有するグラフト共重合体を
も意味する。このポリフエニレンエーテルは単独
重合体であつても共重合体であつてもよい。前記
一般式(1)で示されるフエノールとしては例えば
2,6―ジメチルフエノール、2,6―ジエチル
フエノール、2,6―ジプロピルフエノール、2
―メチル―6―エチルフエノール、2―メチル―
6―プロピルフエノール、2―エチル―6―プロ
ピルフエノール、m―クレゾール、2,3―ジメ
チルフエノール、2,3―ジエチルフエノール、
2,3―ジプロピルフエノール、2―メチル―3
―エチルフエノール、2―メチル―3―プロピル
フエノール、2―エチル―3―メチルフエノー
ル、2―エチル―3―プロピルフエノール、2―
プロピル―3―エチルフエノール、2,3,6―
トリメチルフエノール、2,3,6―トリエチル
フエノール、2,3,6―トリプロピルフエノー
ル、2,6―ジメチル―3―エチル―フエノー
ル、2,6―ジメチル―3―プロピルフエノール
等が挙げられる。 而して、これらのフエノールの一種以上の重縮
合により得られるポリフエニレンエーテルとして
は例えばポリ(2,6―ジメチル―1,4―フエ
ニレン)エーテル、ポリ(2,6―ジエチル―
1,4―フエニレン)エーテル、ポリ(2,6―
ジプロピル―1,4―フエニレン)エーテル、ポ
リ(2―メチル―6―エチル―1,4―フエニレ
ン)エーテル、ポリ(2―メチル―6―プロピル
―1,4―フエニレン)エーテル、ポリ(2―エ
チル―6―プロピル―1,4―フエニレン)エー
テル、2,6―ジメチルフエノール/2,3,6
―トリメチルフエノール共重合体、2,6―ジメ
チルフエノール/2,3,6―トリエチルフエノ
ール共重合体、2,6―ジエチルエノール/2,
3,6―トリメチルフエノール共重合体、2,6
―ジプロピルフエノール/2,3,6―トリメチ
ルフエノ―共重合体、ポリ(2,6―ジメチル―
1,4―フエニレン)エーテルにスチレンをグラ
フト重合したグラフト共重合体、2,6―ジメチ
ルフエノール/2,3,6―トリメチルフエノー
ル共重合体にスチレンをグラフト重合したグラフ
ト共重合体等が挙げられる。特に、ポリ(2,6
―ジメチル―1,4―フエニレン)エーテル、
2,6―ジメチルフエノール/2,3,6―トリ
メチルフエノール共重合体および前二者にそれぞ
れスチレンをグラフト重合したグラフト共重合体
が本発明に用いるポリフエニレンエーテル系樹脂
としては好ましいものである。これらのポリフエ
ニレンエーテル系樹脂は数平均で7000〜50000の
分子量を持ち、好ましくは10000〜40000の分子量
を持つ。特にポリフエニレンエーテル系樹脂の含
有量が少なくなる範囲では高分子量の樹脂を用い
ると良好なフイルムが得られるところから使用目
的に応じて適宜選択すればよい。 本発明のポリフエニレン系樹脂フイルムに使用
されるもう一つの成分である多官能性シアン酸エ
ステルとは2個以上のシアン酸エステル基を有す
る有機化合物であり、好適なシアン酸エステルは
下記一般式 R1(―O−C≡N)m ……(2) (式中のmは2以上、通常5以下の整数であ
り、R1は芳香族性の有機基であつて、上記シア
ン酸エステル基は該有機基R1の芳香環に結合し
ているもの) で表わされる化合物である。具体的に例示すれば
1,3―または1,4―ジシアナートベンゼン、
1,3,5―トリシアナートベンゼン、1,3
―,1,4―,1,6―・1,8―、2,6―ま
たは2,7―ジシアナートナフタレン、1,3,
6―トリシアナートナフタレン、4,4―ジシア
ナートビフエニル、ビス(4―シアナートフエニ
ル)メタン、2,2―ビス(4―シアナートフエ
ニル)プロパン、2,2―ビス(3,5―ジクロ
ロ―4―シアナートフエニル)プロパン、2,2
―ビス(3,5―ジブロモ―4―シアナートフエ
ニル)プロパン、ビス(4―シアナートフエニ
ル)エーテル、ビス(4―シアナートフエニル)
チオエーテル、ビス(4―シアナートフエニル)
スルホン、トリス(4―シアナートフエニル)ホ
スフアイト、トリス(4―シアナートフエニル)
ホスフエート、およびノボラツクとハロゲン化シ
アンとの反応により得られるシアン酸エステルな
どである。これらの他に特公昭41−1928、特公昭
43−18468、特公昭44−4791、特公昭45−11712、
特公昭46−41112、特公昭47−26853および特公昭
51−63149などに記載のシアン酸エステルも用い
うる。 又、上述した多官能性シアン酸エステルを、鉱
酸、ルイス酸、炭酸ナトリウム或いは塩化リチウ
ム等の塩類、トリブチルホスフイン等のリン酸エ
ステル類、又はエポキシ化合物等の触媒の存在下
又は不存在下に重合させて得られるプレポリマー
として用いる事ができる。これらのプレポリマー
は、前記シアン酸エステル中のシアン基が三量化
する事によつて形成されるsym―トリアジン環を
一般に分子中に有している。本発明においては、
平均分子量400〜6000の前記プレポリマーを用い
るのが好ましい。 更に、上記した多官能性シアン酸エステルはア
ミンとのプレポリマーの形でも使用できる。好適
に用いうるアミンを例示すれば、メタまたはパラ
フエニレンジアミン、メタまたはパラキシリレン
ジアミン、1,4―または1,3―シクロヘキサ
ンジアミン、ヘキサヒドロキシリレンジアミン、
4,4′―ジアミノビフエニル、ビス(4―アミノ
フエニル)メタン、ビス(4―アミノフエニル)
エーテル、ビス(4―アミノフエニル)スルホ
ン、ビス(4―アミノ―3―メチルフエニル)メ
タン、ビス(4―アミノ―3,5―ジメチルフエ
ニル)メタン、ビス(4―アミノフエニル)シク
ロヘキサン、2,2―ビス(4―アミノフエニ
ル)プロパン、2,2―ビス(4―アミノ―3―
メチルフエニル)プロパン、2,2―ビス(3,
5―ジブロモ―4―アミノフエニル)プロパン、
ビス(3―クロロ―4アミノフエニル)メタン、
ビス(4―アミノフエニル)フエニルメタン、
3,4―ジアミノフエニル―4′―アミノフエニル
メタン、1,1―ビス(4―アミノフエニル)―
1―フエニルエタン等である。 むろん、上述した多管能性シアン酸エステルそ
のプレポリマー、およびアミンとのプレポリマー
は混合物の形で使用できる。 以上説明した(a)ポリフエニレンエーテル系樹脂
成分と(b)多官能性シアン酸エステル類成分との配
合割合は、ポリフエニレンエーテル系樹脂成分と
多官能性シアン酸エステル類との和を基準にして
ポリフエニレンエーテル系樹脂成分が99〜10重量
%を占める範囲であり、ポリフエニレンエーテル
系樹脂成分95〜30重量%を占める配合が特に好ま
しい。又、これは単に混合物として用いてもよい
し、更には触媒の存在もしくは不存在下に部分的
に予備反応したものでもよい。 本発明のフイルムを製造するに当つて、B―ス
テージフイルムを得る方法としてはポリフエニレ
ンエーテル系樹脂および多官能性シアン酸エステ
ル類および/またはそのプレポリマーをベンゼ
ン、トルエンなどの芳香族炭化水素、クロロホル
ム、トリクレン等のハロゲン化炭化水素およびそ
れらの混合溶媒に5〜35重量%溶解せしめた樹脂
溶液を離型性のある例えばステンレス、テフロ
ン、テフロンコート金属シートなどの平滑板ベル
トもしくはフイルム状物上に流延し乾式、湿式ま
たは半乾、半湿式等通常の処方によつて製膜でき
る。乾式法によるフイルムの製膜の際の乾燥は蒸
気パイプ、赤外線ランプあるいは遠赤外線ランプ
などにより行なわれる。 実際の製膜においてキヤスト可能な膜厚範囲は
溶媒の逸散を行なう関係から0.01〜0.5mmが好適
である。またフイルムの平滑板、ベルトもしくは
フイルム状物からの剥離は水、湯水あるいはフイ
ルム製造原料を実質的に溶解しない有機溶剤など
の中で操作を行なえば剥離が容易になる。これら
の操作はいずれも通常の方法で行なわれ、特別の
操作は必要とせず、バツチ式、連続式のいずれで
も可能である。 本発明のフイルムを製造するに当つてC―ステ
ージフイルムを得る方法としてはB―ステージフ
イルムを加熱する方法が行なわれ、一般に100乃
至400℃の範囲の温度が選ばれ、特に150乃至330
℃の範囲が好ましく、加熱雰囲気も空気中又は窒
素等の不活性気体中で行なうことが望ましい。硬
化に要する時間もフイルムの厚みによつても異な
るが通常30秒乃至10時間の内から硬化するに十分
な時間を選択すればよい。加熱方法は平滑板、ベ
ルトフイルム状物上で製膜したフイルムをそのま
ま加熱ゾーンに入れ任意の時間加熱したり、B―
ステージフイルムとしていつたん回収した後加熱
ゾーンにB―ステージフイルムを張力をかけなが
ら入れ、ロールで加熱したり加熱雰囲気下を通過
させたりしてバツチ式、連続式の硬化がいずれも
可能である。 また本発明のフイルムを製造するに当つてはロ
ールまたは押出し機を使用することもできる。こ
の場合には所定量のそれぞれの成分を例えばヘン
シエルミキサーなどの混合器内に添加し撹拌して
均一な組成物にした後100〜350℃より好ましくは
170℃〜330℃の範囲の温度で一般的な方法でフイ
ルムを製造することも可能である。 本発明のフイルムはそのまま用いることも可能
であるが、目的に応じて紫外線照射をすることも
できる。紫外線照射をするに際し、必要に応じて
それ自体公知の光増感剤例えばベンゾイン、ベン
ゾインメチルエーテル、ベンザスロン、アントラ
キノン、ベンゾフエノンなどの有機カルボニル化
合物やエオシン、エリスロシン、アクリジンなど
の増感色素と各種アミンとの組合わせなどを用い
ることも可能である。 本発明のフイルムにはその用途に応じて所望の
性能を付与する目的で、組成物本来の性質を害さ
ない範囲の量の天然、半合成あるいは合成の樹脂
類を配合することが出来る。このような樹脂とし
ては乾性油、不乾性油などのオレオジン、ロジ
ン、シエラツク、コーパル、油度性ロジン、エポ
キシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ゴム
などを挙げることができ、これらの一種または二
種以上の組み合わせで用いられる。また本発明の
フイルムを難燃化する目的で、ポリフエニレンエ
ーテル系樹脂には公知の難燃剤、例えばリン酸エ
ステル類、ハロゲン化有機化合物、あるいはハロ
ゲン化物とアンチモン化合物との組みあわせやハ
ロゲン化ビスフエノールAやハロゲン化エポキシ
化合物を配合することもできる。さらには所望に
応じて顔料、離型剤、安定剤、可塑剤、柔軟剤、
滞電防止剤などそれ自身公知の配合剤を適宜配合
してもよい。 更に該フイルムを1軸または2軸方向に延伸し
てフイルムをつくることもできる。これらの操作
はいずれも通常の方法で行なわれ、特別の操作は
必要としない。 以下、実施例および比較例によつて本発明を具
体的に説明する。 ここで特に断りがない限り部および%は重量基
準である。 実施例1および比較例1 25℃クロロホルムで測定した固有粘度0.58dl/
grのポリ(2,6―ジメチル―1,4―フエニレ
ンエーテル)90部と2,2―ビス(4―シアナト
フエニル)プロパン10部をそれぞれトルエンに溶
解させ樹脂分として14重量%のトルエン溶液を調
整した。このトルエン溶液をガラス板上にドクタ
ーブレードで流延し、遠赤外線ランプで3分間乾
燥した後、水中に浸漬しB―ステージフイルムを
得た。得られたB―ステージフイルムを定長で乾
燥し、30μの厚さのフイルムを得た。 このフイルムを用い種々の試験を行ない、その
結果を表―1に示す。又、表―1には2,2―ビ
ス(4―シアナトフエニル)プロパンを除いたポ
リフエニレンエーテル系樹脂のみの結果を比較の
ために示す。
【表】 実施例 2 25℃クロロホルムで測定した固有粘度が0.57
dl/grのフエニレンエーテルコポリマー(モノマ
ー基準で2,6―ジメチルフエノール95モル%と
2,3,6―トリメチルフエノール5モル%とか
ら誘導されたランダム共重合体)80部と2,2―
ビス(4―シアナトフエニル)プロパンを160℃
で3時間加熱、撹拌しシアン酸エステルのプレポ
リマーを製造し得られたシアン酸エステルのプレ
ポリマー20部をそれぞれトルエンに溶解させ、樹
脂分として15重量%のトルエン溶液を調整した。 このトルエン溶液をガラス板上にドクターブレ
ードで流延し、赤外線ランプで10分間乾燥した後
水中に浸漬しB―ステージフイルムを得た。得ら
れたB―ステージフイルムを定長で乾燥し30μの
厚さのフイルムを得た。このフイルムの引張強さ
は4.7Kg/mm2である。 実施例 3 1のガラス製オートクレーブ中に25℃クロロ
ホルムで測定した固有粘度0.40dl/grのフエニレ
ンエーテルコポリマー(モノマー基準で2,6―
ジメチルフエノール95モル%と2,3,6―トリ
メチルフエノール5モル%とから誘導されたラン
ダム共重合体)120g、スチレン60g、エチルベ
ンゼン110gおよびジ―tert―ブチルパーオキサ
イド5gを仕込み100℃で撹拌しながら均一に溶
解した後、窒素ガスを吹き込んで反応系内の酸素
ガスをパージする。反応器が145〜150℃の間に保
たれるようにコントロールしながら3時間重合せ
しめる。内容物を取り出し減圧乾燥機を用いて
180℃で10時間乾燥してエチルベンゼンおよび未
反応のスチレンを除去してグラフト共重合体を得
た。得られたグラフト共重合体の赤外線吸収スペ
クトル分折からポリスチレンの含有量は10重量%
であつた。 このグラフト共重合体70部と2,2―ビス(4
―シアナトフエニル)プロパン100部およびエポ
キシ樹脂(商品名;エピコート152、シエル化学
製)0.2部を150℃で5時間加熱撹拌し、シアン酸
エステルのプレポリマーを製造し、該プレポリマ
ー30部をそれぞれトルエンに溶解させ樹脂分とし
て17重量%のトルエン溶液を調整した。このトル
エン溶液をガラス板上にドクターブレードで流延
し遠赤外線ランプで2分間乾燥した後水中に浸漬
しB―ステージフイルムを得た。得られたB―ス
テージフイルムを定長で乾燥し30μの厚さのフイ
ルムを得た。このフイルムの引張強さは4.4Kg/
mm2である。 実施例 4〜6 実施例2で用いたポリフエニレンエーテル系樹
脂と実施例3で用いたシアン酸エステルのプレポ
リマーを表2に示す割合でそれぞれトルエンに溶
解させ樹脂分として20重量%のトルエン溶液を調
整した。このトルエン溶液をガラス板上にドクタ
ーブレードで流延し遠赤外線ランプで2分間乾燥
した後水中に浸漬しB―ステージフイルムを得
た。得られたB―ステージフイルムを定長で乾燥
し30μの厚さのフイルムを得た。このフイルムの
引張強さを測定した。
【表】 実施例 7 25℃クロロホルムで測定した固有粘度0.80dl/
grのフエニレンエーテルコポリマー(モノマー基
準で2,6―ジメチルフエノール95モル%と2,
3,6―トリメチルフエノール5モル%とから誘
導されたランダム共重合体)30部と実施例3で用
いたシアン酸エステルのプレポリマー70部をトル
エンに溶解させ樹脂分として18重量%のトルエン
溶液を調整した。このトルエン溶液をガラス板上
にドクターブレードで流延し遠赤外線ランプで2
分間乾燥した後水中に浸漬しB―ステージフイル
ムを得た。得られたB―ステージフイルムを定長
で乾燥し20μの厚さのフイルムを得た。このフイ
ルムの引張強さは2.0Kg/mm2である。 実施例 8 25℃クロロホルムで測定した固有粘度が0.34
dl/grのポリ(2,6―ジメチル1,4―フエニ
レンエーテル)95部、2,2―ビス(4―シアナ
トフエニル)プロパン5部およびジーtert―ブチ
ルパーオキサイド0.5部とをそれぞれトルエンに
溶解させ樹脂分として16重量%のトルエン溶液を
調整した。このトルエン溶液を100℃で1時間予
備反応させた。予備反応させたトルエン溶液をガ
ラス板上にドクターブレードで流延し赤外線ラン
プで10分間乾燥した後水中に浸漬しB―ステージ
フイルムを得た。得られたB―ステージフイルム
を定長で乾燥し30μの厚さのフイルムを得た。こ
のフイルムの引張強さは4.8Kg/mm2であつた。 実施例9〜15および比較例2 実施例1〜7および比較例1までに得たB―ス
テージフイルムを2枚かさね両面に銅箔をかさね
200℃の温度をかけ30分間プレスし、両面銅張り
フイルムを得た。この該両面銅張りフイルムの銅
箔引き剥し強度および260℃でのハンダ耐熱性を
測定し表―3に示した。
【表】 *1 ○…フクレなし
×…フクレあり
実施例16〜23および比較例3 実施例2で用いたポリフエニレンエーテル樹脂
と実施例3で用いたシアン酸エステルのプレポリ
マーを表4に示す割合でトルエンに溶解させ樹脂
分として13重量%〜27重量%のトルエン溶液を調
整した。このトルエン溶液をガラス板上にドクタ
ーブレードで流延し遠赤外線ランプで3分間乾燥
した後250℃のオーブン中に30分間入れ後硬化を
した後水中に浸漬し、C―ステージフイルムを得
た。得られたC―ステージフイルムを乾燥し30〜
40μのフイルムを得た。該フイルムをクロロホル
ムを抽剤として7時間にわたつてソツクスレー抽
出試験を施し、その結果を表―4に示す。また同
時に引張強さの測定もあわせて表―4に示す。 また、表―4にはシアン酸エステルのプレポリ
マーを除いたポリフエニレンエーテル系樹脂のみ
の結果を比較のために示す。
【表】 実施例24および比較例4 実施例17で得たC―ステージフイルムを220℃
のオーブン中に50時間放置し引張強さを測定し
た。比較のため、比較例3で得たC―ステージフ
イルムも同じ条件で放置し、同様に引張強さを測
定した。その結果を表―5に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) ポリフエニレンエーテル系樹脂と (b) 下記一般式で表わされる多官能性シアン酸エ
    ステル類および/またはそのプレポリマー とを含有し、該(a)成分と(b)成分との和を基準とし
    て該(a)成分99〜10重量%、該(b)成分1〜90重量%
    の範囲で配合してなる硬化性樹脂組成物を用いる
    ことを特徴とする半硬化もしくは硬化してなるポ
    リフエニレンエーテル系樹脂フイルム. 式 R1(―O−C≡N)m (式中のmは2以上通常5以下の整数であり、
    R1は芳香族性の有機基であつて、上記シアン酸
    エステル基は該有機基R1の芳香環に結合してい
    るもの) 2 (a) ポリフエニレンエーテル系樹脂と (b) 下記一般式で表わされる多官能性シアン酸エ
    ステル類および/またはそのプレポリマー とを含有し、該(a)成分と(b)成分との和を基準とし
    て該(a)成分99〜10重量%、該(b)成分1〜90重量%
    の範囲で配合してなる硬化性樹脂組成物の濃度5
    〜35重量%の有機溶剤溶液を離型性のある平滑
    板、ベルトもしくはフイルム状物に塗布流延し乾
    式もしくは湿式法により製膜することを特徴とす
    る半硬化もしくは硬化してなるポリフエニレンエ
    ーテル系樹脂フイルムの製造法. 式 R1(―O−C≡N)m (式中のmは2以上通常5以下の整数であり、
    R1は芳香族性の有機基であつて、上記シアン酸
    エステル基は該有機基R1の芳香環に結合してい
    るもの)
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