JPH0152294B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は複写機・印刷機・記録機・その他シー
トの搬送をする機構を具備する機械等（以下単に
複写機等という）のシート搬送装置に関するもの
で、特にシートを搬送するに際して、シートの整
合を行なうシート整合機構を有するシート搬送装
置に関するものである。

従来、この種のシート搬送装置において、例え
ば、特に搬送して排出されたシートを再び給送す
る場合にはシートが排出される際、或いは搬送途
中で位置ずれを生じてしまい、所定の位置でシー
トの整合性が悪くなり再給送が不良となつたり、
あるいは搬送途中でジヤム等の原因ともなる欠点
を有するものであつた。このような位置ずれを補
正する手段として特開昭51−92628号公報や実開
昭56−6841号の明細書および図面に開示されてい
るシート搬送面より垂直に起立し、シート搬送方
向にしだいに間隔が狭くなるガイド部材を設けた
シート搬送装置が知られている。ところがかかる
ガイド部材を用いた場合、位置ずれして搬送され
たシートはガイド部材のガイド面に対し垂直に衝
突するので、シートの先端角部が折れるという問
題があつた。そしてこの問題はシートの搬送速度
の高速化に伴い、ますます顕著になつてきた。

そこで本発明はシートの先端角部を折ることな
くシートの位置ずれを良好に補正することのでき
るシート整合機構を有するシート搬送装置を提供
することを目的とするものである。

かかる目的を達成する本発明の構成は、シート
両側端部を案内し、シートの搬送方向にしだいに
間隔が狭くなるように配置された案内部と、該案
内部に案内されるシートの下側面を案内し、シー
ト搬送方向に対して上り斜面に傾斜される斜面部
と、を有する搬送ガイドを備えたことを特徴とす
るシート整合機構を有するシート搬送装置であ
る。

以下、本発明の具体的実施例について、図面に
従つて詳細に説明する。第１図は本発明の主要部
の実施例を示した斜視図、第２図はその配置を示
した平面図、第３図は本発明の斜視図を示したも
のである。図において、本発明の主要部を構成す
る搬送ガイド１，２（以下ガイドブロツクともい
う）は第１図に示すようなａ，ｂ，ｃの３面を形
成されており、斜面部としてのａは紙の進行方向
に対してしだいに高くなり、しだいに幅が狭くな
る斜面であり、横方向にずれて進行してきたシー
トの下側面を案内してシートの角部を持ち上げる
ための面である。ｂは斜面ａのシート側の縁から
シート搬送面に垂直に立ち下がつた面であり、シ
ートは最終的にｂ面にそつて整合される。案内部
としてのｃ面は斜面ａのシートと反対側の縁から
ほぼ垂直に立ち上がつた面であり、横方向にずれ
て進行してきたシートを整合すべき線までガイド
する面である。

第２図はガイドブロツク１，２の配置位置を示
すものであり、１が第１図に示すガイドブロツク
であり２は１と対称なガイドブロツクである。１
および２の第１図におけるｂ面に相当する面を横
方向のシートの整合すべき線ｄおよびｅにそれぞ
れ合わせて対称位置に配置したものである。

第３図は複写機等の排紙トレー上で適用した実
施例である。１および２は上述のガイドブロツ
ク、３は排紙トレー、４は排紙ローラー、５は定
着ローラー、６はトレー上に整合されたシート、
７は排紙されつつあるシートである。

本実施例における整合作用を第２図を用いて説
明する。

第２図においてＡのようにシートが横方向にず
れて進行して来る場合、Ａで示された角部は１の
ブロツクの斜面（第１図のａ面）によつて持ち上
げられ、Ｂの位置で角部が第１図ｃ面に当る。こ
のときシートの角部はガイドブロツク１の斜面ａ
によつて持ち上げられ、わずかにカールした状態
にあるので、角部がｃ面に高速で衝突してもカー
ルがその衝撃を吸収し、折れたりすることはな
い。さらにシートが進行すると、角部がｃの面に
よりガイドされＣの位置を経てＤの位置まで移動
する。シートがＤの位置まで達すると、シートの
角部は斜面ａからはずれ、排紙トレー３上に落
ち、その後はシートの横方向端部が第１図ｂ面に
よつてガイドされｄの線（第２図）にそつて進行
し横方向が整合する。

Ａと反対方向にずれて紙が進行して来る場合は
２のガイドブロツクにより同様な整合作用が生じ
る。

又２つのブロツク１，２をシート進行方向に対
して直角方向に移動可能にすることによりシート
の巾が異つても対処出来るものである。

第４図は複写機において感光ドラムから画像を
転写された紙を定着器まで搬送する途中に本発明
の整合装置を用いた場合の実施例である。第４図
の１および２は前述のガイドブロツクと同様の構
成となつており、５は定着ローラー、８は搬送さ
れるシート、９は搬送ベルト、１０ａおよび１０
ｂは搬送ベルト用の搬送ローラー、１１は感光ド
ラムである。この実施例のように搬送する途中で
シートの横方向を整合することはさらにシートの
搬送途中での斜行を防止し、ジヤムの発生をおさ
える効果がある。

実際に複写機等の排紙トレー上での整合性を観
察したところ、ガイドブロツクが無い場合、50枚
積載されたシートの横方向のずれは最大５mm以上
であつた。

つぎに、排紙トレー上に紙幅より１mm広い間隔
でガイドブロツクを配置したところ、50枚積載さ
れたシートは、ガイドブロツクによりすべて整合
され横方向のずれは１mm以下となつた。またシー
トのカール方向には整合性が左右されず、上カー
ル状態、下カール状態のどちらの場合にも良好な
整合性が得られた。

以上説明したように本発明はシートの先端角部
を折ることなくシートの位置ずれを良好に補正す
ることができるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の主要部の斜視図、第２図はそ
の配置を示した平面図、第３図は本発明の実施例
の斜視図、第４図は他の実施例を示した斜視図で
ある。 図において、１，２はガイドブロツク（搬送ガ
イド）である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シート両側端部を案内し、シートの搬送方向
   にしだいに間隔が狭くなるように配置された案内
   部と、 該案内部に案内されるシートの下側面を案内
   し、シート搬送方向に対して上り斜面に傾斜され
   る斜面部と、 を有する搬送ガイドを備えたことを特徴とするシ
   ート整合機構を有するシート搬送装置。