JPH0151984B2 - - Google Patents
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- JPH0151984B2 JPH0151984B2 JP61022400A JP2240086A JPH0151984B2 JP H0151984 B2 JPH0151984 B2 JP H0151984B2 JP 61022400 A JP61022400 A JP 61022400A JP 2240086 A JP2240086 A JP 2240086A JP H0151984 B2 JPH0151984 B2 JP H0151984B2
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Landscapes
- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、畜肉加工品、水産練製品、惣菜類、
冷凍食品等の品質改良剤(具体的には弾力増強
剤)として用いられる豚皮コラーゲンパウダーの
製造方法に関するものである。 [従来の技術] 畜肉加工食品や水産練製品等の加工食料品を製
造するに当たつては、各種の品質改良剤を添加す
るのが普通である。弾力増強剤は該品質改良剤の
1つであり、当該加工食品の噛み心地や舌ざわり
等の味覚を向上させる上で重要な添加物である。
上記弾力増強剤としては、ゼラチン或はこれの原
料であるコラーゲンが汎用されているが、従来本
邦で生産されているコラーゲンは一般に牛皮を原
料としている。牛皮からコラーゲンパウダーを製
造するに当たつては、まず牛屠体から牛皮を剥離
すると共に該剥離牛皮の体毛を除去することを目
的として硫化ソーダや水硫化ソーダ等の除毛薬を
添加している(牛毛は表皮層に対して強固に結着
しているので除毛が困難であり、化学薬品処理は
欠かすことができない)。但し牛皮は元々皮革原
料として処理するものであり、コラーゲンは牛皮
内面層側を牛皮面層から剥離して製造される言わ
ば副産物である。 [発明が解決しようとする問題点] ところが上記除毛剤は人体にとつて有害なもの
であり、これが若干なりともコラーゲン中に残存
してくると、食品安全上致命傷ともなりかねない
から、上記除毛剤はコラーゲン製造工程中の任意
の段階で完全に除去されなければならない。その
為上記除毛剤を除去する工程、例えば中和・洗浄
工程等を追加しなければならず、これに伴なう労
力や経費の増大は甚大であり排水処理等の問題も
派生してくる。 本発明者等は上述の如き事情に鑑み、除毛工程
等で薬品(除毛剤)を使用する必要のない原料を
検索して豚皮に到達し、これを用いてコラーゲン
パウダーを製造してやれば、上記除毛剤使用に伴
なう不利益から開放されるのではないかとの目算
を得た。 ところで本発明者等の得た情報によるとデンマ
ークにおいては豚皮を原料としてコラーゲンパウ
ダーを製造することが既に行なわれている様であ
るが、その製法の詳細は秘密状態にあり、入手す
ることはできない。但し脱毛手段は屠殺体をその
まま温湯につける工程を包含していることが明ら
かであり、豚肉の白色化が進むという欠陥があり
豚肉を主要な蛋白源とする本邦では直ちに採用し
得る方法でないことが明白である。 本発明者はこうした事情を憂慮し(1)豚皮を原料
とすることによつて牛皮使用に伴なう上述の如き
種々の不利益を回避する、(2)肉質の品位低下を招
かずにコラーゲンパウダーを製造する、という課
題を設定し、種々検討の結果本発明を完成したの
である。 [問題点を解決する為の手段] 上記目的に適う豚皮コラーゲンパウダーの製造
方法とは、屠殺された豚から豚皮を剥離する工
程、該剥離豚皮に付着している脂肪層を機械的に
除去する工程、該脂肪除去豚皮を50〜70℃の湯に
1〜3分間浸漬した後機械的に豚毛を除去する工
程、該豚毛除去豚皮を5mm以下に細切する工程、
30℃以上の湯を該細切豚皮1に対し2以上の割合
で加えた後15分以上撹拌しこれによつて豚皮中の
脂肪を分離する工程、該脱脂豚皮を機械的に脱水
した後これを少なくとも50℃から120℃まで段階
的に加温することによつて含水率が9%以下とな
るまで乾燥する工程、該乾燥豚皮を40℃以下まで
冷却した後粉砕機を用いて10〜100メツシユの大
きさとなるまで粉砕しコラーゲンパウダーとする
工程を含むところにその要旨が存在するものであ
る。 [作用] 本発明は、(1)屠殺された豚から豚皮を剥離する
工程、(2)該剥離豚皮に付着している脂肪層を機械
的に除去する工程、(3)該脂肪除去豚皮を50〜70℃
の湯に1〜3分間浸漬した後機械的に豚毛を除去
する工程、(4)該豚毛除去豚皮を5mm以下に細切す
る工程、(5)該細切豚皮に対し2以上の割合で30℃
以上の湯を加えた後15分以上撹拌しこれによつて
豚皮中の脂肪を分離する工程、(6)該脱脂豚皮を機
械的に脱水した後これを少なくとも50℃から120
℃まで段階的に加温することによつて含水率が9
%以下となるまで乾燥する工程、(7)該乾燥豚皮を
40℃以下まで冷却した後粉砕機を用いて10〜100
メツシユの大きさとなるまで粉砕しコラーゲンパ
ウダーとする工程、が夫々合理的に結合したとこ
ろに最大の特長を有するものである。以下上記(1)
〜(7)について数値限定根拠を踏まえつつ夫々説明
する。 (1) 屠殺された豚から豚皮を剥離する工程 豚屠体から豚皮を剥離する方法としては、機械
的手段を用いて豚屠体から直接剥離する方法が採
用されるが、勿論人手による剥離であつてもかま
わない。 (2) 上記剥離豚皮に付着している脂肪層を機械的
に除去する工程 豚皮の場合は脂肪層が厚いのでこの工程が必要
であり十分に除去しない場合は、後の脱脂工程に
過負荷が与えられる。 (3) 上記脂肪除去豚皮を50〜70℃の湯に1〜3分
間浸漬した後機械的に豚毛を除去する工程 豚の場合には前述の如く除毛剤は不要であり、
湯中に浸漬した後、機械的手段を講じるだけで容
易に豚毛を除去することができる。湯温を50〜70
℃、浸漬時間を1〜3分としたのは、50℃、1分
より緩やかな条件であると除毛に困難性が残るか
らであり、70℃、3分より厳しい条件であると却
つて毛根部が硬化し脱毛が困難になるからであ
る。 (4) 上記豚毛除去豚皮を5mm以下に細切する工程 5mm以下としたのはこれを超えると、後続の乾
燥工程や細切工程等におけるスムーズな作業に支
障が生じるからである。 (5) 上記細切豚皮1に対し2以上の割合で30℃以
上の湯を加えた後15分以上撹拌しこれによつて
豚皮中の脂肪を分離する工程 豚皮中の脂肪は30℃に満たないと抽出され得な
いからこの様に規定したのであるが、上記豚皮1
に対し湯(30℃以上)の使用量を2以上と規定し
たのは、2未満であると上記脂肪の抽出が困難に
なるからである。また撹拌時間を15分以上とした
のも上記抽出の円滑な進行を可能にする為であ
る。尚湯(30℃以上)は2〜4の割合にするのが
好ましい。余り多くの湯を使うと、抽出後の排液
処理に大きな負荷がかかる。 (6) 上記脱脂豚皮を機械的に脱水した後これを少
なくとも50℃から120℃まで段階的に加温する
ことによつて含水率が9%となる迄乾燥する工
程 段階的に50℃から120℃まで加温することにし
たのは、一度に80℃以上で加温すれば被乾燥物の
表面からゼラチン質が溶出し塊(約5cm角)とな
り均一に乾燥することができなくなるからであ
る。尚含水率が9%となる迄乾燥することとした
のは、後続工程(粉砕工程)において得られるコ
ラーゲンパウダーの含水率を考慮したからであ
る。 (7) 上記乾燥豚皮を40℃以下まで冷却した後粉砕
機を用いた10〜100メツシユの大きさとなる迄
粉砕しコラーゲンパウダーとする工程 食品分野で通常使用されるコラーゲンパウダー
の大きさは10〜100メツシユ程度であるので、こ
の大きさに合致させるべく10〜100メツシユに粉
砕した。尚好ましい冷却到達温度は常温以下であ
つた。 こうして得られたコラーゲンパウダーの成分は
下記の通りである。 蛋白質:85%以上 脂 肪:10%以下 灰 分:1%以下 水 分:9%以下 尚上記コラーゲンパウダー1に対し5以上の水
を加えて混練したものは、糊状物となり、これを
加熱するとゲル化が進み保水力及び弾力に富むゼ
ラチン状となる。ちなみに牛皮コラーゲンは上記
と同様の加水倍率(コラーゲンパウダー1に対し
て水5の加水倍率)で約1/2の保水力及び弾力で
あつた。 以下本発明のコラーゲンパウダー製造方法、並
びに該コラーゲンパウダーの利用例を挙げるが、
本発明方法のコラーゲンパウダーは下記実施例の
みに限定される性質のものではなく、前・後記の
記載内容に基づき他の加工食品の他、種々の分野
で広範に使用することができる。 [実施例] 実施例 屠殺された豚から豚皮を剥離した後、該豚皮に
付着している脂肪層をフレツシユングマシンを用
いて除去した。次いでこの脂肪除去豚皮を約60℃
の湯に2分間浸漬した後フレツシユングマシンで
豚毛を除去した。この後豚毛除去豚皮を2mm×2
mmに細切すると共にこれらに40℃の湯(上記豚毛
に対して2倍重量)を加え、約30分間撹拌するこ
とによつて豚皮中の脂肪を分離した。更に該脱脂
豚皮を機械的に脱水した後、これを50℃、70℃、
100、120℃の温度で段階的に加熱することによつ
て含水率約5%となるまで乾燥させ、引き続き約
30℃まで冷却し、しかる後粉砕機を用いて約80メ
ツシユの大きさとなるまで粉砕し豚皮コラーゲン
パウダーを得た。次にこうして得られた豚皮コラ
ーゲンパウダーの利用例を示す。 利用例1:ソーセージの製造 第1表に示した比率に従つて豚肩肉の25%を豚
皮コラーゲンパウダー(豚皮コラーゲンパウダー
1:水5の割合)で代替しソーセージを製造し
た。その製品について対照と比較し、弾力、味、
色調、香り等について官能検査を行なつた。その
結果本発明と対照との間に有意差はなかつた。即
ち本発明は品質を落さずに大幅なコストダウンを
計ることができる。
冷凍食品等の品質改良剤(具体的には弾力増強
剤)として用いられる豚皮コラーゲンパウダーの
製造方法に関するものである。 [従来の技術] 畜肉加工食品や水産練製品等の加工食料品を製
造するに当たつては、各種の品質改良剤を添加す
るのが普通である。弾力増強剤は該品質改良剤の
1つであり、当該加工食品の噛み心地や舌ざわり
等の味覚を向上させる上で重要な添加物である。
上記弾力増強剤としては、ゼラチン或はこれの原
料であるコラーゲンが汎用されているが、従来本
邦で生産されているコラーゲンは一般に牛皮を原
料としている。牛皮からコラーゲンパウダーを製
造するに当たつては、まず牛屠体から牛皮を剥離
すると共に該剥離牛皮の体毛を除去することを目
的として硫化ソーダや水硫化ソーダ等の除毛薬を
添加している(牛毛は表皮層に対して強固に結着
しているので除毛が困難であり、化学薬品処理は
欠かすことができない)。但し牛皮は元々皮革原
料として処理するものであり、コラーゲンは牛皮
内面層側を牛皮面層から剥離して製造される言わ
ば副産物である。 [発明が解決しようとする問題点] ところが上記除毛剤は人体にとつて有害なもの
であり、これが若干なりともコラーゲン中に残存
してくると、食品安全上致命傷ともなりかねない
から、上記除毛剤はコラーゲン製造工程中の任意
の段階で完全に除去されなければならない。その
為上記除毛剤を除去する工程、例えば中和・洗浄
工程等を追加しなければならず、これに伴なう労
力や経費の増大は甚大であり排水処理等の問題も
派生してくる。 本発明者等は上述の如き事情に鑑み、除毛工程
等で薬品(除毛剤)を使用する必要のない原料を
検索して豚皮に到達し、これを用いてコラーゲン
パウダーを製造してやれば、上記除毛剤使用に伴
なう不利益から開放されるのではないかとの目算
を得た。 ところで本発明者等の得た情報によるとデンマ
ークにおいては豚皮を原料としてコラーゲンパウ
ダーを製造することが既に行なわれている様であ
るが、その製法の詳細は秘密状態にあり、入手す
ることはできない。但し脱毛手段は屠殺体をその
まま温湯につける工程を包含していることが明ら
かであり、豚肉の白色化が進むという欠陥があり
豚肉を主要な蛋白源とする本邦では直ちに採用し
得る方法でないことが明白である。 本発明者はこうした事情を憂慮し(1)豚皮を原料
とすることによつて牛皮使用に伴なう上述の如き
種々の不利益を回避する、(2)肉質の品位低下を招
かずにコラーゲンパウダーを製造する、という課
題を設定し、種々検討の結果本発明を完成したの
である。 [問題点を解決する為の手段] 上記目的に適う豚皮コラーゲンパウダーの製造
方法とは、屠殺された豚から豚皮を剥離する工
程、該剥離豚皮に付着している脂肪層を機械的に
除去する工程、該脂肪除去豚皮を50〜70℃の湯に
1〜3分間浸漬した後機械的に豚毛を除去する工
程、該豚毛除去豚皮を5mm以下に細切する工程、
30℃以上の湯を該細切豚皮1に対し2以上の割合
で加えた後15分以上撹拌しこれによつて豚皮中の
脂肪を分離する工程、該脱脂豚皮を機械的に脱水
した後これを少なくとも50℃から120℃まで段階
的に加温することによつて含水率が9%以下とな
るまで乾燥する工程、該乾燥豚皮を40℃以下まで
冷却した後粉砕機を用いて10〜100メツシユの大
きさとなるまで粉砕しコラーゲンパウダーとする
工程を含むところにその要旨が存在するものであ
る。 [作用] 本発明は、(1)屠殺された豚から豚皮を剥離する
工程、(2)該剥離豚皮に付着している脂肪層を機械
的に除去する工程、(3)該脂肪除去豚皮を50〜70℃
の湯に1〜3分間浸漬した後機械的に豚毛を除去
する工程、(4)該豚毛除去豚皮を5mm以下に細切す
る工程、(5)該細切豚皮に対し2以上の割合で30℃
以上の湯を加えた後15分以上撹拌しこれによつて
豚皮中の脂肪を分離する工程、(6)該脱脂豚皮を機
械的に脱水した後これを少なくとも50℃から120
℃まで段階的に加温することによつて含水率が9
%以下となるまで乾燥する工程、(7)該乾燥豚皮を
40℃以下まで冷却した後粉砕機を用いて10〜100
メツシユの大きさとなるまで粉砕しコラーゲンパ
ウダーとする工程、が夫々合理的に結合したとこ
ろに最大の特長を有するものである。以下上記(1)
〜(7)について数値限定根拠を踏まえつつ夫々説明
する。 (1) 屠殺された豚から豚皮を剥離する工程 豚屠体から豚皮を剥離する方法としては、機械
的手段を用いて豚屠体から直接剥離する方法が採
用されるが、勿論人手による剥離であつてもかま
わない。 (2) 上記剥離豚皮に付着している脂肪層を機械的
に除去する工程 豚皮の場合は脂肪層が厚いのでこの工程が必要
であり十分に除去しない場合は、後の脱脂工程に
過負荷が与えられる。 (3) 上記脂肪除去豚皮を50〜70℃の湯に1〜3分
間浸漬した後機械的に豚毛を除去する工程 豚の場合には前述の如く除毛剤は不要であり、
湯中に浸漬した後、機械的手段を講じるだけで容
易に豚毛を除去することができる。湯温を50〜70
℃、浸漬時間を1〜3分としたのは、50℃、1分
より緩やかな条件であると除毛に困難性が残るか
らであり、70℃、3分より厳しい条件であると却
つて毛根部が硬化し脱毛が困難になるからであ
る。 (4) 上記豚毛除去豚皮を5mm以下に細切する工程 5mm以下としたのはこれを超えると、後続の乾
燥工程や細切工程等におけるスムーズな作業に支
障が生じるからである。 (5) 上記細切豚皮1に対し2以上の割合で30℃以
上の湯を加えた後15分以上撹拌しこれによつて
豚皮中の脂肪を分離する工程 豚皮中の脂肪は30℃に満たないと抽出され得な
いからこの様に規定したのであるが、上記豚皮1
に対し湯(30℃以上)の使用量を2以上と規定し
たのは、2未満であると上記脂肪の抽出が困難に
なるからである。また撹拌時間を15分以上とした
のも上記抽出の円滑な進行を可能にする為であ
る。尚湯(30℃以上)は2〜4の割合にするのが
好ましい。余り多くの湯を使うと、抽出後の排液
処理に大きな負荷がかかる。 (6) 上記脱脂豚皮を機械的に脱水した後これを少
なくとも50℃から120℃まで段階的に加温する
ことによつて含水率が9%となる迄乾燥する工
程 段階的に50℃から120℃まで加温することにし
たのは、一度に80℃以上で加温すれば被乾燥物の
表面からゼラチン質が溶出し塊(約5cm角)とな
り均一に乾燥することができなくなるからであ
る。尚含水率が9%となる迄乾燥することとした
のは、後続工程(粉砕工程)において得られるコ
ラーゲンパウダーの含水率を考慮したからであ
る。 (7) 上記乾燥豚皮を40℃以下まで冷却した後粉砕
機を用いた10〜100メツシユの大きさとなる迄
粉砕しコラーゲンパウダーとする工程 食品分野で通常使用されるコラーゲンパウダー
の大きさは10〜100メツシユ程度であるので、こ
の大きさに合致させるべく10〜100メツシユに粉
砕した。尚好ましい冷却到達温度は常温以下であ
つた。 こうして得られたコラーゲンパウダーの成分は
下記の通りである。 蛋白質:85%以上 脂 肪:10%以下 灰 分:1%以下 水 分:9%以下 尚上記コラーゲンパウダー1に対し5以上の水
を加えて混練したものは、糊状物となり、これを
加熱するとゲル化が進み保水力及び弾力に富むゼ
ラチン状となる。ちなみに牛皮コラーゲンは上記
と同様の加水倍率(コラーゲンパウダー1に対し
て水5の加水倍率)で約1/2の保水力及び弾力で
あつた。 以下本発明のコラーゲンパウダー製造方法、並
びに該コラーゲンパウダーの利用例を挙げるが、
本発明方法のコラーゲンパウダーは下記実施例の
みに限定される性質のものではなく、前・後記の
記載内容に基づき他の加工食品の他、種々の分野
で広範に使用することができる。 [実施例] 実施例 屠殺された豚から豚皮を剥離した後、該豚皮に
付着している脂肪層をフレツシユングマシンを用
いて除去した。次いでこの脂肪除去豚皮を約60℃
の湯に2分間浸漬した後フレツシユングマシンで
豚毛を除去した。この後豚毛除去豚皮を2mm×2
mmに細切すると共にこれらに40℃の湯(上記豚毛
に対して2倍重量)を加え、約30分間撹拌するこ
とによつて豚皮中の脂肪を分離した。更に該脱脂
豚皮を機械的に脱水した後、これを50℃、70℃、
100、120℃の温度で段階的に加熱することによつ
て含水率約5%となるまで乾燥させ、引き続き約
30℃まで冷却し、しかる後粉砕機を用いて約80メ
ツシユの大きさとなるまで粉砕し豚皮コラーゲン
パウダーを得た。次にこうして得られた豚皮コラ
ーゲンパウダーの利用例を示す。 利用例1:ソーセージの製造 第1表に示した比率に従つて豚肩肉の25%を豚
皮コラーゲンパウダー(豚皮コラーゲンパウダー
1:水5の割合)で代替しソーセージを製造し
た。その製品について対照と比較し、弾力、味、
色調、香り等について官能検査を行なつた。その
結果本発明と対照との間に有意差はなかつた。即
ち本発明は品質を落さずに大幅なコストダウンを
計ることができる。
【表】
利用例2:カマボコの製造
第2表に示した比率に従つてスケソースリ身
(工船A)及びスケソースリ身(2級)をそれぞ
れ20%を豚皮コラーゲンパウダー(豚皮コラーゲ
ンパウダー1:水5の割合)で代替しカマボコを
製造した。その製品について対照と比較し、弾
力、味、色調、香り等について官能検査を行なつ
た。その結果本発明と対照との間に有意差はなか
つた。即ち本発明はカマボコの最も大切な弾力を
落さずにコストダウンを計ることができる。
(工船A)及びスケソースリ身(2級)をそれぞ
れ20%を豚皮コラーゲンパウダー(豚皮コラーゲ
ンパウダー1:水5の割合)で代替しカマボコを
製造した。その製品について対照と比較し、弾
力、味、色調、香り等について官能検査を行なつ
た。その結果本発明と対照との間に有意差はなか
つた。即ち本発明はカマボコの最も大切な弾力を
落さずにコストダウンを計ることができる。
【表】
利用例3:ハンバーグの製造
第3表に示した比率に従つて豚皮コラーゲンパ
ウダーを1%(練上り重量に対して)添加しハン
バーグを製造した。その結果対照に比較して明ら
かに弾力(歯ごたえ)がアツプし又加熱時のロス
が5%低減した。即ち本発明は弾力を増強すると
ともに保水力を高め歩留アツプに貢献する。
ウダーを1%(練上り重量に対して)添加しハン
バーグを製造した。その結果対照に比較して明ら
かに弾力(歯ごたえ)がアツプし又加熱時のロス
が5%低減した。即ち本発明は弾力を増強すると
ともに保水力を高め歩留アツプに貢献する。
【表】
利用例4:シユーマイの製造
第4表に示す比率に従つて豚皮コラーゲンパウ
ダーを1%(練上り重量に対して)添加しシユー
マイを製造した。その結果対照に比較して明らか
に弾力(歯ごたえ)がアツプし又加熱時のロスが
10%低減した。即ち本発明は弾力を増強するとと
もに保水力を高め歩留アツプに貢献する。
ダーを1%(練上り重量に対して)添加しシユー
マイを製造した。その結果対照に比較して明らか
に弾力(歯ごたえ)がアツプし又加熱時のロスが
10%低減した。即ち本発明は弾力を増強するとと
もに保水力を高め歩留アツプに貢献する。
【表】
[発明の効果]
本発明は上述の如く構成されているので下記の
如き優れた効果を発揮することができる。 (1) 豚皮を用いてコラーゲンパウダーを製造する
ことを可能とした。 (2) 牛皮の使用に伴なう種々の欠点、即ち化学処
理(除毛剤)を必要とすること等から開放され
た。 (3) 従つて上記化学処理に伴なう諸工程を省略す
ることができる上に、安全なコラーゲンパウダ
ーを得ることができる。 (4) 得られたコラーゲンパウダーは弾力及び保水
力に富むものであり、畜肉加工品、水産練製
品、惣菜類、冷凍食品等の品質改良剤として用
いられることによつて、上記食品の品質を安定
化し、離水を防止し、弾力及び結着力を増強す
る、といつた優れた性能を発揮する。
如き優れた効果を発揮することができる。 (1) 豚皮を用いてコラーゲンパウダーを製造する
ことを可能とした。 (2) 牛皮の使用に伴なう種々の欠点、即ち化学処
理(除毛剤)を必要とすること等から開放され
た。 (3) 従つて上記化学処理に伴なう諸工程を省略す
ることができる上に、安全なコラーゲンパウダ
ーを得ることができる。 (4) 得られたコラーゲンパウダーは弾力及び保水
力に富むものであり、畜肉加工品、水産練製
品、惣菜類、冷凍食品等の品質改良剤として用
いられることによつて、上記食品の品質を安定
化し、離水を防止し、弾力及び結着力を増強す
る、といつた優れた性能を発揮する。
Claims (1)
- 1 屠殺された豚から豚皮を剥離する工程、該剥
離豚皮に付着している脂肪層を機械的に除去する
工程、該脂肪除去豚皮を50〜70℃の湯に1〜3分
間浸漬した後機械的に豚毛を除去する工程、該豚
毛除去豚皮を5mm以下に細切する工程、30℃以上
の湯を該細切豚皮1に対し2以上の割合で加えた
後15分以上撹拌しこれによつて豚皮中の脂肪を分
離する工程、該脱脂豚皮を機械的に脱水した後こ
れを少なくとも50℃から120℃まで段階的に加温
することによつて含水率が9%以下となるまで乾
燥する工程、該乾燥豚皮を40℃以下まで冷却した
後粉砕機を用いて10〜100メツシユの大きさとな
るまで粉砕しコラーゲンパウダーとする工程を含
むことを特徴とする豚皮コラーゲンパウダーの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61022400A JPS62181741A (ja) | 1986-02-04 | 1986-02-04 | 豚皮コラ−ゲンパウダ−の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61022400A JPS62181741A (ja) | 1986-02-04 | 1986-02-04 | 豚皮コラ−ゲンパウダ−の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62181741A JPS62181741A (ja) | 1987-08-10 |
JPH0151984B2 true JPH0151984B2 (ja) | 1989-11-07 |
Family
ID=12081612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61022400A Granted JPS62181741A (ja) | 1986-02-04 | 1986-02-04 | 豚皮コラ−ゲンパウダ−の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62181741A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6482240B1 (en) * | 1999-12-07 | 2002-11-19 | Ed. Geistlich Soehne Ag Fur Chemische Industrie | Method of making a collagen membrane from porcine skin |
AUPS242702A0 (en) * | 2002-05-21 | 2002-06-13 | Colltech Australia Limited | Improved method for the extraction and purification of collagen |
WO2007104323A1 (en) | 2006-03-13 | 2007-09-20 | Naturin Gmbh & Co | Biodegradable protein based thermoset compositions, preparation methods and applications thereof |
JP4564475B2 (ja) * | 2006-08-09 | 2010-10-20 | 新田ゼラチン株式会社 | 膨化食品および膨化食品用材料 |
-
1986
- 1986-02-04 JP JP61022400A patent/JPS62181741A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62181741A (ja) | 1987-08-10 |
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