JPH0148228B2 - - Google Patents

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JPH0148228B2
JPH0148228B2 JP58175572A JP17557283A JPH0148228B2 JP H0148228 B2 JPH0148228 B2 JP H0148228B2 JP 58175572 A JP58175572 A JP 58175572A JP 17557283 A JP17557283 A JP 17557283A JP H0148228 B2 JPH0148228 B2 JP H0148228B2
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Japan
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resin
phenolic resin
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continuous pores
liquid
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Chiaki Marumo
Masao Hayashi
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は液状フエノール樹脂、反応性を有する
粒状ないし粉末状フエノール樹脂及びポリビニル
アルコールより得られる合成樹脂多孔体を非酸化
性雰囲気中で焼成し、微細な連続気孔を有する炭
素多孔体を製造する方法に関する。 近年、過技術の進歩に伴ない過材に対する
要求性能も益々厳しくなりつつあり、高強度で耐
熱性、耐薬品性に優れかつ微細な連続気孔を有す
る多孔体が要望されるようになつてきている。炭
素多孔体は、この様な要望を満たしうる有望な材
料として種々の製造法が検討されてきた。例え
ば、従来の炭素多孔体の製造法としては、不定形
あるいは球状の炭素または黒鉛を樹脂またはター
ル、ピツチ類と混合し、成型焼成する方法(特開
昭48−67188号公報等)、炭素質微小中空体を結合
剤を用いて成型後、焼成する方法(特公昭49−
19999号公報等)、繊維状構造物に熱硬化性樹脂を
付着させた後成型焼成する方法(特公昭49−
26196号公報等)、ポリウレタン発泡体にフエノー
ル樹脂、フラン樹脂等を含浸させた後焼成する方
法(特公昭53−125289号公報等)等が提案されて
いる。しかしながらこれらのいずれの方法に於て
も、平均気孔径が10μm以下という極めて微細な
連続気孔を有しかつ連細気孔率の高い炭素多孔体
を製造することは困難であり、高精度を要求され
る過材として実用に供することが出来なかつた
のが現状である。 本発明者等は既存の炭素多孔体にみられる上記
欠点を改善すべく鋭意研究の結果本発明を完成さ
せたものであり、その目的とするところは、均一
かつ微細な連続気孔を有し高強度にして耐熱、耐
薬品性に優れた炭素多孔体の新規製造法を提供す
ることである。 上記の目的は、液状フエノール樹脂、反応性を
有する粒状ないし粉末状フエノール樹脂及びポリ
ビニルアルコールよりなる混合液に硬化触媒を加
えて反応硬化させて得られる連続気孔を有する合
成樹脂多孔体を非酸化性雰囲気中で焼成すること
により達成される。 本発明の著しい特徴は、従来の如く気孔形成材
を用いることなく液状フエノール樹脂、ポリビニ
ルアルコールと反応性を有する粒状ないし粉末状
フエノール樹脂の相互作用により気孔を形成せし
め得ることであり、これらの成分の混合比率をか
えることにより、気孔形態、気孔径分布をコント
ロールして均一にして微細なる連続気候を有する
炭素多孔体を製造できることである。 本発明に用いる液状フエノール樹脂としては、
水溶性レゾール樹脂が好適である。 レゾール樹脂は、フエノール類をアルデヒド類
と塩基性触媒の存在下で反応させることにより製
造されるところの初期生成物であり、一般にフエ
ノール1モルに対し、1.5〜3.5モルのアルデヒド
類をやや過剰のアルカリ触媒の存在下で反応させ
た初期縮合物を安定な水溶性の状態に保たせるこ
とにより、水溶性レゾール樹脂が得られる。 レゾール樹脂の製造に用いられるフエノール類
としては、最も一般的には、フエノール及びクレ
ゾールが挙げられる。しかし、他のフエノール類
も使用することが出来、例えば該フエノール類と
しては、 フエノール、o−クレゾール、m−クレゾー
ル、p−クレゾール、2,3−キシレノール、
2,5−キシレノール、2,4−キシレノール、
2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、
3,5−キシレノール、o−エチルフエノール、
m−エチルフエノール、p−エチルフエノール、
p−フエニルフエノール、p−tert−ブチルフエ
ノール、p−tert−アミノフエノール、ビスフエ
ノールA、レゾルシノール及びこれらフエノール
類の混合物等が挙げられる。 このフエノール類と重縮合するために用いるア
ルデヒド類としては、ホルムアルデヒドが最も一
般的である。しかし、パラホルムアルデヒド、ヘ
キサメチレンテトラミン、フルフラール並びにグ
ルタルアルデヒド、アジポアルデヒド、及びグリ
オキサール等のモノアルデヒド及びジアルデヒド
も使用し得る。 レゾール樹脂合成反応に用いる塩基性触媒とし
ては、カセイアルカリ、炭酸アルカリ、水酸化バ
リウム、水酸化カルシウム、アンモニア、第4級
アンモニウム化合物、アミン類等の公知のものを
使用すればよく、カセイソーダあるいはアンモニ
アが最も一般的に用いられる。 また、本発明に用いる反応性を有する粒状ない
し粉末状フエノール樹脂とは、フエノール類とホ
ルムアルデヒドとの縮合物からなる粒状ないし粉
末状樹脂であつて、該樹脂のKBr錠剤法による
赤外線吸収スペクトルにおいて 1600cm-1(ベンゼンに帰属する吸収ピーク)の
吸収強度をD1600,990ないし1015cm-1(メチロー
ル基に帰属する吸収ピーク)の範囲の最も大きな
吸収強度をD990〜1015,890cm-1(ベンゼン核の弧立
の水素原子の吸収ピーク)吸収強度をD800で表わ
した場合に、 D990〜1015/D1600=0.2〜9.0, D890/D1600=0.09〜1.0 である粒状ないし粉末状フエノール・ホルムアル
デヒド系樹脂であり、好ましくは D990〜1015/D1600=0.3〜7.0 D890/D1600=0.1〜0.9 特に好ましくは D990〜1015/D1600=0.4〜5.0 D890/D1600=0.12〜0.8 である粒状ないし粉末状フエノール・ホルムアル
デヒド系樹脂である。 赤外線吸収スペクトルにおいて、D1600のピー
クがベンゼン核に帰属する吸収を示し、D990〜1015
のピークがメチロール基に帰属する吸収を示し、
さらにD890のピークがベンゼン核の弧立水素原子
に帰属する吸収を示すことはフエノール・ホルム
アルデヒド樹脂に関して既に広く知られている。 本発明に用いる反応性を有する粒状ないし粉末
状フエノール樹脂がD990〜1015/D1600=0.2〜9.0と
いう特性値を示すことは、該樹脂が少くとも或る
程度の量のメチロール基を含有し、そのメチロー
ル基含量は可成り大巾に調節し得ることを示して
いる。殊にD990〜1015=0.3〜7.0、就中0.4〜5.0とい
う本発明に用いる好適な該樹脂は適度の濃度のメ
チロール基を含有し且つより安定である。 さらに、該樹脂が赤外線吸収スペクトルにおい
てD898/D1600=0.09〜1.0、より好適な樹脂が
D890/D1600=0.1〜0.9、就中0.12〜0.8という特性
を示すという事実は、該樹脂はその反応に関与し
たフエノール分子の反応部位(オルト及びバラ
位)が可成りメチレン結合又はメチロール基によ
つて適度に封鎖されている事実を示す。 従来公知のレゾール樹脂の硬化物は一般に、
D990〜1015/D1600およびD890/D1600の双方或はど
ちらか一方が本発明に用いる反応性を有する粒状
ないし粉末状フエノール樹脂の上記特性値の下限
よりも低く、またノボラツク樹脂のヘキサミンに
よる硬化物もまたD890/D1600の特性値が該樹脂
の0.09という下限よりも一般的に低い値となる。
この様に本発明に用いる反応性を有する粒状ない
し粉末状フエノール樹脂は、従来公知のレゾール
樹脂の硬化製品又はノボラツク樹脂の硬化製品を
粉砕したもの、或は従来公知の硬化ノボラツク樹
脂繊維を粉砕したものとは全く異なつており、特
開昭57−177011に述べられた製造法に従つて製造
される球状一次粒子およびその二次凝集物よりな
るフエノール樹脂である。この反応性を有する粒
状ないし粉末状フエノール樹脂はその形状が球形
に近い粒子であることから、公知のフエノール樹
脂硬化物を粉砕して得られた粉末に比べてポリビ
ニルアルコールや液状フエノール樹脂との混合性
が良好であり、該樹脂を用いることによりはじめ
て多量のフエノール樹脂粉末を均一に混合した連
続気孔を有する合成樹脂多孔体を得ることが可能
となる。合成樹脂多孔体中に均一に混合するため
には該フエノール樹脂粉末の平均粒径は1〜150
ミクロンであることが好ましく、特に好ましくは
1〜50ミクロンである。また該フエノール樹脂粉
末が反応性を有することにより、合成樹脂多孔体
の硬化及び炭化焼成時にフエノール樹脂相互の結
合が促進され高強度の炭素多孔体を得ることが可
能となる。 本発明に用いるポリビニルアルコールは一般に
酢酸ビニルをけん化して得られるものであつて、
その重合度、けん化度、分岐、他モノマーとの共
重合など特に制限はなく、また単独でも二種以上
混合しても使用しうるが、好ましくは重合度100
〜5000、けん化度70%以上のものがよい。 本発明に用いる硬化触媒としては、一般にフエ
ノール樹脂の硬化に使用されている触媒を用いる
ことが出来、塩酸、硫酸、蓚酸、乳酸、蟻酸、酢
酸、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸等が好適である。硬化触媒の添加量は、使用す
る触媒の種類、原料配合組成、硬化温度等を考慮
し、適宜決定すればよい。 上記の液状フエノール樹脂、反応性を有する粒
状ないし粉末状フエノール樹脂及びポリビニルア
ルコールを用い、後述の焼成工程を経て、炭素多
孔体を得る前駆体としての微細な連続気孔を有す
る合成樹脂多孔体を製造するには、まず所定量の
ポリビニルアルコール適量の水を加えて加熱溶解
後、液状フエノール樹脂とあらかじめ水に分散さ
せておいた反応性を有する粒状ないし粉末状フエ
ノール樹脂を加えて撹拌し、40℃程度まで冷却
後、硬化触媒を加えて均一に混合し、所望の形状
の型枠に移し、加熱して反応せしめる。反応終了
後、型枠より取出した成型物を水で洗浄し、未反
応物や硬化触媒等を洗い流せばよい。成型物の形
状は板状、円柱状、円筒状等自由に選択すること
が可能である。 上記の方法により微細な連続気孔を有する合成
樹脂多孔体を製造するにあたり混合する液状フエ
ノール樹脂、反応性を有する粒状ないし粉末状フ
エノール樹脂及びポリビニルアルコールの配合量
は、混合液中の固形分濃度で、通常、液状フエノ
ール樹脂4〜55重量%、反応性を有する粒状ない
し粉末状フエノール樹脂5〜30重量%、ポリビニ
ルアルコール0.5〜15重量%であり、好ましくは、
液状フエノール樹脂7〜45重量%、反応性を有す
る粒状ないし粉末状フエノール樹脂8〜28重量
%、ポリビニルアルコール1〜12重量%であり、
最も好ましくは、液状フエノール樹脂10〜40重量
%、反応性を有する粒状ないし粉末状フエノール
樹脂10〜25重量%、ポリビニルアルコール2〜8
重量%である。 本発明の微細な連続気孔を有する炭素多孔体を
製造するにあたり、反応性を有する粒状ないし粉
末状フエノール樹脂を混入する利点は、該フエノ
ール樹脂粉末を均一に分散させることにより、気
孔形成材を用いることなく微細にして均一な連続
気孔を形成しうることにある。また該フエノール
樹脂粉末は、硬化反応過程で液状フエノール樹脂
と反応することにより、多孔体の強度発現に寄与
する。 該フエノール樹脂粉末の混入量が少な過ぎる場
合には気孔分布が不均一になり硬化反応時に試料
内部に大きな空隙が出来易く、また硬化反応後の
乾燥工程でクラツクが入り易い等の問題が生じ
る。また、気孔形態も独立気孔が増加し、連続気
孔率の大きい良好な炭素多孔体を得ることが困難
となる。 該樹脂粉末が多過ぎる場合には嵩だかになり、
他原料との混合時の作業性が著しく低下して均一
混合が困難となり、良好な多孔体が得られない。 ポリビニルアルコールは反応性を有する粒状な
いし粉末状フエノール樹脂との相互作用により多
孔体に特有の気孔形態を賦与し、微細な連続気孔
の形成に重要な役割を担つている。ポリビニルア
ルコールが少な過ぎる場合には気孔形態が変化す
るばかりでなく、気孔分布が著しく不均一になり
易い。また多過ぎる場合には混合液の粘度が増加
して作業性が著しく低下し、良好なる多孔体が得
られない。 更に液状フエノール樹脂が少な過ぎる場合に
は、硬化反応後に得られた合成樹脂多孔体中の粒
状ないし粉末状フエノール樹脂相互間の結合力が
低く、該合成樹脂多孔体を焼成しても、高強度の
良好な炭素多孔体は得られない。液状フエノール
樹脂が多過ぎる場合には独立気孔が増加し連続気
孔率が低下して好ましくない。 また、上記の微細な連続気孔を有する合成樹脂
多孔体の製造時に、公知のフエノール樹脂、フラ
ン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂粉末、繊維状物、
あるいはシリカ、アルミナ、黒鉛、シリコンカー
バイド、シリコンナイトライド、ボロンナイトラ
イド、粘土等の無機物粉末、炭素繊維、アスベス
ト等の繊維状物を適当量混合してもよい。 更に上記の如くして得られた合成樹脂多孔体
に、レゾール樹脂、1ボラツク樹脂等のフエノー
ル樹脂、フラン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹
脂、ユリア樹脂、ピツチ、タール等を含浸付着さ
せてもよい。 これらの合成樹脂等を施与するには公知の種々
の方法が適用可能であるが、最も一般的には、前
述の方法により製造された所定の形状、寸法、気
孔径、気孔率で微細な連続気孔を有する合成樹脂
多孔体を、前述の合成樹脂等を溶媒に溶解して作
成した溶液に浸漬後、乾燥硬化させればよい。 この様にして作成された合成樹脂多孔体は、次
いで非酸化性雰囲気下、すなわち減圧、又はアル
ゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガス等の中で、通
常800℃以上、好ましくは1000℃以上に加熱し、
炭化焼成する。焼成温度の上限には制限はなく必
要に応じて3000℃程度まで加熱してもよい。 本発明者らの研究によれば炭化焼成時200℃近
傍より、主としてガス状の化合物、例えばH2O,
HCHO,CO,CH4等が該多孔体より放出され始
めるが、この熱分解ガスの発生は250〜600℃の温
度域で最も顕著であり、この温度域で多孔体の重
量減少及び収縮が顕著に進行する。この炭化焼成
工程に於ては、その昇温速度には特に制限はな
く、多孔体の組成、形状、寸法により通常5℃/
hr〜500℃/h程度で焼成すればよい。 上記の如くして得られた本発明の炭素多孔体
は、均一にして微細な連続気孔を有しており、容
易に平均気孔径10μm以下の多孔体が得られる。
特に製造時の混合液中の液状フエノール樹脂及び
反応性を有する粒状ないし粉末状フエノール樹脂
量が多い場合には平均気孔径1μ以下の極めて微
細な連続気孔を有する炭素多孔体となる。また該
炭素多孔体は高強度にして連続気孔率が高いとい
う特徴を有している。 かかる優れた特性を有する炭素多孔体は、微細
粒子を過する精密フイルター、例えば除菌フイ
ルターとして好適である。通常、気体や液体中の
固体微粒子を分離するデプスタイプのフイルター
に於ては、フイルターの平均気孔径の数分の1程
度の微粒子を分離除去することが可能であり本発
明の微細な連続気孔を有する炭素多孔体は優れた
過精度を有している。また該炭素多孔体は、耐
熱性、耐薬品性等にも優れており広範な用途に適
用出来る。 本発明の微細な連続気孔を有する炭素多孔体は
フイルター以外にも断熱材、触媒担体、散気管等
としても適している。 以下、実施例により、本発明をより具体的に説
明する。 実施例 1 所定量のポリビニルアルコール(重合度1000、
けん化度99%)を水に分散させて加熱溶解した。
この溶液に所定量の水溶性レゾール樹脂(昭和ユ
ニオン合成(株)製、BRL−1583(固形分濃度70重量
%)及びあらかじめ水に分散しておいた所定量の
反応性を有する粒状フエノール樹脂(鐘紡(株)製、
商品名ベルパールS、平均粒径20μm)を加えて
十分撹拌混合し、更に液量整用の水を加えて混合
液量を10Kgに調整した。該混合液中の各成分量は
第1表の如くなる様にあらかじめ計量した。 上記の混合液に適量のホルマリン(37重量%)
及びパラトルエンスルホン酸水溶液(50重量%)
を加えて更に撹拌した後、300mm角のポリプロピ
レン製型枠に注型し、75℃の温水浴中で20時間反
応させ、脱型後シヤワーで4日間洗浄し80℃で乾
燥して微細な連続気孔を有する合成樹脂多孔体を
得た。該合成樹脂多孔体を電気炉に入れ窒素ガス
雰囲気中で10℃/hrで昇温し、1000℃で8時間保
持した後冷却した。 こうして得られた炭素多孔体の物性を第1表に
示す。 該炭素多孔体の平均気孔径は、水銀圧入法によ
り測定した。 また、連続気孔率は、空気比較式比重計を用い
て測定した。 本実施からわかるように、液状フエノール樹
脂、反応性を有する粒状フエノール樹脂及びポリ
ビニルアルコールの配合比を適切に選ぶことによ
り微細な連続気孔を有する炭素多孔体が得られる
ことがわかる。
【表】 実施例 2 水溶性レゾール樹脂(住友デユレズ(株)製、スミ
ライトレジノPR961A、固形分濃度64重量%)、
フエノール樹脂粉末及び重合度1700、けん化度99
%のポリビニルアルコールより実施例1と同様に
して外径100mmφ、内径40mmφ、長さ350mmの円筒
状合成樹脂多孔体を作成した。 フエノール樹脂粉末としては、反応性を有する
粒状フエノール樹脂(鐘紡(株)製、商品名ベルパー
ルS、平均粒径15μm)、硬化ノボラツク繊維の粉
末(日本カイノール(株)製、KF02BT、繊維長1
mm)及びレゾール樹脂(郡栄化学工業(株)製、AP
−106GK)を130℃で48時間硬化させた後粉砕し
得たフエノール樹脂粉末(平均粒径20μm)の3
種類を用いた。 まずポリビニルアルコール500gを実施例1と
同様にして加熱溶解後、スミライトレジン
PR961A3Kgを加えて混合し、更にあらかじめ水
に分散しておいた所定量のフエノール樹脂粉末と
液量調整用の水を加えて混合液量を10Kgとした後
十分に撹拌混合した。 該混合液中のフエノール樹脂粉末量を第2表に
示す。 この混合液に更にパラトルエンスルホン酸水溶
液(50重量%)300gを加えて実施例1と同様に
して硬化反応を行ない円筒状の合成樹脂多孔体を
得た。該合成樹脂多孔体を電気炉に入れアルゴン
雰囲気中で1500℃で8時間焼成した。昇温速度
は、1000℃までを10℃/hr1000℃から1500℃まで
を50℃/hrとした。焼成により得られた炭素多孔
体の物性を第2表に示す。 本結果より反応性を有する粒状フエノール樹脂
を用いることにより、微細な連続気孔を有する良
好な炭素多孔体が得られることがわかる。
【表】 実施例 3 重合度500、けん化度99%のポリビニルアルコ
ール600gに水を加て加熱溶解後、この溶液に水
溶性レゾール樹脂(住友デユレズ(株)製、スミライ
トレジンPR961A、固形分濃度64重量%)2Kg、
反応性を有する粒状フエノール樹脂(鐘紡(株)製、
商品名ベルパールS、平均粒径20μm)800g及び
β−炭化珪素粉末(平均粒径10μm)120gを加え、
液量を10Kgに調整した後十分に撹拌混合した。 上記の混合液にホルマリン(37重量%)600g
及び硫酸(50重量%)800gを混合した後、300mm
角の型枠に注型し、70℃の温水浴中で24時間反応
させ脱型後シヤワーで4日間洗浄し、80℃で乾燥
して合成樹脂多孔体を作成した。該合成樹脂多孔
体を電気炉に入れ、窒素雰囲気中で20℃/hrの昇
温速度で900℃まで昇温し、900℃に10時間保持し
て、微細な連続気孔を有する炭素多孔体を得た。
該炭素多孔体の連続気孔率は69%、平均気孔は
4μmであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 液状フエノール樹脂、反応性を有する粒状な
    いし粉末状フエノール樹脂、及びポリビニルアル
    コールよりなる混合液に硬化触媒を加え反応硬化
    させて得られる連続気孔を有する合成樹脂多孔体
    を非酸化性雰囲気中で焼成することを特徴とする
    微細な連続気孔を有するガラス状炭素多孔体の製
    造法。 2 液状フエノール樹脂が水溶性レゾール樹脂で
    ある特許請求の範囲第1項記載の微細な連続気孔
    を有する炭素多孔体の製造法。 3 反応性を有する粒状ないし粉末状フエノール
    樹脂の平均粒径が1〜150ミクロンの球状一次粒
    子およびその二次凝集物である特許請求の範囲第
    1項乃至第2項の何れかに記載の微細な連続気孔
    を有する炭素多孔体の製造法。 4 混合液の組成が、液状フエノール樹脂固形分
    量4〜55重量%、反応性を有する粒状ないし粉末
    状フエノール樹脂が5〜30重量%、ポリビニルア
    ルコール0.5〜15重量%である特許請求の範囲第
    1項乃至第3項の何れかに記載の微細な連続気孔
    を有する炭素多孔体の製造法。 5 非酸化性雰囲気中で800℃以上に焼成する特
    許請求の範囲第1項乃至第4項の何れかに記載の
    微細な連続気孔を有する炭素多孔体の製造法。
JP58175572A 1983-09-22 1983-09-22 微細孔径炭素多孔体の製造法 Granted JPS6071508A (ja)

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